JP4563017B2 - 歯車研削盤および歯車研削盤砥石のドレッシング方法 - Google Patents
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Description
ドレッシングして鋭い切れ刃を再生させるドレッシング装置を備えた歯車研削盤もまた知
られている。
このドレッシング装置に必要な性能として次のものが求められる。
上記ドレッシング方法によれば、砥石を加工物の加工時に用いる制御軸で駆動することに
なる。
旋回リング6は、グリッパ7、8により加工物Wをテーブル4へ搬入及び搬出しやすい高さを考慮し、カウンタコラム5の下部外周に設けることが望ましい。グリッパ7、8は、開閉する一対のホーク7a、8aにより、加工物Wをその両側から挟み把持する機構であるが、加工物Wを下からすくい上げる機構や、磁力や吸着機構の保持手段でもよい。また、ドレッシング装置10は、グリッパ7、8の間に備えられており、好ましくは、第2の軸Oを中心として、グリッパ7、8間の中央(90度)位置に備えられる。
また、旋回ヘッド12にクーラントノズル9が設けられていて、同ノズル9から研削油が、加工物W及びねじ状砥石3の研削中、研削部位上方より吐出され、研削の円滑性、研削屑の排除および冷却を図っている。上記X,A,Z,Y,C方向の移動及び研削スピンドル14によるねじ状砥石3の回転駆動をNC制御することで、ねじ状砥石3がテーブル4上の加工物Wに対し、研削加工する。
グリッパ7が図示しない移動手段により所定の距離だけ下降し加工物Wがテーブル4上の加工物取付具(ワークアーバ)に設置される。グリッパ7の把持を開放後、図示しない締付装置にて加工物Wがワークアーバに固定支持される。その後、X,A,Z,Y,Cの移動及びねじ状砥石3の回転駆動をNC制御することで、ねじ状砥石3が加工物Wを研削加工して歯車W2を製作する。
次に、歯車W2のワークアーバへの固定支持が解除され、歯車W2をグリッパ7で把持し、グリッパ7が移動手段により所定の距離だけ上昇し、歯車W2がワークアーバから離間する。次いで、旋回リング6を180度右回転(D矢印)し、図2(b)に示す状態となる。このとき、グリッパ8は、次に研削加工を行う加工物W1を把持しており、グリッパ8が加工物W1をテーブル4上に搬入すると共にグリッパ7が完成した歯車W2を搬出する。
ドレッシング装置10によりねじ状砥石3のドレッシングを行うタイミングは、研削加工を行う前にあらかじめ、ねじ状砥石3により連続して研削加工を行う加工物Wの数を所定の設定数として歯車研削盤のNC装置に設定しておく。このようにしておくことで、図2(a)、(b)を交互に繰り返し、ねじ状砥石3が加工物Wを所定の数だけ連続した後、旋回リング6が図2(c)の状態になるよう旋回することにより、ドレッシング装置10がねじ状砥石3と対面し、ねじ状砥石3のドレッシング装置10によるドレッシングが可能となる。
また、このドレッシング時には、旋回リング6を油圧シリンダ(図示なし)により、所定の距離だけ下降して、図4に示す旋回リング6裏面に設けている突起6bを、座金固定部5bの溝部5cにはめ込むことにより、旋回リング6(ドレッシング装置10)の位置固定を確実にしている。なお、同左はクランプ機構の一例であり、座金、ピン等でクランプする機構としてもよい。
カウンタコラム5は加工中の加工物Wを上方から押さえる機能を有するものであり、本来的に十分な剛性を具えている。座金固定部5bはカウンタコラム5に、旋回リング6は座金固定部5bに、ドレッシング装置10は旋回リング6にそれぞれ固定支持されているので、ドレッシング時におけるドレッシング装置10は、十分な剛性構造によって支持固定されている。よって、精度の高いドレッシングが行い得る。また、図4中、6aは、旋回リング6をカウンタコラム5の軸方向に沿って上下動案内するスライダである。
旋回リング6に設けるドレッシング装置10は、グリッパ設置箇所以外であれば、旋回リング6の上面または外周面のいずれに設けても良い。また、旋回リング6にドレッシング装置10のみを設けても良く、その場合には、テーブル4への加工物Wの搬入、搬出はロボットアーム等、別途、搬入出手段を用いればよい。
ベッド1上に立設されているカウンタコラム5の下部外周に設けられている旋回リング6に、ドレッシング装置10が設けられており、ねじ状砥石3の再生研削時のみ旋回リング6の旋回によりねじ状砥石3と対面するので、ドレッシング装置10の設置のためにベッド1の平面スペースを広げる必要がなく、省スペース化が図れる。
加工物Wの加工時およびその搬入出時に、ドレッシング装置10は常に加工領域(テーブル側)や加工物の搬入出位置には配置されないので、加工や搬入出動作の邪魔にならない。また、加工物Wの所定設定加工数毎に、ドレッシング装置10によりねじ状砥石3を研削再生するので、砥石3は常に最適の研削形状に維持され、加工物Wの加工精度が保たれる。ドレッシング装置10は、旋回リング6、座金固定部5b、を介して、剛性の大きいカウンタコラム5に設けられているので、精度の高いドレッシングが行える。
ドレッシング装置10によるねじ状砥石3の研削加工時には、ねじ状砥石3を加工物Wの加工時に使用する制御軸で駆動しているので、ドレッシング装置の移動等に使用する制御軸、駆動装置を別途必要とせず、ドレッシング装置の簡略化による低コスト化が図れると共に、高精度、高剛性条件下での砥石再生化が行いうる。
2 コラム
3 (ねじ状)砥石
4 テーブル
5 カウンタコラム(心押台)
6 輪状部材(旋回リング)
7,8 グリッパ
10 ドレッシング装置
14 研削スピンドル(砥石軸)
W 加工物
Claims (8)
- ベッドと、前記ベッド上に設けられ、加工物を載置保持して第1の軸を中心に回転するテーブルと、前記ベッド上に立設され、前記加工物の一端を支える台である心押台と、前記ベッド上で前記第1の軸に対し前進及び後進するコラムと、前記コラムに設けられ、前記加工物を研削加工する砥石を装着するための砥石軸とを備え、前記心押台の外周に第2の軸を中心として旋回可能な輪状部材を設けると共に、前記輪状部材に前記砥石をドレッシングするドレッシング装置を設けたことを特徴とする歯車研削盤。
- 前記輪状部材は、加工物を搬入出するための加工物保持部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歯車研削盤。
- 前記加工物保持部は、前記第2の軸を中心として設置された1対の前記加工物保持部であることを特徴とする請求項2に記載の歯車研削盤。
- 前記ドレッシング装置は、前記一対の加工物保持部間の輪状部材に配置されたことを特徴とする請求項3に記載の歯車研削盤。
- 前記ドレッシング装置は、前記輪状部材の旋回中心を中心として前記加工物保持部から90度の位置に配置されたことを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れかに記載の歯車研削盤。
- 前記砥石が加工物を研削加工中は、前記一対の加工物保持部のうちいずれか1つが前記砥石と対面し、前記砥石のドレッシングを行う際は、前記輪状部材が旋回し、前記ドレッシング装置が前記砥石と対面することを特徴とする請求項3ないし請求項5の何れかに記載の歯車研削盤。
- ベッドと、同ベッド上でスライドするコラムと、同コラムに設けられ加工物を研削加工する砥石と、加工物を載置保持して回転するテーブルと、前記砥石と対面して前記ベッド上に立設されていている心押台とを備え、前記心押台の外周に前記心押台の軸を中心として旋回可能な輪状部材を設けると共に、前記輪状部材に前記砥石をドレッシングするドレッシング装置を設け、前記砥石が連続して研削加工する前記加工物の加工数を所定設定数として設定しておき、前記加工物の加工数が前記所定設定数に達した時に、前記輪状部材が旋回され、ドレッシング装置が前記砥石と対面し、前記ドレッシング装置により前記砥石のドレッシングを行うことを特徴とする歯車研削盤砥石のドレッシング方法。
- 前記砥石のドレッシングは、前記ドレッシング装置に対し、前記研削加工時と同様に前記砥石の移動がNC制御駆動されることを特徴とする請求項7に記載の歯車研削盤砥石のドレッシング方法。
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