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JP4491623B2 - 建設機械の操作装置 - Google Patents

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Description

この発明は、建設機械の操作装置に関するものであり、更に、具体的には、作業機械のロック、コンソールボックスの跳ね上げ機構、乗降通路の開閉に関する技術分野に属する。
油圧ショベル等の建設機械には、運転席の左右側方にコンソールボックスを配置し、このコンソールボックスの上側面に作業機械の操作(作業機の操作や旋回操作等)をするための操作レバーを設けている。オペレータが運転席に乗降する際や、オペレータが乗車していないときに、誤って操作レバーに触れても作業機械が突然動き出すことがないように油圧回路等を遮断して作業機械をロックするするロック装置を設けて安全性を図っている。しかし、オペレータがロック装置のロック操作を忘れて降車した場合には上記の不都合が生じかねない。
そこで、オペレータがロック装置のロックを忘れることがない様に、オペレータの乗降通路にゲートバーを設け、このゲートバーの操作とロック装置を連動させて、オペレータが降車するときはゲートバーを開放位置にして、ロック装置をロックし、オペレータが運転席にいるときはゲートバーを閉鎖位置にすると共に操作が可能となるようにロックを外すようにしている。
オペレータの乗降通路はオペレータの運転席の前方に設けられるが、建設機械のキャブには余分なスペースが狭いので、乗降通路を十分に広く取ることはできない。また、操作レバーはコンソールボックスの上側前方に設けられ、操作レバーの先端部が乗降通路に突出し、乗降の邪魔になっている。そこで、コンソールボックスの前端部を跳ね上げて乗降通路を広げるようにした建設機械もある。
例えば、特許文献1に開示されている建設機械では、オペレータが運転席から降車する場合は、操作ノブ(本願のゲート操作レバーに該当する)を遮断位置から開放位置に操作すると、該操作に連繋して遮断レバー(本願のゲートバーに該当する)が遮断姿勢から開放姿勢に変わると共に、コントロールボックス(本願のコンソールボックスに該当する)が作業姿勢から非作業姿勢に自動的に変化する。また、コントロールボックスを非作業姿勢(本願の跳ね上げた状態)から作業姿勢に戻すには、把手(本願には存在しない)を下方に押圧してコントロールボックスを下動させる。これによって、操作できる状態に自動的に復帰する。
公開特許公報、特開2000−328604、建設機械
上記従来装置では、コントロールボックスを非作業姿勢にしたときにも遮断レバーの操作は可能であり、誤操作の危険性がある。また、コントロールボックスを押し下げるとロック装置のロックは自動的に解除されるので、誤って操作レバーに触れた場合等に機械が誤作動する危険性がある。
上記従来装置では、操作ノブ(ゲート操作レバー)を遮断位置から開放位置に操作すると、コントロールボックス(コンソールボックス)が作業姿勢から非作業姿勢に自動的に切り換る。即ち、オペレータの体格の差(例えば、オペレータが太っているとか痩せているとかの差、或いは身長が大きいと小さいとかの差)を区別せずに一律にコントロールボックスを跳ね上げる。このために無駄な操作が行われる。例えば、痩身のオペレータに対してはコントールボックスを跳ね上げる必要がない。また、コントロールボックスを下方に押し下げるときに別のレバー(把手9)を使用するので操作が煩雑になるという問題が生じる。本願はこのような問題を解決すると共に上記の誤操作、誤作動の危険性を解決した装置を提供することを課題としている。
本発明は上記の課題を解決するための手段として以下の構成を採用している。即ち、請求項1に記載の発明は、
作業機械を操作する操作レバーを設けたコンソールボックスを固定フレームに回動可能に設けて、作業機械を操作する作業位置と該コンソールボックスの前方に設けた乗降用通路を拡大する跳上げ位置とに、仰伏動可能に構成すると共に、前記乗降用通路を遮断する位置と該乗降用通路を開放する位置に回動可能にゲートバーを設けて、該ゲートバーが開放位置にあるときに作業機械の作動をロックするロック装置を設けた建設機械において、
該ゲートバーの開閉を操作するゲート操作レバーを前記コンソールボックスに回動可能に設けると共に、該ゲート操作レバーにより、該コンソールボックスが作業位置にあり、且つ該ゲートバーが遮断位置にあり、該作業機械の操作が可能な第1状態と、該コンソールボックスが作業位置にあり、且つ該ゲートバーが開放位置にあって作業機械の操作がロックされた第2状態と、該コンソールボックスが跳上げ位置にあり、且つ該ゲートバーが開放位置にあり、該作業機械の操作がロックされた第3状態とに操作可能に構成し、
前記コンソールボックスが前記第1状態又は前記第2状態にあるときに該コンソールボックスを作業位置に固定する固定手段を設け、
前記固定手段は、係止ピンを有する固定部材を、前記ゲート操作レバーの回動軸と軸中心が一致するように、前記コンソールボックスに回動可能に設けると共に、該係止ピンと係合する係合部を前記固定フレームに設けたことを特徴とする。
以上の構成により、細身のオペレータは第2状態にすれば降車が可能で、太っているオペレータは第3状態で降車可能となり、効率的な操作が可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ゲート操作レバーにより前記第2状態から第3状態に操作したときに前記固定手段が解除され、該コンソールボックスが跳ね上がる様に構成したことを特徴としている。
以上の構成により、ゲート操作レバーのみの操作でゲートバーの開放からコンソールボックスの跳ね上げまで一連の動作が可能であり、操作が簡便になる。
上記構成により、コンソールボックスをゲート操作レバーの位置にかかわらず常に一定の位置に固定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記固定手段が解除され、前記コンソールボックスが跳上げ位置にあるときは、前記ゲート操作レバーが前記第3状態に保持されるように、ガイドピンを前記固定フレームに設けると共に、該ガイドピンをガイドする所定形状のガイド溝を該ゲート操作レバーに設けたことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3に記載の発明において、前記ゲート操作レバーに当接部を設け、前記第1状態に操作したときに該当接部がリミットスイッチに当接して該作業機械のロックを解除するように構成したことを特徴としている。
ゲート操作レバーの操作により、第1状態から第3状態までが操作できるように構成すると共に、第1状態から第3状態までは作業状態と乗降状態を選定しているのでオペレータの体格を考慮した乗降のための操作が容易になるという効果が得られる。

以下本発明の実施形態を図に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態の全体側面図で、手前側コンソールボックスカバーを省いた図を示す。図2は図1の矢視Aの断面図を示し、図3〜図5は主要部品の詳細図を示す。図1において、建設機械のキャブ(図示省略)の床等10に固定フレーム11が固設されている。固定フレーム11にコンソールボックス12が軸13により揺動自在に設けられている。コンソールボックス12は跳ね上げ方向(図の時計回転方向)にばね14により付勢されている。なお、コンソールボックス12の前方上面には作業機械を操作する操作レバー9が突出して設けられている。
固定フレーム11は図3(A)〜(C)に示すように断面がコ字状に形成され、両側面板に軸孔16が穿設され、付勢ばね14を固定する一方のピン17が突設されている。なお、図(A)は正面図、図(B)は側面図、図(C)は斜視図を示す。両側面板の前端部上方に切欠部18(係合部)が形成され、切欠部18に対応した適宜の位置(後述する)にガイドピン19が突起して設けられている。
コンソールボックス12の適宜の位置にゲート操作レバー20が軸21により回動自在に枢着されている。ゲート操作レバー20は図4(A)、(B)に示すように、板状部材から構成され、頭部に操作部22を有し、略中央に軸21に嵌合する軸孔23が穿設され、中央前端部にはゲートバーを連結するためのピン孔24が穿設されている。更に、装着したとき(組立て後)に前記した固定フレーム11の切欠部18と一致する位置に、切欠溝25が切欠部18と同様な形状に形成されている。また、下端部にはガイドピン19と嵌合するガイド溝26が形成されている。ガイド溝26は略水平な溝26aと略垂直な溝26bを連結したL字形状に形成され、溝26aは軸孔23を中心とする円弧からなり、溝26bは軸孔16(軸13)を中心とする円弧から構成されている。上方後端にはリミットスイッチ42(後述する)と当接する当接部27が本体板状部と垂直方向に突起して設けられている。なお、軸孔23を設ける代わりに軸21をゲート操作レバー20に固設して設けてもよい。
さらに、軸21にはゲート操作レバー20とは独立して回動する固定部材30が回動可能に設けられている。固定部材30は、図5(A)〜(C)に示すように、頭部に軸21と嵌合し、回動する筒部31と、下部に固定フレーム11の切欠部18及びゲート操作レバー20の切欠溝25と係合する係止部32と、連結部材33とから構成されている。なお、固定部材30の係止部32は反時計方向にばね34により付勢されている。
また、ゲートバー36は、図1に示すように、コンソールボックス12の前方に設けられた乗降用通路を遮断(点線位置)及び開放(実線位置)ができるように、コンソールボックス12の前端部に軸37により回動可能に設けられている。ゲートバー36の上端部に設けられたピン孔39が連結部材38を介してゲート操作レバー20のピン孔24とピン連結されている。さらに、ゲートバー36が遮断位置と開放位置の何れかの位置で止まるように、即ち、中間位置で止まらないように、連結部材38とゲートバー36との間に引っ張りばね40を設けて付勢している。
また、図6に示すように、操作部22を前方に傾倒させたとき、即ち、ゲート操作レバー20を反時計方向に適宜の角度だけ回転させたときに当接部27がリミットスイッチ42に当接し、リミットスイッチ42がオン状態になり、作業機械のロック装置(図示省略)のロックが解除するようにリミットスイッチ42を配設し、リミットスイッチ42とロック装置のロック解除手段(図示省略)とを連結する。なお、リミットスイッチ42がオフ状態ではロック装置が作業機械をロックした状態にある。
以上の構成により、ゲート操作レバー20の操作部22の操作により、図1に示したコンソールボックス12が作業位置にあり、且つゲートバー36が開放位置にあって作業機械の操作がロックされた第2状態(操作部22が(b)にある状態)と、図6に示すコンソールボックス12が作業位置にあり、且つゲートバー36が遮断位置にあり、作業機械の操作が可能な第1状態(操作部22が(a)にある状態)と、該コンソールボックス12が跳ね上げ位置にあり、且つゲートバー36が開放位置にあり、作業機械の操作がロックされた第3状態と、に切り替えることができる。
即ち、操作部22を図1の(b)にある位置から図1の(a)の位置まで前傾させると、ゲート操作レバー20は反時計方向に回転し、リミットスイッチ42が当接部27に当接し、リミットスイッチ42がオン状態になり、作業機械のロック装置のロックが解除される。一方、連結部材38が後方向に移動するため、ゲートバー36が遮断位置に回動し、図6に示した状態になる。このとき、固定部材30の係止部32は固定フレーム11の切欠部18と係止状態を維持しており、固定フレーム11のガイドピン19はガイド溝26の溝26aにあるのでコンソールボックス12が跳ね上がることはない。また、操作部22を図6の(a)にある位置から図1の(b)の位置まで戻すと再び図1に示す状態に戻る。
次に、操作部22を図1の(b)にある位置から図1の(c)の位置まで後傾させると、ゲート操作レバー20は時計方向に回転し、図8に示すように、固定部材30の係止部32はゲート操作レバー20の切欠溝25と係止したまま、固定フレーム11の切欠部18との係止状態から完全に離脱し、固定フレーム11のガイドピン19はガイド溝26の溝26aの角(溝26aと溝26bとの連結部)に来るとガイドピン19は、図7に示すように、溝26bとの関係で相対的に下方に移動し、コンソールボックス12が跳ね上がる。また、この状態(図7)では、固定フレーム11のガイドピン19がゲート操作レバー20のガイド溝26の略垂直な溝26bの下端部に当接し、前後方向の動きが抑制されるため、単独でゲート操作レバー20を前方(反時計方向)に回転することはできない。図1の状態(b)に戻すにはコンソールボックス12の前方部を下方に押し下げるか、又は、ゲート操作レバー20を操作してコンソールボックス12を一体回動させると、ガイドピン19が溝26aの角まで移動し、同時に係止部32が固定フレーム11の上部前端面と摺動しながら下方に移動し、切欠部18の位置にくるとばね34の付勢力により係止部32が切欠部18に係止し、状態(b)に移行する。
図9(A)は第1状態〜第3状態の内容を示し、図9(B)は各状態への遷移を示し、ゲート操作レバー20の操作のみで遷移できる状態を実線で示し、点線はコンソールボックス12の前方部を下方に押し下げるか、又は、ゲート操作レバー20を操作してコンソールボックス12を一体回動させることにより遷移できることを示す。
以上に説明したように、本実施形態によれば、オペレータの体格に応じた効率的な乗降操作が可能になり、且つ、容易になるという効果が得られる。また、ゲート操作レバーのみの操作で乗降に関する操作が行えるので(他の操作レバーによる操作を必要としないので)操作ミスが起こりにくいという効果もある。コンソールボックスの跳ね上げた状態から操作状態に戻すときにゲート操作レバーの操作は不能になるので安全に戻す操作が可能である。コンソールボックスの跳ね上げた状態からコンソールボックスを押し下げる操作において、作業機械はロック状態であるので誤って操作レバーに触っても作業機械が作動せずに安全な操作ができるという効果が得られる。
なお、本発明の技術的範囲は上記した実施例に限定されないということは述べるまでもない。
本発明を実施した実施形態の側面断面図を示す。 図1の矢印Aから見た正面断面図を示す。 固定フレームの正面図(A)、側面図(B)、斜視図(C)を示す。 ゲート操作レバーの正面図(A)、側面図(B)を示す。 固定部材の側面図(A)、正面図(B)、斜視図(C)を示す。 ゲートバーを遮断状態に操作した図を示す。 コンソールボックスを跳ね上げた状態図を示す。 コンソールボックスを跳ね上げの説明図を示す。 (A)は第1状態〜第3状態の内容を示し、(B)は各状態の遷移を示す。
符号の説明
9 操作レバー
11 固定フレーム
12 コンソールボックス
13 (コンソールボックス)回動軸
14 (コンソールボックス)付勢ばね
18 切欠部(係合部)
19 ガイドピン
20 ゲート操作レバー
21 (ゲート操作レバー)回動軸
22 操作部
25 切欠溝(係合部)
26 ガイド溝
26a 水平溝
26b 垂直溝
27 当接部
30 固定部材
32 係止部
34 (係止部)付勢ばね
36 ゲートバー
38 連結部材

Claims (4)

  1. 作業機械を操作する操作レバーを設けたコンソールボックスを固定フレームに回動可能に設けて、作業機械を操作する作業位置と該コンソールボックスの前方に設けた乗降用通路を拡大する跳上げ位置とに、仰伏動可能に構成すると共に、前記乗降用通路を遮断する位置と該乗降用通路を開放する位置に回動可能にゲートバーを設けて、該ゲートバーが開放位置にあるときに作業機械の作動をロックするロック装置を設けた建設機械において、
    該ゲートバーの開閉を操作するゲート操作レバーを前記コンソールボックスに回動可能に設けると共に、該ゲート操作レバーにより、該コンソールボックスが作業位置にあり、且つ該ゲートバーが遮断位置にあり、該作業機械の操作が可能な第1状態と、該コンソールボックスが作業位置にあり、且つ該ゲートバーが開放位置にあって作業機械の操作がロックされた第2状態と、該コンソールボックスが跳上げ位置にあり、且つ該ゲートバーが開放位置にあり、該作業機械の操作がロックされた第3状態とに操作可能に構成し、
    前記コンソールボックスが前記第1状態又は前記第2状態にあるときに該コンソールボックスを作業位置に固定する固定手段を設け、
    前記固定手段は、係止ピンを有する固定部材を、前記ゲート操作レバーの回動軸と軸中心が一致するように、前記コンソールボックスに回動可能に設けると共に、該係止ピンと係合する係合部を前記固定フレームに設けたことを特徴とする建設機械の操作装置。
  2. 前記ゲート操作レバーにより前記第2状態から第3状態に操作したときに前記固定手段が解除され、該コンソールボックスが跳ね上がる様に構成したことを特徴とする請求項1に記載の建設機械の操作装置。
  3. 前記固定手段が解除され、前記コンソールボックスが跳上げ位置にあるときは、前記ゲート操作レバーが前記第3状態に保持されるように、ガイドピンを前記固定フレームに設けると共に、該ガイドピンをガイドする所定形状のガイド溝を該ゲート操作レバーに設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に何れか1に記載の建設機械の操作装置。
  4. 前記ゲート操作レバーに当接部を設け、前記第1状態に操作したときに該当接部がリミットスイッチに当接して該作業機械のロックを解除するように構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1に記載の建設機械の操作装置。
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