JP4360955B2 - ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Description
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。
また、特許文献2(特開2002−229192号)は、遠紫外線に対する透明性が高く、しかも感度、解像度、パターン形状等に優れる感放射線性樹脂組成物を提供すべく、感放射線性酸発生剤として、環状スルホニウム構造とベンゼン環又はナフタレン環を有する特定の化合物の使用を提案している。
特許文献3(特開2001−142212号)は、感度、解像度、基板との密着性、パターンのエッジラフネスを改良したレジスト組成物として、脂環構造を有する特定の樹脂とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの特定の溶剤を含有する組成物を開示している。
また、これまで水酸基を有するアダマンチル基を持つ樹脂を含有する組成物も種々提案されているが、これらの組成物をサーマルフロー技術に適用すると、サーマルフローベーク時にレジスト表面にクラックを生ずることがあった。
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(C)プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル及び直鎖ケトンから選ばれる少なくとも一種類の溶剤と環状ケトン(但し、γ−ブチロラクトンを除く)とを含有する混合溶剤
を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
W1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Ra1,Rb1,Rc1,Rd1及びRe1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。m及びnは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+n=2〜6である。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルオキシ基を表す。但し、R2c〜R4cの内の一つ又は二つは、水酸基を表す。
Raは、式(pI)〜(pVI)のいずれかで表される基を表す。
式中、R 11 は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R 12 〜R 16 は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 12 〜R 14 のうち少なくとも1つ、もしくはR 15 、R 16 のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R 17 〜R 21 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 17 〜R 21 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 19 、R 21 のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R 22 〜R 25 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 22 〜R 25 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 23 とR 24 は、互いに結合して環を形成していてもよい。
(2) 樹脂(A)が、全繰り返し単位に対して、アクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位を60〜100モル%含有することを特徴とする上記(1)または(1’)に記載のポジ型レジスト組成物。
(5) 活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)が、トリアリールスルホニウム塩化合物及びフェナシルスルホニウム塩化合物の少なくとも一種類であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
樹脂(A)は、アクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位を50〜100モル%含有する。
樹脂(A)が含有するアクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位は、樹脂(A)を構成するいかなる繰り返し単位であってもよい。
アクリル酸エステル誘導体の繰り返し単位の含有量は、好ましくは60〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%、特に好ましくは100モル%である。
尚、樹脂(A)が含有していてもよいアクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位以外の繰り返し単位としては、例えば、メタアクリル酸エステル誘導体、メタアクリル酸又はアクリル酸に由来する繰り返し単位が好ましいが、無水マレイン酸、ノルボルネンに由来する繰り返し単位等も挙げられる。
W1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Ra1,Rb1,Rc1,Rd1及びRe1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。m及びnは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+n=2〜6である。
−〔C(Rf)(Rg)〕r1−
上記式中、Rf、Rgは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。r1は1〜10の整数である。
ここでアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等の低級アルキル基を挙げることができる。アルキル基の更なる置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。アルコキシ基の更なる置換基としては、アルコキシ基等を挙げることができる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。
更に一般式(IV)の構造としては、エッジラフネスが良好になるという点からアクリレート構造を有するものが好ましい。
R1b〜R5bにおけるアルキル基としては、直鎖状、分岐状のアルキル基を挙げることができる。直鎖状、分岐状のアルキル基としては、炭素数1〜12個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜10個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基である。
R1b〜R5bにおけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜8個のものが好ましい。
R1b〜R5bにおけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜6個のものが好ましい。
また、R1b〜R5bの内の2つが結合して形成する環としては、シクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環等の3〜8員環が挙げられる。
なお、一般式(V−1)〜(V−4)におけるR1b〜R5bは、環状骨格を構成している炭素原子のいずれに連結していてもよい。
Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。Rb0は水素原子が好ましい。
A’は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基又はこれらを組み合わせた2価の基を表す。
B2は、一般式(V−1)〜(V−4)のうちのいずれかで示される基を表す。A’において、該組み合わせた2価の基としては、例えば下記式のものが挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基から選択される。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4個のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。アルキル基、アルコキシ基等は、置換基を有していてもよい。アルキル基、アルコキシ基等が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。r1は1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数を表す。mは1〜3の整数、好ましくは1又は2を表す。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルオキシ基を表す。但し、R2c〜R4cの内の一つ又は二つは、水酸基を表す。
アシルオキシ基は、直鎖、分岐又は環状であってもよく、好ましくは炭素数2〜15、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基を挙げることができる。
アルキルオキシカルボニルオキシ基は、直鎖、分岐又は環状であってもよく、好ましくは炭素数2〜15、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、プロポキシカルボニルオキシ基を挙げることができる。
R2c〜R4cとしてのアルコキシ基、アシルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルオキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基等を挙げることができる。
樹脂(A)は、特に、酸分解性基として下記一般式(pI)〜一般式(pVI)で示される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
以下に、脂環式炭化水素基のうち、脂環式部分の構造例を示す。
具体的には、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基、チオール基などが挙げられ、好ましくはカルボン酸基、スルホン酸基である。
上記樹脂における一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基(酸分解性基)としては、好ましくは下記一般式(pVII)〜(pXI)で表される基が挙げられる。
上記樹脂において、一般式(pI)〜(pVI)で示される構造で保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で示される繰り返し単位が好ましい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルフォンアミド基、ウレタン基、又はウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを表す。
Raは、上記式(pI)〜(pVI)のいずれかの基を表す。
式中、R0 としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2NH−を表す。
R6aは、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
−〔C(Rnf)(Rng)〕r−
上記式中、Rnf、Rngは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基を表し、両者は同一でも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等の低級アルキル基が好ましく、更に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基である。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の炭素数1〜4のものを挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、沃素原子等を挙げることができる。アルキル基、アルコキシ基は、更なる置換基を有していてもよい。アルキル基、アルコキシ基が有していてもよい更なる置換基としては、、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基を挙げることができる。rは1〜10の整数である。
一般式(VI)において、A6のシクロアルキレン基としては、炭素数3〜10個のものが挙げられ、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等を挙げることができる。
これにより、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
このような単量体として、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数が1〜10のアルキルアクリレート):
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート等。
アクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等がある。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチルアクリルアミド等。
メタクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基等がある)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド等。
アリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル等)、アリルオキシエタノール等。
アルキルビニルエーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル等。
ビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘキシルカルボキシレート等。
イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。
フマール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエステル類;ジブチルフマレート等。
一般式(V−1)〜(V−4)で表される基を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、20〜70モル%が好ましく、25〜60モル%がより好ましい。
一般式(AII)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、5〜50モル%が好ましく、より好ましくは10〜40モル%、更に好ましくは15〜35モル%である。
アクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、60〜100モル%が好ましく、より好ましくは80〜100モル%、特に好ましくは100モル%である。
一般式(pI)〜(pVI)で表される脂環式炭化水素を含む部分構造を有する繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、30〜70モル%が好ましく、より好ましくは35〜65モル%、更に好ましくは40〜60モル%である。
反応の濃度は、通常20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。
また、本発明において、樹脂は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。
分子量分布(Mw/Mn)は、通常1〜10であり、好ましくは1〜5、更に好ましくは1〜4の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状、及びレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
本発明において使用される活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤)としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている、例えば、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等の活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
R203、R204及びR205のアルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
R206は、アルキル基又はアリール基を示す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を示す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
トリアリールスルホニウム塩とは、トリアリールスルホニウムをカチオンとする塩である。
トリアリールスルホニウムカチオンのアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくフェニル基である。トリアリールスルホニムカチオンが有する3つのアリール基は同一であっても異なっていてもよい。
各アリール基は、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基を置換基として有してもよい。好ましい置換基としては炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基であり、最も好ましくはメチル基、t−ブチル基、炭素数1〜4のアルコキシ基である。置換基は3つのアリール基のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
トリアリールスルホニウム塩のアニオンとしては、例えばスルホン酸アニオンであり、好ましくは1位がフッ素原子によって置換されたアルカンスルホン酸アニオン、電子吸引性基で置換されたベンゼンスルホン酸であり、さらに好ましくは炭素数1〜8のパーフロロアルカンスルホン酸アニオンであり、最も好ましくはパーフロロブタンスルホン酸アニオン、パーフロロオクタンスルホン酸アニオンである。これら用いることにより酸分解性基の分解速度が向上し、感度が優れ、また発生酸の拡散性が制御され解像力が向上する。
トリアリールスルホニウム構造は、−S−等の連結基により他のトリアリールスルホニウム構造と結合し複数のトリアリールスルホニウム構造を有してもよい。
電子吸引性基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ニトロ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アシロキシ基、アシル基等を挙げることができる。
以下に、本発明で使用できるトリアリールスルホニウム塩の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
フェナシルスルホニウム塩化合物とは、カチオン部にフェナシル骨格を有するスルホニウム塩化合物であればよく、例えば、下記一般式(PAG6)で表される化合物が好ましい。
R1〜R5は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、アルキルオキシカルボニル基又はアリール基を表す。R1〜R5のうち少なくとも2つ以上が結合して環構造を形成してもよい。
R6及びR7は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はアリール基を表す。
Y1及びY2は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ原子を含む芳香族基を表す。Y1とY2とが結合して環を形成してもよい。
Y3は、単結合または2価の連結基を表す。
X-は、非求核性アニオンを表す。
R1〜R5の少なくとも1つとY1又はY2の少なくとも一つが結合して環を形成してもよいし、R1〜R5の少なくとも1つとR6又はR7の少なくとも1つが結合して環を形成してもよい。
R1〜R7のいずれか、若しくは、Y1又はY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、式(PAG6)の構造を2つ以上有していてもよい。
R1〜R7のシクロアルキル基は、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。
R1〜R5のアルコキシ基及びアルキルオキシカルボニル基におけるアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
R1〜R7のアリール基は、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基等を挙げることができる。
R1〜R5のハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
Y1及びY2のヘテロ原子を含む芳香族基としては、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、インドール等の複素環式芳香族炭化水素基が挙げられる。
この場合、Y1とY2とが結合して形成する基としては、例えば、炭素数4〜10のアルキレン基、好ましくはブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、特に好ましくはブチレン基、ペンチレン基を挙げることができる。
また、Y1とY2と結合して、式(PAG6)中のS+とともに形成した環の中に、ヘテロ原子を含んでいても良い。
また、アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子が好ましい。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これによりレジストの経時安定性が向上する。
スルホン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族スルホン酸アニオン、芳香族スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸アニオンなどが挙げられる。
カルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族カルボン酸アニオン、芳香族カルボン酸アニオン、アラルキルカルボン酸アニオンなどが挙げられる。
芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基としては、例えば、炭素数6〜14のアリール基(具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基等)を挙げることができる。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基等を挙げることができる。
アルキル基は、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。
シクロアルキル基は、炭素数3〜30のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカノイル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
アリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができる。
アルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜5のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
アルキルチオ基は、好ましくは炭素数1〜15のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチオ基、トリデシルチオ基、テトラデシルチオ基、ペンタデシルチオ基、ヘキサデシルチオ基、ヘプタデシルチオ基、オクタデシルチオ基、ノナデシルチオ基、エイコシルチオ基等を挙げることができる。尚、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基は、更にハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)で置換されていてもよい。
芳香族カルボン酸アニオンにおける芳香族基としては、芳香族スルホン酸アニオンにおける芳香族基と同様のものを挙げることができる。
アラルキルカルボン酸アニオンにおけるアラルキル基としては、好ましくは炭素数6〜12のアラルキル基、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
また、R1〜R7のいずれか、若しくは、Y1又はY2のいずれかの位置で、連結基を介して結合し、一般式(PAG6)の構造を2つ以上有していてもよい。
本発明のレジスト組成物は、上述した各成分を有機溶剤に溶解させてなるものである。
本発明において使用される有機溶剤は、プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル及び直鎖ケトンから選ばれる少なくとも一種類の溶剤と環状ケトン(但し、γ−ブチロラクトンを除く)とを混合した混合溶剤である。
環状ケトンの含有量は、混合溶剤に対して、好ましくは20〜70質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
乳酸アルキルとしては、乳酸メチル、乳酸エチルが好ましい。
直鎖ケトンとしては、例えば、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等を挙げることができ、好ましくは2−ヘプタノンである。
環状ケトンとしては、例えば、シクロペンタノン、3−メチルシクロペン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン、シクロヘプタン、1,3−シクロヘプタジオン等が挙げられ、シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが好ましく、シクロペンタノン、シクロヘキサノンが特に好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、更に、含窒素塩基性化合物を含有することが好ましい。
含窒素塩基性化合物としては、有機アミン、塩基性のアンモニウム塩、塩基性のスルホニウム塩などが用いられ、昇華やレジスト性能を劣化させないものであればよい。
これらの含窒素塩基性化合物の中でも、有機アミンが画像性能が優れる点で好ましい。例えば特開昭63-149640号、特開平5-249662号、特開平5-127369号、特開平5-289322号、特開平5-249683号、特開平5-289340号、特開平5-232706号、特開平5-257282号、特開平6-242605号、特開平6-242606号、特開平6-266100号、特開平6-266110 号、特開平6-317902号、特開平7-120929号、特開平7-146558号、特開平7-319163号、特開平7-508840号、特開平7-333844号、特開平7-219217号、特開平7-92678号、 特開平7-28247号、特開平8-22120号、特開平8-110638号、特開平8-123030号、特開平9-274312号、特開平9-166871号、特開平9-292708号、特開平9-325496号、特表平7-508840号、USP5525453号、USP5629134号、USP5667938号等に記載の塩基性化合物を用いることができる。
R253、R254、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物か、又は脂肪族3級アミンである。
これらの中でも、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、4−ジメチルアミノピリジン、1−ナフチルアミン、ピペリジン、4−ヒドロキシピペリジン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン、ヘキサメチレンテトラミン、イミダゾール類、ヒドロキシピリジン類、ピリジン類、アニリン類、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリス(エチルヘキシル)アミン、トリドデシルアミン、N,N−ジ−ヒドロキシエチルアニリン、N−ヒドロキシエチル−N−エチルアニリン等の有機アミンが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物には、必要に応じて、低分子酸分解性化合物、界面活性剤、現像液に対する溶解促進性化合物、ハレーション防止剤、可塑剤、光増感剤、界面活性剤、接着助剤、架橋剤、光塩基発生剤等を含有することができる。
例えばProc.SPIE,2724, 355(1996)、特開平8-15865号、米国特許5310619号、米国特許5372912号、J.Photopolym.Sci.,Tech.,Vol.10,No.3,511(1997))に記載されている酸分解性基を含有する、コール酸誘導体、デヒドロコール酸誘導体、デオキシコール酸誘導体、リトコール酸誘導体、ウルソコール酸誘導体、アビエチン酸誘導体等の脂環族化合物、酸分解性基を含有するナフタレン誘導体などの芳香族化合物を上記低分子酸分解性化合物として用いることができる。
さらに、特開平6-51519号記載の低分子の酸分解性溶解阻止化合物も220nmの透過性を悪化させないレベルの添加範囲で用いることもできるし、1,2−ナフトキノンジアジト化合物も使用できる。
これらの低分子酸分解性溶解阻止化合物を添加すると、前記現像欠陥がさらに改良されるばかりか耐ドライエッチング性が改良される。
これらの溶解促進性化合物の配合量としては、組成物全質量(固形分)に対して、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
本発明のポジ型レジスト組成物がフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することにより、250nm以下、特に220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないレジストパターンを与えることが可能となる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C6F13基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C8F17基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記の成分を前記混合溶剤に溶解し、次のように所定の支持体上に塗布して用いる。
すなわち、上記ポジ型レジスト組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布し、レジスト膜を形成させる。
次いで、該レジスト膜に所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像する。このようにすると、良好なレジストパターンを得ることができる。ここで露光光としては、好ましくは250nm以下、より好ましくは220nm以下の波長の遠紫外線である。具体的には、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、電子ビーム等が挙げられる。
さらに、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノン−2−イル、アクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチルを40/40/20のモル比で、メチルエチルケトン/テトラヒドロフラン=5/5(質量比)に溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬社製重合開始剤V−65を2mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したメチルエチルケトン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、蒸留水/イソプロピルアルコール=1/1(質量比)の混合溶媒3Lに晶析、析出した白色粉体である樹脂(RA−1)を回収した。
C13NMRから求めたポリマー組成比は38/41/21であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は9700であった。
表2に示すモノマーと組成比を用いた他は、上記合成例1と同様の操作で比較樹脂(CRA−1)及び(CRA−2)を合成した。繰り返し単位1、2、3は構造式の左からの順番である。
アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、アクリル酸5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノン−2−イル、アクリル酸3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル、を40/40/20のモル比で、メチルエチルケトン/テトラヒドロフラン=5/5に溶解し、固形分濃度20質量%の溶液100mLを調製した。この溶液に和光純薬社製重合開始剤V−65を2mol%加え、これを窒素雰囲気下、4時間かけて60℃に加熱したメチルエチルケトン10mLに滴下した。滴下終了後、反応液を4時間加熱、再度V−65を1mol%添加し、4時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、蒸留水/イソプロピルアルコール=1/1の混合溶媒3Lに晶析、析出した白色粉体である樹脂(RB−1)を回収した。
C13NMRから求めたポリマー組成比(モル比)は40/38/22であった。また、GPC測定により求めた標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は8800であった。
表3に示すモノマーと組成比を用いた他は、上記合成例3と同様の操作で樹脂(RB−2)〜(RB−10)を合成した。繰り返し単位1、2、3、4は構造式の左からの順番である。
表4に示すモノマーと組成比を用いた他は、上記合成例3と同様の操作で比較樹脂(CRB−1)及び(CRB−2)を合成した。繰り返し単位1、2、3は構造式の左からの順番である。
表5及び表6に記載した各成分を表5及び表6に記載の質量比で、全体の固形分が10質量%になるように溶解し、0.1μmのミクロフィルターでろ過し、ポジ型レジストを調製した。但し、塩基性化合物は0.2質量部、界面活性剤はレジスト全体量の100ppmを各々用いた。次いで、下記の通り評価を行い、結果を表5及び表6に示した。
N−1:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5エン
N−2:トリオクチルアミン
N−3:N,N−ジーn−ブチルアニリン
N−4:アダマンチルアミン
N−5:2,5−ジイソプロピルアニリン
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製;フッ素系活性剤)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製;フッ素/シリコン系活性剤)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
SL−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
SL−2:乳酸エチル
SL−3:プロピレングリコールモノメチルエーテル
SL−4:シクロペンタノン
SL−5:シクロヘキサノン
SL−6:2−メチルシクロヘキサノン
SL−7:プロピレンカーボネート
スピンコーター(東京エレクトロン製Mark8)を用い、シリコンウェハー上にARC29a(ブリューワーサイエンス社製)を780Åで均一に塗布後、205℃で90秒間加熱乾燥して反射防止膜を形成した。その後、前記反射防止膜上に各ポジ型レジスト組成物を塗布し、115℃、90秒間加熱乾燥を行い2800Åのレジスト膜を形成させた。
次に、前記レジスト膜を、透過率6%のハーフトーン位相シフトマスクを介し、ISI製マイクロステッパーを用いてArFエキシマレーザー光で(波長193nm、NA0.60、σ0.70)パターン露光を行った。露光は1600nmのマスク寸法でDuty比1:10のホールパターンが150nmになる露光量で行い、露光後120℃で90秒間加熱処理を行い、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で現像、続いてリンス後、スピン乾燥を行い、レジストパターンを得た。
上記ホールパターンを形成したウェハーをホットプレート上で175℃で90秒間加熱し、レジスト表面に発生するクラックを光学顕微鏡で確認した。クラックが観察されなかったものを○、クラックが観察されたものを×とした。
スピンコーター(東京エレクトロン製Mark8)を用い、シリコンウェハー上にARC29a(ブリューワーサイエンス社製)を780Åで均一に塗布後、205℃で90秒間加熱乾燥して反射防止膜を形成した。その後、前記反射防止膜上に各ポジ型レジスト組成物を塗布し、115℃、90秒間加熱乾燥を行い3500Åのレジスト膜を形成させた。
UNITY(東京エレクトロン社製)を用いてエッチングを行い、90秒後のバルクでの膜厚減少量を測定した。膜厚減少量が1200Å以下のものを○、1200〜1500Åを△、1500Å以上のものを×とした。
Claims (5)
- (A)全繰り返し単位に対して、アクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位が50〜100モル%であり、一般式(IV)で表される繰り返し単位と一般式(V−1)〜(V−4)で表される基を有する繰り返し単位とから選ばれる少なくとも一種類の繰り返し単位及び一般式(AII)で表される繰り返し単位を含有する、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂、
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(C)プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル及び直鎖ケトンから選ばれる少なくとも一種類の溶剤と環状ケトン(但し、γ−ブチロラクトンを除く)とを含有する混合溶剤
を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
W1は、単結合又は2価の連結基を表す。
Ra1,Rb1,Rc1,Rd1及びRe1は、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表
す。m及びnは、各々独立に0〜3の整数を表し、m+n=2〜6である。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基又はアルキルオキシカルボニルオキシ基を表す。但し、R2c〜R4cの内の一つ又は二つは、水酸基を表す。 - 樹脂(A)が、下記一般式(pA−A)で表される繰り返し単位を含有することを特徴とする請求項1に記載のポジ型レジスト組成物。
Raは、式(pI)〜(pVI)のいずれかで表される基を表す。
R 12 〜R 16 は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 12 〜R 14 のうち少なくとも1つ、もしくはR 15 、R 16 のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R 17 〜R 21 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 17 〜R 21 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 19 、R 21 のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R 22 〜R 25 は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R 22 〜R 25 のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R 23 とR 24 は、互いに結合して環を形成していてもよい。 - 樹脂(A)が、全繰り返し単位に対して、アクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位を60〜100モル%含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型レジスト組成物。
- 樹脂(A)が、全繰り返し単位がアクリル酸エステル誘導体に由来する繰り返し単位であることを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型レジスト組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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