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JP4340796B2 - 特に抗増殖性を有する新規プリン誘導体およびそれらの生物学的用途 - Google Patents

特に抗増殖性を有する新規プリン誘導体およびそれらの生物学的用途 Download PDF

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Description

本発明は、抗増殖性を有する新規プリン誘導体およびそれらの生物学的用途を対象とする。
それは、特にサイクリン依存性キナ−ゼ蛋白質、略してcdkに対して阻害作用を有するプリン誘導体を対象とする。
細胞周期(cell cycle)を制御する分子機構の研究により、cdkの調節機能を明らかにすることが可能になった。これらの蛋白質は、触媒サブユニット(cdc2がそのプロトタイプである)と調節サブユニット(サイクリン)との少なくとも2つのサブユニットからなる。これまでに8種のcdkが記載されている。すなわち、cdk1(=cdc2)、cdk2〜cdk8である。
結合するサイクリンが知られていないcdk3を除いて、これらのcdkは、次のサイクリン族の一員との一時的結合により調節が確実なものとされる:サイクリンA(cdc2、cdk2)、サイクリンB1〜B3(cdc2)、サイクリンC(cdk8)、サイクリンD1〜D3(cdk2−cdk4−cdk5−cdk6)、サイクリンE(cdk2)、サイクリンH(cdk7)。
これらの複合体の各々は、細胞周期の一つの相に関連する。cdkの活性は、翻訳後修飾により、他の蛋白質との一時的結合により、およびそれらの細胞内局在の修飾により、調節される。cdk調節因子は、活性化因子(サイクリン、cdk7/サイクリンH、ホスファタ−ゼcdc25)、サブユニットp9CKSおよびp15cdk-BPならびにインヒビタ−蛋白質(p16INK4A、p15INK4B、p21Cip1、p18、p27Kip1)を包含する。
細胞分裂調節機構に関する純粋に基本的な研究と並行して、ヒトでの腫瘍の発生におけるサイクリン依存性キナ−ゼの調節解除の重要性が、多くの研究によって証明されてきている。例えば、多くの腫瘍におけるサイクリンDおよびEの過剰発現、cdc2の過剰発現、サイクリンDおよびAの腫瘍原性、サイクリン依存性キナ−ゼの一時的な異常発現、蛋白質阻害剤(プロテインインヒビタ−)の重大な調節解除(変異、欠失)が観察されてきた。
細胞分裂周期調節因子は、多くの臨床的研究の対象となっている(処置のための指示マ−カ−としての利用)。
これらの結果は、細胞周期調節機構を詳細に理解しようとする努力を非常に勇気付けるものである。それらはまた、サイクリン依存性キナ−ゼインヒビタ−分子をスクリ−ニングにより探究することへと導くものでもある。
ブチロラクトン、フラボピリド−ル、オロモウシン(olomoucine)と呼ばれる2−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−6−ベンジルアミノ−9−メチルプリンなどの多くのキナ−ゼインヒビタ−が既に記載されている。オロモウシンに関する研究は、本明細書の最後に示した参照文献リスト中の参照番号(1)の論文においてヴェゼリ(Vesely)らが報告している。
このcdc2インヒビターは、効果が大であり(そのIC50は7μMである)、きわめて選択的であり(35種より多くのキナ−ゼが試験されている)、次の式に対応する:
Figure 0004340796
この領域における発明者らの研究は、オロモウシンの酵素特異性を保持しながら低用量でcdc2を阻害する、特に興味ある新規分子の合成へと導いた。
それゆえ、本発明は、とりわけ抗増殖性を有する新規プリン誘導体を提供することを目的とする。
本発明はまた、工業的規模でこれらの誘導体を製造することを可能ならしめる合成法によるそれらの取得方法をも対象とする。
それはまた、それらの治療における応用および除草剤としての用途を対象とするものでもある。
本発明のプリン誘導体は、それらが式Iに対応することを特徴とする:
Figure 0004340796
式中
− R2、R6およびR9は互いに同一または異なって、ハロゲン原子、R−NH−基、R−NH−NH−基、NH2−R’−NH−基またはR−NH−R’−NH−基を表わし、Rは直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和アルキル基、アリ−ル基またはシクロアルキル基もしくは複素環を表わし、R’は直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和アルキレン基、アリ−レン基またはシクロアルキレン基を表わし、RおよびR’は各々1〜8個の炭素原子を含有し、場合により1個以上の−OH基、ハロゲン、アミノ基またはアルキル基で置換されていてもよく、
− R2はさらに、場合により各々に1個以上の−OH基、ハロゲン、アミノ基またはアルキル基で置換されていてもよい直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和アルキル基、アリ−ル基またはシクロアルキル基もしくは複素環を有していてもよい複素環を表わすことができ、
− R9はさらに、直鎖状または分枝鎖状の飽和または不飽和アルキル基、アリ−ル基またはシクロアルキル基を表わすことができ、
− R2およびR9はさらに、水素原子を表わすことができる。ただし、前記置換基がそれぞれに次のものを表わす誘導体を除く:
R6およびR9がベンジルアミノおよびメチル基、
R2およびR6が2−ヒドロキシエチルアミノおよびベンジルアミノ基、
R2、R6およびR9がアミノ、ベンジルアミノおよびメチル、あるいはクロロ、アミノおよびメチル、あるいはクロロ、ベンジルアミノおよびメチル、あるいはクロロ、3−ヒドロキシベンジルアミノおよびメチル、あるいはクロロ、5−ヒドロキシペンチルアミノおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、ベンジルアミノおよびイソプロピル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、アミノおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、イソペンテニルおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、イソペンテニルアミノおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、ベンジルアミノおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、ベンジルアミノおよび2−ヒドロキシエチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、ベンジルアミノおよびイソプロピル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、(3−ヒドロキシベンジル)アミノおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、(3−ヒドロキシベンジル)アミノおよびイソプロピル、あるいは2−ヒドロキシイソブチルアミノ、6−ベンジルアミノおよびメチル、あるいは2−ヒドロキシエチルアミノ、イソペンテニルアミノおよびイソプロピル、あるいは(2−ヒドロキシエチル)アミノ、(4−メトキシベンジル)アミノおよびイソプロピルアミノ基を表わす誘導体。
本発明のプリン誘導体はさらに、cdc2/サイクリンBに対して約5μM以下のIC50を呈することによっても特徴付けられる。
上記の本発明から除外される誘導体は、引用文献(1)に記載されている。
一般的に言って、本発明の誘導体はきわめて興味のもたれるプロテインキナ−ゼインヒビタ−となる。
好ましいのは、ハロゲン原子が塩素、臭素または弗素のうちから選ばれ、アルキル基がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチル基のうちから選ばれ、アルキレン基がメチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンテンまたはイソペンテン基のうちから選ばれ、アリ−ル基がベンジル基であり、シクロアルキル基がシクロヘキシル基であり、アリ−レン基がベンジレン基であり、シクロアルキレン基がシクロヘキシレン基であり、複素環が窒素および/または酸素含有複素環、例えばイミダゾ−ル、オキサジアゾ−ル、ピリジン、ピリダジンまたはピリミジンあるいはピロリジンである場合である。
本発明の一態様に従えば、R2は、cdk2/ATP複合体中のリボ−スが占めるATP結合ドメインの一領域に結合しうる基のうちから選択される。塩素原子ならびにアミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、n−ヘプチルアミノ、アミノエチルアミノ、アミノプロピルアミノ、ジメチルアミノエチルアミノ、ヒドロキシエチルアミノ、ヒドロキシプロピルアミノ、ヒドロキシイソブチルアミノ、ヒドロキシペンチルアミノ、ジメチルヒドラジノ、ヒドロキシメチルプロピルアミノ、〔(2R)−2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル〕、N−ベンジルアミノエタノ−ル、(R,S)−アミノヘキサノ−ル、(S)−アミノ−2−フェニルエタノ−ル、(R)−アミノ−2−フェニルエタノ−ル、(R)−アミノ−3−フェニルプロパノ−ル、(R,S)−アミノペンタノ−ル、(R)−アミノプロパノ−ル、(S)−アミノプロパノ−ルおよび(R)−N−ピロリジンメタノ−ルの各基のうちから選ばれた基が有利である。
特に好ましい誘導体は、基R2としてヒドロキシプロピルアミノ基を含むものである。
本発明の他の一態様に従えば、R6は、アミノ、イソペンテニルアミノ、ヒドロキシペンチルアミノ、4−ヒドロキシ−3−メチル−トランス−2−ブテニルアミノ、ベンジルアミノ、ヒドロキシベンジルアミノ、ヒドロキシエチルベンジルアミノ、シクロヘキシルメチルアミノ、イソペンテン、ベンジルアミノまたは(3−ヨ−ド)ベンジルアミノ基のうちから選ばれる。
好ましいのは、R6が、ベンジル、ヒドロキシベンジル、イソペンテニルなどの疎水性の基を含む場合である。
R2が〔1−D,L−ヒドロキシメチルプロピルアミノ〕、〔(2R)−2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル〕および〔(R)−N−ピロリジンメタノ−ル〕から成る群から選ばれ、R6がベンジルアミノであるのが好ましい。
また、本発明の別の一態様に従えば、置換基R9は、水素原子、メチル、イソプロピルまたはヒドロキシエチルの各基のうちから選ばれる。
R9が疎水性の基、特にイソプロピル基であるのが有利である。
本発明の好ましいプリン誘導体は、R2、R6およびR9が下記の表1に示したごときものである化合物のうちから選ばれる。
Figure 0004340796
次の誘導体が特に好ましい:すなわち、2−(1−D,L−ヒドロキシメチルプロピルアミノ)−6−ベンジルアミノ−9−イソプロピルプリン、非結晶性6−ベンジルアミノ−2−〔(2R)−2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル〕−9−イソプロピル−(9H)−プリン、2−(R)−〔6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕アミノ−2−フェニルエタノ−ル、2−(R,S)−〔6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕アミノペンタノ−ル、2−(R)−〔6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕アミノプロパノ−ル、2−(S)−〔6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕アミノプロパノ−ル、2−(R)−(−)−〔6−(3−ヨ−ド)ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕−N−ピロリジンメタノ−ルおよび2−(R)−(−)−〔6−ベンジルアミノ−9−シクロペンチル−(9H)−プリン−2−イル〕−N−ピロリジンメタノ−ル。
本発明は、上に定義した誘導体の光学異性体およびラセミの混合物、場合によっては幾何異性体、特に(2−〔6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕アミノ−2−フェニルエタノ−ルおよび2−〔6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕アミノプロパノ−ルのR異性体をも対象とするものである。
上に定義した誘導体は、有機合成の標準的方法によって得られる。出発プリン誘導体を使用し、それの置換により所望の各基を導入することが可能である。
例えばプリンの2−クロロ−6−ベンジルアミノ誘導体を用いることによって、例えば対応するハロゲン化アルキルとの反応により9位にアルキル基を導入することができる。
次にアミノアルコ−ルとの反応により、2位に、塩素の代わりに、アルキルヒドロキシアルキルアミノ基を導入できる。
大きい関心の持たれる側面に従えば、本発明の誘導体は、選択性の大きいキナ−ゼ阻害性を有する。これらの阻害作用は可逆性である。
cdkは細胞周期諸事象の開始、進行および完了において中心的役割を演じるが、cdkインヒビタ−分子は、癌、乾癬、真菌類の生育、寄生虫(動物、原生生物)の生育、さらに植物(除草剤)の生育などの望ましくない細胞増殖を抑制でき、神経細胞アポト−シスやアルツハイマ−病などの神経退行性(antineurod egenerative properites)疾患の制御に介入することができる。
これらの誘導体の阻害作用に対して特により感受性であるキナ−ゼは、cdc2、cdk2およびcdk5である。
それらの阻害が、きわめてわずかな用量のプリン誘導体によって得られる。
すなわち、最も一般的に、cdc2に対して50μM未満のIC50、さらには強力なインヒビタ−であると考えられているオロモウシンのそれ(7μM)よりも低いIC50が認められる。
本発明は、とりわけ、5μMを越えないIC50を有するプリン誘導体、特にIC50が0.65μMである2−(1−D,L−ヒドロキシメチルプロピルアミノ)−6−ベンジルアミノ−9−イソプロピルプリン(以下ロスコビチン(roscovitine)とも呼ぶ)、非結晶性の6−ベンジルアミノ−2−〔(2R)−2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル〕−9−イソプロピル−(9H)−プリンおよび2−(R)−(−)−〔6−(3−ヨ−ド)ベンジルアミノ−9−イソプロピル−(9H)−プリン−2−イル〕−N−ピロリジンメタノ−ルを対象とする。
cdk、cdc2、cdk2およびcdk5に対して効果が大きく、選択性の高いインヒビタ−であるこの誘導体は、反面、予想外のことに、キナ−ゼerk1およびerk2に対してオロモウシンのそれらと同様の作用を呈する。それゆえ、サイクリン依存性キナ−ゼに対する選択性が明らかにすぐれている。本発明の他のプリン誘導体で見られるこの利点は、キナ−ゼerk1およびerk2を細胞分裂以外の多くの細胞応答に関与させるよりも上流においてのシグナルトランスダクション経路への干渉を排除することを可能ならしめる。
本発明はまた、該プリン誘導体とcdkとの複合体、特にcdk2とロスコビチン(roscovitine)との複合体の結晶化した形態をも対象とする。
本発明の誘導体に関して実施された研究により、それらのキナ−ゼ特異性阻害作用のほかに、細胞作用およびきわめて関心の持たれるアポト−シスに対する作用が示された。
例えば、きわめて低い濃度(ロスコビチンおよび誘導体の多くでマイクロモル濃度)で、それらは、実施例で示すが、ヒトデの卵母細胞およびウニの胚に関する実験により示されたように、前期/中期遷移を阻害することができる。
ツメガエルの非細胞性抽出物に対して、それらは、M期のプロモ−タ−因子およびDNA合成を同時に阻害することができる。
これらの細胞作用は、有利にはきわめて低い誘導体濃度で得られる。
既知の通り、種々の研究が細胞周期とアポト−シスとの間に存在する関連を対象としている。種々のル−トが細胞のアポト−シスに至るが、それらには、キナ−ゼ依存性のものもあれば、逆にこれらの酵素を必要とするとは思われないものもある。アポト−シスはG1またはG2の段階で惹起されうること、DNA損傷の結果、ある種の細胞がG1期にとどまり、そのときp53依存性のアポト−シスル−トが誘発されることが示されている。
異なる状況のもとでは、DNAに引き起こされた損傷に対応して、細胞がG2/M期にとどまり、p53非依存性アポト−シスル−トの活性化が認められるようである。
このル−トは、活性p53の喪失が認められる腫瘍の治療において特に重要であることが明らかにされている。
それゆえ、本発明の誘導体によって、ミトキサントロン(mitoxantrone)またはシスプラチン(cis-platin)などの薬剤によるDNAの損傷によってG2期にとどめられた細胞におけるp53非依存性アポト−シスを刺激する手段を準備することの利益が予測される。
本発明のcdc2インヒビタ−は、例えば、現在使用されている抗腫瘍剤の治療効果を増強することができる。
本発明の誘導体は、cdk5インヒビタ−として、アルツハイマ−病の間に観察されるタウ(tau)の異常な過燐酸化を減じるための役割を演じることもできる。
これらの多様な有利な性質に加えて、本発明の誘導体には細胞毒性がないという利点がある。
それゆえ、本発明は、医薬組成物の作成のために、これらの誘導体の諸性質、特にそれらの抗有糸分裂性(antimitotic properites)および抗神経退行性を有効利用することを対象とする。
本発明の医薬組成物は、上に定義したプリン誘導体の少なくとも1種の有効量を不活性医薬担体と組み合わせて含有することを特徴とする。
本発明の組成物は、抗有糸分裂薬として、特に癌の化学療法のための医薬として、さらには乾癬治療、原生生物または真菌によるものなどの寄生虫症、またはアルツハイマ−病もしくは神経細胞アポト−シスの治療のための医薬として、特に好適である。
これらの組成物は、必要に応じ、他の医薬の有効成分を含有する。とりわけ、タキソ−ル(taxol)、シスプラチン、DNAインタ−カレ−ション(挿入)剤などをベ−スとしたものなどの抗有糸分裂薬とそれらとの組み合わせが挙げられよう。
販売のための諸条件、特にラベル付けおよび使用説明、ならびに有利には包装は、予定された治療上の適用に応じて処方される。
本発明の医薬組成物は、種々の形態で、特に経口または注射経路で投与され得る。
経口投与のためには、特に圧縮錠、丸剤、錠剤、カプセル剤、滴剤が用いられる。これらの組成物は、服用単位当たり1〜100mg、好ましくは10〜40mgの活性成分を含有していることが有利である。
他の投与形態として、無菌または滅菌可能な溶液から出発して作成される静脈内、皮下または筋肉内経路で注射可能な液剤が挙げられる。懸濁剤または乳剤も挙げることができる。
これらの注射可能な形態は、投与単位当たり、1〜50mg、好ましくは10〜30mgの活性成分を含有する。
参考までに述べれば、ヒトで採用しうる用法、用量は次の通りである:例えば、腫瘍の治療もしくは乾癬または寄生虫症の治療のためには、10〜50mg/日を1回または数回患者に投与する。
本発明はまた、上に定義したプリン誘導体の少なくとも1種を、場合により他の植物治療薬と組み合わせて含有する除草剤組成物を対象とする。
本発明はさらに、活性成分が上に定義したプリン誘導体からなる生物学的試薬を対象とする。
これらの試薬は、細胞分裂の研究において、参照物質または標準物質として利用できる。
本発明の他の特徴および長所は、以下の実施例において、また図1〜8を参照して、述べる。
図1は、種々のロスコビチン濃度でのp34cdc2/サイクリンBの活性に関する試験からの線型条件下での速度論的結果を示す。
図2は、ロスコビチン濃度の関数としてのヒトデ卵母細胞の卵核胞の崩壊(GVBD)百分率を示す。
図3および4は、それぞれ、ヒトデ卵母細胞の成熟およびイン・ビボでのp34cdc2のチロシンの脱燐酸に及ぼすロスコビチンの影響を示す。
図4は、ウニの胚の分裂周期に及ぼすロスコビチンの影響を示す。
図5は、遅れた前期にとどめられたこれらの胚を示す。
図6は、イン・ビトロにおけるDNA合成およびMPF活性に及ぼすロスコビチンの影響を示す。
図7は、L1210細胞の生育阻害およびそれらの細胞周期のG2/Mでの停止に及ぼすロスコビチンの影響を示し、図7Aには、種々濃度のロスコビチンに暴露してから2日後のL1210細胞の生育(無処置対照細胞の生育に対する平均±標準偏差)が示されており、図7Bには、60μMのロスコビチンの存在下または不存在下にまず48時間培養した細胞の周期の分布の平均(±標準偏差)が示されている。
図8は、cdc2特異性部位におけるビメンチン(vimentine)のイン・ビボ燐酸化に対するロスコビチンの阻害作用を示す。
材料および方法
化学製品
オルトバナジン酸ナトリウム、1−メチルアデニン(1MeAde)、EGTA、EDTA、MOPS、β−グリセロホスフェート、ジチオトレイト−ル(DTT)、弗化ナトリウム、ニトロフェニルホスフェート、ロイペプチン、アプロチニン、ダイズトリプシンインヒビタ−、ベンズアミジン、ヒストンH1(タイプIII−S)、ミエリン塩基性蛋白質、カゼイン、硫酸プロタミン、イソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)、CNBrで活性化したセファロ−ス4B、LB培地、グルタチオンおよびグルタチオン−セファロ−スビ−ズ;これらの製品はすべてシグマ・ケミカルズにより市販されているままのものである。
プリンアナログは通常DMSOに溶解させて、100mM原液を準備する。反応混合物中のDMSO中の最終濃度は1%(v/v)未満である。
〔γ−32P〕−ATPはアマ−シャムの製品である。
GST−網膜芽腫蛋白質は細菌中で発現させ、以前に(1)および(2)において記載されているようにしてグルタチオン−セファロ−スビ−ズにより精製する。
緩衝液
均質化緩衝液
60mMのβ−グリセロホスフェート、15mMのp−ニトロフェニルホスフェート、25mMのMOPS(pH7.2)、15mMのEGTA、15mMのMgCl2、1mMのDTT、1mMのバナジン酸ナトリウム、1mMのNaF、1mMのフェニルホスフェート、10μg/mlのロイペプチン、10μg/mlのアプロチニン、10μg/mlのダイズトリプシンインヒビタ−および100μMのべンズアミジン。
緩衝液C
均質化緩衝液の組成、ただし、EGTA濃度は5mM、NaFを含まず、プロテア−ゼインヒビタ−をも含まない。
M期ヒトデ卵母細胞抽出物の調製
大規模に卵母細胞抽出物標本を得るため、成熟Mart hasterias glacialisの生殖腺を摘出し、ミリポア(millipore)で濾過した天然海水中で10μMの1−MeAdeとともに放卵までインキュベ−トする。そのとき、卵母細胞はすべてM期に入っている。遠心分離によりインキュベ−ション培地を分離し、卵母細胞を直接液体窒素中で凍結し、−80℃で保存する((1)および(3)参照)。
M期の卵母細胞を、卵母細胞1g当たり2mlの割合の均質化緩衝液中でホモジナイズする。
100000gで45分間遠心分離後、上澄みを回収し、直接、p9CKShs1−セファロ−スビ−ズを用いてのキナ−ゼp34cdc2/サイクリンBのアフィニティ−クロマトグラフィ−による精製に用いる((1)および(4)参照)。
酵素
キナ−ゼの活性は、特に断らないかぎり、緩衝液C中、30℃で定量する。デ−タからブランクの値を差し引き、10分間のインキュベ−ションについて蛋白質受容体に取り込まれた燐酸塩のピコモル量として、活性を計算する。
対照を、DMSOの適当な希釈液とともに用いる。
必要な場合には、基質の燐酸化度を、SDS−PAGE後のオ−トラジオグラフィ−によって求める。
・ヒトデのM期の卵母細胞から、上記の通り、p9CKShs1を用いて溶出するp9CKShs1−セファロ−スビ−ズを用いてのアフィニティ−クロマトグラフィ−により、p34 cdc2サイクリンBを精製する((2)、(3)および(5)参照)。
定量のために、最終体積30μl中、15μMの〔γ−32P〕−ATP(3,000Ci/ミリモル、1mCi/ml)の存在下に、1mg/mlのヒストンH1(シグマ、タイプIII−S)を用いる((1)および(6)参照)。
30℃で10分間のインキュベ−ションののち、ホスホセルロ−ス製ワットマンP81濾紙上に上澄みのアリコ−ト25μlを置き、20秒後、水1リットル当たり燐酸10gの溶液で濾紙を5回洗う(1回当たり少なくとも5分間)。
濡れた濾紙を6mlのプラスチックシンチレ−ションアンプルに移し、つぎにACSシンチレ−ション液(アマ−シャム)5mlを加え、パッカ−ドカウンタ−で放射能を計測する。
キナ−ゼ活性は、10分間のインキュベ−ションについてヒストンH1中に取り込まれた燐酸塩のピコモル量または最大活性に対する百分率として表現する。
線型条件下で速度論的実験を実施するために、上記の通り、キナ−ゼp34cdc2についての最終点検定系を用いるが、予備試験に基づいて、飽和に至らない適当な基質濃度を用いる。
キナ−ゼp34cdc2/サイクリンBは、酵素濃度および時間に対して直線状の活性が得られるように添加する。
多くの場合に、このために、緩衝液Cで3〜10倍酵素を希釈することが必要となる。
速度デ−タを、添加した酵素量ごとに基質中に取り込まれた1秒間当たりのピコモル量により表現する。見掛けの阻害定数をグラフの解析によって求める。
・p33cdk2サイクリンAおよびp33cdk2サイクリンEを、種々のバクロウイルスに感染させた昆虫sf9の細胞の抽出液から再構成する。
サイクリンAおよびEは、GST−サイクリンの融合蛋白質であり、それらの複合体をグルタチオン−セファロ−スビ−ズにより精製する。
キナ−ゼ活性は、キナ−ゼp34cdc2/サイクリンBについて記載したのと同様に、1mg/mlのヒストンH1(シグマ、タイプIIIS)を用い、最終体積30μl中、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下に、10分間にわたり定量する。
・p33cdk5/p25を、ウシ脳から精製する(7)が、モノSクロマトグラフィ−の工程は用いない。
ス−パ−ロ−ス12のカラムから回収した活性画分を合わせ、濃縮して、最終濃度を約25μg酵素/mlとする。
キナ−ゼの定量は、p34cdc2/サイクリンBについて記載したのと同様に、1mg/mlのヒストンH1(シグマ、タイプIIIS)を用い、最終体積30μl中、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下に、10分間にわたり実施する。
・p33cdk4サイクリンD1を、昆虫細胞溶解産物から取得する。cdk4は、構成産物GST−cdk4であり、活性複合体をグルタチオン−セファロ−スビ−ズにより精製する。
そのキナ−ゼ活性は、精製GST−網膜芽腫蛋白質を用い、最終体積30μl中、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下で定量する。
15分間のインキュベ−ションののち、ラエムリ(Laemmli)の緩衝液(2×30μl)を加える。
燐酸化した基質を10%SDS−PAGEにより分離し、MPハイパ−フイルムを約14時間暴露させることによるオ−トラジオグラフィ−およびデンシトメトリ−により分析する。
・p33cdk6サイクリンD2)を、昆虫細胞溶解産物から取得する(8)。試験のためには、p33cdk4サイクリンD1蛋白質について上に示した通りに操作する。
MAPキナ−ゼ:ヒトバンクHepG2からクロ−ン化されたGST−erk1(9)を細菌中で発現させ、グルタチオン−セファロ−スビ−ズで精製し、1mg/mlのミエリン塩基性蛋白質を用い、キナ−ゼp34cdc2/サイクリンBについて上に記載したのと同様に、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下で試験する。
ヒストンにより標識した蛋白質erk1およびerk2をMAPKKによりイン・ビトロで活性化し、精製し(アフィニティ−NiおよびモノQ)、上記の通り、最終体積30μl中で10分間試験する。
・ウシ心臓から精製したcAMP依存性キナ−ゼの触媒サブユニットを、p34cdc2/サイクリンBについて上に記載したのと同様に、15μMの[γ−32P]−ATPの存在下に、1mg/mlのヒストンH1を用いて試験する。
ウシ起源の気管の平滑筋から均質にまで精製したcGMP依存性キナ−ゼ(10)を、p34cdc2/サイクリンBについて上に記載したのと同様に、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下に、1mg/mlのヒストンH1を用いて試験する。
・カゼインキナ−ゼ2を、ラット肝臓のサイトゾルから単離し(11)、1mg/m1のカゼインおよび15μMの〔γ−32P〕−ATPを用いて試験する。基質をワットマン3MMフィルターに載せ、10%(w/v)TCAで洗う。
・メンドリの砂嚢から精製した(12)ミオシン軽鎖キナ−ゼを、100nMのカルモジュリン、100μMのCaCl2、50mMのHEPES、5mMのMgCl2、1mMのDTTおよび0.1mg/mlのBSAの存在下、7.5のpHで、平滑筋ミオシン軽鎖燐酸化部位に基づく合成ペプチド(KKRPQRATSNVFAM、50μM)を用い、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下に、最終体積50μl中で試験する。
放射性燐酸塩の取り込みを、上記のように、ホスホセルロ−スフィルター上でチェックする。
・GSK−3の植物における同族体であるASK−γを、大腸菌中でGST融合蛋白質として発現させ(13)、グルタチオン−セファロ−スで精製する。キナ−ゼASK−γの活性は、最終体積30μl中、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下に、5μgmのミエリン塩基性蛋白質を用いて、30℃で10分間定量する。燐酸化されたミエリン塩基性蛋白質を、p34cdc2/サイクリンBについて上に記載したのと同様にして、ホスホセルロ−ス製ワットマンP81濾紙上に回収する。
インスリン受容体のチロシンキナ−ゼドメイン(14)を、バクロウイルス系で過剰発現させ、均質になるまで精製する。そのキナ−ゼ活性は、最終体積30μl中、15μMの〔γ−32P〕−ATPの存在下に、5μgのレイタイド(オンコジ−ン・サイエンシズ)を用い、30℃で10分間定量する。燐酸化された製品レイタイドを、p34cdc2/サイクリンBについて上に記載したのと同様にして、ホスホセルロ−ス製ワットマンP81濾紙上に回収する。
実施例1:ロスコビチンの合成
合成は、3段階で実施するが、それは、1)まず、6−ベンジルアミノ−2−クロロプリンを、2)つぎに6−ベンジルアミノ−2−クロロ−9−イソプロピルプリンを、そして3)6−ベンジルアミノ−2−R−(1−エチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−9−イソプロピルプリンを調製することを含む。
1)6−ベンジルアミノ−2−クロロプリンの合成:
ホカ−ト(Hocart)がPhytochemistry、1991年、第30巻第2477−2486頁に記載している通りに操作する。
2)6−ベンジルアミノ−2−クロロ−9−イソプロピルプリン(I)の合成:
6−ベンジルアミノ−2−クロロプリン(3.7g;14.2ミリモル)、炭酸カリウム(11g;80ミリモル)および臭化イソプロピル(8.2ml;87ミリモル)の無水DMSO(100ml)中混合物を室温で3日間攪拌する。薄層クロマトグラフィ−〔CHCl3−MeOH(98:2)〕により、6−ベンジルアミノ−2−クロロプリンの不存在を確認する。50℃以下での真空蒸留によりDMSOおよび過剰の臭化イソプロピルを除去する。残留物を水と酢酸エチルとに分配する。有機層をNa2SO4で乾燥し、真空下で蒸発させる。
MeOHで結晶化させて、生成物3.51g(82%)を得る;融点181−182℃;UV(MeOH):λmax 273.5;IR(ニコレット205、KBr、DRIFT、cm-1)1713、1626、1572、1537、1497、1471、1456、1425、1398、1355、1314、1292、1255、1228、1202。
3)6−ベンジルアミノ−2−R−(1−エチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−9−イソプロピルプリン(II)ラセミ誘導体の合成
2.7g(8.95ミリモル)のIおよび17ml(0.18モル)のR(−)−2−アミノ−1−ブタノ−ル(フルカ社品、90%、R:S>9:1)を入れ、真空にした密封容器(アンプル)を、160−165℃のオ−ブン中で3時間30分加熱する。50℃以下の温度で過剰のアミンを蒸発させ、生成物IIを、CHCl3中のMeOHの量を0、次に2、および3%と増加させるカラムクロマトグラフィ−により精製する。
酢酸エチルで結晶化させて、2.2gのII(69%)を得る;融点132−134℃、〔α〕=+35.1(c=0.29、CHCl3)、質量分析〔フィニガムMAT90、BEジオメトリ−70eV、線源温度250℃、放出電流1mA、加速電圧5keV、直接導入、DIP温度190−220℃、標準としてウルトラマ−ク1600F(PCR社;アメリカ合衆国フロリダ州)を用い、ピ−ク重複法によりHRMSを実施〕354.2167(M+、C19266Oとして計算値354.2168、27%)、325(7%)、324(29%)、232(100%)、295(3%)、282(7%)、281(3%)、217(6%)、185(5%)、134(3%)、91(34%)。FTIR(ニコレット205、KBr、DRIFT、cm-1):1622、1610、1547、1540、1452、1389、1370、1261、1068。
実施例2:ロスコビチンのキナ−ゼ阻害性および細胞周期に対するそれの影響の検討
a)キナ−ゼ阻害性の検討
次の表に報告されている酵素の活性は、ロスコビチンまたはオロモウシンを濃度を上げながら添加したのちに測定したものである。これらの活性は、適当な基質(ヒストンH1、ミエリン塩基性蛋白質、カゼインなど)を、15μMのATPとともに用いて、測定された。
IC50は、得られた用量反応曲線から算出した。(−)の表示は、何らの阻害作用も認められなかったことを示している。最大試験濃度は括弧内に示されている。
Figure 0004340796
・cdc2、cdk2およびcdk5の阻害
これらの結果を検討すると、ロスコビチンが標的のcdc2およびcdk2に対してはオロモウシンより10倍高い活性を、cdk5に対しては20倍高い活性を呈することが示される。
これに比較して、それの作用は、キナ−ゼcdk4/サイクリンD1およびcdk6/サイクリンD2に対しては、オロモウシンで観察されたと同様、限定されているようである(IC50が100μMを越える)。この効果の不存在は、種々の起源に由来するcdk4を用いて確認された。同一条件下で操作するとき、GST−p16INK4Aはcdk4/サイクリンD1を阻害する。
・阻害作用の特異性
確認できる通り、多くのキナ−ゼが弱く阻害されるか、または全く阻害されない。
ロスコビチンはその標的のcdkに対してはオロモウシンのそれの少なくとも10倍高い効果を示すが、その阻害作用は、erk1およびerk2に対しては、オロモウシンのそれときわめて類似している。例えば、cdc2の阻害と同様にerk1を阻害するには、40倍(erk2の場合には20倍)高いロスコビチン濃度が必要であることが分かる。
・b)ATPに対する影響
ロスコビチンの作用機構を調べるために、ATPレベルを変える(0.1mMから0.5mMまで)とともに、濃度を高めていったロスコビチンの存在下で速度論的実験を実施した。ヒストンH1の濃度は0.7mg/mlに一定に保つ。結果を図1に示す。
これらの結果は、ロスコビチンがATPに対して競合インヒビタ−として作用することを示している。ロスコビチン濃度の関数としての勾配の直線性を考慮に入れて、それを直線インヒビタ−と形容する。見かけの阻害定数Kiは1.2μMである。
ロスコビチンとcdk2との共結晶の構造の分析により、オロモウシンと同様に、ロスコビチンがATPへの結合ドメインにおいて結合していることおよびそのプリン環がオロモウシンのそれと同じように、すなわちATPのプリン環と全く異なって、配向していることが確認される。
・c)DNA合成およびMPF活性に対する影響の検討
多くのタイプの細胞について実施した実験の結果を報告する。
・ヒトデ卵母細胞の成熟に対する影響およびイン・ビボでのp34cdc2のチロシンの脱燐酸に及ぼす影響
前期にとどめられているヒトデ卵母細胞を、ホルモン1−MeAde(1μM)の添加に先立ち、濃度を増していくロスコビチンで15分間処理する。30分後、卵核胞崩壊%(GVBD)を記録する。これらの値を、ロスコビチン濃度(μM)の関数として図2に示す。ロスコビチンは5μMのIC50で核膜の破裂を阻害する(同じ条件下で操作するとき、オロモウシンのIC50は30μMである)。これらの結果を図2に示す。
オロモウシンを用いて既に観察されているのと同様に、ロスコビチンは、イン・ビボでのp34cdc2のチロシンの脱燐酸を減少させるが、阻害はしない。卵母細胞を、1μMの1−MeAde添加に先立ち、時刻0において、10μMのロスコビチンで15分間処理する。種々の時刻において抽出物を調製し、p9ckshs1−セファロ−スビ−ズのカラムにかける。
ビ−ズに結合した蛋白質をSDS−PAGEにより分離した後、抗PSTAIRE抗体を用いてウェスタンブロットを行なう。ウェスタンブロットの写真を図3に示す。燐酸化されている形のp34cdc2は上部に、脱燐酸された形は下部に現われる。
それゆえ、ロスコビチンはcdc2の活性化を阻害しないが、その活性を阻害する。p34cdc2のチロシンの脱燐酸はcdc25によって触媒され、通常ならば、G2/M遷移に際してcdc2キナ−ゼの活性化に先行する。さらに、cdc2キナ−ゼがcdc25ホスファタ−ゼを燐酸化し、過活性化する。したがって、ロスコビチンは、cdc2キナーゼのレベルで中断を惹起でき、脱燐酸の減少をもたらすことができたのである。
・ウニの胚の分裂周期に及ぼす影響
受精60分後に、ロスコビチンを加える。受精120分後に、分裂した胚の百分率を記録する。結果を図4に示す。
それは遅れた前期での休止を惹起し、これが用量依存的であることが確認される。
IC50は10μMである。(オロモウシンは、100μMでも、前期/中期遷移の減速しか惹起せず、細胞を前期で休止させることはしない)。
図5に示すように、ロスコビチンによってこのように休止させられた卵中に大きい核が観察される。
この休止が完全に可逆性であることが明らかになる。事実、海水で何回も洗った後、卵は改めて分裂周期に入り、成長して、正常なプルテウス幼生となる。これらの結果は、100μMという高いロスコビチン濃度においても得られる。
・ツメガエルの卵の抽出物におけるイン・ビトロでのDNA合成およびMPF活性に及ぼす影響
試験は、(15)に従い、オロモウシンについて(1)に記載されている通りに操作して、実施する。
中期にとどめられたツメガエルの抽出物をロスコビチンおよび精子クロマチンとともにインキュベ−トする。
0から5μMまでのロスコビチン濃度の場合、染色体は強度に凝縮されたままであり、核膜は全く見られない。10μMおよびそれより高い濃度で、クロマチンが部分的に凝縮解除された間期の核および完全な核膜が現われ、MPF活性が阻害されたことを示す(IC50は5μMである)。
オロモウシンについて(1)に記載の通りに操作して、DNA合成の阻害も検討した。
すなわち、中期にとどめられている卵の抽出物にロスコビチンおよび精子クロマチンを添加した。
次に、CaCl2の添加により抽出物を間期に放置した(15)および(16)。3時間後に、TCAで沈殿させうる物質に〔γ−32P〕−dATPを取り込ませ、総DNA合成を測定した。
図6に示すように、複製がロスコビチンにより15μMのIC50で阻害される。
このように、本発明は、特異性の高い、cdc2/サイクリンB阻害性を持つ新規プリンを提供する。
実施例3:ロスコビチンの生化学的性質および哺乳動物細胞に対する影響
方法
ヒト腫瘍細胞のイン・ビトロでのスクリ−ニング
9つのタイプの腫瘍を含む60株のヒト腫瘍細胞系統を24時間培養したのち、0.01〜100μMのロスコビチンに48時間連続暴露させた。細胞毒性を推定するために、スルホロ−ダミン(sulphorhodamime)B蛋白質試験を用いた。
L1210細胞の培養
10%のウシ胎児血清、ペニシリンおよびストレプトマイシンを添加したRPMI−1640培地上の指数増殖の培養から採取したL1210細胞を、血球計数器で計数し、5×104細胞/mlの割合で、種々濃度のロスコビチンまたはオロモウシンの存在下または不存在下に、96ウエルの組織培養プレ−トに載せ、次いで5%のCO2のもとに37℃でインキュベ−トした。ロスコビチンの作用を逆転させるために、ロスコビチンの存在下または不存在下に2日間培養したL1210細胞をPBSで洗って、活性生成物の痕跡を完全に除去し、計数し、再び、いかなる活性製品(ロスコビチンまたはオロモウシン)をも含有しない新鮮な培地に入れた。細胞の増殖を、微小培養に対するテトラゾリウム試験を用いて、毎日測定した。エタノ−ルで固定し、100μg/mlのRNア−ゼで処理し、沃化プロピジウムで発色させた細胞について、細胞周期の解析を実施した。デ−タの取得は、コ−ルタ−(アメリカ合衆国フロリダ州ハイアリ−)EPICSエリ−ト(登録商標)フロ−サイトメトリ−によって行ない、これらのデ−タの解析は、ロジカルマルチサイクル(フェニックス・フロ−・システムズ、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ)(登録商標)を用いて実施した。これらの試験はすべて3回反復して実施し、すべての実験は少なくとも2回反復した。
イン・ビボでのビメンチンの燐酸化
イン・ビボでのキナ−ゼcdc2によるビメンチンの燐酸化を検討するため、60μMのロスコビチンで48時間細胞を処理するかまたは処理せず、10ng/mlのコルセミドにさらに2時間暴露させた。次に、細胞抽出物を10%SDS−PAGEゲルに載せて、泳動させ、ウェスタンブロットにより移し、4A4抗体とともにインキュベ−トした。これらの抗体はcdc2により燐酸化されたビメンチンと交差的に反応するが、他のキナ−ゼ(cAMP依存性プロテインキナ−ゼ、プロテインキナ−ゼC、Ca2+−カルモジュリン依存性プロテインキナ−ゼ)により燐酸化されたビメンチンとも、燐酸化されていないビメンチンとも反応しない;抗体4A4は、細胞が有糸分裂に入ったときにキナ−ゼcdc2によりそのSer−55残基において燐酸化されたビメンチンを特異的に認識する。
結果
9つのタイプの腫瘍を含む60株のヒト腫瘍細胞系統(白血病、非小細胞性肺癌(cancer of larger cells of the lungs)、結腸癌、中枢神経系の癌、黒色腫、卵巣癌、腎癌、前立腺癌および乳癌)に対して、ロスコビチン(0.01〜100μM;48時間暴露)を試験した。すべての細胞系統がロスコビチンに対して同等の感受性を示した。IC50の平均値は16μMである(オロモウシンの場合には60.3μM)。ロスコビチンに対する細胞系統の感受性と野性または変異p53の存在との間には、なんらの相関関係も認められなかった。比較解析法により、ロスコビチンの作用とフラボピリド−ル(flavopiridol)の作用とが似通っていることが示された。
L1210細胞系統の増殖に対するロスコビチンの作用に関して、図7Aが示しているように、きわめて明瞭な用量依存性の増殖阻害が観察された。図7Aにおいては、細胞の増殖が、ロスコビチンまたはオロモウシンの濃度の関数として示されている。上記の腫瘍細胞で観察されたのと同様に、2日および3日培養後には、曲線は実質的に同一である。細胞増殖を阻害するのに、ロスコビチンはオロモウシンよりほぼ4倍効果的である(ロスコビチンのIC50は40μM、オロモウシンのそれは160μM)。多くの細胞が、60μMのロスコビチンで48時間処理後に生存可能である(トリパンブル−排除により96±2%)が、それらは、十分な洗浄後にも、不可逆的に停止させられたままである。120μMのロスコビチンに暴露された細胞は、速やかに死滅する。次に、細胞周期の分布に対するロスコビチンの影響を、フロ−サイトメトリ−により検討した。ロスコビチン60μMで、図7Bが示しているように、細胞はG1で停止したままであり、G2で蓄積される。図7Bには、ロスコビチンの存在下または不存在下で観察された細胞周期の各期(G1、S、G2/M)の割合(%)が示されている。
ロスコビチンのイン・ビボでの分子標的を同定、確認する目的で、抗体4A4を使用した。結果を図8に示したが、そこには、ロスコビチン処置(+)または無処置(−)細胞から抽出され、次にSDS−PAGEで分離され、抗体4A4を用いてウェスタンブロットされた総蛋白質が示されている。無処置細胞は、中期にとどめられ、cdc2により燐酸化されたビメンチンを蓄積する。これに対し、ロスコビチン処置細胞はcdc2により燐酸化されたビメンチンを示さず、このことは、cdc2がイン・ビボで実際に阻害されたことおよびそれらの細胞が中期の前で停止させられたことを示している。
ロスコビチンは、アルツハイマ−病の間に観察されるタウの過燐酸化を低減させるのにも寄与する;タウのいくつかの部位を燐酸化する脳特異性cdk(cdk5/p35)はロスコビチンに対して特に感受性である。
参照文献
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16 - Blow(1993)J. Cell-Biol. 122, 993-1002.

Claims (17)

  1. 下記式(1)に対応することおよびcdc2/サイクリンBに対して1μM以下のIC50を呈することを特徴とするプリン誘導体:
    Figure 0004340796
    式中
    − R2は、
    プロパン−2−オール−1−イル−アミノ、
    (2R,S)−ブタノール−2−イル−アミノ、
    エタンアミン−2−イル−アミノ、
    (2R)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル、
    (2R)−2−フェニル−エタノール−2−イル−アミノ
    (2R,S)−ペンタノール−2−イル−アミノ、
    (2R)−プロパノール−2−イル−アミノ、および
    (2S)−プロパノール−2−イル−アミノ
    を含む群において選ばれ;
    − R6は、場合によりハロゲンによって置換されるベンジルアミノ基であり;
    − R9は、イソプロピルまたはシクロペンチル基である。
  2. R2が(2R)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル基であり、R6がベンジルアミノ基である場合に、R9はシクロペンチル基である、請求項1の誘導体。
  3. 請求項1または2の誘導体の光学異性体、ラセミ混合物または幾何異性体。
  4. 2−(R,S)−(6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−9H−プリン−2−イルアミノ)−ブタン−1−オール。
  5. 2−(R)−(6−ベンジルアミノ−9−イソプロピル−9H−プリン−2−イルアミノ)−ブタン−1−オール。
  6. 請求項1〜のいずれか1つに記載の少なくとも1種のプリン誘導体を活性成分として、不活性医薬担体と組み合わせて含む、医薬組成物。
  7. 経口または注射経路で投与可能である、請求項に記載の医薬組成物。
  8. 錠剤、カプセル剤または丸剤であり、服用単位当たり1〜100mgの活性成分を含有する、請求項に記載の医薬組成物。
  9. 服用単位当たり10〜40mgの活性成分を含有する、請求項に記載の医薬組成物。
  10. 注射可能な液剤であり、これらの液剤が投与単位当たり1〜50mgの活性成分を含有する、請求項に記載の医薬組成物。
  11. 前記液剤は、投与当たり10〜30mgの活性成分を含有する、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 抗有糸分裂薬として用いられる、請求項11のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  13. 癌の化学療法のために用いられる、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 乾癬の治療のために用いられる、請求項11のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  15. アルツハイマー病の治療のために用いられる、請求項11のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  16. 抗神経退行薬として用いられる、請求項11のいずれか1つに記載の医薬組成物。
  17. 抗神経退行薬は、神経細胞の抗アポトーシス薬である、請求項16に記載の医薬組成物。
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