JP4116113B2 - ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカンジオールと(メタ)アクリル酸エステルをエステル交換反応させて、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの最も簡単な合成法としては、アルカンジオールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応、あるいは(メタ)アクリル酸アルキルエステルとのエステル交換反応によるものが知られている。
【0003】
しかしながら、これら一般的な合成法によってヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを製造する場合、目的とするヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの生成と同時にアルカンジ(メタ)アクリレートが副生し、このアルカンジ(メタ)アクリレートと未反応のアルカンジオールとの混合物からヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを分離しなければならない。
【0004】
これに対し、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートだけを選択的に合成しようとする試みも多数行われている。例えば、Tetrahedron Letters, 22, 1971 (1979)では、水と有機溶媒の二相系でエステル化を実行し、有機相に生成したヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを選択的に抽出する方法により、選択率96%でモノエステルを得る方法が提案されている。しかしながら、この方法は水中でのエステル化反応であるため、選択率は高いが反応速度が遅く、しかも反応濃度が低いため、効率的な方法とは言えない。
【0005】
また、Accounts of Chemical Research, 11, 327 (1978)には、ポリマーに結合したトリチルクロリドとジオールとを反応させ、選択的にモノトリチル化物を合成した後にアシル化し、次いでポリマーから酸で遊離させてヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを選択的に合成する方法が提案されている。しかし、かかる方法は試薬の調製が難しく、またジオールの転化率も低いため実用的な方法ではない。
【0006】
更に、Tetrahedron, 49, 3065 (1993)には、生成するモノアクリレートの安定性を利用して、ジブチルスズオキシド誘導体を触媒とする高選択的アルコシス反応で、ジエステルからモノエステルを合成する方法が提案されている。この方法は特定のアルカンジオール(アルカン基の繰り返し単位数n=2〜3)では高選択性を示すが、nが4以上のアルカンジオールについては選択率が60%以下となり実用的ではない。
【0007】
西独特許1518572には、エステル化の副反応として生成するジエステルを分離した後、ジオールとエステル交換反応を行う方法が提案されている。しかしながら、この方法は煩雑でジエステルの分離が困難であるため実用的ではない。
【0008】
更に最近、有機合成化学協会誌308 (1993)やJ. Org. Chem., 59, 1191 (1994)で、シリカゲルやイオン交換樹脂を触媒とする選択的エステル交換反応が提案されている。この方法は、触媒の周囲の水が選択性に重要な役割を担っていることが考察されている。通常、エステル交換反応では転化率を向上させるために反応中に生成するアルコールを除去する方法が採られるが、触媒の周囲に水を必要とする上記文献に記載されている方法の場合は、蒸留によりアルコールを除去すると、必要な水も同時に除去されると考えられたので、転化率を向上させるためにジオールに対して大過剰の原料エステルを用いる方法が採られている。更に、上記文献では同様の理由で多量の炭化水素溶媒が用いられており、反応液中の原料がかなり希薄な状態で反応を行っており、反応釜の利用効率が低いという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、原料の(メタ)アクリル酸エステル及び炭化水素溶媒を多量に使用することなく、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートを短時間に高収率で得ることができる工業的に簡便な製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、係る目的を達成すべく鋭意検討した結果、含水の酸性イオン交換樹脂を触媒として用い、アルカンジオールと(メタ)アクリル酸エステルとのエステル交換反応を行う際、(メタ)アクリル酸エステルをアルカンジオールに対して大過剰に加えずとも、系中に適量の炭化水素溶媒を存在させ、反応中に生成するアルコールを除きつつ反応を進行させることによりアルカンジオールの転化率が向上し、また反応系内の水分量を所定量に維持することで目的とするヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートが選択的に高収率で得られることを見出した。
【0011】
すなわち本発明は、酸性イオン交換樹脂を触媒として用いてアルカンジオールと(メタ)アクリル酸エステルとのエステル交換反応を行う際、(メタ)アクリル酸エステルをアルカンジオールに対して1〜5倍モルとし、系中に炭化水素溶媒をアルカンジオール100重量部に対して10〜600重量部加え、反応開始時に水分を、触媒として用いる酸性イオン交換樹脂の乾燥重量100重量部に対して10重量部以上存在せしめ、反応中は、水分量を前記酸性イオン交換樹脂の乾燥重量100重量部に対して5〜80重量部に維持し、かつ反応の進行により生成するアルコールを除去しながらエステル交換反応を行うことを特徴とするヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】
イオン交換樹脂を触媒としてアルカンジオールと(メタ)アクリル酸エステルとのエステル交換反応を行う際に、生成するアルコールを除去することによりアルカンジオールの転化率が向上することは容易に予測できる。しかしながら、後述する比較例1に示すように、系内の水がアルコールの除去とともに減少し、系内に水が存在しなくなるとヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの選択率が著しく低下することが検討初期に明らかとなった。そこで、系内の水分量を維持するため、アルコールを系外除去せずに反応を行うと、選択率は向上するものの、前記予測通り、転化率は向上せず、転化率を向上させるためには(メタ)アクリル酸エステルを大過剰に添加する必要があった。そこで、本願発明者らは水を含んだ酸性イオン交換樹脂を触媒として用いアルカンジオールと(メタ)アクリル酸エステルであるアクリル酸メチルのエステル交換反応を行う際、水が系外に除かれるのを承知で生成するアルコールを系外へ除去しながら反応を行ったところ、驚くべきことに、系外に除去される水が非常に少ないことが判明した。
【0014】
本発明で原料として使用するアルカンジオールとしては、様々なジオールを用いることができ、具体的には、例えば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,15−ペンタデカンンジオール、1,16−ヘキサデカンジオールなどが挙げられるが、選択率を維持する上で、炭素数4〜10の範囲のものを使用するのが望ましい。
【0015】
もう一方の原料である(メタ)アクリル酸エステルの使用量は、選択率の維持及び反応釜の利用効率の点でアルカンジオールに対して1〜5倍モル、特に1.5〜3倍モルであることが好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなど、様々なものを使用することが可能であるが、(メタ)アクリル酸エステルの沸点が高くなると、より多くの水が系外に除去されるので、選択率が低下する傾向がある。
【0016】
反応系に添加する炭化水素溶媒は、アルカンジオール100重量部に対し10〜600重量部、特に100〜300重量部加えることが選択率を維持しつつ生産性を上げるうえで好ましい。炭化水素溶媒としては、例えば、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘプタン、オクタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、シメンなど、様々なものを使用することができるが、転化率を向上させる目的には、炭素数6以上の脂肪族炭化水素を用いることが好ましい。
【0017】
触媒として用いる酸性イオン交換樹脂としては、特に限定されず、一般に市販されているものが使用できるが、水分調整を行う必要がないことから、含水酸性イオン交換樹脂を用いることが好ましい。反応に使用する酸性イオン交換樹脂の量は、原料のアルカンジオール100重量部に対し1〜500重量部好ましく、特に10〜100重量部である。
【0018】
反応系内の反応開始時の水分量は、反応速度を実用的レベルに維持するために、乾燥イオン交換樹脂重量100重量部に対し80重量部以下であることが好ましく、選択率を維持するためには20重量部以上であることが好ましい。反応中の水分量は、同様の理由で5〜80重量部に維持することが好ましい。ここで、反応系内の水分量とは、触媒と反応液に含まれる水分の合計量を指す。水分量は、系外に除去されるアルコール中に含まれる水分量をガスクロにより分析して、仕込みの水分量との差から算出する。
【0019】
反応の進行に伴って生成するアルコールの除去は、公知の方法、例えば、分縮器付きの反応容器で反応を行い、還流比を適宜調節して行えばよい。例えば、還流比を1/100〜1の範囲に設定して行う。また、アルコールの除去は反応開始直後から開始しても良いが、ある程度の時間全還流を行い、ある程度アルコールが生成した後、アルコールの除去を開始しても良い。あるいは、全還流中にアルコールと水との混合留出物を一旦取り出し、水のみを系内に戻す操作を行っても良い。
【0020】
本発明において、反応は、炭化水素溶媒、(メタ)アクリル酸エステル及び生成するアルコールの共沸点以上の温度で行う必要があり、反応温度としては20〜120℃、好ましくは50〜100℃の範囲で行うことが望ましい。
【0021】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明の方法を更に具体的に説明する。なお、実施例中におけるジオールの転化率、生成したヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの選択率は、以下のように定義される。
【0022】
転化率(%)=(反応したジオールのモル数/供給したジオールのモル数)×100
選択率(%)=(生成したヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートのモル数/反応したジオールのモル数)×100
【0023】
実施例1
1,6−ヘキサンジオール354g(3モル)とアクリル酸メチル774g(9モル)及びイソオクタン774gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して50重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「アンバーリスト15wet」(ローム・アンド・ハース社製)117g(154ml)、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを添加した。しかる後、80℃、全還流にて5時間反応後、還流比1/10で留出液を除去しながら16時間エステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して35.2重量部であった。
【0024】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は82.0%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は94.8%であった。
【0025】
実施例2
1,6−ヘキサンジオール354g(3モル)とアクリル酸メチル774g(9モル)及びイソオクタン774gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して33重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「アンバーリスト15wet」(ローム・アンド・ハース社製)117g(220ml)、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを添加した。しかる後、80℃、全還流にて5時間反応後、還流比1/10で留出液を除去しながら9時間エステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して19.7重量部であった。
【0026】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は79.4%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は95.5%であった。
【0027】
実施例3
1,6−ヘキサンジオール354g(3モル)とアクリル酸メチル516g(6モル)及びイソオクタン774gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して33重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「アンバーリスト15wet」(ローム・アンド・ハース社製)117g(220ml)、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル1.0gを添加した。しかる後、80℃、全還流にて3時間反応後、還流比1/10で留出液を除去しながら11時間エステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して24.2重量部であった。
【0028】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は69.5%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は93.1%であった。
【0029】
実施例4
1,6−ヘキサンジオール354g(3モル)とアクリル酸メチル774g(9モル)及びイソオクタン387gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して33重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「アンバーリスト15wet」(ローム・アンド・ハース社製)117g(220ml)、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル1.5gを添加した。しかる後、82℃、全還流にて4時間反応後、還流比1/10で留出液を除去しながら8時間エステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して24.8重量部であった。
【0030】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は82.2%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は94.8%であった。
【0031】
実施例5
1,6−ヘキサンジオール100g(0.85モル)とアクリル酸エチル270g(2.5モル)及びイソオクタン270gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して21重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「RCP160M」(三菱化学社製)33g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.14gを添加した。しかる後、82℃にて還流14時間、留出液中のエタノール、水混合溶液を3時間おきに抜きながら、取り出した水を反応系中に添加してエステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して19.8重量部であった。
【0032】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は80.9%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は92.0%であった。
【0033】
実施例6
1,6−ヘキサンジオール100g(0.85モル)とアクリル酸エチル270g(2.5モル)及びヘキサン270gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して21重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「RCP160M」(三菱化学社製)33g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.14gを添加した。しかる後、82℃にて還流14時間、留出液中のエタノール、水混合溶液を3時間おきに抜きながら、取り出した水を反応系中に添加してエステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して19.4重量部であった。
【0034】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は54.5%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は96.7%であった。
【0035】
比較例1
1,6−ヘキサンジオール118g(1モル)とアクリル酸メチル258g(3モル)及びイソオクタン258gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して8.3重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「RCP160M」(三菱化学社製)39g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.13gを添加した。しかる後、84℃にて還流2時間反応しながら、留出液中の水分を系外に取り出した。その後還流比1/10で留出液を除去しながら9時間エステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して1.2重量部であった。
【0036】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は77.8%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は78.6%であった。
【0037】
比較例2
1,6−ヘキサンジオール23.6g(0.2モル)とアクリル酸メチル86g(1モル)及びイソオクタン50gの混合溶液に、乾燥させた酸性イオン交換樹脂100重量部に対して18.3重量部の水を含むように調製した酸性イオン交換樹脂「RCP160M」(三菱化学社製)2.5g、重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.1gを添加した。しかる後、84℃にて全還流26.5時間エステル交換反応を行って、粗エステルを得た。反応後、反応液中の水分は乾燥イオン交換樹脂100重量部に対して18.0重量部であった。
【0038】
上記反応における1,6−ヘキサンジオールの転化率は58.4%、生成した6−ヒドロキシヘキサンアクリレートの選択率は96.3%であったが、反応速度が遅く反応終了まで長時間を要した。
【0039】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、ヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートが、原料の(メタ)アクリル酸エステル及び炭化水素溶媒を多量に使用することなく短時間に高収率で得ることができ、また、その方法は簡便なものであるので工業的な利用価値が極めて高いものである。
Claims (1)
- 酸性イオン交換樹脂を触媒として用いてアルカンジオールと(メタ)アクリル酸エステルとのエステル交換反応を行う際、(メタ)アクリル酸エステルをアルカンジオールに対して1〜5倍モルとし、系中に炭化水素溶媒をアルカンジオール100重量部に対して10〜600重量部加え、反応開始時に水分を、触媒として用いる酸性イオン交換樹脂の乾燥重量100重量部に対して10重量部以上存在せしめ、反応中は、水分量を前記酸性イオン交換樹脂の乾燥重量100重量部に対して5〜80重量部に維持し、かつ反応の進行により生成するアルコールを除去しながらエステル交換反応を行うことを特徴とするヒドロキシアルキルモノ(メタ)アクリレートの製造方法。
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