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JPH08291097A - アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法 - Google Patents

アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法

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Publication number
JPH08291097A
JPH08291097A JP7114064A JP11406495A JPH08291097A JP H08291097 A JPH08291097 A JP H08291097A JP 7114064 A JP7114064 A JP 7114064A JP 11406495 A JP11406495 A JP 11406495A JP H08291097 A JPH08291097 A JP H08291097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkanediol
mono
butyl ether
reaction
butanediol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7114064A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Doi
純一 土居
Keiichi Sakashita
啓一 坂下
Takanori Miyoshi
孝典 三好
Junji Fujii
準司 藤井
Yasushi Kawarada
泰 川原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP7114064A priority Critical patent/JPH08291097A/ja
Publication of JPH08291097A publication Critical patent/JPH08291097A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗料用の樹脂原料、接着剤用の樹脂原料、歯
科材料用の樹脂原料等を得る際のモノマーとしての用途
を有するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの
先駆体であるアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルが、選択的に高収率で得られる方法を提供すること。 【構成】 アルカンジオールとt−ブチルアルコールと
を酸性触媒により反応させるアルカンジオールモノ−t
−ブチルエーテルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料用の樹脂原料、接
着剤用の樹脂原料、歯科材料用の樹脂原料等のモノマー
として有用なアルカンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト類の先駆体であるアルカンジオールモノ−t−ブチル
エーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカンジオールモノ(メタ)アクリレ
ートを効率良く合成する方法として、アルカンジオール
の一方のヒドロキシル基を保護基で保護した後、塩基性
触媒により(メタ)アクリル酸エステルとの間でエステ
ル交換反応を行なって、末端のヒドロキシル基が保護基
で保護されている末端ヒドロキシルアルキル(メタ)ア
クリレートを得た後、ヒドロキシル基の保護基を解除し
てアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートを得る方
法がある。
【0003】かかる方法を利用するアルカンジオールモ
ノ(メタ)アクリレートの製造方法において、アルカン
ジオールの一方のヒドロキシル基に保護基を導入する方
法として、(1) アルカンジオールをジヒドロピランと反
応させ、これをシリカゲルカラムクロマトで精製して、
一方のヒドロキシル基がジヒドロピランで保護されてい
るアルカンジオールモノテトラヒドロピラニルエーテル
を得る方法(特開平5−155813号公報)、(2) シ
リカゲルに担持させた硫酸水素ナトリウム触媒により、
アルカンジオールをジヒドロピランと反応させ、92〜
95%の高選択率で一方のヒドロキシル基がジヒドロピ
ランで保護されているアルカンジオールモノテトラヒド
ロピラニルエーテルを得る方法(有機合成化学協会誌、
51巻、308(1993))、がある。
【0004】しかしながら、これらのジヒドロピランを
利用する反応は、保護基を解除する脱保護基反応の際
に、保護基がジヒドロピランにならずに分解してしまう
ため、ジヒドロピランを回収して再利用することができ
ず、工業的規模で実施する上では経済的でない。
【0005】また、ヒドロキシル基の保護基としては、
イソブチレンが広く使用されている。例えば、米国特許
第3,288,842号明細書には、J.A.Verd
olらにより、ジオールとイソブチレンとを酸性イオン
交換樹脂からなる触媒によりオートクレーブ中で反応さ
せ、ジオールモノ−t−ブチルエーテルとジオールジ−
t−ブチルエーテルとを合成した後、蒸留等によってジ
オールモノ−t−ブチルエーテルを分離する方法が提案
されている。しかしながら、このイソブチレンを保護基
として利用する反応においても、t−ブチルエーテル化
反応が選択的でないため、ジオールモノ−t−ブチルエ
ーテルを精製する工程を必要とする欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、塗料用の樹脂原料、接着剤用の樹脂原料、歯科材
料用の樹脂原料等を得る際のモノマーとしての用途を有
するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの先駆
体であるアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテル
を、選択的に高収率で得る方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルカン
ジオールとt−ブチル化剤とを酸性触媒により反応させ
るt−ブチルエーテル化反応において、t−ブチル化剤
としてt−ブチルアルコールを利用することにより、ア
ルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルが選択的に高
収率で得られることを見い出し、本発明を完成するに至
った。すなわち本発明は、アルカンジオールとt−ブチ
ルアルコールとを酸性触媒により反応させるアルカンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法からなる。
【0008】また本発明は、t−ブチルアルコールを溶
解し、かつアルカンジオールをほとんど溶解しない溶剤
の存在下で、アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させるアルカンジオールモノ−
t−ブチルエーテルの製造方法からなる。
【0009】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させる反応は、無溶剤で行なっ
ても、あるいは溶剤の存在下で行なってもよい。なお溶
剤の存在下においてアルカンジオールとt−ブチルアル
コールとを酸性触媒により反応させるときに使用する溶
媒の種類は特に限定されないが、t−ブチルアルコール
を溶解し、かつアルカンジオールをほとんど溶解しない
溶剤を使用することにより、生成するアルカンジオール
モノ−t−ブチルエーテルの選択性をより高めることが
できる。
【0010】上記の構成からなる本発明のアルカンジオ
ールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法において、ア
ルカンジオールとしては、炭素数2〜12の1,ω−ジ
オールをはじめ、これらのジオールにおける炭素原子に
結合している水素原子の1個以上をメチル基、エチル基
等の低級アルキル基で置換した分岐状アルカンジオール
等を適用できる。
【0011】直鎖状アルカンジオールとしてはエチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オ
クタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−
デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,
12−ドデカンジオール等を、また分岐状アルカンジオ
ールとしてはネオペンチルグリコール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オク
タンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール
等を適用できる。
【0012】反応の際のアルカンジオールとt−ブチル
アルコールとの仕込み比率は任意に設定できるが、アル
カンジオール1モルに対してt−ブチルアルコールが1
モル未満になると、例えば1,4−ブタンジオールの場
合ではテトラヒドロフランが生成する等のように、アル
カンジオール単独のエーテル化反応等による副反応が活
発になり、アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテル
の選択性が低下し易く、またアルカンジオール1モルに
対してt−ブチルアルコールが3モルを超えると、t−
ブチルアルコールが未反応のまま反応液中に残存する量
が多くなり、生産性が低下する傾向となる。このため、
アルカンジオール1モルに対してt−ブチルアルコール
を1〜3モル、特に1〜2モルの範囲内で仕込むのが最
も好ましい。
【0013】t−ブチルアルコールを溶解し、かつアル
カンジオールをほとんど溶解しない溶剤としては、トル
エン、ベンゼン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族
化合物、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル等
の脂肪族エーテル化合物、クロロホルム、塩化メチレン
等のハロゲン化炭化水素化合物、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、イソオクタン、ペンタン、デカン等の炭化水
素化合物、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素化合物等
を使用することができる。これらの溶剤は、単独の溶剤
であっても、あるいは2種以上の混合溶剤であってもよ
い。
【0014】上記溶剤の使用量は任意に設定し得るが、
アルカンジオール100重量部に対して溶剤の仕込み量
を10重量部未満にすると、溶剤中におけるアルカンジ
オールの濃度が高くなり、アルカンジオールモノ−t−
ブチルエーテルの選択性が低下する。また、アルカンジ
オール100重量部に対して溶剤の仕込み量が400重
量部を超えると、反応生成物の濃度が低くなり過ぎて、
アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造効率
が悪くなる。このためアルカンジオール100重量部に
対して溶剤を10〜400重量部の割合で使用するのが
好ましい。
【0015】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを反応させるエーテル化反応の酸性触媒としては一般
の酸性触媒を使用し得るが、例えばスルフォン基含有の
イオン交換樹脂、メタンスルフォン酸、p−トルエンス
ルフォン酸、硫酸等を使用することにより、アルカンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルの選択性をより向上さ
せ得る。このエーテル化反応における酸性触媒の添加量
は、アルカンジオールの0.5〜100重量%、好まし
くは1〜15重量%である。
【0016】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを反応させるエーテル化反応は、−10〜100℃で
行なえるが、反応温度が低過ぎると反応速度が低下して
生産性が悪化し易く、また反応温度が高過ぎると、t−
ブチルアルコールの分解によって生成するイソブチレン
の二量化反応や三量化反応、あるいはアルカンジオール
のジエーテル化反応が促進される可能性があり、アルカ
ンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択性が低下す
る。このため、このエーテル化反応は10〜80℃で行
なうのが好ましい。
【0017】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させる反応系において、アルカ
ンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択率が95%
以上になる場合には、反応液から酸性触媒を濾過あるい
は水洗によって分離した後、未反応のアルカンジオール
を水、またはメタノール/水の混合液で洗滌し、さらに
溶剤を留去するか、あるいは単に蒸留精製することによ
り、高純度のアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルを得ることができる。
【0018】
【作用】本発明は、アルカンジオールとt−ブチルアル
コールとを酸性触媒により反応させるアルカンジオール
モノ−t−ブチルエーテルの製造方法からなる。t−ブ
チルエーテル化反応のt−ブチル化剤としてイソブチレ
ンを使用するものは、イソブチレンがガスであるため、
反応を速やかに遂行させるためにはオートクレーブを使
用しなければならないが、上記の構成による本発明のア
ルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法に
おいては、t−ブチル化剤としてt−ブチルアルコール
を使用しているので、常圧下でも速やかに反応が進行す
る。
【0019】したがって、本発明のアルカンジオールモ
ノ−t−ブチルエーテルの製造方法においては、アルカ
ンジオールとt−ブチルアルコールとの反応が、オート
クレーブによる加圧条件下のものに制限されることがな
く、常圧での反応であってもよく、工業的規模で行なう
上での利用価値が高い。
【0020】また本発明方法で得られたアルカンジオー
ルモノ−t−ブチルエーテルは、これを塩基性触媒を利
用して(メタ)アクリル酸と反応させるエステル化反応
により、あるいは塩基性触媒を利用して(メタ)アクリ
ル酸メチルエステル等の(メタ)アクリル酸エステルと
反応させるエステル交換反応により、t−ブトキシアル
キル(メタ)アクリレートを高収率で合成することがで
きる。
【0021】そして、このt−ブトキシアルキル(メ
タ)アクリレートは、酸触媒によって効率良くt−ブチ
ルエーテル基が分解され、塗料用の樹脂、接着剤用の樹
脂、歯科材料用の樹脂等を得る際のモノマーとしての用
途を有するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート
になり、また脱離したイソブチレンは回収して再利用す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明のアルカンジオールモノ−t−
ブチルエーテルの製造方法の具体的な構成を実施例に基
づいて説明する。なお、下記実施例および比較例中のガ
スクロマトグラフィーによる分析は次のようにして行っ
た。
【0023】1)実施例1、2および3ならびに比較例
1については、ガスクロマトグラフィーによりブタンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルおよびブタンジオール
ジ−t−ブチルエーテルは下記A条件で、またテトラヒ
ドロフランは下記B条件にてそれぞれの定量分析を行
い、仕込みの1,4−ブタンジオールベースでの収率を
それぞれ求めた。
【0024】a)A条件 装置:島津GC−14A カラム:TC−WAX(0.53mm×15m、ジーエ
ルサイエンス社製キャピラリカラム) サンプル注入口温度:210℃ 検出器温度:210℃ キャリアーガス:He 0.25kg/cm22 0.6 kg/cm2 空気 0.5 kg/cm2 検出:FID カラム温度:初期温度 100℃ 初期温度保持時間 7分 昇温速度 5℃/分 最終温度 180℃ 最終温度保持時間 7分 分析方法: サンプル3mlを精秤し、アセトンを加え
て50mlに希釈した後、内部標準物質として安息香酸
メチル1mlを加えて攪拌し、ガスクロマトグラフに1
μlを注入して分析を行った。予め作成した検量線か
ら、内部標準法によりブタンジオールモノ−t−ブチル
エーテル、ブタンジオールジ−t−ブチルエーテルの含
量を求めた。
【0025】b)B条件 装置:島津GC−3BF カラム:液相 Carbowax−400 10%(日
本クロマト工業製) 担体 Diasolid−M(80〜100メッシュ)
(日本クロマト工業製) 3mmφ×2.9m(SUS製) サンプル注入口温度:140℃ キャリアーガス:N2 1.2 kg/cm22 0.6 kg/cm2 空気 1.0 kg/cm2 検出:FID カラム温度:70℃ 分析方法: サンプル3mlを精秤し、これにマーカー
液(プロピオン酸エチル5mlにジオキサンを加えて正
確に100mlに希釈した液)を10ml加えて攪拌
し、ガスクロマトグラフに1μlを注入して分析を行っ
た。予め作成した検量線から、内部標準法によりテトラ
ヒドロフランの含量を求めた。
【0026】2)実施例4については、下記C条件にて
ガスクロマトグラフィーによりヘキサンジオールモノ−
t−ブチルエーテルおよびヘキサンジオールジ−t−ブ
チルエーテルの定量分析を行い、仕込みの1,6−ヘキ
サンジオールベースでの収率を求めた。
【0027】a)C条件 装置:島津GC−8A カラム:液相 Silicone OV−17 3%
(ジーエルサイエンス社製) 担体 Chromosorb GHP(80〜100メ
ッシュ)(ジーエルサイエンス社製) 3mmφ×3m(SUS製) サンプル注入口温度:260℃ キャリアーガス:He 140kPa H2 100kPa 空気 100kPa 検出:FID カラム温度:170℃ 分析方法: サンプル1gを精秤し、アセトンを加えて
50mlに希釈した後、内部標準物質として安息香酸n
−ブチルを1ml加えて攪拌し、ガスクロマトグラフに
1μlを注入して分析を行った。予め作成した検量線か
ら、内部標準法によりヘキサンジオールモノ−t−ブチ
ルエーテル、ヘキサンジオールジ−t−ブチルエーテル
の含量を求めた。
【0028】実施例1 500mlのオートクレーブに、45.1g(0.5モ
ル)の1,4−ブタンジオールと、74.1g(1モ
ル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバーリ
スト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ローム・
アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100gのト
ルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させた。この反
応中のオートクレーブ内の最高圧力は1.3kg/cm
2 迄上昇した。
【0029】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して64.4
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと0.8
%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成し
ており、副生成物として2.0%のテトラヒドロフラン
が確認された。この反応による1,4−ブタンジオール
ベースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルの
選択率は95.8%である。
【0030】実施例2 500mlのオートクレーブに、45.1g(0.5モ
ル)の1,4−ブタンジオールと、111.2g(1.
5モル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバ
ーリスト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ロー
ム・アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100g
のトルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させた。
【0031】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して69.2
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと1.2
%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成し
ており、副生成物としてのテトラヒドロフランは確認さ
れなかった。この反応による1,4−ブタンジオールベ
ースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選
択率は98.3%である。
【0032】実施例3 撹拌機、温度計、及びジムロート冷却管を具備するガラ
ス製フラスコに、90.1g(1モル)の1,4−ブタ
ンジオールと、148.2g(2モル)のt−ブチルア
ルコールと、10.0gのアンバーリスト15E「強酸
性イオン交換樹脂<H型>:ローム・アンド・ハース社
製」による酸性触媒とを仕込み、無溶剤の下で、常圧下
にて、70℃、5時間反応させた。
【0033】反応終了後に室温迄冷却して触媒を濾去
し、反応溶液のGC分析を行なったところ、1,4−ブ
タンジオールの仕込量に対して58.9%のブタンジオ
ールモノ−t−ブチルエーテルと2.0%のブタンジオ
ールジ−t−ブチルエーテルとが生成しており、副生成
物としてのテトラヒドロフランは確認されなかった。こ
の反応による1,4−ブタンジオールベースでのブタン
ジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択率は96.7
%である。
【0034】実施例4 500mlのオートクレーブに、59.0g(0.5モ
ル)の1,6−ヘキサンジオールと、37.1g(0.
5モル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバ
ーリスト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ロー
ム・アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100.
0gのトルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させ
た。
【0035】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,6−ヘキサンジオールの仕込量に対して43.
4%の1,6−ヘキサンジオールモノ−t−ブチルエー
テルと0.4%の1,6−ヘキサンジオールジ−t−ブ
チルエーテルとが生成していた。この反応による1,6
−ヘキサンジオールベースでの1,6−ヘキサンジオー
ルモノ−t−ブチルエーテルの選択率は99.1%であ
る。
【0036】比較例1 500mlのオートクレーブに、90.1g(1モル)
の1,4−ブタンジオールと、40.0gのアンバーリ
スト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ローム・
アンド・ハース社製」による酸性触媒とを仕込んだ後、
容器をドライアイス・アセトンで−78℃に冷却し、減
圧下で66.0g(1.18モル)のイソブチレンを仕
込み、無溶剤の下で、70℃、5時間反応させた。この
反応中のオートクレーブ内の最高圧力は7.2kg/c
2 迄上昇した。
【0037】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して24.6
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと37.
2%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成
しており、副生成物として36.2%のテトラヒドロフ
ランが確認された。この反応による1,4−ブタンジオ
ールベースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルの選択率は25.1%である。
【0038】
【発明の効果】本発明のアルカンジオールモノ−t−ブ
チルエーテルの製造方法によれば、アルカンジオールジ
−t−ブチルエーテルを初めとする副生物の生成を極め
て少量に抑えることができるため、この方法を利用する
アルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの製造を工
業的規模で行なえる実用面での効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 準司 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内 (72)発明者 川原田 泰 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカンジオールとt−ブチルアルコー
    ルとを酸性触媒により反応させることを特徴とするアル
    カンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法。
  2. 【請求項2】 t−ブチルアルコールを溶解し、かつア
    ルカンジオールをほとんど溶解しない溶剤の存在下で、
    アルカンジオールとt−ブチルアルコールとを酸性触媒
    により反応させることを特徴とするアルカンジオールモ
    ノ−t−ブチルエーテルの製造方法。
JP7114064A 1995-04-17 1995-04-17 アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法 Pending JPH08291097A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000058252A1 (fr) * 1999-03-31 2000-10-05 Daicel Chemical Industries, Ltd. Solvant derive de 1,3-propanediol tres pur, son procede de production et son utilisation
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CN114621086A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 中国科学院大连化学物理研究所 一种制备醇醚醋酸酯的方法及装置

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