JPH08291097A - アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法 - Google Patents
アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法Info
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- JPH08291097A JPH08291097A JP7114064A JP11406495A JPH08291097A JP H08291097 A JPH08291097 A JP H08291097A JP 7114064 A JP7114064 A JP 7114064A JP 11406495 A JP11406495 A JP 11406495A JP H08291097 A JPH08291097 A JP H08291097A
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- alkanediol
- mono
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- butanediol
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塗料用の樹脂原料、接着剤用の樹脂原料、歯
科材料用の樹脂原料等を得る際のモノマーとしての用途
を有するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの
先駆体であるアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルが、選択的に高収率で得られる方法を提供すること。 【構成】 アルカンジオールとt−ブチルアルコールと
を酸性触媒により反応させるアルカンジオールモノ−t
−ブチルエーテルの製造方法。
科材料用の樹脂原料等を得る際のモノマーとしての用途
を有するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの
先駆体であるアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルが、選択的に高収率で得られる方法を提供すること。 【構成】 アルカンジオールとt−ブチルアルコールと
を酸性触媒により反応させるアルカンジオールモノ−t
−ブチルエーテルの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料用の樹脂原料、接
着剤用の樹脂原料、歯科材料用の樹脂原料等のモノマー
として有用なアルカンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト類の先駆体であるアルカンジオールモノ−t−ブチル
エーテルの製造方法に関する。
着剤用の樹脂原料、歯科材料用の樹脂原料等のモノマー
として有用なアルカンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト類の先駆体であるアルカンジオールモノ−t−ブチル
エーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカンジオールモノ(メタ)アクリレ
ートを効率良く合成する方法として、アルカンジオール
の一方のヒドロキシル基を保護基で保護した後、塩基性
触媒により(メタ)アクリル酸エステルとの間でエステ
ル交換反応を行なって、末端のヒドロキシル基が保護基
で保護されている末端ヒドロキシルアルキル(メタ)ア
クリレートを得た後、ヒドロキシル基の保護基を解除し
てアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートを得る方
法がある。
ートを効率良く合成する方法として、アルカンジオール
の一方のヒドロキシル基を保護基で保護した後、塩基性
触媒により(メタ)アクリル酸エステルとの間でエステ
ル交換反応を行なって、末端のヒドロキシル基が保護基
で保護されている末端ヒドロキシルアルキル(メタ)ア
クリレートを得た後、ヒドロキシル基の保護基を解除し
てアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートを得る方
法がある。
【0003】かかる方法を利用するアルカンジオールモ
ノ(メタ)アクリレートの製造方法において、アルカン
ジオールの一方のヒドロキシル基に保護基を導入する方
法として、(1) アルカンジオールをジヒドロピランと反
応させ、これをシリカゲルカラムクロマトで精製して、
一方のヒドロキシル基がジヒドロピランで保護されてい
るアルカンジオールモノテトラヒドロピラニルエーテル
を得る方法(特開平5−155813号公報)、(2) シ
リカゲルに担持させた硫酸水素ナトリウム触媒により、
アルカンジオールをジヒドロピランと反応させ、92〜
95%の高選択率で一方のヒドロキシル基がジヒドロピ
ランで保護されているアルカンジオールモノテトラヒド
ロピラニルエーテルを得る方法(有機合成化学協会誌、
51巻、308(1993))、がある。
ノ(メタ)アクリレートの製造方法において、アルカン
ジオールの一方のヒドロキシル基に保護基を導入する方
法として、(1) アルカンジオールをジヒドロピランと反
応させ、これをシリカゲルカラムクロマトで精製して、
一方のヒドロキシル基がジヒドロピランで保護されてい
るアルカンジオールモノテトラヒドロピラニルエーテル
を得る方法(特開平5−155813号公報)、(2) シ
リカゲルに担持させた硫酸水素ナトリウム触媒により、
アルカンジオールをジヒドロピランと反応させ、92〜
95%の高選択率で一方のヒドロキシル基がジヒドロピ
ランで保護されているアルカンジオールモノテトラヒド
ロピラニルエーテルを得る方法(有機合成化学協会誌、
51巻、308(1993))、がある。
【0004】しかしながら、これらのジヒドロピランを
利用する反応は、保護基を解除する脱保護基反応の際
に、保護基がジヒドロピランにならずに分解してしまう
ため、ジヒドロピランを回収して再利用することができ
ず、工業的規模で実施する上では経済的でない。
利用する反応は、保護基を解除する脱保護基反応の際
に、保護基がジヒドロピランにならずに分解してしまう
ため、ジヒドロピランを回収して再利用することができ
ず、工業的規模で実施する上では経済的でない。
【0005】また、ヒドロキシル基の保護基としては、
イソブチレンが広く使用されている。例えば、米国特許
第3,288,842号明細書には、J.A.Verd
olらにより、ジオールとイソブチレンとを酸性イオン
交換樹脂からなる触媒によりオートクレーブ中で反応さ
せ、ジオールモノ−t−ブチルエーテルとジオールジ−
t−ブチルエーテルとを合成した後、蒸留等によってジ
オールモノ−t−ブチルエーテルを分離する方法が提案
されている。しかしながら、このイソブチレンを保護基
として利用する反応においても、t−ブチルエーテル化
反応が選択的でないため、ジオールモノ−t−ブチルエ
ーテルを精製する工程を必要とする欠点がある。
イソブチレンが広く使用されている。例えば、米国特許
第3,288,842号明細書には、J.A.Verd
olらにより、ジオールとイソブチレンとを酸性イオン
交換樹脂からなる触媒によりオートクレーブ中で反応さ
せ、ジオールモノ−t−ブチルエーテルとジオールジ−
t−ブチルエーテルとを合成した後、蒸留等によってジ
オールモノ−t−ブチルエーテルを分離する方法が提案
されている。しかしながら、このイソブチレンを保護基
として利用する反応においても、t−ブチルエーテル化
反応が選択的でないため、ジオールモノ−t−ブチルエ
ーテルを精製する工程を必要とする欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、塗料用の樹脂原料、接着剤用の樹脂原料、歯科材
料用の樹脂原料等を得る際のモノマーとしての用途を有
するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの先駆
体であるアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテル
を、選択的に高収率で得る方法を提供することにある。
題は、塗料用の樹脂原料、接着剤用の樹脂原料、歯科材
料用の樹脂原料等を得る際のモノマーとしての用途を有
するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの先駆
体であるアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテル
を、選択的に高収率で得る方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルカン
ジオールとt−ブチル化剤とを酸性触媒により反応させ
るt−ブチルエーテル化反応において、t−ブチル化剤
としてt−ブチルアルコールを利用することにより、ア
ルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルが選択的に高
収率で得られることを見い出し、本発明を完成するに至
った。すなわち本発明は、アルカンジオールとt−ブチ
ルアルコールとを酸性触媒により反応させるアルカンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法からなる。
ジオールとt−ブチル化剤とを酸性触媒により反応させ
るt−ブチルエーテル化反応において、t−ブチル化剤
としてt−ブチルアルコールを利用することにより、ア
ルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルが選択的に高
収率で得られることを見い出し、本発明を完成するに至
った。すなわち本発明は、アルカンジオールとt−ブチ
ルアルコールとを酸性触媒により反応させるアルカンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法からなる。
【0008】また本発明は、t−ブチルアルコールを溶
解し、かつアルカンジオールをほとんど溶解しない溶剤
の存在下で、アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させるアルカンジオールモノ−
t−ブチルエーテルの製造方法からなる。
解し、かつアルカンジオールをほとんど溶解しない溶剤
の存在下で、アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させるアルカンジオールモノ−
t−ブチルエーテルの製造方法からなる。
【0009】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させる反応は、無溶剤で行なっ
ても、あるいは溶剤の存在下で行なってもよい。なお溶
剤の存在下においてアルカンジオールとt−ブチルアル
コールとを酸性触媒により反応させるときに使用する溶
媒の種類は特に限定されないが、t−ブチルアルコール
を溶解し、かつアルカンジオールをほとんど溶解しない
溶剤を使用することにより、生成するアルカンジオール
モノ−t−ブチルエーテルの選択性をより高めることが
できる。
とを酸性触媒により反応させる反応は、無溶剤で行なっ
ても、あるいは溶剤の存在下で行なってもよい。なお溶
剤の存在下においてアルカンジオールとt−ブチルアル
コールとを酸性触媒により反応させるときに使用する溶
媒の種類は特に限定されないが、t−ブチルアルコール
を溶解し、かつアルカンジオールをほとんど溶解しない
溶剤を使用することにより、生成するアルカンジオール
モノ−t−ブチルエーテルの選択性をより高めることが
できる。
【0010】上記の構成からなる本発明のアルカンジオ
ールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法において、ア
ルカンジオールとしては、炭素数2〜12の1,ω−ジ
オールをはじめ、これらのジオールにおける炭素原子に
結合している水素原子の1個以上をメチル基、エチル基
等の低級アルキル基で置換した分岐状アルカンジオール
等を適用できる。
ールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法において、ア
ルカンジオールとしては、炭素数2〜12の1,ω−ジ
オールをはじめ、これらのジオールにおける炭素原子に
結合している水素原子の1個以上をメチル基、エチル基
等の低級アルキル基で置換した分岐状アルカンジオール
等を適用できる。
【0011】直鎖状アルカンジオールとしてはエチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オ
クタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−
デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,
12−ドデカンジオール等を、また分岐状アルカンジオ
ールとしてはネオペンチルグリコール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オク
タンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール
等を適用できる。
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オ
クタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−
デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,
12−ドデカンジオール等を、また分岐状アルカンジオ
ールとしてはネオペンチルグリコール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オク
タンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール
等を適用できる。
【0012】反応の際のアルカンジオールとt−ブチル
アルコールとの仕込み比率は任意に設定できるが、アル
カンジオール1モルに対してt−ブチルアルコールが1
モル未満になると、例えば1,4−ブタンジオールの場
合ではテトラヒドロフランが生成する等のように、アル
カンジオール単独のエーテル化反応等による副反応が活
発になり、アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテル
の選択性が低下し易く、またアルカンジオール1モルに
対してt−ブチルアルコールが3モルを超えると、t−
ブチルアルコールが未反応のまま反応液中に残存する量
が多くなり、生産性が低下する傾向となる。このため、
アルカンジオール1モルに対してt−ブチルアルコール
を1〜3モル、特に1〜2モルの範囲内で仕込むのが最
も好ましい。
アルコールとの仕込み比率は任意に設定できるが、アル
カンジオール1モルに対してt−ブチルアルコールが1
モル未満になると、例えば1,4−ブタンジオールの場
合ではテトラヒドロフランが生成する等のように、アル
カンジオール単独のエーテル化反応等による副反応が活
発になり、アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテル
の選択性が低下し易く、またアルカンジオール1モルに
対してt−ブチルアルコールが3モルを超えると、t−
ブチルアルコールが未反応のまま反応液中に残存する量
が多くなり、生産性が低下する傾向となる。このため、
アルカンジオール1モルに対してt−ブチルアルコール
を1〜3モル、特に1〜2モルの範囲内で仕込むのが最
も好ましい。
【0013】t−ブチルアルコールを溶解し、かつアル
カンジオールをほとんど溶解しない溶剤としては、トル
エン、ベンゼン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族
化合物、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル等
の脂肪族エーテル化合物、クロロホルム、塩化メチレン
等のハロゲン化炭化水素化合物、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、イソオクタン、ペンタン、デカン等の炭化水
素化合物、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素化合物等
を使用することができる。これらの溶剤は、単独の溶剤
であっても、あるいは2種以上の混合溶剤であってもよ
い。
カンジオールをほとんど溶解しない溶剤としては、トル
エン、ベンゼン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族
化合物、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル等
の脂肪族エーテル化合物、クロロホルム、塩化メチレン
等のハロゲン化炭化水素化合物、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、イソオクタン、ペンタン、デカン等の炭化水
素化合物、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素化合物等
を使用することができる。これらの溶剤は、単独の溶剤
であっても、あるいは2種以上の混合溶剤であってもよ
い。
【0014】上記溶剤の使用量は任意に設定し得るが、
アルカンジオール100重量部に対して溶剤の仕込み量
を10重量部未満にすると、溶剤中におけるアルカンジ
オールの濃度が高くなり、アルカンジオールモノ−t−
ブチルエーテルの選択性が低下する。また、アルカンジ
オール100重量部に対して溶剤の仕込み量が400重
量部を超えると、反応生成物の濃度が低くなり過ぎて、
アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造効率
が悪くなる。このためアルカンジオール100重量部に
対して溶剤を10〜400重量部の割合で使用するのが
好ましい。
アルカンジオール100重量部に対して溶剤の仕込み量
を10重量部未満にすると、溶剤中におけるアルカンジ
オールの濃度が高くなり、アルカンジオールモノ−t−
ブチルエーテルの選択性が低下する。また、アルカンジ
オール100重量部に対して溶剤の仕込み量が400重
量部を超えると、反応生成物の濃度が低くなり過ぎて、
アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造効率
が悪くなる。このためアルカンジオール100重量部に
対して溶剤を10〜400重量部の割合で使用するのが
好ましい。
【0015】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを反応させるエーテル化反応の酸性触媒としては一般
の酸性触媒を使用し得るが、例えばスルフォン基含有の
イオン交換樹脂、メタンスルフォン酸、p−トルエンス
ルフォン酸、硫酸等を使用することにより、アルカンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルの選択性をより向上さ
せ得る。このエーテル化反応における酸性触媒の添加量
は、アルカンジオールの0.5〜100重量%、好まし
くは1〜15重量%である。
とを反応させるエーテル化反応の酸性触媒としては一般
の酸性触媒を使用し得るが、例えばスルフォン基含有の
イオン交換樹脂、メタンスルフォン酸、p−トルエンス
ルフォン酸、硫酸等を使用することにより、アルカンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルの選択性をより向上さ
せ得る。このエーテル化反応における酸性触媒の添加量
は、アルカンジオールの0.5〜100重量%、好まし
くは1〜15重量%である。
【0016】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを反応させるエーテル化反応は、−10〜100℃で
行なえるが、反応温度が低過ぎると反応速度が低下して
生産性が悪化し易く、また反応温度が高過ぎると、t−
ブチルアルコールの分解によって生成するイソブチレン
の二量化反応や三量化反応、あるいはアルカンジオール
のジエーテル化反応が促進される可能性があり、アルカ
ンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択性が低下す
る。このため、このエーテル化反応は10〜80℃で行
なうのが好ましい。
とを反応させるエーテル化反応は、−10〜100℃で
行なえるが、反応温度が低過ぎると反応速度が低下して
生産性が悪化し易く、また反応温度が高過ぎると、t−
ブチルアルコールの分解によって生成するイソブチレン
の二量化反応や三量化反応、あるいはアルカンジオール
のジエーテル化反応が促進される可能性があり、アルカ
ンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択性が低下す
る。このため、このエーテル化反応は10〜80℃で行
なうのが好ましい。
【0017】アルカンジオールとt−ブチルアルコール
とを酸性触媒により反応させる反応系において、アルカ
ンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択率が95%
以上になる場合には、反応液から酸性触媒を濾過あるい
は水洗によって分離した後、未反応のアルカンジオール
を水、またはメタノール/水の混合液で洗滌し、さらに
溶剤を留去するか、あるいは単に蒸留精製することによ
り、高純度のアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルを得ることができる。
とを酸性触媒により反応させる反応系において、アルカ
ンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択率が95%
以上になる場合には、反応液から酸性触媒を濾過あるい
は水洗によって分離した後、未反応のアルカンジオール
を水、またはメタノール/水の混合液で洗滌し、さらに
溶剤を留去するか、あるいは単に蒸留精製することによ
り、高純度のアルカンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルを得ることができる。
【0018】
【作用】本発明は、アルカンジオールとt−ブチルアル
コールとを酸性触媒により反応させるアルカンジオール
モノ−t−ブチルエーテルの製造方法からなる。t−ブ
チルエーテル化反応のt−ブチル化剤としてイソブチレ
ンを使用するものは、イソブチレンがガスであるため、
反応を速やかに遂行させるためにはオートクレーブを使
用しなければならないが、上記の構成による本発明のア
ルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法に
おいては、t−ブチル化剤としてt−ブチルアルコール
を使用しているので、常圧下でも速やかに反応が進行す
る。
コールとを酸性触媒により反応させるアルカンジオール
モノ−t−ブチルエーテルの製造方法からなる。t−ブ
チルエーテル化反応のt−ブチル化剤としてイソブチレ
ンを使用するものは、イソブチレンがガスであるため、
反応を速やかに遂行させるためにはオートクレーブを使
用しなければならないが、上記の構成による本発明のア
ルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法に
おいては、t−ブチル化剤としてt−ブチルアルコール
を使用しているので、常圧下でも速やかに反応が進行す
る。
【0019】したがって、本発明のアルカンジオールモ
ノ−t−ブチルエーテルの製造方法においては、アルカ
ンジオールとt−ブチルアルコールとの反応が、オート
クレーブによる加圧条件下のものに制限されることがな
く、常圧での反応であってもよく、工業的規模で行なう
上での利用価値が高い。
ノ−t−ブチルエーテルの製造方法においては、アルカ
ンジオールとt−ブチルアルコールとの反応が、オート
クレーブによる加圧条件下のものに制限されることがな
く、常圧での反応であってもよく、工業的規模で行なう
上での利用価値が高い。
【0020】また本発明方法で得られたアルカンジオー
ルモノ−t−ブチルエーテルは、これを塩基性触媒を利
用して(メタ)アクリル酸と反応させるエステル化反応
により、あるいは塩基性触媒を利用して(メタ)アクリ
ル酸メチルエステル等の(メタ)アクリル酸エステルと
反応させるエステル交換反応により、t−ブトキシアル
キル(メタ)アクリレートを高収率で合成することがで
きる。
ルモノ−t−ブチルエーテルは、これを塩基性触媒を利
用して(メタ)アクリル酸と反応させるエステル化反応
により、あるいは塩基性触媒を利用して(メタ)アクリ
ル酸メチルエステル等の(メタ)アクリル酸エステルと
反応させるエステル交換反応により、t−ブトキシアル
キル(メタ)アクリレートを高収率で合成することがで
きる。
【0021】そして、このt−ブトキシアルキル(メ
タ)アクリレートは、酸触媒によって効率良くt−ブチ
ルエーテル基が分解され、塗料用の樹脂、接着剤用の樹
脂、歯科材料用の樹脂等を得る際のモノマーとしての用
途を有するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート
になり、また脱離したイソブチレンは回収して再利用す
ることができる。
タ)アクリレートは、酸触媒によって効率良くt−ブチ
ルエーテル基が分解され、塗料用の樹脂、接着剤用の樹
脂、歯科材料用の樹脂等を得る際のモノマーとしての用
途を有するアルカンジオールモノ(メタ)アクリレート
になり、また脱離したイソブチレンは回収して再利用す
ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明のアルカンジオールモノ−t−
ブチルエーテルの製造方法の具体的な構成を実施例に基
づいて説明する。なお、下記実施例および比較例中のガ
スクロマトグラフィーによる分析は次のようにして行っ
た。
ブチルエーテルの製造方法の具体的な構成を実施例に基
づいて説明する。なお、下記実施例および比較例中のガ
スクロマトグラフィーによる分析は次のようにして行っ
た。
【0023】1)実施例1、2および3ならびに比較例
1については、ガスクロマトグラフィーによりブタンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルおよびブタンジオール
ジ−t−ブチルエーテルは下記A条件で、またテトラヒ
ドロフランは下記B条件にてそれぞれの定量分析を行
い、仕込みの1,4−ブタンジオールベースでの収率を
それぞれ求めた。
1については、ガスクロマトグラフィーによりブタンジ
オールモノ−t−ブチルエーテルおよびブタンジオール
ジ−t−ブチルエーテルは下記A条件で、またテトラヒ
ドロフランは下記B条件にてそれぞれの定量分析を行
い、仕込みの1,4−ブタンジオールベースでの収率を
それぞれ求めた。
【0024】a)A条件 装置:島津GC−14A カラム:TC−WAX(0.53mm×15m、ジーエ
ルサイエンス社製キャピラリカラム) サンプル注入口温度:210℃ 検出器温度:210℃ キャリアーガス:He 0.25kg/cm2 H2 0.6 kg/cm2 空気 0.5 kg/cm2 検出:FID カラム温度:初期温度 100℃ 初期温度保持時間 7分 昇温速度 5℃/分 最終温度 180℃ 最終温度保持時間 7分 分析方法: サンプル3mlを精秤し、アセトンを加え
て50mlに希釈した後、内部標準物質として安息香酸
メチル1mlを加えて攪拌し、ガスクロマトグラフに1
μlを注入して分析を行った。予め作成した検量線か
ら、内部標準法によりブタンジオールモノ−t−ブチル
エーテル、ブタンジオールジ−t−ブチルエーテルの含
量を求めた。
ルサイエンス社製キャピラリカラム) サンプル注入口温度:210℃ 検出器温度:210℃ キャリアーガス:He 0.25kg/cm2 H2 0.6 kg/cm2 空気 0.5 kg/cm2 検出:FID カラム温度:初期温度 100℃ 初期温度保持時間 7分 昇温速度 5℃/分 最終温度 180℃ 最終温度保持時間 7分 分析方法: サンプル3mlを精秤し、アセトンを加え
て50mlに希釈した後、内部標準物質として安息香酸
メチル1mlを加えて攪拌し、ガスクロマトグラフに1
μlを注入して分析を行った。予め作成した検量線か
ら、内部標準法によりブタンジオールモノ−t−ブチル
エーテル、ブタンジオールジ−t−ブチルエーテルの含
量を求めた。
【0025】b)B条件 装置:島津GC−3BF カラム:液相 Carbowax−400 10%(日
本クロマト工業製) 担体 Diasolid−M(80〜100メッシュ)
(日本クロマト工業製) 3mmφ×2.9m(SUS製) サンプル注入口温度:140℃ キャリアーガス:N2 1.2 kg/cm2 H2 0.6 kg/cm2 空気 1.0 kg/cm2 検出:FID カラム温度:70℃ 分析方法: サンプル3mlを精秤し、これにマーカー
液(プロピオン酸エチル5mlにジオキサンを加えて正
確に100mlに希釈した液)を10ml加えて攪拌
し、ガスクロマトグラフに1μlを注入して分析を行っ
た。予め作成した検量線から、内部標準法によりテトラ
ヒドロフランの含量を求めた。
本クロマト工業製) 担体 Diasolid−M(80〜100メッシュ)
(日本クロマト工業製) 3mmφ×2.9m(SUS製) サンプル注入口温度:140℃ キャリアーガス:N2 1.2 kg/cm2 H2 0.6 kg/cm2 空気 1.0 kg/cm2 検出:FID カラム温度:70℃ 分析方法: サンプル3mlを精秤し、これにマーカー
液(プロピオン酸エチル5mlにジオキサンを加えて正
確に100mlに希釈した液)を10ml加えて攪拌
し、ガスクロマトグラフに1μlを注入して分析を行っ
た。予め作成した検量線から、内部標準法によりテトラ
ヒドロフランの含量を求めた。
【0026】2)実施例4については、下記C条件にて
ガスクロマトグラフィーによりヘキサンジオールモノ−
t−ブチルエーテルおよびヘキサンジオールジ−t−ブ
チルエーテルの定量分析を行い、仕込みの1,6−ヘキ
サンジオールベースでの収率を求めた。
ガスクロマトグラフィーによりヘキサンジオールモノ−
t−ブチルエーテルおよびヘキサンジオールジ−t−ブ
チルエーテルの定量分析を行い、仕込みの1,6−ヘキ
サンジオールベースでの収率を求めた。
【0027】a)C条件 装置:島津GC−8A カラム:液相 Silicone OV−17 3%
(ジーエルサイエンス社製) 担体 Chromosorb GHP(80〜100メ
ッシュ)(ジーエルサイエンス社製) 3mmφ×3m(SUS製) サンプル注入口温度:260℃ キャリアーガス:He 140kPa H2 100kPa 空気 100kPa 検出:FID カラム温度:170℃ 分析方法: サンプル1gを精秤し、アセトンを加えて
50mlに希釈した後、内部標準物質として安息香酸n
−ブチルを1ml加えて攪拌し、ガスクロマトグラフに
1μlを注入して分析を行った。予め作成した検量線か
ら、内部標準法によりヘキサンジオールモノ−t−ブチ
ルエーテル、ヘキサンジオールジ−t−ブチルエーテル
の含量を求めた。
(ジーエルサイエンス社製) 担体 Chromosorb GHP(80〜100メ
ッシュ)(ジーエルサイエンス社製) 3mmφ×3m(SUS製) サンプル注入口温度:260℃ キャリアーガス:He 140kPa H2 100kPa 空気 100kPa 検出:FID カラム温度:170℃ 分析方法: サンプル1gを精秤し、アセトンを加えて
50mlに希釈した後、内部標準物質として安息香酸n
−ブチルを1ml加えて攪拌し、ガスクロマトグラフに
1μlを注入して分析を行った。予め作成した検量線か
ら、内部標準法によりヘキサンジオールモノ−t−ブチ
ルエーテル、ヘキサンジオールジ−t−ブチルエーテル
の含量を求めた。
【0028】実施例1 500mlのオートクレーブに、45.1g(0.5モ
ル)の1,4−ブタンジオールと、74.1g(1モ
ル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバーリ
スト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ローム・
アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100gのト
ルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させた。この反
応中のオートクレーブ内の最高圧力は1.3kg/cm
2 迄上昇した。
ル)の1,4−ブタンジオールと、74.1g(1モ
ル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバーリ
スト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ローム・
アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100gのト
ルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させた。この反
応中のオートクレーブ内の最高圧力は1.3kg/cm
2 迄上昇した。
【0029】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して64.4
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと0.8
%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成し
ており、副生成物として2.0%のテトラヒドロフラン
が確認された。この反応による1,4−ブタンジオール
ベースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルの
選択率は95.8%である。
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して64.4
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと0.8
%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成し
ており、副生成物として2.0%のテトラヒドロフラン
が確認された。この反応による1,4−ブタンジオール
ベースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルの
選択率は95.8%である。
【0030】実施例2 500mlのオートクレーブに、45.1g(0.5モ
ル)の1,4−ブタンジオールと、111.2g(1.
5モル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバ
ーリスト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ロー
ム・アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100g
のトルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させた。
ル)の1,4−ブタンジオールと、111.2g(1.
5モル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバ
ーリスト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ロー
ム・アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100g
のトルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させた。
【0031】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して69.2
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと1.2
%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成し
ており、副生成物としてのテトラヒドロフランは確認さ
れなかった。この反応による1,4−ブタンジオールベ
ースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選
択率は98.3%である。
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して69.2
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと1.2
%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成し
ており、副生成物としてのテトラヒドロフランは確認さ
れなかった。この反応による1,4−ブタンジオールベ
ースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルの選
択率は98.3%である。
【0032】実施例3 撹拌機、温度計、及びジムロート冷却管を具備するガラ
ス製フラスコに、90.1g(1モル)の1,4−ブタ
ンジオールと、148.2g(2モル)のt−ブチルア
ルコールと、10.0gのアンバーリスト15E「強酸
性イオン交換樹脂<H型>:ローム・アンド・ハース社
製」による酸性触媒とを仕込み、無溶剤の下で、常圧下
にて、70℃、5時間反応させた。
ス製フラスコに、90.1g(1モル)の1,4−ブタ
ンジオールと、148.2g(2モル)のt−ブチルア
ルコールと、10.0gのアンバーリスト15E「強酸
性イオン交換樹脂<H型>:ローム・アンド・ハース社
製」による酸性触媒とを仕込み、無溶剤の下で、常圧下
にて、70℃、5時間反応させた。
【0033】反応終了後に室温迄冷却して触媒を濾去
し、反応溶液のGC分析を行なったところ、1,4−ブ
タンジオールの仕込量に対して58.9%のブタンジオ
ールモノ−t−ブチルエーテルと2.0%のブタンジオ
ールジ−t−ブチルエーテルとが生成しており、副生成
物としてのテトラヒドロフランは確認されなかった。こ
の反応による1,4−ブタンジオールベースでのブタン
ジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択率は96.7
%である。
し、反応溶液のGC分析を行なったところ、1,4−ブ
タンジオールの仕込量に対して58.9%のブタンジオ
ールモノ−t−ブチルエーテルと2.0%のブタンジオ
ールジ−t−ブチルエーテルとが生成しており、副生成
物としてのテトラヒドロフランは確認されなかった。こ
の反応による1,4−ブタンジオールベースでのブタン
ジオールモノ−t−ブチルエーテルの選択率は96.7
%である。
【0034】実施例4 500mlのオートクレーブに、59.0g(0.5モ
ル)の1,6−ヘキサンジオールと、37.1g(0.
5モル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバ
ーリスト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ロー
ム・アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100.
0gのトルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させ
た。
ル)の1,6−ヘキサンジオールと、37.1g(0.
5モル)のt−ブチルアルコールと、5.0gのアンバ
ーリスト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ロー
ム・アンド・ハース社製」による酸性触媒と、100.
0gのトルエンとを仕込み、70℃で5時間反応させ
た。
【0035】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,6−ヘキサンジオールの仕込量に対して43.
4%の1,6−ヘキサンジオールモノ−t−ブチルエー
テルと0.4%の1,6−ヘキサンジオールジ−t−ブ
チルエーテルとが生成していた。この反応による1,6
−ヘキサンジオールベースでの1,6−ヘキサンジオー
ルモノ−t−ブチルエーテルの選択率は99.1%であ
る。
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,6−ヘキサンジオールの仕込量に対して43.
4%の1,6−ヘキサンジオールモノ−t−ブチルエー
テルと0.4%の1,6−ヘキサンジオールジ−t−ブ
チルエーテルとが生成していた。この反応による1,6
−ヘキサンジオールベースでの1,6−ヘキサンジオー
ルモノ−t−ブチルエーテルの選択率は99.1%であ
る。
【0036】比較例1 500mlのオートクレーブに、90.1g(1モル)
の1,4−ブタンジオールと、40.0gのアンバーリ
スト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ローム・
アンド・ハース社製」による酸性触媒とを仕込んだ後、
容器をドライアイス・アセトンで−78℃に冷却し、減
圧下で66.0g(1.18モル)のイソブチレンを仕
込み、無溶剤の下で、70℃、5時間反応させた。この
反応中のオートクレーブ内の最高圧力は7.2kg/c
m2 迄上昇した。
の1,4−ブタンジオールと、40.0gのアンバーリ
スト15E「強酸性イオン交換樹脂<H型>:ローム・
アンド・ハース社製」による酸性触媒とを仕込んだ後、
容器をドライアイス・アセトンで−78℃に冷却し、減
圧下で66.0g(1.18モル)のイソブチレンを仕
込み、無溶剤の下で、70℃、5時間反応させた。この
反応中のオートクレーブ内の最高圧力は7.2kg/c
m2 迄上昇した。
【0037】次いで、オートクレーブを室温迄冷却した
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して24.6
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと37.
2%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成
しており、副生成物として36.2%のテトラヒドロフ
ランが確認された。この反応による1,4−ブタンジオ
ールベースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルの選択率は25.1%である。
後、触媒を濾去し、反応溶液のGC分析を行なったとこ
ろ、1,4−ブタンジオールの仕込量に対して24.6
%のブタンジオールモノ−t−ブチルエーテルと37.
2%のブタンジオールジ−t−ブチルエーテルとが生成
しており、副生成物として36.2%のテトラヒドロフ
ランが確認された。この反応による1,4−ブタンジオ
ールベースでのブタンジオールモノ−t−ブチルエーテ
ルの選択率は25.1%である。
【0038】
【発明の効果】本発明のアルカンジオールモノ−t−ブ
チルエーテルの製造方法によれば、アルカンジオールジ
−t−ブチルエーテルを初めとする副生物の生成を極め
て少量に抑えることができるため、この方法を利用する
アルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの製造を工
業的規模で行なえる実用面での効果を有する。
チルエーテルの製造方法によれば、アルカンジオールジ
−t−ブチルエーテルを初めとする副生物の生成を極め
て少量に抑えることができるため、この方法を利用する
アルカンジオールモノ(メタ)アクリレートの製造を工
業的規模で行なえる実用面での効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 準司 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内 (72)発明者 川原田 泰 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 アルカンジオールとt−ブチルアルコー
ルとを酸性触媒により反応させることを特徴とするアル
カンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法。 - 【請求項2】 t−ブチルアルコールを溶解し、かつア
ルカンジオールをほとんど溶解しない溶剤の存在下で、
アルカンジオールとt−ブチルアルコールとを酸性触媒
により反応させることを特徴とするアルカンジオールモ
ノ−t−ブチルエーテルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7114064A JPH08291097A (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7114064A JPH08291097A (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08291097A true JPH08291097A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14628136
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7114064A Pending JPH08291097A (ja) | 1995-04-17 | 1995-04-17 | アルカンジオールモノ−t−ブチルエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08291097A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000058252A1 (fr) * | 1999-03-31 | 2000-10-05 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Solvant derive de 1,3-propanediol tres pur, son procede de production et son utilisation |
JP2008247885A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-10-16 | Malaysian Palm Oil Board | アルコールからエーテル化化合物を生成するためのプロセス |
CN114621086A (zh) * | 2020-12-10 | 2022-06-14 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种制备醇醚醋酸酯的方法及装置 |
-
1995
- 1995-04-17 JP JP7114064A patent/JPH08291097A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000058252A1 (fr) * | 1999-03-31 | 2000-10-05 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | Solvant derive de 1,3-propanediol tres pur, son procede de production et son utilisation |
US6610638B1 (en) | 1999-03-31 | 2003-08-26 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | High purity 1,3-propanediol derivative solvent, process for producing the same, and use thereof |
JP4570786B2 (ja) * | 1999-03-31 | 2010-10-27 | ダイセル化学工業株式会社 | 高純度1,3−プロパンジオール誘導体系溶媒、その製造方法、及び用途 |
JP2008247885A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-10-16 | Malaysian Palm Oil Board | アルコールからエーテル化化合物を生成するためのプロセス |
CN114621086A (zh) * | 2020-12-10 | 2022-06-14 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种制备醇醚醋酸酯的方法及装置 |
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