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JP3922939B2 - 冷蔵庫等の扉開閉装置 - Google Patents

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JP3922939B2
JP3922939B2 JP2002059443A JP2002059443A JP3922939B2 JP 3922939 B2 JP3922939 B2 JP 3922939B2 JP 2002059443 A JP2002059443 A JP 2002059443A JP 2002059443 A JP2002059443 A JP 2002059443A JP 3922939 B2 JP3922939 B2 JP 3922939B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫等の扉開閉装置に係り、特に左右いずれからでも開閉できる扉開閉機構の自動開放装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、冷蔵庫は食生活の多様化とともに収納量も大型化傾向にあり、特に家庭用冷蔵庫においては収納内容積が400リットルを超えるクラスが主流になり、冷蔵庫本体の高さや幅寸法も大きくなる傾向にある。
【0003】
これにともなって、冷蔵室や冷凍室、野菜収納室の扉も大型化しており、特に貯蔵容積の大きい冷蔵室の扉内側における収納ポケットは、高さと幅寸法の拡大とともに奥行き寸法も増大して多くの食品を収納する傾向にあり、扉自体が大きいこともあって、開扉のために大きな力を必要とし、非力な女性や高齢者の場合は負担が大きくなる問題があった。
【0004】
上記問題に対応する構成として、近年、使用者のスイッチ操作により本体側からノックピンが突出して扉面を押圧し開扉する扉開放機構を備えた冷蔵庫が市場に供されており、扉の開放に負担を要しない商品として評価されている。
【0005】
また一方、設置スペースが狭い台所等に大形冷蔵庫を設置した場合、開閉扉の方向が一方向に固定されていると、扉の開閉が困難になったり、通行に支障を生じたりするだけでなく、使い勝手が悪くなる欠点を有するものであり、これを改良するため、扉を左右のどちら側からでも開閉できる扉開閉機構を具備した冷蔵庫も存在するが、この左右両開き機構と前記自動開放機構の双方の機能を備えた冷蔵庫は存在しなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記左右両開き機構を有する冷蔵庫等の扉開閉装置の場合、通常の左右いずれかの片開き扉構造と相違して、扉荷重は、開扉角度が10度程度までは、ヒンジ座面ではなく、扉下面に取り付けたガイドローラに対向する位置に冷蔵庫本体側から突出させた扉受け板で受ける構成であり、さらに開扉時には、開放側の半軸支状態を解除し、枢支側を軸支状態とするため、扉本体を開扉側に偏移させる支承構成であることから、この偏移機構部の摩擦および本体側に吸着しているガスケット部の摩擦力等により、扉内側ポケット内に食品を収納した状態での開扉力は通常の片開き扉の場合の最大値30Nに対して3〜4倍に増大するものであり、扉自動開放機構の駆動ユニットにおけるソレノイド等の発生力を増大させる必要がある。
【0007】
また、従来の片開き機構では、ガスケットが本体面から剥離するまでの開扉角度が1度程度、距離にして3mm程度のわずかな突出量であったものが、前記両開き扉の場合は、10度程度までは扉荷重が前記扉受け板に掛かりながら移動する構成のため、自動開放機構の駆動ユニットにおけるプランジャーのストロークが足りなかった。
【0008】
前記状態において開扉を可能とするためには、駆動ユニットの発生力とストロークを増大する必要があるが、これは、大幅なコストアップと駆動ユニットの外形寸法の増大を伴うものであり、冷蔵庫本体の外形サイズや消費電力、あるいは騒音値が増大する懸念があった。
【0009】
本発明はこれらの点に着目してなされたもので、冷蔵庫等の扉を左右のいずれからでも自動的に開放できる機構を提供するとともに、さらに、自動扉開放装置の駆動ユニットのストロークを短縮して小さな発生力で自動開放できるようにして、使い勝手を良好にした扉開閉装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の冷蔵庫等の扉開閉装置の発明は、本体貯蔵室の前面開口部に設けられ、前面開口部の左右両側に設けたヒンジピンを扉の両端上下面に形成したカム溝に保持し、一側方からの開扉動作によってカム溝がヒンジピンと係合して移動することにより扉を開扉側へ幅方向に偏移させ、前記偏移により他方側のヒンジピンをカム溝内に軸支することで左右両方向からの開扉を可能とした扉を有するとともに、スイッチ操作により突出部材を突き出してそれぞれ前記扉の外側方向に指向するように扉面を押圧し開扉する扉開放機構を前面開口部の両側に備えたことを特徴とするものである。
【0011】
この構成により、扉を左右のどちら側からでも開閉できる扉開閉機構を具備した冷蔵庫の扉を開扉スイッチへのタッチで自動的に開放させることができるとともに、開扉当初の押圧発生力は扉の移動方向に指向して発生するため、扉開放ユニットのソレノイド発生力を増大しなくても自動で開扉させることができる。
【0013】
請求項記載の発明は、両側にそれぞれ設けた扉開放機構を、扉開放側を動作させた後に扉枢支側を動作させるよう時間差を有して動作させたことを特徴とするものである。
【0014】
この構成により、扉開放ユニットのソレノイド発生力を増大せずとも開扉できるとともに、プランジャーのストロークをも長くする必要がなく、コストアップを防止して効率的動作により機構装置の小型化をはかることができる。
【0015】
請求項記載の発明は、扉開放機構の突出部材の押圧により扉を開放動作させると同時に、前記押圧で扉に設置した作動部材を変位させて本体側に当接させることにより反発力で開扉力を付与し、且つ、扉を開扉側へ幅方向に偏移させて扉の他側を軸支するようにしたことを特徴とし、請求項記載の発明は、作動部材をてこ機構としてその作用点を本体側の当接部材に当接させることで扉を開扉方向へ変位させ、前記当接部材と扉側のガイドリブとの係合により扉を幅方向に偏移させたことを特徴とするものである。
【0016】
これらの構成により、最も大きな開扉力を必要とする開扉当初のガスケットを本体側から引き剥がす段階、および扉を幅方向に移動させる段階を、てこ作用でおこなうことができるため、効率的であり、少ない扉開放機構の発生力での開扉が可能となる。
【0017】
請求項記載の発明は、扉の一側に設けたてこ機構を、一側端から作用点、支点、力点の順に配置したことを特徴とするものであり、この構成によれば、扉開放ユニットの位置をより扉の幅方向の内方に配置することができ、プランジャーのストロークを長くせずとも開扉のための移動量が得られるとともに、内方配置であっても大きな力を必要とする開扉当初はてこ機構で対応できるためソレノイドの発生力も増大するする必要がない。
【0018】
請求項記載の発明は、開放側の扉開放機構の動作によるてこ機構の力点が移動した後に、枢軸側の扉開放機構を動作させることを特徴とするものであり、扉開放ユニットのソレノイド発生力を低減でき、プランジャーのストロークも短くすることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の1実施形態について説明する。図1および図2は本発明に係る冷蔵庫の閉扉状態および冷蔵室扉を開扉した外観を示す正面図であり、外箱と内箱とこれら内外箱間に断熱材を発泡充填した断熱箱体で形成された冷蔵庫本体(1)は、内箱内部に貯蔵空間として最上部に冷蔵室(2)、その下方には野菜室(3)続いて、断熱仕切壁を介して製氷貯氷室(4)と温度切替室(5)とを左右に区分して併置しており、最下部には冷凍室(6)を独立して配置し、各貯蔵室の前面開口には各々専用の扉を設けて開閉自在に閉塞している。
【0020】
最も大きな収納容積を有する冷蔵室(2)の開口部前面には、これを開閉すべく冷蔵室扉(7)が設置されている。
【0021】
冷蔵室扉(7)周縁の前記開口部に対応する部位には軟質合成樹脂からなるマグネットガスケットを取着して、閉扉の際はマグネットの磁力によりガスケットを冷蔵室(2)の開口部周縁に吸着させることにより、冷蔵室(2)内と外部とを気密に断熱シールし、熱漏洩を防止している。
【0022】
冷蔵室(2)の下部に配置した野菜室(3)、製氷貯氷室(4)、温度切替室(5)、および冷凍室(6)は、扉に取り付けられ貯蔵室内の奥方向に延出する図示しない枠体と庫内壁面とのレール機構により、枠体に載置した各収納容器とともに、それぞれが前後方向に庫外に引き出す引出し扉方式としている。
【0023】
冷蔵室扉(7)は、一側を枢軸側として水平方向に回動して前面開口を開閉する構成であるが、さらに、左右のいずれからでも開閉できる扉開閉機構(8)を有するとともに、これを自動開放するように構成しており、以下その詳細を説明する。
【0024】
冷蔵庫本体(1)冷蔵室扉(7)との位置関係を示す図3、図4、および左右両開き構成を示す平面図である図5と図6から明らかなように、冷蔵室(2)の前面開口部の上下部には、冷蔵室扉(7)の上下面に対向して、扉を枢支するヒンジピン(11)を左右端に突設した受け板上(12)と受け板下(13)を配設し、扉上下面には、前記ヒンジピン(11)に対向して回転支承部となるヒンジカム(14)を左右端部に取着しているとともに、扉下面にはガイドローラ(15)を配置して受け板下(13)に当接させ、扉(7)を支えている。
【0025】
ヒンジカム(14)は、扉(7)の回動にともない、内部に位置させた前記ヒンジピン(11)によって扉(7)全体を開扉側の幅方向に偏移するように作用させるものであり、扉前方に端部外方へ屈曲する軸支部(16)を形成するとともに本体側を開放したカム溝(17)を設けている。そして、カム溝(17)の扉幅方向の内側には、これも前記受け板上(12)と受け板下(13)に左右対称に設けた突出リブ(18)に対向してガイド溝(19)を形成し、ガイド溝(19)の内側端部にガイドリブ(20)を突設している。
【0026】
(21)は冷蔵庫本体(1)の上面両側に本体中心線に対して対称に設置された扉開放ユニットであり、図7、図8に示すように、円筒状のボビンの外周にコイルを巻装し、これを樹脂でモールドしたソレノイド(23)と、ソレノイドへの通電によって軸方向に移動する磁性体製のプランジャー(24)とから構成されており、この扉開放ユニット(21)をゴムブッシュ(25)を介して凹部(22)内に収納固定し、冷蔵庫本体上部に設けた凹部(22)に一部を埋め込んで配設しているものである。
【0027】
前記プランジャー(24)の一端部には、扉方向へのノックピン(26)を取り付けており、ソレノイド(23)への通電時には、プランジャー(24)の移動により、ノックピン(26)の先端部が扉側へ突出するよう構成されており、突出したノックピンは、扉(7)上縁の開扉側である裏面左側あるいは右側に当接し、その押圧力によって扉を回動させ開口部を開放するものである。
【0028】
プランジャー(24)の他端には、コイルバネ(27)を設け、プランジャーを常時ソレノイドによる突出方向とは逆方向へ付勢しており、ソレノイド(23)への通電が停止した後は、ノックピン(26)を再びコイルバネ(27)によりユニット内に収納される。
【0029】
ノックピン(26)は、常時その先端を扉(7)裏面の当接部に押し当てた状態にして、扉開放ユニット(21)の動作時の突出による叩き音が出ないようにしているが、先端には、衝撃吸収用のゴムキャップ(28)を取り付けており、さらにノックピンが突出した際に当接する扉(7)側の面にも緩衝体(29)を取り付けることにより、ノックピンが扉面に当接した際の衝撃音の発生を防止している。
【0030】
冷蔵庫本体(1)上面の凹部(22)に配設した扉開放ユニット(21)の表面はユニットカバー(30)によって被覆保護されている。
【0031】
扉開放ユニット(21)の基本構成は上述したとおりであり、この構成により冷蔵室扉(7)を開放する場合は、扉表面の表示パネル部の左右に設けた開扉する側の扉スイッチ(9)にタッチすることで、該当する側のソレノイド(23)に通電されプランジャー(24)の移動でノックピン(26)が扉側へ突出し、左開きあるいは右開きに開扉するものである。
【0032】
なお、前記開扉スイッチ(9)は、扉の開閉を検知して図示しない庫内灯や冷却ファンの駆動を制御するドアスイッチと連動させ、扉が開いているときには前記開扉スイッチをタッチ操作しても扉開放ユニット(21)を動作させないようにしている。これは、開扉状態でユニットが動作すると、押圧対象である扉がない状態で強い力で勢いよくノックピンが突出することになり、大きな衝撃音の発生や危険を防止するためである。
【0033】
また、扉開放ユニット(21)の駆動装置としては、前記ソレノイドの移動量に限らず、ステッピングモータの回転力をカム機構で直線運動に変換して利用する方法もある。
【0034】
そして、開扉動作を開始した際は、ノックピン(26)の押圧により、扉(7)に設けたヒンジカム(14)のカム溝(17)が上下の受け板(12)(13)のヒンジピン(11)に係合して移動することによって、扉(7)を開扉側である外方へ偏移させるものであり、この動作と同時に、上下の受け板面上の突出リブ(18)が開扉によって前外方に移動してくるガイドリブ(20)の内方側に進入し、ガイドリブ(20)を押圧することでの扉(7)を開扉側である外方の幅方向に偏移させる。
【0035】
この扉(7)の開扉側への偏移の結果、他端側におけるカム溝(17b)の先端に屈曲形成した軸支部(16b)がヒンジピン(11b)に係合して扉の回転支軸として保持された状態で扉を押し放し、ガイドローラ(15)が受け板下(13)上を摺動し、これを乗り越えて開放させるものである。
【0036】
扉の他方側の開放については、他方開き側の開扉スイッチ(9)へのタッチにより、上記作用と逆の作用でおこなわれるものであり、説明は省略する。
【0037】
また、本体左右に設けた扉開放ユニット(21)の制御は、種々のパターンが考えられ、使用者の希望に応じて、自動開放機能を動作させないモード、右開きあるいは左開きのいずれかに限定するモード、そして左右いずれからでも開閉できるモードなど任意に選択できるようにしてもよく、この場合は、扉表面に設けた制御仕様の表示パネルに選択モードを表示するようにすれば、使用者の視認も容易となる。
【0038】
続いて、本発明のさらなる具体例について説明する。前記実施例と同一部分には同一符号を付した図9に示すように、本発明の第2の実施形態は、扉開放ユニット(21)におけるノックピン(26)の突き出し方向を、それぞれ扉(7)の外側面方向に指向するよう傾斜させたものである。
【0039】
前述のごとく、ヒンジカム(14)の構造上、扉(7)は、開扉時の当初には約2mm幅方向の外方にずれるため、これに対応してノックピン(26)の軸を開口部前面の垂直軸に対して、5〜20度傾斜させたものであり、この構成により、開扉当初の扉開放ユニット(21)の押圧発生力は扉の移動方向に直接指向して発生するため、ソレノイド(23)の発生力を増大しなくても扉を押し開くことができるものである。
【0040】
次に、本発明の第3の実施形態について、前述と同様に符号を付した開扉状態を示す図10および図11により説明する。
【0041】
冷蔵室扉(7)を開放する際に、開扉スイッチ(9)をタッチ操作した場合、冷蔵庫本体(1)上面の両側にそれぞれ設けた扉開放ユニット(21a)と(21b)の動作として、まず、扉開放側のユニット(21a)のノックピン(26a)を突出させて開扉当初の動作をおこない、その後に、図11に示すように、扉枢支側のユニット(21b)を動作させるものであり、双方の扉開放ユニット(21a)(21b)を時間差を設けて動作させたことを特徴とするものである。
【0042】
図12で示す扉開放ユニット(21)の発生力の変位特性から明らかなように、実線(a)で示すように、両開き扉の開扉当初の開扉力は、扉の幅方向への偏移によるガスケット剥離時の摩擦や偏移機構の摩擦力により、点線で示す片開き扉の場合の開扉力(a´)に比較して非常に大きな力となり、開扉のためには、1点鎖線(b)で示す扉開放ユニットのソレノイド発生力を片開きの際の発生力(b´)より増大する必要がある。
【0043】
しかし、発生力の増大のみでは図中の(c)部にハッチングで示すように、受け板下(13)と扉下面のガイドローラ(15)との係合距離を移動する間に継続して発生する開扉力(a)に対応できないため、プランジャー(24)によるノックピン(26)の突出ストローク量も大きくする必要がある。
【0044】
本実施例では、これを前述のように、時間差を設けて双方の開放ユニット(21a)(21b)を動作させることにより、開扉当初のガスケットの剥離および扉の幅方向へ偏移時の摩擦に対しては、開扉側の扉開放ユニット(21a)の大きなソレノイド発生力(a)を活用し、ガスケット剥離後の受け板とガイドローラとの係合距離に対応するための力は、時間差を設けて動作する軸支側の開放ユニット(21b)の発生力(d)を使用するようにしている。
【0045】
この軸支側の開放ユニット(21b)によるソレノイド発生力(d)を活用する構成により、扉開放時に大きな力を2度発生させることができ、扉開放ユニットのソレノイド発生力を増大せずとも開扉できるとともに、プランジャーのストロークをも長くする必要がなく、コストアップを防止して効率的動作により機構装置の小型化をはかることができるものである。
【0046】
次に本発明の第4の実施形態について説明する。閉扉状態および開扉当初の扉部の平面図であり、前述と同様に符号を付した図13および図14に示すように、前記と同様の扉開放ユニット(21)に対向する扉上面の両側の前記突出リブ(18)とヒンジピン(11)との間にはてこ機構(31)を配置している。
【0047】
てこ機構(31)は、前記突出リブ(18)の前端に作用する作用点(32)と、支点(33)を介して対向方向の本体(1)側へ延びて前記扉開放ユニット(21)のノックピン(26)に当接した力点(34)を有するへ字状の板状体からなり、支点(33)に設けたスプリング(35)によって前記力点(34)を常時本体(1)側へ付勢している。
【0048】
そして、右側の開扉当初の状態である図14に示すように、開扉時に、前記力点(34)に扉開放ユニット(21)による外力が作用した際には、スプリング(35)の力に抗して作用点(32)が支点(33)を中心として回動し、先端で前記突出リブ(18)を押圧することで扉(7)を開扉方向へ移動させ、さらに、突出リブ(18)がガイドリブ(20)の内方側に進入して扉(7)を開扉側、本実施例では右側へ偏移させるように作用させる。
【0049】
また、このとき、扉(7)の他端側においては、扉の開扉側への幅方向の偏移により、他端側におけるカム溝(17b)の先端に屈曲形成した軸支部(16b)がヒンジピン(11b)に係合し、扉の回転支軸として作用する。
【0050】
本発明においては、上述のごとく、扉開放ユニット(21)に対向して前記てこ機構(31)の力点(34)が配置されており、開扉スイッチ(8)の操作によりノックピン(26)が突出して開扉動作を開始することにより、図13に示すように、ヒンジカムのカム溝(17)が上下の受け板(12)(13)のヒンジピン(11)に係合して移動することによって、扉(7)が開扉側である外方へ偏移しようとするが、この動作と同時に、てこ機構による作用点(32)の押圧で突出リブ(18)がガイドリブ(20)の内側に進入するため、作用点(32)が突出リブ(18)を押圧することによる前方の扉開放方向への力と、突出リブ(18)がガイドリブ(20)を押圧することでの扉を開扉側である外方に偏移させる力が直接発生し、てこ作用による大きな発生力によって両開きのための機構部とガスケット部の摩擦力に打ち勝ち、扉を押し放して開放させる。
【0051】
図15は、扉開放ユニット(21)による発生力の変位特性を示すものであり、前記第1実施例における開扉力の変位を破線(a)で示し、本実施例による開扉力の変位を実線(e)で示している。
【0052】
この開扉力の比較から明らかなように、課題であった偏移機構部の移動のための摩擦、および本体側に吸着しているガスケット部の吸着力と摩擦力を引き剥がすために必要であった開扉当初の大きな開扉力(a)に対し、本実施例においては、開扉動作当初におけるてこ機構の作用により、開扉のために必要なソレノイド発生力(e)は大幅に減少してこれを解消するため、扉開放ユニットのソレノイドの発生力を増大しなくても扉を開放することができるものである。
【0053】
上記実施例構成では、扉開放ユニット(21)の位置が、必然的に扉(7)の端部近傍となり、軸支部(16)から離れた部位に設置することになるため、開扉のための扉開放ユニットのプランジャー(24)のストロークが大きくなってしまうが、開扉当初の状態を図16に示す第5の実施形態のように、扉(7)の一側に設けたへ字状の板状体からなるてこ機構(41)を、前記実施例の構成とは逆に、その一側端から作用点(42)、支点(43)、力点(44)の順に配置するようにしてもよい。
【0054】
このとき、作用点(42)近傍の突出リブ(18)側の当接面は、内方への傾斜面(42a)とすることにより、開扉当初にてこ作用を付与した際には、扉(7)を幅方向の開扉側へ偏移し易くしている。
【0055】
このように構成すれば、扉開放ユニット(21)の位置を、2点鎖線で示す前記実施例における位置に対して、より扉(7)の幅方向の内方に配置することができ、プランジャー(24)のストロークを長くせずとも開扉のための移動量が得られるとともに、扉の内方側への配置であっても大きな力を必要とする開扉当初はてこ機構(41)で対応できるためソレノイドの発生力も増大させることがない効果を奏する。
【0056】
次に本発明の第6の実施形態を説明する。図17に示すように、開扉時に開放側の開放ユニット(21a)を動作させ、開扉当初の開放動作によるてこ機構(41a)の力点(44a)が最大ポイントを通過した後、あるいは開放ユニットの発生力が減衰する位置になったときに、図18に示すように、時間差を設けて枢軸側の扉開放ユニット(21b)を動作させるものであり、これにより、前記第3の実施形態の作用にてこ機構の動作が加わることにより、扉開放時に大きな力を2度発生させることができ、扉開放ユニット(21a)のソレノイド発生力を低減できるとともに、前記第5の実施形態を適用すれば、プランジャー(24)のストロークをさらに短くしても、開扉のためのノックピン(26)の移動量が得られるものであり、コストアップを防止して効率的動作により機構装置の小型化をはかることができるものである。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、扉を左右のどちら側からでも開閉できる使い勝手のよい扉開閉機構を具備した冷蔵庫の扉を開扉スイッチへのタッチで自動的に開放させることができるとともに、開扉当初の押圧発生力は扉の移動方向に指向して発生するため、扉開放ユニットのソレノイド発生力を増大しなくても自動で開扉させることができる。
【0058】
請求項の発明によれば、扉開放ユニットのソレノイド発生力を増大せずとも開扉できるとともに、プランジャーのストロークをも長くする必要がなく、コストアップを防止して効率的動作により機構装置の小型化をはかることができる。
【0059】
請求項および請求項の発明によれば、最も大きな開扉力を必要とする開扉当初のガスケットを本体側から引き剥がす段階、および扉を幅方向に移動させる段階を、てこ作用でおこなうことができるため、効率的であり、少ない扉開放機構の発生力での開扉が可能となる。
【0060】
請求項の発明によれば、扉開放ユニットの位置をより扉の幅方向の内方に配置することができ、プランジャーのストロークを長くせずとも開扉のための移動量が得られるとともに、内方配置であっても大きな力を必要とする開扉当初はてこ機構で対応できるためソレノイドの発生力増大させる必要がない。
【0061】
請求項6の発明によれば、扉開放ユニットのソレノイド発生力を低減でき、プランジャーのストロークも短くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を示す冷蔵庫の正面図である。
【図2】図2の冷蔵庫の冷蔵室扉を開扉した状態を示す正面図である。
【図3】図1における冷蔵室開口部と扉との関係を示す分解斜視図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】図3の左右両開き構成を示す扉部分の平面図である。
【図6】図5の開扉当初の状態を示す平面図である。
【図7】図1の冷蔵庫上面図である。
【図8】図1における扉開放装置の概略を示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態を示す図7と同一部分の上面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態を示す冷蔵庫の上面図である。
【図11】図10の開扉状態を示す上面図である。
【図12】扉開放ユニット発生力の変位状態を示す特性図である。
【図13】本発明の第4の実施形態を示す扉部分の平面図である。
【図14】図13の開扉当初の状態を示す平面図である。
【図15】扉開放ユニットの発生力の比較特性図である。
【図16】本発明の第5の実施形態を示す扉部分の平面図である。
【図17】本発明の第6の実施形態を示す扉部分の平面図である。
【図18】図17の開扉当初の状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫本体 2…冷蔵室 3…野菜室
4…製氷貯氷室 5…温度切替室 6…冷凍室
7…冷蔵室扉 8…扉開閉機構 9…開扉スイッチ
11、11b…ヒンジピン 12…受け板上 13…受け板下
14…ヒンジカム 15…ガイドローラ 16、16b…軸支部
17、17b…カム溝 18…突出リブ 19…ガイド溝
20…ガイドリブ 21、21a、21b…扉開放ユニット
22…凹部 23…ソレノイド 24…プランジャー
25…ゴムブッシュ 26、26a…ノックピン 27…コイルバネ
28…ゴムキャップ 29…緩衝体 30…ユニットカバー
31、41…てこ機構 32、42…作用点 33、43…支点
34、44、44a…力点 35…スプリング 42a…傾斜面

Claims (6)

  1. 本体貯蔵室の前面開口部に設けられ、前面開口部の左右両側に設けたヒンジピンを扉の両端上下面に形成したカム溝に保持し、一側方からの開扉動作によってカム溝がヒンジピンと係合して移動することにより扉を開扉側へ幅方向に偏移させ、前記偏移により他方側のヒンジピンをカム溝内に軸支することで左右両方向からの開扉を可能とした扉を有するとともに、スイッチ操作により突出部材を突き出してそれぞれ前記扉の外側方向に指向するように扉面を押圧し開扉する扉開放機構を前面開口部の両側に備えたことを特徴とする冷蔵庫等の扉開閉装置。
  2. 本体貯蔵室の前面開口部に設けられ、前面開口部の左右両側に設けたヒンジピンを扉の両端上下面に形成したカム溝に保持し、一側方からの開扉動作によってカム溝がヒンジピンと係合して移動することにより扉を開扉側へ幅方向に偏移させ、前記偏移により他方側のヒンジピンをカム溝内に軸支することで左右両方向からの開扉を可能とした扉を有するとともに、スイッチ操作により突出部材を突き出して扉面を押圧し開扉する扉開放機構を前面開口部の両側に設け、前記扉開放装置は、扉開放側を動作させた後に扉枢支側を動作させるよう時間差を有して動作させたことを特徴とする冷蔵庫等の扉開閉装置。
  3. 本体貯蔵室の前面開口部に設けられ、前面開口部の左右両側に設けたヒンジピンを扉の両端上下面に形成したカム溝に保持し、一側方からの開扉動作によってカム溝がヒンジピンと係合して移動することにより扉を開扉側へ幅方向に偏移させ、前記偏移により他方側のヒンジピンをカム溝内に軸支することで左右両方向からの開扉を可能とした扉を有するとともに、スイッチ操作により突出部材を突き出して扉面を押圧し開扉する扉開放機構を前面開口部の両側に設け、前記扉開放装置は、突出部材の押圧により扉を開放動作させると同時に、前記押圧で扉に設置した作動部材を変位させて本体側に当接させることにより反発力で開扉力を付与し、且つ、扉を開扉側へ幅方向に偏移させて扉の他側を軸支するようにしたことを特徴とする冷蔵庫等の扉開閉装置。
  4. 作動部材をてこ機構としてその作用点を本体側の当接部材に当接させることで扉を開扉方向へ変位させ、前記当接部材と扉側のガイドリブとの係合により扉を幅方向に偏移させたことを特徴とする請求項記載の冷蔵庫等の扉開閉装置。
  5. 扉の一側に設けたてこ機構を、一側端から作用点、支点、力点の順に配置したことを特徴とする請求項記載の冷蔵庫等の扉開閉装置。
  6. 開放側の扉開放機構の動作によるてこ機構の力点が移動した後に、枢軸側の扉開放機構を動作させることを特徴とする請求項または記載の冷蔵庫等の扉開閉装置。
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