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JP3510463B2 - 基板の整列装置及び整列方法 - Google Patents

基板の整列装置及び整列方法

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JP3510463B2
JP3510463B2 JP32519897A JP32519897A JP3510463B2 JP 3510463 B2 JP3510463 B2 JP 3510463B2 JP 32519897 A JP32519897 A JP 32519897A JP 32519897 A JP32519897 A JP 32519897A JP 3510463 B2 JP3510463 B2 JP 3510463B2
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wafer
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Tokyo Electron Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板の表面と表面,
裏面と裏面とを対向させるための基板の整列装置と整列
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばLSI等の半導体デバイスの製造
工程における洗浄処理を例にとって説明すると,従来か
ら半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)の表面のパ
ーティクル,有機汚染物,金属不純物等のコンタミネー
ションを除去するために種々の洗浄システムが使用され
ている。その中でもとりわけ,ウェット型の洗浄システ
ムは,ウェハに付着したパーティクルを効果的に除去で
き,しかもバッチ処理による洗浄が可能なため,広く普
及している。
【0003】上記洗浄システムは,搬入部,洗浄処理
部,搬出部から構成されている。上記の搬入部は,所定
枚数のウェハ,たとえば25枚のウェハを収納したキャ
リアを受け取るためのキャリア置台,ウェハをキャリア
単位で納入するロード機構,このロード機構によってロ
ードされた,たとえばキャリア2個分の50枚のウェハ
を整列させる整列部から形成されている。
【0004】上記洗浄システムの搬入部においては,前
記キャリア置台上に搬入されたキャリアが位置決めされ
た後,例えば移送装置によって移送される。そして,こ
のロード機構において,ウェハがキャリア内から上方に
突き上げられて取り出される。その後,ウェハは整列部
に移送される。こうしてキャリア内から取り出された,
例えば50枚のウェハが,整列部において並列に整列さ
れた姿勢で待機した状態となる。
【0005】そして,整列部において待機しているウェ
ハは,ウェハチャックによって一括保持されて,洗浄処
理部へと搬送される。この洗浄処理部には,50枚のウ
ェハを一括して洗浄,乾燥等を行うための各洗浄槽が備
えられており,複数枚のウェハを所定の間隔を持って平
行に並べた状態で,洗浄液中に浸漬することにより洗浄
処理が行われる。この洗浄処理は,例えば硫酸等の洗浄
液を洗浄槽底部から槽内に供給して上部からオーバーフ
ローさせることにより,槽内に上昇流を生じさせ,この
上昇流の中に複数枚のウェハを浸漬させて行われる。こ
うして洗浄されたウェハは,次の洗浄槽に順次搬送さ
れ,次の洗浄槽内において,例えばリンス液を同様にオ
ーバーフローさせながら洗浄処理が行われる。そして,
各槽によって洗浄されたウェハは,上記搬出部に移送さ
れ,該搬出部のアンロード機構によって再びキャリア内
に収納され,その後キャリアごと洗浄システム外部に搬
出される。
【0006】ところでキャリア内には,各ウェハの表面
がすべて同じ方向に向かうように,複数枚のウェハが所
定の間隔を持って平行に並べた状態で収納されている。
即ち,複数枚のウェハは互いに隣接するウェハ同士の表
面と裏面がそれぞれ向かい合うようにして配列されてい
る。こうしてキャリア内に収納された複数枚のウェハ
は,すべて手前方向に表面を向けた状態で,例えば搬送
ロボットなどによってキャリアごと洗浄システム内に搬
入される。従って,各槽内においても,各ウェハは全て
その表面が同一方向に向けられたまま洗浄に付されるの
が一般的である。
【0007】ここでウェハは,その表面がデバイス形成
のため滑らかな処理面に形成されており,ウェハの表面
は,パーティクルなどの付着のない鏡面に形成されてい
る。他方,ウェハの裏面は鏡面には形成されておらず,
裏面は表面に比べると粗面になっている。そしてウェハ
の裏面は,表面に比べてパーティクルなどの付着が比較
的多い。しかしながら既述の如く,各ウェハは,その表
面が隣接するウェハの裏面に向かい合った状態で洗浄さ
れるから,洗浄中や洗浄槽への投入時などにウェハの裏
面から剥離したパーティクルが隣接するウェハの表面に
転写してしまうこと(ウェハの裏面に付着していたパー
ティクルが処理液中を浮遊して隣のウェハの表面に再付
着してしまうこと)が多かった。このようにウェハの表
面がパーティクルで汚染されると,その分,歩留まりの
低下につながってしまう。
【0008】そこで,このようなパーティクルの転写を
防止するために,たとえば特開平6ー163500号で
は,複数枚のウェハを一括して洗浄する際には,上記整
列部において,隣接するウェハ同士の表面と表面,裏面
と裏面とをそれぞれ対向させた後に洗浄する洗浄方法が
開示されている。
【0009】この洗浄方法によれば,ウェハの表面同士
が向かい合っているので,洗浄中にウェハの裏面から剥
離したパーティクルがウェハの表面に回り込んで転写す
ることがなく,パーティクル汚染による歩留まりの低下
を防止することが可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
方法によると,隣接するウェハ同士の表面と表面,裏面
と裏面とをそれぞれ対向させるために,洗浄システムの
搬入部には,キャリア置台,ローダ機構,そして整列部
のそれぞれ独立した3つの機構が必要となる。このため
従来の洗浄システムの搬入部には,これら3つの機構の
ための大きな配置スペースが必要となる。
【0011】また,上述のように搬入部は3つの機構か
ら構成されているため,キャリア置台におけるキャリア
の移送やローダ機構によるウェハの搬出,そして整列部
におけるウェハ反転操作等に費やされる処理時間の他
に,3つの機構の間でウェハの受け渡しに費やされる時
間が必要となる。そして,これら3つの機構の配置スペ
ースが上述したように大きくなると,それにつれて搬入
部における処理時間も長くなって,スループットの向上
が図りがたい。
【0012】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり,上記の3つの機構のうち,たとえばローダ機
構と整列部とを構造的に集約化することで,該3つの機
構の配置スペースを縮小すると共に,上記のウェハの受
け渡し時間を短縮できる基板の整列装置と整列方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の基板の整列装置
は,複数枚の基板を並列に整列させた姿勢で収納したキ
ャリアを載置させるテーブルと,該テーブルに対して相
対的に上昇してキャリア内の基板を支持する第1の支持
機構と,該第1の支持機構によって支持された複数枚の
基板の内の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板のい
ずれか一方を支持し,その支持した基板を他方の基板に
対して相対的に上昇させる第2の支持機構とを備え,
2の支持機構には,基板を支持する突起部と基板を通過
させる溝部を交互に設けた櫛状の第2支持ハンドが対向
して設けられ,かつ,該第2支持ハンドは,開いた状態
と閉じた状態とに変更可能であり,これら第1の支持機
構と第2の支持機構の一方が他方に対して180゜旋回
自在に構成されていることことを特徴としている。かか
る構成によれば,テーブルにキャリアが載置されると,
該テーブルに対して第1の支持機構が相対的に上昇し,
キャリア内に収納されている複数枚の基板は第1の支持
機構に支持される。次いで,第1の支持機構に対し第2
の支持機構が相対的に上昇すると,上記の複数枚の基板
のうち,奇数番目もしくは偶数番目のいずれか一方の基
板が第2の支持機構によって支持される。そのため,複
数枚の基板は上下方向に沿って,第1の支持機構に支持
される基板と第2の支持機構に支持される基板とに半分
ずつに分割される。さらに,第1の支持機構あるいは第
2の支持機構のいずれか一方を他方に対して180゜旋
回させることで,旋回した方の支持機構に保持された基
板の向きが180゜反転する。かかる後に,例えば第1
の支持機構を第2の支持機構に対して相対的に上昇させ
ることで,上記複数枚の基板の表面と表面,および裏面
と裏面とが各々対向した状態となる。
【0014】この整列装置において,前記テーブルが昇
降自在であり,該テーブルの下降に伴ってキャリア内の
基板が第1の支持機構に支持されるように構成されて
ても良い。かかる構成によれば,テーブルが第1の支持
機構に対して下降することにより,キャリア内の複数枚
の基板が第1の支持機構に支持される。
【0015】この整列装置において,前記第1の支持機
構が昇降自在であり,該第1の支持機構の上昇に伴って
キャリア内の基板が第1の支持機構に支持されるように
構成されていても良い。かかる構成によれば,第1の支
持機構がテーブルに対して上昇することにより,キャリ
ア内の複数枚の基板が第1の支持機構に支持される。
【0016】この整列装置において,前記第1の支持機
構が昇降自在であり,該第1の支持機構の下降に伴って
前記複数枚の基板の内の奇数番目の基板もしくは偶数番
目の基板のいずれか一方が第2の支持機構に支持される
ように構成されていても良い。かかる構成によれば,第
1の支持機構が下降することで,第1の支持機構に保持
された複数枚の基板のうち,奇数番目もしくは偶数番目
の基板が第2の支持機構に1枚おきに支持される。この
後,例えば第1の支持機構が反転することで,該第1の
支持機構に保持された基板が反転し,次いで,第1の支
持機構を上昇させることで,複数枚の基板の表面と表
面,および裏面と裏面とが各々対向する基板の配列がで
きる。
【0017】また,前記第2の支持機構が昇降自在であ
り,該第2の支持機構の上昇に伴って前記複数枚の基板
の内の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板のいずれ
か一方が第2の支持機構に支持されるように構成しても
よい。かかる構成によれば,第2の支持機構が複数枚の
基板を支持する第1の支持機構に対して上昇すること
で,複数枚の基板のうちの奇数番目もしくは偶数番目の
基板が第2の支持機構に1枚おきに支持される。この
後,例えば第1の支持機構が反転することで,該第1の
支持機構に保持された基板が反転し,次いで,第1の支
持機構を上昇させることで,複数枚の基板の表面と表
面,および裏面と裏面とが各々対向する基板の配列がで
きる。
【0018】また,前記第1の支持機構は,前記複数枚
の基板の内の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板の
いずれか一方を他方よりも上方において支持するための
第1の支持ハンドを備えていても良い。かかる構成によ
れば,キャリアから第1の支持機構によって支持された
複数枚の基板は,この第1の支持機構に備えられた第1
の支持ハンドによって,奇数番目の基板と偶数番目の基
板とが互いに1枚おきに高低差が付けられた状態で支持
される。かかる後に,第2の支持機構は,奇数番目の基
板もしくは偶数番目の基板のうちで,上方にある基板を
支持する。その後,例えば第1の支持機構が反転するこ
とで,該第1の支持機構に保持された基板が反転し,次
いで,第1の支持機構を上昇させることで,複数枚の基
板の表面と表面,および裏面と裏面とが各々対向する基
板の配列ができる。
【0019】前記第2の支持機構は,前記第1の支持機
構によって支持された複数枚の基板の内の奇数番目の基
板もしくは偶数番目の基板のいずれか一方を支持するた
めの第2の支持ハンドを備えている。かかる構成によれ
ば,第2の支持機構が第1の支持機構に対して相対的に
上昇する際に,第2の支持機構に備えられた第2の支持
ハンドによって,第1の支持機構に支持された複数枚の
基板の内で奇数番目もしくは偶数番目の基板が,1枚お
きに抜き取られる。なお,前記テーブルは,複数枚の基
板を並列に整列させた姿勢で収納したキャリアを載置さ
せるキャリア置台であっても良い。また,前記第2の支
持機構は,基板を他の処理部に搬送する搬送機構を兼ね
ることもできる。更に,前記第2の支持機構は,キャリ
アを搬送する搬送機構を兼ねることもできる。また,前
記テーブルは,前記キャリアを2個載置可能であり,前
記第1の支持機構は,前記第1の支持ハンドを二つ備
え,前記第2の支持機構は,前記第2の支持ハンドを二
つ備え,該第1の支持ハンド同士は,接近及び離隔自在
に構成されていても良い。また,本発明にあっては,複
数枚の基板を等間隔で各基板の表面がすべて同じ方向を
向くように整列させた姿勢で収納したキャリアを載置さ
せる工程と,前記キャリアを下降させることにより,第
1の支持機構を基板に対して上昇させて基板を第1の支
持機構により支持する工程と,第2の支持機構を第1の
支持機構よりも低い位置に待機させて,予め第2の支持
機構に備えられた第2支持ハンドを閉じた状態で,第1
の支持機構に対して第2の支持機構を上昇させることに
より,第2の支持機構により基板のうちの1枚おきの奇
数番目の基板若しくは偶数番目の基板のいずれか一方を
上方に支持し,前記第1の支持機構により奇数番目の基
板若しくは偶数番目の基板のいずれか他方を下方に支持
する工程と,前記第1の支持機構に支持されている基板
を,表面と裏面が反転するように180度旋回させる工
程と,前記第2の支持機構を前記第1の支持機構に対し
て下降させ,隣接する基板の表面同士,基板の裏面同士
とが各々対向するように複数枚の基板を整列させる工程
とを有することを特徴とする基板の整列方法である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態を添付図面に基づいて説明すると,本実施の形態は,
50枚の半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という)を一
括して洗浄する洗浄システム内の基板の整列装置に用い
られた例である。
【0021】先ず,洗浄システム1全体について説明す
ると,図1に示したように,この洗浄システム1は,洗
浄処理前のウェハWをキャリアC単位で投入するための
搬入部2と,複数枚数のウェハW,即ち,この実施の形
態においては50枚のウェハWを一括して各種の洗浄処
理が行われる洗浄処理部3と,洗浄処理後のウェハWを
キャリアC単位で取り出すための搬出部4の,計3つの
ゾーンによって構成されている。
【0022】図2はキャリアCの斜視図であり,前記複
数枚数の半分のウェハW,即ち,この実施の形態におい
ては,25枚のウェハWが一つのキャリアC内に収納さ
れている。キャリアCには,ウェハWを垂直に立てた状
態で保持するための溝10が左右対称の位置に25箇所
ずつ形成されている。これら溝10の間隔は,何れも等
間隔L(8インチウェハを保持する場合であれば,例え
ば6.35mmの等間隔)になっていて,この実施の形態
においては,キャリアCによって25枚のウェハWを等
間隔Lで平行に配列した状態で保持するようになってい
る。また,キャリアCに収納されたウェハWの表面Wa
はすべて同じ方向を向いており,図2に示す状態では,
ウェハWの表面Waはすべて前方(図2において手前
側)に向き,ウェハWの裏面Wbはすべて後方(図2に
おいて後ろ側)に向いている。キャリアCの底部は開口
部11になっており,後述する整列部6において第1支
持機構42,43がこの開口部11から相対的に上昇し
てキャリアC内に進入することにより,25枚のウェハ
WをキャリアCの上方に一括して押し上げることができ
るようになっている。上記キャリアCに保持される25
枚のウェハWは,前記搬入部2にキャリアC単位でまと
めて投入され,搬出部4からは所定の洗浄処理を完了し
た25枚のウェハWがキャリアC単位でまとめて取り出
される。
【0023】この洗浄システム1の洗浄処理部3には図
1に示すように,例えば薬液洗浄槽14や水洗洗浄槽1
5等の各処理槽が備えられている。洗浄システム1の手
前側には3つの搬送装置25,26,27が配置されて
おり,これら各搬送装置25,26,27には夫々対応
するウェハチャック28,29,30が設けられてい
る。さらに搬出部4にはキャリア置台8とアンローダ機
構,そして移送装置(図示せず)が設けられている。そ
して前記搬送装置25,26,27のウェハチャック2
8,29,30によって,キャリアC2つ分の複数枚の
ウェハW,即ち,この実施の形態においては50枚のウ
ェハWを,後述する搬入部2の整列部6から洗浄処理部
3の各処理槽を経て,搬出部4の整列部9まで一括して
順次搬送していくように構成されている。
【0024】洗浄システム1の搬入部2には,図1およ
び図3に示すように,これから洗浄処理を行うための,
この実施の形態においては25枚のウェハWを収納した
キャリアCを搬入,載置させるキャリア置台5が備えら
れている。このキャリア置台5上面のステージ12に
は,平面略L字型の係止部材13が複数設けられてお
り,この係止部材13によってキャリアCの位置決めが
なされる。またキャリア置台5には載置されたキャリア
Cを隣接する整列部6へと移送するための移送装置7が
備えられている。この移送装置7は,接近,離隔自在に
構成された一対のアーム20,21と,これらのアーム
20,21を水平に支持するリフタ22が上下方向(Z
方向)に移動するためのZベース23と,このZベース
23自体が洗浄システム1の長手方向(X方向)に移動
するためのXベース24とによって構成されており,前
述のキャリア置台5において,係止部材13によって位
置決めされてステージ12上に載置された2個のキャリ
アCをアーム20,21で同時に挟持し,整列部6の所
定の位置まで移送させるように構成されている。
【0025】洗浄システム1は以上のように構成されて
おり,前記洗浄システム1内部の整列部6には,本発明
の第1の実施の形態にかかる基板の整列装置が備えられ
ている。図3〜図6に示すように,この基板の整列装置
には前記アーム20,21によって搬送された2つのキ
ャリアCを載置するテーブル40と,これら2つのキャ
リアC底部に設けられた開口部11からそれぞれ進入し
て各キャリアC内部に収納されているウェハWを突き上
げて保持する2つの第1支持機構42,43と,第1支
持機構42,43に保持されたウェハWを1枚置きに一
括して保持する1つの第2支持機構60とが備えられて
いる。
【0026】上記テーブル40は水平に形成されてお
り,その上面には,例えば25枚の未洗浄ウェハWを収
納するキャリアCが合計2台載置される。テーブル40
の中央には開口部41が設けられており,後述する第1
支持ハンド48,49は,この開口部41を各々通過可
能に構成されている。テーブル40の一端は図5に示す
ように,レール71に沿って昇降移動する昇降部材70
に取り付けられている。またテーブル40の他端には,
例えばLMガイド72が接続されている。そして上記昇
降部材70の稼働によって,テーブル40は図5の実線
で示す位置から,1点鎖線で示す位置まで下降する。こ
のテーブル40の下降に伴ってキャリアCも下降し,各
キャリアC内に収納されていた合計50枚のウェハWは
後述するように,各々第1支持ハンド48,49によっ
て25枚ずつ保持されるようになっている。
【0027】上記第1支持機構42,43は,夫々対応
する支柱44,45を備えており,これらの支柱44,
45の下端は,夫々基台50,51上に備えられてい
る。一方,支柱44,45の上端には,いずれも水平面
内において180゜ずつ回転可能な回転機構46,47
を介して第1支持ハンド48,49が夫々設けられてお
り,上述にもあるようにこれら第1支持ハンド48,4
9は前記キャリアCの開口部11を通過自在な形状を有
している。したがって,前述の昇降部材70の下降によ
ってテーブル40を下降させると,第1支持機構42,
43が相対的に上昇し,各第1支持ハンド48,49
は,図3および図4に示すように,テーブル40中央の
開口部41を突き抜けた状態となる。
【0028】また第1支持ハンド48,49の上面に
は,各々ウェハWの下端周縁部が挿入されるべき保持溝
52,53が設けられている。各保持溝52,53は全
て平行に配置されており,隣接する各保持溝52,53
同士の間隔はキャリアCの溝10と同じ等間隔Lになっ
ている。したがってテーブル40の下降によって,第1
支持機構42,43を突き上げてキャリアCからそれぞ
れ25枚ずつのウェハWが各第1支持ハンド48,49
上に抜き取られると,これらのウェハWはすべて垂直に
立ったままの状態で各保持溝52,53によって保持さ
れる。
【0029】また図4に示すように,手前側の支柱44
を支持する基台50の側面には適宜の取付部材54が取
り付けられている。この取付部材54にはネジ孔55が
穿設されており,このネジ孔55にはモータ56から伸
びているネジ軸57が螺入されている。したがって,モ
ータ56を作動させてネジ軸57を正転または反転させ
ると,基台50は,取付部材54を介し基台50の底部
を支持するレール58上を図4の往復矢印で示した方向
に沿って自在に移動する。これによって手前側の第1支
持機構42を後方側の第1支持機構43に対して接近さ
せ,第1支持機構42,43に夫々備えられた第1支持
ハンド48,49を互いに接し合うまで近付けることが
できる。
【0030】さらに,整列部6には第2支持機構60が
備えられている。図4および図6に示すように,この第
2支持機構60はテーブル40の上方に略平行に形成さ
れたフレーム61と,このフレーム61を支持する鉛直
フレーム63,そしてフレーム61の上面に配置し,互
いに略同一で相対向する2組の第2支持ハンド64を備
えている。鉛直フレーム63の下端には図6に示すよう
に,ブラケット62を介してシリンダ65が接続されて
おり,このシリンダ65の作動により,第2支持機構6
0は,各第1支持機構42,43に対して図6に示す実
線の位置から1点鎖線の位置まで上昇する。
【0031】この時,各第1支持ハンド48,49に保
持された合計50枚のウェハWの内,半分にあたる25
枚のウェハWが第2支持機構60に備えられた2組の第
2支持ハンド64によって一括支持される。図7に示す
ように,この第2支持ハンド64の表面は櫛状になって
おり,相対向する第2支持ハンド64,64には左右対
称な位置に溝部66と突起部67がそれぞれ設けられて
いる。隣接する溝部66同士,突起部67同士は互いに
平行であり,第2支持ハンド64一つにつき溝部66は
均等に13本設けられている。また隣接する溝部66同
士の間隔および隣接する突起部67同士の間隔はすべて
等間隔2Lで配置しており,この間隔は前述の第1支持
ハンド48,49の保持溝52,53の等間隔Lの2倍
となるように構成されている。また突起部67には各
々,ウェハWの周縁部が挿入される保持溝59がそれぞ
れ形成されている。隣接する保持溝59の間隔は等間隔
2Lであり,保持溝59と溝部66との間隔は等間隔L
となるように形成されている。
【0032】さらに相対向する第2支持ハンド64,6
4において,左右対称の位置にある溝部66,66によ
って形成される空間の間の長さD1はウェハWの直径よ
りも大きく,左右対称の位置にある突起部67,67の
先端同士を結ぶ直線の長さD2は,ウェハWの直径より
も短く構成されている。このためウェハWは左右対称に
位置する突起部67,67の保持溝59によって支持さ
れるが,左右対称の位置にある溝部66,66によって
形成される空間は通過するようになっている。そして図
6に示したように,第2支持機構60が第1支持ハンド
48,49に対して上昇した場合には,第1支持ハンド
48,49に各々25枚ずつ保持されている合計50枚
のウェハWは,左右対称に位置する突起部67,67の
保持溝59,59によって,1枚おきに支持されるよう
に形成されている。
【0033】また第2支持ハンド64には,図8に示す
ようにリンク68aが取り付けてあり,リンク68aの
一端はリンク68bと回転自在に接続されている。ま
た,リンク68bの他端はシリンダ69のピストンロッ
ド69aに接続されている。そのため,シリンダ69を
稼働させてピストンロッド69aをリンク68a側へ押
すことにより,リンク68aが直立し,第2支持ハンド
64は図8(a)のように開いた状態となる。逆にピス
トンロッド69aをシリンダ69側に引くことによっ
て,リンク68aは寝た状態となり,上記第2支持ハン
ド64は図8(b)のように閉じた状態となる。
【0034】本発明の第1の実施の形態にかかる基板の
整列装置は以上のように構成されている。次に,この実
施の形態にかかる基板の整列装置の動作について,図面
を参照しながら説明する。ここで図9および図10はこ
の基板の整列装置を正面から,図12および図13はこ
の基板の整列装置を側面から見た図を各々示している。
【0035】まず未洗浄ウェハWを各25枚ずつ収納し
た2個のキャリアCが,例えば搬送ロボット等によって
キャリア置台5上に載置される。この時各25枚ずつの
未洗浄ウェハWは,図2のように表面Waが全て手前側
を向くように収納されており向きが揃っている。そして
これらのキャリアCは係止部材13によって位置決めさ
れた後で,移送装置7のアーム20,21で2個同時に
挟持され,整列部6内のテーブル40に載置される。
【0036】次いで,テーブル40が図9の実線の位置
から1点鎖線の位置まで下降し,テーブル40の下降と
伴ってキャリアCが下降して行く。この下降に伴って,
2つのキャリアC内部の合計50枚の未洗浄ウェハW
は,テーブル40の開口部41とキャリアCの開口部1
1とを突き抜けた第1支持ハンド48,49によって各
々25枚ずつ保持されるようになる。
【0037】この時,第2支持機構60は図10で示す
ように第1支持ハンド48,49よりも低い位置に待機
しており,相対向する第2支持ハンド64,64は,予
め閉じた状態となっている。次いで,第2支持機構60
がシリンダ65の作動によって,図11の実線で示す位
置から1点鎖線で示す位置まで上昇する。この際,各第
1支持ハンド48,49に支持されていた計50枚のウ
ェハWは,左右対称に位置して相対向する第2支持ハン
ド64,64の溝部66,66と突起部67,67によ
って半分ずつ分かれる。すなわち,相対向する第2支持
ハンド64,64の溝部66,66間に位置するウェハ
Wはそのまま各第1支持ハンド48,49上に残るが,
相対向する第2支持ハンド64,64の突起部67,6
7間に位置するウェハWは保持溝59によって持ち上げ
られ,これにより,例えば奇数番目のウェハWが第2支
持ハンド64,64によって1枚置きに合計で25枚保
持されるようになる。
【0038】以上のように第2支持機構60を上昇させ
ることにより,下方の第1支持ハンド48,49には,
例えば偶数番目の合計25枚のウェハW1が支持され,
上方の第2支持ハンド64,64には奇数番目の合計2
5枚のウェハW2が支持されるようになる。これによ
り,50枚のウェハWはそれぞれ25枚ずつに分かれ
る。そして,これら第1支持ハンド48,49と第2支
持ハンド64,64に支持されている隣接するウェハW
1同士と隣接するウェハW2同士との間隔は,それぞれ
等間隔2Lで配列するようになる。
【0039】次いで,回転機構46,47をそれぞれ駆
動させ,各第1支持機構42,43を図12に示すよう
に180゜旋回させると,ウェハW1とウェハW2の各
配置は図13に示すようになる。そして上下に分かれた
ウェハW1とウェハW2との各表面および配置間隔は模
式的に図14のようになる。図示の例では,ウェハW2
はその表面Waが右側を,裏面Wbが左側を各々向いて
いるのに対し,ウェハW1はその180゜の旋回によっ
て,ウェハW2の向きとは逆に,裏面Wbが右側を,表
面Waが左側を向いて配置するようになる。即ち,ウェ
ハW2の向きはキャリアCに収納されている時点から変
わらないが,ウェハW1だけが表面Waと裏面Wbがウ
ェハW2とは反対向きになって配置される。この時,ウ
ェハW1とウェハW2はいずれも等間隔2Lで配置して
いる。
【0040】次いで,図14で示した状態から第2支持
機構60を第1支持機構42,43に対して下降させる
と,図15に示すように,各第1支持ハンド48,49
上には,ウェハW1とウェハW2が交互に配置し,且つ
表面Wa同士,裏面Wb同士とが各々相対向するように
配置された25枚のウェハWが等間隔Lを維持しながら
それぞれ保持される。
【0041】この後,モータ56を作動させて,第1支
持機構42をもう一方の第1支持機構43に対して近付
けて行き,第1支持ハンド48,49を接近させると,
図16に示すように,ウェハW1とウェハW2が交互に
配置し,且つ表面Wa同士,裏面Wb同士とが各々相対
向する50枚のウェハWが第1支持ハンド48,49に
亙って配置する。この50枚のウェハWは等間隔Lで配
列しており,この間隔は各ウェハチャック28,29,
30に設けられた保持溝の間隔と等しい。したがって,
50枚のウェハWを表面Wa同士,裏面Wb同士とが各
々相対向するようにしたままウェハチャック28による
一括保持が可能となる。
【0042】この後,上記50枚のウェハWを搬送装置
25に備えられたウェハチャック28によって一括保持
させ,更にウェハチャック29,30も併用しながら,
整列部6より洗浄処理部3に設けられた薬液洗浄槽14
や水洗洗浄槽15等の各処理槽を経て,搬出部4の整列
部9まで順次搬送して行く。
【0043】上記のように,この実施の形態にかかる基
板の整列装置によれば,ウェハWの表面Wa同士,裏面
Wb同士をそれぞれ向かい合わせるのに必要なローダ機
構と整列部6を一体化することによって,構造的な集約
化が図れ,スペースを削減できる。したがって,ウェハ
Wの搬送時間を短縮化することができ,スループットの
向上を図ることができる。
【0044】以上説明した本発明の第1の実施の形態で
は,整列部6において第1支持機構42,43と2組の
第2支持機構60を用いて,合計50枚のウェハWの表
面Wa同士,裏面Wb同士をそれぞれ対向させる例を示
したが,整列部6においてウェハWの表面Wa同士,裏
面Wb同士とをそれぞれ対向させるには,これらに代え
て搬送装置25のウェハチャック28と図19に示すよ
うな第1支持ハンド90とを用いる本発明の第2の実施
の形態も提案できる。なお,以下の説明において,これ
までの説明と同様の機能および構成を有する構成要素に
ついては,同一符号を付することによって,重複説明を
省略する。
【0045】ウェハチャック28は図17に示すよう
に,左右対称に形成された1組の把持部材80,81を
備えており,これらの把持部材80,81は搬送装置2
5に備えられた支持部82によって支持されている。支
持部82は駆動機構83によって上下方向(Z方向)に
移動し,またウェハチャック28自体は支持部82に内
蔵された駆動機構(図示せず)によって前後方向(Y方
向)に移動自在になるように形成されており,さらに駆
動機構83自体は,X方向に沿って移動自在な図1に図
示された搬送ベース84の上部に設けられている。そし
て各把持部材80,81は,夫々往復回動矢印M,Nで
示されるように回動自在に構成され,さらにその両端部
からは図18に示すように,下方に設けられた支持体8
5,86間の上下に各々把持棒87,88が水平方向に
渡されて固定されている。上側の把持棒87には把持溝
Pが,下側の把持棒88にも把持溝Qが,共に等間隔L
で夫々P1〜P50,Q1〜Q50まで合計50本ずつ
設けられている。把持される50枚のウェハWはその周
縁部が,各把持棒87,88における各把持溝P1〜P
50とQ1〜Q50内に挿入された状態で,各把持部材
80,81が相互に接近する方向に回動することで,ウ
ェハチャック28に把持されるように構成されている。
【0046】一方,この実施の形態にかかる第1支持ハ
ンド90も,前述の第1支持ハンド48,49と同様の
大きさを有し,合計2台が備えられている。これら第1
支持ハンド90,90はいずれもキャリアCの開口部1
1やテーブル40の開口部41を上下方向に自在に通過
できるように構成されている。
【0047】但し,この実施の形態にかかる第1支持ハ
ンド90,90の上面には,図19に示すように凸部9
2と凹部93とが等間隔Lで交互に配列している。これ
ら凸部92と凹部93にはウェハWを保持するための溝
92a,93aがそれぞれ設けられており,これらの溝
92a,93aによって,ウェハWが保持されるように
なっている。そしてこのような第1支持ハンド90,9
0に対して,2個のキャリアCを載置したテーブル40
が下降すると,2台のキャリアC内部に収納されていた
ウェハWは,第1支持ハンド90,90上に抜き取られ
る。
【0048】第1支持ハンド90,90に抜き取られた
ウェハWは図20に示すように,凸部92の溝92aに
保持されるウェハW3と,凹部93の溝93aに保持さ
れるウェハW4とに分かれる。この時,各第1支持ハン
ド90,90に抜き取られた合計50枚のウェハWの内
で,奇数枚目のウェハWがウェハW3として,偶数枚目
のウェハWがウェハW4としてそれぞれ互い違いに分か
れる。ウェハW3とウェハW4は全て平行に,交互に等
間隔Lを保ちながら配置する。
【0049】更に,これらの第1支持ハンド90,90
は先に説明した第1の実施の形態の第1支持ハンド4
8,49と同様に回転自在に支持され,第1支持ハンド
90,90は各々180゜回転し,これに伴って第1支
持ハンド90,90に保持されたウェハWも180゜回
転自在となる。また,一方の第1支持ハンド90が他方
の第1支持ハンド90に接近することが可能に構成され
ている。
【0050】第2の実施の形態にかかるウェハチャック
28および第1支持ハンド90,90は以上のように構
成されており,次にこれらを使用する本発明の第2の実
施の形態にかかる基板の整列装置の動作を説明する。先
ず,未洗浄ウェハWを25枚ずつ収納した合計2台のキ
ャリアCが,移送装置7によってキャリア置台5から整
列部6のテーブル40上に載置される。
【0051】次に,テーブル40と共に2個のキャリア
Cが下降し,各第1支持ハンド90,90上にウェハW
が25枚ずつ抜き取られる。この時,図20および図2
1に示したように,ウェハWは凸部92と凹部93によ
って,高い位置のウェハW3と低い位置のウェハW4と
に1枚置きに互い違いに分かれた状態となる。そしてウ
ェハW3はウェハWの端から数えて,例えば奇数枚目の
ウェハに相当し,ウェハW4は偶数枚目のウェハに相当
する。さらにウェハW3同士,ウェハW4同士の間隔は
共に等間隔2Lとなっている。この時,ウェハチャック
28は第1支持ハンド90,90の上方に位置してい
る。
【0052】次いで,ウェハチャック28が把持部材8
0,81を開いたままの状態で,図22の実線の位置か
ら1点鎖線の位置まで下降する。同図の一点鎖線で表す
位置は,ウェハチャック28がウェハW3だけを把持す
ることができる位置であり,ウェハチャック28がこの
位置に達すると,把持部材80,81を閉じて,2つの
第1支持ハンド90,90に保持されている合計25枚
のウェハW3を一括把持する。この時,ウェハチャック
28の把持溝Pと把持溝Qの内で奇数番目の把持溝P,
QにウェハW3の周縁部が挿入される。
【0053】次いで,図23の実線で示す位置で25枚
のウェハW3を把持したウェハチャック28が,図23
の1点鎖線の位置まで上昇する。そして,このウェハチ
ャック28の上昇が終了した様子は図24のようにな
り,この時,ウェハチャック28に把持されるウェハW
3が上方に,第1支持ハンド90,90に残ったウェハ
W4が下方にそれぞれ25枚ずつ分かれる。
【0054】次いで,図24の状態から図25(a)に
示すように,各第1支持機構42,43がそれぞれ18
0゜旋回する。この旋回によって図25(b)に示すよ
うに,例えば最初は表面Waが右側,裏面Wbが左側を
向いて配置されていたウェハW4の向きが,図25
(c)に示すように反転し,表面Waが左側,裏面Wb
が右側を向くようになる。
【0055】次いで,図26に示すように,ウェハW3
を把持したウェハチャック28が実線の位置から1点鎖
線の位置,即ち第1支持ハンド90,90の凸部92に
より最初にウェハW3が保持されていた位置まで下降す
る。その後,把持部材80,81が開き,ウェハW3は
ウェハチャック28から第1支持ハンド90,90上に
移し替えられる。この時,ウェハW3とウェハW4は,
各第1支持ハンド90,90上に25枚ずつ等間隔Lを
保ちながら配置しており,隣接するウェハW3とウェハ
W4は,表面Wa同士,裏面Wb同士とが各々相対向し
ている。
【0056】次いで,ウェハチャック28が,図26の
1点鎖線の位置(即ち図27の実線の位置)から把持部
材80,81を開きながら,さらに図27に示す1点鎖
線の位置まで下降する。図27に示した1点鎖線の位置
は,ウェハチャック28が把持部材80,81によって
ウェハW4を把持することが可能な位置であり,この位
置までウェハチャック28が下降すると,図28の実線
で示すように,それまで開いていた把持部材80,81
を再度閉じて,新たにウェハW4を把持する。またこの
時には,端から数えて偶数番目の把持溝Pと把持溝Q
に,ウェハW4の周縁部が挿入される。
【0057】次いで,ウェハW4を把持したウェハチャ
ック28が,そのまま上昇して行く。ウェハチャック2
8は上昇途中で図28の1点鎖線で示す位置を通過する
が,この時,ウェハチャック28の奇数番目の把持溝P
と把持溝Qには,ウェハW3の周縁部が挿入され,ウェ
ハW3は上昇するウェハチャック28によって持ち上げ
られる。その結果図29に示すように,ウェハW3とウ
ェハW4は共にウェハチャック28に一括把持され,ウ
ェハチャック28の全ての把持溝Pと把持溝Qには,合
計50枚のウェハW周縁部が挿入される。そして,これ
ら50枚のウェハWは,表面Wa同士,裏面Wb同士と
が各々向かい合うように配置する状態となる。
【0058】その後,上記のウェハチャック28と同様
に形成されたウェハチャック29,30も併用しなが
ら,50枚のウェハWを一括して整列部6より洗浄処理
部3の各処理槽に移送し所定の洗浄処理を施した後,搬
出部4の整列部9まで順次搬送する。
【0059】このように,この第2の実施の形態の基板
の整列装置では,ウェハチャック28と第1支持ハンド
90,90とを併用することで,ローダ機構と整列部6
との一体化がなされ,構造的な集約化が図れる。さら
に,第1の実施の形態で説明した第2支持機構60の代
わりに,従来から洗浄システムに備えられているウェハ
チャック28を使用するため,より一層構造的な集約化
を図ることができる。これにより,ウェハWの搬送時間
を短縮し,スループットの向上を図ることができる。
【0060】以上説明したように,本発明の第1および
第2の実施の形態にかかる基板の整列装置では,整列部
6においてウェハWの表面Wa同士,裏面Wb同士を向
かい合わせていたが,これをキャリア置台5において行
う本発明の第3の実施の形態も提案できる。
【0061】この本発明の第3の実施の形態にかかる基
板の整列装置を動作に基づいて説明すると,先ず図30
に示すように,未洗浄ウェハWを25枚収納したキャリ
アCが,例えば搬送ロボット等によってキャリア置台5
のステージ100上に載置される。キャリアCの位置決
めがされた後,ステージ100が下降する。この時,第
1支持ハンド101がステージ100の開口部およびキ
ャリアC底部の開口部を通過することにより,キャリア
C内に収納されている25枚のウェハWは,第1支持ハ
ンド101上に保持される。第1支持ハンド101は先
に図19で説明した第1支持ハンド90と同様の構成を
有し,この時,第1支持ハンド101上に保持されたウ
ェハWは,図31に示すように第1支持ハンド101の
凸部102と凹部103によって支持され,ウェハW1
とウェハW2にそれぞれ上下に分かれる。
【0062】次いで図32に示すように,第1支持ハン
ド101の上方に待機していたウェハチャック28の把
持部材80,81によってウェハW1を把持する。これ
によって,ウェハチャック28に把持されるウェハW1
と第1支持ハンド101に残るウェハW2とが,それぞ
れ上下に分かれる。次いで,第1支持ハンド101を1
80゜旋回させてウェハW2の向きを反転させる。
【0063】次いで,ウェハチャック28を下降させた
後,把持部材80,81を開くことによってウェハW1
を再び第1支持ハンド101上に保持させる。その後,
更にウェハチャック28が下降して把持部材80,81
を閉じ,ウェハチャック28が上昇することにより,ウ
ェハW3とウェハW4は共にウェハチャック28に一括
把持され,ウェハWの表面Wa同士,裏面Wb同士とが
各々向かい合うように配置された状態となる。
【0064】こうしてウェハWをウェハチャック28に
よって把持した後,洗浄処理部3の薬液洗浄槽14や水
洗洗浄槽15等の各処理槽に搬入して所定の洗浄処理を
ウェハWに施しながら,上記のウェハチャック28と同
様に形成されたウェハチャック29,30も併用して搬
出部4の整列部9まで順次搬送する。
【0065】以上説明したように,第3の実施の形態に
かかる基板の整列装置によれば,キャリア置台5上でも
ウェハWの表面Wa同士,裏面Wb同士とをそれぞれ向
かい合わすことができる。これにより,キャリア置台5
とロード機構の構造を一体化でき,その分だけスループ
ット向上を図れる。
【0066】以上,本発明の好ましい実施の形態をウェ
ハWの整列装置に基づいて説明したが,本発明はウェハ
W以外にもLCD基板等の他の基板の整列装置にも適用
することが可能である。また図33に示すように,キャ
リア置台5と整列部6との間でキャリアCを搬送する移
送装置7のアーム20と第2支持ハンド110を兼用さ
せることも可能である。即ち,図33に示すように,ア
ーム20によってキャリアCを搬送する際には,第2支
持ハンド110を下方にし,アーム20によってキャリ
アCを支持する。一方,キャリアC内から上方に突き上
げられたウェハWを第2支持ハンド110で支持する際
には,図34に示すように第2支持ハンド110を上方
にし,ウェハWの周縁部を第2支持ハンド110により
支持する。キャリア保持部とウェハ保持部を両方切り替
えて使うこともできる。このように構成すれば,部品点
数を少なくすることが可能となる。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば,ロード機構と整列部,
あるいはロード機構とキャリア置台を一体化して複数枚
の基板の表面同士,裏面同士とをそれぞれ対向させるこ
とが可能となる。したがって,構造的な集約化が図られ
て,複数枚の基板の搬送時間を短縮することができ,ス
ループットの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる基板の整列装置を
有する洗浄システムの概観を示す斜視図である。
【図2】キャリアの斜視図である。
【図3】図1の洗浄システムの搬入部を示す斜視図であ
る。
【図4】図3の搬入部に備えられた本発明の実施の形態
にかかる基板の整列装置の斜視図である。
【図5】図4の基板の整列装置に設けられたテーブルと
第1支持機構の正面図である。
【図6】図4の基板の整列装置に設けられた第2支持機
構の正面図である。
【図7】図6の第2支持機構に設けられた第2支持ハン
ドの拡大図である。
【図8】図7の第2支持ハンドに取り付けられたリンク
機構を示す説明図である。
【図9】図4の基板の整列装置を正面から見た第1の動
作説明図である。
【図10】図4の基板の整列装置を正面から見た第2の
動作説明図である。
【図11】図4の基板の整列装置を正面から見た第3の
動作説明図である。
【図12】図4の基板の整列装置を正面から見た第4の
動作説明図である。
【図13】図4の基板の整列装置を正面から見た第5の
動作説明図である。
【図14】図13における基板の配置を示す説明図であ
る。
【図15】図14の状態から第2支持機構を下降させた
時の基板の配置を表す説明図である。
【図16】図15の状態から第1支持機構を接触させた
ときの様子を表す説明図である。
【図17】図1の洗浄システムに備えられたウェハチャ
ックの斜視図である。
【図18】図17のウェハチャックを形成する把持部材
の1つの拡大図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態にかかる基板の整
列装置に使用可能な第2支持ハンドの拡大図である。
【図20】図19の第2支持ハンドに基板を保持させた
様子を示す説明図である。
【図21】本発明の第2の実施形態にかかる基板の整列
装置の第1の動作説明図である。
【図22】図21の基板の整列装置の第2の動作説明図
である。
【図23】図21の基板の整列装置の第3の動作説明図
である。
【図24】図21の基板の整列装置の第4の動作説明図
である。
【図25】図21の基板の整列装置の第5の動作説明図
である。
【図26】図21の基板の整列装置の第6の動作説明図
である。
【図27】図21の基板の整列装置の第7の動作説明図
である。
【図28】図21の基板の整列装置の第8の動作説明図
である。
【図29】図21の基板の整列装置の第9の動作説明図
である。
【図30】本発明の第3の実施の形態に係る基板の整列
装置の第1の動作説明図である。
【図31】図30の基板の整列装置の第2の動作説明図
である。
【図32】図30の基板の整列装置の第3の動作説明図
である。
【図33】移送装置のアームの変更例を説明する第1の
動作説明図である。
【図34】図33のアームの変更例を説明する第2の動
作説明図である。
【符号の説明】
1 洗浄システム 2 搬入部 3 洗浄処理部 4 搬出部 5 キャリア置台 6 整列部 12 ステージ 28,29,30 ウェハチャック 42,43 第1支持機構 48,49 第1支持ハンド 60 第2支持機構 64 第2支持ハンド

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の基板を並列に整列させた姿勢で
    収納したキャリアを載置させるテーブルと, 該テーブルに対して相対的に上昇してキャリア内の基板
    を支持する第1の支持機構と, 該第1の支持機構によって支持された複数枚の基板の内
    の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板のいずれか一
    方を支持し,その支持した基板を他方の基板に対して相
    対的に上昇させる第2の支持機構とを備え, 第2の支持機構には,基板を支持する突起部と基板を通
    過させる溝部を交互に設けた櫛状の第2支持ハンドが対
    向して設けられ,かつ,該第2支持ハンドは,開いた状
    態と閉じた状態とに変更可能であり, これら第1の支持機構と第2の支持機構の一方が他方に
    対して180゜旋回自在に構成されていることを特徴と
    する基板の整列装置。
  2. 【請求項2】 前記テーブルが昇降自在であり, 該テーブルの下降に伴ってキャリア内の基板が第1の支
    持機構に支持されるように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の基板の整列装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の支持機構が昇降自在であり, 該第1の支持機構の上昇に伴ってキャリア内の基板が第
    1の支持機構に支持されるように構成されていることを
    特徴とする請求項1に記載の基板の整列装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の支持機構が昇降自在であり, 該第1の支持機構の下降に伴って前記複数枚の基板の内
    の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板のいずれか一
    方が第2の支持機構に支持されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1,2又は3のいずれかに記載
    の基板の整列装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の支持機構が昇降自在であり, 該第2の支持機構の上昇に伴って前記複数枚の基板の内
    の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板のいずれか一
    方が第2の支持機構に支持されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1,2又は3のいずれかに記載
    の基板の整列装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の支持機構は,前記複数枚の基
    板の内の奇数番目の基板もしくは偶数番目の基板のいず
    れか一方を他方よりも上方において支持するための第1
    の支持ハンドを備えていることを特徴とする請求項1,
    2,3,4又は5のいずれかに記載の基板の整列装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の支持機構は,基板を他の処理
    部に搬送する搬送機構を兼ねることを特徴とする請求項
    1,2,3,4,5又は6のいずれかに記載の基板の整
    列装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の支持機構は,キャリアを搬送
    する搬送機構を兼ねることを特徴とする請求項1,2,
    3,4,5又は6のいずれかに記載の基板の整列装置。
  9. 【請求項9】 前記テーブルは,前記キャリアを2個載
    置可能であり,前記第1の支持機構は,前記第1の支持
    ハンドを二つ備え,前記第2の支持機構は,前記第2の
    支持ハンドを二つ備え,該第1の支持ハンド同士は,接
    近及び離隔自在に構成されていることを特徴とする請求
    項1,2,3,4,5,6,7又は8のいずれかに記載
    の基板の整列装置。
  10. 【請求項10】 複数枚の基板を等間隔で各基板の表面
    がすべて同じ方向を向くように整列させた姿勢で収納し
    たキャリアを載置させる工程と, 前記キャリアを下降させることにより,第1の支持機構
    を基板に対して上昇させて基板を第1の支持機構により
    支持する工程と, 第2の支持機構を第1の支持機構よりも低い位置に待機
    させて,予め第2の支持機構に備えられた第2支持ハン
    ドを閉じた状態で,第1の支持機構に対して第2の支持
    機構を上昇させることにより,第2の支持機構により基
    板のうちの1枚おきの奇数番目の基板若しくは偶数番目
    の基板のいずれか一方を上方に支持し,前記第1の支持
    機構により奇数番目の基板若しくは偶数番目の基板のい
    ずれか他方を下方に支持する工程と, 前記第1の支持機構に支持されている基板を,表面と裏
    面が反転するように180度旋回させる工程と, 前記第2の支持機構を前記第1の支持機構に対して下降
    させ,隣接する基板の表面同士,基板の裏面同士とが各
    々対向するように複数枚の基板を整列させる工程とを有
    することを特徴とする基板の整列方法。
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