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JP3139913B2 - 乾式加工された粒子の製造方法、該方法で製造された乾式加工された粒子及び該粒子を含有する医薬組成物 - Google Patents

乾式加工された粒子の製造方法、該方法で製造された乾式加工された粒子及び該粒子を含有する医薬組成物

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JP3139913B2
JP3139913B2 JP06099745A JP9974594A JP3139913B2 JP 3139913 B2 JP3139913 B2 JP 3139913B2 JP 06099745 A JP06099745 A JP 06099745A JP 9974594 A JP9974594 A JP 9974594A JP 3139913 B2 JP3139913 B2 JP 3139913B2
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polymer
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Societe de Conseils de Recherches et dApplications Scientifiques SCRAS SAS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性成分を生体適合性
重合体との混合物として含有してなる乾式加工された粒
子の製造法に関する。また、本発明はかかる製造方法に
よって得られた乾式加工された粒子及びかかる粒子を含
有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本明細
書において、「活性成分」という用語は、病気の診断、
治癒(cure)、鎮静、治療(treatment) 又は予防を目的と
して人又は他の動物に投与するのに好都合であり得る治
療活性物質又は混合物のいずれかを意味するのに使用す
る。
【0003】また、「重合体」という用語は、単独重合
体、共重合体又はこれらの混合物を包含させるのに使用
する。さらにまた、「乾式加工された(dry processed)
粒子」とは、該粒子を回収する前に除去しなければなら
ない溶媒に該粒子の成分を溶解させる必要がない方法に
よって製造された粒子であると解釈し得る。
【0004】1種又はそれ以上の活性成分を含有する粒
子又は微粒子、その製造方法及びその医薬組成物におけ
る使用は周知である。かかる微粒子の製造において重合
体を溶媒に懸濁又は溶解させることが必要とされる場合
には、このようにして得られたマイクロカプセル(micro
capsule)は一般的にその加工に使用された溶媒を(少な
くとも)微量含有する。このことはある種の治療用途に
は障害であり得る。かかる微粒子の製造に押出し及び/
又は粉砕を必要とする場合には、このことは不規則な外
部表面をもつ粒子が形成されることを意味する。所定期
間にわたって有効量の活性成分を放出するように設計さ
れた微粒子の場合には、該粒子の外部表面上に活性成分
が存在ししかも該表面が不規則であると、該粒子の破裂
効果(burst effect)を精密に制御することが不可能にな
る。
【0005】さらにまた、溶媒並びに押出し法及び/又
は粉砕法を使用しない粒子の製造方法が幾つか知られて
いる。例えば、国際特許出願第WO92/21326号明細書に記
載の方法は薬剤と生体適合性重合体との混合物を加熱
することによって該混合物を中間液相(intermediate li
quid phase)に転化させ、該液相を結晶からなる一時的
(temporary)マトリックス上に注加し、冷却することに
よって該液相を固相に転化させ、次いで洗浄することに
よって前記マトリックスを固相から除去することからな
る。従って、固相は前記の一時的マトリックス結晶の組
織(structure)の痕跡(imprints)を含有する形態であ
る。その結果として、このようにして得られた粒子は不
規則な外部表面を呈し、しかも明らかに非球形又は非楕
円球形であり、薬剤の放出を正確に制御するのに必要と
される諸特性を有していない。
【0006】ホットメルトカプセル化法と呼ばれる別の
方法が研究され、そして報告されている〔例えば、E. M
athiowitz とR. Langer の論文、Journal of Controlle
dRelease, 5, 13-22(1987)参照〕。この方法は薬剤と溶
融重合体との混合物を調製し、次いで該混合物を上記の
選択された重合体と薬剤の両方の非混和性溶媒に懸濁さ
せることからなる。このようにして得られた乳濁物を安
定化させた後に、それを乳濁粒子の芯材(core materia
l)が固化するまで冷却する。しかしながら、この方法に
よれば、使用される重合体は低融点すなわち70〜80℃又
はそれ以下の融点をもつ重合体のみであり、高融点をも
つ重合体が必要とされる場合には、融点を該方法を実施
し得る温度にまで下げるために、該重合体に可塑剤を配
合しなければならない。従って、薬剤のみと高融点重合
体のみとからなる粒子を得ることは不可能であり、しか
も例えば高融点をもつ純粋な重合体を用いて該方法を使
用する目的で、かかる方法を高い操作温度に置き換える
と諸成分の粘着と薬剤の起こり得る分解とを招く。さら
にまた、このようにして得られた微小球はざらついた外
部表面を有し、しかも使用した重合体の低い融点が該微
小球の貯蔵と保存とに障害であり得る。
【0007】英国特許第2246514号明細書に記載の方法
は、医薬分野において周知の慣用の方法、すなわち押出
し法及び/又は粉砕法によって製造された粒子をゲル中
で適当な処理法により、外被(external covering)上の
活性成分を取り除き(deprive)ながら実質的に球形又は
楕円球形に変えることを可能にする。このようにして乾
式加工され且つ溶媒を何ら使用せずに得られた粒子は微
小球と呼ばれる。外被上の活性成分が取り除れた実質的
に球形又は楕円球形であるこれら粒子は、放出と破裂効
果の両方の良好な制御を伴って、所定期間にわたる有効
量の活性成分の徐放(sustained release)を可能にす
る。製品が出発原料に比べてはるかに改良されている限
りにおいては、この従来法は極めて満足できるものであ
るが、一般的に押出しと粉砕に対してもろい活性成分
(例えばペプチド)については該出発原料は純度がさら
に一層低いという欠点を有する。かかる処理は一般的
に、純度に影響を及ぼす(現在では約1〜5%低下する)
工程である。ペプチド物質の高価格と、薬剤中の分解生
成物の存在に関連して起こり得る欠点とを考慮に入れる
と、この点は重要である。
【0008】さらにまた、かかる微小球が押出しと粉砕
とによって製造された粒子から得られる場合には、該微
小球の芯(core)装填量は一般的に10%よりも少ない。上
記方法を使用して10%よりも多い芯装填量を有する微小
球を取得し得るが、該方法は加工中に活性成分の相当量
の損失を伴なう。また、ロッド(rods)が砕けやすい(cru
mbly) ために、該方法を使用して15%よりも多い芯装填
量を有する微小球を得ることはできない。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明に
よれば、前記の方法に記載の技法に存在する諸欠点を回
避し得る粒子の製造方法であって新規な製造方法が提供
される。
【0010】前記の英国特許の方法と比較すると、本発
明の方法は製造された粒子を使用しないが、出発原料と
して微小球の諸成分と支持用液相とのみを使用し且つ方
法として加熱/冷却及び撹拌のみを使用することによっ
て実施される。すなわち、慣用の方法例えば乾燥混合
物、押出し及び粉砕はもはや必要としない。本発明の方
法を実施して1、5、10、15%又はそれ以上の芯装填量
をもつ微小球を取得し得る。
【0011】また、本発明に従って得られる粒子は実質
的に球形又は楕円球形(spheroidalform)でありしかも外
部表面上の活性成分が取り除かれている。該粒子は微小
球とも呼ぶことができ、さらにまた本発明の粒子は乾式
加工され、しかも溶媒を何ら使用せずに得られる。
【0012】本発明の要旨によれば、高融点生体適合性
重合体に内包された又は取り込まれた(incorporate
d)活性成分からなり且つ実質的に球形又は楕円球形で
ある乾式加工された粒子の製造方法であって、撹拌下
に、前記生体適合性重合体と固体又は液の前記活性成
分とを、該生体適合性重合体の量に関連した該活性成分
の適当な割合で、非混和性の均質な支持用液相に混合し
(但し、前記支持用液相は25℃で3,000〜15,000 mPa.
sの粘度を有するものであり且つ前記の活性成分と生体
適合性重合体は前記支持用液相に不溶性のものであ
る)、次いで、得られた混合物を、前記生体適合性重合
体の微小球が形成され該微小球に前記活性成分が完全
に内包され(又は取り込まれ)、そして必要とする寸法範
囲の微小球が得られるまで撹拌し(但し、この際の操作
温度は前記生体適合性重合体のガラス転移温度よりも高
い温度である)、そして最後に、このようにして得られ
た微小球を回収することからなる、高融点生体適合性重
合体に内包された(又は取り込まれた)活性成分からなり
且つ実質的に球形又は楕円球形である乾式加工された粒
子の製造方法が提供される。
【0013】本発明によれば、別法として、高融点生体
適合性重合体に内包された活性成分からなり且つ実質的
に球形又は楕円球形である乾式加工された粒子の製造方
法であって、撹拌下に、前記生体適合性重合体を非混和
性の均質な支持用液相に混合し(但し、前記支持用液
相は25℃で3,000〜15,000 mPa.sの粘度を有するもので
あり且つ前記生体適合性重合体は前記支持用液相に不溶
性のものである)、られた混合物を、撹拌下に前記生
体適合性重合体のガラス転移温度よりも高い温度に加熱
し、前記生体適合性重合体の微小球が形成され、所定の
寸法範囲内の微小球が形成されるまで、撹拌を継続し、
次いで撹拌下に、前記生体適合性重合体のガラス転移温
度よりも高い温度において、固体又は液状の前記活性成
(但し、該活性成分は前記の支持用液相に不溶性のも
のである)を、前記生体適合性重合体の量に関連した該
活性成分の適当な割合で添加し、撹拌を継続して、前記
生体適合性重合体の微小球に前記活性成分完全に内包
されるまで該活性成分を漸進的に内包させ(すなわち、
取り込ませ)、次いで撹拌を停止し、混合物を冷却し、
最後に、該混合物を、前記生体適合性重合体と前記活性
成分の両方非溶剤である洗浄剤を添加して洗浄し、
し次いで篩分けすることによって微小球粒子を回収
且つ必要ならば滅菌工程に供することからなる、高融点
生体適合性重合体に内包された活性成分からなり且つ実
質的に球形又は楕円球形である乾式加工された粒子の製
造方法が提供される
【0014】本発明によれば、別法として、高融点生体
適合性重合体に内包された活性成分からなり且つ実質的
に球形又は楕円球形である乾式加工された粒子の製造方
法であって、撹拌下に、前記活性成分を非混和性の均質
な支持用液相に混合し(但し、前記支持用液相は25℃
において3,000〜15,000 mPa.sの粘度を有するものであ
り且つ前記活性成分は前記支持用液相に不溶性のもので
ある)、られた混合物、撹拌下に前記生体適合性重
合体のガラス転移温度よりも高い温度に加熱し、次いで
撹拌下に、前記生体適合性重合体のガラス転移温度より
も高い温度で、前記生体適合性重合体を前記活性成分の
量に関連した該重合体の適当な割合で添加し(但し、該
重合体もまた前記支持用液相に不溶性のものであ
る)、撹拌を継続して、前記生体適合性重合体の微小球
形成され、該微小球に前記活性成分完全に内包され
るまで該活性成分を漸進的内包させ、次いで撹拌を停
止し、混合物を冷却し、最後に、該混合物を、前記生体
適合性重合体と前記活性成分の両方非溶剤である洗浄
剤を添加して洗浄し、濾過し次いで篩分けすることによ
って微小球粒子を回収し且つ必要ならば滅菌工程に供す
ることからなる、高融点生体適合性重合体に内包された
活性成分からなり且つ実質的に球形又は楕円球形である
乾式加工された粒子の製造方法が提供される
【0015】また、本発明の方法は別の態様によれば
下記の一連の工程:すなわち、撹拌下で、前記生体適合
性重合体と前記活性成分とを、生体適合性重合体の量
に関連した該活性成分の適当な割合で、非混和性の均質
な支持用液相に混合し(但し、前記支持用液相は25℃
で3,000〜15,000 mPa.sの粘度を有するものであり且つ
前記の活性成分と生体適合性重合体は前記の支持用液相
に不溶性のものである)、られた混合物を、撹拌下
記生体適合性重合体のガラス転移温度よりも高い温度
加熱し、撹拌を継続して、前記生体適合性重合体の微
小球形成さ該微小球に前記活性成分が完全に内包
されるまで該活性成分を漸進的に内包させ、次いで撹拌
を停止し、混合物を冷却し、最後に、該混合物を、前記
生体適合性重合体と前記活性成分の両方の非溶剤である
洗浄剤を添加して洗浄し、濾過し次いで篩分けすること
によって微小球粒子を回収し且つ必要ならば滅菌工程に
供することからなり得る。
【0016】操作温度は前記の諸成分のうちの1つが分
解し得る温度よりも低い温度であるべきであることは明
らかである。
【0017】また、本発明によれば本発明に従って得ら
れる乾式加工された粒子が提供される。該粒子は実質的
に球形又は楕円球形であり、しかも活性成分と高融点を
もつ生体適合性重合体との混合物からなり、該粒子の外
被(external covering) には活性成分が実質的に存在し
ていない。
【0018】さらにまた、本発明によればかかる粒子を
含有する医薬組成物が提供される。本発明の乾式加工さ
れた粒子は経口又は注射により投与し得る。注射による
投与用には、好ましくは該粒子は200 μm よりも小さい
寸法を有すべきである。経口投与用には、前記粒子は大
きさで0.8 〜5mmの寸法をもつのが好ましい。
【0019】前記の支持用液相は少なくとも1種の単独
重合体又は共重合体を含有し得、その組成は該重合体を
100%まで含有し得る。該支持用液相はシリコーン油、
注入可能な(injectable)油例えばゴマ油、落花生油又は
ヒマシ油であり得、これらは適当な増粘剤例えばステア
リン酸で増粘させ得る。
【0020】前記の支持用液相は疎水性又は親水性のゲ
ルであり得る。活性成分が親水性である場合には、上記
ゲルは疎水性のもの例えば増粘油(thickened oil) であ
るのが好ましく、前記微小球は前記混合物を適当な疎水
性洗浄剤例えばミリスチン酸イソプロピルエステルで洗
浄することによって回収し得る。活性成分が疎水性であ
る場合には、上記ゲルは親水性のもの例えば水性ゲルで
あるのが好ましく、上記微小球は前記混合物を適当な親
水性洗浄剤例えば水又は水とエタノールの混合物で洗浄
することによって回収し得る。
【0021】しかしながら、支持用液相としてシリコー
ン油を使用する場合には、活性成分のほとんどがかかる
相に不溶性であるという理由から、活性成分の疎水性又
は親水性は重要ではない。
【0022】本発明で使用する生体適合性重合体は多
糖、セルロース性重合体(例えば、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポ
リビニルピロリドン又はポリペプチドであり得る。ま
た、使用する生体適合性重合体は生体適合性及び生分解
性の重合体例えばε- カプロラクトンの単独重合体又は
共重合体、変性タンパク質、ポリオルソエステル又はポ
リアルキル- シアノアクリレートであり得る。また、使
用する生体適合性重合体は、生体適合性及び生体再吸収
性の重合体例えば乳酸及びグリコール酸の単独重合体又
は共重合体であり得る。さらにまた、使用する生体適合
性重合体は高融点をもつ生体適合性重合体である。該重
合体は150 ℃よりも高い融点をもつ生体適合性重合体で
あるのが好都合であり得る。
【0023】所定期間にわたって有効量の活性成分を放
出するように設計された微小球の製造には、使用する生
体適合性重合体は25〜200 ℃、好ましくは35〜150 ℃の
ガラス転移温度(すなわち、Tg)をもつ生分解性重合体
であるのが好都合である。好ましい態様においては、該
生分解性重合体は生体再吸収性重合体であり得る。
【0024】本発明によれば、活性成分は室温で固体又
は液体の状態であり得る。従って、前記の液体の状態と
は支持用液相と非相溶性の液体の状態であると理解し得
る。操作中の微小球の寸法に関連した主なパラメーター
は撹拌条件、温度及び支持用液相の粘度である。
【0025】前記撹拌は、温度を上昇させる間中継続し
得るか、あるいは温度が生体適合性重合体のガラス転移
温度よりも高い温度に達した際に開始し得る。撹拌は種
々の手段例えばポリトロン(polytron)又は超音波発生器
を使用することにより行い得る。超音波発生器は加熱を
伴った撹拌を包含する。
【0026】出発原料として使用する生分解性重合体の
粒子の寸法は臨界的ではなく、しかも該粒子の寸法は約
300 μm〜約5mmであり得る。いずれにしろ、上記寸法
は適当な撹拌及び/又は加熱により所定の寸法に低下さ
せ得る。例えば、5mm寸法の粒子は高粘度の支持用液相
中で低速撹拌することにより達成し得、これに対し、30
0 μm寸法の粒子は低粘度の支持用液相中で激しく撹拌
することにより達成し得る。
【0027】前記の均質な支持用液相の粘度は、25℃に
おいて3,000 〜15,000 mPa.sであり得る。該粘度は25℃
において5,000 〜12,000 mPa.s、さらに好ましくは25℃
において約10,000 mPa.sの粘度である。
【0028】使用する成分の安定性と関連した種々のパ
ラメーターとにより、活性成分を前記重合体マトリック
スに迅速に配合する方法は100 ℃よりも高い温度で行い
得、従って滅菌が同時に行い得る。重合体マトリックス
を予め滅菌し得ることは明白である。前記マトリックス
を生体適合性重合体のガラス転移温度よりも高い温度で
加熱すると、滅菌を同時に行い得る。前記ゲルが親水性
である場合には、気相を回避するために圧力が上げられ
る。例えば、支持用液相内の重合体はオートクレーブ中
で約120 ℃で約20分間加熱し、次いで適当な操作温度ま
で冷却し得る。いずれにしろ、本発明の方法に従って得
られる粒子は、必要ならば、公知の方法例えば放射線(r
adio) 滅菌により滅菌し得る。
【0029】
【実施例】本発明を実施例により説明する。
【0030】実施例1 本実施例は、本発明の粒子が均質な外被すなわち外部表
層部(external covering) に有効成分が取り除かれて存
在しないことを示すものである。 支持液相:シリコーン油(γ=25℃において10,000 mP
a.s) 生体適合性重合体:ポリラクチド・コ・グリコリド〔Po
ly Lactide coGlycolide(PLGA と呼ぶ)〕50/50 (重量平均分子量範囲=40,000〜50,000) 偽似活性成分:青色の親水性着色剤、すなわちBlue Pat
ente V、 粒子の寸法:10μm シリコーン油100 mlを入れた反応器にPLGA 50/50を加え
た。PLGAの混合物を、撹拌下に室温で5分間分散させ
た。撹拌を停止し、上記混合物を110 ℃に加熱した。撹
拌を再開し、上記の青色着色剤を加えた。撹拌を125 ℃
で30分間継続して上記偽似(factive) 活性成分を乾燥微
小球中に内包させた。撹拌を停止し、得られた混合物を
冷蔵庫の中で20℃で1夜冷却した。この混合物をミリス
チン酸イソプロピルエステルで洗浄し、濾過し、次いで
乾燥して青色粒子を回収した。前記洗浄中、シリコーン
油又は洗浄剤に着色は認められなかった。このようにし
て得られた粒子を水 200 ml に分散させたが、水の着色
は認められなかった。該粒子をジクロロメタンに分散さ
せ、次いで水で希釈した。水は青色になった。
【0031】実施例2 支持液相:シリコーン油(γ=25℃において10,000 mP
a.s) 生体適合性重合体:PLGA 50/50、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:D-Trp6 LHRHパモエート(pamoate) 粒子の寸法:5〜10μm シリコーン油500 mlを入れた反応器に、撹拌下にPLGA 5
0/50を5 g加えた。PLGA 50/50粒子をシリコーン油に分
散させ、混合物を80〜110 ℃に加熱した。次いで、上記
ペプチド粒子 0.175g を撹拌下に加えた。上記の重合体
粒子中に及び/又は重合体粒子の表面上に、ペプチド粒
子が次々に内包されるすなわち取り込まれるのが認め得
る。得られた混合物を上記と同じ温度で20分間撹拌し、
次いで125 ℃まで加熱した。次いで、撹拌を停止し、混
合物を25℃に冷却し、洗浄剤として9倍容のミリスチン
酸イソプロピルエステルで希釈し、次いで3μmのフィ
ルターで濾過して粒子4.5gを得た。
【0032】実施例3 支持液相:シリコーン油(γ=25℃において5,000 mPa.
s ) 生体適合性重合体:PLGA 50/50、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:D-Trp6 LHRHアセテート 粒子の寸法:5〜10μm シリコーン油500 mlを入れた反応器に、撹拌下にPLGA 5
0/50を5g 加えた。PLGA 50/50粒子をシリコーン油に分
散させ、混合物を80〜110 ℃に加熱した。次いで、上記
ペプチド粒子0.170gを撹拌下に加えた。上記重合体粒子
中に及び/又は重合体粒子の表面上に、ペプチド粒子が
次々に内包されるのが認め得る。得られた混合物を上記
と同じ温度で20分間撹拌し、次いで125 ℃まで加熱し
た。次いで、撹拌を停止し、混合物を25℃に冷却し、洗
浄剤として9倍容のミリスチン酸イソプロピルエステル
で希釈し、次いで3μmのフィルターで濾過して粒子4.
8gを得た。
【0033】実施例4 支持液相:シリコーン油(γ=25℃において10,000 mP
a.s) 生体適合性重合体:PLGA 50/50、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:ソマツリン・パモエート(somatulin pamoat
e) 粒子の寸法:5〜10μm シリコーン油500 mlを入れた反応器に、撹拌下にPLGA 5
0/50を5g 加えた。PLGA 50/50粒子をシリコーン油に分
散させ、混合物を100 〜120 ℃に加熱した。次いで、上
記ペプチド粒子 0.980g を撹拌下に加えた。上記重合体
粒子中に及び/又は重合体粒子の表面上に、ペプチド粒
子が次々に内包されるのが認め得る。得られた混合物を
上記と同じ温度で30分間撹拌し、次いで130 ℃まで加熱
した。次いで、撹拌を停止し、混合物を25℃に冷却し、
洗浄剤として9倍容のミリスチン酸イソプロピルエステ
ルで希釈し、次いで3μmのフィルターで濾過して粒子
5.1gを得た。
【0034】実施例5 支持液相:水中のポリビニルピロリドンK60(45%重量
/容量) (γ=25℃において10,000 mPa.s) 生体適合性重合体:PLGA 50/50、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:ステロイド(プロゲステロン) 粒子の寸法:5〜10μm ポリビニルピロリドン(PVP) ゲル500 mlを入れた反応器
に、撹拌下にPLGA50/50 を8g 加えた。PLGA 50/50粒子
を上記ゲルに分散させ、混合物を95℃に加熱した。次い
で、プロゲステロン粒子 2.44gを撹拌下に加えた。上記
の重合体粒子中に及び/又は重合体粒子の表面上に、ス
テロイド粒子が次々に内包されるのが認め得る。得られ
た混合物を上記と同じ温度で30分間撹拌した。次いで、
撹拌を停止し、混合物を25℃に冷却し、洗浄剤として10
倍容の水で希釈し、次いで8μmのフィルターで濾過し
て粒子9.96g を得た。
【0035】実施例6 支持液相:シリコーン油(γ=25℃において10,000 mP
a.s) 生体適合性重合体:ε- カプロラクトン重合体、200 μ
mに粉砕したもの 活性成分:D-Trp6 LHRHパモエート 粒子の寸法:5〜10μm シリコーン油500 mlを入れた反応器に、撹拌下に上記重
合体 1g を加えた。上記重合体粒子をシリコーン油に分
散させ、混合物を80℃に加熱した。次いで、上記のペプ
チド粒子37 mg を撹拌下に加えた。上記の重合体粒子中
に及び/又は重合体粒子の表面上に、ペプチド粒子が次
々に内包されるのが認め得る。得られた混合物を110 ℃
で10分間撹拌した。次いで、撹拌を停止し、混合物を25
℃に冷却し、洗浄剤として9倍容のミリスチン酸イソプ
ロピルエステルで希釈し、次いで3μmのフィルターで
濾過して粒子0.952gを得た。
【0036】実施例7 支持液相:ゴマ油中のステアリン酸アルミニウム(4%
重量/容量) (γ=25℃において12,500 mPa.s) 生体適合性重合体:PLGA 50/50、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:トリプトレリン・パモエート(triptoreline
pamoate) 粒子の寸法:5〜10μm ゴマ油中のステアリン酸アルミニウム500 mlを入れた反
応器に、PLGA50/50 を10g 加えた。該PLGA50/50 粒子を
上記ゲルに分散させ、混合物を120 ℃に加熱した。次い
で、上記のペプチド粒子 0.638g を、ソルビタン脂肪酸
エステル100 mgと共に撹拌下に加えた。上記重合体粒子
中に及び/又は重合体粒子の表面上に、ペプチド粒子が
次々に内包されるのが認め得る。得られた混合物を120
℃で20分間撹拌した。次いで、撹拌を停止し、混合物を
25℃に冷却し、洗浄剤として20倍容のエタノールで希釈
し、さらに8μmのフィルターで濾過して、粒子9.2gを
得た。
【0037】実施例8 支持液相:ゴマ油中のステアリン酸アルミニウム(4%
重量/容量) (γ=25℃において12,500 mPa.s) 生体適合性重合体:ポリε−カプロラクトン、200 μm
に粉砕したもの 活性成分:トリプトレリン・パモエート 粒子の寸法:5〜10μm ゴマ油中のステアリン酸アルミニウム500 mlを入れた反
応器に、ポリε- カプロラクトン 10 g を加えた。該ポ
リε- カプロラクトン粒子を上記ゲルに分散させ、混合
物を120 ℃に加熱した。次いで、上記のペプチド粒子
0.638g を、スパン(span) 80 100 mgと共に撹拌下に加
えた。上記の重合体粒子中に及び/又は重合体粒子の表
面上に、ペプチド粒子が次々に内包されるのが認め得
る。得られた混合物を120 ℃で30分間撹拌した。次い
で、撹拌を停止し、混合物を25℃に冷却し、洗浄剤とし
て20倍容のエタノールで希釈し、次いで8μmのフィル
ターで濾過して粒子8.7gを得た。
【0038】実施例9 支持液相:シリコーン油(γ=25℃において10,000 mP
a.s) 生体適合性重合体:PLGA 75/25、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:チリキノール(Tiliquinol)(殺菌剤) 粒子の寸法:5〜10μm シリコーン油500 mlを入れた反応器に撹拌下に、PLGA 7
5/25 8g と上記チリキノール粒子1.23g を加えた。混合
物を80〜100 ℃に加熱した。微小球が次々に形成され且
つ該微小球にチリキノール粒子が次々に内包されるのが
認め得る。得られた混合物を上記と同じ温度で30分間撹
拌した。次いで、撹拌を停止し、混合物を25℃に冷却
し、洗浄剤として9倍容のミリスチン酸イソプロピルエ
ステルで希釈し、次いで8μmのフィルターで濾過して
粒子 8.25 g を得た。
【0039】実施例10 支持液相:ゴマ油中のステアリン酸アルミニウム(4%
重量/容量) (γ=25℃において12,500 mPa.s) 生体適合性重合体:PLGA 75/25、200 μmに粉砕したも
の 活性成分:チリキノール(殺菌剤) 粒子の寸法:5〜10μm ゴマ油中のステアリン酸アルミニウム500 mlを入れた反
応器に撹拌下に、チリキノール粒子2.16 gを加えた。チ
リキノール粒子を上記ゲルに分散させ、混合物を120 ℃
に加熱した。次いで、撹拌下にPLGA 75/25を10g 加え
た。微小球が次々に形成され且つ該微小球にチリキノー
ル粒子が次々に内包されるのが認め得る。得られた混合
物を上記と同じ温度で25分間撹拌した。次いで、撹拌を
停止し、混合物を25℃に冷却し、洗浄剤として20倍容の
エタノールで希釈し、次いで1μmのフィルターで濾過
して粒子11.3 gを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジヤン−マルク・ルイ フランス国.28500・ヴエルヌーイユ. “レ・コルベー”.リユ・レイモン・ベ ルリエ.15 (56)参考文献 特開 昭63−3769(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/00 - 9/70 B01J 13/02

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高融点生体適合性重合体に内包された活
    性成分からなり且つ実質的に球形又は楕円球形である乾
    式加工された粒子の製造方法であって、 撹拌下に、前記生体適合性重合体と固体又は液の前記
    活性成分とを、該生体適合性重合体の量に関連した該活
    性成分の適当な割合で、非混和性の均質な支持用液相に
    混合し(但し、前記の支持用相は25℃において3,000
    〜15,000 mPa.sの粘度を有するものであり且つ前記の活
    性成分と生体適合性重合体は前記支持用液相に不溶性の
    ものである)、 次いで、得られた混合物を、前記生体適合性重合体の微
    小球が形成され該微小球に前記活性成分が完全に内包
    されそして必要とする寸法範囲の微小球が得られるまで
    拌し(但し、この際の操作温度は前記生体適合性重合
    体のガラス転移温度よりも高い温度である)、そして最
    後に、このようにして得られた微小球を回収することか
    らなる、高融点生体適合性重合体に内包された活性成分
    からなり且つ実質的に球形又は楕円球形である乾式加工
    された粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記の一連の工程:すなわち、 撹拌下で、前記生体適合性重合体と前記活性成分とを、
    生体適合性重合体の量に関連した該活性成分の適当な
    割合で、非混和性の均質な支持用液相に混合し(但し、
    前記支持用液相は25℃で3,000〜15,000 mPa.sの粘度
    を有するものであり且つ前記の活性成分と生体適合性重
    合体は前記支持用液相に不溶性のものである)、 られた混合物を、撹拌下に前記生体適合性重合体のガ
    ラス転移温度よりも高い温度に加熱し、 撹拌を継続して、前記生体適合性重合体の微小球形成
    れ、該微小球に前記活性成分が完全に内包されるま
    活性成分を漸進的に内包させ、次いで撹拌を停止し、
    混合物を冷却し、 最後に、該混合物を、前記生体適合性重合体と前記活性
    成分の両方の非溶剤である洗浄剤を添加して洗浄し、
    し次いで篩分けすることによって微小球粒子を回収
    且つ必要ならば滅菌工程に供することからなる請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 高融点生体適合性重合体に内包された活
    性成分からなり且つ実質的に球形又は楕円球形である乾
    式加工された粒子の製造方法であって、 撹拌下に、前記生体適合性重合体を非混和性の均質な支
    持用液相に混合し(但し、前記の支持用液相は25℃にお
    いて3,000〜15,000 mPa.sの粘度を有するものであり且
    つ前記生体適合性重合体は前記の支持用液相に不溶性の
    ものである)、 られた混合物を、撹拌下に前記生体適合性重合体のガ
    ラス転移温度よりも高い温度に加熱し、前記 生体適合性重合体の微小球が形成され、所定の寸法
    範囲内の微小球が形成されるまで、撹拌を継続し、 次いで撹拌下に、前記生体適合性重合体のガラス転移温
    度よりも高い温度において、固体又は液状の前記活性成
    (但し、該活性成分は前記の支持用液相に不溶性のも
    のである)を、前記生体適合性重合体の量に関連した該
    活性成分の適当な割合で添加し、 撹拌を継続して、前記生体適合性重合体の微小球に前記
    活性成分完全に内包されるまで該活性成分を漸進的に
    内包させ、次いで撹拌を停止し、混合物を冷却し、 最後に、該混合物を、前記生体適合性重合体と前記活性
    成分の両方非溶剤である洗浄剤を添加して洗浄し、
    し次いで篩分けすることによって微小球粒子を回収
    且つ必要ならば滅菌工程に供することからなる、高融点
    生体適合性重合体に内包された活性成分からなり且つ実
    質的に球形又は楕円球形である乾式加工された粒子の製
    造方法
  4. 【請求項4】 高融点生体適合性重合体に内包された活
    性成分からなり且つ実質的に球形又は楕円球形である乾
    式加工された粒子の製造方法であって、 撹拌下に、前記活性成分を非混和性の均質な支持用液
    混合し(但し、前記支持用液相は25℃において3,000
    〜15,000 mPa.sの粘度を有するものであり且つ前記活性
    成分は前記支持用液相に不溶性のものである)、 られた混合物、撹拌下に前記生体適合性重合体のガ
    ラス転移温度よりも高い温度に加熱し、 次いで撹拌下に、前記生体適合性重合体のガラス転移温
    度よりも高い温度で、前記生体適合性重合体を前記活性
    成分の量に関連した該重合体の適当な割合で添加し(但
    し、該重合体もまた前記の均質な支持用液相に不溶性の
    ものである)、 撹拌を継続して、前記生体適合性重合体の微小球形成
    れ、該微小球に前記活性成分完全に内包されるまで
    該活性成分を漸進的内包させ、次いで撹拌を停止し、
    混合物を冷却し、 最後に、該混合物を、前記生体適合性重合体と前記活性
    成分の両方非溶剤である洗浄剤を添加して洗浄し、
    し次いで篩分けすることによって微小球粒子を回収
    つ必要ならば滅菌工程に供することからなる、高融点
    生体適合性重合体に内包された活性成分からなり且つ実
    質的に球形又は楕円球形である乾式加工された粒子の製
    造方法
  5. 【請求項5】 前記支持用液相の粘度が25℃において5,
    000〜12,000 mPa.sである請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記支持用液相の粘度が25℃において約
    10,000 mPa.sである請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記支持用液相が疎水性ゲルである請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記疎水性ゲルが増粘油である請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記支持用液相が親水性ゲルである請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記親水性ゲルが水性ゲルである請求
    項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記支持用液相がシリコーン油である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記生体適合性重合体が25〜200℃の
    ガラス転移温度をもつ生分解性重合体である請求項1〜
    11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記生体適合性重合体が150℃よりも
    高い融点をもつ生分解性重合体である請求項1〜12のい
    ずれか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    方法によって得られる乾式加工された粒子であって、
    質的に球形又は楕円球形であり且つ高融点生体適合性重
    合体と活性成分との混合物からなるものであり、該粒子
    の外被には活性成分が実質的に存在していないものであ
    乾式加工された粒子
  15. 【請求項15】 前記粒子が所定期間にわたって有効量
    の活性成分を放出するように設計されているものである
    請求項14記載の粒子
  16. 【請求項16】 請求項14又は15に記載の粒子を、選
    択された投薬経路に適して且つ製剤学的に許容し得る希
    釈剤又は担体と混合して含有してなる医薬組成物。
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