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JP2024067748A - プーリ装置 - Google Patents

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JP2024067748A
JP2024067748A JP2022178061A JP2022178061A JP2024067748A JP 2024067748 A JP2024067748 A JP 2024067748A JP 2022178061 A JP2022178061 A JP 2022178061A JP 2022178061 A JP2022178061 A JP 2022178061A JP 2024067748 A JP2024067748 A JP 2024067748A
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Japan
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JP2022178061A
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優 木本
Masaru Kimoto
基代 福原
Motoyo Fukuhara
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Exedy Corp
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Exedy Corp
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Abstract

【課題】低コスト化が可能なプーリ装置を提供する。【解決手段】プーリ装置は、固定シーブ、固定ボス、可動シーブ、可動ボス、スプリング、スプリングシート6、及びカム機構を備えている。スプリングシート6は、可動ボスの径方向外側に配置される。スプリングシート6は、固定ボスと一体的に回転するように構成される。スプリングシート6は、スプリングを支持する。可動ボスは、先端部においてカム部を有する。スプリングシート6は、本体部61と、カム受け部62とを有する。カム受け部62は、本体部61と異なる材質によって構成される。カム機構は、カム部及びカム受け部62によって構成される。【選択図】図4

Description

本発明は、プーリ装置に関するものである。
スクータ型の二輪車などでは、ベルト式の無段変速機が採用されている。この無段変速機では、プーリ装置が用いられている。特許文献1に開示されているプーリ装置は、カム機構を有している。カム機構は、可動ボスに形成されたカム部と、スプリングシートに形成されたカム受け部とによって構成されている。
特開2017-161026号公報
上述したように構成されたプーリ装置において、コストを低減させたいという要望がある。そこで、本発明の課題は、低コスト化が可能なプーリ装置を提供することにある。
第1態様に係るプーリ装置は、固定シーブ、固定ボス、可動シーブ、可動ボス、スプリング、スプリングシート、及びカム機構を備えている。固定ボスは、固定シーブから軸方向に延びる。可動シーブは、軸方向において固定シーブと対向する。可動シーブは、軸方向に移動可能に配置される。可動ボスは、可動シーブから軸方向に延びる。可動ボスは、固定ボスに対して径方向外側に配置される。スプリングは、可動シーブを軸方向に付勢する。スプリングシートは、可動ボスの径方向外側に配置される。スプリングシートは、固定ボスと一体的に回転するように構成される。スプリングシートは、スプリングを支持する。カム機構は、固定シーブに対する可動シーブの相対回転を可動シーブの軸方向推力に変換するよう構成される。可動ボスは、先端部においてカム部を有する。スプリングシートは、本体部と、カム受け部とを有する。カム受け部は、本体部と異なる材質によって構成される。カム機構は、カム部及びカム受け部によって構成される。
この構成によれば、スプリングシート全体を高負荷に耐え得る高価な材料によって構成するのではなく、高負荷が掛かるカム受け部のみを高価な材料で構成し、本体部はそれよりも安価な材料によって構成することができる。このため、プーリ装置を低コスト化することができる。
第2態様に係るプーリ装置は、第1態様に係るプーリ装置において、ドライブプレートと、支持プレートとをさらに備える。ドライブプレートは、カム受け部を収容する開口部を有する。ドライブプレートは、固定ボスに一体的に回転するように取り付けられる。支持プレートは、固定ボスに取り付けられる。支持プレートは、カム部と協働してカム受け部を挟み込む。
第3態様に係るプーリ装置は、第1又は第2態様に係るプーリ装置において、次のように構成される。スプリングシートの本体部は、円筒部と、円筒部の内周面上に形成される保持部と、を有する。カム受け部は、保持部に取り付けられる。
第4態様に係るプーリ装置は、第3態様に係るプーリ装置において、次のように構成される。保持部は、係合溝を有する。係合溝は、保持部の回転方向と反対側の端面に形成される。係合溝は、軸方向に延びる。カム受け部は、係合凸部を有する。係合凸部は、係合溝に係合するように軸方向に延びる。
第5態様に係るプーリ装置は、第3又は第4態様に係るプーリ装置において、次のように構成される。円筒部は、切欠き部を有する。カム受け部は、切欠き部を介して径方向外側に露出する。
本発明によれば、プーリ装置の低コスト化が可能である。
プーリ装置の断面図。 可動シーブ、可動ボス、スプリングシート、及び支持プレートの関係を示す断面図。 軸方向の第1側から見た固定ボス及び固定シーブの背面図。 スプリングシートの斜視図。 軸方向の第2側から見たスプリングシートの正面図。 カム機構を示す概略図。 軸方向の第1側から見たドライブプレートの背面図。 軸方向の第1側から見た支持プレートの背面図。 変形例に係るスプリングシートの斜視図。
以下、本発明に係るプーリ装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプーリ装置100は、従動側のプーリ装置100である。この従動側のプーリ装置100には、駆動側のプーリ装置(図示省略)からベルト101を介してトルクが伝達される。ベルト101は、トルクを伝達するための部材である。
図1は、プーリ装置100の側面断面図である。なお、以下の説明において、回転軸Oとは、プーリ装置100の回転軸を意味する。径方向とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味する。軸方向とは、回転軸Oに沿った方向を意味する。軸方向の第1側とは図1の左側を意味し、軸方向の第2側とは、図1の右側を意味する。周方向とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。回転方向とは、プーリ装置100の動作時に回転する方向を示す。
[プーリ装置]
図1及び図2に示すように、プーリ装置100は、固定シーブ1、固定ボス2、可動シーブ3、可動ボス4、スプリング5、スプリングシート6、第1カム機構71、第2カム機構72、ドライブプレート8、支持プレート9、遠心クラッチ12、及びナット部材13を有している。なお、第1カム機構71が、本発明のカム機構に相当する。
[固定シーブ]
固定シーブ1は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。固定シーブ1は、軸方向に移動しないように固定されている。
固定シーブ1は、円板状である。固定シーブ1の対向面11は、径方向の外側にいくにしたがって、可動シーブ3から離れるように傾斜している。なお、固定シーブ1の対向面11は、可動シーブ3と対向する面である。
[固定ボス]
固定ボス2は、円筒状であって、固定シーブ1から軸方向に延びている。詳細には、固定ボス2は、固定シーブ1から軸方向の第1側に延びている。固定ボス2は、固定シーブ1と一体的に回転する。本実施形態では、固定ボス2は固定シーブ1と別部材によって形成されている。固定ボス2は、固定シーブ1に固定されることによって、固定シーブ1と一体的に回転する。なお、固定ボス2は、固定シーブ1と一つの部材によって構成されていてもよい。
固定ボス2の先端部21に、ドライブプレート8が取り付けられている。なお、固定ボス2の先端部21とは、軸方向の第1側の端部である。先端部21は他の部分よりも外径が小さいため、段差部22が形成されている。図3に示すように、固定ボス2は、先端部21の外周面において、一対の第1平坦面23を有している。一対の第1平坦面23は、互いに平行に延びている。
図1に示すように、出力シャフト(図示省略)は、固定ボス2の内部を、軸方向に延びている。出力シャフトは、例えば後輪にトルクを伝えるための軸である。出力シャフトと固定ボス2とは相対回転可能である。なお、出力シャフトと固定ボス2との間に、ベアリング102,103が配置されている。
[可動シーブ]
可動シーブ3は、回転軸Oを中心に回転するように配置されている。可動シーブ3は、軸方向において固定シーブ1と対向するように配置されている。可動シーブ3は、固定シーブ1に対して、軸方向の第1側に配置されている。可動シーブ3は、軸方向に移動するように配置されている。可動シーブ3は、軸方向に移動することによって、固定シーブ1に対して接近及び離間する。
可動シーブ3は、円板状である。可動シーブ3の対向面31は、径方向の外側にいくにしたがって、固定シーブ1から離れるように傾斜している。
可動シーブ3の対向面31は、固定シーブ1と対向する面である。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とは、間隔をあけて対向している。固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、V溝が形成されている。可動シーブ3が軸方向に移動することによって、V溝の溝幅が変わる。このV溝内において、ベルト101が配置されている。なお、固定シーブ1の対向面11と、可動シーブ3の対向面31とによって、ベルト101を挟持している。
可動シーブ3は、対向面31とは反対側の面において、溝部32を有している。溝部32は、可動シーブ3の内周端部に形成されている。溝部32は、環状であり、周方向に延びている。この溝部32に、スプリング5の端部が収容される。
[可動ボス]
可動ボス4は、可動シーブ3から軸方向に延びている。詳細には、可動ボス4は、可動シーブ3から軸方向の第1側に延びている。可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に回転する。また、可動ボス4は、可動シーブ3と一体的に軸方向に移動する。本実施形態では、可動ボス4と可動シーブ3とは一つの部材で形成されている。なお、可動ボス4と可動シーブ3とは、別部材によってそれぞれ形成されており、互いに固定されることによって、一体的に回転及び軸方向に移動してもよい。
可動ボス4は、円筒状である。可動ボス4は、固定ボス2に対して径方向外側に配置されている。すなわち、固定ボス2は、可動ボス4内を延びている。図2に示すように、可動ボス4は、その先端部(軸方向の第1側端部)に複数のカム部41を有している。各カム部41は、周方向において間隔をあけて配置されている。各カム部41は、軸方向の第1側に延びている。
カム部41は、第1カム面411と、第2カム面412とを有している。第1カム面411は、回転方向を向くとともに、軸方向の第1側を向いている。第2カム面412は、回転方向と反対側を向くとともに、軸方向の第2側を向いている。
図1に示すように、可動ボス4は、グリスを介さずに、固定ボス2上を摺動可能である。詳細には、可動ボス4の内周面に摺動部材45が取り付けられている。摺動部材45は、円筒状である。摺動部材45は、径方向において、可動ボス4と固定ボス2との間に配置されている。可動ボス4は、摺動部材45を介して固定ボス2上を摺動可能である。摺動部材45は、可動ボス4と一体的に移動する。
摺動部材45は、可動ボス4よりも、摩擦係数が小さい。例えば、摺動部材45は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。このように、摺動部材45は、可動ボス4よりも摩擦係数が小さいため、固定ボス2上をスムーズに摺動することができる。
可動ボス4は、例えば、金属製である。具体的には、可動ボス4は、鋼製又はアルミニウム合金製である。より具体的には、可動ボス4は、炭素鋼及び合金鋼よりなる群から選ばれる少なくとも一種によって形成される。
[スプリング]
スプリング5は、圧縮した状態で、可動シーブ3とスプリングシート6との間に配置されている。スプリング5は、可動シーブ3を軸方向に付勢する。詳細には、スプリング5は、軸方向において、可動シーブ3を固定シーブ1に向かって付勢する。すなわち、スプリング5は、可動シーブ3を軸方向の第2側に付勢する。これによって、固定シーブ1と可動シーブ3とが、ベルト101を挟持する。スプリング5は、例えばコイルスプリングとすることができる。スプリング5は、可動ボス4を囲むように、可動ボス4の径方向外側に配置されている。
[スプリングシート]
スプリングシート6は、スプリング5を支持するように構成されている。スプリングシート6は、可動ボス4に対して、径方向外側に配置される。スプリングシート6は、径方向において、可動ボス4とスプリング5との間に配置される。スプリングシート6は、可動ボス4と相対回転可能である。また、スプリングシート6は、可動ボス4に対して、軸方向に相対移動可能である。
スプリングシート6は、固定ボス2と一体的に回転するように構成されている。詳細には、スプリングシート6は、固定ボス2と一体的に回転するドライブプレート8と一体的に回転するように構成されている。例えば、スプリングシート6の一部がドライブプレート8の第1開口部81に嵌合することによって、スプリングシート6はドライブプレート8と一体的に回転する。
図4及び図5に示すように、スプリングシート6は、本体部61と、複数のカム受け部62とを有している。カム受け部62は、本体部61と異なる材質によって構成される。具体的には、本体部61は、PA66(ポリアミド66)、又はPA46(ポリアミド46)などによって構成される。そして、カム受け部62は、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、及び、ポリフェニレンサルファイド系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種類によって構成される。
本体部61は、円筒部611、フランジ部612、及び複数の保持部613を有する。なお、円筒部611、フランジ部612、保持部613は、一つの部材によって構成されている。
円筒部611は軸方向に延びている。円筒部611は、径方向において、可動ボス4とスプリング5との間に配置されている。円筒部611は、スプリング5を径方向において支持している。可動ボス4は、円筒部611内を延びている。
フランジ部612は、円筒部611から径方向外側に延びている。フランジ部612は、円筒部611の軸方向端部から径方向外側に延びている。詳細には、フランジ部612は、円筒部611の軸方向第1側の端部に形成されている。フランジ部612は、周方向に延びる環状である。フランジ部612は、周方向に断続的に延びている。径方向視において、フランジ部612は、カム受け部62と重複しない。フランジ部612の軸方向の第1側を向く面は、ドライブプレート8と接触している。また、フランジ部612の軸方向の第2側を向く面は、スプリング5を支持している。すなわち、フランジ部612は、スプリング5とドライブプレート8とによって挟まれている。
保持部613は、円筒部611の内周面上に形成されている。各保持部613は、互いに周方向において間隔をあけて配置されている。保持部613は、周方向に延びている。保持部613の回転方向と反対側の端面には、係合溝614が形成されている。係合溝614は、軸方向に延びている。この係合溝614を利用して、カム受け部62が取り付けられている。すなわち、保持部613の回転方向と反対側の端部に、カム受け部62が取り付けられている。
保持部613の回転方向側の端部には、第2カム受け面615が形成されている。第2カム受け面615は、回転方向を向くとともに軸方向の第1側を向いている。
カム受け部62は、本体部61に取り付けられている。詳細には、カム受け部62は、保持部613に取り付けられている。カム受け部62は、軸方向に延びる係合凸部622を有している。係合凸部622が係合溝614内に係合することによって、カム受け部62が保持部613に取り付けられる。なお、係合凸部622は、根元がくびれており、係合溝614は、開口側が狭くなっている。このため、カム受け部62は、保持部613から周方向に離れることができない。また、カム受け部62は、軸方向に移動させることで保持部613から取り外すことができる。
カム受け部62は、第1カム受け面621を有している。第1カム受け面621は、回転方向と反対側を向くとともに、軸方向の第2側を向いている。カム受け部62の一部は、ドライブプレート8の第1開口部81内に配置されている。詳細には、カム受け部62の軸方向第1側の端部が、第1開口部81内に配置されている。
カム受け部62は、円筒部611から径方向外側に露出している。すなわち、円筒部611は、切欠き部616を有している。そして、カム受け部62は、この切欠き部616を介して径方向外側に露出している。なお、フランジ部612は、切欠き部616には形成されていない。すなわち、フランジ部612は、円筒部611の切欠き部616を除いた部分に形成されている。
[第1及び第2カム機構]
図6に示すように、第1カム機構71は、カム部41とカム受け部62とによって構成される。詳細には、第1カム機構71は、カム部41の第1カム面411と、カム受け部62の第1カム受け面621とによって構成されている。カム部41の第1カム面411は、カム受け部62の第1カム受け面621と当接している。第1カム機構71は、固定シーブ1に対する可動シーブ3の相対回転を、可動シーブ3の軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、発進時のように加速した時に可動シーブ3が固定シーブ1よりも速い速度で回転すると、可動シーブ3は固定シーブ1に対して回転方向に相対回転する。これによって、第1カム機構71は、可動シーブ3を固定シーブ1に向かって移動させる。この結果、固定シーブ1と可動シーブ3とによってベルト101を挟む力が増加する。
第2カム機構72は、カム部41の第2カム面412と、保持部613の第2カム受け面615とによって構成されている。第2カム機構72は、固定シーブ1に対する可動シーブ3の相対回転を、可動シーブ3の軸方向推力に変換するように構成されている。すなわち、減速時などにおいて固定シーブ1が可動シーブ3よりも速い速度で回転すると、可動シーブ3は固定シーブ1に対して回転方向と反対方向に相対回転する。これによって、第2カム機構72は、可動シーブ3を固定シーブ1から離れるように移動させる。この結果、ベルト101が回転軸Oに近付くように移動する。なお、一般的に、減速時に第2カム受け面615に作用する負荷は、加速時に第1カム受け面621に作用する負荷よりも小さい。
[ドライブプレート]
図1に示すように、ドライブプレート8は、固定ボス2の先端部21に取り付けられている。ドライブプレート8は、固定ボス2と一体的に回転する。図7は、軸方向の第1側から見たドライブプレート8の背面図である。図7に示すように、ドライブプレート8は、複数の第1開口部81、及び第1貫通孔82を有している。この第1貫通孔82に、固定ボス2の先端部21が嵌合している。
各第1開口部81は、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。第1開口部81は、カム受け部62を収容している。また、各第1開口部81は、カム部41がドライブプレート8と干渉することを防ぐために形成されている。すなわち、各第1開口部81は、カム部41が貫通するように構成されている。
ドライブプレート8は、第1貫通孔82を画定する内周面において、一対の第2平坦面83を有している。一対の第2平坦面83は、互いに平行に延びている。ドライブプレート8を固定ボス2に取り付けた状態において、第2平坦面83は、第1平坦面23と対向し当接している。このため、ドライブプレート8は、固定ボス2に対して相対回転せず、固定ボス2と一体的に回転する。
[支持プレート]
図1に示すように、支持プレート9は、固定ボス2の先端部21に取り付けられている。支持プレート9は、固定ボス2と一体的に回転する。図8は、軸方向の第1側から見た支持プレート9の背面図である。図8に示すように、支持プレート9は、複数の第2開口部91、及び第2貫通孔92を有している。この第2貫通孔92に、固定ボス2の先端部21が嵌合している。支持プレート9は、ドライブプレート8に対して軸方向の第1側に配置されている。
各第2開口部91は、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。各第2開口部91は、カム部41がドライブプレート8と干渉することを防ぐために形成されている。すなわち、各第2開口部91は、カム部41が貫通するように構成されている。第2開口部91は、第1開口部81とは異なり、カム受け部62を収容していない。すなわち、軸方向の第1側から見て、カム受け部62は、第2開口部91を介して露出されていない。
支持プレート9は、カム受け部62と当接している。また、カム受け部62は、反対側において、可動ボス4のカム部41と当接している。すなわち、支持プレート9は、可動ボス4のカム部41と協働して、軸方向において、カム受け部62を挟み込んでいる。
支持プレート9は、第2貫通孔92を画定する内周面において、一対の第3平坦面93を有している。一対の第3平坦面93は、互いに平行に延びている。支持プレート9を固定ボス2に取り付けた状態において、第3平坦面93は、第1平坦面23と対向し当接している。このため、支持プレート9は、固定ボス2に対して相対回転せず、固定ボス2と一体的に回転する。
図1に示すように、固定ボス2の先端部21の外周面には、ネジ山が形成されている。そして、ナット部材13が固定ボス2の先端部21に螺合している。このナット部材13によって、ドライブプレート8及び支持プレート9が軸方向において固定される。
[遠心クラッチ]
遠心クラッチ12は、複数のクラッチシュー121、及びクラッチハウジング122を有している。遠心クラッチ12は、固定ボス2の回転を、出力シャフトに伝達したり遮断したりするように構成されている。
クラッチシュー121は、周方向の一端部がドライブプレート8に揺動可能に取り付けられている。クラッチシュー121は、その外周面に摩擦材123を有している。クラッチシュー121の他端部には、各クラッチシュー121を径方向の内側に付勢するようにリターンスプリング(図示省略)が取り付けられている。
クラッチハウジング122は、各クラッチシュー121を径方向の外側から覆うように配置されている。クラッチハウジング122は、固定ボス2と相対回転である。詳細には、クラッチハウジング122は、ボス部124を有している。ボス部124の内周面には、スプライン溝が形成されている。このボス部124に、出力シャフトがスプライン嵌合することができる。
遠心クラッチ12が伝達状態になると、各クラッチシュー121の摩擦材123は、クラッチハウジング122の内周面と摩擦係合する。また、遠心クラッチ12が遮断状態になると、各クラッチシュー121の摩擦材123は、クラッチハウジング122の内周面から離れる。なお、遠心クラッチ12の伝達状態とは、遠心クラッチ12が、固定シーブ1及び固定ボス2の回転を出力シャフトに伝達する状態を意味する。また、遠心クラッチ12の遮断状態とは、遠心クラッチ12が、固定シーブ1及び固定ボス2の回転を出力シャフトに伝達しない状態を意味する。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の各変形例は、基本的には同時に適用することができる。
(a)上記実施形態では、カム受け部62は、第1カム受け面621のみを有していたが、スプリングシート6の構成はこれに限定されない。図9は、スプリングシートの分解図である。図9に示すように、カム受け部62は、第1カム受け面621及び第2カム受け面615を有していてもよい。この場合、カム受け部62は上記実施形態における保持部613も兼ねているため、スプリングシート6の本体部61は保持部613を有していない。また、カム受け部62は、フランジ部623を有している。このフランジ部623は、本体部61のフランジ部612と同様に構成されている。カム受け部62のフランジ部623がスプリング5とドライブプレート8とによって挟まれることによって、カム受け部62はスプリング5及びドライブプレート8によって支持される。また、このようにカム受け部62は支持されるため、支持プレート9を省略してもよい。
(b)上記実施形態では、ナット部材13及び支持プレート9などを取り外すことでカム受け部62は本体部61から取り外し可能であったが、カム受け部62は、本体部61に固定されていてもよい。
1 :固定シーブ
2 :固定ボス
3 :可動シーブ
4 :可動ボス
41 :カム部
5 :スプリング
6 :スプリングシート
61 :本体部
611 :円筒部
613 :保持部
614 :係合溝
616 :切欠き部
62 :カム受け部
622 :係合凸部
71 :第1カム機構
8 :ドライブプレート
9 :支持プレート
100 :プーリ装置

Claims (5)

  1. 固定シーブと、
    前記固定シーブから軸方向に延びる固定ボスと、
    軸方向において前記固定シーブと対向し、軸方向に移動可能に配置される可動シーブと、
    前記可動シーブから軸方向に延び、前記固定ボスに対して径方向外側に配置される可動ボスと、
    前記可動シーブを軸方向に付勢するスプリングと、
    前記可動ボスの径方向外側に配置され、前記固定ボスと一体的に回転するように構成され、前記スプリングを支持するスプリングシートと、
    前記固定シーブに対する前記可動シーブの相対回転を前記可動シーブの軸方向推力に変換するよう構成されたカム機構と、
    を備え、
    前記可動ボスは、先端部においてカム部を有し、
    前記スプリングシートは、本体部と、前記本体部と異なる材質によって構成されるカム受け部と、を有し、
    前記カム機構は、前記カム部及び前記カム受け部によって構成される、
    プーリ装置。
  2. 前記カム受け部を収容する開口部を有し、固定ボスに一体的に回転するように取り付けられるドライブプレートと、
    前記固定ボスに取り付けられ、前記カム部と協働して前記カム受け部を挟み込む支持プレートと、
    をさらに備える、請求項1に記載のプーリ装置。
  3. 前記スプリングシートの本体部は、円筒部と、前記円筒部の内周面上に形成される保持部と、を有し、
    前記カム受け部は、前記保持部に取り付けられる、
    請求項1に記載のプーリ装置。
  4. 前記保持部は、回転方向と反対側の端面において、軸方向に延びる係合溝を有し、
    前記カム受け部は、前記係合溝に係合するように軸方向に延びる係合凸部を有する、
    請求項3に記載のプーリ装置。
  5. 前記円筒部は、切欠き部を有し、
    前記カム受け部は、前記切欠き部を介して径方向外側に露出する、
    請求項3に記載にプーリ装置。
JP2022178061A 2022-11-07 2022-11-07 プーリ装置 Pending JP2024067748A (ja)

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