JP2016057902A - サーバ冷却システム及びその冷却方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーバ室7において複数配列されているサーバ1を冷却するサーバ冷却システムであり、各サーバ1のCPU2等の発熱部4に、その熱を吸熱するために一端が取り付けられた、高温の熱から低温の熱への熱移動させる機能を有するヒートパイプ5と、サーバ1により加熱された空気を外部へ排出する、サーバ室7に設けられた排気通路8,29と、排気通路8,29内に設けられた、ヒートパイプ5の他端が取り付けられた冷却フィン6と、を備えたシステムである。サーバ1の発熱4の熱をヒートパイプ5で吸熱し、ヒートパイプ5で冷却フィン6まで移動させ、冷却フィン6を排気通路8,29内で空冷してサーバ室7外にその熱交換した空気を排気して放熱する。
【選択図】図1
Description
更に、図11に示すように、サーバ室52の室温が低くなるので、サーバ室52の室内で作業する際に、作業者に過度の負担がかかり、健康障害の危険があるという問題を有していた。
前記サーバ(1)の発熱部(4)に隣接してルーバー(25)を配置し、このルーバー(25)にヒートパイプ(5)を取り付け、該ルーバー(25)を冷却する送風ファン(26)を備えることができる。
前記排気通路(29)は、前記サーバ室(7)の床下に設けられた二重床構造の風道(28)である。
前記サーバ(1)の発熱部(4)の熱は、ルーバー(25)を用いて強制対流方式により前記ヒートパイプ(5)に伝熱することができる。
または、前記排気通路(8,29)内の冷却フィン(6)は、該排気通路(8,29)に冷凍機(27)で冷却した空気を送風して冷却する。
外気温が高温にならないときには、冷凍機(27)を稼働させずに外気だけで冷却フィン(6)を十分冷却できるため、省エネルギー性能に優れている。
<冷却システムの全体構成>
図1は本発明の実施例1のサーバ冷却システムを示す概略説明図である。図2はサーバの一例を示す概略説明図である。
実施例1のサーバ冷却システムは、各サーバ1のCPU2やハードディスク3等の発熱部4に、その熱を吸収するために一端が取り付けられたヒートパイプ5と、このヒートパイプ5の他端が取り付けられた冷却フィン6と、この冷却フィン6の加熱された空気を外部へ排出する、サーバ室7に設けられた排気通路8と、を備えたものである。この冷却システムは、サーバ室7において複数配列されているサーバ1を集中的に冷却するシステムである。実施例1のサーバ冷却システムは、サーバ室7の天井面9の上側に排気通路8を形成したものである。
図2に示すサーバ1は、上からルーター12、CPU2、ルーター12、ハードディスク3と2段のスイッチングハブ13が備えられた構成を示している。本発明では例えば上側のルーター12とCPU2との間に上部冷却用マウント14が配置されている。この上部冷却用マウント14にはヒートパイプ5の一端が接続されている。この上部冷却用マウント14は、上側のルーター12と共に主にCPU2を冷却する。なお、このサーバ1は一例であってこのような構成に限定されないことは勿論である。
図3はヒートパイプを示す一部省略した原理説明図である。
ヒートパイプ5は、アルミニウム又は銅等の金属製パイプ16の内壁に毛細管構造を有するウィック17を備え、このウィック17の内部は中空になった密閉容器である。ヒートパイプ5には適量の水又は油等の作動液18が真空封入されている。ヒートパイプ5の表面に熱が加えられると(図示の左側の「入熱部」)、その部分の内壁の作動液18はその熱を潜熱として奪い、沸騰して蒸気になる。
図4は冷却フィンを示し、(a)は拡大正面図、(b)は拡大平面図である。
冷却フィン6は、図示するように、上側フィン20と下側フィン21とから成る。上側フィン20には長い突起が多数形成され、伝熱面積を広げた設計になっている。下側フィン21の突起は、上側フィン20の突起より短めになっている。これは排気通路8内においての安定性を考慮したものである。この図示例の突起の長さに限定されるものではない。また、1個の冷却フィン6に形成される突起の本数も図示例に限定されないことは勿論である。更に熱交換率の向上を図れる形状であれば、この突起の形状も図示例に限定されない。
図5はサーバから熱伝導方式による吸熱構造を示す拡大斜視図である。図6はサーバから強制対流方式による吸熱構造を示す拡大斜視図である。
次に、サーバ1(発熱部4)からヒートパイプ5に効率よく伝熱する吸熱構造を説明する。図4に示す吸熱構造は、サーバ1(発熱部4)に伝熱プレート23の一端を締付具24で張り付けるように取り付け、この伝熱プレート23の他端にヒートパイプ5を取り付けた熱伝導方式による吸熱構造である。伝熱プレート23は熱伝導率の高い材質のプレートである。例えば、アルミニウム、黄銅(真鍮)、ニッケル、鉄等の金属板を用いる。この伝熱プレート23の吸熱構造によれば、個々のCPU2等に冷却ファンを設ける必要はない。
これらのサーバ1からの吸熱構造は共にサーバラック11のみの加工だけで良いので、汎用性の高い冷却システムになる。
本発明の冷却システムでは、サーバ1で発生した高温の熱を高温状態のままでヒートパイプ5に直接伝熱させ、このヒートパイプ5により熱移動させ、その高温の熱を冷却フィン6により熱交換して放熱することによりサーバ1を集中的に冷却する。従来のようにサーバ1全体、すなわち高熱を発しないスイッチングハブ13、ルーター12まで冷却していない。更にはサーバ室7全体も冷却していない。そこで、サーバ1全体、サーバ室7全体を冷却するものではないため、サーバ室7が低温にならない。
一方、外気温が高温にならないときには、冷凍機27を稼働させずに外気だけで冷却フィン6を十分に冷却できるため、省エネルギー性能に優れている。
図7はサーバ冷却システムの変形例を示す概略説明図である。
サーバ冷却システムの変形例は、サーバ室7の床面10の下側はケーブルを配線するために二重床構造になっており、この二重床構造の風道28をそのまま排気通路29として利用したものである。ヒートパイプ5の他端が取り付けられた冷却フィン6は、この二重床構造の排気通路29内に配置する。実施例1と同様にこの排気通路29から冷却フィン6の加熱された空気を外部へ排出する。
実施例2のサーバ冷却システムは、供給用冷却ダクト30の空気を冷却ファン31で各サーバ1のCPU2やハードディスク3等の発熱部4に送風して冷却するシステムである。このシステムは、サーバ1の発熱部4に空気を送風して冷却する冷却ファン31と、熱交換した温熱を伝熱するルーバー25に取り付けられたヒートパイプ5と、このヒートパイプ5の他端が取り付けられた冷却フィン32と、この冷却フィン32の加熱された空気を外部へ排出する排熱用冷却ダクト33と、を備えたものである。更に、サーバラック11自体を断熱材19で覆い、サーバ室7に熱が籠らないようになっている。
図8、図9では吸熱構造としてルーバー25を用いた強制対流方式を利用しているが、図5に示した熱伝導方式による吸熱構造を用いることも勿論可能である。
図10は実施例2の冷却フィンを示す拡大斜視図である。
実施例2の冷却フィン32は、伝熱板34を複数枚上下方向に数枚間隔を開けて並べた構造になる。冷風の送風方向に伝熱板34の長手方向に併せてヒートパイプ5を取り付ける。なお、図6に示したような、突起を設けた形式の冷却フィン6を実施例2のサーバ冷却システムに組み込むことができる。
4 発熱部
5 ヒートパイプ
6 冷却フィン
7 サーバ室
8 排気通路(天井側)
16 金属製パイプ
17 ウイック
18 作動液
27 冷凍機
29 排気通路
Claims (11)
- サーバ室(7)において複数配列されているサーバ(1)を冷却するサーバ冷却システムであって、
各サーバ(1)の発熱部(4)に、その熱を吸熱するために一端が取り付けられた、高温の熱から低温の熱へ熱移動させる機能を有するヒートパイプ(5)と、
前記サーバ(1)により加熱された空気を外部へ排出する、前記サーバ室(7)に設けられた排気通路(8,29)と、
前記排気通路(8,29)内に設けられた、前記ヒートパイプ(5)の他端が取り付けられた冷却フィン(6)と、を備え、
前記サーバ(1)の発熱部(4)の熱を前記ヒートパイプ(5)で吸熱し、該ヒートパイプ(5)で前記冷却フィン(6)まで移動させ、該冷却フィン(6)を排気通路(8,29)内で冷却して前記サーバ室(7)外にその熱交換した空気を排気して放熱する構成にした、ことを特徴とするサーバ冷却システム。 - 前記サーバ(1)の発熱部(4)に伝熱プレート(23)を張り付け、該伝熱プレート(23)に前記ヒートパイプ(5)を取り付けた、ことを特徴とする請求項1のサーバ冷却システム。
- 前記サーバ(1)の発熱部(4)に隣接してルーバー(25)を配置し、このルーバー(25)にヒートパイプ(5)を取り付け、該ルーバー(25)を冷却する冷却ファン(31)を備えた、ことを特徴とする請求項1のサーバ冷却システム。
- 前記サーバ(1)は、断熱性を有するサーバラック(11)に収容した、ことを特徴とする請求項1、2又は3のサーバ冷却システム。
- 前記排気通路(8)は、前記サーバ室(7)において各サーバ(1)の天井(9)内に設けられたダクトである、ことを特徴とする請求項1,2,3又は4のサーバ冷却システム。
- 前記排気通路(29)は、前記サーバ室(7)の床下に設けられた二重床構造の風道(28)である、ことを特徴とする請求項1,2,3又は4のサーバ冷却システム。
- サーバ室(7)において各サーバ(1)から生じる熱を冷却するサーバ冷却方法であって、
各サーバ(1)の発熱部(4)で生じる熱を、高温部から低温部へ熱移動させる機能を有するヒートパイプ(5)で吸熱し、
この吸熱した熱を、前記ヒートパイプ(5)で前記サーバ室(7)の天井又は二重床構造に設けられた排気通路(8,29)内に備えられた冷却フィン(6)に移動させ、
前記排気通路(8,29)内において前記冷却フィン(6)を冷却し、熱交換した空気を外部へ排気することにより、各サーバ(1)を集中的に冷却する、ことを特徴とするサーバ冷却方法。 - 前記排気通路(8,29)内の冷却フィン(6)は、該排気通路(8,29)に外気を導入して冷却する、ことを特徴とする請求項7のサーバ冷却方法。
- 前記排気通路(8,29)内の冷却フィン(6)は、該排気通路(8,29)に冷凍機(27)で冷却した空気を送風して冷却する、ことを特徴とする請求項7のサーバ冷却方法。
- 前記サーバ(1)の発熱部(4)の熱は、伝熱プレート(23)を用いて熱伝導方式により前記ヒートパイプ(5)に伝熱する、ことを特徴とする請求項7、8又は9のサーバ冷却方法。
- 前記サーバ(1)の発熱部(4)の熱は、ルーバー(25)を用いて強制対流方式により前記ヒートパイプ(5)に伝熱する、ことを特徴とする請求項7、8又は9のサーバ冷却方法。
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