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JP2015087574A - プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法 - Google Patents

プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法 Download PDF

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Takashi Ozawa
孝 小沢
敬則 庄司
Takanori Shoji
敬則 庄司
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Abstract

【課題】投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いをユーザーに認識させ易くすることができるプロジェクター、およびプロジェクターの制御方法を提供する。
【解決手段】プロジェクター1は、複数の輝度設定値を輝度設定情報211として記憶する記憶手段21と、複数の輝度設定値に基づいて光源装置11を駆動するための駆動電力を複数生成する光源制御手段25と、光源制御手段25の動作を制御する輝度設定手段202と、を備え、輝度設定手段202は、電源オン後に画像信号が検出された場合、または画像入力切り替え後に画像信号が検出された場合において、記憶手段21の輝度設定情報211に基づき、所定時間で、光源制御手段25に駆動電力を切り替えて生成させ、画像の投写を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法に関する。
従来、光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調して投写するプロジェクターが知られている。このようなプロジェクターでは、設置された周囲の環境(明るさ等)や投写サイズ、投写画像の内容等により、光源装置の輝度設定を変更して使用することがある。なお、輝度設定の変更を行うには、プロジェクターに備わるメニュー設定画面を表示させて変更を行うことが一般的となっている。
特許文献1では、スクリーンとプロジェクターとの距離に応じて、自動的に投写映像の輝度を調整し、設置環境に応じた最適な明るさで投写映像を表示するプロジェクターが開示されている。
特許文献2では、光源輝度を最小輝度に設定し、投写面に投写されたテスト画像を撮像し、テスト画像に含まれる文字列を文字認識部が正しく認識できるまで、光源輝度を1段階ずつ高く(明るく)していくことで、視認性が良好となる輝度に調整可能なプロジェクターが開示されている。
特開2008−203490号公報 特開2011−203516号公報
しかしながら、特許文献1のプロジェクターでは、投写距離や動作モード(ホームシアターモードや省エネモード等)に合わせて、予め設定された輝度となるように自動的に輝度が調整されるため、プロジェクター使用時の周囲の環境や、投写サイズ、コンテンツ等により、必ずしもユーザーの所望する輝度とはならないという課題があった。また、特許文献2のプロジェクターにおいても、テスト画像を用い、投写されたテスト画像の内容を文字認識部が正しく認識できるように自動的に輝度が調整されるため、特許文献1のプロジェクターと同様に、必ずしもユーザーの所望する輝度とはならないという課題があった。
また、ユーザーが輝度変更(輝度設定)を行う場合には、実際に投写する画像に対して輝度を設定し、画像を投写させて確認しないと、輝度のレベルや輝度の違いがわからないという課題があった。また、輝度を設定して投写させる操作は煩雑であり、ユーザーが操作を行いながら投写した画像の輝度のレベルを比較することは容易ではないという課題があった。
従って、投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いをユーザーに認識させ易くし、ユーザーの所望する輝度に近づけることができるプロジェクター、およびプロジェクターの制御方法が要望されていた。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るプロジェクターは、光源装置から射出される光を画像情報に基づいて変調して投写するプロジェクターであって、複数の輝度設定値を輝度設定情報として記憶する記憶手段と、複数の輝度設定値に基づいて光源装置を駆動するための駆動電力を複数生成する光源制御手段と、光源制御手段の動作を制御する輝度設定手段と、を備え、輝度設定手段は、電源オン後に画像信号が検出された場合、または画像入力切り替え後に画像信号が検出された場合において、記憶手段の輝度設定情報に基づき、所定時間で、光源制御手段に駆動電力を切り替えて生成させ、画像の投写を行うことを特徴とする。
このようなプロジェクターによれば、輝度設定手段は、電源オン後に画像信号が検出された場合や画像入力切り替え後に画像信号が検出された場合において、輝度設定情報に基づき、所定時間で、駆動電力を切り替えて生成させて光源装置を駆動し、画像の投写を行う。これにより、プロジェクターは、投写する実際の画像に対し、複数の輝度設定値に基づいて輝度を切り替えて順次投写することができるため、実際に投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いをユーザーに認識させ易くすることができる。また、ユーザーの所望する輝度に近づけることができる。
[適用例2]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、入力操作により輝度設定手段に動作を指示する入力操作手段を備え、駆動電力を切り替えて光源装置を駆動して投写している状態で、輝度設定手段は、入力操作手段による入力操作を検出した場合、光源制御手段に、入力操作を検出したときの輝度設定値に基づいて駆動電力を生成させ、画像の投写を開始することが好ましい。
このようなプロジェクターによれば、駆動電力を切り替えて光源装置を駆動して投写している状態で、入力操作を検出した場合、入力操作を検出したときの輝度設定値に基づいて駆動電力を生成させ、画像の投写を開始する。これにより、ユーザーは、輝度のレベルや輝度の違いを認識し、所望する輝度で投写された際に、入力操作を行うことにより、所望した輝度で投写させることができる。従って、ユーザーは、容易に、所望する輝度に設定することができる。
[適用例3]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、入力操作により輝度設定手段に動作を指示する入力操作手段を備え、駆動電力を切り替えて光源装置を駆動して投写している状態で、輝度設定手段は、入力操作手段による入力操作を検出しなかった場合、光源制御手段に、輝度設定情報による所定の輝度設定値に基づいて駆動電力を生成させ、画像の投写を開始することが好ましい。
このようなプロジェクターによれば、駆動電力を切り替えて光源装置を駆動して投写している状態で、入力操作を検出しなかった場合、輝度設定情報による所定の輝度設定値に基づいて駆動電力を生成させ、画像の投写を開始する。これにより、ユーザーは、輝度設定を行わなくても、投写を開始させることができる。
[適用例4]上記適用例に係るプロジェクターにおいて、輝度設定情報による所定の輝度設定値は、輝度設定値の中で最低輝度となる輝度設定値に設定されることが好ましい。
このようなプロジェクターによれば、ユーザーによる輝度設定が行われなかった場合には、最低輝度となる輝度設定値に設定して画像投写を開始する。これにより、投写によるプロジェクターの消費電力を下げることができ、省エネ効果を向上させることができる。
[適用例5]本適用例に係るプロジェクターの制御方法は、光源装置から射出される光を画像情報に基づいて変調して投写するプロジェクターの制御方法であって、複数の輝度設定値を輝度設定情報として記憶する記憶手段と、複数の輝度設定値に基づいて光源装置を駆動するための駆動電力を複数生成する光源制御手段と、光源制御手段の動作を制御する輝度設定手段と、を備え、電源オン後の画像信号、または画像入力切り替え後の画像信号を検出する画像信号検出ステップと、画像信号が検出された場合、所定時間を計測する計測ステップと、記憶手段の輝度設定情報に基づき、所定時間で、駆動電力を切り替えて生成させる輝度切替ステップと、切り替えて生成された駆動電力により画像の投写を行う投写ステップと、を備えることを特徴とする。
このようなプロジェクターの制御方法によれば、画像信号検出ステップで、電源オン後の画像信号や画像入力切り替え後の画像信号を検出し、計測ステップで、画像信号が検出された場合に所定時間を計測し、輝度切替ステップで、所定時間で、駆動電力を切り替えて生成させ、投写ステップで、切り替えて生成された駆動電力により画像の投写を行う。このようなプロジェクターの制御方法により、プロジェクターは、投写する実際の画像に対し、複数の輝度設定値に基づいて輝度を切り替えて順次投写することができるため、実際に投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いをユーザーに認識させ易くすることができる。また、ユーザーの所望する輝度に近づけることができる。
実施形態に係るプロジェクターの回路構成を示すブロック図。 プロジェクターの輝度切り替え時の動作状態に応じた投写画像の遷移を示す図。 プロジェクターの輝度切り替え時の動作を示すフローチャート。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係るプロジェクター1の回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、画像入力端子6、画像投写手段10、OSD処理手段16、画像信号処理手段17、画像信号入力手段18、画像信号検出手段19、制御手段20、記憶手段21、入力操作手段23、光源制御手段25、電源端子30、電源部31等で構成されており、これらはプロジェクター1の外装筐体の内部または外面に配置されている。
画像投写手段10は、光源装置11、3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写レンズ13、液晶駆動手段14等を含んでいる。画像投写手段10は、光源装置11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで変調し、変調された画像を投写レンズ13から投写することによってスクリーンSC等の投写面に投写画像として表示する。
光源装置11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等の放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクター11bとを含んで構成されている。光源装置11から射出された光は、インテグレーター光学系(図示省略)によって輝度分布が略均一な光に変換され、色分離光学系(図示省略)によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ対応する液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、マトリックス状に配列された複数の画素(図示省略)が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加することが可能となっている。
液晶駆動手段14が入力される画像データに応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像情報に応じた光透過率に設定される。このため、光源装置11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像情報に応じた画像光が色光毎に形成される。形成された各色の画像光は、色合成光学系(図示省略)によって画素毎に合成されてカラーの画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSC等に拡大投写される。
本実施形態では、光源装置11として、放電型の光源を用いている。しかし、光源装置として固体光源を用いてもよい。固体光源としては、レーザー光源、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子等を用いてもよい。
本実施形態では、画像投写手段10は、3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを光変調装置として用いた透過型液晶方式の投写光学系を例示したが、反射型液晶表示方式やマイクロミラーデバイス方式(ライトスイッチ表示方式)など、他の表示方式の光変調装置を用いた投写光学系を採用しても良い。
制御手段20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶手段21に記憶されている制御プログラム(図示省略)に従って動作することにより、プロジェクター1の動作を統括制御する。制御手段20は、記憶手段21と共に、いわゆるコンピューターとして機能する。
制御手段20は、本実施形態では、経過時間を計時するタイマー201と、光源制御手段25の動作を制御する輝度設定手段202とを備えている。輝度設定手段202は、画像信号が検出された場合に、記憶手段21の輝度設定情報211に基づき、所定時間で、光源制御手段25に駆動電力を切り替えて生成させて光源装置11を駆動する。なお、輝度設定手段202およびタイマー201の動作の詳細は後述する。
記憶手段21は、フラッシュメモリーやFeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の書き換え可能な不揮発性のメモリーにより構成されている。記憶手段21には、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクター1の動作条件等を規定する各種設定情報(設定データ)等が記憶されている。
また、本実施形態では、記憶手段21は、輝度設定手段202が光源制御手段25の動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。また、記憶手段21は、複数の輝度設定値の情報を輝度設定情報211として保存している。輝度設定情報211として、本実施形態では、低輝度となる輝度設定値と高輝度となる輝度設定値との2つの輝度設定値を含んで保存している。
入力操作手段23は、ユーザーがプロジェクター1に対して各種指示を行うための操作パネル(図示省略)を備えている。操作パネルは、プロジェクター1の外装筐体の外面に設けられ、複数の操作キーで構成されている。
入力操作手段23(操作パネル)が備える操作キーには、電源のオン・オフを交互に切り替えるための電源キー、画像信号入力手段18に入力される複数の画像入力端子6を切り替えるための入力切替キー、各種設定を行うための設定メニューを重畳表示させるメニューキー、メニューからユーザーが設定項目を選択するカーソルキー、決定キー、エスケープキー等がある。
ユーザーが入力操作手段23の各種操作キーを操作すると、入力操作手段23は、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御手段20に出力する。なお、入力操作手段23は、遠隔操作が可能なリモートコントローラー(図示省略)からの信号を受信する受信手段(図示省略)を有した構成としてもよい。この場合、リモートコントローラーは、ユーザーの操作内容に応じた赤外線等の操作信号を発信し、受信手段は、これを受信して制御情報として制御手段20に伝達する。
画像信号入力手段18は、ビデオ再生装置やPC(パーソナルコンピューター)等の外部の画像出力装置から、ケーブル及びケーブルを接続する複数の画像入力端子6を介して画像情報が入力される。入力された画像情報は、制御手段20の指示に基づき、画像信号処理手段17に出力される。なお、画像信号入力手段18は、無線通信や光通信などの受信手段(図示省略)を備え、外部機器から無線によって画像信号を入力する構成としてもよい。
画像信号検出手段19は、画像信号入力手段18により選択されている画像入力端子6に画像信号が入力されているか否かの検出結果を制御手段20に通知する。
画像信号処理手段17は、画像信号入力手段18から入力される画像情報を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像情報に変換する。ここで、変換された画像情報は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの全ての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素を透過して射出する光の強弱(階調)が規定される。
OSD処理手段16は、制御手段20の指示に基づいて、投写画像上に、メニュー画像やメッセージ画像等のOSD(On-Screen Display)画像を重畳して表示するための処理を行う。OSD処理手段16は、OSDメモリー(図示省略)を備えており、OSD画像を形成するための図形やフォント等を表すOSD画像情報を記憶している。
制御手段20が、OSD画像の重畳表示を指示すると、OSD処理手段16は、必要なOSD画像情報をOSDメモリーから読み出し、投写画像上の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像信号処理手段17から入力される画像情報にこのOSD画像情報を合成する。OSD画像情報が合成された画像情報は、液晶駆動手段14に出力される。なお、制御手段20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理手段16は、画像信号処理手段17から入力される画像情報を、そのまま液晶駆動手段14に出力する。
液晶駆動手段14が、OSD処理手段16から入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動すると、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、画像情報に応じた画像光を形成する。そして、この画像光がクロスダイクロイックプリズム(図示省略)により合成され、投写レンズ13から投写される。
光源制御手段25は、制御手段20の指示に基づいて、光源装置11への駆動電力の供給と停止を制御し、光源装置11の点灯と消灯を切り替える。
光源制御手段25は、本実施形態では、輝度設定手段202の指示に基づいて、複数の輝度設定値に対応させて複数の駆動電力を生成し、光源装置11に供給する。なお、光源制御手段25は、本実施形態では、起動時に、低輝度および高輝度となる2つの駆動電力を生成し、交互に光源装置11に供給する。これにより、光源装置11は、低輝度と高輝度との2つの輝度となるように交互に発光する。そして、画像投写手段10により、投写画像が低輝度と高輝度で交互に投写される。
電源部31には、電源端子30を介してAC100V等の電力が外部から供給される。電源部31は、入力した電力(交流電力)を所定の直流電力に変換して、プロジェクター1の各部に変換した電力を供給する。また、電源部31は、制御手段20の指示に基づいて、画像の投写に必要な電力(動作電力)を各部に供給する状態(電源オン状態)と、動作電力の供給を停止して、電源をオンにするための操作を待機する状態(スタンバイ状態)とを切り替えることができる。
図2は、プロジェクター1の輝度切り替え時の動作状態に応じた投写画像の遷移を示す図である。
図2(a)は、プロジェクター1がスタンバイ状態または画像信号が入力されていない状態を示している。
図2(b)は、高輝度に設定されて投写された状態の投写画像G1を示す図である。
図2(a)に示す状態から、入力操作手段23の電源キー操作などにより電源オンされることにより、画像信号が入力した場合に投写画像G1に遷移する。なお、図2(a)に示す状態から、入力操作手段23の入力切替キー操作などにより入力切り替えが行われ、切り替えられた画像信号が入力した場合にも、図2(b)に示すように、投写画像G1に遷移する。
本実施形態では、記憶手段21に記憶される輝度設定情報211として、高輝度と低輝度となる2つの輝度設定値が保存されている。そして、最初の輝度設定値は高輝度となる輝度設定値としている。従って、投写画像G1は、本実施形態では、最初の輝度設定値(高輝度となる輝度設定値)に基づいて生成された駆動電力により投写されるため、高輝度の画像となる。
図2(b)に示すように、投写画像G1には、実際に投写する画像に、高輝度での投写に対応させたメッセージ画像が重畳されて投写される。本実施形態では、高輝度での投写に対応させたメッセージ画像として、「高輝度:[ENT]で輝度決定」という画像データ(文字列)が重畳される。
なお、投写する画像にメッセージ画像を重畳させる場合は、OSD処理手段16により、重畳させるメッセージ画像となる画像データをOSDメモリーから読み出し、画像信号処理手段17から入力する画像データに重畳させる。
図2(c)は、低輝度に設定されて投写された状態の投写画像G2を示す図である。
図2(b)に示す投写画像G1が投写された状態から、タイマー201での計時により、本実施形態では、所定時間として時間T1が経過した場合に投写画像G2に遷移する。投写画像G2は、本実施形態では、次の輝度設定値(低輝度となる輝度設定値)に基づいて生成された駆動電力により投写されるため、低輝度の画像となる。
図2(c)に示すように、投写画像G2には、実際に投写する画像に、低輝度での投写に対応させたメッセージ画像が重畳されて投写される。本実施形態では、低輝度での投写に対応させたメッセージ画像として、「低輝度:[ENT]で輝度決定」という画像データ(文字列)が重畳される。
なお、本実施形態では、時間T1経過毎に高輝度と低輝度とになるように、駆動電力を交互に切り替える。そのため、投写画像G1,G2が時間T1経過毎に交互に投写される。また、本実施形態では、投写画像G1,G2に切り替えた回数(投写画像G1,G2が投写された回数)が所定回数となるまで順次投写される。
このように、本実施形態では、所定時間(時間T1)毎に所定回数で投写画像G1,G2を順次投写(交互に投写)することにより、ユーザーに対して、実際に投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いを認識させ易くしている。
図2(d)は、輝度が決定された状態の投写画像G3を示す図である。投写画像G3の「選択輝度」は、輝度が選択されていることを示すものであり、実際にこのような文字列が表示されるわけではない。
図2(b)に示す投写画像G1が投写された状態、または、図2(c)に示す投写画像G2が投写された状態から、所定の操作キー(決定キー)による操作が行われた場合に投写画像G3に遷移する。そして、投写画像G3は、所定の操作キー(決定キー)による操作が行われたとき(輝度が決定されたとき)の輝度設定値(駆動電力)に設定されて投写される。
本実施形態では、高輝度となる投写画像G1が投写されている状態で、決定キーによる操作が行われた場合には、高輝度となる輝度設定値に設定され、投写画像G3として投写される。また、低輝度となる投写画像G2が投写されている状態で、決定キーによる操作が行われた場合には、低輝度となる輝度設定値に設定され、投写画像G3として投写される。このように、投写画像G3は、選択された輝度(輝度設定値)により、輝度が異なる。図2(d)の投写画像G3は、低輝度に設定された状態を示している。なお、以降、選択された輝度設定値による駆動電力により投写が開始される。
これにより、ユーザーは、実際に投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いを確認し、所望する輝度に近い投写画像G1,G2において、決定キーを操作することにより、所望した輝度に設定することができる。
なお、投写画像G1および投写画像G2に切り替えた回数が所定回数となっても、所定の操作キー(決定キー)による操作が行われなかった場合にも、投写画像G3に遷移する。この場合、投写画像G3は、本実施形態では、所定の輝度設定値として低輝度での輝度設定値に設定されて投写される。
これにより、ユーザーによる決定キーの操作が行われなかった場合でも、輝度を設定することができる。また、低輝度に設定されるため、投写によるプロジェクター1の消費電力を下げることができ、省エネ効果を向上させることができる。
図3は、プロジェクター1の輝度切り替え時の動作を示すフローチャートである。
図3に示すように、プロジェクター1がスタンバイ状態において、入力操作手段23の電源キー操作などにより電源オンすると(ステップS100)、ステップS101に移行する。
ステップS101において輝度設定手段202は、光源制御手段25に指示し、前回の投写の際に設定された輝度となる輝度設定値に対応させる駆動電力により、光源装置11を点灯させる。次に、ステップS104に移行する。
なお、本実施形態では、ステップS102,103によっても、ステップS104に移行する。詳細には、プロジェクター1が動作中に、入力切替キーが操作された場合(ステップS102)、画像入力端子6の中の選択された端子に切り替えられ(ステップS103)、ステップS104に移行する。
ステップS104において輝度設定手段202は、画像信号検出手段19の検出結果により、画像信号を検出したか否かを判断する。画像信号を検出した場合(ステップS104:Y)には、ステップS105に移行する。画像信号を検出しない場合(ステップS104:N)には、ステップS120に移行する。ここで、ステップS104が画像信号検出ステップに相当する。
ステップS105において輝度設定手段202は、輝度設定情報211において、初期設定される輝度(最初の輝度設定値)に設定し、この輝度となるように光源制御手段25に駆動電力を生成させる指示を行う。そして、光源制御手段25は、生成した駆動電力により光源装置11を駆動し投写する。次に、ステップS106に移行する。
なお、初期設定される輝度(最初の輝度設定値)は、本実施形態では、高輝度となる輝度設定値であり、図2(b)で示したように、高輝度となる投写画像G1が投写される。
ステップS106において輝度設定手段202は、タイマー201による計測を開始する。次に、ステップS107に移行する。ここで、ステップS106が計測ステップに相当する。
ステップS107において輝度設定手段202は、入力操作手段23の所定の操作キー(決定キー)による操作(入力操作)が行われたか否かを調べる。詳細には、高輝度となる輝度設定値の投写画像G1に対して、ユーザーの決定キーの操作(輝度選択操作)を検出したか否かを調べる。
そして、決定キーの操作を検出した(輝度選択操作を検出した)場合(ステップS107:Y)には、ステップS130に移行する。決定キーの操作を検出しない(輝度選択操作を検出しない)場合(ステップS107:N)には、ステップS108に移行する。
ステップS108において輝度設定手段202は、タイマー201による計測が、所定時間としての時間T1(例えば3秒)を経過したか否かを調べる。ここで、ステップS108が計測ステップに相当する。
そして、タイマー201が時間T1を経過した場合(ステップS108:Y)には、ステップS109に移行する。タイマー201が時間T1を経過していない場合(ステップS108:N)には、ステップS107へ移行する。なお、ステップS107に移行した場合、輝度選択操作を検出したか否かの動作を繰り返す。
ステップS109において輝度設定手段202は、輝度設定情報211において、次の輝度(輝度設定値)に切り替え、切り替えた輝度設定値に対応する駆動電力を光源制御手段25に生成させる指示を行う。そして、光源制御手段25は、生成した駆動電力により光源装置11を駆動し投写する。次に、ステップS110に移行する。ここで、ステップS109が輝度切替ステップに相当する。
なお、本実施形態では、次の輝度設定値として、低輝度の輝度設定値に切り替え、低輝度の輝度設定値に対応する駆動電力を生成させる指示を行い、図2(c)に示したように、低輝度となる投写画像G2が投写される。
ステップS110において輝度設定手段202は、輝度を切り替えた回数(投写画像G1,G2をそれぞれ投写した回数)が所定回数となったか否かを調べる。本実施形態では、所定回数をそれぞれ3回としている。従って、投写画像G1と投写画像G2とがそれぞれ3回ずつ投写されたか否かを調べる。
所定回数(3回)となった場合(ステップS110:Y)には、ステップS111に移行する。所定回数(3回)とはなっていない場合(ステップS110:N)には、ステップS106に移行する。
ここで、所定回数にはなっておらず、ステップS106に移行した場合、輝度が選択されるか、輝度切り替えの回数が所定回数となるまで、ステップS106からステップS109の動作を繰り返す。
ステップS110において、決定キーによる輝度の選択が行われずに所定回数(3回)となった場合には、輝度設定手段202は、輝度設定情報211による所定の輝度設定値に設定し、ステップS111に移行する。詳細には、本実施形態では、所定の輝度設定値として低輝度となる輝度設定値に設定されている。
ステップS111において輝度設定手段202は、光源制御手段25に指示をして、ステップS110で設定された輝度設定値、また、以降に説明するステップS120,S130で設定された輝度設定値に対応する駆動電力を生成させる(設定輝度に切り替える)。そして、ステップS112に移行して、輝度設定手段202は、生成された駆動電力により光源装置11を駆動し、画像投写を開始する。なお、ステップS112が投写ステップに相当する。
ここで、ステップS104に戻り、画像信号を検出しない場合(ステップS104:N)には、ステップS120に移行する。ステップS120において輝度設定手段202は、輝度設定情報211による所定の輝度設定値に設定する。詳細には、本実施形態では、所定の輝度設定値として低輝度となる輝度設定値に設定されている。そして、上述したステップS111,ステップS112に移行する。
ステップS107に戻り、輝度選択操作を検出した(決定キーが操作された)場合(ステップS107:Y)には、ステップS130に移行する。ステップS130において輝度設定手段202は、決定キーによる入力操作を検出したときの輝度設定値に設定(選択輝度に設定)する。そして、上述したステップS111,ステップS112に移行する。
以上により、本動作フローを終了する。
上述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態のプロジェクター1において、輝度設定手段202は、電源オン後に画像信号が検出された場合や画像信号の入力切り替え後に、画像信号が検出された場合において、輝度設定情報211に基づき、所定時間(時間T1:3秒)毎に所定回数(3回)で、駆動電力を切り替えて生成させて光源装置11を駆動する。これにより、プロジェクター1は、投写する実際の画像に対し、高輝度と低輝度とに切り替えて交互に投写することができるため、実際に投写する画像(投写画像G1,G2)の輝度のレベルや輝度の違いをユーザーに認識させ易くすることができる。また、ユーザーの所望する輝度に近づけることができる。
本実施形態のプロジェクター1において、輝度設定手段202は、駆動電力を切り替えて光源装置11を駆動して投写している状態で、決定キーによる入力操作を検出した場合、入力操作を検出したときの輝度設定値に基づいて駆動電力を生成させ、画像の投写を開始する。これにより、ユーザーは、輝度のレベルや輝度の違いを認識し、所望する輝度で投写された際に、入力操作を行うことにより、所望した輝度で投写させることができる。従って、ユーザーは、容易に、所望する輝度に設定することができる。
本実施形態のプロジェクター1において、輝度設定手段202は、駆動電力を切り替えて光源装置11を駆動して投写している状態で、決定キーによる入力操作を検出しなかった場合、輝度設定情報211による所定の輝度設定値に基づいて駆動電力を生成させ、画像の投写を開始する。これにより、ユーザーは、輝度設定を行わなくても、投写を開始させることができる。また、本実施形態では、決定キーによる入力操作を検出しなかった場合、所定の輝度設定値として、低輝度となる輝度設定値に設定されるため、投写によるプロジェクター1の消費電力を下げることができ、省エネ効果を向上させることができる。
本実施形態のプロジェクター1において、輝度設定手段202は、電源オン後または入力切り替え操作後に、画像信号を検出しなかった場合、本実施形態では、所定の輝度設定値として、低輝度となる輝度設定値に設定されるため、投写によるプロジェクター1の消費電力を下げることができ、省エネ効果を向上させることができる。
本実施形態のプロジェクター1において、実際に投写する画像の輝度のレベルや輝度の違いをユーザーに認識させ易くすることができることにより、プロジェクター1の輝度設定における利便性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更や改良等を加えて実施することが可能である。変形例を以下に述べる。
前記実施形態のプロジェクター1において、輝度設定情報211は、高輝度と低輝度との2つの輝度設定値を記憶している。しかし、これに限られず、3つ以上の輝度設定値を記憶する設定としてもよい。この場合、輝度切り替えは、複数の輝度設定値のうち、最も低輝度となる輝度設定値から順次高くなる輝度設定値となるように切り替えてもよいし、逆でもよい。
なお、3つ以上の輝度設定値を記憶する場合、駆動電力を切り替えて光源装置11を駆動して投写している状態で、決定キーによる入力操作を検出しなかった場合や、画像信号入力を検出しなかった場合には、3つ以上の複数の輝度設定値の中で、最も低輝度となる輝度設定値に設定することで、投写によるプロジェクター1の消費電力を下げることができ、省エネ効果を向上させることができる。
前記実施形態のプロジェクター1において、駆動電力を切り替えて光源装置11を駆動して投写している状態で、決定キーによる入力操作を検出しなかった場合や、画像信号入力を検出しなかった場合には、低輝度となる輝度設定値に設定しているが、これに限られず、輝度設定値を設定することでよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、輝度切り替えを行う場合、所定時間としての時間T1を3秒として、所定時間毎(3秒毎)に所定回数(3回)で行っている。しかし、これに限られず、輝度切り替えを行う場合の時間や回数は、適宜設定することでよい。
前記実施形態のプロジェクター1において、輝度切り替えを行う場合、輝度を切り替える時間を所定時間としている。しかし、輝度を切り替える時間ではなく、輝度を切り替えて複数回投写させる際の全体の時間を所定時間としてもよい。例えば、所定時間を30秒として、この時間内で、輝度を切り替えて複数回の投写を行うことでもよい。この場合、それぞれの輝度設定値における投写時間と投写回数は異なっていてもよい。
1…プロジェクター、11…光源装置、19…画像信号検出手段、20…制御手段、21…記憶手段、23…入力操作手段、25…光源制御手段、201…タイマー、202…輝度設定手段、211…輝度設定情報、G1,G2,G3…投写画像、T1…時間。

Claims (5)

  1. 光源装置から射出される光を画像情報に基づいて変調して投写するプロジェクターであって、
    複数の輝度設定値を輝度設定情報として記憶する記憶手段と、
    前記複数の輝度設定値に基づいて前記光源装置を駆動するための駆動電力を複数生成する光源制御手段と、
    前記光源制御手段の動作を制御する輝度設定手段と、を備え、
    前記輝度設定手段は、電源オン後に画像信号が検出された場合、または画像入力切り替え後に画像信号が検出された場合において、前記記憶手段の前記輝度設定情報に基づき、所定時間で、前記光源制御手段に前記駆動電力を切り替えて生成させ、画像の投写を行うことを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターであって、
    入力操作により前記輝度設定手段に動作を指示する入力操作手段を備え、
    前記駆動電力を切り替えて前記光源装置を駆動して投写している状態で、前記輝度設定手段は、前記入力操作手段による前記入力操作を検出した場合、前記光源制御手段に、前記入力操作を検出したときの前記輝度設定値に基づいて前記駆動電力を生成させ、前記画像の投写を開始することを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクターであって、
    入力操作により前記輝度設定手段に動作を指示する入力操作手段を備え、
    前記駆動電力を切り替えて前記光源装置を駆動して投写している状態で、前記輝度設定手段は、前記入力操作手段による前記入力操作を検出しなかった場合、前記光源制御手段に、前記輝度設定情報による所定の輝度設定値に基づいて前記駆動電力を生成させ、前記画像の投写を開始することを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項3に記載のプロジェクターであって、
    前記輝度設定情報による前記所定の輝度設定値は、前記輝度設定値の中で最低輝度となる輝度設定値に設定されることを特徴とするプロジェクター。
  5. 光源装置から射出される光を画像情報に基づいて変調して投写するプロジェクターの制御方法であって、
    複数の輝度設定値を輝度設定情報として記憶する記憶手段と、前記複数の輝度設定値に基づいて前記光源装置を駆動するための駆動電力を複数生成する光源制御手段と、前記光源制御手段の動作を制御する輝度設定手段と、を備え、
    電源オン後の画像信号、または画像入力切り替え後の画像信号を検出する画像信号検出ステップと、
    前記画像信号が検出された場合、所定時間を計測する計測ステップと、
    前記記憶手段の前記輝度設定情報に基づき、前記所定時間で、前記駆動電力を切り替えて生成させる輝度切替ステップと、
    切り替えて生成された前記駆動電力により画像の投写を行う投写ステップと、
    を備えることを特徴とするプロジェクターの制御方法。
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