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JP2014126046A - 流体機械 - Google Patents

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JP2014126046A JP2012286213A JP2012286213A JP2014126046A JP 2014126046 A JP2014126046 A JP 2014126046A JP 2012286213 A JP2012286213 A JP 2012286213A JP 2012286213 A JP2012286213 A JP 2012286213A JP 2014126046 A JP2014126046 A JP 2014126046A
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Kojiro Tamaru
耕二郎 田丸
Masao Iguchi
雅夫 井口
Hidefumi Mori
英文 森
Fuminobu Enoshima
史修 榎島
Hiroyuki Takei
裕之 武井
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Abstract

【課題】 低圧領域の圧力が変動する環境下で用いられる場合においても、シール部材の劣化や破損を抑制するとともに、ポンプ効率が低下することを抑制する技術を提供する。
【解決手段】 本明細書が開示する流体機械10では、ハウジング12に、駆動軸22に沿ってポンプ作動室30と貫通孔37が形成されている。貫通孔には、シール部材38が設けられている。シール部材は、駆動軸の外周面と貫通孔の内周面との間をシールし、貫通孔の内部領域36とハウジング外とを区画する。ハウジングには、内部領域とギヤポンプ20の吸入領域31とを連通する連通路35がさらに形成されている。連通路は、連通路を開閉するための開度調整弁60を備える。開度調整弁は、内部領域の圧力と基準圧力の差が所定値以上の場合は連通路を開放する。基準圧力は、開度調整弁より吸入領域側の連通路の圧力によっては変動しない圧力に設定されている。
【選択図】図1

Description

本明細書に開示の技術は、流体機械に関する。
一般に、歯車やロータの回転運動により作動流体の吸込及び吐出を行う流体機械では、作動流体の一部を駆動軸の軸受に意図的に流出させて軸受を潤滑させる機能を有する。このため、軸受潤滑後の作動流体を流体機械の吸入側(以下、低圧領域とも称する)に還流させるために、駆動軸収容室(軸受潤滑後の作動流体が貯留する領域)と低圧領域とを連通させる帰還通路を設けることが知られている。帰還通路を設けることで、作動流体を低圧領域に適切に還流させることができる。
駆動軸収容室と低圧領域とを連通させると、駆動軸収容室内の圧力が低下し、ポンプ作動室(歯車やロータが収容される空間であり、詳細にはポンプ作動室の高圧側の空間)と駆動軸収容室との圧力差が大きくなる。その結果、ポンプ作動室から駆動軸収容室への作動流体の漏れ量が多くなる。作動流体が、軸受を潤滑するために必要な量以上に漏れると、ポンプの移送効率が下がり、ポンプ性能が低下する。一方、駆動軸収容室と低圧領域とを連通する帰還通路を無くすと、ポンプ作動室と駆動軸収容室の圧力差が小さくなるため、ポンプ作動室から駆動軸収容室への作動流体の漏れ量を少なくすることができる。しかしながら、作動流体が駆動軸収容室から排出されにくくなるため、駆動軸収容室内の圧力が高くなり、駆動軸収容室とハウジング外とをシールするシール部材に作用する負荷が大きくなる。結果として、シール部材が劣化したり破損したりする虞がある。
そこで、特許文献1には帰還通路内にチェックバルブを設ける技術が開示されている。チェックバルブは、駆動軸収容室と低圧領域との差圧が所定のクラッキング圧に達すると開くようになっている。特許文献1の技術によると、クラッキング圧を制御することで、駆動軸収容室の内圧がシール部材の使用耐圧を越えることが防止され、シール部材の劣化・破損を抑制することができる。
特開平9−14154号公報
特許文献1の技術では、駆動軸収容室の圧力を、低圧領域の圧力との差圧により制御している。しかしながら、例えばランキンサイクルで使用される流体機械では、低圧領域の圧力は凝縮器における凝縮温度により決定されるため、流体機械の運転中に低圧領域の圧力が変動することがある。この場合、特許文献1の技術では、圧力変動によって低圧領域の圧力が上昇すると、駆動軸収容室の圧力も上昇する(駆動軸収容室の圧力は流体機械の駆動に伴い成り行きで決まる圧力であるため)。低圧領域の圧力と駆動軸収容室の圧力が共に上昇するため、駆動軸収容室の圧力がシール部材の使用耐圧を超える場合でも、駆動軸収容室と低圧領域との差圧が所定のクラッキング圧に達せずに開閉弁が開弁せず、シール部材の使用耐圧を超えた負荷がシール部材にかかる虞がある。或いは、駆動軸収容室の圧力(厳密には駆動軸収容室とハウジング外との差圧)がシール部材の使用耐圧未満であっても、低圧領域の圧力低下によってチェックバルブが開いて駆動軸収容室の圧力が低下し、結果としてポンプ性能が低下する虞がある。
本明細書では、低圧領域の圧力が変動する環境下で用いられる場合においても、シール部材の劣化や破損を抑制するとともに、ポンプ効率が低下することを抑制する技術を提供する。
本明細書が開示する流体機械は、ハウジングと、ハウジング内に設けられているポンプ部と、ポンプ部を駆動する駆動軸を備える。ハウジングには、駆動軸に沿って、ポンプ作動室と、貫通孔が形成されている。ポンプ作動室は、ポンプ部を収容する。貫通孔は、ポンプ作動室からハウジング外に延びている。駆動軸は、ポンプ作動室及び貫通孔を貫通して、その一端がハウジング外に突出している。貫通孔には、シール部材が設けられている。シール部材は、駆動軸の外周面と貫通孔の内周面との間をシールし、貫通孔の内部領域とハウジング外とを区画する。ハウジングには、内部領域とポンプ部の吸入領域とを連通する連通路がさらに形成されている。連通路は、連通路を開閉するための開度調整弁を備える。開度調整弁は、内部領域の圧力と基準圧力の差が所定値以上の場合は連通路を開放する。基準圧力は、開度調整弁より吸入領域側の連通路の圧力によっては変動しない圧力に設定されている。
この流体機械では、内部領域の圧力と基準圧力との差に基づいて開度調整弁を制御する。基準圧力は、開度調整弁より吸入領域側の連通路の圧力によっては変動しない。即ち、基準圧力は吸入領域の圧力の変動に伴って変動することがない。内部領域の圧力と基準圧力との差は、内部領域の圧力の変動によってのみ変動する。即ち、吸入領域の圧力上昇に伴い内部領域の圧力が上昇して、基準圧力との差が所定値以上になると、開度調整弁が開き、内部領域と吸入領域が連通する。すると、内部領域の圧力が低下する。従って、内部領域の圧力上昇に起因して、シール部材の劣化や破損が生じることを抑制することができる。また、開度調整弁の閉弁時は連通路は閉鎖しているため、内部領域の圧力は吸入領域の圧力よりも高く、吐出領域の圧力よりも低い圧力に保たれる。このため、ポンプ作動室から内部領域への作動流体の漏れを抑制することができる。この構成によると、吸入領域の圧力変動に関わらず内部領域の圧力を一定の範囲に制御することができる。このため、吸入領域の圧力が変動する環境下で用いられても、シール部材の劣化や破損を抑制するとともに、ポンプ効率が低下することを抑制することができる。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明を実施するための形態、及び、実施例にて詳しく説明する。
実施例1の流体機械の断面図を示す。 実施例1の流体機械の開度調整弁の開弁時の部分拡大図を示す。 実施例1の流体機械の開度調整弁の閉弁時の部分拡大図を示す。 実施例2の流体機械の断面図を示す。 実施例2の流体機械の開度調整弁の部分拡大図を示す。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1) 本明細書が開示する流体機械では、基準圧力は、真空圧または大気圧であり、開度調整弁は、内部領域の圧力と、真空圧または大気圧との差圧に応じて開閉してもよい。真空圧または大気圧は吸入領域の圧力変動によっては変化しないため、開度調整弁は内部領域の圧力を適切に制御することができる。
(特徴2) 本明細書が開示する流体機械では、ハウジングに、内部領域の圧力を検知する圧力センサが設けられていてもよい。圧力センサは、基準圧力と内部領域の圧力差に応じた電気信号を出力してもよい。開度調整弁は、圧力センサからの電気信号に応じて開閉してもよい。特徴2の構成によっても、開度調整弁は内部領域の圧力を適切に制御することができる。
(特徴3) 本明細書が開示する流体機械は、ランキンサイクルに用いられてもよい。ランキンサイクルでは、凝縮器で凝縮された低温低圧の作動流体がポンプ部の吸入領域に送られる。即ち、ポンプ部の吸入領域の圧力は、凝縮器から送られる作動流体の温度に依存する。従って、ランキンサイクルに用いられる流体機械では、凝縮器で凝縮される作動流体の温度変動に伴って吸入領域の圧力が変動することがある。本明細書が開示する流体機械の構成によると、開度調整弁は、吸入領域の圧力の変動の影響を受けずに内部領域の圧力を制御することができる。このため、本明細書が開示する流体機械をランキンサイクルに用いると、シール部材の劣化や破損を抑制するとともに、ポンプ効率が低下することを抑制することができる。
実施例1の流体機械10を図を用いて説明する。本実施例の流体機械10は、ランキンサイクルに用いられる。流体機械10は、有底の略筒状であるハウジング本体12と、ハウジング本体12の開口側を閉じるリアハウジング13を備えている。ハウジング本体12の内部にはプレート14が配設されている。プレート14は、ハウジング本体12内の空間をリアハウジング13側とハウジング本体12の底部側とに区画する。ハウジング本体12の底部側の空間にはギヤポンプ20が収容されている。駆動軸22の一端は駆動源(図示省略)に接続されている。駆動源によって駆動軸22が駆動される。ハウジング本体12のリアハウジング13側には膨張機部40が収容されている。ハウジング本体12の内部において、プレート14のハウジング本体12底部側には、作動流体の流路がプレート14と略平行に形成されている。上記流路の一端はハウジング本体12の上部(紙面の上側)に開口している。上記流路の他端はプレート14を介して吐出液貯留室56に連通している。吐出液貯留室56は、ハウジング本体12の内部であって、ポンプ作動室30とベアリングホルダー(軸受を収容するハウジング部)との間の空間に設けられている。ハウジング本体12の下部には、吐出液貯留室56と連通する液吐出部19が形成されている。
上記流路(すなわち、ハウジング本体12の底部側に形成され、プレート14と平行に延びる流路)にはポンプ作動室30が形成されている。ポンプ作動室30はギヤポンプ20を収容する。ハウジング本体12の上部の開口からギヤポンプ20までの流路を吸入流路16と称し、ギヤポンプ20から吐出液貯留室56までの流路を吐出流路18と称する。説明を分かりやすくするために、本実施例ではポンプ作動室30の内部において吸入流路16が占める領域を特に吸入領域31と称し、同様に、ポンプ作動室30内部において吐出流路18が占める領域を特に吐出領域33と称する。ポンプ作動室30のハウジング本体12底部側には、貫通孔37が形成されている。貫通孔37は、ハウジング本体12の内部を、ポンプ作動室30からハウジング本体12の外側に向かって貫通する筒状の空洞であり、ハウジング本体12の底部に開口する。ギヤポンプ20を駆動する駆動軸22は、ハウジング本体12に軸受を介して回転可能に支持されている。駆動軸22は、ポンプ作動室30及び貫通孔37を貫通して、その一端がハウジング本体12の外部に突出している。即ち、ハウジング本体12の内部には、駆動軸22に沿って、ポンプ作動室30と貫通孔37が隣接して配置されている。
続いて、ギヤポンプ20について説明する。ギヤポンプ20は、駆動軸22によって駆動される駆動ギヤ21と、駆動ギヤ21に従動する従動ギヤ(図示省略)を備える。駆動ギヤ21と従動ギヤは、互いの歯が噛合するようにポンプ作動室30に配設されている。駆動軸22は、駆動ギヤ21の中心を貫通するように駆動ギヤ21に取付けられている。駆動軸22が回転すると、それに伴い駆動ギヤ21が回転し、駆動ギヤ21と噛合する従動ギヤも回転する。駆動ギヤと従動ギヤが回転することで、ポンプ動作が行われる。なお、ポンプ作動室30において、駆動ギヤ21の歯と従動ギヤの歯とが離反する側の領域が吸入領域31に対応し、駆動ギヤ21の歯と従動ギヤの歯とが噛み合う側の領域が吐出領域33に対応する。ギヤポンプ20は、「ポンプ部」の一例に相当する。
ここで、駆動軸22の軸受部について説明する。前述したように、貫通孔37はポンプ作動室30に隣接するようにポンプ作動室30のハウジング本体12底部側に形成されている。貫通孔37には駆動軸22が挿通されており、貫通孔37を貫通し、その一端がハウジング本体12の外側に位置している。貫通孔37には、シール部材38a、38bが配設されている。シール部材38a、38bは、駆動軸22の外周面と貫通孔37の内周面との間を完全に封止(シール)する。シール部材38a、38bによって、貫通孔37の内部の空間が、内部領域36とハウジング本体12の外側(大気)とに区画される。ここで、「貫通孔の内部の空間」とは、厳密には貫通孔37の内部において駆動軸22が占める空間を除いた空間を指すことに留意されたい。シール部材38a、38bが内部領域36とハウジング本体12の外側とを完全に封止することにより、内部領域36からハウジング本体12外への作動流体の漏れが防止される。本実施例ではシール部材38aにはゴム製のVパッキンが用いられ、シール部材38bにはテフロン製のVパッキンが用いられるが、シール部材38a、38bの材質やパッキンの種類はこれらに限られない。なお、本実施例ではシール部材38a、38bに2個のリップパッキンを用いたが、内部領域36とハウジング本体12外とを封止できるのであれば、リップパッキンの個数は1つでもよいし、3つ以上でもよい。
ハウジング本体12内部には、内部領域36と吸入流路16とを連通する連通路35が形成されている。前述したように、吸入流路16のポンプ作動室30側の領域が吸入領域31であるため、内部領域36は、吸入領域31と連通しているということができる。連通路35には、連通路35を開閉する開閉機構90が設けられている。開閉機構90は、内部領域36の圧力と大気圧の圧力との圧力差によって開閉するベローズ弁60によって構成されている。
ここで、図2、3を参照して開閉機構90について説明する。図2はベローズ弁60の閉弁時、図3はベローズ弁60の開弁時を示す。ハウジング本体12の底部側にはベローズ弁60を収容するための貫通孔71が形成されている。貫通孔71は、ハウジング本体12の内部を貫通する筒状の空洞であり、ハウジング本体12の底部に開口する。貫通孔71は連通路35と連通するように形成される。具体的には、貫通孔71は連通路35の屈曲部に形成されており、図2における貫通孔71の下側及び右側において、連通路35と連通している。以下では、説明を簡単にするために、貫通孔71の下側で連通している連通路35を連通路35a、貫通孔71の右側で連通している連通路35を連通路35bと称する。即ち、図1に示すように、貫通孔71は、連通路35aを介して貫通孔37の内部領域36と連通しており、連通路35bを介して吸入流路16(吸入領域31を含む)と連通している。貫通孔71には弁座部材73が配置されている。弁座部材73は、内部に弁収容空間34が形成された有底筒状の部材である。弁座部材73の底面には、開口73bと弁座面62が形成されている。弁座部材73の側面には開口73aが形成されている。開口73bは連通路35bに接続されており、弁座部材73の開口73aは連通路35aに接続されている。弁座面62は、後述する弁体61と当接する。弁座部材73の外周面には2つのOリング76が配されており、弁座部材73と貫通孔71との間がシールされている。弁座部材73は、リング78によって貫通孔71内に固定され、貫通孔71からの脱落が防止されている。弁座部材73の開口端(図2の左側の端部)には、バネ受75が嵌合されている。
次に、弁収容空間34に収容されるベローズ弁60の構成について説明する。バネ受75と板72との間には、ベローズ66が、図2の左右方向に伸縮するように取付けられている。ベローズ66の内部空間74には、バネ68が、図2の左右方向に伸縮するように、バネ受75と板72との間に取付けられている。バネ受75には、内部空間74と貫通孔71の開口部(即ち、ハウジング本体12の外部)とを連通する通路65が形成されている。このため、内部空間74の圧力は大気圧に保たれる。板72の中央部には弁棒64の一端が取付けられている。弁棒64の他端には球状の弁体61が取付けられている。ベローズ66、バネ68、板72、弁棒64、弁体61、及び弁座部材73によりベローズ弁60が構成される。以下では、板72の、弁収容空間34に露出している側の面(即ち、弁棒64が取付けられている面)を面72a、面72aの裏面(即ち、内部空間74に露出している側の面)を面72bと称する。図1、2に示すように、ベローズ弁60の閉弁時は、弁体61が弁座面62に当接し、弁収容空間34と連通路35bとの連通が遮断される。この状態では、弁収容空間34は連通路35aを介して貫通孔37の内部領域36とのみ連通している。即ち、ベローズ弁60の閉弁時は、弁収容空間34の圧力は内部領域36の圧力と略同一となる。
板72の面72aに図2の右方向からかかる押圧力が、面72bに図2の左方向からかかる合力(詳細は後述)以上となると、弁体61、弁棒64、板72が一体となって左方向に移動する。これにより、図3に示すように、弁体61が弁座面62から離間し、ベローズ弁60が開弁する。ベローズ弁60が開弁すると、弁収容空間34は連通路35bとも連通する。即ち、内部領域36が、連通路35a、弁収容空間34、連通路35bを介して吸入領域31と連通する。なお、ベローズ弁60は「開度調整弁」の一例に相当する。
次に、膨張機部40について簡単に説明する。膨張機自体の構造は既知であるためその詳細な説明は省略する。図1に示すように、駆動軸22の他端には、駆動軸22と同軸上に、駆動軸22と一体となって回転する従動軸24が取付けられている。従動軸24は、軸受25によってハウジング本体12に回転可能に支持されている。従動軸24のリアハウジング13側の端部には、偏心軸42が取付けられている。偏心軸42の軸線は、従動軸24の軸線から偏心した位置(すなわち、両者の軸線が重ならない位置)に設けられている。このため、駆動軸22の回転に伴い従動軸24が回転すると、偏心軸42は、従動軸24の軸線周りを公転する。偏心軸42のリアハウジング13側の端部には、ブッシュ44が取付けられている。ブッシュ44には、軸受45を介して旋回スクロール50が旋回可能に支持されている。なお、旋回スクロール50には自転防止ピン54が形成されており、旋回スクロール50の自転を防止できるようになっている。従って、旋回スクロール50がブッシュ44に対して軸受45を介して旋回可能に支持されていても、旋回スクロール50が偏心軸42の軸線周りに自転することはない。上記の説明から明らかなように、従動軸24が回転すると、旋回スクロール50も従動軸24の軸線周りを公転する。ハウジング本体12のリアハウジング13側には、固定スクロール52が固設されている。旋回スクロール50と固定スクロール52は、互いの渦巻き板が対向するように配置されている。旋回スクロール50が固定スクロール52内を旋回することにより、互いの渦巻き板によって仕切られた空間(以下、旋回室とも称する)の体積が変動するようになっている。固定スクロール52の中心には吸入口53が設けられている。旋回スクロール50、固定スクロール52、自転防止ピン54により膨張機部40が構成される。リアハウジング13の上部の開口にはガス吸入部55が設けられている。吸入口53とガス吸入部55とは、ガス吸入室57を介して連通している。旋回スクロール50のポンプ作動室30側には、背圧室48が形成されている。背圧室48は吸入口53と旋回室を介して連通している。一方、膨張機の上方には、膨張機の内部空間からハウジング本体12の上部に向かって、ハウジング本体12を貫通する吐出流路が形成されている。その流路の上端部の開口には、ガス吐出口58が形成されている。
ハウジング本体12の下部に設けられた液吐出部19は、流路70aを介してボイラの吸熱器(後述)に接続されている。ボイラは、車両のエンジン(図示省略)から排出される排ガスやラジエータ(図示省略)の冷却に用いられる冷却液(以下、排熱源とも称する)からの熱を放熱する放熱器と、放熱器から放熱される熱を吸熱する吸熱器とを有する熱交換器である。ボイラの吸熱器は、流路70bを介してリアハウジング13の上部に設けられたガス吸入部55に接続されている。ガス吸入部55は、ガス吸入室57、膨張機の吸入口53及び旋回室を経由してハウジング本体12の上部に設けられたガス吐出部58に連通している。ガス吐出部58は、流路70cを介してコンデンサに接続されている。コンデンサはガス吐出部58から供給されるガスを凝縮して液体に状態変化させる凝縮器である。コンデンサは、流路70dを介してハウジング本体12の上部に設けられた吸入流路16に接続されている。吸入流路16はポンプ作動室30を介して吐出流路18と連通しており、吐出流路18は吐出液貯留室56を介して液吐出部19と連通している。
次に、流体機械10の動作について説明する。駆動源から動力が伝達されると、駆動軸22が駆動され、駆動軸22が回転する。駆動軸22の回転に伴い駆動ギヤ21が回転すると、駆動ギヤ21と噛合する従動ギヤが、駆動ギヤ21と逆回りに回転することで、ギヤポンプ20として機能する。駆動ギヤ21及び従動ギヤが回転すると、ギヤ同士が離反する側、即ちポンプ作動室30の吸入領域31が低圧になり、ギヤ同士が噛合する側、即ち吐出領域33が高圧になる。これにより、吸入流路16を流れる低温低圧の作動流体(液相)が吸入領域31に流れ込み、ギヤポンプ20により昇圧され吐出領域33に吐出される。吐出された作動流体は吐出流路18を流れて吐出液貯留室56に一時的に貯えられる。吐出液貯留室56に貯えられた作動流体は、液吐出部19から吐出されて流路70aを通ってボイラに送られる。ボイラに送られた低温高圧の作動流体(液相)は、吸熱器にて放熱器と熱交換を行い、加熱されて気化する。ボイラから排出される高温高圧の作動流体(気相)は、流路70bを通ってガス吸入部55に送られる。ガス吸入部55に送られた作動流体はガス吸入室を通り、吸入口53を経由して、旋回室に流れ込む。旋回室に流れ込んだ作動流体の一部は背圧室48に導入される。背圧室48内の作動流体の圧力により、旋回スクロール50が固定スクロール52側に押付けられる。この状態で旋回室に流れ込んだ圧縮気体である作動流体が膨張すると、膨張機部40が機械的エネルギー(駆動力)を出力する。この駆動力によって旋回スクロール50が旋回する。旋回スクロール50が旋回すると偏心軸42及び従動軸24を経由して、駆動軸22が駆動される。駆動軸22の駆動に伴い、ギヤポンプ20が駆動されるとともに、動力伝達機構(図示せず)を介して車両エンジン(図示せず)の駆動を補助する。旋回室で膨張して圧力が下がった作動流体は、ガス吐出部58から吐出されて流路70cを経由してコンデンサに送られる。コンデンサに送られた高温低圧の作動流体(気相)は冷却されて液化する。コンデンサで冷却された低温低圧の作動流体(液相)は、流路70dを経由して吸入流路16に流れ込み、以下同様のサイクルを繰り返す。
続いて、貫通孔37の内部領域36の流体の圧力について説明する。エンジンの駆動に伴いギヤポンプ20が駆動されると、ポンプ作動室30の吐出領域33に吐出される作動流体の一部が、駆動軸22と軸受23との間の僅かな隙間を伝って内部領域36に漏出する。これにより、軸受23が潤滑され駆動軸22と軸受23との間の摺動抵抗が低下する。上記の「僅かな隙間」は、駆動軸22と軸受23との間を潤滑するために、意図的に形成されている。内部領域36内の作動流体の圧力は、吐出領域33からの作動流体の漏出により上昇するものの、吐出領域33の圧力にまで上昇することはない。即ち、内部領域36の流体の圧力は、ギヤポンプ20の駆動に伴い成り行きで決まる圧力である。別言すれば、内部領域36の流体の圧力は、ポンプ作動室30の吸入領域31の流体の圧力より高く、吐出領域33の流体の圧力より低い。
次に、ベローズ弁60の動作について説明する。上述したように、ランキンサイクルは閉回路サイクルであるため、低圧液領域を流れる作動流体の圧力は、コンデンサにおける作動流体の凝縮温度によって決定される。このため、コンデンサの凝縮温度が変動すると、吸入流路16を流れる作動流体の圧力も変動する。即ち、ギヤポンプ20の駆動中に、吸入領域31の流体の圧力が変動する。上述したように、内部領域36の流体の圧力は成り行きで決まる圧力であるため、吸入領域31の流体の圧力が変動すると、内部領域36の流体の圧力も変動する。例えば、コンデンサの凝縮温度が比較的に高い場合は、吸入領域31の流体の圧力が高くなり、内部領域36の流体の圧力も高くなる。内部領域36と弁収容空間34とは連通路35aにより連通している。このため、内部領域36の圧力上昇により弁収容空間34の圧力が上昇し、面72aにかかる押圧力が、バネ68のバネ力と面72bにかかる大気圧力との合力以上となると、弁体61、弁棒64、及び板72が一体となって図2の左方向に変位する。これにより、弁体61と弁座面62が離間してベローズ弁60が開弁する。ベローズ弁60が開弁すると、連通路35aと連通路35bが弁収容空間34を介して連通する。このため、内部領域36と吸入領域31とが連通し、内部領域36の流体の圧力(及び弁収容空間34の圧力)が降圧する。弁収容空間34の圧力が低下すると、面72aにかかる押圧力と上記の合力との大小関係が逆転し、弁体61、弁棒64、及び板72が一体となって図2の右方向に変位して弁体61と弁座面62が当接する。これによりベローズ弁60が閉弁する。このとき、内部領域36の流体の圧力は降圧するため、吐出領域33から作動流体の一部が駆動軸22と軸受23との間の僅かな隙間を伝って内部領域36に漏出し、内部領域36の流体の圧力が上昇する。これにより、内部領域36の流体の圧力は再び吸入領域31と吐出領域33との中間の圧力に保たれる。ベローズ弁60の開弁、閉弁は次のように言い換えることができる。即ち、ベローズ弁60は、弁収容空間34の圧力と大気圧との差が、バネ68のバネ力を面73bの面積で除した圧力(以下、バネ圧力と称する)以上の場合は開弁し、バネ圧力未満の場合は閉弁する。
一方、コンデンサの凝縮温度が比較的に低い場合は、吸入領域31の流体の圧力が低くなる。吸入領域31の流体の圧力が急激に低下した場合、内部領域36の流体の圧力は高いため、内部領域36の流体の圧力と吸入領域31の流体の圧力の圧力差は大きくなる。ただし、上述したようにベローズ弁60は、弁収容空間34の圧力と大気圧の差に応じて開閉する。このため、内部領域36の流体の圧力と吸入領域31の流体の圧力の圧力差が大きくなってもベローズ弁60が開弁することはない。これによって、ポンプ効率が低下することを防止することができる。なお、ベローズ66の内部空間74における大気圧は、「基準圧力」の一例に相当する。
本実施例の流体機械10の利点を説明する。この流体機械10では、内部領域36と吸入流路16(吸入領域31を含む)とを連通する連通路35に、ベローズ弁60が形成されている。内部領域36の流体の圧力(即ち、弁収容空間34の流体の圧力)が上昇し、内部領域36の流体の圧力と大気圧との差がバネ68のバネ圧力以上となると、ベローズ弁が開弁する。これにより、内部領域36と吸入領域31が連通すると、内部領域36の圧力が低下する。従って、内部領域36の圧力上昇に起因して、シール部材の劣化や破損が生じることを抑制することができる。また、内部領域36の圧力と大気圧との差がバネ圧力未満の場合はベローズ弁が閉弁しているため、内部領域36の圧力は吸入領域31よりも高く、吐出領域33よりも低い圧力に保たれる。このため、連通路35にベローズ弁60が形成されていない場合と比較して、ポンプ作動室30から内部領域36に漏出する作動流体の漏れ量を抑制することができる。従って、ポンプの移送効率が低下することを抑制することができる。また、バネ68のバネ定数を調整することにより、ベローズ弁60が、開弁時と閉弁時の中間の開度になるように設定することもできる。これにより、内部領域36の流体の圧力を適切に制御できる。
また、本実施例の流体機械10は、ランキンサイクルに用いられる。ランキンサイクルは閉回路サイクルであるため、吸入領域31の流体の圧力はコンデンサの凝縮温度の変動により変動する。従来のように吸入領域の流体の圧力を基準として開度調整弁の開閉動作を行う場合は、内部領域の流体の圧力を適切に制御できない虞がある。しかしながら、本実施例の構成によると、ベローズ弁60は大気圧を基準の圧力とするため、大気圧と内部領域36との差は、内部領域36の圧力の変動によってのみ変動する。従って、ベローズ弁60の開閉動作により、内部領域36の流体の圧力を、所望の圧力に制御することが可能となる。本実施例の流体機械10をランキンサイクルに用いることにより、シール部材38の劣化や破損を抑制するとともに、ポンプ効率が低下することを抑制することができる。
また、一般に、ランキンサイクル用の作動流体には、フロン、水、エタノール、フッ素系溶剤、アンモニア等が使用される。このような作動流体は、例えば油圧ポンプの作動流体(オイル)に比べて粘度が低く、シール部材を含む摺動部(例えば、駆動軸22と軸受23の摺動部等)の油膜厚さが薄くなりやすく、シール部材の信頼性を損なう虞がある。これに対し、本実施例の流体機械10では、内部領域36と吸入領域31とを連通させる連通路35を形成し、連通路35にベローズ弁60を配置する。ベローズ弁60により内部領域36の流体の圧力を所望の圧力範囲に制御することができる。このため、内部領域36の流体の圧力が大幅に変動することが抑制される。従って、シール部材を含む摺動部の油膜が大幅な圧力変動に伴い過剰に薄くなり、摺動部が摩耗するといった事象の発生を抑制することができる。また、シール部材38の使用耐圧を超える圧力がシール部材38にかかることが抑制され、シール部材38の信頼性を維持することができる。
実施例2の流体機械を図4、5を用いて説明する。実施例2の流体機械は、実施例1の流体機械10の一部を変更したものである。従って、ここでは実施例1の流体機械10との相違点について説明する。なお、実施例1の流体機械10と同一の部材については同一符号を用い、その詳細な説明を省略することとする。
図4に示すように、貫通孔37の内部領域37には、内部領域37の流体の圧力を検知する圧力センサ80が設置されている。また、ハウジング本体12の底部側には、実施例1のベローズ弁60と略同一の位置に電磁弁85が配置されている。圧力センサ80、及び電磁弁85を構成するソレノイドコイル94(後述)は、それぞれECU87と電気的に接続されている。ECU87は、ソレノイドコイル94を通電制御する駆動回路(図示省略)を備えている。
次に、図5を参照して開閉機構90aについて説明する。ハウジング本体12の底部側には、電磁弁85を収容するための収容室83が形成されている。収容室83は、実施例1の貫通孔71と略同一の位置に形成されている。収容室83には、弁座部材81が、Oリング98を介して収容室83の内周面と当接するように配置されている。弁座部材81には、後述する弁体82と当接する弁座面84が形成されている。弁座部材81は、収容室83と連通孔35a、35bとの連通を妨げないように配置されている。
続いて、電磁弁85の構成について説明する。収容室83にはプランジャ88が収容されている。プランジャ88には弁棒86の一端が取付けられている。弁棒86の他端には弁体82が取付けられている。図5に示すように、プランジャ88、弁棒86、及び弁体82は同軸上に配置されている。この軸上には、ステータコア92が、プランジャ88と一定の間隔を空けて配置されている。プランジャ88及びステータコア92の外周にはソレノイドコイル94が配置されている。ソレノイドコイル94の外周にはヨーク96が、Oリング98を介してケース99の内周面と当接するように配置されている。図4、5に示すように、電磁弁85の閉弁時は、連通路35aは連通路35bとの連通が遮断される。電磁弁85が開弁すると、内部領域36が、連通路35a、収容室83、連通路35bを介して吸入領域31と連通する。なお、電磁弁85は「開度調整弁」の一例に相当する。
次に、開閉機構90aの動作について説明する。電磁弁85は従来公知の構成であるため、詳細な説明は省略する。圧力センサ80は、内部領域36の流体の圧力を検知し、大気圧との差圧を電気信号に変換してECU87に出力する。ECU87は、圧力センサ80から送られる電気信号に基づいて、駆動回路を駆動してソレノイドコイル94を通電制御する。具体的には、駆動回路は、内部領域36の流体の圧力と大気圧との差圧が所定の値以上の場合は、電気信号に基づいてソレノイドコイル94に駆動電流を流し、上記の差圧が所定の値未満の場合はソレノイドコイル94に駆動電流を流さない構成となっている。吸入領域31の流体の圧力上昇に伴い内部領域36の流体の圧力が上昇し、内部領域36の流体の圧力と大気圧との差圧が所定の値以上となると、ECU87は駆動回路に駆動電流を印加する。すると、ソレノイドコイル94に駆動電流が流れ、ヨーク96、ステータコア92、プランジャ88に磁束が形成され、プランジャ88はステータコア92に磁気的に吸引される。これにより、弁体82、弁棒86、及びプランジャ88が一体となって図5の左側に変位し、電磁弁85が開弁する。一方、内部領域36の流体の圧力と大気圧との差圧が所定の値未満の場合は、ソレノイドコイル94に駆動電流が流れないため、プランジャ88がステータコア92に磁気的に吸引されることなく、電磁弁85は閉弁する。電磁弁85の開閉による内部領域36の流体の圧力の変動の様子は実施例1と同様であるため説明は省略する。なお、大気圧は「基準圧力」の一例に相当する。実施例2の流体機械10aによっても、実施例1の流体機械10と同様の利点を得ることができる。また、駆動回路に印加する電流値又は電圧値を可変とすることにより、電磁弁85が、開弁時と閉弁時の中間の開度になるように設定することもできる。これにより、内部領域36の流体の圧力を適切に制御できる。
以上、本明細書が開示する技術の実施例について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、本明細書が開示する流体機械は、上記の実施例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、実施例1ではバネ受75に通路65を形成してベローズ66の内部空間74を大気圧としたが、通路65を形成せずに内部空間74を真空圧に保ってもよい。この場合、真空圧が基準圧力となる。また、上記の実施例では開度調整弁が開弁することで連通路35aと連通路35bとが連通し、閉弁することで連通が遮断されるが、逆の構成であってもよい。即ち、開度調整弁が閉弁することで連通路35aと連通路35bとが連通し、開弁することで連通が遮断される構成であってもよい。また、内部領域36の圧力を検知する装置は圧力センサに限られない。例えば、吸入領域31の流体の圧力と吐出領域33の流体の圧力を検知することで内部領域36の流体の圧力を予測する構成であってもよい。また、他の領域の圧力を検知するための圧力計を転用して、内部領域36の流体の圧力を検知してもよい。また、上記の実施例では、作動流体を圧縮するギヤポンプ20と、作動流体を膨張させる膨張機部40を同一のハウジング内に設けたが、ギヤポンプ20と膨張機部40は別の装置としてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:流体機械
12:ハウジング本体
13:リアハウジング
14:プレート
16:吸入流路
18:吐出流路
19:液吐出部
20:ギヤポンプ
21:駆動ポンプ
22:駆動軸
23:軸受
24:従動軸
25:軸受
30:ポンプ作動室
31:吸入領域
32:第1流体領域
33:吐出領域
34:遮蔽部材
35:連通路
36:内部領域
37:貫通孔
38a、38b:シール部材
40:膨張機部
42:偏心軸
44:ブッシュ
45:軸受
48:背圧室
50:旋回スクロール
52:固定スクロール
53:吸入口
54:自転防止ピン
55:ガス吸入部
56:吐出液貯留室
57:ガス吐出室
60:ベローズ弁
61、82:弁体
62、84:弁座面
64、86:弁棒
65:通路
66:ベローズ
68:バネ
71:貫通孔
72:板
73、81:弁座部材
74:内部空間
75:バネ受
80:圧力センサ
83:収容室
85:電磁弁
87:ECU
88:プランジャ
90:開閉機構
92:ステータコア
94:ソレノイドコイル
96:ヨーク

Claims (4)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられているポンプ部と、
    前記ポンプ部を駆動する駆動軸と、を備え、
    前記ハウジングには、前記駆動軸に沿って、前記ポンプ部を収容するポンプ作動室と、前記ポンプ作動室からハウジング外に延びる貫通孔が形成されており、
    前記駆動軸は、前記ポンプ作動室及び前記貫通孔を貫通して、その一端が前記ハウジング外に突出しており、
    前記貫通孔には、
    前記駆動軸の外周面と前記貫通孔の内周面との間をシールし、前記貫通孔の内部領域と前記ハウジング外とを区画するシール部材が設けられており、
    前記ハウジングには、前記内部領域と前記ポンプ部の吸入領域とを連通する連通路がさらに形成されており、
    前記連通路は、前記連通路を開閉するための開度調整弁を備え、
    前記開度調整弁は、前記内部領域の圧力と基準圧力の差が所定値以上の場合は前記連通路を開放し、
    前記基準圧力は、前記開度調整弁より前記吸入領域側の前記連通路の圧力によっては変動しない圧力に設定されていることを特徴とする、流体機械。
  2. 前記基準圧力は、真空圧または大気圧であり、
    前記開度調整弁は、前記内部領域の圧力と、真空圧または大気圧との差圧に応じて開閉することを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  3. 前記ハウジングには、前記内部領域の圧力を検知する圧力センサが設けられており、
    前記圧力センサは、前記基準圧力と前記内部領域の圧力差に応じた電気信号を出力し、
    前記開度調整弁は、前記圧力センサからの電気信号に応じて開閉することを特徴とする請求項1に記載の流体機械。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体機械を備えるランキンサイクル。
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