JP2014191979A - 発光装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布中または塗布直後の溶媒の蒸発速度の不均一による、膜厚ムラを低減することができる発光装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の表示装置では、基板11上に画素電極21、少なくとも一層からなる有機EL層22、対向電極23が積層された発光素子からなる複数の画素15が行方向および列方向に整列するようにマトリックス状に配置されている。列方向に帯状(略直線状)に形成される有機EL層22は、列方向に沿った隔壁12によって分断され、画素電極21上と列方向の隔壁12上に有機EL層22が分断されて形成されていることで、画素電極21上の有機EL層22の膜厚を均一化する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の表示装置では、基板11上に画素電極21、少なくとも一層からなる有機EL層22、対向電極23が積層された発光素子からなる複数の画素15が行方向および列方向に整列するようにマトリックス状に配置されている。列方向に帯状(略直線状)に形成される有機EL層22は、列方向に沿った隔壁12によって分断され、画素電極21上と列方向の隔壁12上に有機EL層22が分断されて形成されていることで、画素電極21上の有機EL層22の膜厚を均一化する。
【選択図】図2
Description
本発明は、発光装置およびその製造方法に関し、特に、有機材料からなる発光機能層を有する発光素子が配列された発光パネルを備えた発光装置およびその製造方法に関する。
近年、液晶表示素子(LCD)に続く次世代表示デバイスとして、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)等の自発光素子を2次元配列した発光素子型の表示パネルを備えた発光装置の研究開発が行われている。
有機EL素子は、アノード電極と、カソード電極と、これらの一対の電極間に形成される、例えば発光層、正孔注入層、等を有する有機EL層(発光機能層)を備える。有機EL素子では、発光層において正孔と電子が再結合することによって発生するエネルギーによって発光する。
このような有機EL素子の発光層、正孔注入層等を成膜する形成方法として、透明電極を囲むように隔壁を設けたガラス基板上に、例えば、ノズルを通じて液体状の有機EL材料を流し込んで塗布するノズルプリンティング法(例えば、特許文献1参照。)やオフセット印刷法(例えば、特許文献2参照)、凸版印刷法(例えば、特許文献3参照)が用いられる。
上述した有機EL層の形成方法は、インクを滴下、もしくは転写後、基板上の画素形成領域においてインクに含まれる溶剤が蒸発することにより乾燥固化し塗膜となる。しかしながら、直線状に配置している画素形成領域に対し、基板上に有機EL層の塗膜を画素形成領域に沿って帯状(略直線状)に形成することとなり、インクを滴下、もしくは転写後、塗布直線方向とその垂直方向において、インク近傍の溶媒雰囲気は異なる。そのため、インクに含まれる溶媒の蒸発速度が塗布直線方向とその垂直方向で不均一となり、画素形成領域内に形成される有機EL層の膜形状に影響を及ぼし、膜厚を均一に制御することが難しいという問題を有していた。
有機EL層の膜厚が不均一になってしまうと、有機EL素子の発光動作時における発光開始電圧や有機EL層から放射される光の波長(すなわち、画像表示時の色度)が設計値からずれて、所望の表示画質が得られなくなるとともに、有機EL層の膜厚の薄い領域に過大な発光駆動電流が流れることになるため、表示パネル(画素形成領域)に占める発光領域の割合(いわゆる開口率)の低下や有機EL層(有機EL素子)の劣化が著しくなり表示パネルの信頼性や寿命が低下するという問題を有していた。
本発明は上述した実情に鑑みてなされたものであって、溶媒の蒸発速度の不均一による、膜厚ムラを低減することができる発光装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の表示装置は、基板上に第一電極、少なくとも一層からなる発光機能層、および第二電極が積層された発光素子からなる複数の画素が行方向および列方向に整列するようにマトリックス状に配置されている発光装置において、前記複数の画素の前記第一電極が露出するような開口部を備えるよう形成された隔壁と、前記隔壁の前記列方向に沿って帯状に形成されることからなる前記発光機能層を含み、前記発光機能層は前記列方向に沿って前記隔壁によって分断されて、前記第一電極上と、前記列方向の前記隔壁上に前記発光機能層が形成されている。
好ましくは、前記隔壁の前記列方向から見た断面は、前記基板側から上方に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有している。
また、好ましくは、前記第一電極上と前記行方向の前記隔壁上の前記発光機能層とは連なっている。
また、好ましくは、前記隔壁の前記行方向から見た断面は、前記基板側から上方に向かって順テーパー形状を有する。
また、好ましくは、前記発光機能層はノズルプリンティング法、インクジェット法、ダイコート法、転写法によって塗布形成されている。
好ましくは、前記隔壁の前記列方向から見た断面は、前記基板側から上方に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有している。
また、好ましくは、前記第一電極上と前記行方向の前記隔壁上の前記発光機能層とは連なっている。
また、好ましくは、前記隔壁の前記行方向から見た断面は、前記基板側から上方に向かって順テーパー形状を有する。
また、好ましくは、前記発光機能層はノズルプリンティング法、インクジェット法、ダイコート法、転写法によって塗布形成されている。
なお、複数の発光素子がマトリックス状に配置された表示装置において、いずれの方向を列方向とするか、行方向とするかは相対的な問題であるが、この明細書では、後述する有機EL層(発光機能層)が帯状(略直線状)に形成される方向を列方向と定義し、帯状(略直線状)に形成される有機EL層(発光機能層)と直交する方向を行方向と定義する。
また、表示装置を製造するための本発明の方法は、基板上に第一電極、少なくとも一層からなる発光機能層、および第二電極が積層された発光素子からなる複数の画素が行方向および列方向に整列するようにマトリックス状に配置されている発光装置の製造方法において、前記複数の画素の前記第一電極が露出するような開口部を備える隔壁を形成する工程と、前記隔壁の前記列方向に沿って帯状に前記発光機能層を形成する工程と、前記発光機能層は前記列方向に沿って前記隔壁によって分断させて、前記第一電極上を形成するとともに、前記列方向の前記隔壁上に前記発光機能層を形成する工程と、を含んでいる。
好ましくは、前記列方向から見た断面が前記基板側から上方に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有する前記隔壁を形成する工程を含んでいる。
また、好ましくは、前記第一電極上と前記行方向の前記隔壁上で連なった前記発光機能層を形成する工程を含んでいる。
また、好ましくは、前記行方向から見た断面が前記基板側から上方に向かって順テーパー形状を有する前記隔壁を形成する工程を含んでいる。
また、好ましくは、前記発光機能層を形成するノズルプリンティング法、インクジェット法、ダイコート法、転写法からなる塗布工程を含んでいる。
好ましくは、前記列方向から見た断面が前記基板側から上方に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有する前記隔壁を形成する工程を含んでいる。
また、好ましくは、前記第一電極上と前記行方向の前記隔壁上で連なった前記発光機能層を形成する工程を含んでいる。
また、好ましくは、前記行方向から見た断面が前記基板側から上方に向かって順テーパー形状を有する前記隔壁を形成する工程を含んでいる。
また、好ましくは、前記発光機能層を形成するノズルプリンティング法、インクジェット法、ダイコート法、転写法からなる塗布工程を含んでいる。
本発明の表示装置において、列方向に帯状(略直線状)に形成される発光機能層は、列方向に沿った隔壁によって分断されて、第一電極上と列方向の隔壁上に発光機能層が形成されている。列方向の隔壁によって、当該発光機能層における膜厚が不均一となり易い帯状(略直線状)の外側領域が分断されているため、画素形成領域の膜厚が均一化できる。そのため、本発明によれば、表示品位および生産性が高い表示装置が得られる。また、本発明の製造方法によれば、表示品位が高い表示装置を生産性よく製造できる。
以下、この発明の一実施の形態に係る表示装置およびその製造方法について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態では、有機材料からなる発光機能層を持つ素子として、例えば有機EL素子等の発光素子を有する表示画素を備えた表示装置を例にして説明する。
<第1の実施形態>
(表示装置)
<第1の実施形態>
(表示装置)
図1は、本発明に係る発光装置を表示装置に適用した場合の表示パネル(発光パネル)の実施形態の構成を示す概略平面図である。図2は、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の構成を示す概略断面図である。なお、図1に示す平面図においては、説明の都合上、表示パネル(基板)の一面側(有機EL素子の形成面側)から見た場合の、各画素に設けられる画素電極と、各画素の形成領域(有機EL素子形成領域)を画定する隔壁との配置関係のみを示し、その上層に設けられる対向電極や封止構造の表記を省略した。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る表示装置10(表示パネル)は、ガラス等の絶縁性の基板11の一面側(図1の紙面手前側)に設定された画素アレイ領域14に、発光素子である有機EL素子20を備えた複数の画素15が、行方向(図面を正面から見たときの図1の左右方向)及び列方向(図面を正面から見たときの図1の上下方向)に配列されている。
また、表示パネル10は、図1、図2に示すように、基板11の一面側から突出し、略矩形の複数の開口部13が設けられた格子状の隔壁12により、基板の一面側に配列された各画素の有機EL素子の形成領域16(以下、「EL素子形成領域」と記す)が画定される。ここで、格子状の平面パターンを有する隔壁12は、上記のEL素子形成領域16を個別の領域として画定する役割に加え、当該隔壁12が形成される境界領域に、有機EL素子20を発光駆動するための回路素子(薄膜トランジスタ等)や配線層を配置して、表示パネル10の開口率を確保するという役割も有している。
また、隔壁12の列方向から見た断面(図1のA−A線矢視断面)は、基板11から上方(基板11とは離れる側)に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有している。隔壁12の材料は、少なくとも表面が絶縁性であればよく、特に限定はないが、逆テーパー形状の断面を実現できる材料が選択される。
各画素15のEL素子形成領域16には、図2に示すように、画素電極21(例えばアノード電極)と、有機EL層22(例えば正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b;発光機能層)と、対向電極23(例えばカソード電極)と、が積層された有機EL素子21が設けられている。ここで、有機EL層22(正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b)は、後述する表示パネルの製造方法において説明するように、例えば、ノズルプリンティング法により所定のインクを列方向に配列された各画素15のEL素子形成領域16に連続的に帯状(略直線状)に塗布することにより形成される。また、対向電極23は、各画素15の有機EL層22を介して各画素電極21に共通して対向するように、単一の平面電極(べた電極)により形成されている。尚、本実施形態では有機EL層22として、正孔輸送層22a、電子輸送性発光層22bを用いているが、その他、正孔注入層、インターレイヤー層、発光層等、適宜用いてもかまわない。
そして、本実施形態に係る表示パネル10においては、図2に示すように、隔壁12の行方向の断面は、基板11から上方(基板11とは離れる側)に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有している。また、例えば、ノズルプリンティング法によって、直線状に塗布し形成される有機EL層22(正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b)は、塗布直線方向と直交する方向において、隔壁12によって分断されることによって形成される。この場合、EL素子形成領域16の幅よりも太い幅で帯状(略直線状)に塗布するため、隔壁12上にも有機EL層22が形成される。また、分断される有機EL層22は、例えば、正孔輸送層22a、もしくは、電子輸送性発光層22bのどちらかであってもよく、また、その両方であってもよい。
図2において、省略しているが、表示パネル10は、対向電極23上部に空間を形成するように、封止基板が設けられている。画素アレイ領域14を保護するために、上記空間内に吸湿剤を配置させ、さらに封止基板と接着剤を用い、表示パネル10は密閉封止されている。また、封止構造はこれに限定されるものでなく、対向電極23に接する上面に保護絶縁層、又は封止樹脂層が設けられているものであってもよい。
また、表示パネル10(発光パネル)は、アクティブマトリクス駆動型であってもよいし、単純マトリクス(パッシブマトリクス)駆動型であってもよい。表示パネル10がアクティブマトリクス駆動型の場合には、例えば、基板11上に有機EL素子20を発光駆動するための回路素子(薄膜トランジスタやキャパシタ等)や配線層が形成され、これらを被覆する層間絶縁膜や平坦化膜上に、画素電極21が形成された素子構造を有するものであってもよい。
さらに、表示パネル10に設けられている有機EL素子20はボトムエミッション型の発光構造を有するものであってもよいし、トップエミッション型の発光構造を有するものであってもよい。有機EL素子20がボトムエミッション型の発光構造を有する場合、有機EL層22で発光した光は、画素電極21及び基板11を介して、基板11の他面側(図2の下方)に出射される。また、有機EL素子20がトップエミッション型の発光構造を有する場合、有機EL層22で発光した光は、対向電極23及び封止基板を介して、基板11の一面側(図2の上方)に出射される。
本発明の表示装置では、上記隔壁12に加え、有機EL素子20を発光駆動するための回路素子や配線層を配置して、表示パネル10の開口率を確保するための第一隔壁と、EL素子形成領域16を個別の領域として画定するための第二隔壁と、の二層構造からなるものでもよい。第二隔壁は、第一隔壁より高くてもよいし、第一隔壁より低くてもよい。また、第二隔壁の行方向の断面形状は、基板11側から上方に向かって逆テーパー形状を有していてもよいし、それ以外の形状であってもよい。
本発明の表示装置の一例では、電子輸送性発光層は、赤色を発する第一の発光層と、緑色を発する第二の発光層と、青色を発する第三の発光層とを含む。この一例では、第一、第二および第三の発光層は、それぞれ、列方向に沿って直線状に形成されている。そして、第一、第二および第三の発光層の列は、行方向に繰り返し配置されている。この構成では、カラー表示が可能である。
(表示装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法について説明する。ここでは、表示パネル10に形成される有機EL素子20がボトムエミッション型の発光構造を有する場合について説明する。
次に、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法について説明する。ここでは、表示パネル10に形成される有機EL素子20がボトムエミッション型の発光構造を有する場合について説明する。
本実施形態に係る表示パネル10(発光パネル)の製造方法において、まず、ガラス基板等からなる絶縁性の基板11の一面側であって、各画素15の有機EL素子20の形成領域16(EL素子形成領域)に、画素電極21(例えばアノード電極)を形成する。ここで、画素電極21は、例えば錫ドープ酸化インジウム(Indium Thin Oxide;ITO)や亜鉛ドープ酸化インジウム等の透明電極材を用いて形成される。
次いで、隣接して配列される画素15との境界領域に、隔壁12を形成する。具体的には、隔壁12は、基板11上に例えばプラズマCVDによって窒化シリコン等を成膜し、フォトリソグラフィーでパターニングすることで形成される。ここで、隔壁12は、基板11の表面から連続的に突出した断面形状を有している。また、隔壁12は、図1に示したように、各画素15の画素電極21の上面が露出するように、複数の開口部13が格子状に配列された平面形状を有している。なお、隔壁12の高さは、後述する有機溶液の塗布工程において、塗布される有機溶液の量や特性等に基づいて設定されるが、例えば0.1〜2μm程度の高さに設定される。尚、隔壁12は、有機EL素子20を発光駆動するための回路素子や配線層を配置して、表示パネル10の開口率を確保するための第一隔壁と、EL素子形成領域16を個別の領域として画定するための第二隔壁と、の二層構造であってもよい。この場合、まず回路素子や配線層を覆うように、第一隔壁を成膜する。なお、第一隔壁は、例えばプラズマCVDによって窒化シリコン等を成膜したものである。この第一隔壁をフォトリソグラフィーでパターニングすること画素電極21の上面が露出するように、複数の開口部13を形成する。次いで、例えばポリイミド等の感光性樹脂を堆積後、露光してEL素子形成領域16を個別の領域として画定するための第二隔壁を形成する。
隔壁12を構成する逆テーパー形状を形成するには、反応性イオンビームエッチング、反応性ガスエッチング、反応性イオンエッチングなどに代表されるドライエッチング法を用いることができる。しかし、等方性エッチングが支配的なウェットエッチング法よりも異方性エッチングにより側面形状を選択的に形成することが容易なドライエッチング法のほうが好適に用いることができる。
次いで、上記画素電極21、隔壁12が形成された基板11を、純水やアルコールによって洗浄した後、例えば酸素プラズマ処理やUVオゾン処理等を施すことにより、各EL素子形成領域16に露出する画素電極21の表面を親液化処理する。これにより、画素電極21の表面が、少なくとも後述する有機EL層22(例えば正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b)を形成する際に塗布される有機溶液22x(インク)に対して親液化する。また、塗布される有機溶液の量や特性によっては、相対的に隔壁12が撥液性を示すように、基板11を例えば四フッ化炭素CF4等のフッ化ガスによるプラズマ処理等の撥液化処理を施してもよい。
次いで、基板11に配列される複数の画素15のEL素子形成領域16に対してノズルプリンティング法を用いて有機溶液を塗布して有機EL層22(例えば正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b)を成膜する。具体的にはノズルプリント成膜装置(図示を省略)のノズルヘッド30を基板11の列方向に走査させつつ、該ノズルヘッド30から正孔輸送材料を含む有機溶液22x(インク)を連続的に吐出して基板11に塗布する。ここで、有機溶液22xとしては、例えばポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸水溶液(PEDOT/PSS;導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェンPEDOTと、ドーパントであるポリスチレンスルホン酸PSSを水系溶媒に分散させた分散液)を用いることができる。これにより、基板11の列方向に配列された複数の画素15の各EL素子形成領域16を含む帯状(略直線状)の領域に、正孔輸送材料を含む有機溶液22xが塗布される。
このような特定の列の画素15に対して有機溶液22xを塗布する処理を、全ての列について繰り返すことにより、基板11上の全ての画素15のEL素子形成領域16に有機溶液22xが塗布される。
次いで、全ての画素15のEL素子形成領域16に有機溶液22xが塗布された基板11を、図示を省略した乾燥処理室内で例えば100℃以上の温度条件で加熱処理する。これにより、有機溶液22xの溶媒を気化させて、隔壁12に形成された各開口部13に露出する各画素15の画素電極21上に正孔輸送材料を定着させて、正孔輸送層22aを形成する。
次いで、上述した正孔輸送層の成膜工程と同様に、ノズルプリント成膜装置のノズルヘッド30を基板11の列方向に走査させつつ、該ノズルヘッド30から電子輸送性発光材料を含む有機溶液22x(インク)を連続的に吐出して基板11に塗布する。ここで、有機溶液としては、例えばポリパラフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む赤(R)又は緑(G)又は青(B)色の発光材料を、適宜水系溶媒或いはテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン、キシレン等の有機溶液に溶解または分散した0.1wt%〜5wt%の溶液を用いることができる。これにより、基板11の列方向に配列された複数の画素15の各EL素子形成領域16を含む帯状(略直線状)の領域に電子輸送性発光材料を含む有機溶液が塗布される。
次いで、全ての列の画素15のEL素子形成領域16に当該有機溶液22xが塗布された基板11を、加熱処理して、有機溶液の溶媒を気化させることにより、各画素15のEL素子形成領域16(画素電極21上)に形成された正孔輸送層22a上に、電子輸送性発光層22bを形成する。これにより、各画素15の画素電極21上に、正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22bからなる有機EL層22が形成される。
ここで、本実施形態に係る有機EL層22の成膜方法(すなわち、上述した有機溶液22xを塗布した後、加熱乾燥して有機EL層22を成膜する一連の処理工程)と、基板11上に設けられた隔壁12との関係について、さらに詳しく説明する。
図3と図4は、本実施形態に係る表示パネルの製造方法(有機EL層の成膜工程)の要部具体例を示す工程図である。
図3と図4は、本実施形態に係る表示パネルの製造方法(有機EL層の成膜工程)の要部具体例を示す工程図である。
本実施形態に係る有機EL層22の成膜工程においては、図3に示したように、基板11上に配列される各画素15のEL素子形成領域16に沿って、ノズルヘッド30を列方向(図面上下方向)に走査しつつ、有機溶液22xを連続的に吐出する。これにより、各画素15のEL層形成領域16に有機溶液22xが連続的に塗布される。
ここで、上述したように、ノズルヘッド30から連続的に帯状(略直線状)に塗布される有機溶液22xは、EL素子形成領域16の幅よりも太い幅で、帯状(略直線状)に塗布される。これにより、有機溶液22xの塗布直後においては、図4(a)に示すように、各画素電極21上に濡れ広がると同時に、一部の有機溶液22xは隔壁12上にも塗布される。
その後、図4(b)、(c)に示すように、有機溶液22xの乾燥過程において、少なくとも一部に逆テーパー形状を有する隔壁12を境界として、有機溶液22xが分断されることにより、各画素電極21上、及び、隔壁12上、それぞれに、互いに連続していない有機溶液22xが塗布される。図4(b)は有機溶液の吐出直後の状態を示し、図4(c)はある程度乾燥が進んだ状態を示す。
このような状態で、基板11に加熱処理等を行い、有機溶液22xを乾燥させ、有機溶液22xの溶媒を気化させることにより、図4(d)に示すように、隔壁12に囲まれた各EL素子形成領域16、及び、隔壁12上に、正孔輸送性材料又は電子輸送性発光材料が薄膜状に定着し、正孔輸送層22a又は電子輸送性発光層22bが成膜される。
次いで、基板11上に単一の平面電極(べた電極)からなる対向電極23(例えばカソード電極)を形成する。対向電極は、ボトムエミッション型の場合、例えば、Mg、Ca、Ba、Li、及び、その酸化物やフッ化物に代表される化合物等の仕事関数が4.0eV以下、好ましくは3.0eV以下であり、20nm以下の厚さの低仕事関数層と、低仕事関数層上に設けられたシート抵抗を下げるために厚さ50nm以上のAl膜やAl合金膜等の光反射層との積層構造でもよい。また、トップエミッション型の場合、上記低仕事関数層と、低仕事関数層上に設けられた、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム(IZO)、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム‐錫酸化物(CTO)等からなる透明導電層との積層構造でもよい。ここで、対向電極23は、少なくとも表示パネル10の画素アレイ領域14に対応する形状及び大きさを有し、上述した正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22bからなる有機EL層22を介して、各画素15の画素電極21に共通に対向するように形成される。その後、対向電極23を含む基板11を、対向する封止基板と接着剤を用いて密閉封止し、有機EL素子20を備えた画素15が基板11上に2次元配列された表示パネル10が完成する。
(作用効果)
次に、上述したようなパネル構造を有する表示パネルとその製造方法(有機EL層の成膜方法)を用いた場合の作用効果について、効果を確認した実施例および比較例を用いて説明する。
次に、上述したようなパネル構造を有する表示パネルとその製造方法(有機EL層の成膜方法)を用いた場合の作用効果について、効果を確認した実施例および比較例を用いて説明する。
図1は表示パネルを示す平面図であり、図5(a)は実施例に用いた隔壁12まで形成した基板11の断面図であり、隔壁12は逆テーパー形状である。また、図5(b)は比較例に用いた隔壁12まで形成した基板11の断面図であり、隔壁12は順テーパー形状であり、隔壁12の形状のみが異なっている。平面図においては、表示パネル10(基板)の一面側(有機EL素子の形成面側)から見た場合の、各画素15に設けられる画素電極21と、各画素15の形成領域(有機EL素子形成領域)を画定する隔壁12との配置関係のみを示し、その上層に設けられる対向電極や封止構造の表記を省略した。
基板11は光透過性を有するガラス基板である。画素電極21はITOからなる透明電極である。隔壁12は窒化シリコンからな絶縁層であり、プラズマCVDによって成膜し、フォトリソグラフィーでパターニングすることで、画素電極21が露出するように形成している。
上述の隔壁12まで形成した基板11に、ノズルプリンティング法を用いて有機溶液を塗布して有機EL層22を成膜した。正孔輸送材料、及び、緑色の発光色を持つ電子輸送性発光材料をそれぞれキシレンに溶かした有機溶液として、ノズルプリント装置を用いて塗布し、順次加熱処理を行うことで成膜している。
次いで、基板11上に単一の平面電極(べた電極)からなる対向電極23(例えばカソード電極)を形成する。対向電極23を含む基板11を、対向する封止基板と接着剤を用いて密閉封止し、有機EL素子20を備えた表示パネル10を作製した。
これら表示パネル10の発光試験を行い、一つの画素電極21における発光強度断面を計測した結果を図6に示す。図6(a)は画素電極に対し、評価した発光強度断面の位置を示している。塗布直線方向に対し平行方向であり、逆テーパー形状を有する隔壁12近傍における、列方向に沿った発光強度断面を評価した。
図6(b)は実施例と比較例の表示パネルの発光強度断面を比較したグラフである。列方向の隔壁12が逆テーパー形状である実施例の表示パネルの方が、発光強度が均一であり、画素電極における発光、及び、膜厚のムラが低減していることがわかる。
ここで、上述の図6において、隔壁12が逆テーパー形状の表示パネルの方が、発光ムラが低減することについて考察する。図7はノズルプリント装置を用い、有機EL層成膜工程の画素電極21近傍の上部面視を示す平面図である。ノズルプリンティング法に代表される直線状に有機EL層22を画素電極21に対し、直線状に塗布する場合、塗布直線方向(列方向;破線矢印方向)と塗布直線方向とは垂直方向(行方向;実線矢印方向)で有機溶液中の溶媒の揮発速度は異なり、塗布有機溶液22xの乾燥(成膜)速度は異なる。具体的には、塗布直線方向と垂直方向(行方向;実線矢印方向)の方は、塗布される有機溶液22xと連なっておらず、近傍雰囲気の溶媒密度は低くなるため、蒸気圧は高くなり、乾燥(成膜)速度は塗布直線方向(列方向;破線矢印方向)と比べ早くなる。
塗布された有機溶液22xは乾燥する過程において、僅かに有機溶液22xが流動しながら乾燥することによって、膜厚の均一化を図れる(レベリング性の利用)。乾燥(成膜)速度が早い場合、塗布された有機溶液22xの十分な流動が得られる前に乾燥(成膜)してしまい、レベリング性の不足によって膜厚の不均一を引き起こすことがある。その結果図6のように、塗布直線方向と垂直方向(行方向;実線矢印方向)の方が、乾燥(成膜)速度は早く、塗布された帯状(略直線状)の有機溶液22xにおいて、帯状(略直線状)の外側領域でレベリング不足となり、膜厚の不均一を引き起こしやすいこととなる。
図5(a)に示した本実施例の構造においては、逆テーパー形状を有する隔壁12によって、図4に示したように塗布直線方向と垂直方向(行方向;実線矢印方向)で有機溶液は、乾燥する過程で分断され、成膜される。上述したレベリング不足に起因する膜厚の不均一な領域は、隔壁12上に形成され、画素電極21上の有機EL層22とは分断されているため、画素電極21上の発光に対して、影響することはない。その一方、図5(b)に示した本比較例の構造においては、レベリング不足に起因する膜厚の不均一な領域は、画素電極21上の有機EL層22と連なっており、画素電極21上の発光に対して、影響を及ぼし発光ムラを引き起こす。また、レベリング不足に起因する膜厚の不均一な領域が、隔壁21上に形成された場合でも、画素電極21上の有機EL層22とは分断されていないため、画素電極21上の発光に対して、例えばリーク電流等の電気的影響を及ぼし発光ムラを引き起こす。こうして、図5、図6に示したように、実施例と比較例との、発光ムラの差が得られたと考えられる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る発光装置(表示装置)の第2の実施形態について説明する。
(表示装置)
次に、本発明に係る発光装置(表示装置)の第2の実施形態について説明する。
(表示装置)
第2の実施形態に係る発光装置(表示装置)と、上述した第1の実施形態に係る発光装置(表示装置)とは、概ねその構成は同じであるが、塗布直線方向沿い(列方向)の隔壁12の断面形状と、塗布直線方向とは垂直方向(行方向)の隔壁12の断面形状が異なることを特徴としており、図8、図9を参照にしつつ説明し、その他については省略する。
図8は、第2の実施形態に係る発光装置を表示装置に適用した場合の表示パネル(発光パネル)の実施形態の構成を示す概略平面図である。図9は、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の構成を示す概略断面図である。なお、図8に示す平面図においては、説明の都合上、表示パネル(基板)の一面側(有機EL素子の形成面側)から見た場合の、各画素に設けられる画素電極と、各画素の形成領域(有機EL素子形成領域)を画定する隔壁との配置関係のみを示し、その上層に設けられる対向電極や封止構造の表記を省略した。
上述した第1の実施形態においては、表示パネル10は、基板11の一面側から突出し、略矩形の複数の開口部13が設けられた格子状の隔壁12において、隔壁12の列方向の断面は、基板11から上方(基板11とは離れる側)に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有している構成について説明した。第2の実施形態においては、隔壁12の列方向の断面が少なくとも一部に逆テーパー形状を有する形状であることに加え、隔壁12の行方向の断面が順テーパー形状を有している。
第2の実施形態に係る隔壁12の形成方法として、例えば、列方向と行方向の隔壁形成工程を分けることにより、選択的に異なる形状の隔壁12を形成することができる。また、例えば、格子状の順テーパー形状からなる隔壁12を形成した上部に、列方向の隔壁12のみを逆テーパー形状で形成し、第2の実施形態に係る隔壁12を形成することができる。
本実施形態に係る表示パネル10においては、図9に示すように、隔壁12の列方向から見た断面(図8のB−B線矢視断面)は、基板11から上方(基板11とは離れる側)に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有していることに加え、隔壁12の行方向から見た断面(図8のC−C線矢視断面)は、基板11から上方(基板11とは離れる側)に向かって順テーパー形状を有している。例えば、ノズルプリンティング法によって、直線状に塗布し形成される有機EL層22(正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b)は、塗布直線方向沿い(列方向)において、隔壁によって分断されることによって形成される。一方、塗布直線方向と垂直方向(行方向)においては、隔壁12が順テーパー形状のため、有機EL層22(正孔輸送層22a及び電子輸送性発光層22b)は、分断されることなく、連続した状態で形成される。また、この場合の有機EL層22は、例えば、正孔輸送層22a、もしくは、電子輸送性発光層22bのどちらかであってもよく、また、その両方であってもよい。
(表示装置の製造方法)
次に、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法について説明する。ここでは、表示パネル10に形成される有機EL素子20がボトムエミッション型の発光構造を有する場合について説明する。第2の実施形態に係る発光装置(表示装置)の製造方法と、上述した第1の実施形態に係る発光装置(表示装置)の製造方法とは、概ねその構成は同じであるが、有機EL層22の成膜工程において異なることを特徴としており、図10、図11を参照にしつつ説明し、その他については省略する。
次に、本実施形態に係る表示装置(表示パネル)の製造方法について説明する。ここでは、表示パネル10に形成される有機EL素子20がボトムエミッション型の発光構造を有する場合について説明する。第2の実施形態に係る発光装置(表示装置)の製造方法と、上述した第1の実施形態に係る発光装置(表示装置)の製造方法とは、概ねその構成は同じであるが、有機EL層22の成膜工程において異なることを特徴としており、図10、図11を参照にしつつ説明し、その他については省略する。
図10と図11は、本実施形態に係る表示パネルの製造方法(有機EL層の成膜工程)の要部具体例を示す工程図である。
本実施形態に係る有機EL層22の成膜工程においては、図10に示したように、基板11上に配列される各画素15のEL素子形成領域16に沿って、ノズルヘッド30を列方向(図面上下方向)に走査しつつ、有機溶液22xを連続的に吐出する。これにより、各画素15のEL層形成領域16に有機溶液22xが連続的に塗布される。このとき、塗布直線方向沿い(列方向)においては、第1の実施形態と同様のため省略し、塗布直線方向と垂直方向(行方向)において、図11を用いて説明する。
上述したように、有機溶液22xはノズルヘッド30から連続的に帯状(略直線状)に塗布される。これにより、有機溶液の塗布直後においては、図11(a)に示すように、各画素電極21、及び、隔壁12上にも一様に濡れ広がり、塗布される。
その後、有機溶液22xの乾燥過程においても、図11(b)に示すように、隔壁12が順テーパー形状を有するため、有機溶液22xが分断されることなく、各画素電極21上、及び、隔壁12上で連続して有機溶液22xが塗布される。
このような状態で、基板11に加熱処理等を行い、有機溶液22xを乾燥させ、有機溶液22xの溶媒を気化させることにより、図11(c)に示すように、隔壁12に囲まれた各EL素子形成領域16、及び、隔壁12上に、正孔輸送性材料又は電子輸送性発光材料が薄膜状に定着し、正孔輸送層22a又は電子輸送性発光層22bが成膜される。
(作用効果)
次に、上述したようなパネル構造を有する表示パネルとその製造方法(有機EL層の成膜方法)を用いた場合の作用効果について、図12を用いて説明する。
次に、上述したようなパネル構造を有する表示パネルとその製造方法(有機EL層の成膜方法)を用いた場合の作用効果について、図12を用いて説明する。
図12は、第1の実施形態で説明した表示パネル内の一つの画素電極21における発光強度断面を計測した結果である図6に対し、異なる位置で発光強度断面を計測した結果である。図12(a)は画素電極に対し、評価した発光強度断面の位置を示している。塗布直線方向に対し垂直方向であり、順テーパー形状を有する隔壁12近傍における、行方向に沿った発光強度断面を評価した。
図12(b)は第1の実施形態における実施例と比較例の表示パネルの発光強度断面を比較したグラフである。行方向の隔壁12が逆テーパー形状であれ、順テーパー形状であれ、その近傍における、発光強度断面に差はみられず、同様の発光ムラであることがわかる。
前述の図9で説明したように、塗布直線方向(列方向;図7の破線矢印方向)においては、直線状に塗布されるため有機溶液22xは連なっており、近傍雰囲気の溶媒密度は高くなり、蒸気圧は低くなる。そのため、乾燥(成膜)速度は十分に遅く、塗布された直線状の有機溶液22xにおいて、レベリング性が保たれるため、膜厚が均一となる。よって、隔壁12形状によらず、同様の発光ムラになると考えられる。
隔壁12の一方向においてのみでも、逆テーパーを含まない形状を有することで、有機EL層22の成膜に次いで、基板11上に単一の平面電極(べた電極)で成膜される対向電極23においても同様に、隔壁12の境界領域での分断の発生を抑制できるため、歩留まり良く表示パネルを作製することができる。
上記実施形態では、ノズルプリンティング法によって、有機EL層22を塗布したが、図13に示すように、インクジェット法において、画素電極21のみならず隔壁12上にも液滴吐出させ、直線状に塗布し形成してもよい。この場合、画素電極21上の液滴と隔壁12上の液滴が乾かない状態で連続するように吐出すればよく、画素電極21の配列に沿ってインクジェットヘッド31を走査させればよい。
また、上記実施形態では、ノズルプリンティング法によって、有機EL層22を塗布したが、公知であるダイコート法等の他の塗布法や各種転写法により、直線状に塗布し形成してもよい。例えば、図14に示すように、凸版印刷法により、画素電極21の配列に沿って帯状(略直線状)に塗布することが好適である。
上記実施形態では、隔壁12として、逆テーパー形状の単一層であったが、図15に示すように複数の層でもよい。例えば、図15(a)に示すように、2層構造の隔壁12において、順に順テーパー形状、逆テーパー形状を有している。また、例えば、図15(b)に示すように、2層構造の隔壁12において、順に逆テーパー形状、順テーパー形状を有している。上記の形状に用いても本発明の効果は失われることなく、適宜実施可能である。また、少なくとも逆テーパー形状を含むのであれば、さらなる多層構造の隔壁12においても勿論である。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明は、様々な表示装置に適用でき、例えば、コンピュータおよび家電などに用いられるディスプレイに適用できる。
10…表示装置(表示パネル)
11…基板
12…隔壁
13…開口部
14…画素アレイ領域
15…画素
16…EL素子形成領域
20…有機EL素子
21…画素電極
22…有機EL層
22a…正孔輸送層
22c…電子輸送性発光層
22x…有機溶液
23…対向電極
30…ノズルヘッド
31…インクジェットヘッド
32…版
11…基板
12…隔壁
13…開口部
14…画素アレイ領域
15…画素
16…EL素子形成領域
20…有機EL素子
21…画素電極
22…有機EL層
22a…正孔輸送層
22c…電子輸送性発光層
22x…有機溶液
23…対向電極
30…ノズルヘッド
31…インクジェットヘッド
32…版
Claims (10)
- 基板上に第一電極、少なくとも一層からなる発光機能層、および第二電極が積層された発光素子からなる複数の画素が行方向および列方向に整列するようにマトリックス状に配置されている発光装置において、
前記複数の画素の前記第一電極が露出するような開口部を備えるよう形成された隔壁と、
前記隔壁の前記列方向に沿って帯状に形成されることからなる前記発光機能層を含み、
前記発光機能層は前記列方向に沿って前記隔壁によって分断されて、前記第一電極上と、前記列方向の前記隔壁上に前記発光機能層が形成されていることを特徴とする発光装置。 - 前記隔壁の前記列方向から見た断面は、前記基板側から上方に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有することを特徴とする請求項1に記載の発光装置
- 前記第一電極上と前記行方向の前記隔壁上の前記発光機能層とは連なっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光装置。
- 前記隔壁の前記行方向から見た断面は、前記基板側から上方に向かって順テーパー形状を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の発光装置
- 前記発光機能層を形成する塗布工程は、ノズルプリンティング法、インクジェット法、ダイコート法、転写法によることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の発光装置。
- 基板上に第一電極、少なくとも一層からなる発光機能層、および第二電極が積層された発光素子からなる複数の画素が行方向および列方向に整列するようにマトリックス状に配置されている発光装置の製造方法において、
前記複数の画素の前記第一電極が露出するような開口部を備える隔壁を形成する工程と、
前記隔壁の前記列方向に沿って帯状に前記発光機能層を形成する工程と、
前記発光機能層は前記列方向に沿って前記隔壁によって分断させて、前記第一電極上を形成するとともに、前記列方向の前記隔壁上に前記発光機能層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。 - 前記列方向から見た断面が前記基板側から上方に向かって少なくとも一部に逆テーパー形状を有する前記隔壁を形成する工程を含むことを特徴とする請求項6に記載の発光装置の製造方法
- 前記第一電極上と前記行方向の前記隔壁上で連なった前記発光機能層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の発光装置の製造方法。
- 前記行方向から見た断面が前記基板側から上方に向かって順テーパー形状を有する前記隔壁を形成する工程を含む請求項6〜8の何れか1項に記載の発光装置の製造方法。
- 前記発光機能層を形成するノズルプリンティング法、インクジェット法、ダイコート法、転写法からなる塗布工程を含むことを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載の発光装置の製造方法。
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JP2013066152A JP2014191979A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 発光装置およびその製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016076063A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | ホーチキ株式会社 | 警報システム |
KR20160103570A (ko) * | 2015-02-24 | 2016-09-02 | 삼성디스플레이 주식회사 | 유기 발광 표시 장치 및 그 제조 방법 |
WO2019030858A1 (ja) * | 2017-08-09 | 2019-02-14 | シャープ株式会社 | 表示デバイス、表示デバイスの製造方法、表示デバイスの製造装置 |
-
2013
- 2013-03-27 JP JP2013066152A patent/JP2014191979A/ja active Pending
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