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JP6057052B2 - 表示素子、及び表示素子の製造方法 - Google Patents

表示素子、及び表示素子の製造方法 Download PDF

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JP6057052B2 JP2012150782A JP2012150782A JP6057052B2 JP 6057052 B2 JP6057052 B2 JP 6057052B2 JP 2012150782 A JP2012150782 A JP 2012150782A JP 2012150782 A JP2012150782 A JP 2012150782A JP 6057052 B2 JP6057052 B2 JP 6057052B2
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Description

本発明は、表示素子、及びその製造方法に関し、特に、インク、機能液などの液体を吐出する吐出装置を用いたウエットプロセスで基板上に機能膜を成膜した表示素子、及びその製造方法に関する。
有機EL表示パネルやTFT基板等の表示素子、デバイスにおいては、特定の機能を発揮するための機能膜が用いられる。機能膜の例としては、有機EL表示パネルにおける有機発光層や、TFT基板における有機半導体層等が挙げられる。
現在、デバイスの大型化が進み、効率の良い機能膜の成膜方法として、機能性材料を含むインクをインクジェット法等に基づいて塗布するウエットプロセスが提案されている。ウエットプロセスは機能膜を塗り分ける際の位置精度が基板サイズに依存せず、デバイスの大型化への技術的障壁が比較的低いメリットがある。
代表的なインクジェット法のウエットプロセスでは、塗布装置の作業テーブル上に塗布対象基板を載置する。基板表面に対してインクヘッドを一方向に走査し、インクジェットヘッドの複数のノズルから基板表面の所定領域にインクを滴下する。その後はインクの溶媒を蒸発乾燥させて機能膜を成膜する。
ところで、このような基板上にインクを充填し乾燥する方法で機能層を形成するウエットプロセスに於いては、インクの溶媒を蒸発乾燥させるプロセスにおいて、成膜エリアの中央部分と周縁部分では、周縁部分の方が中央部分よりも溶媒蒸気圧が低くなることにより溶媒の乾燥速度が大きい。その結果、基板中央部分に形成される画素の機能層と基板端部に形成される画素の機能層とは形状が互いに異なる傾向がある。このように、基板中央部分の画素と基板周縁部分の画素とで機能層の形状が異なると、各機能層の特性も互いに異なるため、有機EL表示素子として発光ムラの原因となっていた。
このような課題に対して、中央部分よりも周縁部分に機能層材料を含む溶液を多く充填させて、乾燥速度差を抑制し、膜形状の差異を改善する技術が提供されている。
図13(a)は、特許文献1記載の有機EL装置の構成を示す平面図、図13(b)は、図13(a)のA−Aで切った断面図である。インクの塗布領域Rにおける中央部から端部に向けた領域R1、R2、R3内の発光素子のバンクB12の上面の直径を領域によらず一定値Jとし、底面の直径を中央部から端部に向けT1<T2<T3とすることで、インクE12をR1<R2<R3と周辺部ほど多く塗布する。これにより、乾燥速度を塗布領域Rの全域にわたって均一とすることにより、塗布領域Rの全域にわたって塗布層の厚みの均一化を図っている。
図14(a)は、特許文献2記載の有機EL装置の構成を示す平面図、図14(b)は、図14(a)の側断面図である。基板1上に発光画素7は配設された発光領域EAに相当するインクの塗布領域SAのうち、周辺領域SA2における隔壁35の高さh2を、中央領域SA1におる隔壁34の高さh1よりも高く形成し、多くの液状体を膜形成領域Aに充填する。これにより、乾燥過程における中央領域と周辺領域との乾燥速度の差を抑制し、塗布領域における領域ごとに安定した膜形状の機能膜を製造できる。
特開2008−16205号公報 特開2011−146184号公報
しかしながら、特許文献1、及び特許文献2記載の構成では、各画素に充填されるインクの量を塗布領域に応じて変更するため、製造方法が複雑になるという課題がある。
本発明は、前記従来の課題を鑑みなされたものであり、インク、機能液などの液体を吐出する吐出装置を用いたウエットプロセスで基板上に機能膜を成膜した表示素子において、簡便な製造方法によって、基板の表示領域の中央部分と表示領域の周縁部分の間の乾燥速度差に起因して生じる表示領域の中央部分と周縁部分との機能膜の膜厚の差異を改善した表示素子、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る表示素子は、複数の画素がマトリックス状に配列された表示領域を有する表示素子であって、第1の電極を含む下地層が積層された基板と、前記下地層上に位置し開口部を規定する隔壁と、前記下地層の上方であって前記開口部内に位置する機能層と、前記機能層を介して前記第1の電極と対向する第2の電極と、を備え、前記表示領域の中央部分に存する画素における機能層上面の端部は、前記表示領域の周縁部分に存する画素における機能層上面の端部に比べて高く位置していることを特徴とする。
本発明によれば、インク、機能液などの液体を吐出する吐出装置を用いたウエットプロセスで基板上に機能膜を成膜した表示素子において、輝度ムラの原因となる表示領域の中央部分と周縁部分との機能膜の膜厚の差異を改善した表示素子、及びその製造方法を、簡便な製造工程により提供することができる。
従来の構成に係る表示領域の中央部分と表示領域の周縁部分との間の成膜形状の違いを示す説明図 従来の構成に係る機能膜の断面プロファイル 表示領域の中央部分に存する機能層のインクピンニング位置を高めた場合の、機能膜の形状の変化を示す説明図 表示領域の中央部分に存する機能層のインクピンニング位置を高めた場合の、表示領域の中央部分と表示領域の周辺部分の機能膜の形状の差異を示す説明図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子の一部断面を模式的に示す断面図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子に用いる隔壁が配設された状態の基板の構成図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子の製造方法の製造過程を示す模式的な断面図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子の製造方法の製造過程を示す模式的な断面図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子の実施例の隔壁高さとインクピンニング位置の関係を示す断面図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子の実施例の表示領域の中央部分における隔壁の高さを変えた場合の機能膜の断面プロファイルの変化を示す断面図 実施の形態1の一態様に係る有機EL素子の実施例の表示領域の周縁部分における機能膜の断面プロファイルの変化を示す断面図 実施の形態2の一態様に係る有機EL素子の一部断面を模式的に示す断面図 従来の有機EL装置の構成を示す平面図、及び断面図 従来の有機EL装置の構成を示す平面図、及び断面図
≪本発明を実施するための形態に至った経緯について≫
本発明者は、基板上にインクを充填し乾燥する方法で機能層を形成するウエットプロセスに於いて、基板上の表示領域の中央部分と表示領域の周縁部分での乾燥速度差による成膜形状にばらつきについて鋭意検討を行った。図1は、発明者が実験した従来の構成に係る表示素子の表示領域の中央部分と表示領域の周縁部分での成膜形状の違いを示す説明図、図2は従来の表示素子の構成に係る機能層の断面プロファイルを測定した実験結果であり、図2(a)は機能層の断面プロファイルの全体図、図2(b)は機能層の底部の断面プロファイルを示す拡大図である。ここで、図2(a)、及び(b)において、図中の実線は表示領域の中央部分における機能層の断面プロファイルを測定した実験結果を示し、破線は表示領域の周縁部分における機能層の断面プロファイルを測定した実験結果を示す。図1において、101は基板、105は基板101に配設される第1隔壁であって、第1隔壁と第1隔壁との間に第1開口部220を規定する。106は第1隔壁105の第1開口部220に形成された機能層、106’は機能層を形成するために第1開口部220に充填されたインクである。図1、及び図2に示すように、第1隔壁105の高さを面内で均一に素子を作製した場合、蒸気濃度が高く乾燥の遅い表示領域の中央部分A(以後、中央部分Aと省略)の画素では、相対的に蒸気濃度が低く乾燥の速い表示領域の周縁部分B又はC(以後、周縁部分B又はCと省略)の画素に比べ、機能層106は側壁近傍が薄膜化し画素中央が厚膜化する。乾燥の遅い中央部分Aでは、溶媒が蒸発する過程で、機能層インク106’を構成する固形成分が沈降し第1開口部220の底部に移動し、底部の膜厚を増加させたものと考えられる。
発明者は、乾燥の遅い中央部分Aにおいても壁面へのインクの付着量を確保した状態で乾燥させることができれば、中央部分Aの底部の膜厚を周縁部分B又はCの底部膜厚と均一にすることができる点に着目した。そして、その実現手段について鋭意検討を行った。その検討結果について、図面を用いて説明する。図3は、中央部分Aに存する機能層106のインクピンニング位置を高めた場合の機能層106の形状の変化を示す説明図である。ここで、機能層のインクピンニング位置とは、隔壁の側面上であって、機能層上面の端部の位置である。また、図4は、中央部分Aに存する機能層106のインクピンニング位置を高めた場合の、中央部分Aと周辺部分B又はCの機能層106の形状の差異を示す説明図である。図3、図4に示すように、中央部分Aに存する前記機能層上面の端部の位置(インクピンニング位置)を、P1からP2に高めることにより、乾燥の遅い中央部分Aにおいても壁面へのインクの付着量を増加させることができ、中央部分Aにおいて周縁部分B又はCと類似の膜形状を形成できることを見出した。そして、中央部分Aと周縁部分Bの乾燥速度差に起因し輝度ムラの原因となる膜厚の差異を改善する本発明の実施の形態の一態様に至ったものである。
≪本発明を実施するための形態の概要≫
本発明を実施するための形態の一態様に係る表示素子は、複数の画素がマトリックス状に配列された表示領域を有する表示素子であって、第1の電極を含む下地層が積層された基板と、前記下地層上に位置し開口部を規定する隔壁と、前記下地層の上方であって前記開口部内に位置する機能層と、前記機能層を介して前記第1の電極と対向する第2の電極と、を備え、前記表示領域の中央部分に存する画素における機能層上面の端部は、前記表示領域の周縁部分に存する画素における機能層上面の端部に比べて高く位置していることを特徴とする。
ここで、「高い」とは、基板の主面と垂直な方向における、主面からの距離が大きいことを指す。尚、「基板の主面」とは、基板の表面のうち機能層が配設された面を指す。
また、別の態様では、前記中央部分に存する前記隔壁は、前記周縁部分に存する前記隔壁に比べて高い構成であっても良い。
また、別の態様では、前記表示領域の中央部分に存する画素における隔壁は、前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁に比べて高い構成であっても良い。
また、別の態様では、前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁の側面であって当該隔壁が規定する開口部に形成された機能層上面の端部が接する部位よりも上の部分の撥液性は、当該部分と対応する、前記表示領域の中央部分に存する隔壁の部分が有する撥液性よりも高い構成であっても良い。
また、別の態様では、前記表示領域の中央部分に存する画素における隔壁よりも前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁の方が、0.5μm以上1.0μm以下、隔壁の高さが高い構成であっても良い。
また、別の態様では、前記表示領域は方形をしており、前記表示領域の周縁部分は、方形の一辺と、当該一辺から当該一辺と隣り合う他の一辺の長さの5%中央側に位置する前記一辺との平行線との間の範囲に存する構成であっても良い。
また、別の態様では、前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁の頭頂部が有する撥液性は、当該頭頂部と同じ高さの前記表示領域の中央部分に存する画素における隔壁の側面部が有する撥液性よりも高い構成であっても良い。
本発明を実施するための形態の一態様に係る、表示素子の製造方法では、複数の画素がマトリックス状に配列された表示領域を有する表示素子の製造方法であって、基板に第1の電極を含む下地層を配設する下地層形成ステップと、前記下地層上に開口部を規定する隔壁を形成する隔壁形成ステップと、前記開口部に機能層材料を含む溶液をする充填する機能層材料充填ステップと、前記溶液を乾燥して機能層を形成する乾燥ステップと、前記前記機能層を介して前記第1の電極と対向する第2の電極を配設する第2電極配設ステップとを有し、機能層材料充填ステップでは、前記表示領域の中央部分に存する隔壁が規定する開口部に充填された前記溶液の液面の端部は、前記表示領域の中央部分に存する隔壁が規定する開口部に充填された前記機能層の液面の端部の位置に比べて高く位置していることを特徴とする。
また、別の態様では、前記機能層材料充填ステップでは、前記表示領域の周縁部分に存する隔壁が規定する開口部と、前記表示領域の中央部分に存する隔壁が規定する開口部に機能層材料を含む溶液を各々等量充填する構成であっても良い。
また、別の態様では、前記隔壁形成ステップでは、前記表示領域の周縁部分に第1の高さを有する隔壁と、前記表示領域の中央部分に前記第1の高さよりも高い第2の高さを有する隔壁を形成する構成であっても良い。
≪実施の形態1≫
実施の形態1の一態様に係る表示素子である有機EL素子の概略構成を述べ、次にその製造方法について図面を参照しながら説明する。
<有機EL素子の概略構成>
図5は、実施の形態1の一態様に係る、有機EL素子100の一部断面を模式的に示す断面図である。図5に示すように、有機EL素子100は、RGB各色の発光層を具備するトップエミッション型の有機EL素子110a、110b、110cがマトリックス状に配列されてなる有機EL素子である。
TFT基板である基板101(以下、「基板101」と記載する)上には、陽極である第1電極102がマトリックス状に形成されており、第1電極102上に、ITO(酸化インジウムスズ)層103及び、ホール注入層104がその順で積層されている。なお、ITO層103が第1電極102上にのみ積層されているのに対し、ホール注入層104は第1電極102上だけでなく基板101の上面全体に亘って形成されている。
第1電極102の周辺上部にはホール注入層104を介して第1隔壁105が形成されており、第1隔壁105で挟まれた領域を第1開口部220として規定する。そして、当該第1開口部220に機能層106が積層されている。本実施の形態の一態様では、第1電極102、ITO層103、ホール注入層104が、第1隔壁105の下地層111を構成する。尚、表示領域の中央部分においては、第1隔壁の上に図示しない第2隔壁が積層される。第2隔壁については、後述する。さらに、機能層106の上には、電子注入層107、陰極である第2電極108、及び封止層109が、各第1隔壁105で規定された領域を超えて、隣接する有機EL素子110a、110b、110cのものと連続するように形成されている。
基板101は、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、又はアルミナ等の絶縁性材料をベース材料として形成される。
第1電極102は、Ag(銀)の他、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等で形成されていても良い。
ITO層103は、第1電極102及びホール注入層104の間に介在し、各層間の接合性を良好にする機能を有する。
ホール注入層104は、金属酸化物、金属窒化物などホール注入機能を果たす材料、例えば、WOx(酸化タングステン)又はMoxWyOz(モリブデン−タングステン酸化物)で形成される。このホール注入層104は、第1隔壁105の底面に沿って側方に延出している。
第1隔壁105は、樹脂等の絶縁性を有する有機材料、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等で形成される。第1隔壁105は、有機溶剤耐性を有することが好ましく、また、エッチング処理、ベーク処理等がされることがあるので、それらの処理に対して変形、変質などしにくい材料で形成することが好ましい。 第1隔壁105の高さは、充填する機能層106の組成やインクの特性に応じて選択すればよい。例えば0.5μm以上2μm以下としても良く、より好ましくは、0.8μm以上1.2μm以下としてもよい。また、第1隔壁105の隔壁材料に含有させる撥液剤の含有量、熱処理の温度や時間などを調整することにより、第1隔壁105の上面および側壁における撥液性の大きさを制御することが可能である。
発光層としての機能層106は、RGB各色の有機発光材料からなる層である。この有機発光材料として、例えば、特開平5−163488号公報に記載されたオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等が挙げられる。
電子注入層107は、第2電極108から注入された電子を機能層106へ輸送する機能を有し、例えば、バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、あるいはこれらの組み合わせで形成されることが好ましい。
トップエミッション型なので、第2電極108は、光透過性の材料、例えば、ITO、IZO(酸化インジウム亜鉛)等で形成されている。
封止層109は、機能層106等が水分に晒されたり、空気に晒されたりすることを抑制する役割を有し、例えば、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の材料で形成されている。
なお、図5では、基板101を横方向に切断した断面形状を示しているが、第1隔壁105は、基板101の上面に沿って縦方向(図5では紙面表裏方向)に伸長している。そして、複数本の第1隔壁105が、基板101の上面全体に亘って配列されている(図6参照)。また、第1隔壁105は、井桁状のピクセル隔壁であって、機能層106は図5に示すように縦方向及び横方向に井桁状のピクセル隔壁に囲まれた開口部に配設されている。ただし、第1隔壁105は、平面形状がストライプ状のライン隔壁であってもよく、その他、千鳥配置や、ハニカム状の配置であっても良い。
図6は、実施の形態1の一態様に係る、有機EL素子に用いる隔壁が配設された状態の基板の構成図であり、図6(a)は、当該基板を平面視(基板101の主面に平行な面)した構成図である。図6(b)は、図6(a)のA−Aで切った断面を示す断面図である。図6(a)では、基板101には、横X0、縦Y0からなる表示領域全体に渡って、井桁状の第1隔壁105が形成されている。この表示領域のうち、横方向の幅がX1及びX2、縦方向の幅が、Y1及びY2からなる縦横、各2本の短冊状の領域が表示領域の周縁部分である(以後、周縁部分と省略)。表示領域から周縁部分を除いた部分が表示領域の中央部分である(以後、中央部分と省略)。図6(b)に示すように、中央部分には、第1隔壁105に積層されるように第2隔壁205が形成されている。したがって、中央部分における隔壁の高さは、周縁部分における隔壁の高さよりも、第2隔壁205の高さの分だけ高い構成となる。第2隔壁205は、第1隔壁105と同じ材料で構成してもよい。第2隔壁205は、樹脂等の絶縁性を有する有機材料、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等で形成される。第2隔壁205は、有機溶剤耐性を有することが好ましく、また、エッチング処理、ベーク処理等がされることがあるので、それらの処理に対して変形、変質などしにくい材料で形成することが好ましい。井桁状の第1隔壁105及び、井桁状の第2隔壁205によって形成される第2開口部250には、機能層インク106’が充填される。第2隔壁205の高さは、充填する機能層106の組成やインクの特性に応じて設定すればよい。例えば0.5μm以上1.0μm以下としても良く、より好ましくは、0.5μm以上0.8μm以下としてもよい。また、第2隔壁205の高さの第1隔壁の高さに対する比率は、50%以上100%以下であれば良い。また、第2隔壁205の隔壁材料に含有させる撥液剤の含有量、熱処理の温度や時間などを調整することにより、第1隔壁105の上面および側壁における撥液性の大きさを制御することが可能である。
なお、本実施の形態はボトムエミッション型にも適用することができる。例えば、第一電極に光透過性に優れた材料を用い、第二電極に高反射性の材料を用いることでボトムエミッション型の構成に適用することができる。
<有機EL素子の製造方法>
本実施形態に係る有機EL素子の製造方法について、図面を用いて説明する。
図7、及び図8は、実施の形態1の一態様に係る有機EL素子100の製造方法の製造過程を示す模式的な断面図であり。図6(a)のA−Aと同じ位置で切った断面を示す。本実施形態に係る有機EL素子の製造方法は、基板101上に第1電極102、ITO層103(図示せず)、ホール注入層104を含む下地層111を形成する下地層形成工程(図7(a))、第1開口部220を規定する第1隔壁105を形成する第1隔壁形成工程(図7(a)、(b)、(c))、基板の中央部分に第2開口部250を規定する第2隔壁205を第1隔壁105上に形成するための第2隔壁形成工程(図7(d)、(e)、(f))、下地層111上に機能層106を成膜する機能膜成膜工程(図7(g)、(h))、機能層106上に、電子注入層107、第2電極108、封止層109を形成する第2電極等形成工程(図7(i))という同順の工程順から構成される。
なお、本実施の形態1の一態様にて説明する有機EL素子に係る構成要素の製造工程以外にも、各種の有機EL素子の構成要素に対応した製造工程が存するが、当該構成要素に関しては公知の方法を用いて製造すればよい。
(下地層形成工程)
基板101を準備した後、基板101上に、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法を用いて、厚み150nm程度の金属材料からなる第1電極102を形成する。
基板101の構成材料としては、各種のガラス材料など公知の材料を用いることができる。また、第1電極102の構成材料としては、Ag(銀)の他、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等を用いることが出来る。
次に、第1電極102に積層して、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法を用いて、図示しないITO層103をする。ITO層103の構成材料としては、透光性導電性材料であるITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)など公知の金属材料を用いることができる。尚、ITO層103は第1電極102上にのみ積層する。
更に、ITO層103に積層して、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法を用いて、ホール注入層104を設ける。ホール注入層104は、金属酸化物、金属窒化物などホール注入機能を果たす材料、例えば、WOx(酸化タングステン)又はMoxWyOz(モリブデン−タングステン酸化物)で形成される。ここで、ホール注入層104は第1電極102又はITO層103の上だけでなく基板101の上面全体に亘って形成する。例えば、このホール注入層104は、第1隔壁105の底面に沿って側方に延出するよう形成する。
(第1隔壁形成工程)
本実施形態における第1隔壁形成工程では、第1隔壁105を構成する隔壁材料として、撥液剤を含む感光性樹脂材料を選択し、フォトリソグラフィー法を用いて第1隔壁105を形成する。
ここで感光性樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノール系樹脂などから構成される公知のレジスト材料を用いることができる。また、撥液剤としては、例えば、フッ素系化合物材料などの公知の撥液材料を用いることができる。
(隔壁膜塗布工程)
基板101上に、例えばスピンコート法を用いて、下地層111を被覆するように、隔壁材料を含む第1隔壁膜105’を塗布して成膜する(図7(a))。
(露光現像工程)
基板101上における、第1電極102が露出するように規定される第1開口部220のパターンに合わせて、マスク200を配置して、選択的に露光210する(図7(b))。
露光処理を行った後、非水系の現像液として、例えばアルカリ性の現像液を用いて、第1隔壁膜105’をエッチングすることにより、第1開口部220を規定する第1隔壁105を形成する(図7(c))。
(熱処理工程)
露光現像を行った後、第1隔壁105に対して、200℃〜250℃程度の温度、例えば200℃の温度にて熱処理を施すことにより、第1隔壁105の内部に含まれる溶媒などを蒸発させて、第1隔壁105は完成する。このとき、撥液剤を拡散し隔壁材料に含有させた撥液剤は、当該熱処理により第1隔壁膜105’の表面に向かって熱拡散する。そのため、第1隔壁膜105’における撥液剤の濃度は、表面から内部に向かって減少したものとなり、形成される第1隔壁105の上面をその側壁に比して撥液性が付与されたものとすることができる。ここで、隔壁材料に含有させる撥液剤の含有量、熱処理の温度や時間などを調整することにより、第1隔壁105の上面および側壁における撥液性の大きさを制御することが可能である。撥液剤としては、アクリル樹脂を主成分としフッ素化樹脂を添加した材料を使用することができる。
以上のように、第1隔壁形成工程は行われる。その結果、最大高さが例えば0.5μm以上2μm以下程度、基板101の主面に水平な方法における平均厚さが1.0μm程度の第1隔壁105が形成される。
なお、第1隔壁形成工程は、上記開示内容に限定されるものではなく、隔壁を形成するための各種の公知技術を用いることが可能である。例えば、隔壁膜塗布工程の後に、形成した第1隔壁膜105’に対して、例えば、100℃程度の温度にて熱処理を施す撥液処理工程を行っても良い。当該熱処理によって撥液剤を拡散し隔壁材料に含有させた撥液剤を第1隔壁膜105’の表面に向かって熱拡散させることができる。また、撥液処理工程は、第1隔壁膜105’に対して熱処理を施すものとせず、熱処理工程を行った後に、第1隔壁105の表面を所定のアルカリ性溶液や水、有機溶媒等によって表面処理を行うことにより、第1隔壁105の上面および側壁それぞれの撥液性を調整することも可能である。また、第1隔壁105の表面に対してフッ素プラズマや紫外線などの照射処理を施すことにより、隔壁中に分散している撥液材(例えばフッ素系の樹脂)を分解して、第1隔壁105の上面および側壁それぞれの撥液性を調整することも可能である。
(第2隔壁形成工程)
本実施形態における第2隔壁形成工程では、第1隔壁形成工程と同様にして、第2隔壁205を構成する隔壁材料として、撥液剤を含む感光性樹脂材料を選択し、フォトリソグラフィー法を用いて第2隔壁205を形成する。但し、第1隔壁形成工程と異なり、現像工程で用いる現像液は、水系現像液とする。ここで感光性樹脂材料としては、例えば、バインダの水溶性ポリマーとして、ヒドロキシプロピルセルロースといった水溶性基で置換されたセルロース誘導体を含有した公知のレジスト材を用いることができる。また、撥液剤としては、例えば、フッ素系化合物材料などの公知の撥液材料を用いることができる。
(隔壁膜塗布工程)
第1隔壁105上に、例えばスピンコート法を用いて、隔壁材料を含む第2隔壁膜205’を塗布して成膜する(図7(d))。
(露光現像工程)
第1開口部220の開口と同一の大きさの開口として規定され、基板の表示領域の中央部分に形成された第2開口部250のパターンに合わせて、マスク240を配置して、選択的に露光230する(図7(e))。ここでは、第2開口部250の底の周縁が、平面視(基板101の主面に平行な面)において第1開口部220の底の周縁と同一位置となるように、マスク240を位置合わせする。
露光処理を行った後、水系の現像液を用いて、第2隔壁膜205’をエッチングすることにより、基板の中央部分に第2開口部250を規定する第2隔壁205を第1隔壁105上に形成する(図7(f))。
(熱処理工程)
露光現像を行った後、第2隔壁205に対して、200℃〜250℃程度の温度、例えば200℃の温度にて熱処理を施すことにより、第2隔壁の内部に含まれる溶媒などを蒸発させて、第2隔壁205は完成する。このとき、焼成工程で撥液剤を拡散し隔壁材料に含有させた撥液剤は、当該熱処理により第2隔壁膜205’の表面に向かって熱拡散する。そのため、第2隔壁膜205’における撥液剤の濃度は、表面から内部に向かって減少したものとなり、形成される第2隔壁205の上面をその側壁に比して撥液性が付与されたものとすることができる。ここで、隔壁材料に含有させる撥液剤の含有量、熱処理の温度や時間などを調整することにより、第2隔壁205の上面および側壁における撥液性の大きさを制御することが可能である。撥液剤としては、アクリル樹脂を主成分としフッ素化樹脂を添加した材料を使用することができる。
以上のように、第2隔壁形成工程は行われる。その結果、最大高さが例えば0.5μm以上1.0μm以下程度、基板101の主面に水平な方向における平均厚さが0.5μm程度の第2隔壁205が形成される。
なお、第2隔壁形成工程は、上記開示内容に限定されるものではなく、第1隔壁形成工程と同様にして、隔壁を形成するための各種の公知技術を用いることが可能である。例えば、ハーフトーンマスクを用いる手法が挙げられる。また、隔壁膜塗布工程の後に、形成した第1隔壁膜205’に対して、例えば、100℃程度の温度にて熱処理を施す撥液処理工程を行っても良い。当該熱処理によって撥液剤を拡散し隔壁材料に含有させた撥液剤を第1隔壁膜205’の表面に向かって熱拡散させることができる。また、撥液処理工程として、第2隔壁205の表面に対してフッ素プラズマや紫外線などの照射処理を施すことにより、隔壁中に分散している撥液材(例えばフッ素系の樹脂)を分解して、第2隔壁205の上面および側壁それぞれの撥液性を調整することも可能である。さらに、第2隔壁の隔壁材料に含有させる撥液剤の含有量を、第1隔壁の隔壁材料のものに比して大きくすることにより、第1隔壁の側壁、第2隔壁の側壁、第1隔壁の上面、第2隔壁の上面の順に撥液性が大きくなる構成とすることが可能である。
また、図中においては、第1隔壁105、及び第2隔壁205の断面は四角形状となっているが、実際の隔壁の形状は、隔壁の側壁および上面は、緩やかなカーブ状に外側に膨らんだものとなりやすい。また、隔壁が規定する開口部は上側に向かって緩やかに拡径したものとなりやすい。そのため、隔壁の高さについては、上記のように最大高さを基準としており、基板の主面に水平な方向における厚さについては、その平均厚さを基準として用いている。また、例えば、隔壁が規定する開口部が上側に向かって緩やかに拡径したものとなりやすい性質を利用すれば、第2隔壁が規定する第2開口部の底の周縁の位置を、平面視において、第1隔壁が規定する第1開口部の底の周縁の位置と同位置ないしはそれよりも後退した位置に配することにより、第2開口部の開口領域を、どの高さにおいても、簡便に、第1開口部の開口領域の大きさよりも大きいものとすることが可能である。
(機能膜成膜工程)
有機EL素子の用途に応じて規定される機能層106を構成する機能材料と溶媒とを所定比率で混合し、導電性有機機能膜用インクを調整する。当該インクを、インクジェット法を用いて、インクヘッド260からインク液滴として、第1開口部220、及び第2開口部250の開口から滴下し、下地層111の露出した領域を被覆するように機能層インク106’を塗布する(図7(g))。ここで、中央部分における第2開口部250と、周辺部分における第1開口部220には、各々に等量のインクを充填することが望ましい。第1開口部220、及び第2開口部250に等量のインクを充填することにより、機能膜成膜工程を簡便に行うことができる。さらに、第1開口部220、及び第2開口部250が構成する画素に、等量の機能膜構成材料を充填することができる。そして、機能層インク106’に含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成することにより、機能層106が形成される(図7(h))。
ここで、機能層106は、露出した下地層111の表面を被覆した面形状として成膜されているが、滴下するインク液滴の量、溶媒を蒸発乾燥させる処理雰囲気や処理時間、加熱焼成する処理温度や処理時間などを適宜調整することにより、機能膜の膜形状を調整することが可能である。
(電荷注入層、第2電極、封止層形成工程)
機能層106上に、例えば真空蒸着法またはスパッタリング法を用いて、電子注入層107、金属材料からなる第2電極108、封止層109を順次形成する。
電子注入層107の構成材料としては、例えば、バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム、あるいはこれらの組み合わせで用いることができる。第2電極108の構成材料としては、Alなどの単体金属材料や、透光性導電性材料であるITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)など公知の金属材料を用いることができる。封止層109の構成材料としては、例えば、SiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の材料を用いることができる。
以上のような工程にて本実施の形態1の一態様の有機EL素子の製造方法は構成される。
尚、本実施の形態の一態様で示した上記製造方法では、隔壁膜塗布工程で第1隔壁膜105’を塗布した後、露光現像工程により第1隔壁105を形成し、その後、隔壁膜塗布工程で第2隔壁膜205’を塗布した後、露光現像工程により第1隔壁105を形成したが、隔壁の形成方法は、この方法に限られない。例えば、第1隔壁膜105’を塗布した後、隔壁膜105’のパターンに合わせた露光のみを行い、次に、第2隔壁膜205’を塗布した後、第1隔壁膜205’のパターンに合わせた露光を行い、最後に現像工程により第1隔壁105と第2隔壁205を形成する方法であっても良い。もしくは、第1隔壁膜105’を塗布した後、第2隔壁膜205’を塗布し、その後、第1隔壁膜105’のパターンに合わせた露光と、第2隔壁膜205’のパターンに合わせた露光を、波長又は光の強度を変えて連続して行い、最後に現像工程により第1隔壁105と第2隔壁205を形成する方法であっても良い。
<実施例>
次に、本実施の形態1の一態様の有機EL素子の実施例において、基板の表示領域の中央部分において表示領域の周縁部分と類似の膜形状を形成できることを確認したので、以下、その構成及び効果について図面を用いて説明する。実施例に係る有機EL素子は、図7、及び図8を用いて説明した製造方法によって作成した。第1隔壁105は、高さ約1.0μmとし、第2隔壁は、高さを、0.5μm、1.0μmとし、0μmを比較例とした。機能層106は、隔壁によって規定された開口部にインクジェット法を用いて、塗布領域の全ての画素に対して開口部に等量のインクを充填して作成した。続いて、10Pa以下の減圧下でインク乾燥を行い、その後200℃程度で焼成を行った。
(インクピンニング位置、膜厚評価試験)
図9は、実施の形態の一態様に係る有機EL素子の実施例における表示領域の中央部分における隔壁の高さとインクピンニング位置の関係を示す断面図である。ここでの隔壁高さは、図6における第1隔壁105の高さと第2隔壁205の高さを合計した高さを指す。ここで、図9(a)、(b)、及び(b)において、図中の太線は機能層の断面プロファイルを測定した実験結果を示し、細線は隔壁の断面プロファイルを測定した実験結果を示す。
図9から、隔壁高さを、約1.0μm、約1.5μm、約2.0μm(実測値は、各々、1.03μm、1.53μm、1.95μm)と増加させた場合、焼成後における機能層上面の端部の位置であるインクピンニング位置は、各々、0.655μm、0.930μm、1.260μmとなり、隔壁の高さの増加することに伴って上昇することを確認した。
図10は、実施の形態の一態様に係る有機EL素子の実施例であって、表示領域の中央部分における隔壁の高さを変えた場合における機能膜の断面プロファイルの変化を示す断面図である。ここでも隔壁高さは、図6における第1隔壁105の高さと第2隔壁205の高さを合計した高さを指す。
図10から、隔壁高さを、約1.0μm、約1.5μm、約2.0μm(実測値は、各々、1.03μm、1.53μm、1.95μm)と増加させた場合、焼成後の機能層の第2開口部250の中央(図10の横軸が0の位置)での膜厚は、各々、約71μm、約63μm、約47μmとなり、隔壁の高さの増加に伴って減少することを確認した。また、図10から、隔壁高さを、約1.0μm、約1.5μm、約2.0μmと増加させた場合、焼成後の機能層の隔壁の側壁部分における機能層の膜厚は、隔壁の高さの増加に伴って増加することを確認した。
図11は、実施の形態の一態様に係る有機EL素子の実施例の表示領域の周縁部分における機能膜の断面プロファイルの変化を示す断面図である。ここでの隔壁高さは、第1隔壁105の高さを指す。図11から、隔壁高さを、約1.0μmとした場合、焼成後の機能層の第1開口部220の中央(図10の横軸が0の位置)での膜厚は、約54μmであることを確認した。
以上から、周辺部分の隔壁高さを約1.0μmとした場合、中央部分における隔壁高さを、約1.5μm、約2.0μmとすることで、従来17μmあった焼成後の機能層の開口部中央の膜厚の周縁部分と中央部分との差を、絶対値として、各々、約9μm、及び約7μmに、減少させることができた。本実施例では、中央部の隔壁の高さを1.7um程度とすれば周辺部と同じ膜厚とすることができる。
以上、説明したとおり、実施の形態の一態様に係る有機EL素子では、インク、機能液などの液体を吐出する吐出装置を用いたウエットプロセスで基板上に機能膜を成膜した有機EL素子において、表示領域の中央部分の画素でのインクピンニング位置を高くして側壁近傍の膜厚を厚くすることにより、表示領域の中央部分と周縁部分との機能膜の膜厚の差異を改善することができる。
尚、上記した、数値、寸法、膜厚は、実施の形態の一態様に係る有機EL素子に関する条件であり、本発明の実施の形態はこれに限定されるものではない。機能膜の膜厚、隔壁の高さ、中央部分と周縁部分との隔壁の高さの差異等は、表示領域のサイズ、機能膜の材料組成、インクの組成や粘度、乾燥温度や時間、乾燥雰囲気の条件等に応じて異なり、用いる有機EL素子の仕様、条件によって、適宜選択することができる。
≪実施の形態2≫
<有機EL素子の概略構成、製造方法>
次に、実施の形態2の一態様に係る有機EL素子について説明する。当該有機EL素子は、隔壁についてのみ、実施の形態1と異なり、他の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
実施の形態2に係る有機EL素子においても、実施の形態1に係る有機EL素子と同様に、図6(a)に示した、基板上の表示領域の中央部分と周辺部分は、同様の構成として定義される。実施の形態2に係る有機EL素子では、図6(a)に示すように、基板101には、横X0、縦Y0からなる表示領域全体に渡って、ストライプ状の隔壁が形成されている。この表示領域のうち、横方向の幅がX1及びX2、縦方向の幅が、Y1及びY2からなる縦横、各2本の短冊状の領域が表示領域の周縁部分である(以後、周縁部分と省略)。表示領域から周縁部分を除いた部分が表示領域の中央部分である(以後、中央部分と省略)。
図12は、実施の形態2の一態様に係る、有機EL素子の一部断面を模式的に示す断面図である。第1電極102の周辺上部にはホール注入層104を介して第3隔壁305が形成されており、第3隔壁305で挟まれた領域を第1開口部220として規定する。そして、当該第1開口部220に機能層106が積層されている。本実施の形態の一態様では、第1電極102、ITO層103、ホール注入層104が、第3隔壁305の下地層111を構成する。
第3隔壁305は、実施の形態1の第1隔壁105と同様に、樹脂等の絶縁性を有する有機材料、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等で形成される。第3隔壁305は、有機溶剤耐性を有することが好ましく、また、エッチング処理、ベーク処理等がされることがあるので、それらの処理に対して変形、変質などしにくい材料で形成することが好ましい。第3隔壁305の高さは、充填する機能層106の組成やインクの特性に応じて選択すればよい。例えば0.5μm〜2μmとしても良く、より好ましくは、0.8μmから1.2μmとしてもよい。
第3隔壁305の隔壁材料に含有させる撥液剤の含有量、熱処理の温度や時間などを調整することにより、第3隔壁305の上面および側壁における撥液性の大きさを制御することが可能である。また、第3隔壁305の表面に対してフッ素プラズマや紫外線などの照射処理を施すことにより、隔壁中に分散している撥液材(例えばフッ素系の樹脂)を分解して、第3隔壁305の上面および側壁それぞれの撥液性を調整することも可能である。
実施の形態2に係る有機EL素子では、表示領域の中央部分と周縁部分において、隔壁の頭部付近の撥液性が異ならせた構成を採る。具体的には、図12(b)のDで示した、表示領域の周縁部分における第3隔壁305の頭頂部近傍に撥液処理が施されている。図12(b)のDで示した範囲に対してフッ素プラズマ処理を施すことにより撥液処理を行った。第3隔壁305の上面および側壁それぞれの撥液性を調整撥液処理が施される範囲Dは、周縁部分のインクピンニング位置P1によって定まる。周縁部分のインクピンニング位置P1は、中央部分における焼成後の機能層106のインクピンニング位置P2に対して、周縁部分における機能層106の膜厚が中央部分における機能層106の膜厚と略同一なるように定めることが出来る。
具体的には、実施の形態2におけるインクピンニング位置P1が、実施の形態1におけるインクピンニング位置P1と略同一となるように定めればよい。例えば、第3隔壁305の頭頂部、及び開口部に沿った第3隔壁305の側面のうち頭頂部から約0.5μmから1.0μm基板101の方向に下がった位置までの範囲に撥液処理を施せばよい。しかしながら、これに限定されるものではなく、撥液処理が施される範囲Dは、機能膜の膜厚、隔壁の高さ、中央部分と周縁部分との隔壁の高さの差異等は、表示領域のサイズ、機能膜の材料組成、インクの組成や粘度、乾燥温度や時間、乾燥雰囲気の条件等に応じて異なり、用いる有機EL素子の仕様、条件によって、適宜選択することができる。
以上、説明したとおり、実施の形態2の一態様に係る有機EL素子では、インク、機能液などの液体を吐出する吐出装置を用いたウエットプロセスで基板上に機能膜を成膜した有機EL素子において、表示領域の中央部分の画素でのインクピンニング位置を高くして側壁近傍の膜厚を厚くすることにより、表示領域の中央部分と周縁部分との機能膜の膜厚の差異を改善することができる。
≪まとめ≫
実施の形態において説明したとおり、実施の形態の一態様に係る有機EL素子では、インク、機能液などの液体を吐出する吐出装置を用いたウエットプロセスで基板上に機能膜を成膜した有機EL素子において、表示領域の中央部分の画素でのインクピンニング位置を高くして側壁近傍の膜厚を厚くすることにより、輝度ムラの原因となる表示領域の中央部分と周縁部分との機能膜の膜厚の差異を改善することができる。
尚、上記説明した実施の態様に本発明は限定されるものではない。例えば、実施の形態では、機能膜として有機発光層や有機半導体層を例示したが、本発明の機能膜はこれに限定されず、ウエットプロセスで塗布可能な全ての機能膜を対象とする。有機EL素子の機能膜としては、有機発光層の他、バッファ層、ホール輸送層、ホール注入層、電子注入層、電子輸送層等を挙げることができる。
また、実施の形態では、トップエミッション型の表示素子を用いて説明したが、ボトムエミッション型にも適用することができる。例えば、第一電極に光透過性に優れた材料を用い、第二電極に高反射性の材料を用いることでボトムエミッション型の構成に適用することができる。
また、実施の形態では、圧電体素子の体積変化によってインクを吐出させるピエゾ方式のインクジェットヘッドを用いたインク滴下装置を用いて説明したが、電気熱変換体によってインクを吐出させるサーマルインクジェット方式を用いても良い。また、インク塗布装置のインク吐出手段としては、インクを連続的に基板上に吐出するディスペンサー方式を用いても良い。
発明の理解の容易のため、上記各実施の形態で挙げた各図の構成要素の縮尺は実際のものと異なる場合がある。また本発明は上記各実施の形態の記載によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
さらに、有機EL表示パネルにおいては電極のリード線等の部材も存在するが、電気的配線、電気回路については発光素子、表示装置等の技術分野における通常の知識に基づいて様々な態様を実施可能であり、本発明の説明として直接的には無関係のため、説明を省略している。尚、上記示した各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
本発明は、インク吐出装置などを利用した機能層を用いた発光素子、及びその製造方法に適用される。
100 表示素子
101 基板
102 第1電極
103 ITO層
104 ホール注入層
105 第1隔壁
106 機能層
107 電子注入層
108 第2電極
109 封止層
111 下地層
205 第2隔壁
220 第1開口部
250 第2開口部
305 第3隔壁

Claims (9)

  1. 複数の画素がマトリックス状に配列された表示領域を有する表示素子であって、
    第1の電極を含む下地層が積層された基板と、
    前記下地層上に位置し開口部を規定する隔壁と、
    前記下地層の上方であって前記開口部内に位置する機能層と、
    前記機能層を介して前記第1の電極と対向する第2の電極と、を備え、
    前記複数の画素における前記機能層上面の端部は隔壁の側面上に位置しており、前記表示領域の中央部分に存する画素における機能層上面の端部は、前記表示領域の周縁部分に存する画素における機能層上面の端部に比べて高く位置している
    表示素子。
  2. 前記表示領域の中央部分に存する画素における隔壁は、前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁に比べて高い請求項1記載の表示素子。
  3. 前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁の側面であって当該隔壁が規定する開口部に形成された機能層上面の端部が接する部位よりも上の部分の撥液性は、当該部分と対応する、前記表示領域の中央部分に存する隔壁の部分が有する撥液性よりも高い請求項1記載の表示素子。
  4. 前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁よりも前記表示領域の中央部分に存する画素における隔壁の方が、0.5μm以上1.0μm以下、隔壁の高さが高い請求項1記載の表示素子。
  5. 前記表示領域は方形をしており、前記表示領域の周縁部分は、方形の一辺と、当該一辺から当該一辺と隣り合う他の一辺の長さの5%中央側に位置する前記一辺との平行線との間の範囲に存する請求項1記載の表示素子。
  6. 前記表示領域の周縁部分に存する画素における隔壁の頭頂部が有する撥液性は、当該頭頂部と同じ高さの前記表示領域の中央部分に存する画素における隔壁の側面部が有する撥液性よりも高い請求項2記載の表示素子。
  7. 複数の画素がマトリックス状に配列された表示領域を有する表示素子の製造方法であって、
    基板に第1の電極を含む下地層を配設する下地層形成ステップと、
    前記下地層上に開口部を規定する隔壁を形成する隔壁形成ステップと、
    前記開口部に機能層材料を含む溶液をする充填する機能層材料充填ステップと、
    前記溶液を乾燥して機能層を形成する乾燥ステップと、
    記機能層を介して前記第1の電極と対向する第2の電極を配設する第2電極配設ステップとを有し、
    機能層材料充填ステップでは、前記複数の画素における前記溶液の液面の端部は隔壁の側面上に位置しており、前記表示領域の中央部分に存する隔壁が規定する開口部に充填された前記溶液の液面の端部は、前記表示領域の中央部分に存する隔壁が規定する開口部に充填された前記機能層の液面の端部の位置に比べて高く位置している、
    表示素子の製造方法。
  8. 前記機能層材料充填ステップでは、前記表示領域の周縁部分に存する隔壁が規定する開口部と、前記表示領域の中央部分に存する隔壁が規定する開口部に機能層材料を含む溶液を各々等量充填する
    請求項7記載の表示素子の製造方法。
  9. 前記隔壁形成ステップでは、前記表示領域の周縁部分に第1の高さを有する隔壁と、前記表示領域の中央部分に前記第1の高さよりも高い第2の高さを有する隔壁を形成する、
    請求項7記載の表示素子の製造方法。
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