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JP2013205940A - 紙幣処理装置 - Google Patents

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JP2013205940A JP2012071813A JP2012071813A JP2013205940A JP 2013205940 A JP2013205940 A JP 2013205940A JP 2012071813 A JP2012071813 A JP 2012071813A JP 2012071813 A JP2012071813 A JP 2012071813A JP 2013205940 A JP2013205940 A JP 2013205940A
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Abstract

【課題】従来と比して一段と障害の発生率を低減させ得る紙幣処理装置を実現する。
【解決手段】一時保留部22に収納される前段で行われた鑑別部21による紙幣の鑑別結果をもとに、一時保留部22に収納されている紙幣を繰り出すときに、一時保留部22に収納されている紙幣が、それぞれ正常な紙幣か、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣であるかを判別し、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣と判別した紙幣については、鑑別部22を介さずに一時保留部22から直にリジェクト庫23へと搬送して収納する。こうすることで、必ず鑑別部を介した経路で搬送する場合と比して、一時保留部22から収納先までの搬送距離を短くすることができ、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害の発生率を低減させることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、紙幣処理装置に関し、例えば、金融機関などに設置される現金自動預払機に適用して好適なものである。
従来、例えば、図13に示すように、現金自動預払機内に設けられる紙幣入出金機100は、紙幣の投入口及び受取口となる入出金口部101と、紙幣の金種及び真偽などを鑑別する鑑別部102と、紙幣を一時的に収納する一時保留部103と、紙幣を金種ごとに保管する複数の紙幣収納庫104と、リジェクト紙幣を保管するリジェクト庫105と、これらをつなぐ搬送路106などにより構成されている。
この紙幣入出金機100では、入金取引時、利用者が入出金口部101に紙幣を投入すると、これを鑑別部102に搬送し、鑑別部102により正常紙幣と判別された紙幣は一時保留部103に搬送して収納する一方、入金に適さない入金リジェクト紙幣と判別された紙幣については入出金口部101へ戻して利用者に返却する。
その後、利用者により入金金額が確定されると、一時保留部103に収納している紙幣を鑑別部102に搬送して金種を鑑別し、その金種に応じて各紙幣収納庫104へ搬送して保管するようになっている。
一方、出金取引時、紙幣入出金機100は、利用者に出金金額が指定されると、指定された出金金額に応じた紙幣を各紙幣収納庫104から繰り出して鑑別部102に搬送する。そして紙幣入出金機100は、鑑別部102により正常紙幣と判別された紙幣は入出金口部101に搬送する一方、出金に適さない出金リジェクト紙幣と判別された紙幣は一時保留部103に搬送して収納する。
その後、紙幣入出金機100は、一時保留部103に収納している出金リジェクト紙幣を、リジェクト庫105へと搬送して保管するようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2011−2921号公報
ところで、上述した紙幣入出金機100のような従来の紙幣入出金機では、一時保留部と、紙幣収納庫及びリジェクト庫との間の搬送路上に鑑別部が設けられているため、一時保留部から紙幣収納庫及びリジェクト庫に紙幣を搬送する場合に、必ず鑑別部を経由しなければならない。
この場合、例えば、一時保留部から直ちにリジェクト庫に搬送させたい紙幣についても、鑑別部を経由しなくてはならず、結果、このような紙幣については、搬送距離が長くなってしまう。
搬送距離が長くなると、その分、ジャムなどの障害の発生率が高くなることになる。特に、リジェクト紙幣などのように正常紙幣とは隔離して収納すべき紙幣が搬送途中でジャムになると正常紙幣との区別が困難となり、保守作業に支障をきたす恐れがある。
そこで、このような紙幣、すなわち正常紙幣とは隔離して収納すべき紙幣などにおいて、一時保留部からその収納先(例えばリジェクト庫)までの搬送距離をできるだけ短くしてジャムなどの障害の発生率を低くすることできれば、結果として全体の障害の発生率も低減させることができると考えられる。
本発明は以上の点を考慮したもので、従来と比して一段と障害の発生率を低減し得る紙幣処理装置を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明の紙幣処理装置においては、紙幣を鑑別する鑑別部と、鑑別部により鑑別された紙幣を一時的に収納する一時保留部と、紙幣を収納する複数の紙幣収納庫と、鑑別部、一時保留部及び複数の紙幣収納庫を繋ぐ搬送路とを有し、一時保留部に収納されている紙幣を複数の紙幣収納庫へ収納するとき、鑑別部による紙幣の鑑別結果をもとに、当該紙幣を、一時保留部から鑑別部を介して複数の紙幣収納庫のうちのいずれかの紙幣収納庫へと搬送して収納する、又は一時保留部から鑑別部を介さない経路で、複数の紙幣収納庫のうちの特定の紙幣収納庫へと搬送して収納するようにした。
こうすることで、例えば、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣については、一時保留部から鑑別部を介さない経路で、複数の紙幣収納庫のうちの特定の紙幣収納庫へと搬送して収納することができるので、従来のような必ず鑑別部を介した経路で搬送する場合と比して、一時保留部から直に収納先へと搬送する分、一時保留部から収納先までの搬送距離を短くすることができ、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害の発生率を低減させることができる。
本発明によれば、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害の発生率を低減させることができる。かくして、従来と比して一段と障害の発生率を低減し得る紙幣処理装置を実現できる。
ATMの構成を示す略線図である。 紙幣入出金機の内部構成を示す略線図である。 紙幣入出金機の動作(入金−計数)の説明にともなう略線図である。 紙幣入出金機の動作(入金−収納)の説明にともなう略線図である。 紙幣入出金機の動作(出金)の説明にともなう略線図である。 紙幣入出金機の動作(取込1)の説明にともなう略線図である。 紙幣入出金機の動作(取込2)の説明にともなう略線図である。 紙幣入出金機の動作(取込3)の説明にともなう略線図である。 紙幣入出金機の動作(返却)の説明にともなう略線図である。 他の実施の形態における紙幣入出金機の構成(1)を示す略線図である。 他の実施の形態における紙幣入出金機の構成(2)を示す略線図である。 他の実施の形態における紙幣入出金機の構成(3)を示す略線図である。 従来の紙幣入出金機の構成を示す略線図である。
以下、発明を実施するための形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[1.現金自動預払機の構成]
図1に、現金自動預払機(以下、これをATMとも呼ぶ)1の全体構成の概略を示す。
このATM1は、キャッシュカードや紙幣、取引明細票等を取引媒体とし、利用者の操作によって、現金の預け払いや支払い、振り込み等の処理を行うようになっている。
このATM1の内部上方には、利用者のキャッシュカード等を処理するカード処理機(図示せず)と、取引明細票(以下、これをレシートとも呼ぶ)を印字して利用者へ発行するレシート印刷機(図示せず)が設けられている。
カード処理機は、ATM1の前面(利用者に対向する面)に設けられたカード挿入返却口2より投入された利用者のキャッシュカードを処理し、レシート印刷機は、ATM1の前面に設けられたレシート発行口3より取引明細票を利用者へ放出する。
またATM1の内部下方には、紙幣を処理する紙幣入出金機4が設けられている。この紙幣入出金機4の前面上方には、ATM1の前面に露出する入出金口シャッタ5が設けられ、この入出金口シャッタ5の開閉に応じて紙幣の入出金が行われる。
さらにATM1の前面には、利用者の取引内容を表示すると共に、取引のための様々な情報や項目を入力する操作表示部6と、暗証番号等を入力するテンキー7とが設けられている。
さらにATM1の内部には、ATM1の全体を統括的に制御して、上述した各部の制御を行う主制御部8や、ATM1の運用情報などを記憶するメモリ部9が設けられている。
さらにこれら主制御部8及びメモリ部9とは別に、紙幣入出金機4の内部に、紙幣入出金機4の制御を行う制御部10と、この制御部10の記憶領域となるメモリ部11とが設けられている。
[2.紙幣入出金機の構成]
次に、図2を用いて、紙幣入出金機4の内部構成について説明する。
この紙幣入出金機4は、入金された紙幣を出金にも利用する所謂リサイクル型の紙幣入出金機であり、その内部は、上側の上部筐体12と下側の下部筐体13と、制御部10(図2では省略)とで構成される。
上部筐体12には、その前面上方に紙幣の投入口及び受取口となる入出金口部20が設けられている。この入出金口部20に上述した入出金口シャッタ5が設けられている。
またこの上部筐体12には、入出金口部20の下方に、紙幣の真偽、正損、金種、搬送状態などを判別する鑑別部21が配置され、入出金口部20の後方に、紙幣を一時的に保管する一時保留部22が配置されている。
この一時保留部22は、上下のテープで紙幣を挟み込んだ状態でドラムに巻き取ることにより紙幣を収納するドラム巻取方式の一時保留部である。このドラム巻取方式の利点は、紙幣の順番が保障されることであり、収納時とは逆順に正確に1枚ずつ繰り出せるようになっている。
さらにこの上部筐体12には、一時保留部22の下方に隣接して紙幣収納庫23が配置されている。尚、紙幣入出金機4では、この紙幣収納庫23を、リジェクト庫として使用するように設定されている。ゆえに、この紙幣収納庫23を、ここでは、リジェクト庫23とも呼ぶ。
さらにこの上部筐体12には、これら入出金口部20、鑑別部21、一時保留部22、リジェクト庫23を繋ぐ搬送路(この搬送路をここでは上部搬送路と呼ぶ)24が設けられている。
具体的にこの上部搬送路24は、入出金口部20の底面前方に接続され、ここから下方に延存し、途中で下方と後方とに分岐する。この分岐箇所S1から下方に分岐した部分はそのまま下方の下部筐体13と接続され、後方に分岐した部分は鑑別部21と接続される。
またこの分岐箇所S1には、紙幣の搬送方向を、後方(鑑別部21側)及び下方(下部筐体13側)の二方向に切り替えることのできる切替器25aが設けられている。
さらに上部搬送路24は、鑑別部21を通過し、そこから上方に円弧を描くように折り返されて入出金口部20の底面後方に接続される。
さらに上部搬送路24は、上方に円弧を描くように折り返されている部分の中央で後方に分岐してリジェクト庫23と接続される。
この分岐箇所S2には、紙幣の搬送方向を上方(一時保留部22及び入出金口部20側)、後方(リジェクト庫23側)、下方(鑑別部21側)の三方向に切り替えることのできる切替器25bが設けられている。
さらに上部搬送路24は、上方に円弧を描くように折り返されている部分の上端で上方に分岐して一時保留部22と接続される。
この分岐箇所S3には、紙幣の搬送方向を上方(一時保留部22側)、前方(入出金口部20側)、後方(リジェクト庫23及び鑑別部21側)に切り替えることのできる切替器25cが設けられている。
またこの上部搬送路24の所定箇所(例えば、上方に円弧を描くように折り返されている部分の下端部分)には、紙幣の通過などを検知するためのセンサ26が配置されている。
下部筐体13は、板厚の鋼板で囲われた金庫筐体27の内側に、紙幣貯蔵部28が設けられた構成となっている。
この紙幣貯蔵部28は、例えば保守作業時などに、ATM1の前面から引き出すことができるよう前後方向にスライド可能となっている。
この紙幣貯蔵部28には、複数(例えば5個)の縦長の紙幣収納庫29a〜29eが前後方向に並べて配置され、さらに最後尾の紙幣収納庫29eより後方に、紙幣収納庫29a〜29eより小型の紙幣収納庫30が配置されている。
尚、紙幣入出金機4では、この紙幣収納庫30を、リジェクト庫として使用するように設定されている。ゆえに、この紙幣収納庫30を、ここでは、リジェクト庫30とも呼ぶ。
さらに紙幣貯蔵部28には、5個の紙幣収納庫29(29a〜29e)及びリジェクト庫30の上方に、前後方向に延在する搬送路(この搬送路をここでは下部搬送路と呼ぶ)31が設けられている。
この下部搬送路31は、5個の紙幣収納庫29(29a〜29e)及びリジェクト庫30のそれぞれと接続されると共に、前端部分が上方に延在して上部搬送路24と接続される。
また下部搬送路31には、5個の紙幣収納庫29(29a〜29e)との接続箇所のそれぞれに、搬送方向を前方(上部搬送路24側)、後方(次の紙幣収納庫29又はリジェクト庫30側)、下方(紙幣収納庫29側)に切り替えることのできる切替器32a〜32eが設けられている。
さらにこの下部搬送路31の所定箇所(例えば、前端の上方に延在している部分)には、紙幣の通過などを検知するためのセンサ33が設けられている。
制御部10(図2では省略)は、鑑別部21による紙幣の鑑別結果及びセンサ26及び33による検知結果などをもとに上部筐体12及び下部筐体13の各部を制御して、紙幣の入金処理及び出金処理を行う。
[3.紙幣入出金機の入金取引時及び出金取引時の動作]
[3−1.入金取引時の紙幣の計数]
次に、紙幣入出金機4の入金取引時及び出金取引時の動作について説明する。尚、この動作は、主として制御部10の制御のもとに行われる動作である。ここではまず、図3を用いて、入金取引時の紙幣の計数について説明する。
紙幣入出金機4は、利用者によりATM1にキャッシュカードなどが挿入され、操作表示部6を介して、取引項目(この場合、入金)などが入力されると、入出金口シャッタ5を開ける。これにより紙幣入出金機4は、紙幣の投入が可能な状態となる。
その後、利用者により入出金口部20に紙幣が投入されると、紙幣入出金機4は、入出金口部20内のセンサにより紙幣の投入を検知して、入出金口シャッタ5を閉じる。
その後、図3に示すように、入出金口部20に投入された紙幣は、1枚ずつ分離され、図中実線の矢印で示すように、上部搬送路24に繰り出される。
このとき、制御部10は、分岐箇所S1の切替器25aを制御して、分岐箇所S1での搬送方向を後方(鑑別部21側)に切り替えている。ゆえに、紙幣は、分岐箇所S1から後方の鑑別部21へと搬送される。
鑑別部21では、搬送されてくる紙幣の真偽、正損、金種、搬送状態などを1枚ずつ鑑別して、その鑑別結果を制御部10に送る。
制御部10は、各紙幣の鑑別結果を、鑑別された順番と対応付け、入金時鑑別結果情報としてメモリ部11に記憶する。また制御部10は、この鑑別結果をもとに、分岐箇所S3の切替器25cを制御して、分岐箇所S3での搬送方向を上方(一時保留部22側)又は前方(入出金口部20)に切り替える。
尚、このとき分岐箇所S2では、切替器25bにより、搬送方向が上方(一時保留部22及び入出金口部20側)に切り替えられている。
実際、鑑別部21の鑑別により入金に適した紙幣と判別された紙幣については、図中実線の矢印で示すように、鑑別部21から一時保留部22へと搬送されて一時保留部22に収納される。
ここで、制御部10は、メモリ部11に記憶している入金時鑑別結果情報を参照することで、一時保留部22に収納されている紙幣のそれぞれの金種を判別して、この金種をもとに一時保留部22に収納されている紙幣の計数を行う。そして制御部10は、計数結果を操作表示部6に表示して利用者に対して入金計数結果の確認を行う。
尚、入金時鑑別結果情報には、投入された紙幣ごとに、鑑別部21で鑑別された順番と鑑別結果とが対応付けられて記されていることから、この入金時鑑別結果情報を参照すれば、一時保留部22に収納されている紙幣のそれぞれの金種を特定できるようになっている。
一方で、鑑別部21の鑑別により入金に適していない紙幣(入金リジェクト紙幣)と判別された紙幣については、図中点線の矢印に示すように、鑑別部21から入出金口部20へと搬送されて入出金口部20に集積される。
ここで、紙幣入出金機4は、入出金口シャッタ5を開く。これにより、入金リジェクト紙幣の受け取りが可能な状態となり、入金リジェクト紙幣が利用者に返却される。
尚、入金に適していない紙幣(入金リジェクト紙幣)とは、例えば、損券、外国紙幣などである。ちなみに、偽札については、ATM1が設置された国によっても異なるが、ここでは、利用者に再利用されないよう返却せずに、入金に適した紙幣と一緒にして一時保留部22に収納するようになっている。
このようにして、紙幣入出金機4は、利用者により投入された紙幣の計数、及び入金リジェクト紙幣の返却を行う。
[3−2.入金取引時の紙幣の収納]
その後、入金計数結果を確認した利用者により、操作表示部6を介して入金取引を確定する旨の指示がなされると、紙幣入出金機4は、入金取引を確定すると共に入金された紙幣の収納を行う。ここで、図4を用いて、入金取引確定後の紙幣の収納について説明する。
具体的に、入金された紙幣、すなわち一時保留部22に収納されている紙幣は、図中実線の矢印で示すように、最後に収納された紙幣から順に1枚ずつ、上部搬送路24に繰り出される。
このとき、制御部10は、分岐箇所S3の切替器25cを制御して、分岐箇所S3での搬送方向を下方(リジェクト庫23及び鑑別部21側)に切り替えている。ゆえに、紙幣は、分岐箇所S3から下方へと搬送される。
さらにこのとき制御部10は、メモリ部11に記憶している入金時鑑別結果情報を参照することで、一時保留部22から繰り出される紙幣のそれぞれが出金に適した紙幣(すなわちリサイクル可能な紙幣)であるかどうかを判別する。
尚、入金時鑑別結果情報には、鑑別部21で鑑別された順番と鑑別結果とが対応付けられて記されていることから、この入金時鑑別結果情報を参照すれば、一時保留部22に収納されている紙幣の順番(すなわち繰り出される順番)と鑑別結果を特定できるようになっている。
ここで、制御部10は、一時保留部22から繰り出される紙幣ごとに、出金に適した紙幣であるかどうかの判別結果をもとに、分岐箇所S2の切替器25bを制御して、分岐箇所S2での搬送方向を下方(鑑別部21側)又は後方(リジェクト庫23側)に切り替える。
尚、分岐箇所S1の切替器25aについては、分岐箇所S1での搬送方向を下方(下部筐体13側)に切り替えられている。
実際、一時保留部22から繰り出された紙幣のうち、出金に適した紙幣と判別された紙幣については、図中実線の矢印で示すように、一時保留部22から鑑別部21へと搬送され、鑑別部21により金種等が再判別された後、下部筐体13に搬送される。
ここで、制御部10は、下部筐体13に搬送された紙幣が、その金種に応じた紙幣収納庫29(29a〜29e)へと搬送されるように、適宜、下部搬送路31の各切替器32(31a〜32e)を制御して搬送方向を切り替える。
この結果、下部筐体13に搬送された紙幣、すなわち出金に適した紙幣と判別された紙幣は、その金種に応じた紙幣収納庫29(29a〜29e)へ搬送されて収納される。
これに対して、出金に適さない紙幣と判別された紙幣については、図中点線の矢印で示すように、一時保留部22から鑑別部21を通さず直にリジェクト庫23へと搬送されて収納される。
尚、ここで言う出金に適さない紙幣とは、例えば、偽札などである。偽札については、上述したように利用者に返却されずに一時保留部22に収納されているため、この時点で、他の正常な紙幣とは隔離してリジェクト庫23に収納するようになっている。
このように、入金取引時に一時保留部22に収納された紙幣のうち、出金に適さない偽札などの紙幣、すなわち正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣については、一時保留部22から鑑別部21を通さずに直にリジェクト庫23へと収納するようになっている。
こうすることで、例えば、従来のような必ず鑑別部21を通す経路で収納する場合と比して、一時保留部22から収納先(すなわちリジェクト庫23)までの搬送距離を短くすることができ、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害(ジャムなど)の発生率を低減させることができる。
ちなみに、ここでは、上部筐体12のリジェクト庫23に、出金に適さない紙幣を搬送して収納するようにしたが、例えば、このリジェクト庫23が満杯の場合に、この紙幣を、下部筐体13のリジェクト庫30に搬送して収納するようにしてもよい。
これに限らず、例えば、リジェクト庫23には偽札を収納し、リジェクト庫30には、偽札以外の出金に適さない紙幣を収納するなどしてもよい。
このようにして、紙幣入出金機4は、入金された紙幣の紙幣を行う。
[3−3.出金取引時の紙幣の出金]
次に、図5を用いて、出金取引時の紙幣の出金について説明する。
紙幣入出金機4は、利用者によりATM1にキャッシュカードなどが挿入され、操作表示部6を介して、取引項目(この場合、出金)、暗証番号、出金金額などが入力されると、要求金額に応じて必要な金種毎の紙幣枚数を認識し、この金種毎の紙幣枚数に応じて紙幣収納庫29(29a〜29d)から紙幣を1枚ずつ下部搬送路31に繰り出す。
尚、このとき制御部10は、紙幣収納庫29(29a〜29e)から下部搬送路31に繰り出される紙幣が上部搬送路24へと搬送されるように、適宜、下部搬送路31の各切替器32(31a〜32e)を制御して搬送方向を切り替える。
またこのとき上部搬送路24の分岐箇所S1では、切替器25aにより、搬送方向が後方(鑑別部21側)に切り替えられている。
これにより、各紙幣収納庫29(29a〜29e)から1枚ずつ下部搬送路31に繰り出された紙幣は、上部搬送路24へと搬送され、さらに鑑別部21へと搬送される。
鑑別部21では、搬送されてくる紙幣の真偽、正損、金種、搬送状態などを1枚ずつ鑑別して、その鑑別結果を制御部10に送る。
制御部10は、各紙幣の鑑別結果を、鑑別された順番と対応付け、出金時鑑別結果情報としてメモリ部11に記憶する。また制御部10は、この鑑別結果をもとに、分岐箇所S3の切替器25cを制御して、分岐箇所S3での搬送方向を上方(一時保留部22側)又は前方(入出金口部20)に切り替える。
尚、このとき分岐箇所S2では、切替器25bにより、搬送方向が上方(一時保留部22及び入出金口部20側)に切り替えられている。
実際、鑑別部21の鑑別により出金に適した紙幣と判別された紙幣については、図中実線の矢印で示すように、鑑別部21から入出金口部20へと搬送されて入出金口部20に集積される。
一方で、鑑別部21の鑑別により出金に適さない紙幣(出金リジェクト紙幣)と判別された紙幣については、図中点線の矢印で示すように、鑑別部21から一時保留部22へと搬送されて一時保留部22に収納される。
出金金額分の紙幣が入出金口部20へ集積されると、紙幣入出金機4は、入出金口シャッタ5を開ける。これにより入出金口部20内に集積されている紙幣(すなわち出金紙幣)の受け取りが可能な状態となり、利用者がこの紙幣を受け取る。
このようにして紙幣入出金機4は、紙幣の出金を行う。
[3−4.入金取引時及び出金取引時の紙幣の取り込み]
次に、入金取引時及び出金取引時の紙幣の取り込みについて説明する。まず、取り忘れ紙幣の取り込みについて説明する。
取り忘れ紙幣とは、入金取引時に入出金口部20に戻した入金リジェクト紙幣のうちの利用者が取り忘れた紙幣、及び出金取引時に入出金口部20に集積した出金紙幣のうちの利用者が取り忘れた紙幣のことである。
紙幣入出金機4は、入金取引時に入出金口部20に入金リジェクト紙幣を戻した後、又は出金取引時に入出金口部20に出金紙幣を集積した後、規定時間内にこれらの紙幣が入出金口部20から抜き取られない場合に、入出金口シャッタ5を閉じる。
その後、図6に示すように、入出金口部20に残されている紙幣(すなわち取り忘れ紙幣)は、1枚ずつ分離され、図中実線の矢印で示すように、上部搬送路24に繰り出される。
このとき、制御部10は、分岐箇所S1の搬送方向が後方(鑑別部21側)、分岐箇所S2の搬送方向が上方(一時保留部22及び入出金口部20側)、分岐箇所S3の搬送方向が上方(一時保留部22側)となるように、各切替器25a〜25cを制御する。
これにより、紙幣は、まず鑑別部21へと搬送され鑑別される。鑑別部21では、このときの鑑別結果も制御部10に送る。
制御部10は、各紙幣の鑑別結果を、鑑別された順番と対応付け、取込時鑑別結果情報としてメモリ部11に記憶する。
鑑別部21により鑑別された紙幣は、その後、一時保留部22へと搬送されて一時保留部22に収納される。このようにして取り忘れ紙幣は、一旦、一時保留部22に収納される。
一時保留部22への収納が完了すると、図7に示すように、一時保留部22に収納されている紙幣は、最後に収納された紙幣から順に1枚ずつ、上部搬送路24に繰り出される。
このとき、制御部10は、分岐箇所S3の搬送方向が下方(リジェクト庫23側)、分岐箇所S2の搬送方向が後方(リジェクト庫23側)となるように、切替器25c及び25bを制御する。
これにより、取り忘れ紙幣は、図中実線の矢印で示すように、一時保留部22からリジェクト庫23へと搬送されて収納される。
ここでも、取り忘れ紙幣、すなわち正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣については、一時保留部22から鑑別部21を通さずに直にリジェクト庫23へと収納するようになっている。
こうすることで、例えば、従来と比して、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣(この場合、取り忘れ紙幣)の搬送距離を短くすることができ、このような紙幣による障害の発生率を低減させることができる。
尚、ここでは、上部筐体12のリジェクト庫23に、取り忘れ紙幣を搬送して収納するようにしたが、例えば、このリジェクト庫23が満杯の場合に、この取り忘れ紙幣を、下部筐体13のリジェクト庫30に搬送して収納するようにしてもよい。
またこれに限らず、例えば、制御部10が、取込時鑑別結果情報を参照することで、偽札と判別した取り忘れ紙幣については、リジェクト庫23に収納し、偽札ではない取り忘れ紙幣については、リジェクト庫30に収納するなどしてもよい。
このようにして、紙幣入出金機4は、取り忘れ紙幣の取り込みを行う。
次に、出金リジェクト紙幣の取り込みについて説明する。出金リジェクト紙幣は、図5で説明したように、出金取引時に一時保留部22に収納されるようになっている。
紙幣入出金機4は、例えば、出金取引が終了すると、一時保留部22に収納している出金リジェクト紙幣の取り込みを行う。
具体的に、一時保留部22に収納されている出金リジェクト紙幣は、図8に示すように、最後に収納された紙幣から順に1枚ずつ、上部搬送路24に繰り出される。
ここで、制御部10は、出金リジェクト紙幣を再利用するように紙幣入出金機4が設定されている場合、分岐箇所S3の搬送方向が下方(リジェクト庫23及び鑑別部21側)、分岐箇所S2の搬送方向が下方(鑑別部21側)となるように、切替器25c及び25bを制御する。
これにより、一時保留部22から繰り出された出金リジェクト紙幣は、図中実線の矢印で示すように、鑑別部21へと搬送され鑑別される。
ここで、鑑別部21の鑑別により出金に適した紙幣と判別された紙幣については、入金取引時の収納と同様の動作で、その金種に応じた紙幣収納庫29(29a〜29e)へ搬送されて収納される。
これに対して、鑑別部21の鑑別により再度出金に適さない紙幣と判別された紙幣については、鑑別部21から下部筐体13のリジェクト庫30へと搬送されてリジェクト庫30に収納される。
また一方で、出金リジェクト紙幣を再利用しないように設定されている場合、制御部10は、分岐箇所S3の搬送方向が下方(リジェクト庫23及び鑑別部21側)、分岐箇所S2の搬送方向が後方(リジェクト庫23側)となるように、切替器25c及び25bを制御する。
これにより、一時保留部22から繰り出された出金リジェクト紙幣は、リジェクト庫23へと搬送されてリジェクト庫23に収納される。
ここでも、正常な紙幣とは隔離して収納するよう設定されている出金リジェクト紙幣については、一時保留部22から鑑別部21を通さずに直にリジェクト庫23へと収納するようになっている。
こうすることで、例えば、従来と比して、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣(この場合、出金リジェクト紙幣)の搬送距離を短くすることができ、このような紙幣による障害の発生率を低減させることができる。
尚、この場合も、例えば、リジェクト庫23が満杯の場合に、この出金リジェクト紙幣を、下部筐体13のリジェクト庫30に搬送して収納するようにしてもよい。
このようにして、紙幣入出金機4は、出金リジェクト紙幣の取り込みを行う。
尚、紙幣の取り込みは、ジャムなどの障害が発生したときに行われる紙幣入出金機4の復旧動作時にも行われる。
この場合、入出金口部20に残っている紙幣については、上述した取り忘れ紙幣の取り込みと同様の動作で取り込み、一時保留部22に残留している紙幣については、上述した出金リジェクト紙幣の取り込みと同様の動作で取り込む。
[3−5.入金取引時の紙幣の返却]
次に、入金取引時に、利用者により入金の取り消しが指示された場合の紙幣の返却について説明する。
紙幣入出金機4は、入金取引時に、入金取引を確定する前の段階で、操作表示部6を介して入金を取り消す旨の指示がなされると、投入された紙幣の返却を行う。
利用者により入出金口部20に投入された紙幣は、図4で説明したように、一時保留部22に収納されている。よって、この一時保留部22に収納されている紙幣を返却する。
具体的に、一時保留部22に収納されている紙幣は、図9に示すように、最後に収納された紙幣から順に1枚ずつ、上部搬送路24に繰り出される。
このとき制御部10は、メモリ部11に記憶している入金時鑑別結果情報を参照することで、一時保留部22から繰り出される紙幣のそれぞれが返却可能な紙幣であるかどうかを判別する。
ここで、制御部10は、一時保留部22から繰り出される紙幣ごとに、返却可能な紙幣であるかどうかの判別結果をもとに、分岐箇所S3の切替器25cを制御して、分岐箇所S3での搬送方向を下方(リジェクト庫23及び鑑別部21側)又は前方(入出金口部20側)に切り替える。
尚、分岐箇所S2の切替器25bについては、分岐箇所S1での搬送方向を後方(リジェクト庫23側)に切り替えられている。
実際、一時保留部22から繰り出された紙幣のうち、返却可能な紙幣と判別された紙幣については、図中実線の矢印で示すように、一時保留部22から入出金口部20へと搬送され、入出金口シャッタ5が開くことにより、利用者に返却される。
これに対して、返却不可能な紙幣と判別された紙幣については、図中点線の矢印で示すように、一時保留部22からリジェクト庫23へと搬送されて収納される。
尚、ここで言う返却不可能な紙幣とは、例えば、偽札などである。偽札については、上述したように利用者に再利用されないよう、返却せずに、リジェクト庫23に収納するようになっている。
ここでも、偽札などの紙幣、すなわち正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣については、一時保留部22から鑑別部21を通さずに直にリジェクト庫23へと収納するようになっている。
こうすることで、例えば、従来と比して、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣(例えば偽札)の搬送距離を短くすることができ、このような紙幣による障害の発生率を低減させることができる。
このようにして、紙幣入出金機4は、利用者により入金の取り消しが指示された場合に紙幣の返却を行う。
[4.まとめ]
ここまで説明したように、紙幣入出金機4の制御部10は、一時保留部22に収納される前段で行われた鑑別部21による紙幣の鑑別結果を、鑑別結果情報として記憶する。
その後、一時保留部22に収納された紙幣を繰り出すときに、制御部10は、この鑑別結果情報をもとに、一時保留部22に収納されている紙幣が、それぞれ正常な紙幣か、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣であるかを判別する。
そして制御部10は、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣と判別した紙幣については、鑑別部21を介さずに一時保留部22から直にリジェクト庫23へと搬送して収納する。
こうすることで、紙幣入出金機4は、例えば、従来のような必ず鑑別部21を介した経路で搬送する場合と比して、一時保留部22から直に収納先(すなわちリジェクト庫23)へと搬送する分、一時保留部22から収納先(リジェクト庫23)までの搬送距離を短くすることができ、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害(ジャムなど)の発生率を低減させることができる。
またこうすることで、正常な紙幣とは隔離して収納すべき偽札などが搬送途中でジャムとなり正常紙幣と区別できなくなってしまうような状況を極力回避することもできる。
さらに紙幣入出金機4は、正常な紙幣と隔離して収納すべき紙幣を収納するリジェクト庫23を、一時保留部22に隣接して配置するようにして、一時保留部22からリジェクト庫23までの搬送距離を必要最小限の距離としたことで、一時保留部22からリジェクト庫23への搬送途中での障害(ジャムなど)の発生率をより一層低減させることができる。
以上の構成によれば、紙幣入出金機4は、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害の発生率を従来より低減させることができ、かくして、従来と比して一段と障害の発生率を低減することができる。
[5.他の実施の形態]
[5−1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、紙幣入出金機4の上部筐体12に1つのリジェクト庫23を設け、下部筐体13に1つのリジェクト庫30を設けるようにした。
これに限らず、リジェクト庫23や30の数を2つ以上にしてもよい。例えば図10に示すように、上部筐体12に2つのリジェクト庫23a及び23bを設けるなどしてもよい。
この場合、例えば、一時保留部22の下に隣接してリジェクト庫23aを配置すると共に、さらにこのリジェクト庫23aの下に隣接してリジェクト庫23bを配置するようにする。
ここで、上側のリジェクト庫23aは、上述した実施の形態のリジェクト庫23と同様、上部搬送路24のうちの分岐箇所S2から後方に分岐した部分と接続される。
一方、下側のリジェクト庫23bは、上部搬送路24のうちの分岐箇所S2の下方の分岐箇所S4から後方に分岐した部分と接続されるようにする。またこの分岐箇所S4にも、切替器25dを設けるようにする。
そして例えば、正常な紙幣と隔離して収納すべき紙幣を、まずは上側のリジェクト庫23aに収納するようにして、このリジェクト庫23aが満杯になったら、下側のリジェクト庫23bに収納するようにする。
またこれに限らず、例えば、上側のリジェクト庫23aには偽札を収納し、下側のリジェクト庫23bには、偽札以外の、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣を収納するなどして、上側のリジェクト庫23aと下側のリジェクト庫23bとで収納する紙幣を区別するなどしてもよい。
[5−2.他の実施の形態2]
また、上述した実施の形態では、紙幣入出金機4の上部筐体12の一時保留部22の下にリジェクト庫23を設けると共に、下部筐体13の紙幣貯蔵部28の後部にリジェクト庫30を設けるようにした。
これに限らず、例えば図11に示すように、上部筐体12のリジェクト庫23を省略して、下部筐体13の紙幣貯蔵部28の後部にのみリジェクト庫30を設けるようにしてもよい。
この場合、上部搬送路24は、分岐箇所S2で後方斜め下に分岐し、後方斜め下に分岐した部分がそのまま下部搬送路31まで延びて下部搬送路31に接続される。
そして、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣については、一時保留部22から鑑別部21を介さず、分岐箇所S2から後方斜め下に延びる部分を通って、リジェクト庫30に直に搬送されるようにする。
このようにした場合でも、例えば、従来のような必ず鑑別部21を介した経路で搬送する場合と比して、一時保留部22から直に収納先(すなわちリジェクト庫30)へと搬送する分、一時保留部22から収納先(リジェクト庫30)までの搬送距離を短くすることができ、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害(ジャムなど)の発生率を低減させることができる。
[5−3.他の実施の形態3]
また、上述した実施の形態では、下部筐体13の紙幣貯蔵部28を、複数の縦長の紙幣収納庫29(29a〜29e)を横方向(前後方向)に配置する所謂横置型の紙幣貯蔵部とした。
これに限らず、例えば図12に示すように、下部筐体13の紙幣貯蔵部28を、複数(例えば)の横長の紙幣収納庫40(40a〜40d)を縦方向(上下方向)に配置する所謂縦置型の紙幣貯蔵部としてもよい。尚、図中省略しているが、この下部筐体13も、金庫筐体の内側に紙幣貯蔵庫28が設けられた構成となっている。
この場合、紙幣貯蔵部28には、4個の紙幣収納庫40(40a〜40d)の前方に、上下方向に延在する下部搬送路41が設けられている。
この下部搬送路41は、4個の紙幣収納庫40(40a〜40d)と接続されると共に、上方に延在して上部搬送路24と接続される。
さらにこの紙幣貯蔵部28は、一番上の紙幣収納庫40aの奥行が他の紙幣収納庫40b〜40dより短くなっていて、このスペースにリジェクト庫42が設けられている。
一方、上部筐体12は、リジェクト庫23が省略された構成でなり、上部搬送路24が分岐箇所S2で後方斜め下に分岐し、後方斜め下に分岐した部分がそのままリジェクト庫42まで延びてリジェクト庫42に接続されるようになっている。
そして、この場合も、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣については、図中実線の矢印で示すように、一時保留部22から鑑別部21を介さず、分岐箇所S2から後方斜め下に延びる部分を通って、リジェクト庫42に直に搬送されるようにする。
このようにした場合でも、例えば、従来のような必ず鑑別部21を介した経路で搬送する場合と比して、一時保留部22から直に収納先(すなわちリジェクト庫42)へと搬送する分、一時保留部22から収納先(リジェクト庫42)までの搬送距離を短くすることができ、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣による障害(ジャムなど)の発生率を低減させることができる。
[5−4.他の実施の形態4]
さらに、上述した実施の形態では、本発明を、ATM1に設けられた紙幣入出金機4に適用したが、本発明は、これに限らず、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣を、一時保留部からその収納先に搬送して収納する装置であれば、この他種々の装置に適用することができる。
さらに上述した実施の形態では、本発明を、紙幣処理装置としてのATM1に適用したが、本発明は、これに限らず、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣を、一時保留部からその収納先に搬送して収納する紙幣入出金機を備えた装置であれば、この他種々の装置に適用することができる。
[5−5.他の実施の形態5]
さらに、本発明は、上述した実施の形態と、上述した他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態と上述した他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
本発明は、紙幣を扱うATMなどの装置で広く利用することができる。
1……ATM、4、100……紙幣入出金機、10……制御部、11……メモリ部、20、101……入出金口部、21、102……鑑別部、22、103……一時保留部、23、30、42、105……リジェクト庫、24……上部搬送路、29、40、104……紙幣収納庫、31、41……下部搬送路、106……搬送路。

Claims (12)

  1. 紙幣を鑑別する鑑別部と、
    上記鑑別部により鑑別された紙幣を一時的に収納する一時保留部と、
    紙幣を収納する複数の紙幣収納庫と、
    上記鑑別部、上記一時保留部及び上記複数の紙幣収納庫を繋ぐ搬送路と
    を有し、
    上記一時保留部に収納されている紙幣を繰り出して上記複数の紙幣収納庫へ収納するとき、上記鑑別部による紙幣の鑑別結果をもとに、当該紙幣を、上記一時保留部から上記鑑別部を介して上記複数の紙幣収納庫のうちのいずれかの紙幣収納庫へと搬送して収納する、又は上記一時保留部から上記鑑別部を介さない経路で、上記複数の紙幣収納庫のうちの特定の紙幣収納庫へと搬送して収納する
    紙幣処理装置。
  2. 上記特定の紙幣収納庫は、
    上記一時保留部に隣接して配置されている
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  3. 上記一時保留部に収納されている紙幣を複数の紙幣収納庫へ収納するとき、鑑別部による紙幣の鑑別結果をもとに、正常な紙幣と判別された紙幣については、一時保留部から鑑別部を介して複数の紙幣収納庫のうちの正常な紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する一方、正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣と判別された紙幣については、一時保留部から鑑別部を介さない経路で、複数の紙幣収納庫のうちの正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  4. 上記一時保留部は、入金取引時に入出金口部から投入された紙幣を一時的に収納し、
    入金確定後、上記入金された紙幣を上記一時保留部から繰り出して上記複数の紙幣収納庫へ収納するとき、上記鑑別部による紙幣の鑑別結果をもとに、出金に再利用可能な紙幣と判別された紙幣については、上記一時保留部から上記鑑別部を介して上記複数の紙幣収納庫のうちの出金に利用する紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する一方、出金に再利用不可能な紙幣と判別された紙幣については、上記一時保留部から上記鑑別部を介さない経路で、上記複数の紙幣収納庫のうちの出金に再利用不可能な紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  5. 上記一時保留部は、入出金口部に残された取り忘れ紙幣を一時的に収納し、
    上記取り忘れ紙幣については、上記一時保留部から繰り出した後、上記鑑別部を介さない経路で、上記複数の紙幣収納庫のうちの取り忘れ紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  6. 上記一時保留部は、出金取引時に上記鑑別部により出金に適さない紙幣と判別された出金リジェクト紙幣を一時的に収納し、
    上記出金リジェクト紙幣については、上記一時保留部から繰り出した後、上記鑑別部を介さない経路で、上記複数の紙幣収納庫のうちの出金リジェクト紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  7. 上記一時保留部は、入金取引時に入出金口部から投入された紙幣を一時的に収納し、
    入金確定前に入金が取り消されて、上記一時保留部に収納されている紙幣を上記入出金口部に戻して返却するとき、上記鑑別部による紙幣の鑑別結果をもとに、返却不可能な紙幣を判別された紙幣については、上記一時保留部から上記鑑別部を介さない経路で、上記複数の紙幣収納庫のうちの返却不可能な紙幣を収納するよう設定されている紙幣収納庫へと搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  8. 制御部と、
    メモリ部とをさらに有し、
    上記制御部は、
    上記鑑別部による紙幣の鑑別結果を示す鑑別結果情報を上記メモリ部に保存し、上記一時保留部に収納されている紙幣を繰り出して上記複数の紙幣収納庫へ収納するとき、上記メモリ部に保存されている鑑別結果情報を参照することで、上記一時保留部から繰り出す紙幣のそれぞれが正常な紙幣か正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣かを判別する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  9. 上記制御部は、
    上記一時保留部から繰り出す紙幣のうち、鑑別結果が偽札である紙幣を上記正常な紙幣とは隔離して収納すべき紙幣と判別する
    請求項8に記載の紙幣処理装置。
  10. 上記特定の紙幣収納庫が上下に2個隣接して配置され、
    当該2個の紙幣収納庫のうちの上側の紙幣収納庫が満杯になったら、下側の紙幣収納庫に紙幣を搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  11. 上記特定の紙幣収納庫は、金庫筐体に配置され、
    上記一時保留部は、上記金庫筐体の上側に位置する上部筐体に配置され、
    上記搬送路は、上記鑑別部を介さない経路として、上記上部筐体に配置された上記一時保留部と上記金庫筐体に配置された上記特定の紙幣収納庫とを繋ぐ経路を有し、当該経路で、上記一時保留部から上記特定の紙幣収納庫へと紙幣を搬送して収納する
    請求項2に記載の紙幣処理装置。
  12. 上記金庫筐体に、上記複数の紙幣収納庫が配置され、
    上記複数の紙幣収納庫のうちの上記特定の紙幣収納庫に隣接する1個の紙幣収納庫が、上記特定の紙幣収納庫を配置するスペースが確保されるように、他の紙幣収納庫より小さいサイズとなっている
    請求項11に記載の紙幣処理装置。
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