JP2012175992A - 体組成計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レジスタンスRが100Ω未満(S13)、リアクタンスXが15Ω未満(S14)、および比R/Xが30未満(S15)の状態が3回続いた時に3回目の各計測値を基準値する(S18〜S20)。基準値からのそれぞれの変動量、変動率が所定の適正値の範囲内(S27〜S29)の状態が3回続いた時に(S30)、レジスタンスRとリアクタンスXの平均値を用いて皮下脂肪厚を算出する(S31)。
【選択図】図10
Description
以上の事情に鑑みて、本発明は、皮下脂肪厚などの体組成に関する指標を精度良く測定するという課題の解決を目的としている。
図1は、本実施形態に係る皮下脂肪厚測定装置100の外観を示す図である。本実施形態に係る皮下脂肪厚測定装置100は、被測定者の皮下脂肪厚を測定する機能だけでなく、公知の方法により被測定者の体重、体脂肪率および体脂肪量などの肥満に関する情報を測定する機能も備えている。図1に示すように、皮下脂肪厚測定装置100は、把持ユニット10と載台ユニット20とを備える。把持ユニット10は、ケーブル200を介して載台ユニット20と接続されており、その先端の面には、人体に接触させて皮下脂肪厚の測定を行うための第1測定電極12(12a,12b,12c,12d)が配置されている。
次に、皮下脂肪厚測定装置100の動作について説明する。本実施形態では、被測定者は、把持ユニット10を持って載台ユニット20の第2測定電極23に素足で乗った後、自身の体のうち皮下脂肪厚を測定しようとする部位に把持ユニット10の先端部を押し当てる。そして、各種の測定結果(皮下脂肪厚等)が表示部22に表示される。以下、図3を参照しながら、その具体的な内容について説明する。図3は、本実施形態に係る皮下脂肪厚測定装置100の具体的な動作を示すフローチャートである。
fp=α×Zle50+β×体重+γ×身長+δ×年齢+ε×性別+ζ ・・・(1)
上記式(1)において、fpは体脂肪率、Zle50は両脚間のインピーダンス、α〜ζは定数である。
fa=fp×体重 ・・・(2)
上記式(2)において、faは体脂肪量である。
以上のように、制御部44は、重量測定部36から出力された重量データに基づいて被測定者の体重を求める。また、制御部44は、そのようにして求めた体重と、第2測定電極23と第2電流発生部32と第2電圧測定部34とを用いて測定したインピーダンスと、に基づいて、体脂肪率fpおよび体脂肪量faを求める。すなわち、制御部44、重量測定部36、第2測定電極23、第2電流発生部32および第2電圧測定部34は、被測定者の肥満に関する情報(例えば体重、体脂肪率fpおよび体脂肪量fa)を測定する肥満情報測定部として機能する。
R/X=-ωClRk-{(ωClRk)2+1}/(ωClRj)-{(ωClRk)2+1}/(ωClRf) ・・・(3)
また、脂肪層の抵抗成分Rfは皮下脂肪厚Lfに反比例するため、両者の関係は以下の式(4)で表される。
Rf=k/Lf ・・・(4)
上記式(4)においてkは定数である。
Lf=-ωClk/{(ωClRk)2+1}×[(ωClRk)+{(ωClRk)2+1}/(ωClRj)+R/X]
=-a-b×R/X ・・・(5)
上記式(5)においてaおよびbは定数である。上記式(5)からも理解されるように、皮下脂肪厚LfとR/Xとは比例関係にある。つまり、皮下脂肪厚Lfが大きいほど脂肪層の性質が支配的となって位相差は小さくなるから、レジスタンスRに対するリアクタンスXの割合が小さくなり(R/Xの値は大きくなる)、皮下脂肪厚Lfが小さいほど筋肉層の性質が支配的となって位相差が大きくなるから、レジスタンスRに対するリアクタンスXの割合は大きくなる(R/Xの値は小さくなる)ことが分かる。
内臓脂肪面積=−c+(d×fa)+(e×Lf) ・・・(6)
上記式(6)において、c〜eは定数である。
内臓脂肪量=f+(g×fa)+(h×身長)-(i×Lf) ・・・(7)
上記式(7)において、f〜iは定数である。
皮下脂肪面積=j+(k×fa)+(l×Lf) ・・・(8)
上記式(7)において、j〜lは定数である。
皮下脂肪量=m+(n×fa)+(o×身長)+(p×Lf) ・・・(9)
上記式(9)において、m〜pは定数である。
上述した皮下脂肪の測定方法においては、把持ユニット10の第1測定電極12を、測定部位の表面から押し当てるため、押し圧によって生体軟部組織の形状が変化し、インピーダンスも変化する。
なお、本実施形態では、体組成に関する指標として皮下脂肪厚を例示するが、押し圧によって生体軟部組織の形状が変化してインピーダンスが変化する点は他の体組成に関する指標の測定についても同様の問題がある。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の変形が可能である。また、以下に示す変形例のうちの2以上の変形例を組み合わせることもできる。
上述の実施形態では、皮下脂肪の計測処理(ステップS22〜ステップS31)において、レジスタンスRの基準値からの変化量、リアクタンスXの基準値からの変化量、および、リアクタンスXとレジスタンスRとの比R/Xの基準値に対する変化率がそれぞれ適正値にあるかどうかを判断した。
上述の実施形態では、皮下脂肪の計測準備処理においては、レジスタンスRが100Ω未満か(ステップS13)、リアクタンスXが15Ω未満か(ステップS14)、リアクタンスXとレジスタンスRとの比R/Xが30未満か(ステップS15)の全ての条件について判断した。しかしながら、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、いずれか一つの条件で判断してもよいし、3つの条件を適宜組み合わせて2つの条件として判断してもよい。
上述の実施形態では、皮下脂肪の計測処理においては、レジスタンスRの基準値Rrefからの変化量Rref-Rmがマイナス2Ωからプラス2Ωの範囲内にあるかどうか(ステップS27)、また、リアクタンスXの基準値Xrefからの変化量Xref-Xmがマイナス2Ωからプラス2Ωの範囲内にあるかどうか(ステップS28)、さらに、リアクタンスXとレジスタンスRとの比Rm/Xmが基準値の0.8倍から1.2倍の範囲内にあるかどうか(ステップS29)の全ての条件について判断した。しかしながら、本発明はこのような場合に限定されるものではなく、いずれか一つの条件で判断してもよいし、3つの条件を適宜組み合わせて2つの条件として判断してもよい。さらに、変形例2と変形例3を組み合わせるようにしてもよい。
上述の実施形態では、レジスタンスRの基準値Rref、リアクタンスXの基準値Xref、および、リアクタンスXとレジスタンスRとの比R/Xの基準値Rateとして、皮下脂肪の計測準備処理(ステップS10〜ステップS21)における計測値を用いた。しかしながら、本発明はこのような場合に限定されるものではない。例えば、図14に示すように、皮下脂肪の計測処理開始後の最初のレジスタンスRの計測値を基準値Rrefとし(ステップS50)、最初のリアクタンスXの計測値を基準値Xrefとし(ステップS51)、および、これらの基準値を用いてリアクタンスXとレジスタンスRとの比R/Xの基準値Rateとしてもよい(ステップS52)。
上述した実施形態では、把持ユニット10の先端の面に、人体に接触させて皮下脂肪厚を測定したが、本発明はこれに限定されるのではなく、把持ユニット10を用いて生体インピーダンスを測定し、生体インピーダンスに基づいて体組成に関する指標を求める体組成計であってもよい。体組成に関する指標は、皮下脂肪厚にのみならず、実施形態で説明した内臓脂肪面積、内臓脂肪量、皮下脂肪面積、及び皮下脂肪量、あるいは筋肉量や体脂肪率が該当する。
Claims (9)
- 各々が、人体に接触させて測定を行うための測定電極である、第1の電圧測定用電極および第2の電圧測定用電極と、前記第1および第2の電圧測定用電極の間に配置される第1の電流印加用電極および第2の電流印加用電極と、
前記第1の電流印加用電極と前記第2の電流印加用電極との間を流れる交流電流を出力する電流発生部と、
前記第1の電圧測定用電極と前記第2の電圧測定用電極との間の電圧を測定する電圧測定部と、
前記測定電極が人体に接触したときに、前記第1の電流印加用電極および前記第2の電流印加用電極のうちの何れか一方の電極から人体を介して他方の電極へ至る電流経路を流れる電流と、前記電圧測定部にて測定される電圧との位相差に基づいて、前記第1の電流印加用電極と前記第2の電流印加用電極との間における体組成に関する指標を求める体組成測定部と、を備え、
前記体組成測定部は、前記電流経路を流れる電流と前記電圧測定部にて測定される電圧とから算出されるインピーダンスと、前記位相差と、から求められるリアクタンス、または、レジスタンス、あるいは、前記リアクタンスと前記レジスタンスとの比の少なくともいずれか一つについて、測定開始からの適宜の時点で基準値を求め、前記基準値からの変動が所定の適正値の範囲内である場合の測定値を用いて前記体組成に関する指標を求める、
ことを特徴とする体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記リアクタンス、または、レジスタンス、あるいは、前記リアクタンスと前記レジスタンスとの比の少なくともいずれか一つが、所定値以内である場合に、前記各電極が人体に接触したと判断して、前記体組成に関する指標の測定を開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記各電極が人体に接触したと判断した場合に、前記リアクタンス、または、レジスタンス、あるいは、前記リアクタンスと前記レジスタンスとの比の少なくともいずれか一つの測定値を前記基準値として設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記各電極が人体に接触したと判断して、前記体組成に関する指標の測定を開始した後に、前記リアクタンス、または、レジスタンス、あるいは、前記リアクタンスと前記レジスタンスとの比の少なくともいずれか一つの測定値を前記基準値として設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記リアクタンス、または、レジスタンス、あるいは、前記リアクタンスと前記レジスタンスとの比の少なくともいずれか一つの測定値の一つを前記基準値として設定する、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記リアクタンス、または、レジスタンス、あるいは、前記リアクタンスと前記レジスタンスとの比の少なくともいずれか一つの測定値の平均値を前記基準値として設定する、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記基準値からの変動量が所定の適正値の範囲内である場合の測定値を用いて前記体組成に関する指標を求める、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記基準値からの変動率が所定の適正値の範囲内である場合の測定値を用いて前記体組成に関する指標を求める、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一に記載の体組成計。 - 前記体組成測定部は、前記体組成に関する指標として前記第1の電流印加用電極と前記第2の電流印加用電極との間における皮下脂肪厚を求めることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一に記載の体組成計。
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