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JP2006246234A - 高周波スイッチモジュールおよびこれを用いた無線通信装置 - Google Patents

高周波スイッチモジュールおよびこれを用いた無線通信装置 Download PDF

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JP2006246234A JP2005061319A JP2005061319A JP2006246234A JP 2006246234 A JP2006246234 A JP 2006246234A JP 2005061319 A JP2005061319 A JP 2005061319A JP 2005061319 A JP2005061319 A JP 2005061319A JP 2006246234 A JP2006246234 A JP 2006246234A
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Kazuhiro Hagiwara
和弘 萩原
Shigeru Kenmochi
茂 釼持
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Abstract

【課題】 小型で優れた電気特性を有する高周波スイッチモジュールに関する
【解決手段】 導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体とこのセラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチおよび高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体内部には高周波スイッチと高周波アンプのいずれかと電気的に接続されるバンドパスフィルタが導体パターンによって形成されており、前記高周波スイッチ及び高周波アンプはセラミック積層体上面に形成された電極上に搭載されている高周波モジュールであって、前記バンドパスフィルタはセラミック積層体の上面方向から見た場合に前記高周波スイッチまたは前記高周波アンプと部分的に重なる位置に形成されている高周波スイッチモジュール。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子電器機器間における無線伝送を行う無線通信装置に使用される高周波スイッチモジュールに関する。
現在、IEEE802.11規格に代表される無線LAN(WLAN)によるデータ通信が広く一般化している。
WLANの規格として現在複数の規格が存在する。例えば、IEEE802.11aは、OFDM変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、その周波数帯域は5GHz帯が利用される。なおIEEE802.11aを欧州で使用可能にするための規格としてIEEE802.11hがある。
またIEEE802.11bは、DSSS方式で、5.5Mbps,11Mbpsの高速通信をサポートするものであり、無線免許なしに自由に利用可能な、2.4GHzのISM(Industrial, Scientific and Medical、産業、科学及び医療)帯域が利用される。
またIEEE802.11gは、OFDM変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、IEEE802.11bと同様に2.4GHz帯域が利用される。
2.4GHz帯域を使用する無線通信方式としては無線LAN以外にも、関連し合う電子機器との接続がケーブルを用いることなく実現でき極めて利便性の高い技術である近距離無線規格ブルートゥース(Bluetooth)が提案されている。
ブルートゥースは2.4GHzの前記ISM周波数帯を複数の無線チャンネルに分割して使用し、さらに各無線チャンネルを単位時間(1/1600秒)ごとに分割してタイムスロットとし、使用する無線チャンネルをタイムスロットごとに切り替える耐ノイズ性に優れた周波数ホッピング方式が採用されている。
このようなWLANやブルートゥースを用いたマルチバンド通信装置が特許文献1に記載されている。このマルチバンド通信装置は、通信周波数帯が異なる2つの通信システム(IEEE802.11a、IEEE802.11b)で送受信が可能な2つのデュアルバンドアンテナと、各通信システムでの送信データを変調し、受信データを復調する2つの送受信部と、前記アンテナを、前記送受信部にそれぞれ接続するための複数のスイッチ手段と、前記スイッチ手段の切り換え制御を行うスイッチ制御手段とを備えるものであり、ダイバーシティ受信可能なものである(図9参照)。
また他の例として特許文献2には、一つのマルチバンドアンテナを備えたマルチバンド通信装置が記載されている。このマルチバンド通信装置は、スイッチ回路や増幅器、ミキサなどを備えた2.4GHz帯のフロントエンド回路及び5GHz帯のフロントエンド回路を備え、両者のうちの一つを選択的に共通のマルチバンドアンテナに接続するスイッチ回路SW1、送受信回路を切り替えるスイッチ回路SW2,SW3と、中間周波数フィルタBPFに接続するスイッチ回路SW4を備えるものである(図10参照)。
これら複数の通信規格を共用する回路にはスイッチ回路、分波器、バンドパスフィルタなどが多数使用される。これらの部品をモジュール化すると高周波回路の小型化が可能となり有益である。複数の通信規格を共用する高周波モジュールが特許文献3に記載されている。この高周波モジュールは、電極パターンが形成された複数の誘電体層を積層することで得られるセラミック積層体内部に分波器やフィルタ回路を形成し、セラミック積層体表面にスイッチ回路やアンプの機能を持った高周波半導体集積回路素子を実装したものである。(図11)
特開2003−169008 特開2002−033714 特開2004−297456
無線通信機器の小型化、薄型化の要望により無線LANやブルートゥース等の通信システムを共用する高周波スイッチモジュールには小型化が求められてきた。また近年では携帯電話にも無線LANやブルートゥースが搭載されるようになってきており、これら高周波スイッチモジュールにはこれまでにも増して一層の小型化が求められるようになってきている。
特許文献1乃至3に記載されている高周波スイッチモジュールを実現する為にはセラミック積層体の上面に半導体集積回路による高周波スイッチや高周波アンプを搭載する必要がある。このような半導体集積回路部品をセラミック積層体に実装するためには、まずセラミック積層体上面に半導体集積回路部品のチップサイズと同等以上の面積のグランド電極と、半導体集積回路とセラミック積層体とを電気的に接続するための接続用電極を設ける。これら電極上に高周波スイッチや高周波アンプを搭載することで、これら半導体集積回路部品のグランドを接地し、正常に機能させることが可能となり、またセラミック積層体と半導体集積回路部品の密着強度を高めることができる。
近年の高周波スイッチモジュールの小型化要求に応えるためにはセラミック積層体のサイズを小型化しなければならない。ところがセラミック積層体のサイズを小型化するとセラミック積層体内部の導体パターンを配置するスペースが減少する。先述した半導体集積回路部品を搭載するグランド電極の直下のスペースに導体パターンを配置した場合、グランド電極と導体パターンの間で寄生容量が発生することでインピーダンスが最適な値より低い値となり挿入損失の劣化を招くことがある。
一例として分波器に与える影響について述べる。分波器の構造は図7に示すようにコンデンサ電極と伝送線路から成る。分波器の共通入出力端とその他の入出力端との間の信号伝達経路とグランドとの間で接続されているコンデンサ電極(C3)はグランドと容量結合をするためグランド電極近傍に重なる様に配置しても問題は無いが、信号伝達経路に沿って直列に接続されたコンデンサ電極(C1、C2)とグランド電極との間で寄生容量が発生するとインピーダンスが低下し、挿入損失が劣化する。コンデンサ電極(C1、C2)の上面にグランド電極が存在する場合の分波器部のインピーダンス、リターンロス、挿入損失を図8の太線にて示す。
特許文献1及び2には高周波スイッチモジュールのブロック図は示されているが、高周波スイッチモジュールを実現する為の具体的な構造に関して規定されていなかった。また特許文献3にはセラミック積層体の上面に高周波スイッチや高周波アンプを搭載する構造が開示されているが、セラミック積層体内部の部品配置については規定がされていなかった。
そこで本発明では、上記の問題を解決する具体的な積層体構造を提案するもので小型化しても電気的特性の劣化が少ない高周波スイッチモジュール及びこれを用いた無線通信装置を提供する。
第1の発明は、導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体内部には前記高周波スイッチと前記高周波アンプのいずれかと電気的に接続されるバンドパスフィルタが導体パターンによって形成されており、当該バンドパスフィルタを構成する導体パターンはグランド電極により挟まれており、前記高周波スイッチ及び/又は前記高周波アンプは前記セラミック積層体上面に形成された電極上に搭載されている高周波モジュールであって、前記バンドパスフィルタはセラミック積層体の上面方向から見た場合に前記高周波スイッチまたは前記高周波アンプと少なくとも部分的に重なる位置に形成されていることを特徴とする高周波スイッチモジュールである。
本発明によりセラミック積層体内部に導体パターンにより形成されたバンドパスフィルタは高周波スイッチや高周波アンプを搭載する為のグランド電極の下部に配置される。バンドパスフィルタの積層構造と等価回路の一例を図6に示す。このバンドパスフィルタは導体パターンを形成したセラミック誘電体を積層した構造を有しており、各セラミック誘電体層に形成されたビアホール(図中、○で表示)を介してセラミック積層体内の所定の導体パターンに接続されている。
バンドパスフィルタは図6に示すように上下をグランド電極に挟まれた構造になっている為に高周波スイッチや高周波アンプを搭載する為のグランド電極の下部に配置しても寄生容量によるインピーダンスの変化は発生しない。その為、挿入損失の劣化を伴うことなく高周波スイッチモジュールの小型化が可能となる。尚、少なくとも部分的に重なる位置に形成されるとは、少なくとも一部の導体パターンが重なっていればよく、当然、全部が重なっていても良い。
第2の発明は、導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体内部には前記高周波スイッチと電気的に接続される分波器が形成された高周波スイッチモジュールであって、前記分波器はコンデンサ電極と伝送線路からなり、前記分波器を構成するコンデンサ電極のうち、分波器の共通入出力端と分波器の他の入出力端との間の信号伝達経路に沿って直列に接続されているコンデンサ電極を、セラミック積層体の厚み方向中心よりも上面寄りに配置しており、かつ当該コンデンサ電極の上方にはグランド電極が存在しないことを特徴とする請求項1に記載の高周波スイッチモジュールである。
前記分波器を構成するコンデンサ電極のうち、分波器の共通入出力端と分波器の他の入出力端との間の信号伝達経路に沿って直列に接続されているコンデンサ電極とグランド電極との間の寄生容量は電気的特性に影響を与えやすい。そのため寄生容量の影響を低減する為には分波器を構成するコンデンサ電極のうち、分波器の共通入出力端と分波器の他の入出力端との間の信号伝達経路に沿って直列に接続されているコンデンサ電極をグランド電極から離間する必要がある。
通常セラミック積層体の下層、即ち高周波スイッチモジュールの実装面に近い層にはセラミック積層体のグランドを十分に取る為にセラミック積層体の主面とほぼ同面積のグランド電極が形成される。そのため分波器を構成するコンデンサ電極のうち、分波器の共通入出力端と分波器の他の入出力端との間の信号伝達経路に沿って直列に接続されているコンデンサ電極はセラミック積層体の厚み方向中心よりも上層に形成されることで当該グランド電極との間の寄生容量が低減される。また、セラミック積層体の上層には高周波半導体集積回路部品を設置するためのグランド電極が形成されるが、これらのグランド電極と重ならない位置に分波器を構成するコンデンサ電極のうち、分波器の共通入出力端と分波器の他の入出力端との間の信号伝達経路に沿って直列に接続されているコンデンサ電極を配置することで、寄生容量の一層の低減が可能となり、挿入損失の劣化の低減が可能となる。
第3の発明は、導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体底面にはアンテナと接続されるアンテナ端子が形成されており、前記アンテナ端子と前記高周波スイッチとを接続する伝送線路がセラミック積層体の上面又はセラミック積層体の厚み方向中心よりも上面寄りに配置しており、その伝送線路の下層に重なる様にグランド電極を配置し、かつそのグランド電極の下層に分波器またはバンドパスフィルタを構成する導体パターンを配置したことを特徴とする第1または第2の発明に記載の高周波スイッチモジュールである。
高周波スイッチでは送信側回路や受信側回路とアンテナ端子との接続を切り替えることで、送受信処理が行われる。セラミック積層体を小型化することにより、高周波スイッチと高周波スイッチモジュールのアンテナ端子とを接続する線路の下層に分波器やバンドパスフィルタといった回路が配置された場合、これら分波器やバンドパスフィルタを構成する回路と前記アンテナ端子接続用の線路との間で寄生容量が発生し、高周波信号の漏洩が起こり十分なスイッチ効果が得られない。第3の発明により、前記分波器やバンドパスフィルタを構成する回路と前記アンテナ端子接続用の線路との間にグランド電極が配置され、寄生容量による高周波信号の漏洩の低減が可能となる。
また、前記高周波スイッチのアンテナ側出力が2系統あり、それぞれ別々のアンテナ端子へと接続されるダイバーシティ方式の高周波スイッチモジュールの場合、第3の発明により二つのアンテナ間のアイソレーションが向上し、より優れたダイバーシティ効果を得ることが可能となる。
第4の発明は、導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記高周波スイッチ及び/又は高周波アンプに駆動電圧を供給するための直流電源線路が前記セラミック積層体内に形成されており、前記直流電源線路と高周波信号が流れる導体パターンが少なくとも部分的に重なる位置に形成されており、前記直流電源線路と高周波信号が流れる導体パターンの間にグランド電極を挟むことを特徴とする第1乃至第3の発明に記載の高周波スイッチモジュールである。
セラミック積層体内部には高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプに駆動電圧を供給する為の直流電源線路が形成される。高周波スイッチモジュールの小型化により高周波信号の流れる伝送線路と前記直流電源線路の一部が重なった場合、両者の間で寄生容量が発生し、前記直流電源線路がインダクタンス成分となり直列共振回路が形成される(図5)。その場合、信号の帯域内に予期しない減衰(以降ノッチと言う)が発生することがあり有害である。第4の発明により高周波信号の流れる伝送線路と前記直流電源線路間の寄生容量を抑えることが可能となり、ノッチの発生を防ぐことができる。
第5の発明は第1乃至第4の発明に記載の高周波スイッチモジュールを用いたことを特徴とする無線通信装置である。
本発明によると、小型で、高いアイソレーション特性を持ち、帯域内にノッチが発生しない高周波スイッチモジュールを提供できる。また、この高周波スイッチモジュールを用いて小型、高性能な無線通信機器を提供できる。
本発明の実施例について以下詳細に説明する。第1乃至第4の発明を適用した高周波スイッチモジュールの分解斜視図を図1に、回路ブロック図を図2に示す。この実施例では高周波スイッチとして入出力が夫々2系統ずつ存在するDPDTスイッチを用いている。この高周波スイッチモジュールを構成するセラミック積層体は、低温焼成が可能なセラミック誘電体材料からなり、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu,Mn,Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si,Srを主成分として、Ca,Pb,Na,Kを複成分とする材料や、Al,Mg,Si,Gdを含む材料や、Al,Si、Zr,Mgを含む材料が用いられ、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や、樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAlを主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
下層の16層目にはほぼ全面を覆う導体で形成されたグランド電極4fが形成される。またその裏面には通信機器の回路基板に実装する為の端子電極が形成されている。前記端子電極はアンテナ端子(ANT1,ANT2)と、5GHz帯の送信信号が入力する端子(Tx_a)と、2.4GHz帯の送信信号が入力する端子(Tx_b)と、5GHzの受信信号が出力する平衡出力端子(Rx_a+、Rx_a−)と、2.4GHz帯の受信信号が出力する平衡出力端子(Rx_b+、Rx_b−)と、DPDTスイッチ1の制御用のコントロール端子(Vc1、Vc2)と、グランド端子からなる。これらの端子電極は誘電体層に形成されたビアホール(図中、○で表示)を介してセラミック積層体内の所定の導体パターンに接続されている。
16層目の誘電体層の上には1〜15層目の誘電体層が積層される。これらの層には送信側分波器を構成する導体パターン5a〜5l、5GHz帯の送信用のフィルタを構成する導体パターン7a〜7d、2.4GHz帯の送信用のフィルタ回路を構成する導体パターン8a〜8e、受信側分波器を構成する導体パターン6a〜6k、5GHz帯の受信用バランを構成する導体パターン10a〜10h、2.4GHz帯の受信用バンドパスフィルタを構成する導体パターン9a〜9l、2.4GHz帯の受信用バランを構成する導体パターン11a〜11u、DPDTスイッチとアンテナ端子を接続する導体パターン2a〜2b、DPDTスイッチに駆動電圧を供給する直流電源線路3a〜3b、グランド電極4a〜4fがそれぞれ形成されている。これらインダクタンス素子やキャパシタンス素子は、チップインダクタやチップコンデンサとしてセラミック積層体に実装形成することも当然可能である。
各回路は積層基板に三次元的に構成されるが、各回路を構成する電極パターンは、それぞれ他の回路を構成する電極パターンとの不要な電磁気的干渉を防ぐように、積層方向に見て互いが重ならないようにしている。また、5GHz帯の高周波信号が通過する伝送線路と他の電極パターンは、電磁気的な干渉を防ぐように、少なくとも50μm以上離間して配置している。
先述のように形成されたセラミック積層体の上面にDPDTスイッチ1、チップコンデンサやチップ抵抗を搭載する。この時、セラミック積層体上面から見て、セラミック積層体内のバンドパスフィルタを構成する導体パターン9a〜9lと部分的に重なる位置にDPDTスイッチ1を搭載することで第1の発明の高周波スイッチモジュールを得る。このように配置することでセラミック積層体内部のDPDTスイッチ下部の空間を有効に活用でき、高周波スイッチモジュールの小型化が可能となる。
本実施例ではDPDTスイッチの下部にバンドパスフィルタを配置しているが、高周波スイッチモジュールが高周波アンプを搭載する場合には前記バンドパスフィルタは高周波アンプの下部に配置しても良い。
また、図1に示すようにセラミック積層体上部に形成したグランド電極4aにおいて、送信側分波器を構成する導体パターンのうちのコンデンサ電極5b、5d、5fおよび受信側分波器を構成する導体パターンのうちのコンデンサ電極6a、6b、6cと重なる位置にはグランド電極を形成しないことで第2の発明の高周波スイッチモジュールを得る。送信側分波器を校正するコンデンサ電極のうち5k、5l、受信側分波器を構成するコンデンサ電極のうち6kはグランドと容量結合をするコンデンサ電極(図7中のC3に相当)なのでセラミック積層体下層にてグランド電極4e、4fと重なる様に配置しても電気的特性上問題はない。
第2の発明を用いた分波器部分のインピーダンス、リターンロス、挿入損失を図8中に細線にて示す。第2の発明によりインピーダンスの低下を防ぎ、低ロス広帯域化を実現できる。
また、図1に示すようにDPDTスイッチとアンテナ端子を接続する導体パターン2a、2bの直下にグランド電極4b、4cを形成することで第3の発明の高周波スイッチモジュールを得る。第3の発明の効果の例として、5GHz帯の送信信号をDPDTスイッチを介してANT1端子から出力する場合におけるANT2端子への信号漏洩(アイソレーション)を図3に示す。グランド電極4b、4cが存在しない従来例の場合、当該アイソレーションは7dB程度しかなく多くの漏洩信号があった。それに対し第3の発明によると当該アイソレーションは20dBまで改善し大幅に漏洩信号を低減できる。
また図1に示すようにDPDTスイッチに駆動電圧を供給する電源線路3aと送信側分波器を構成する伝送線路5aが重なる部分にグランド電極4aを配置することで第4の発明の高周波スイッチモジュールを得る。第4の発明の効果の例として、5GHz帯の送信時の挿入損失を図4に示す。DPDTスイッチに駆動電圧を供給する電源線路3aと送信側分波器を構成する伝送線路5aの重なる部分がグランド電極を挟まない従来例の場合、帯域内に大きなノッチが発生していた。それに対し第4の発明によると帯域内のノッチが消滅し挿入損失が改善していることが分かる。
前記DPDTスイッチや高周波アンプはベア状態で前記積層基板に実装し、樹脂封止することも出来る。このように高周波スイッチモジュールをセラミック積層体を用いて構成すれば更なる小型化が可能である。
本発明によると、小型で高いアイソレーション特性を持ち、帯域内にノッチが発生しない高周波スイッチモジュールを実現し、無線LAN、ブルートゥースに対応したマルチバンド通信機器の小型化、高性能化に寄与できる。
第1乃至第4の発明に関わる高周波スイッチモジュール各層の分解斜視図である。 本発明に関わる高周波スイッチモジュールのブロック図である 第3の発明による電気的特性を示す図である。 第4の発明による電気的特性を示す図である。 高周波スイッチに駆動電圧を供給する電源線路と送信側分波器を構成する伝送線路との間の寄生容量を説明する図である。 バンドパスフィルタの分解斜視図と等価回路を示す図である。 分波器の等価回路を示す図である 第2の発明による電気的特性を示す図である。 従来の高周波回路のブロック図である。 従来の高周波回路のブロック図である。 従来の高周波モジュールの斜視図である。
符号の説明
1:高周波スイッチ
2a、2b:高周波スイッチとアンテナ端子を接続する線路
3a、3b:高周波スイッチに駆動電圧を供給する直流電源線路
4a、4b、4c、4d、4e、4f:グランド電極
5(5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h、5i、5j、5k、5l):送信側分波器
6(6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h、6i、6j、6k、6l):受信側分波器
7(7a、7b、7c、7d):5GHz帯送信用フィルタ
8(8a、8b、8c、8d、8e):2.4GHz帯送信用フィルタ
9(9a、9b、9c、9d、9e、9f、9g、9h、9i、9j、9k、9l):本発明による2.4GHz帯受信用バンドパスフィルタ
10(10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g、10h):5GHz帯受信用バラン
11(11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11i、11j、11k、11l、11m、11n、11o、11p、11q、11r、11s、11t、11u):2.4GHz帯受信用バラン
12(12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i、12j、12k、12l、12m、12n、12o):従来構造による2.4GHz帯受信用バンドパスフィルタ

Claims (5)

  1. 導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体内部には前記高周波スイッチと前記高周波アンプのいずれかと電気的に接続されるバンドパスフィルタが導体パターンによって形成されており、当該バンドパスフィルタを構成する導体パターンはグランド電極により挟まれており、前記高周波スイッチ及び/又は前記高周波アンプは前記セラミック積層体上面に形成された電極上に搭載されている高周波モジュールであって、前記バンドパスフィルタはセラミック積層体の上面方向から見た場合に前記高周波スイッチまたは前記高周波アンプと少なくとも部分的に重なる位置に形成されていることを特徴とする高周波スイッチモジュール。
  2. 導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体内部には前記高周波スイッチと電気的に接続される分波器が形成された高周波スイッチモジュールであって、前記分波器はコンデンサ電極と伝送線路からなり、前記分波器を構成するコンデンサ電極のうち、分波器の共通入出力端と分波器の他の入出力端との間の信号伝達経路に沿って直列に接続されているコンデンサ電極を、セラミック積層体の厚み方向中心よりも上面寄りに配置しており、かつ当該コンデンサ電極の上方にはグランド電極が存在しないことを特徴とする請求項1に記載の高周波スイッチモジュール。
  3. 導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記セラミック積層体底面にはアンテナと接続されるアンテナ端子が形成されており、前記アンテナ端子と前記高周波スイッチとを接続する伝送線路がセラミック積層体の上面又はセラミック積層体の厚み方向中心よりも上面寄りに配置しており、その伝送線路の下層に重なるようにグランド電極を配置し、かつそのグランド電極の下層に分波器またはバンドパスフィルタを構成する導体パターンを配置したことを特徴とする請求項1または2に記載の高周波スイッチモジュール。
  4. 導体パターンが形成された複数の誘電体層からなるセラミック積層体と当該セラミック積層体の上面に高周波半導体集積回路部品からなる高周波スイッチ及び/又は高周波アンプを搭載した高周波スイッチモジュールであり、前記高周波スイッチ及び/又は高周波アンプに駆動電圧を供給するための直流電源線路が前記セラミック積層体内に形成されており、前記直流電源線路と高周波信号が流れる導体パターンが少なくとも部分的に重なる位置に形成されており、前記直流電源線路と高周波信号が流れる導体パターンの間にグランド電極を挟むことを特徴とする請求項1乃至3に記載の高周波スイッチモジュール。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の高周波スイッチモジュールを用いたことを特徴とする無線通信装置。
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