JP2009027319A - 高周波回路、高周波部品及び通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも、二つの異なる通信システムに対応可能なMIMO型の高周波回路、高周波部品およびこれを用いた通信装置において、周波数帯域が近接した場合であっても簡易な回路構成で適応可能な構成を提供する。
【解決手段】第1の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々のアンテナ端子に接続可能であり、第2の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々のアンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成される受信端子対等は、分岐回路を介して前記複数のアンテナ端子のうち同じ一つのアンテナ端子に接続可能であり、前記同じ一つのアンテナ端子と前記分岐回路との間には可変ノッチフィルタが設けられ、前記各受信端子と前記分岐回路との間にはバンドパスフィルタ回路が設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】第1の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々のアンテナ端子に接続可能であり、第2の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々のアンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成される受信端子対等は、分岐回路を介して前記複数のアンテナ端子のうち同じ一つのアンテナ端子に接続可能であり、前記同じ一つのアンテナ端子と前記分岐回路との間には可変ノッチフィルタが設けられ、前記各受信端子と前記分岐回路との間にはバンドパスフィルタ回路が設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子電気機器間における無線伝送を行う無線通信装置に関し、少なくとも二つの異なる通信システムに対応可能な高周波回路、かかる高周波回路を有する高周波部品、およびこれを用いた通信装置に関する。
現在、IEEE802.11規格に代表される無線LANによるデータ通信が広く一般化している。例えばパーソナルコンピュータ(PC)、プリンタやハードディスク、ブロードバンドルーターなどのPCの周辺機器、FAX、冷蔵庫、標準テレビ(SDTV)、高品位テレビ(HDTV)、カメラ、ビデオ、携帯電話等々の電子機器、自動車内や航空機内での有線通信に代わる信号伝達手段として採用され、それぞれの電子電器機器間において無線データ伝送が行われている。
無線LANの規格として、IEEE802.11aは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiples:直交周波数多重分割)変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、その周波数帯域は5GHz帯が利用される。またIEEE802.11bは、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum:ダイレクト・シーケンス・スペクトル拡散)方式で、5.5Mbps、11Mbpsの高速通信をサポートするものであり、無線免許なしに自由に利用可能な、2.4GHzのISM(Industrial Scientific and Medical:産業、科学及び医療)帯域が利用される。またIEEE802.11gは、OFDM変調方式を用いて、最大54Mbpsの高速データ通信をサポートするものであり、IEEE802.11bと同様に2.4GHz帯域が利用される。
このような無線LANを用いたマルチバンド通信装置に用いられる高周波回路は、通信周波数帯が異なる二つの通信システム(IEEE802.11aとIEEE802.11bおよび/またはIEEE802.11g)で送受信が可能な1個のアンテナと、送信側回路、受信側回路との接続を切り替える高周波スイッチを備える。かかる高周波スイッチによって、二つの通信システムの送信側回路、受信側回路の切り替えを行う。
近年、数km程度の通信距離をカバーする高速無線通信規格としてWiMAX(IEEE802.16−2004やIEEE802.16e−2005など)が提案されており、例えば光通信のいわゆるラストワンマイルを補う技術として期待されている。WiMAXは周波数帯域として2.5GHz帯、3.5GHz帯および5.8GHz帯の三つの周波数帯域を用いる。無線LANとWiMAXを共用して、通信機器の高機能化を図る場合、これらの通信システムの送受信信号をいかに分離して取り扱うかが重要となる。周波数の異なるシステムの送受信を行う高周波部品として、例えば、特許文献1は、通信周波数帯が異なる2つの通信システム(IEEE802.11a、IEEE802.11b)で送受信可能な2個のデュアルバンドアンテナと、送信側回路及び受信側回路との接続を切り替える4つのポートを備えた高周波スイッチと、高周波スイッチの一つのポートと送信側回路との間に配置された分波回路と、高周波スイッチの他のポートと受信側回路との間に配置された分波回路とを備え、ダイバーシティ受信可能な高周波回路を開示している。
また、特許文献2には、ほぼ同じ周波数帯を利用する複合無線機に用いられる高周波回路が開示されている。すなわち、特許文献2は、ワイヤレスLAN及びブルートゥースに共用の回路として、アンテナとアンテナ切替スイッチの間にバンドパスフィルタを設け、アンテナ切替スイッチで切り替えられる送信側にワイヤレスLAN及びブルートゥースに共用するパワーアンプを設け、ワイヤレスLANの送信とブルートゥースとを分けるためにパワーアンプに分配器を接続し、アンテナ切替スイッチで切り替えられる受信側にワイヤレスLANの受信及びブルートゥースの受信で共用するローノイズアンプを設け、ローノイズアンプにワイヤレスLANの受信とブルートゥースの受信を分ける分配器を接続した回路を開示している。
無線LANとWiMAXの使用帯域のうち、無線LANの2.4GHz帯とWiMAXの2.5GHz帯が非常に近いため、これらの帯域を用いて無線LANとWiMAXを共用することは困難なものとなる。特許文献1は通信周波数帯が異なる2つの通信システムで送受信可能なデュアルバンド通信装置用の高周波部品を提供するものではあるが、上記無線LANの2.4GHz帯とWiMAXの2.5GHz帯のように周波数帯域が近い場合に対応できるものではなかった。一方、特許文献2の高周波回路は、ワイヤレスLANとブルートゥースが同時に動作している場合を想定したものではない。したがって、無線LANとWiMAXの信号を共用する場合に、直ちに適用できるものではなかった。
特に、近年注目されているMIMO(Multiple-Input, Multiple-Output)方式の無線通信システムでは、一つの通信システムに対して受信端子数などの回路構成が増える。したがって、通信システム間のアイソレーションが困難であることに加えて、回路構成も複雑になることから、前記MIMO方式を無線LANとWiMAXで共用する場合に適用することは、よりいっそう困難なものとなる。なお、以下前記MIMOはSIMO(Single-Input, Multiple-Output)およびMISO(Multiple-Input, Single-Output)も含む概念として用いる。
本発明は上述の問題点に鑑み、少なくとも二つの異なる通信システムに対応可能なMIMO型の高周波回路、高周波部品およびこれを用いた通信装置において、周波数帯域が近接した場合にも簡易な回路構成で適応可能な構成を提供することを目的とする。
本発明の高周波回路は、複数のアンテナ端子と、第1の通信システム用の少なくとも第1の送信端子並びに第1および第2の受信端子と、第2の通信システム用の少なくとも第1の送信端子並びに第1および第2の受信端子とを有し、前記第1の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々の前記アンテナ端子に接続可能であり、前記第2の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々の前記アンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成される受信端子対、および前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成される受信端子対のうち少なくとも一つの受信端子対は、分岐回路を介して前記複数のアンテナ端子のうち同じ一つのアンテナ端子に接続可能であり、前記同じ一つのアンテナ端子と前記分岐回路との間には可変ノッチフィルタが設けられ、前記分岐回路に接続される受信端子対を構成する各受信端子と前記分岐回路との間にはバンドパスフィルタ回路が設けられていることを特徴とする。該構成では、同じ一つのアンテナ端子に第1のシステム用の受信端子と第2のシステム用の受信端子を接続することよって、回路構成の簡略化が図られている。さらに、前記可変ノッチフィルタによって、ノッチを第1のシステムの周波数帯域と第2のシステムの周波数帯域との間で切り替えることができる。したがって、急峻な阻止特性を有する可変ノッチフィルタ、それに接続される分岐回路およびバンドパスフィルタ回路を設けた前記構成により、第1の通信システムの周波数帯域と第2の通信システムの周波数帯域が近接している場合であっても、他の通信システムの受信信号を排して、所望の通信システムの受信信号を受信端子に取り出すことができる。
また、前記高周波回路において、送信経路と受信経路の切り替えを行う第1および第2のスイッチ回路、前記複数のアンテナ端子として第1、第2および第3のアンテナ端子、
前記分岐回路として第1の分岐回路、並びに前記可変ノッチフィルタとして第1の可変ノッチフィルタを備え、前記第1の通信システム用の第1の送信端子と前記第1の通信システム用の第1の受信端子は、前記第1のスイッチ回路を介して前記第1のアンテナ端子に接続可能であり、前記第2の通信システム用の第1の送信端子と前記第2の通信システム用の第1の受信端子は、前記第2のスイッチ回路を介して前記第2のアンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成された受信端子対が、前記第1の分岐回路および前記第1の分岐回路の共通端子側に接続された第1の可変ノッチフィルタを介して前記第3のアンテナ端子に接続可能であることが好ましい。該構成によれば、第1の通信システムの周波数帯域と第2の通信システムの周波数帯域が近接している場合に、簡易な構成で、1T2R(1送信2受信)型MIMO通信用の高周波回路を得ることができる。
前記分岐回路として第1の分岐回路、並びに前記可変ノッチフィルタとして第1の可変ノッチフィルタを備え、前記第1の通信システム用の第1の送信端子と前記第1の通信システム用の第1の受信端子は、前記第1のスイッチ回路を介して前記第1のアンテナ端子に接続可能であり、前記第2の通信システム用の第1の送信端子と前記第2の通信システム用の第1の受信端子は、前記第2のスイッチ回路を介して前記第2のアンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成された受信端子対が、前記第1の分岐回路および前記第1の分岐回路の共通端子側に接続された第1の可変ノッチフィルタを介して前記第3のアンテナ端子に接続可能であることが好ましい。該構成によれば、第1の通信システムの周波数帯域と第2の通信システムの周波数帯域が近接している場合に、簡易な構成で、1T2R(1送信2受信)型MIMO通信用の高周波回路を得ることができる。
さらに、前記高周波回路において、前記第1の通信システム用の第1の受信端子と前記第1のスイッチ回路との間に第1のノッチフィルタが設けられ、前記第2の通信システム用の第1の受信端子と前記第2のスイッチ回路との間に第2のノッチフィルタが設けられ、前記第1のノッチフィルタと前記第1の通信システム用の第1の受信端子の間と、前記第2のノッチフィルタと前記2の通信システム用の第1の受信端子の間には、それぞれバンドパスフィルタ回路が設けられていることことが好ましい。同じ一つのアンテナ端子に第1のシステム用の受信端子と第2のシステム用の受信端子を接続する経路と同様に、他の経路にも急峻な阻止特性を有するノッチフィルタを用いた前記構成によれば、第1の通信システムの周波数帯域と第2の通信システムの周波数帯域が近接している場合であっても、他の通信システムの受信信号を排して、所望の通信システムの受信信号を受信端子に取り出すことができる。
また、前記高周波回路において、前記第1の可変ノッチフィルタと前記第3のアンテナ端子との間に、前記第3のアンテナ端子と前記第1の可変ノッチイルタとの接続および第3のアンテナ端子と終端抵抗との接続を切替えることのできる第3のスイッチ回路を有することが好ましい。この構成によって、送受信のアイソレーションの向上を図ることができる。
また、前記高周波回路において、送信経路と受信経路の切り替えを行う第4および第5のスイッチ回路、前記複数のアンテナ端子として第4および第5のアンテナ端子、前記分岐回路として第2および第3の分岐回路、並びに前記可変ノッチフィルタとして第2および第3の可変ノッチフィルタを備え、前記第1の通信システム用の第1の送信端子は前記第4のスイッチ回路を介して前記第4のアンテナ端子に接続可能であり、前記第2の通信システム用の第1の送信端子は前記第5のスイッチ回路を介して前記第5のアンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成された受信端子対は、前記第2の分岐回路、前記第2の分岐回路の共通端子側に接続された前記第2の可変ノッチフィルタおよび前記第2の可変ノッチフィルタに接続された前記第4のスイッチ回路を介して前記第4のアンテナ端子に接続可能であり、前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成された受信端子対は、前記第3の分岐回路、前記第3の分岐回路の共通端子側に接続された前記第3の可変ノッチフィルタおよび前記第3の可変ノッチフィルタに接続された前記第5のスイッチ回路を介して前記第5のアンテナ端子に接続可能である構成も好ましい。かかる構成では、可変ノッチフィルタを複数用いることにより、回路をさらに簡略化することができる。
さらに、前記高周波回路において、前記可変ノッチフィルタと前記分岐回路との間に低雑音増幅器回路が配置されていることが好ましい。信号強度が大きい通信システムの場合は、増幅は必ずしも必要ではないが、低雑音増幅器回路を配置することによって、十分な信号強度を確保し、良好な受信感度を得ることができる。さらに、前記可変ノッチフィルタと前記分岐回路との間に低雑音増幅器回路を配置することによって、低雑音増幅器回路の数の増加が抑えられ、回路が簡略化される。
また、本発明の高周波部品は、前記いずれかの高周波回路を有する高周波部品であって、前記高周波回路は、複数の層に電極パターンを形成し積層一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に搭載された素子によって構成されていることを特徴とする。前記高周波回路を積層体に一体化することによって、高周波部品の小型化を図ることができる。高周波部品を小型化することによって、配線抵抗による挿入損失の低減に寄与する。
また、本発明の通信装置は、前記高周波部品を用いたことを特徴とする。前記高周波部品を採用することによって、通信装置、特に、軽量、小型化が要求される携帯通信機器やパーソナルコンピュータなどの小型化に寄与する。
本発明によれば、少なくとも二つの異なる通信システムに対応可能なMIMO型の高周波回路、高周波部品およびこれを用いた通信装置において、該通信システムの周波数帯域が近接した場合にも簡易な回路で適応可能な構成を提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。本発明は、少なくとも第1の通信システムと第2の通信システムを用いる無線通信に適用可能な高周波回路である。具体的には、本発明に係る高周波回路では、第1の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々の前記アンテナ端子に接続可能に、第2の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々の前記アンテナ端子に接続可能に構成されている。該高周波回路は、MIMO型の無線通信に適用可能な構成である。さらに、かかる高周波回路で、前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成される受信端子対、および第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成される受信端子対のうち少なくとも一つの受信端子対は、分岐回路を介して前記複数のアンテナ端子のうち同じ一つのアンテナ端子に接続可能に構成されている。さらに、前記同じ一つのアンテナ端子と前記分岐回路との間には可変ノッチフィルタが設けられ、前記分岐回路に接続される受信端子対を構成する各受信端子と前記分岐回路との間にはバンドパスフィルタ回路が設けられている。以下、かかる構成を有する具体的な実施形態について詳述する。第1の通信システムを2.4GHz帯の無線LAN、第2の通信システムを該第1の通信システムよりも周波数帯域が高周波側である2.5GHz帯のWiMAXとした、無線通信を行う通信装置に用いられるフロンドエンドモジュールの高周波回路を例として説明する。なお、通信システムはこれを特に限定するものではない。例えば3.5GHz帯のWiMAX、5GHz帯の無線LAN、5.5GHz帯のWiMAX等を組み合わせて用いてもよい。
(第1の実施形態)
図1に示す回路ブロックの高周波回路は、複数のアンテナ端子として、第1のアンテナ端子Ant1、第2のアンテナ端子Ant2および第3のアンテナ端子Ant3と、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1並びに第1の受信端子Rx1−1および第2の受信端子Rx1−2と、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1並びに第1の受信端子Rx2−1および第2の受信端子Rx2−2と、送信経路と受信経路の切り替えを行う第1のスイッチ回路SPDT1および第2のスイッチ回路SPDT2と、第1の分岐回路SPL1並びに第1の可変ノッチフィルタTNF1を備える。第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1と第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1は、第1のスイッチ回路SPDT1を介して第1のアンテナ端子Ant1に接続可能に構成されている。第1のアンテナ端子Ant1には、単極双投型のスイッチ回路SPDT1の共用端子が接続され、スイッチ回路SPDT1の送信側端子には第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1に至る送信経路が、受信側端子には第1の受信端子Rx1−1に至る受信経路が接続されている。一方、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1と第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1は、第2のスイッチ回路SPDT2を介して第2のアンテナ端子Ant2に接続可能に構成されている。第2のアンテナ端子Ant2には、単極双投型のスイッチ回路SPDT2の共用端子が接続され、スイッチ回路SPDT2の送信側端子には第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1に至る送信経路が、受信側端子には第1の受信端子Rx2−1に至る受信経路が接続されている。さらに、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成された受信端子対が、第1の分岐回路SPL1および該第1の分岐回路SPL1の共通端子側に接続された第1の可変ノッチフィルタTNF1を介して第3のアンテナ端子Ant3に接続可能に構成されている。
図1に示す回路ブロックの高周波回路は、複数のアンテナ端子として、第1のアンテナ端子Ant1、第2のアンテナ端子Ant2および第3のアンテナ端子Ant3と、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1並びに第1の受信端子Rx1−1および第2の受信端子Rx1−2と、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1並びに第1の受信端子Rx2−1および第2の受信端子Rx2−2と、送信経路と受信経路の切り替えを行う第1のスイッチ回路SPDT1および第2のスイッチ回路SPDT2と、第1の分岐回路SPL1並びに第1の可変ノッチフィルタTNF1を備える。第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1と第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1は、第1のスイッチ回路SPDT1を介して第1のアンテナ端子Ant1に接続可能に構成されている。第1のアンテナ端子Ant1には、単極双投型のスイッチ回路SPDT1の共用端子が接続され、スイッチ回路SPDT1の送信側端子には第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1に至る送信経路が、受信側端子には第1の受信端子Rx1−1に至る受信経路が接続されている。一方、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1と第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1は、第2のスイッチ回路SPDT2を介して第2のアンテナ端子Ant2に接続可能に構成されている。第2のアンテナ端子Ant2には、単極双投型のスイッチ回路SPDT2の共用端子が接続され、スイッチ回路SPDT2の送信側端子には第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1に至る送信経路が、受信側端子には第1の受信端子Rx2−1に至る受信経路が接続されている。さらに、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成された受信端子対が、第1の分岐回路SPL1および該第1の分岐回路SPL1の共通端子側に接続された第1の可変ノッチフィルタTNF1を介して第3のアンテナ端子Ant3に接続可能に構成されている。
まず、第3のアンテナ端子Ant3に接続される回路についてさらに具体的に説明する。第3のアンテナ端子Ant3にはハイパスフィルタ回路HPF3を介して単極双投型のスイッチ回路SPDT3の共用端子が接続されている。ハイパスフィルタ回路HPF3は、第1のシステムの周波数帯域と第2の周波数帯域の信号は通過させ、それよりも低周波側の不要な信号を阻止する。例えば第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LANよりも低周波側の携帯電話の信号を阻止するために、2.17GHz以下を減衰するように構成する。ハイパスフィルタ回路の代わりにバンドパスフィルタ回路を用いることも可能であるが、ハイパスフィルタ回路はバンドパスフィルタ回路に比べて挿入損失が小さくなるため、バンドパスフィルタ回路を用いる場合に比べて受信感度の向上に寄与するので好ましい。スイッチ回路SPDT3は、第1の通信システムまたは第2の通信システムの受信時には、信号経路を第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成された受信端子対に至る経路に切り替え、第1の通信システムまたは第2の通信システムの送信時には50Ωの終端抵抗Rを介して接地した経路に切り替える。かかる構成によって、送受信のアイソレーションの向上を図ることができる。ただし、使用される通信システムや要求される特性に応じて、前記ハイパスフィルタ回路やスイッチ回路に係る構成は適宜変更、省略すればよい。
スイッチ回路SPDT3に接続された信号経路には第1の可変ノッチフィルタTNF1が設けられている。該第1の可変ノッチフィルタTNF1は、第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHzに設定されたノッチ(減衰極)と、第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHzに設定されたノッチ(減衰極)とを切り替えられるように構成されている。第1の通信システムの2.4GHz帯の信号を受信する場合には、ノッチを第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHz帯に切り替える。一方、第2の通信システムの2.5GHz帯の信号を受信する場合には、ノッチを第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHz帯に切り替える。急峻な阻止特性を有する、可変型のノッチフィルタを用いることによって、帯域が非常に近い2.4GHz帯の無線LANと2.5GHz帯のWiMAXの信号を同じ一つのアンテナ端子で受信する場合、必要な通信システムの信号を通過させ、他の通信システムの信号の通過を阻止することが可能となる。
前記可変ノッチフィルタTNF1は、使用する2以上の通信システムのうち一部の通信システムの信号を阻止するために用いている。かかる点が、単純に不要な高調波の低減を目的とする従来の使用形態と異なる。さらに、受信側経路に低雑音増幅回路を配置する場合、可変ノッチフィルタは低雑音増幅回路の前段に設けることによって、周波数帯域の異なる信号が低雑音増幅器回路に進入して、互いに干渉して信号の歪が発生することを抑制することができる。
可変ノッチフィルタとしては、例えば、図3に示す構成のものを用いればよい。可変ノッチフィルタ回路は、端子P1、P2間に、インダクタンス素子L1、キャパシタンス素子C1、C11、抵抗R1、PINダイオードD1および前記PINダイオードD1へ電圧を印加する電圧端子VCを有する。端子P1は第3のスイッチ回路SPDT3に、端子P2は低雑音増幅器回路LNA3の入力側に接続する。PINダイオードの代りに、可変容量ダイオードやFET(電界効果型トランジスタ)を使用することもできる。FETを使用した場合は駆動電流の低減や切り替え速度を高速化できる利点があり、PINダイオードや可変容量ダイオードを使用した場合は廉価で小型パッケージ品が使用できる利点がある。図3の構成では、端子P1、P2間の経路のノードにキャパシタンス素子C1の一端が接続され、該キャパシタンス素子C1の他端にはインダクタンス素子L1の一端が直列に接続されている。前記インダクタンス素子L1の他端にはさらにPINダイオードD1とキャパシタンス素子C11の並列回路の一端が直列に接続され、該PINダイオードD1とキャパシタンス素子C11の並列回路の他端は接地されている。インダクタンス素子L1の他端とPINダイオードD1とキャパシタンス素子C11の並列回路の一端との間のノードには抵抗R1の一端が接続され、該抵抗R1の他端は電圧端子VCに接続されている。電圧端子VCからのバイアス電圧を用いてスイッチ回路であるPINダイオードD1をON/OFF制御することにより、ノッチフィルタ回路の減衰極を調整することができる。PINダイオードD1は電圧端子VCから正のバイアス電圧を印加されるとONし、微小なインダクタとして機能する。また、電圧端子VCから0のバイアス電圧を印加されるとOFFし、小さなキャパシタとして機能する。すなわち、図3において、PINダイオードD1をON/OFF制御することにより、LC共振の共振周波数を変化させ、減衰極の中心周波数を2.4GHzと2.5GHzの間で切り替える。
第1の可変ノッチフィルタTNF1の受信端子対側には、低雑音増幅器回路LNA3を介して第1の分岐回路SPL1が接続されている。なお、低雑音増幅器回路は分岐回路SPL1の受信端子側に設けることも可能であるが、第1の分岐回路SPL1よりもアンテナ端子側に設けることによって第1の通信システムと第2の通信システムで低雑音増幅器回路を共用し、回路の簡略化を図ることができる。すなわち、第1の可変ノッチフィルタTNF1と第1の分岐回路SPL1との間に低雑音増幅器回路が配置されていることが好ましい。また、低雑音増幅器回路を図1に示す高周波回路の後段に接続する他の回路に設ける場合は、図1に示す低雑音増幅器回路は省略することができる。
同じ一つのアンテナ端子であるAnt3と第1の分岐回路SPL1との間に設けられた第1の可変ノッチフィルタTNF1を通過した信号は、第1の分岐回路SPL1で二つの信号経路に分配される。第1の分岐回路としては、スプリッタの他、SPDT等のスイッチ、カップラ等を用いればよい。第1通信システムの第2の受信端子Rx1−2と第2通信システムの第2の受信端子Rx2−2と第1の分岐回路SPL1との間にはそれぞれバンドパスフィルタ回路BPF5、BPF6が設けられている。第1通信システムの第2の受信端子Rx1−2に接続されているバンドパスフィルタ回路BPF5の通過帯域は、第1通信システムである無線LANの2.4GHz帯に設定されており、WiMAXの2.5GHz帯の信号その他不要な信号を阻止する。また、第2通信システムの第2の受信端子Rx2−2に接続されているバンドパスフィルタ回路BPF6の通過帯域は、第2通信システムであるWiMAXの2.5GHz帯に設定されており、無線LANの2.4GHz帯の信号その他不要な信号を阻止する。該構成により、第1の可変ノッチフィルタTNF1のノッチを第1通信システムである無線LANの2.4GHz帯に設定したときは、第2通信システムの第2の受信端子Rx2−2にWiMAXの2.5GHz帯の信号が出力される。一方、第1の可変ノッチフィルタTNF1のノッチを第2通信システムであるWiMAXの2.5GHz帯に設定したときは、第1通信システムの第2の受信端子Rx2−1に無線LANの2.4GHz帯の信号が出力される。かかる構成により、第1の通信システムと第2の通信システムの帯域が近接する場合であっても、同じ一つのアンテナ端子に接続される受信経路を共用することが可能となる。したがって、部品点数が削減され、簡易な回路が実現される。
分岐回路SPL1は、例えば図4に示すようなスプリッタ回路を用いれば良い。このスプリッタ回路は、インダクタ素子SL1、SL2、抵抗素子SR、キャパシタ素子SCから構成されている。インダクタ素子SL1は端子P3と端子P4の間に、インダクタ素子SL2は端子P3と端子P5の間に接続される。端子P3は低雑音増幅器回路LNA3の出力側に、端子P4はバンドパスフィルタ回路BPF5の入力側に、端子P5はバンドパスフィルタ回路BPF6の入力側に接続される。またキャパシタ素子SCは端子P3に、抵抗素子SRは端子P4と端子P5の間に接続される。端子P3に入力される信号は、ほぼ等分配され端子P4と端子P5から出力される。すなわち端子P3に入力される信号の約半分の強度の信号が、端子P4と端子P5から出力される。また、分岐回路SPL1は、スプリッタ回路の代りにカップラ回路を用いても良い。カップラ回路の一例を図5に示す。このカップラ回路は、端子P3と端子P4との間に、主線路CL1と、その主線路に結合する副線路CL2設け、その副線路の一端を端子P5に接続し、副線路の他端は抵抗CRを介して接地電極に繋がっている。カップラ回路を用いた場合、第1通信システムの第2端子Rx1−2への信号強度と第2通信システムの第2端子Rx2−2への信号強度の分配比率を変えることが可能である。例えば、第1通信システムの第2端子Rx1−2への信号強度:第2通信システムの第2端子Rx2−2への信号強度を、10:1といった分配が可能であり、第1通信システムの第2端子Rx1−2への信号強度と第2通信システムの第2端子Rx2−2への信号強度の比率を適宜設定することができ、より効率的な信号の受信が可能となる。
バンドパスフィルタ回路BPF5、BPF6の構成は特に限定するものではないが、例えば図7に示すような構成のものを用いればよい。ここで示したバンドパスフィルタは、端子P8、P9の間に配置された、互いに結合した2本の共振線路lb1、lb2と、キャパシタンス素子cb1〜cb5で構成されている。共振線路lb1、lb2間の結合や、キャパシタンス素子cb1〜cb5を適宜調整する事により、所望の周波数に通過帯域、阻止帯域を有するバンドパスフィルタが形成される。
次に、図1に示す構成のうち、第1のアンテナ端子Ant1に接続される信号経路についてさらに説明する。かかる信号経路は2.4GHz帯の無線LANの送受信経路に相当する。第1のアンテナ端子Ant1には、ハイパスフィルタ回路HPF1を介して単極双投型のスイッチ回路SPDT1の共用端子が接続されている。ハイパスフィルタ回路HPF1は、第1のシステムの周波数帯域の信号は通過させ、それよりも低周波側の不要な信号を阻止する。例えば第1の通信システムである2.4GHz帯の無線LANよりも低周波側の携帯電話の信号を阻止するために、2.17GHz以下を減衰するように構成する。スイッチ回路SPDT1は、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1に至る送信経路と、第1の受信端子Rx1−1に至る受信経路との接続を切り替える。図1に示す例ではスイッチ回路として電界効果トランジスタを用いた単極双投型のスイッチ回路(SPDT)を使用しているが、ダイオードスイッチ回路を用いてもよい。スイッチ回路SPDT1の送信側端子には検波回路DET1を介して第1の通信システムの送信信号を増幅する第1の増幅回路PA1が接続されている。第1の増幅回路PA1の入力端子側にはバンドパスフィルタ回路BPF1が、出力端子側にはローパスフィルタ回路LPF1が設けられている。
第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1と第1のスイッチ回路SPDT1との間に第1のノッチフィルタNoF1が設けられ、該第1のノッチフィルタNoF1と第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1との間とバンドパスフィルタ回路BPF2が設けられている。また、第1のノッチフィルタNoF1とバンドパスフィルタ回路BPF2の間には低雑音増幅器回路LNA1が設けられている。第1のノッチフィルタNoF1のノッチ(減衰極)を第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHz帯に設定することで、第2の周波数帯域の受信信号を阻止する。また、バンドパスフィルタ回路BPF2の通過帯域を第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHz帯に設定することで第1の通信システムの信号以外の不要信号を除去することができる。なお、第1のアンテナ端子Ant1と第1のスイッチ回路SPDT1との間の構成、第1のスイッチ回路SPDT1と第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1および第1の受信端子Rx1−1との間の構成は、必要とされる機能、特性に応じて変更することができる。
次に、図1に示す構成のうち、第2のアンテナ端子Ant2に接続される信号経路についてさらに説明する。かかる信号経路は2.5GHz帯のWiMAXの送受信経路に相当する。第2のアンテナ端子Ant2には、ハイパスフィルタ回路HPF2を介して単極双投型のスイッチ回路SPDT2の共用端子が接続されている。ハイパスフィルタ回路HPF2は、第2のシステムの周波数帯域の信号は通過させ、それよりも低周波側の不要な信号を阻止する。例えば第2の通信システムである2.5GHz帯のWiMAXよりも低周波側の少なくとも携帯電話の信号を阻止するために、2.17GHz以下を減衰するように構成する。スイッチ回路SPDT2は、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1に至る送信経路と、第1の受信端子Rx2−1に至る受信経路との接続を切り替える。スイッチ回路SPDT2の送信側端子には検波回路DET2を介して第2の通信システムの送信信号を増幅する第2の増幅回路PA2が接続されている。第2の増幅回路PA2の入力端子側にはバンドパスフィルタ回路BPF3が、出力端子側にはローパスフィルタ回路LPF2が設けられている。
第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1と第2のスイッチ回路SPDT2との間に第2のノッチフィルタNoF2が設けられ、該第2のノッチフィルタNoF2と第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1との間とバンドパスフィルタ回路BPF4が設けられている。また、第2のノッチフィルタNoF2とバンドパスフィルタ回路BPF4の間には低雑音増幅器回路LNA2が設けられている。第2のノッチフィルタNoF2のノッチ(減衰極)を第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHz帯に設定することで、第1の周波数帯域の受信信号を阻止する。また、バンドパスフィルタ回路BPF4の通過帯域を第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHz帯に設定することで第2の通信システムの信号以外の不要信号を除去することができる。なお、第2のアンテナ端子Ant2と第2のスイッチ回路SPDT2との間の構成、第2のスイッチ回路SPDT2と第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1および第1の受信端子Rx2−1との間の構成は、必要とされる機能、特性に応じて変更することができる。
第1、第2のノッチフィルタNoF1、NoF2は例えば、図6(a)に示す構成のものを用いればよい。図6(a)のノッチフィルタは、端子P6、P7間の経路のノードにインダクタンス素子L2の一端が接続されている。該インダクタンス素子L2の他端にはキャパシタンス素子C2の一端が直列に接続され、キャパシタンス素子C2の他端は接地されている。インダクタンス素子L2とキャパシタンス素子C2による直列共振回路の共振周波数を第1の周波数帯域または第2の周波数帯域に設定してノッチフィルタを構成すればよい。図4(b)のノッチフィルタを用いてもよい。図4(b)のノッチフィルタは、端子P6、P7間の経路にインダクタンス素子L3とキャパシタ素子C3で構成された並列共振回路を接続したものである。インダクタンス素子L3とキャパシタンス素子C3による並列共振回路の共振周波数を第1の周波数帯域または第2の周波数帯域に設定してノッチフィルタを構成すればよい。
上述した図1に係る構成により、2.4GHz帯の無線LAN、2.5GHz帯のWiMAXを用いた場合のように、使用周波数帯域が近接する二つの通信システムを用いた場合においても適用可能な、1T2R型のMIMO用の高周波回路を提供することができる。さらに、2.5GHz帯、3.5GHz帯および5.5GHz帯を使用するWiMAXを採用した通信装置のフロントエンドモジュールやWiMAXと無線LANを組み合わせた通信装置のフロントエンドモジュールに好適な高周波回路を提供することができる。
第1のアンテナ端子Ant1に接続される信号経路と、第2のアンテナ端子Ant2に接続される信号経路に設けられた回路要素について説明する。増幅回路PA1、PA2の入力端子側に設けられたバンドパスフィルタ回路BPF1、BPF3は、送信端子から入力される送信信号に含まれる帯域外の不要なノイズを除去する。一方、増幅回路PA1、PA2の出力端子側に設けられたローパスフィルタ回路LPF1、LPF2は、各増幅器回路から発生する高調波信号を減衰させる。また、携帯電話システムへの妨害を防ぐためには、各増幅器回路から発生する携帯電話システムの受信周波数帯域の信号を抑圧する必要がある。例えば、WCDMA(Wide Band CDMA)方式の携帯端末の受信周波数は2.11から2.17GHzであり、無線LANの2.4GHz帯、WiMAXの2.5GHz帯と近接している。したがって、ローパスフィルタ回路の代わりに、バンドパスフィルタ回路を用いてもよい。
検波回路DET1、DET2としては、例えば主線路と副線路が結合しているカップラ回路を有し、該副線路の一端が抵抗を介して接地され、他端が整合用伝送線路に繋がり、抵抗を介してショットキーダイオード及び抵抗素子とキャパシタンス素子から構成される電圧平滑回路に繋がり、検波出力端子に接続される構成を用いればよい。この検波出力端子からは、増幅回路PA1、PA2の出力電力に応じたDC電圧が出力される。なお、検波回路は、増幅回路に集積化されている場合もあり、この場合などは図1に示す位置に検波回路を設ける必要はない。
スイッチ回路SPDT1と第1の通信システムの第1の受信端子Rx1−1との間に設けられた低雑音増幅器回路LNA1、SPDT2と第2の通信システムの第1の受信端子Rx2−1との間に設けられた低雑音増幅器回路LNA2は、各通信システムの受信信号を増幅する。
(第2の実施形態)
図2に示す回路ブロックの高周波回路は、複数のアンテナ端子として、第4のアンテナ端子Ant4および第5のアンテナ端子Ant5と、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1並びに第1の受信端子Rx1−1および第2の受信端子Rx1−2と、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1並びに第1の受信端子Rx2−1および第2の受信端子Rx2−2と、送信経路と受信経路の切り替えを行う第4のスイッチ回路SPDT4および第5のスイッチ回路SPDT5と、第2の分岐回路SPL2および第3の分岐回路SPL3並びに第2の可変ノッチフィルタTNF2および第3の可変ノッチフィルタTNF3を備える。第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1は単極双投型の第4のスイッチ回路SPDT4を介して第4のアンテナ端子Ant4に接続可能に、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1は単極双投型の第5のスイッチ回路SPDT5を介して第5のアンテナ端子Ant5に接続可能に構成されている。第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1および第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1で構成された受信端子対は、第2の分岐回路SPL2、第2の分岐回路SPL2の共通端子側に接続された第2の可変ノッチフィルタTNF2および第2の可変ノッチフィルタTNF2に接続された第4のスイッチ回路SPDT4を介して第4のアンテナ端子Ant4に接続可能に構成されている。一方、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成された受信端子対は、第3の分岐回路SPL3、第3の分岐回路SPL3の共通端子側に接続された第3の可変ノッチフィルタTNF3および第3の可変ノッチフィルタTNF3に接続された第5のスイッチ回路SPDT5を介して第5のアンテナ端子Ant5に接続可能に構成されている。
図2に示す回路ブロックの高周波回路は、複数のアンテナ端子として、第4のアンテナ端子Ant4および第5のアンテナ端子Ant5と、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1並びに第1の受信端子Rx1−1および第2の受信端子Rx1−2と、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1並びに第1の受信端子Rx2−1および第2の受信端子Rx2−2と、送信経路と受信経路の切り替えを行う第4のスイッチ回路SPDT4および第5のスイッチ回路SPDT5と、第2の分岐回路SPL2および第3の分岐回路SPL3並びに第2の可変ノッチフィルタTNF2および第3の可変ノッチフィルタTNF3を備える。第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1は単極双投型の第4のスイッチ回路SPDT4を介して第4のアンテナ端子Ant4に接続可能に、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1は単極双投型の第5のスイッチ回路SPDT5を介して第5のアンテナ端子Ant5に接続可能に構成されている。第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1および第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1で構成された受信端子対は、第2の分岐回路SPL2、第2の分岐回路SPL2の共通端子側に接続された第2の可変ノッチフィルタTNF2および第2の可変ノッチフィルタTNF2に接続された第4のスイッチ回路SPDT4を介して第4のアンテナ端子Ant4に接続可能に構成されている。一方、第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成された受信端子対は、第3の分岐回路SPL3、第3の分岐回路SPL3の共通端子側に接続された第3の可変ノッチフィルタTNF3および第3の可変ノッチフィルタTNF3に接続された第5のスイッチ回路SPDT5を介して第5のアンテナ端子Ant5に接続可能に構成されている。
まず、第4のアンテナ端子Ant4に接続される回路についてさらに具体的に説明する。第4のアンテナ端子Ant4にはハイパスフィルタ回路HPF4を介して単極双投型のスイッチ回路SPDT4の共用端子が接続されている。かかるハイパスフィルタ回路の構成、機能は第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。スイッチ回路SPDT4は、信号経路を第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1および第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1で構成された受信端子対に至る受信側経路と、第1の通信システム用の第1の送信端子Tx1−1に至る送信側経路とに切り替える。スイッチ回路SPDT4に接続された受信側経路には第2の可変ノッチフィルタTNF2が設けられている。該第2の可変ノッチフィルタTNF2は、第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHzに設定されたノッチ(減衰極)と、第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHzに設定されたノッチ(減衰極)とを切り替えられるように構成されている。第1の通信システムの2.4GHz帯の信号を受信する場合には、ノッチを第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHz帯に切り替える。一方、第2の通信システムの2.5GHz帯の信号を受信する場合には、ノッチを第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHz帯に切り替える。急峻な阻止特性を有する、可変型のノッチフィルタを用いることによって、帯域が非常に近い2.4GHz帯の無線LANと2.5GHz帯のWiMAXの信号を同じ一つのアンテナ端子で受信する場合、必要な通信システムの信号を通過させ、他の通信システムの信号の通過を阻止することが可能となる。なお、可変ノッチフィルタの構成や機能は第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
第2の可変ノッチフィルタTNF2の受信端子対側には、低雑音増幅器回路LNA4を介して第2の分岐回路SPL2が接続されている。なお、低雑音増幅器回路は分岐回路SPL2の受信端子側に設けることも可能であるが、第2の分岐回路SPL2よりもアンテナ端子側に設けることによって第1の通信システムと第2の通信システムで低雑音増幅器回路を共用し、回路の簡略化を図ることができる。すなわち、第2の可変ノッチフィルタTNF2と第2の分岐回路SPL2との間に低雑音増幅器回路が配置されていることが好ましい。また、低雑音増幅器回路を図2に示す高周波回路の後段に接続する他の回路に設ける場合は、図2に示す低雑音増幅器回路は省略することができる。
同じ一つのアンテナ端子であるAnt4と第2の分岐回路SPL2との間に設けられた第2の可変ノッチフィルタTNF2を通過した信号は、第2の分岐回路SPL2で二つの信号経路に分配される。第1通信システムの第1の受信端子Rx1−1と第2通信システムの第1の受信端子Rx2−1と第2の分岐回路SPL2との間にはそれぞれバンドパスフィルタ回路BPF8、BPF10が設けられている。第2の分岐回路SPL2および該分岐回路に接続されたバンドパスフィルタ回路BPF8、BPF10の構成および機能は第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。該構成により、第2の可変ノッチフィルタTNF2のノッチを第1通信システムである無線LANの2.4GHz帯に設定したときは、第2通信システムの第1の受信端子Rx2−1にWiMAXの2.5GHz帯の信号が出力される。一方、第2の可変ノッチフィルタTNF2のノッチを第2通信システムであるWiMAXの2.5GHz帯に設定したときは、第1通信システムの第1の受信端子Rx1−1に無線LANの2.4GHz帯の信号が出力される。かかる構成により、第1の通信システムと第2の通信システムの帯域が近接する場合であっても、同じ一つのアンテナ端子に接続される受信経路を共用することが可能となる。したがって、部品点数が削減され、簡易な回路が実現される。
一方、スイッチ回路SPDT4の送信側端子には検波回路DET3を介して第1の通信システムの送信信号を増幅する第3の増幅回路PA3が接続されている。第3の増幅回路PA3の入力端子側にはバンドパスフィルタ回路BPF7が、出力端子側にはローパスフィルタ回路LPF3が設けられている。これらの送信側の回路については、第1の実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
また、第5のアンテナ端子Ant5に接続される回路の構成は上記第4のアンテナ端子に接続される回路と同様に構成されているので、重複する部分の説明は適宜省略する。第5のアンテナ端子Ant5にはハイパスフィルタ回路HPF5を介して単極双投型のスイッチ回路SPDT5の共用端子が接続されている。スイッチ回路SPDT5は、信号経路を第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成された受信端子対に至る受信側経路と、第2の通信システム用の第1の送信端子Tx2−1に至る送信側経路とに切り替える。スイッチ回路SPDT5に接続された受信側経路には第3の可変ノッチフィルタTNF3が設けられている。該第3の可変ノッチフィルタTNF3は、第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHzに設定されたノッチ(減衰極)と、第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHzに設定されたノッチ(減衰極)とを切り替えられるように構成されている。第1の通信システムの2.4GHz帯の信号を受信する場合には、ノッチを第2の通信システムの周波数帯域である2.5GHz帯に切り替える。一方、第2の通信システムの2.5GHz帯の信号を受信する場合には、ノッチを第1の通信システムの周波数帯域である2.4GHz帯に切り替える。
第3の可変ノッチフィルタTNF3の受信端子対側には、低雑音増幅器回路LNA5を介して第3の分岐回路SPL3が接続されている。なお、低雑音増幅器回路は分岐回路SPL3の受信端子側に設けることも可能であるが、第3の分岐回路SPL3よりもアンテナ端子側に設けることによって第1の通信システムと第2の通信システムで低雑音増幅器回路を共用し、回路の簡略化を図ることができる。すなわち、第3の可変ノッチフィルタTNF3と第3の分岐回路SPL3との間に低雑音増幅器回路が配置されていることが好ましい。
同じ一つのアンテナ端子であるAnt5と第3の分岐回路SPL3との間に設けられた第3の可変ノッチフィルタTNF3を通過した信号は、第3の分岐回路SPL3で二つの信号経路に分配される。第1通信システムの第2の受信端子Rx1−2と第2通信システムの第2の受信端子Rx2−2と第3の分岐回路SPL3との間にはそれぞれバンドパスフィルタ回路BPF11、BPF12が設けられている。該構成により、第3の可変ノッチフィルタTNF3のノッチを第1通信システムである無線LANの2.4GHz帯に設定したときは、第2通信システムの第2の受信端子Rx2−2にWiMAXの2.5GHz帯の信号が出力される。一方、第3の可変ノッチフィルタTNF3のノッチを第2通信システムであるWiMAXの2.5GHz帯に設定したときは、第1通信システムの第2の受信端子Rx1−2に無線LANの2.4GHz帯の信号が出力される。
一方、スイッチ回路SPDT5の送信側端子には検波回路DET4を介して第2の通信システムの送信信号を増幅する第4の増幅回路PA4が接続されている。第4の増幅回路PA4の入力端子側にはバンドパスフィルタ回路BPF9が、出力端子側にはローパスフィルタ回路LPF4が設けられている。
図2に示す構成は、図1に示す第1の実施形態と異なり、可変ノッチフィルタを二つ用いている。該構成によって使用するアンテナ端子を二つとし、同じ一つのアンテナ端子Ant5に接続可能な第1の通信システム用の第2の受信端子Rx1−2および第2の通信システム用の第2の受信端子Rx2−2で構成される受信端子対に加えて、第1の通信システム用の第1の受信端子Rx1−1および第2の通信システム用の第1の受信端子Rx2−1で構成される受信端子対も、分岐回路を介して同じ一つのアンテナ端子Ant4に接続可能に構成されている。かかる構成によって、高周波回路の簡略化が図られている。
本発明に係る高周波回路の構成は上記第1、第2の実施形態に限るものではない。例えば、アンテナ端子、送信端子、受信端子等の回路要素を追加して、高周波回路を構成してもよい。送信用アンテナ端子を増やして、送信側の経路と受信側の経路を分離することも可能である。また、SPDT型のスイッチ回路の代わりにSP3T型のスイッチ回路を用いて、高周波回路を他の通信システムと共用することもできる。いずれの場合も、第1の通信システム用の受信端子および第2の通信システム用の受信端子で構成される受信端子対が、分岐回路を介して同じ一つのアンテナ端子に接続可能であり、該同じ一つのアンテナ端子と前記分岐回路との間に可変ノッチフィルタが設け、前記分岐回路に接続される受信端子対を構成する各受信端子と前記分岐回路との間にバンドパスフィルタ回路が設ける構成を備えていれば良い。本発明に係る高周波回路は、第1の通信システムの周波数帯域と第2の通信システムの周波数帯域とが近接している場合、例えば第1通信システム周波数の上限と第2通信システム周波数の下限の周波数間隔が0.2GHz以下である場合に好適である。
次に、本発明に係る高周波回路を有する高周波部品を積層体部品(セラミック積層基板を用いた部品)として構成する例を説明する。図8は、セラミック積層基板を用いて積層体部品を構成した、本発明の一実施態様の高周波部品の斜視図である。セラミック積層基板は、例えば1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導電ペーストを印刷して所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。前記誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が用いられ、誘電率は5〜15程度の材料を用いる。なお、セラミック誘電体材料の他に、樹脂積層基板や樹脂とセラミック誘電体粉末を混合してなる複合材料を用いてなる積層基板を用いることも可能である。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAl2O3を主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
このセラミック積層基板の各層には、インダクタンス素子用、キャパシタンス素子用、配線ライン用、及びグランド電極用のパターン電極が適宜構成されて、層間にはビアホール電極が形成されて、所望の回路が構成される。主に、LC回路で構成可能な回路部分が構成される。ここでは、バンドパスフィルタ回路、ローパスフィルタ回路、ハイパスフィルタ回路を主にセラミック多層基板の内部に構成する。又、各回路の一部の素子は、セラミック多層基板の上面に搭載したチップ素子を用いてもよい。例えば、可変ノッチフィルタを構成するキャパシタンス素子、インダクタンス素子、抵抗およびダイオードは全てチップ部品として積層基板に搭載しても良い。
また、セラミック積層基板は、スイッチ回路SPDT、増幅回路PA、低雑音増幅器回路LNA用の半導体素子を搭載する。そして、ワイヤボンダ、LGA、BGA等でセラミック積層基板に接続し、本発明の高周波回路を小型の高周波部品として構成することができる。もちろん、セラミック積層基板の搭載部品及びセラミック積層基板の内蔵素子とは所定回路になるように接続され、高周波回路が構成される。なお、セラミック積層基板上には、上記した半導体素子以外に、チップコンデンサ、チップ抵抗、チップインダクタ等の素子を適宜搭載する。これらの搭載素子は、セラミック積層基板に内蔵する素子との関係から適宜選択することができる。
また、上述の高周波部品を用いることにより、少なくとも二つの近接した、異なる周波数帯域に対応可能な通信装置が構成可能となり、該通信装置の低コスト化、小型化にも寄与する。また、該高周波部品は、広く無線通信機能を備えた携帯機器やパーソナルコンピュータ等に適用することができる。
SPL1〜3:分岐回路
TNF1〜3:可変ノッチフィルタ
NoF1、2:ノッチフィルタ
Ant1〜5:アンテナ端子
SPDT1〜5:スイッチ回路
DET1〜4:検波回路
BPF1〜12:バンドパスフィルタ回路
HPF1〜5:ハイパスフィルタ回路
LPF1〜4:ローパスフィルタ回路
PA1〜4:増幅回路
LNA1〜5:低雑音増幅器回路
Rx1−1、Rx1−2:第1の通信システムの受信端子
Tx1−1:第1の通信システムの送信端子
Rx2−1、Rx2−2:第2の通信システムの受信端子
Tx2−1:第2の通信システムの送信端子
P1〜4:端子
C1〜3、C11、SC:キャパシタンス素子
L1〜3、SL1〜2、CL1〜2:インダクタンス素子
R、R1、SR、CR:抵抗
TNF1〜3:可変ノッチフィルタ
NoF1、2:ノッチフィルタ
Ant1〜5:アンテナ端子
SPDT1〜5:スイッチ回路
DET1〜4:検波回路
BPF1〜12:バンドパスフィルタ回路
HPF1〜5:ハイパスフィルタ回路
LPF1〜4:ローパスフィルタ回路
PA1〜4:増幅回路
LNA1〜5:低雑音増幅器回路
Rx1−1、Rx1−2:第1の通信システムの受信端子
Tx1−1:第1の通信システムの送信端子
Rx2−1、Rx2−2:第2の通信システムの受信端子
Tx2−1:第2の通信システムの送信端子
P1〜4:端子
C1〜3、C11、SC:キャパシタンス素子
L1〜3、SL1〜2、CL1〜2:インダクタンス素子
R、R1、SR、CR:抵抗
Claims (8)
- 複数のアンテナ端子と、
第1の通信システム用の少なくとも第1の送信端子並びに第1および第2の受信端子と、
第2の通信システム用の少なくとも第1の送信端子並びに第1および第2の受信端子とを有し、
前記第1の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々の前記アンテナ端子に接続可能であり、
前記第2の通信システム用の第1および第2の受信端子は、それぞれ別々の前記アンテナ端子に接続可能であり、
前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成される受信端子対、および前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成される受信端子対のうち少なくとも一つの受信端子対は、分岐回路を介して前記複数のアンテナ端子のうち同じ一つのアンテナ端子に接続可能であり、
前記同じ一つのアンテナ端子と前記分岐回路との間には可変ノッチフィルタが設けられ、
前記分岐回路に接続される受信端子対を構成する各受信端子と前記分岐回路との間にはバンドパスフィルタ回路が設けられている高周波回路。 - 送信経路と受信経路の切り替えを行う第1および第2のスイッチ回路、
前記複数のアンテナ端子として第1、第2および第3のアンテナ端子、
前記分岐回路として第1の分岐回路、
並びに前記可変ノッチフィルタとして第1の可変ノッチフィルタを備え、
前記第1の通信システム用の第1の送信端子と前記第1の通信システム用の第1の受信端子は、前記第1のスイッチ回路を介して前記第1のアンテナ端子に接続可能であり、
前記第2の通信システム用の第1の送信端子と前記第2の通信システム用の第1の受信端子は、前記第2のスイッチ回路を介して前記第2のアンテナ端子に接続可能であり、
前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成された受信端子対が、前記第1の分岐回路および前記第1の分岐回路の共通端子側に接続された第1の可変ノッチフィルタを介して前記第3のアンテナ端子に接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路。 - 前記第1の通信システム用の第1の受信端子と前記第1のスイッチ回路との間に第1のノッチフィルタが設けられ、
前記第2の通信システム用の第1の受信端子と前記第2のスイッチ回路との間に第2のノッチフィルタが設けられ、
前記第1のノッチフィルタと前記第1の通信システム用の第1の受信端子の間と、前記第2のノッチフィルタと前記2の通信システム用の第1の受信端子の間には、それぞれバンドパスフィルタ回路が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の高周波回路。 - 前記第1の可変ノッチフィルタと前記第3のアンテナ端子との間に、前記第3のアンテナ端子と前記第1の可変ノッチイルタとの接続および第3のアンテナ端子と終端抵抗との接続を切替えることのできる第3のスイッチ回路を有することを特徴とする請求項2または3に記載の高周波回路。
- 送信経路と受信経路の切り替えを行う第4および第5のスイッチ回路、
前記複数のアンテナ端子として第4および第5のアンテナ端子、
前記分岐回路として第2および第3の分岐回路、
並びに前記可変ノッチフィルタとして第2および第3の可変ノッチフィルタを備え、
前記第1の通信システム用の第1の送信端子は前記第4のスイッチ回路を介して前記第4のアンテナ端子に接続可能であり、
前記第2の通信システム用の第1の送信端子は前記第5のスイッチ回路を介して前記第5のアンテナ端子に接続可能であり、
前記第1の通信システム用の第1の受信端子および前記第2の通信システム用の第1の受信端子で構成された受信端子対は、前記第2の分岐回路、前記第2の分岐回路の共通端子側に接続された前記第2の可変ノッチフィルタおよび前記第2の可変ノッチフィルタに接続された前記第4のスイッチ回路を介して前記第4のアンテナ端子に接続可能であり、
前記第1の通信システム用の第2の受信端子および前記第2の通信システム用の第2の受信端子で構成された受信端子対は、前記第3の分岐回路、前記第3の分岐回路の共通端子側に接続された前記第3の可変ノッチフィルタおよび前記第3の可変ノッチフィルタに接続された前記第5のスイッチ回路を介して前記第5のアンテナ端子に接続可能であることを特徴とする請求項1に記載の高周波回路。 - 前記可変ノッチフィルタと前記分岐回路との間に低雑音増幅器回路が配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の高周波回路。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の高周波回路を有する高周波部品であって、
前記高周波回路は、複数の層に電極パターンを形成し積層一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に搭載された素子によって構成されていることを特徴とする高周波部品。 - 請求項7に記載の高周波部品を用いたことを特徴とする通信装置。
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JP2007186750A JP2009027319A (ja) | 2007-07-18 | 2007-07-18 | 高周波回路、高周波部品及び通信装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011130098A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Toshiba Corp | 情報処理装置 |
JP2018182478A (ja) * | 2017-04-10 | 2018-11-15 | シャープ株式会社 | 無線機、無線装置、無線システム、制御方法、および制御プログラム |
US10411658B2 (en) | 2016-12-14 | 2019-09-10 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
US11336310B2 (en) | 2019-11-21 | 2022-05-17 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Radio frequency circuit and communication device |
-
2007
- 2007-07-18 JP JP2007186750A patent/JP2009027319A/ja active Pending
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