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JP2003105473A - 曲げ加工性と絞り成形性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents

曲げ加工性と絞り成形性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法

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JP2003105473A
JP2003105473A JP2001301169A JP2001301169A JP2003105473A JP 2003105473 A JP2003105473 A JP 2003105473A JP 2001301169 A JP2001301169 A JP 2001301169A JP 2001301169 A JP2001301169 A JP 2001301169A JP 2003105473 A JP2003105473 A JP 2003105473A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車ボディシート、 自動車部品、機械部
品などに適した曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板
を提供する。 【解決手段】 必須元素としてSi0.5 〜1.3mass%、Mg0.
25〜1.0mass%を含み、Mn0.03〜0.2mass%、Cr0.02〜0.2m
ass%のうちの1種または2種を含み、Fe0.3mass%以下、
Cu0.2mass%以下に規制したアルミニウム合金からなる時
効処理後のアルミニウム合金圧延板であって、前記時効
処理後の圧延板が下記(1) 式および(2) 式を満足する曲
げ加工性と絞り成形性に優れたアルミニウム合金板。 (5250−15.3T+8.6Y)/d≧W………(1) (T2 /Y)≧430………(2) 但しTはアルミニウム合金板を圧延方向に引張ったとき
の引張強さ(MPa) の数値、Yはそのときの0.2%耐力(MP
a) の数値、dはアルミニウム合金板の圧延面における
平均結晶粒径 (μm)の数値、Wは無析出帯(PFZ) の平均
幅(nm)の数値である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ボディシー
ト、 自動車部品、機械部品などに適した曲げ加工性お
よび絞り成形性に優れたアルミニウム合金板およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車は、ボディシートなどのアルミ化
が進んでおり、アウター材にはベークハード性(塗装焼
付時の加熱で析出硬化する性質)に優れ、塗装焼付後に
高強度となる6000系(Al−Mg−Si系)アルミ
ニウム合金が多用され、インナー材には絞り成形性に優
れた5000系(Al−Mg系)アルミニウム合金が使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アウター材は
インナー材とかしめて用いられるため曲げ加工性に優れ
ることが要求されるが、6000系アルミニウム合金板
は曲げ加工性に劣り、特にベークハード性を高めるため
に高温で溶体化処理した材料は曲げ加工性が著しく劣る
という問題があった。一方、リサイクル性向上を目的に
インナー材も6000系アルミニウム合金に統一する動
きがあり、それに応じて6000系アルミニウム合金の
絞り成形性を向上させることが重要課題とされている。
【0004】このような状況を踏まえ、本発明者等は6
000系アルミニウム合金における曲げ加工性について
検討し、時効処理時に結晶粒界近傍に無析出帯(PF
Z)が形成され、このPFZは低強度のため曲げ加工時
に割れの起点になるが、その幅を狭くすれば無害化し得
ることを知見し、また絞り成形性は、引張強さおよび加
工硬化特性を高めることにより改善し得ることを知見
し、さらに検討を進めて本発明を完成させるに至った。
本発明の目的は、曲げ加工性および絞り成形性に優れた
アルミニウム合金板およびその製造方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
必須元素としてSi0.5〜1.3mass%、Mg0.2
5〜1.0mass%を含み、Mn0.03〜0.2mass
%、Cr0.02〜0.2mass%のうちの1種または2
種を含み、Fe0.3mass%以下、Cu0.2mass%以
下に規制したアルミニウム合金からなるアルミニウム合
金圧延板であって、下記(1)式および(2)式を満足
することを特徴とする曲げ加工性と絞り成形性に優れた
アルミニウム合金板である。 (5250−15.3T+8.6Y)/d≧W………(1) (T2 /Y)≧430………(2) 但しTはアルミニウム合金板を圧延方向に引張ったとき
の引張強さ(MPa)の数値、Yはそのときの0.2%
耐力(MPa)の数値、dはアルミニウム合金板の圧延
面における平均結晶粒径(μm)の数値、Wは無析出帯
(PFZ)の平均幅(nm)の数値である。
【0006】請求項2記載の発明は、必須元素としてS
i0.5〜1.3mass%、Mg0.25〜1.0mass%
を含み、Mn0.03〜0.2mass%、Cr0.02〜
0.2mass%のうちの1種または2種を含み、Fe0.
3mass%以下、Cu0.2mass%以下に規制したアルミ
ニウム合金圧延板を走行させ、これに溶体化処理を48
0℃以上の温度で連続的に施し、次いで焼入処理を、4
50℃から350℃の温度範囲を20℃/秒以上の速度
で急冷し、かつ前記焼入処理における圧延板の温度勾配
が下記(3)式を満足するように施すことを特徴とする
曲げ加工性に優れたアルミニウム合金板の製造方法であ
る。 150000(t3 /b)≧L………(3) 但しtはアルミニウム合金板の厚さ(mm)の数値、b
は幅(mm)の数値、Lは温度勾配(℃/m)の数値
で、急冷開始直前の温度P(℃)と急冷開始位置から走
行方向に1m離れた位置の温度Q(℃)を1(m)で除
した数値(〔P−Q〕/1)である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明(請求項1、2記載発明)
のアルミニウム合金板において、MgとSiはMg2
i化合物として析出してアルミニウム合金板の強度向上
に寄与する。Siの含有量を0.5〜1.3mass%に規
定する理由は、0.5mass%未満ではその効果が十分に
得られず、1.3mass%を超えると粗大なSi系化合物
が析出して曲げ加工性が低下するためである。SiをM
2 Siの化学量論的にバランスする組成から過剰に添
加するとベークハード性が向上する。またMgの含有量
を0.25〜1.0mass%に規定する理由は、0.25
mass%未満ではその効果が十分に得られず、1.0mass
%を超えるとMg2 Si化合物が多量に析出して曲げ加
工性が低下するためである。
【0008】本発明において、MnまたはCrは結晶粒
を微細化して曲げ加工性を高める。MnまたはCrの含
有量をそれぞれ0.03〜0.2mass%、0.02〜
0.2mass%に規定する理由は、下限値未満ではいずれ
もその効果が十分に得られず、上限値を超えるといずれ
も粗大化合物が析出して曲げ加工性が低下するためであ
る。
【0009】本発明において、Feを0.3mass%以下
に規制する理由は、Feが0.3mass%を超えて含まれ
るとFe系化合物が増加して曲げ加工性が低下するため
である。またCuを0.2mass%以下に規制する理由
は、Cuが0.2mass%を超えて含まれるとCu系化合
物が結晶粒界に析出して曲げ加工性が低下し、また粒界
が腐食し易くなり耐食性が低下するためである。
【0010】本発明者等は曲げ加工性について検討し、
曲げ割れの起点となる無析出帯(PFZ)の幅を小さく
すること、その幅は引張強さ、耐力、結晶粒径が影響す
ることを知見し、この知見を基にさらに検討を進めて下
記(1)式を導き出した。 W≦(5250−15.3T+8.6Y)/d ………(1) 但しTはアルミニウム合金板を圧延方向に引張ったとき
の引張強さ(MPa)の数値、Yはそのときの0.2%
耐力(MPa)の数値、dはアルミニウム合金板の圧延
面における平均結晶粒径(μm)の数値、Wは無析出帯
(PFZ)の平均幅(nm)の数値である。
【0011】以下に前記(1)式の導出過程を詳しく説
明する。曲げ加工での割れは、曲げ歪みを付与したとき
のマトリックスの発生応力U(MPa)が粒界破壊強度
G(MPa)を上回ると発生する。Uは耐力Yと曲げ歪
みによる加工硬化の和であり、以下の式で表せることを
見いだした。 U=Y+2.3(T−Y)、(但しTは引張強さ、Yは
耐力)。即ち、高強度材ほど曲げ歪みを付与したときの
発生応力が大きくなり曲げ性は低下する。一方、GはP
FZ幅W(nm)と粒径d(μm)に依存し、Wおよび
dが小さいほどGが上昇することが分かっている。つま
り、高強度材でもWおよびdを小さくしてGを大きくす
ることにより曲げ性の低下を防ぐことができる。そこ
で、WとUの関係を種々調査し、W≦(−0.19U+
150) ×35/dの関係式が成り立つとき良好な曲げ
性が得られることを見いだした。この関係式に前記U=
Y+2.3(T−Y)を代入して(1)式を導き出し
た。
【0012】次に、本発明者等は、絞り成形性について
検討し、絞り成形性は、引張強さ(T)を、降伏比〔Y
/T〕で補正したパラメータT〔T/Y〕が大きいほど
向上することを知見し、この知見を基に検討を進めて下
記(2)式を導き出した。 (T2 /Y)≧430………(2) 但しTはアルミニウム合金板を圧延方向に引張ったとき
の引張強さ(MPa)の数値、Yはそのときの0.2%
耐力(MPa)の数値。
【0013】請求項2記載発明は、溶体化処理および焼
入処理の各条件を規定して、曲げ加工性、絞り成形性お
よび形状性(フラットネス)に優れたアルミニウム合金
板を製造する方法である。
【0014】請求項2記載発明で、溶体化処理温度を4
80℃以上に規定する理由は、480℃未満ではMg、
Siが十分に固溶されず、良好なベークハード性が得ら
れないためである。また焼入処理を450℃〜350℃
の温度範囲を20℃/秒以上の速度で急冷して行う理由
は、前記温度範囲を前記速度で急冷すれば、Mg、Si
の析出および過剰空孔の消滅が抑えられて十分なベーク
ハード性が得られ、PFZの幅が十分狭くなって良好な
曲げ加工性が得られ、また20℃/秒以上の急冷を前記
温度範囲に限れば、形状性の悪化も防げるためである。
前記20℃/秒以上の冷却速度は水冷またはミストスプ
レー冷却などにより実現可能である。
【0015】請求項2記載発明で、焼入処理時の板材の
温度勾配Lを下記(3)式を満足するように小さく規定
する理由は、下記(3)式を外れると材料が熱収縮する
際に変形して形状性(フラットネス)が悪化するためで
ある。 150000×(t3 /b)≧L………(3) 但しtはアルミニウム合金板の厚さ(mm)の数値、b
は幅(mm)の数値、Lは温度勾配(℃/m)の数値
で、急冷開始直前の温度P(℃)と急冷開始位置から走
行方向に1m離れた位置の温度Q(℃)を1(m)で除
した数値(〔P−Q〕/1)である。
【0016】前記急冷と小温度勾配とを両立させる方法
としては、(1)溶体化処理温度から450℃付近まで
を徐冷しそこから急冷する方法がある。この方法は45
0℃付近から急冷するので、規定温度範囲の冷却速度を
上げ易く温度勾配は小さく抑えられる。また(2)高速
通板すれば、急冷しても温度勾配を低く抑えることがで
きる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)表1に示す本発明規定組成のアルミニウム
合金(No.a〜i)を常法により厚さ500mmのイ
ンゴットに溶解鋳造し、このインゴットを540℃で6
時間均質化処理し、次いで圧延開始温度500℃、圧延
終了温度420℃で厚さ25mmに熱間粗圧延し、引続
きタンデム式熱間圧延機により厚さ2.5mmに仕上圧
延し、次いで冷間圧延して厚さ1mm、板幅1500m
mのアルミニウム合金素板とし、この素板に540℃で
溶体化処理を施し、次いで種々条件で焼入処理を施して
アルミニウム合金板を製造した。
【0018】(比較例1)実施例1において、表1に示
す本発明規定組成外のアルミニウム合金(No.j〜
q)を用いた他は、実施例1と同じ方法によりアルミニ
ウム合金板を製造した。
【0019】実施例1および比較例1で製造した各々の
アルミニウム合金板について、(1)形状性、また製造
後10日間室温に放置したのちの、(2)機械的性質、
(3)曲げ加工性、(4)絞り成形性を調べた。結果を
表2、3に示す。表2、3には(5)PFZの最大幅W
および(6)結晶粒径bを併記した。(1)〜(6)の
測定方法などを以下に記す。 (1)形状性(フラットネス) 溶体化処理後に連続焼鈍炉から製出されるアルミニウム
合金板を目視観察し、表面が平坦で実用上問題ないもの
は形状性が良好(○)、表面が平坦でなく実用が困難と
思われるものは不良(×)と判定した。 (2)機械的性質(引張強さT、0.2%耐力Y) 各々のアルミニウム合金板からJIS5号試験片を切り
出しインストロン型引張試験機を用いて測定した。引張
速度は10mm/分とした。 (3)曲げ加工性 各々のアルミニウム合金板から所定形状の試験片を切り
出し、この試験片について180°の密着曲げを行い、
割れおよび肌荒れが全く生じないものは極めて良好
(◎)、肌荒れが生じたが軽微で実用上差し支えないも
のは曲げ加工性が良好(○)、肌荒れが明確に生じたも
のまたは割れが生じたものは不良(×)と判定した。 (4)絞り成形性 各々のアルミニウム合金板から直径8.5mmφのブラ
ンクを切り出し、しわ押さえ力3000kgfで円筒絞
り試験を行い、破断に至るまでのポンチの押込み深さが
8.5mm以上のものは絞り成形性が良好(○)、8.
5mm未満のものは不良(×)と判定した。 (5)PFZ幅W T6処理した試験片の粒界近傍を、ビームの入射方向を
(100)面に合わせて透過電子顕微鏡写真を10万倍
で2視野撮影し、1視野あたり5箇所のPFZ幅を測定
し、合計10箇所の平均値をPFZ幅Wとした。 (6)結晶粒径b 各々のアルミニウム合金板の表面を研磨し、エッチング
して組織観察し、JIS H 0501(切断法)に準
じて測定した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】表2、3から明らかなように、本発明例の
No.1〜9は、いずれも形状性、機械的性質、曲げ加
工性、絞り成形性の全てが良好であり、総合的にみて優
れる評価を得た。これに対し、比較例のNo.11、1
3はそれぞれMg、Siが少なかったためいずれも機械
的性質が低下し、また引張強さが低かったため(2)式
が満足されず絞り成形性が劣った。No.10、12、
14〜17は、それぞれMg、Si、Mn、Cr、F
e、Cuが多かったため、いずれも曲げ加工性が低下
し、No.17は耐食性も低下し、総合評価はいずれも
劣った。
【0024】(実施例2)表1に示す本発明規定組成の
アルミニウム合金(No.a)を用い、実施例1と同じ
方法によりアルミニウム合金素板を製造し、この素板に
540℃で溶体化処理し、次いで焼入処理を冷却速度お
よび温度勾配を本発明規定条件内で施してアルミニウム
合金板を製造した。アルミニウム合金素板の厚さおよび
幅は種々に変化させた。
【0025】(比較例2)実施例2において、焼入処理
での温度勾配を本発明規定条件外((3)式を外れる条
件)で変化させた他は、実施例2と同じ方法によりアル
ミニウム合金板を製造した。
【0026】実施例2および比較例2で製造した各々の
アルミニウム合金板について(1)形状性、(2)機械
的性質、(3)曲げ加工性、(4)絞り成形性、(5)
PFZ幅W、(6)結晶粒径bを実施例1の場合と同じ
方法により調べた。結果を表4、5に示す。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】表4、5から明らかなように、本発明例の
No.21〜24は、いずれも形状性、機械的性質、曲
げ加工性、絞り成形性の全てが良好であり、総合的にみ
て優れる評価を得た。これに対し、比較例のNo.25
〜28はいずれも形状性が劣った。これは焼入処理時の
温度勾配が大きく(3)式を満足しなかったためで、総
合評価はいずれも劣るものとなった。
【0030】(実施例3)表1に示す本発明規定組成の
アルミニウム合金(No.a)を用い、実施例1と同じ
方法により厚さ1.0mm、幅1500mmのアルミニ
ウム合金素板を製造し、この素板に本発明規定条件内で
溶体化処理および焼入処理を施してアルミニウム合金板
を製造した。
【0031】(比較例3)実施例3において、焼入処理
での冷却速度を本発明規定条件外で変化させた他は、実
施例3と同じ方法によりアルミニウム合金板を製造し
た。
【0032】実施例3および比較例3で製造した各々の
アルミニウム合金板について(1)形状性、(2)機械
的性質、(3)曲げ加工性、(4)絞り成形性、(5)
PFZ幅W、(6)結晶粒径bを実施例1の場合と同じ
方法により調べた。結果を表6、7に示す。
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】表6、7から明らかなように、本発明例の
No.31〜35は、いずれも形状性、機械的性質、曲
げ加工性、絞り成形性の全てが良好であり、総合的にみ
て優れる評価を得た。これに対し、比較例のNo.36
〜40は、いずれも曲げ加工性が劣った。これはPFZ
の幅Wが大きく(1)式を満足しなかったためで、総合
評価はいずれも劣るものとなった。
【0036】本発明例のNo.1〜9、21〜24、3
1〜35からJIS5号試験片を切り出し、これに2%
のストレッチを付与したのち、170℃で20分間(塗
装焼付相当条件)加熱し、前記加熱前後の0.2%耐力
(MPa)をインストロン型引張試験機を用いて測定
し、両者の差(ΔY)を求めた。その結果、ΔYはいず
れも90MPa以上ありベークハード性に優れることが
確認された。
【0037】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のアルミ
ニウム合金板は、形状性、機械的性質、曲げ加工性、絞
り加工性、ベークハード性などに優れ、自動車ボディシ
ートのアウター材やインナー材などに好適であり、この
アルミニウム合金板はアルミニウム合金素板に所定条件
で溶体化処理および焼入処理を施すことにより容易に製
造することができる。依って、工業上顕著な効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 682 C22F 1/00 682 683 683 684 684C 685 685 691 691B 691C 691Z 692 692A 692B 694 694A 694B (72)発明者 飯島 克己 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必須元素としてSi0.5〜1.3mass
    %、Mg0.25〜1.0mass%を含み、Mn0.03
    〜0.2mass%、Cr0.02〜0.2mass%のうちの
    1種または2種を含み、Fe0.3mass%以下、Cu
    0.2mass%以下に規制したアルミニウム合金からなる
    アルミニウム合金圧延板であって、下記(1)式および
    (2)式を満足することを特徴とする曲げ加工性と絞り
    成形性に優れたアルミニウム合金板。 (5250−15.3T+8.6Y)/d≧W………(1) (T2 /Y)≧430………(2) 但しTはアルミニウム合金板を圧延方向に引張ったとき
    の引張強さ(MPa)の数値、Yはそのときの0.2%
    耐力(MPa)の数値、dはアルミニウム合金板の圧延
    面における平均結晶粒径(μm)の数値、Wは無析出帯
    (PFZ)の平均幅(nm)の数値である。
  2. 【請求項2】 必須元素としてSi0.5〜1.3mass
    %、Mg0.25〜1.0mass%を含み、Mn0.03
    〜0.2mass%、Cr0.02〜0.2mass%のうちの
    1種または2種を含み、Fe0.3mass%以下、Cu
    0.2mass%以下に規制したアルミニウム合金圧延板を
    走行させ、これに溶体化処理を480℃以上の温度で連
    続的に施し、次いで焼入処理を、450℃から350℃
    の温度範囲を20℃/秒以上の速度で急冷し、かつ前記
    焼入処理における圧延板の温度勾配が下記(3)式を満
    足するように施すことを特徴とする曲げ加工性に優れた
    アルミニウム合金板の製造方法。 150000(t3 /b)≧L………(3) 但しtはアルミニウム合金板の厚さ(mm)の数値、b
    は幅(mm)の数値、Lは温度勾配(℃/m)の数値
    で、急冷開始直前の温度P(℃)と急冷開始位置から走
    行方向に1m離れた位置の温度Q(℃)を1(m)で除
    した数値(〔P−Q〕/1)である。
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