JP2003081850A - 皮膚化粧料 - Google Patents
皮膚化粧料Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 天然物の中から抗炎症作用、抗酸化作用また
は抗老化作用を有する物質を見出し、これを利用した抗
炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤、並びに皮膚化粧料お
よび浴用剤を提供する。 【解決手段】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を、抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤の有効成分
として含有するとともに、皮膚化粧料および浴用剤に配
合する。
は抗老化作用を有する物質を見出し、これを利用した抗
炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤、並びに皮膚化粧料お
よび浴用剤を提供する。 【解決手段】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を、抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤の有効成分
として含有するとともに、皮膚化粧料および浴用剤に配
合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物抽出物を有効
成分とする抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤、並びに
植物抽出物を配合した皮膚化粧料および浴用剤に関する
ものである。
成分とする抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤、並びに
植物抽出物を配合した皮膚化粧料および浴用剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】炎症性の疾患、例えば接触性皮膚炎(か
ぶれ)、乾癬、尋常性天疱瘡、その他肌荒れを伴う各種
皮膚疾患等の原因や発症機構は多種多様であるが、その
原因としてサイクリックAMPホスホジエステラーゼによ
る血小板凝集およびヒスタミン遊離が知られている。ま
た、脂肪の代謝促進に関与しているサイクリックAMPを
分解する酵素、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ
の作用を抑制することで、細胞内サイクリックAMPの濃
度が上昇して脂肪代謝が活発になり、肥満が解消される
ことが知られている。
ぶれ)、乾癬、尋常性天疱瘡、その他肌荒れを伴う各種
皮膚疾患等の原因や発症機構は多種多様であるが、その
原因としてサイクリックAMPホスホジエステラーゼによ
る血小板凝集およびヒスタミン遊離が知られている。ま
た、脂肪の代謝促進に関与しているサイクリックAMPを
分解する酵素、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ
の作用を抑制することで、細胞内サイクリックAMPの濃
度が上昇して脂肪代謝が活発になり、肥満が解消される
ことが知られている。
【0003】血小板凝集は、アラキドン酸カスケードの
ホスホリパーゼA2の活性化を招き、それにより放出され
たロイコトリエンB4やプロスタグランジンE2等が炎症反
応を引き起こす。このため、血小板の凝集を阻害・抑制
する物質によりアレルギー性疾患や炎症性疾患を予防・
治療する試みがなされており、そのような血小板凝集阻
害物質として、アスピリン、チクロピジン、スルフィピ
ラゾン等が用いられてきた。しかしながら、これらの物
質はいずれも副作用があり、安全性の点で問題となって
いた。
ホスホリパーゼA2の活性化を招き、それにより放出され
たロイコトリエンB4やプロスタグランジンE2等が炎症反
応を引き起こす。このため、血小板の凝集を阻害・抑制
する物質によりアレルギー性疾患や炎症性疾患を予防・
治療する試みがなされており、そのような血小板凝集阻
害物質として、アスピリン、チクロピジン、スルフィピ
ラゾン等が用いられてきた。しかしながら、これらの物
質はいずれも副作用があり、安全性の点で問題となって
いた。
【0004】また、血小板の凝集は血小板中のサイクリ
ックAMPの濃度と関係があり、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼによってサイクリックAMPが分解されてサ
イクリックAMPの濃度が低下すると、血小板は凝集しや
すくなる。従って、サイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼの作用を抑制してサイクリックAMP濃度の低下を防
止すれば、血小板凝集を防止できるものと考えられる。
ックAMPの濃度と関係があり、サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼによってサイクリックAMPが分解されてサ
イクリックAMPの濃度が低下すると、血小板は凝集しや
すくなる。従って、サイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼの作用を抑制してサイクリックAMP濃度の低下を防
止すれば、血小板凝集を防止できるものと考えられる。
【0005】一方、近年、特に生体成分を酸化させる要
因として、活性酸素が注目されており、その生体への悪
影響が問題となっている。活性酸素は、生体細胞内のエ
ネルギー代謝過程で生じるものであり、スーパーオキサ
イド(即ち酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキ
シドアニオン(・O2-)、過酸化水素(H2O2)、一重項
酸素(1O2)、ヒドロキシラジカル(・OH)等がある。
一重項酸素は、活性酸素中でも特に反応性が高く、炎症
や老化に関係する過酸化脂質を直接生成することがわか
っており、皮膚のハリや弾力性の維持に重要な役割を果
たしているエラスチンやコラーゲンの架橋と断片化を起
こさせることで皮膚の弾力性を低下させ、シワやタルミ
を生じさせる。
因として、活性酸素が注目されており、その生体への悪
影響が問題となっている。活性酸素は、生体細胞内のエ
ネルギー代謝過程で生じるものであり、スーパーオキサ
イド(即ち酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキ
シドアニオン(・O2-)、過酸化水素(H2O2)、一重項
酸素(1O2)、ヒドロキシラジカル(・OH)等がある。
一重項酸素は、活性酸素中でも特に反応性が高く、炎症
や老化に関係する過酸化脂質を直接生成することがわか
っており、皮膚のハリや弾力性の維持に重要な役割を果
たしているエラスチンやコラーゲンの架橋と断片化を起
こさせることで皮膚の弾力性を低下させ、シワやタルミ
を生じさせる。
【0006】皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等の老
化の原因としては、活性酸素以外にも種々の原因が考え
られる。例えば、ヒアルロン酸は、N−アセチルグルコ
サミンとグルクロン酸とが交互に結合した酸性ムコ多糖
の一種であって皮膚の細胞間隙に水を保持する機能を有
しており、皮下の結合組織から水分を豊富に含むヒアル
ロン酸が減少とすると、皮膚のみずみずしさが無くなり
シワが形成されるものと考えられている。したがって、
真皮の繊維芽細胞におけるヒアルロン酸合成を促進させ
ることによって、皮膚保水能の増大させ、その結果とし
て皮膚にハリと艶と弾力をもたせることができると考え
られている。
化の原因としては、活性酸素以外にも種々の原因が考え
られる。例えば、ヒアルロン酸は、N−アセチルグルコ
サミンとグルクロン酸とが交互に結合した酸性ムコ多糖
の一種であって皮膚の細胞間隙に水を保持する機能を有
しており、皮下の結合組織から水分を豊富に含むヒアル
ロン酸が減少とすると、皮膚のみずみずしさが無くなり
シワが形成されるものと考えられている。したがって、
真皮の繊維芽細胞におけるヒアルロン酸合成を促進させ
ることによって、皮膚保水能の増大させ、その結果とし
て皮膚にハリと艶と弾力をもたせることができると考え
られている。
【0007】また、加齢を伴う皮膚老化の一因は、女性
ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減退するこ
とにある。すなわち、エストロゲンは成人女性の健康維
持に深く関わっていて、その分泌不足は種々の内科的疾
患を招く他、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等、
好ましくない肌の変化の原因となることが知られてい
る。
ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌が減退するこ
とにある。すなわち、エストロゲンは成人女性の健康維
持に深く関わっていて、その分泌不足は種々の内科的疾
患を招く他、肌の過敏症、弾力性低下、潤いの減少等、
好ましくない肌の変化の原因となることが知られてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】炎症反応を阻害・抑制
し、炎症性疾患を予防・治療するには、その原因となる
サイクリックAMPホスホジエステラーゼによるサイクリ
ックAMPの分解、ヒスタミン遊離等を阻害・抑制するこ
とが有用であると考えられる。
し、炎症性疾患を予防・治療するには、その原因となる
サイクリックAMPホスホジエステラーゼによるサイクリ
ックAMPの分解、ヒスタミン遊離等を阻害・抑制するこ
とが有用であると考えられる。
【0009】また、活性酸素(特に一重項酸素)の発生
の阻害・抑制により、過酸化脂質の生成の抑制等を通じ
て皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の老化を予防
・治療できるものと考えられる。
の阻害・抑制により、過酸化脂質の生成の抑制等を通じ
て皮膚のしわの形成や弾力性低下等の皮膚の老化を予防
・治療できるものと考えられる。
【0010】さらに、真皮の繊維芽細胞におけるヒアル
ロン酸合成を促進させることにより、またエストロゲン
分泌減退を補うことにより、皮膚のしわの形成や弾力性
低下等の皮膚の老化を予防・治療できるものと考えられ
る。
ロン酸合成を促進させることにより、またエストロゲン
分泌減退を補うことにより、皮膚のしわの形成や弾力性
低下等の皮膚の老化を予防・治療できるものと考えられ
る。
【0011】そこで、本発明は、第一に、天然物の中か
らサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用およ
び/またはヒスタミン遊離阻害作用を有するものを見い
だし、それを有効成分とした抗炎症剤を提供することを
目的とする。
らサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用およ
び/またはヒスタミン遊離阻害作用を有するものを見い
だし、それを有効成分とした抗炎症剤を提供することを
目的とする。
【0012】また、本発明は、第二に、天然物の中から
一重項酸素消去作用を有するものを見いだし、それを有
効成分とした抗酸化剤を提供することを目的とする。
一重項酸素消去作用を有するものを見いだし、それを有
効成分とした抗酸化剤を提供することを目的とする。
【0013】さらに、本発明は、第三に、天然物の中か
らヒアルロン酸合成促進作用および/またはエストロゲ
ン様作用を有するものを見いだし、それを有効成分とし
た抗老化剤を提供することを目的とする。
らヒアルロン酸合成促進作用および/またはエストロゲ
ン様作用を有するものを見いだし、それを有効成分とし
た抗老化剤を提供することを目的とする。
【0014】さらに、本発明は、第四に、天然物の中か
ら抗炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有するも
のを見いだし、それを配合した皮膚化粧料および浴用剤
を提供することを目的とする。
ら抗炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有するも
のを見いだし、それを配合した皮膚化粧料および浴用剤
を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤は、ア
メリカニガキ(Quassia amara L.)抽出物を有効成分と
して含有することを特徴とする。
に、本発明の抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤は、ア
メリカニガキ(Quassia amara L.)抽出物を有効成分と
して含有することを特徴とする。
【0016】本発明の抗炎症剤において、前記抽出物が
サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用および
/またはヒスタミン遊離阻害作用を有することが好まし
い。また、本発明の抗酸化剤において、前記抽出物が一
重項酸素消去作用を有することが好ましい。また、本発
明の抗老化剤において、前記抽出物がヒアルロン酸合成
促進作用および/またはエストロゲン様作用を有するこ
とが好ましい。
サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用および
/またはヒスタミン遊離阻害作用を有することが好まし
い。また、本発明の抗酸化剤において、前記抽出物が一
重項酸素消去作用を有することが好ましい。また、本発
明の抗老化剤において、前記抽出物がヒアルロン酸合成
促進作用および/またはエストロゲン様作用を有するこ
とが好ましい。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
の皮膚化粧料または浴用剤は、アメリカニガキ(Quassi
a amara L.)抽出物を配合したことを特徴とする。
の皮膚化粧料または浴用剤は、アメリカニガキ(Quassi
a amara L.)抽出物を配合したことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明において、「アメリカニガキ抽出物」に
は、アメリカニガキを抽出原料として得られる抽出液、
該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して
得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製
物のいずれもが含まれる。
する。本発明において、「アメリカニガキ抽出物」に
は、アメリカニガキを抽出原料として得られる抽出液、
該抽出液の希釈液もしくは濃縮液、該抽出液を乾燥して
得られる乾燥物、またはこれらの粗精製物もしくは精製
物のいずれもが含まれる。
【0019】抽出原料として用いる植物は、アメリカニ
ガキ(Quassia amara L.)である。アメリカニガキ(Qu
assia amara L.)は、ニガキ科に属する植物であり、南
米熱帯原産の非常に苦い低木で、薬用にするために熱帯
圏で広く栽培されている。材や樹皮は、解熱剤や駆虫剤
に利用されることがあるが、その抗炎症作用、抗酸化作
用または抗老化作用については知られていなかった。
ガキ(Quassia amara L.)である。アメリカニガキ(Qu
assia amara L.)は、ニガキ科に属する植物であり、南
米熱帯原産の非常に苦い低木で、薬用にするために熱帯
圏で広く栽培されている。材や樹皮は、解熱剤や駆虫剤
に利用されることがあるが、その抗炎症作用、抗酸化作
用または抗老化作用については知られていなかった。
【0020】抽出原料として用いる植物の構成部位は特
に限定されるものではなく、例えば、葉部、幹部、樹
皮、花部、根部、果実等の構成部位を抽出原料として用
いることができ、植物全体を抽出原料として用いること
もできるが、特に樹皮を抽出原料として用いることが好
ましい。
に限定されるものではなく、例えば、葉部、幹部、樹
皮、花部、根部、果実等の構成部位を抽出原料として用
いることができ、植物全体を抽出原料として用いること
もできるが、特に樹皮を抽出原料として用いることが好
ましい。
【0021】アメリカニガキ抽出物に含有される抗炎症
物質、抗酸化物質または抗老化物質の詳細は不明である
が、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法によっ
て、アメリカニガキから抗炎症作用、抗酸化作用または
抗老化作用を有する抽出物を得ることができる。例え
ば、抽出原料を乾燥した後、そのまま、または粗砕機を
用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより
得ることができる。この際、抽出原料の乾燥は天日で行
ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行っても
よい。また、アメリカニガキは、ヘキサン、ベンゼン等
の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出
原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うこと
により、アメリカニガキからの極性溶媒による抽出処理
を効率よく行うことができる。
物質、抗酸化物質または抗老化物質の詳細は不明である
が、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法によっ
て、アメリカニガキから抗炎症作用、抗酸化作用または
抗老化作用を有する抽出物を得ることができる。例え
ば、抽出原料を乾燥した後、そのまま、または粗砕機を
用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより
得ることができる。この際、抽出原料の乾燥は天日で行
ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行っても
よい。また、アメリカニガキは、ヘキサン、ベンゼン等
の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出
原料として使用してもよい。脱脂等の前処理を行うこと
により、アメリカニガキからの極性溶媒による抽出処理
を効率よく行うことができる。
【0022】抽出溶媒としては、水若しくは親水性有機
溶媒またはこれらの混合液を室温または溶媒の沸点以下
の温度で用いることが好ましい。
溶媒またはこれらの混合液を室温または溶媒の沸点以下
の温度で用いることが好ましい。
【0023】抽出溶媒として使用し得る水としては、純
水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡
水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。
水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ
過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。
従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水に
は、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸
緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡
水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。
水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ
過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。
従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水に
は、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸
緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0024】抽出溶媒として使用し得る親水性有機溶媒
としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜4
の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の
低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールなど
が挙げられる。
としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピル
アルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜4
の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の
低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールなど
が挙げられる。
【0025】水と親水性有機溶媒との混合液を抽出溶媒
として使用する場合には、低級アルコールの場合は水1
0重量部に対して1〜90重量部、低級脂肪族ケトンの
場合は水10重量部に対して1〜40重量部、多価アル
コールの場合は水10重量部に対して10〜90重量部
添加することが好ましい。
として使用する場合には、低級アルコールの場合は水1
0重量部に対して1〜90重量部、低級脂肪族ケトンの
場合は水10重量部に対して1〜40重量部、多価アル
コールの場合は水10重量部に対して10〜90重量部
添加することが好ましい。
【0026】本発明において抗炎症作用、抗酸化作用ま
たは抗老化作用を有する抽出物を得るにあたり特殊な抽
出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下
で、任意の装置を用いて抽出することができる。
たは抗老化作用を有する抽出物を得るにあたり特殊な抽
出方法を採用する必要はなく、室温または還流加熱下
で、任意の装置を用いて抽出することができる。
【0027】具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に
抽出原料を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら可溶
性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られ
た抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽
出物が得られる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜1
5倍量(質量比)であり、抽出温度は、通常常温〜95
℃であり、抽出時間は通常1〜24時間程度である。
抽出原料を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら可溶
性成分を溶出した後、ろ過して固形物を除去し、得られ
た抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽
出物が得られる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜1
5倍量(質量比)であり、抽出温度は、通常常温〜95
℃であり、抽出時間は通常1〜24時間程度である。
【0028】得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若し
くは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製
物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃
縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
くは濃縮液、該抽出液の乾燥物、またはこれらの粗精製
物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃
縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
【0029】得られた抽出液はそのままでも抗炎症剤、
抗酸化剤または抗老化剤として使用することができる
が、濃縮液またはその乾燥物としたものの方が利用しや
すい。アメリカニガキ抽出物の製剤化は常法に従って行
うことができる。製剤化する場合、保存や取扱いを容易
にするために、デキストリン、シクロデキストリン等の
薬学的に許容され得るキャリアーその他任意の助剤を添
加することができ、アメリカニガキ抽出物を粉末状、顆
粒状、錠剤状等、任意の剤形に製剤化することができ
る。
抗酸化剤または抗老化剤として使用することができる
が、濃縮液またはその乾燥物としたものの方が利用しや
すい。アメリカニガキ抽出物の製剤化は常法に従って行
うことができる。製剤化する場合、保存や取扱いを容易
にするために、デキストリン、シクロデキストリン等の
薬学的に許容され得るキャリアーその他任意の助剤を添
加することができ、アメリカニガキ抽出物を粉末状、顆
粒状、錠剤状等、任意の剤形に製剤化することができ
る。
【0030】また、アメリカニガキ抽出物は特有の匂い
を有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲
で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であ
るが、皮膚化粧料などに添加する場合には大量に使用す
るものではないから、未精製のままでも実用上支障はな
い。精製は具体的には、活性炭処理、吸着樹脂処理、イ
オン交換樹脂処理、液−液向流分配等によって行うこと
ができる。
を有しているため、その生理活性の低下を招かない範囲
で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能であ
るが、皮膚化粧料などに添加する場合には大量に使用す
るものではないから、未精製のままでも実用上支障はな
い。精製は具体的には、活性炭処理、吸着樹脂処理、イ
オン交換樹脂処理、液−液向流分配等によって行うこと
ができる。
【0031】アメリカニガキ抽出物は、抗炎症作用、抗
酸化作用または抗老化作用を有しており、それぞれの作
用を利用して抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤として
使用することができる。
酸化作用または抗老化作用を有しており、それぞれの作
用を利用して抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤として
使用することができる。
【0032】ここで、アメリカニガキ抽出物の抗炎症作
用は、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用
および/またはヒスタミン遊離阻害作用に基づいて発揮
される。アメリカニガキ抽出物は、サイクリックAMPホ
スホジエステラーゼ阻害作用および/またはヒスタミン
遊離阻害作用を有しているので、サイクリックAMPホス
ホジエステラーゼ阻害剤またはヒスタミン遊離阻害剤の
有効成分として利用することもでき、これらサイクリッ
クAMPホスホジエステラーゼ阻害剤および/またはヒス
タミン遊離阻害剤を本発明の抗炎症剤の有効成分として
もよい。
用は、サイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用
および/またはヒスタミン遊離阻害作用に基づいて発揮
される。アメリカニガキ抽出物は、サイクリックAMPホ
スホジエステラーゼ阻害作用および/またはヒスタミン
遊離阻害作用を有しているので、サイクリックAMPホス
ホジエステラーゼ阻害剤またはヒスタミン遊離阻害剤の
有効成分として利用することもでき、これらサイクリッ
クAMPホスホジエステラーゼ阻害剤および/またはヒス
タミン遊離阻害剤を本発明の抗炎症剤の有効成分として
もよい。
【0033】また、アメリカニガキ抽出物の抗酸化作用
は、一重項酸素消去作用に基づいて発揮される。アメリ
カニガキ抽出物は、活性酸素のうち一重項酸素に特異的
に消去作用を示す。アメリカニガキ抽出物は、一重項酸
素消去作用を有しているので、一重項酸素消去剤の有効
成分として利用することもでき、この一重項酸素消去剤
を本発明の抗酸化剤の有効成分としてもよい。
は、一重項酸素消去作用に基づいて発揮される。アメリ
カニガキ抽出物は、活性酸素のうち一重項酸素に特異的
に消去作用を示す。アメリカニガキ抽出物は、一重項酸
素消去作用を有しているので、一重項酸素消去剤の有効
成分として利用することもでき、この一重項酸素消去剤
を本発明の抗酸化剤の有効成分としてもよい。
【0034】また、アメリカニガキ抽出物の抗老化作用
は、ヒアルロン酸合成促進作用および/またはエストロ
ゲン様作用に基づいて発揮される。すなわち、アメリカ
ニガキ抽出物は、経皮的に吸収されて線維芽細胞に達
し、ヒアルロン酸の合成を促進して真皮層に十分なヒア
ルロン酸が補給されるようにする作用を有するととも
に、エストロゲン分泌の衰えによる肌の老化を防止し改
善する作用を有する。アメリカニガキ抽出物は、ヒアル
ロン酸合成促進作用および/またはエストロゲン様作用
を有しているので、ヒアルロン酸合成促進剤またはエス
トロゲン様作用剤の有効成分として利用することもで
き、これらヒアルロン酸合成促進剤および/またはエス
トロゲン様作用剤を本発明の抗老化剤の有効成分として
もよい。
は、ヒアルロン酸合成促進作用および/またはエストロ
ゲン様作用に基づいて発揮される。すなわち、アメリカ
ニガキ抽出物は、経皮的に吸収されて線維芽細胞に達
し、ヒアルロン酸の合成を促進して真皮層に十分なヒア
ルロン酸が補給されるようにする作用を有するととも
に、エストロゲン分泌の衰えによる肌の老化を防止し改
善する作用を有する。アメリカニガキ抽出物は、ヒアル
ロン酸合成促進作用および/またはエストロゲン様作用
を有しているので、ヒアルロン酸合成促進剤またはエス
トロゲン様作用剤の有効成分として利用することもで
き、これらヒアルロン酸合成促進剤および/またはエス
トロゲン様作用剤を本発明の抗老化剤の有効成分として
もよい。
【0035】アメリカニガキ抽出物は、炎症性疾患の予
防・改善や皮膚の老化の防止・改善に有用である共に、
皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れており、さ
らに経皮的によく吸収されるため、皮膚化粧料または浴
用剤に配合するのに好適である。皮膚化粧料または浴用
剤には、本発明の抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤の
いずれか1種を配合してもよいし、2種以上を組み合わ
せて配合してもよい。
防・改善や皮膚の老化の防止・改善に有用である共に、
皮膚に適用した場合の使用感と安全性に優れており、さ
らに経皮的によく吸収されるため、皮膚化粧料または浴
用剤に配合するのに好適である。皮膚化粧料または浴用
剤には、本発明の抗炎症剤、抗酸化剤または抗老化剤の
いずれか1種を配合してもよいし、2種以上を組み合わ
せて配合してもよい。
【0036】アメリカニガキ抽出物を配合し得る皮膚化
粧料は特に限定されないが、その具体例としては、軟
膏、クリーム、乳液、ローション、パック、口紅、浴用
剤等が挙げられる。
粧料は特に限定されないが、その具体例としては、軟
膏、クリーム、乳液、ローション、パック、口紅、浴用
剤等が挙げられる。
【0037】皮膚化粧料または浴用剤におけるアメリカ
ニガキ抽出物の配合量は、皮膚化粧料の種類や抽出物の
生理活性等によって適宜調整することができるが、好適
な配合率は標準的な抽出物に換算して約0.001〜1
0重量%、好ましくは約0.05〜2重量%である。
ニガキ抽出物の配合量は、皮膚化粧料の種類や抽出物の
生理活性等によって適宜調整することができるが、好適
な配合率は標準的な抽出物に換算して約0.001〜1
0重量%、好ましくは約0.05〜2重量%である。
【0038】本発明の皮膚化粧料または浴用剤には、ア
メリカニガキ抽出物の抗炎症作用、抗酸化作用および抗
老化作用の妨げにならない限り、その皮膚化粧料または
浴用剤の製造に通常使用される各種主剤および助剤、そ
の他任意の助剤を使用することができる。本発明の皮膚
化粧料または浴用剤は、炎症性疾患の予防・治療および
皮膚の老化防止・改善に関し、アメリカニガキ抽出物の
みが主剤となるものに限られるわけではない。
メリカニガキ抽出物の抗炎症作用、抗酸化作用および抗
老化作用の妨げにならない限り、その皮膚化粧料または
浴用剤の製造に通常使用される各種主剤および助剤、そ
の他任意の助剤を使用することができる。本発明の皮膚
化粧料または浴用剤は、炎症性疾患の予防・治療および
皮膚の老化防止・改善に関し、アメリカニガキ抽出物の
みが主剤となるものに限られるわけではない。
【0039】アメリカニガキ抽出物と共に皮膚化粧料構
成成分または浴用剤構成成分として利用可能なものの具
体例としては、アボガド油、コメヌカ油、コメ胚芽油、
ラノリン、スクワラン等の油性成分;グリセリン、1,
3-ブチレングリコール、コラーゲン、ヒアルロン酸お
よびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、キトサ
ン、キチン等の保湿剤;グリセロリン脂質、スフィンゴ
脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質等の複合脂
質;SOD、カタラーゼ、β-カロチン、イチョウ葉抽
出物、ビタミンCおよびその誘導体、オウゴン抽出物、
クジン抽出物等の活性酸素消去作用物質;グアイアズレ
ン、カマアズレンおよびその誘導体;グリチルリチン
酸、グリチルレチン酸およびその塩、グリチルレチン酸
誘導体、酸化亜鉛等の抗炎症剤;その他各種植物抽出
物、増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、酸化防止
剤、水、アルコール等が挙げられる。
成成分または浴用剤構成成分として利用可能なものの具
体例としては、アボガド油、コメヌカ油、コメ胚芽油、
ラノリン、スクワラン等の油性成分;グリセリン、1,
3-ブチレングリコール、コラーゲン、ヒアルロン酸お
よびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、キトサ
ン、キチン等の保湿剤;グリセロリン脂質、スフィンゴ
脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質等の複合脂
質;SOD、カタラーゼ、β-カロチン、イチョウ葉抽
出物、ビタミンCおよびその誘導体、オウゴン抽出物、
クジン抽出物等の活性酸素消去作用物質;グアイアズレ
ン、カマアズレンおよびその誘導体;グリチルリチン
酸、グリチルレチン酸およびその塩、グリチルレチン酸
誘導体、酸化亜鉛等の抗炎症剤;その他各種植物抽出
物、増粘剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、酸化防止
剤、水、アルコール等が挙げられる。
【0040】以上説明した本発明の抗炎症剤、抗酸化
剤、抗老化剤、皮膚化粧料および浴用剤は、ヒトに対し
て好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果
が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用すること
もできる。
剤、抗老化剤、皮膚化粧料および浴用剤は、ヒトに対し
て好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果
が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用すること
もできる。
【0041】
【実施例】以下、製造例、試験例および配合例を示して
本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の各例に
何ら限定されるものではない。
本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の各例に
何ら限定されるものではない。
【0042】〔製造例1〕乾燥したアメリカニガキの幹
部の粉砕物10gに、それぞれ抽出溶媒として水、50
%エタノール(水とエタノールとの重量比1:1)、エ
タノール100mLを加え、80℃で2時間還流抽出し
た。その後ろ過して得られた抽出液を減圧下に濃縮し、
さらに減圧乾燥機で乾燥して粉末状抽出物を得た。抽出
物の収率は表1のとおりであった。
部の粉砕物10gに、それぞれ抽出溶媒として水、50
%エタノール(水とエタノールとの重量比1:1)、エ
タノール100mLを加え、80℃で2時間還流抽出し
た。その後ろ過して得られた抽出液を減圧下に濃縮し、
さらに減圧乾燥機で乾燥して粉末状抽出物を得た。抽出
物の収率は表1のとおりであった。
【0043】[表1]試料NO.
抽 出 溶 媒 抽出率(%)
1 水 10.1
2 50%エタノール 15.0
3 エタノール 11.2
【0044】〔試験例1〕ヒアルロン酸合成促進作用試
験 ヒト正常新生児線維芽細胞(NB1RGB)1×106個を、
75cm2フラスコを用いて10%FBSを含むα−M
EM培地(GIBCO社製)(pH7.2)で37℃、5%C
O2−95% airの条件下にて7日間培養した。トリプ
シン処理により細胞を集め、1%FBSを含むα−ME
M培地を用いて細胞濃度を2.2×10 4個/mLに調
整し、96穴のマイクロプレートに100μLずつ播種
し、37℃、5%CO2−95% airの条件下で一晩培
養した。
験 ヒト正常新生児線維芽細胞(NB1RGB)1×106個を、
75cm2フラスコを用いて10%FBSを含むα−M
EM培地(GIBCO社製)(pH7.2)で37℃、5%C
O2−95% airの条件下にて7日間培養した。トリプ
シン処理により細胞を集め、1%FBSを含むα−ME
M培地を用いて細胞濃度を2.2×10 4個/mLに調
整し、96穴のマイクロプレートに100μLずつ播種
し、37℃、5%CO2−95% airの条件下で一晩培
養した。
【0045】翌日、試料(200μg/mL)を溶解し
た1%FBSを含むα−MEM培地を各ウェルに100
μLずつ添加し、37℃、5%CO2−95% airの条
件下で3日間培養した。対照として試料を含まないα−
MEM培地を各ウェルに100μLずつ添加したものを
用いた。産生されたヒアルロン酸の定量を、ELISA
法を利用する以下の方法で行った。すなわち、この培養
上清10μLを90μLのPBS(−)で10倍希釈し、
その50μLを、あらかじめヒアルロン酸をコーティン
グしておいたELISAプレートに添加して各種抗体
(抗ケラタン硫酸抗体(生化学工業社製)、ペルオキシ
ダーゼ標識抗マウスIgG抗体)を用いてELISAを
行い、検量線を用いてヒアルロン酸の定量を行った。対
照におけるヒアルロン酸合成率を100%として、各試
料を添加したときのヒアルロン酸合成率(%)を算出し
た。その結果を表2に示す。
た1%FBSを含むα−MEM培地を各ウェルに100
μLずつ添加し、37℃、5%CO2−95% airの条
件下で3日間培養した。対照として試料を含まないα−
MEM培地を各ウェルに100μLずつ添加したものを
用いた。産生されたヒアルロン酸の定量を、ELISA
法を利用する以下の方法で行った。すなわち、この培養
上清10μLを90μLのPBS(−)で10倍希釈し、
その50μLを、あらかじめヒアルロン酸をコーティン
グしておいたELISAプレートに添加して各種抗体
(抗ケラタン硫酸抗体(生化学工業社製)、ペルオキシ
ダーゼ標識抗マウスIgG抗体)を用いてELISAを
行い、検量線を用いてヒアルロン酸の定量を行った。対
照におけるヒアルロン酸合成率を100%として、各試
料を添加したときのヒアルロン酸合成率(%)を算出し
た。その結果を表2に示す。
【0046】
[表2]試料NO.
抽 出 物 ヒアルロン酸合成率(%)
1 水抽出物 147.5
2 50%エタノール抽出物 166.8
3 エタノール抽出物 135.4
【0047】表2に示す結果から、アメリカニガキ抽出
物がヒアルロン酸合成促進作用を有することが確認され
た。
物がヒアルロン酸合成促進作用を有することが確認され
た。
【0048】〔試験例2〕一重項酸素消去作用試験
透明ガラス瓶(10mL容)中で、2%赤血球懸濁液5
mL、試料を所定濃度で含むpH7.4の等張リン酸緩
衝液5mL、および光増感剤(10mMヘマトポルフイ
リン−20mM水酸化ナトリウム溶液)0.01mLを
混合した。得られた溶液をメリーゴーランド上、7.5
Wハロゲンランプで35分間均一に照射して一重項酸素
(1O2)を発生させ、赤血球の溶血を生じさせた。こ
の反応溶液1mLを採取し、等張リン酸緩衝液2mLを
加えて混合後、 4℃、3000rpmで5分間遠心分
離を行った。次いで、上清を採取し、波長540nmに
おける吸光度を測定した。
mL、試料を所定濃度で含むpH7.4の等張リン酸緩
衝液5mL、および光増感剤(10mMヘマトポルフイ
リン−20mM水酸化ナトリウム溶液)0.01mLを
混合した。得られた溶液をメリーゴーランド上、7.5
Wハロゲンランプで35分間均一に照射して一重項酸素
(1O2)を発生させ、赤血球の溶血を生じさせた。こ
の反応溶液1mLを採取し、等張リン酸緩衝液2mLを
加えて混合後、 4℃、3000rpmで5分間遠心分
離を行った。次いで、上清を採取し、波長540nmに
おける吸光度を測定した。
【0049】別に、赤血球を一部溶血させた上記反応溶
液1mLをとり、これに蒸留水2mLを加えて完全に溶
血させたものをコントロールとし、同様に吸光度測定を
行った。測定された吸光度より次式により一重項酸素消
去率を求めた。
液1mLをとり、これに蒸留水2mLを加えて完全に溶
血させたものをコントロールとし、同様に吸光度測定を
行った。測定された吸光度より次式により一重項酸素消
去率を求めた。
【0050】
一重項酸素消去率(%)=(1−B/A)×100
【0051】上記式中、「A」はコントロールの吸光
度、「B」は反応溶液上清の吸光度を表す。
度、「B」は反応溶液上清の吸光度を表す。
【0052】試料濃度を段階的に減少させて上記消去率
の測定を行い、一重項酸素の消去率が50%になる試料
濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。そ
の結果を表3に示す。
の測定を行い、一重項酸素の消去率が50%になる試料
濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。そ
の結果を表3に示す。
【0053】
[表3]試料NO.
抽 出 物 50%阻害試料濃度(ppm)
1 水抽出物 234.1
2 50%エタノール抽出物 200.0
3 エタノール抽出物 228.6
【0054】表3に示す結果から、アメリカニガキ抽出
物が一重項酸素消去作用を有することが確認された。ま
た、この一重項酸素消去作用の程度は、抽出物の濃度に
よって調節できることが確認された。
物が一重項酸素消去作用を有することが確認された。ま
た、この一重項酸素消去作用の程度は、抽出物の濃度に
よって調節できることが確認された。
【0055】〔試験例3〕エストロゲン様作用試験
エストロゲン依存性細胞の増殖に対する影響を調べるTh
omasらの方法(In Vitro Cell.Dev.Biol.28A, 595-602,
1992)に準拠して試験を行った。ヒト乳ガン由来のM
CF−7細胞を75cm2フラスコでコンフルエント様
になるまで培養し、トリプシン処理により、このMCF
−7細胞を集め、10%FBS(活性炭処理済み)、1
%NEAAおよび1mMピルビン酸ナトリウムを含みフ
ェノールレッドを含まないMEM培地(以下、「MEM
培地」と略す)を用いて、3×104cells/mL
に調製した。
omasらの方法(In Vitro Cell.Dev.Biol.28A, 595-602,
1992)に準拠して試験を行った。ヒト乳ガン由来のM
CF−7細胞を75cm2フラスコでコンフルエント様
になるまで培養し、トリプシン処理により、このMCF
−7細胞を集め、10%FBS(活性炭処理済み)、1
%NEAAおよび1mMピルビン酸ナトリウムを含みフ
ェノールレッドを含まないMEM培地(以下、「MEM
培地」と略す)を用いて、3×104cells/mL
に調製した。
【0056】調製したMCF−7細胞を24穴プレート
に0.9mLずつ播種し、これを定着させるために37
℃、5%CO2−95%airの下で培養した。6時間
後(0日日)、MEM培地で終濃度の10倍の濃度(1
25ppm)に調製した試料溶液100μLを上記プレ
ートに添加し、培養を続けた。
に0.9mLずつ播種し、これを定着させるために37
℃、5%CO2−95%airの下で培養した。6時間
後(0日日)、MEM培地で終濃度の10倍の濃度(1
25ppm)に調製した試料溶液100μLを上記プレ
ートに添加し、培養を続けた。
【0057】培養開始から6日目、培地を0.97mm
ol/L MTTを含むMEM培地に交換し、2時間培
養後、培地をイソプロパノールに交換して細胞内に生成
したブルーホルマザンを抽出した。溶出したブルーホル
マザンを含有するイソプロパノールについて、ブルーホ
ルマザンの吸収極大点がある570nmの吸光度を測定
した。なお、付着細胞の影響を補正するため、同時に6
50nmの吸光度も測定し、両吸光度の差をもってブル
ーホルマザンの生成量に比例する値とした(下記の計算
式における吸光度はこの補正済み吸光度である)。
ol/L MTTを含むMEM培地に交換し、2時間培
養後、培地をイソプロパノールに交換して細胞内に生成
したブルーホルマザンを抽出した。溶出したブルーホル
マザンを含有するイソプロパノールについて、ブルーホ
ルマザンの吸収極大点がある570nmの吸光度を測定
した。なお、付着細胞の影響を補正するため、同時に6
50nmの吸光度も測定し、両吸光度の差をもってブル
ーホルマザンの生成量に比例する値とした(下記の計算
式における吸光度はこの補正済み吸光度である)。
【0058】陽性対照としては、0.02ppmエチニ
ルエストラジオールを使用した。エストロゲン様作用
(エストロゲン依存性増殖作用)の強さは、試料無添加
時の吸光度を100%として次式により算出した。この
試験の結果を表4に示す。
ルエストラジオールを使用した。エストロゲン様作用
(エストロゲン依存性増殖作用)の強さは、試料無添加
時の吸光度を100%として次式により算出した。この
試験の結果を表4に示す。
【0059】
エストロゲン様作用(%)=A/B×100
【0060】上記式中、「A」は試料添加の場合の吸光
度、「B」は試料無添加の場合の吸光度を表す。
度、「B」は試料無添加の場合の吸光度を表す。
【0061】
[表4]試料NO.
抽 出 物 エストロゲン様作用率(%)
1 水抽出物 108.2
2 50%エタノール抽出物 119.5
3 エタノール抽出物 112.1
【0062】表4に示す結果から、アメリカニガキ抽出
物がエストロゲン様作用を有することが確認された。
物がエストロゲン様作用を有することが確認された。
【0063】〔試験例4〕ヒスタミン遊離抑制試験
下記の試験法によりヒスタミン遊離抑制作用を試験し
た。なお、下記の試験法は、細胞内のヒスタミンが遊離
されると同時にヘキソサミニダーゼも遊離されることを
利用して、ヘキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン
遊離抑制作用を評価する試験法である。
た。なお、下記の試験法は、細胞内のヒスタミンが遊離
されると同時にヘキソサミニダーゼも遊離されることを
利用して、ヘキソサミニダーゼ遊離を指標にヒスタミン
遊離抑制作用を評価する試験法である。
【0064】25cm2の培養フラスコに入れた培地
(15%FBS添加S−MEM培地;以下同じ)にRB
L−2H3細胞1.0×106個を播種し、37℃、5
%CO 2−95%airの下で4日間培養した。次いで
トリプシン処理し、遠心分離(800rpm,4分間)
して細胞を集めた。得られた細胞を4.0×105ce
ll/mLで培地に懸濁し、そこにマウスモノクロナー
ル抗ジニトロフェニル基IgE(DNP−Specif
ic IgE)を0.5μg/mLの濃度で添加した。
この細胞浮遊液を96穴プレートの1穴に付き100μ
Lずつ播種し、37℃、5%CO2−95%airの下
で24時間培養した。培養終了後、各穴中の培地を除去
し、シラガニアン緩衝液で2回洗浄した。次に上記緩衝
液30μLおよび試料溶液10μLを加え、37℃で1
0分間インキュベーションした。次にジニトロフェニル
化ウシ血清アルブミン(DNP−BSA)10μLを加
え、更に37℃で15分間インキュベーションした。そ
の後、氷冷下で上清10μLを新たな96穴プレートに
移し替え、これに1mmol/L p−ニトロフェニル
−N−アセチル−β−D−グルコサミド溶液10μLを
加え、37℃で1時間インキュベーションした。反応終
了後、0.1mol/L Na2CO3−Na 2HCO
3溶液250μLを加え、マイクロプレートリーダーに
て650nmを対照に415nmにおける吸光度測定を
行った(このとき測定した吸光度をAとする)。
(15%FBS添加S−MEM培地;以下同じ)にRB
L−2H3細胞1.0×106個を播種し、37℃、5
%CO 2−95%airの下で4日間培養した。次いで
トリプシン処理し、遠心分離(800rpm,4分間)
して細胞を集めた。得られた細胞を4.0×105ce
ll/mLで培地に懸濁し、そこにマウスモノクロナー
ル抗ジニトロフェニル基IgE(DNP−Specif
ic IgE)を0.5μg/mLの濃度で添加した。
この細胞浮遊液を96穴プレートの1穴に付き100μ
Lずつ播種し、37℃、5%CO2−95%airの下
で24時間培養した。培養終了後、各穴中の培地を除去
し、シラガニアン緩衝液で2回洗浄した。次に上記緩衝
液30μLおよび試料溶液10μLを加え、37℃で1
0分間インキュベーションした。次にジニトロフェニル
化ウシ血清アルブミン(DNP−BSA)10μLを加
え、更に37℃で15分間インキュベーションした。そ
の後、氷冷下で上清10μLを新たな96穴プレートに
移し替え、これに1mmol/L p−ニトロフェニル
−N−アセチル−β−D−グルコサミド溶液10μLを
加え、37℃で1時間インキュベーションした。反応終
了後、0.1mol/L Na2CO3−Na 2HCO
3溶液250μLを加え、マイクロプレートリーダーに
て650nmを対照に415nmにおける吸光度測定を
行った(このとき測定した吸光度をAとする)。
【0065】また、試料溶液の代りにシラガニアン緩衝
液を添加した細胞上清についても同様の処理と吸光度測
定を行った(このとき測定した吸光度をBとする)。
液を添加した細胞上清についても同様の処理と吸光度測
定を行った(このとき測定した吸光度をBとする)。
【0066】また、細胞上清と0.1mol/L Na
2CO3−Na2HCO3溶液を同様の処理で反応させ
たものについても吸光度測定を行った(このとき測定し
た吸光度をCとする)。
2CO3−Na2HCO3溶液を同様の処理で反応させ
たものについても吸光度測定を行った(このとき測定し
た吸光度をCとする)。
【0067】また、同様の処理と吸光度測定をDNP−
BSAのかわりにシラガニアン緩衝液を加えたものにつ
いても行った(このとき測定した吸光度をDとする)。そ
して、次式によりへキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)
を求めた。
BSAのかわりにシラガニアン緩衝液を加えたものにつ
いても行った(このとき測定した吸光度をDとする)。そ
して、次式によりへキソサミニダーゼ遊離抑制率(%)
を求めた。
【0068】遊離抑制率(%)=〔1−{(A−C−
D)/(B−D)}〕×100
D)/(B−D)}〕×100
【0069】試料濃度を段階的に減少させて上記遊離抑
制率の測定を行い、ヘキソサミニダーゼの遊離を50%
阻害する試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により
求めた。その結果を表5に示す。
制率の測定を行い、ヘキソサミニダーゼの遊離を50%
阻害する試料濃度(ppm;μg/mL)を内挿法により
求めた。その結果を表5に示す。
【0070】
[表5]試料NO.
抽 出 物 50%阻害試料濃度(ppm)
1 水抽出物 350
2 50%エタノール抽出物 316
3 エタノール抽出物 375
【0071】表5に示す結果から、アメリカニガキ抽出
物がヒスタミン遊離抑制作用を有することが確認され
た。また、このヒスタミン遊離抑制作用の程度は、抽出
物の濃度によって調節できることが確認された。
物がヒスタミン遊離抑制作用を有することが確認され
た。また、このヒスタミン遊離抑制作用の程度は、抽出
物の濃度によって調節できることが確認された。
【0072】〔試験例5〕サイクリックAMPホスホジ
エステラーゼ阻害試験 5mMの塩化マグネシウムを含有するトリス塩酸緩衝液
(pH7.5)0.2mLに胎児血清アルプミン溶液
0.1mLおよびサイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼ溶液0.1mLを加え、さらに試料溶液0.05m
Lを加え、37℃で5分間プレインキュベーションし
た。次いでサイクリックAMP溶液0.05mLを加
え、37℃で60分間インキュベーションした。沸騰浴
中で3分間煮沸して反応を停止させ、4℃で3500r
pm遠心分離し、上清中の反応基質5′−AMPを高速
液体クロマトグラフィーにより定量した。試料溶液を添
加せずに同様の酵素反応と反応基質の分析を行い、試料
無添加時の反応基質量に対する試料添加時の反応基質量
の比率より、試料のサイクリックAMPホスホジエステ
ラーゼ阻害率(%)を求めた。
エステラーゼ阻害試験 5mMの塩化マグネシウムを含有するトリス塩酸緩衝液
(pH7.5)0.2mLに胎児血清アルプミン溶液
0.1mLおよびサイクリックAMPホスホジエステラ
ーゼ溶液0.1mLを加え、さらに試料溶液0.05m
Lを加え、37℃で5分間プレインキュベーションし
た。次いでサイクリックAMP溶液0.05mLを加
え、37℃で60分間インキュベーションした。沸騰浴
中で3分間煮沸して反応を停止させ、4℃で3500r
pm遠心分離し、上清中の反応基質5′−AMPを高速
液体クロマトグラフィーにより定量した。試料溶液を添
加せずに同様の酵素反応と反応基質の分析を行い、試料
無添加時の反応基質量に対する試料添加時の反応基質量
の比率より、試料のサイクリックAMPホスホジエステ
ラーゼ阻害率(%)を求めた。
【0073】試料溶液の試料濃度を段階的に減少させて
上記の測定を繰り返し、サイクリックAMPホスホジエ
ステラーゼの活性を50%阻害する試料濃度IC
50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。その
結果を表6に示す。
上記の測定を繰り返し、サイクリックAMPホスホジエ
ステラーゼの活性を50%阻害する試料濃度IC
50(ppm;μg/mL)を内挿法により求めた。その
結果を表6に示す。
【0074】
[表6]試料NO.
抽 出 物 50%阻害試料濃度(ppm)
1 水抽出物 50.0
2 50%エタノール抽出物 45.0
3 エタノール抽出物 58.5
【0075】表6に示す結果から、アメリカニガキ抽出
物がサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用
を有することが確認された。また、このサイクリックA
MPホスホジエステラーゼ阻害作用の程度は、抽出物の
濃度によって調節できることが確認された。
物がサイクリックAMPホスホジエステラーゼ阻害作用
を有することが確認された。また、このサイクリックA
MPホスホジエステラーゼ阻害作用の程度は、抽出物の
濃度によって調節できることが確認された。
【0076】〔試験例6〕製造例1で得られた50%エ
タノール抽出物を配合した乳液(以下「実施例乳液」と
いう。)を常法に従って調整した。実施例乳液の組成を
以下に示す。
タノール抽出物を配合した乳液(以下「実施例乳液」と
いう。)を常法に従って調整した。実施例乳液の組成を
以下に示す。
【0077】
アメリカニガキ50%エタノール抽出物 0.5g
セチルアルコール 0.5g
ミツロウ 2.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 1.0g
グリセリンモノステアリン酸エステル 1.0g
ヒアルロン酸ナトリウム 0.1g
プロピレングリコール 5.0g
エタノール 3.0g
エチルパラベン 0.3g
香料 0.03g
精製水 残部(全量を100mlとする)
【0078】実施例乳液と、アメリカニガキ抽出物を含
まないほかは実施例乳液と同じ組成の比較例乳液につい
て、下記の評価試験を行った。肌荒れ状態の女性20名
(年齢27〜52歳)からなる被験者を選抜し、各被験
者に、顔の左半分には実施例乳液を、右半分には比較例
乳液を、朝夕各1回、3ヶ月間、顔面頬部に塗布させ
た。使用3ヶ月後の肌の状態について各被験者に感想を
述べさせた結果は、表7のとおりであった。
まないほかは実施例乳液と同じ組成の比較例乳液につい
て、下記の評価試験を行った。肌荒れ状態の女性20名
(年齢27〜52歳)からなる被験者を選抜し、各被験
者に、顔の左半分には実施例乳液を、右半分には比較例
乳液を、朝夕各1回、3ヶ月間、顔面頬部に塗布させ
た。使用3ヶ月後の肌の状態について各被験者に感想を
述べさせた結果は、表7のとおりであった。
【0079】
[表7] 評 価 項 目
実施例乳液 比較例乳液 優劣なし
肌に潤いが出てきた 20名 0名 0名
肌のシミ・クスミが解消 15名 2名 3名
肌のシワが改善 14名 1名 5名
【0080】表7に示されるように、実施例乳液を塗布
した領域は、比較例乳液を塗布した領域に比べて顕著に
肌荒れ(皮膚の老化)が改善された。このことから、ア
メリカニガキ抽出物が皮膚の抗老化作用を有することが
確認された。
した領域は、比較例乳液を塗布した領域に比べて顕著に
肌荒れ(皮膚の老化)が改善された。このことから、ア
メリカニガキ抽出物が皮膚の抗老化作用を有することが
確認された。
【0081】〔配合例1〕下記組成の化粧水を常法によ
り製造した。 アメリカニガキエタノール抽出物(製造例1) 0.5g グリセリン 4.0g 1,3-ブチレングリコール 4.0g エタノール 7.0g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 0.5g メチルパラベン 0.05g クエン酸 0.01g クエン酸ソーダ 0.1g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100mlとする)
り製造した。 アメリカニガキエタノール抽出物(製造例1) 0.5g グリセリン 4.0g 1,3-ブチレングリコール 4.0g エタノール 7.0g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.0) 0.5g メチルパラベン 0.05g クエン酸 0.01g クエン酸ソーダ 0.1g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100mlとする)
【0082】〔配合例2〕下記組成のクリームを常法に
より製造した。 アメリカニガキ水抽出物(製造例1) 1.5g セトステアリルアルコール 4.0g スクワラン 40.0g ミツロウ 3.0g 還元ラノリン 5.0g エチルパラベン 0.3g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 2.0g グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0g 1,3-ブチレングリコール 5.0g 香料 0.03g グリセリン 5.0g 精製水 残部(全量を100mlとする。 )
より製造した。 アメリカニガキ水抽出物(製造例1) 1.5g セトステアリルアルコール 4.0g スクワラン 40.0g ミツロウ 3.0g 還元ラノリン 5.0g エチルパラベン 0.3g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 2.0g グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0g 1,3-ブチレングリコール 5.0g 香料 0.03g グリセリン 5.0g 精製水 残部(全量を100mlとする。 )
【0083】〔配合例3〕下記組成のパックを常法によ
り製造した。 アメリカニガキ50%エタノール抽出物(製造例1) 6.0g ポリビニルアルコール 15.0g ポリエチレングリコール 3.0g プロピレングリコール 7.0g エタノール 10.0g メチルパラベン 0.05g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100mlとする)
り製造した。 アメリカニガキ50%エタノール抽出物(製造例1) 6.0g ポリビニルアルコール 15.0g ポリエチレングリコール 3.0g プロピレングリコール 7.0g エタノール 10.0g メチルパラベン 0.05g 香料 0.05g 精製水 残部(全量を100mlとする)
【0084】〔配合例4〕下記の組成の浴用剤を常法に
より製造した。 アメリカニガキエタノール抽出物(製造例1) 2.0g モノラウリン酸ソルビタン 1.0g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 1.5g カルボキシビニルポリマー 0.05g メチルパラベン 0.1g 1,3-ブチレングリコール 10.0g 変性アルコール 10.0g 香料 少量 精製水 残部(全量を100mlとする。)
より製造した。 アメリカニガキエタノール抽出物(製造例1) 2.0g モノラウリン酸ソルビタン 1.0g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O) 1.5g カルボキシビニルポリマー 0.05g メチルパラベン 0.1g 1,3-ブチレングリコール 10.0g 変性アルコール 10.0g 香料 少量 精製水 残部(全量を100mlとする。)
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、抗炎症剤、抗酸化剤ま
たは抗老化剤が提供される。また、本発明によれば、抗
炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有する皮膚化
粧料および浴用剤が提供される。本発明の抗炎症剤によ
れば、サイクリックAMPホスホジエステラーゼによるサ
イクリックAMPの分解、ヒスタミン遊離、一重項酸素の
発生等が関与する炎症を効果的に予防または改善するこ
とができる。また、本発明の抗酸化剤によれば、一重項
酸素消去作用による生体成分の酸化の防止を通じて、皮
膚のしわの形成や弾力性低下等の老化現象を効果的に予
防・治療することができる。さらに、本発明の抗老化剤
によれば、ヒアルロン酸合成促進作用および/またはエ
ストロゲン様作用を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性
低下等の老化現象を効果的に予防・治療することができ
る。本発明の抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤は、皮
膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているので皮
膚化粧料または浴用剤に配合するのに好適なものであ
り、本発明の皮膚化粧料および浴用剤は、皮膚の炎症や
老化を防止および/または改善するのに有用である。
たは抗老化剤が提供される。また、本発明によれば、抗
炎症作用、抗酸化作用または抗老化作用を有する皮膚化
粧料および浴用剤が提供される。本発明の抗炎症剤によ
れば、サイクリックAMPホスホジエステラーゼによるサ
イクリックAMPの分解、ヒスタミン遊離、一重項酸素の
発生等が関与する炎症を効果的に予防または改善するこ
とができる。また、本発明の抗酸化剤によれば、一重項
酸素消去作用による生体成分の酸化の防止を通じて、皮
膚のしわの形成や弾力性低下等の老化現象を効果的に予
防・治療することができる。さらに、本発明の抗老化剤
によれば、ヒアルロン酸合成促進作用および/またはエ
ストロゲン様作用を通じて、皮膚のしわの形成や弾力性
低下等の老化現象を効果的に予防・治療することができ
る。本発明の抗炎症剤、抗酸化剤および抗老化剤は、皮
膚に適用した場合の使用感と安全性に優れているので皮
膚化粧料または浴用剤に配合するのに好適なものであ
り、本発明の皮膚化粧料および浴用剤は、皮膚の炎症や
老化を防止および/または改善するのに有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 7/48 A61K 7/48
7/50 7/50
A61P 5/30 A61P 5/30
29/00 29/00
39/06 39/06
43/00 43/00
111 111
113 113
(72)発明者 岸田 直子
広島県尾道市向東町14703−10 丸善製薬
株式会社内
(72)発明者 大戸 信明
広島県尾道市向東町14703−10 丸善製薬
株式会社内
Fターム(参考) 4C083 AA082 AA111 AA112 AC022
AC072 AC102 AC122 AC302
AC422 AC442 AC482 AD042
AD092 AD112 AD512 CC02
CC04 CC05 CC07 CC25 DD23
DD27 DD31
4C088 AB12 AC01 AC03 AC04 AC05
AC06 AC11 CA03 MA63 NA14
ZA89 ZB11 ZC13 ZC20 ZC52
Claims (8)
- 【請求項1】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を有効成分として含有することを特徴とする抗炎症
剤。 - 【請求項2】 前記抽出物がサイクリックAMPホスホジ
エステラーゼ阻害作用および/またはヒスタミン遊離阻
害作用を有することを特徴とする請求項1記載の抗炎症
剤。 - 【請求項3】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を有効成分として含有することを特徴とする抗酸化
剤。 - 【請求項4】 前記抽出物が一重項酸素消去作用を有す
ることを特徴とする請求項3記載の抗酸化剤。 - 【請求項5】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を有効成分として含有することを特徴とする抗老化
剤。 - 【請求項6】 前記抽出物がヒアルロン酸合成促進作用
および/またはエストロゲン様作用を有することを特徴
とする請求項5記載の抗老化剤。 - 【請求項7】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を配合したことを特徴とする皮膚化粧料。 - 【請求項8】 アメリカニガキ(Quassia amara L.)抽
出物を配合したことを特徴とする浴用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001280103A JP2003081850A (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 皮膚化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001280103A JP2003081850A (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 皮膚化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003081850A true JP2003081850A (ja) | 2003-03-19 |
Family
ID=19104158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001280103A Pending JP2003081850A (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 皮膚化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003081850A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004359554A (ja) * | 2003-06-02 | 2004-12-24 | Spirulina Biological Lab Ltd | 老化防止剤及び皮膚外用剤 |
JP2007516185A (ja) * | 2003-07-07 | 2007-06-21 | トレル、 ジャン ノエル | 皮膚科用及び/又は化粧料用組成物における酸化防止剤の使用 |
JP2008266324A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-11-06 | Kose Corp | リポソーム組成物及び該リポソーム組成物を含有した皮膚外用剤 |
EP2279736A1 (en) * | 2004-03-12 | 2011-02-02 | Life Science Investments Ltd. | Microbicidal and antiparasitic compositions comprising quassinoids or quassionid-containing plant extracts |
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DE102014211205A1 (de) | 2014-06-12 | 2014-12-18 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Wirkstoffkombination für tiefenwirksamen Lifting-Effekt |
FR3009786A1 (fr) * | 2013-08-23 | 2015-02-27 | Basf Beauty Care Solutions F | Utilisation cosmetique ou dermatologique d'un extrait de quassia amara |
WO2014090524A3 (de) * | 2012-12-12 | 2015-03-12 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Wirkstoffe zur hautaufhellung ii |
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DE102016216866A1 (de) | 2016-09-06 | 2018-03-08 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Oxidatives Haarfärbemittel mit optimierter Liftleistung |
CN114617814A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-06-14 | 水羊化妆品制造有限公司 | 一种苦木提取物、其制备方法及应用 |
CN116999369A (zh) * | 2023-06-27 | 2023-11-07 | 山东福瑞达生物股份有限公司 | 一种含透明质酸与植物提取物的抗衰老复合物及其制备方法 |
-
2001
- 2001-09-14 JP JP2001280103A patent/JP2003081850A/ja active Pending
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CN114617814A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-06-14 | 水羊化妆品制造有限公司 | 一种苦木提取物、其制备方法及应用 |
CN114617814B (zh) * | 2022-03-30 | 2023-09-15 | 水羊化妆品制造有限公司 | 一种苦木提取物、其制备方法及应用 |
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