JP2003059564A - 電気接続用端子対 - Google Patents
電気接続用端子対Info
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- JP2003059564A JP2003059564A JP2001251638A JP2001251638A JP2003059564A JP 2003059564 A JP2003059564 A JP 2003059564A JP 2001251638 A JP2001251638 A JP 2001251638A JP 2001251638 A JP2001251638 A JP 2001251638A JP 2003059564 A JP2003059564 A JP 2003059564A
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- terminals
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- Processing Of Terminals (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成で、端子離脱時におけるアークの
発生を有効に抑止する。 【解決手段】 互いに嵌合する雄端子10と雌端子30
において、両端子を離脱させる際にアーク放電が発生す
るのを抑止するための構造であって、雄端子10の例え
ばタブ14の先端に、絶縁層16a及び導電層16bが
順に積層された静電容量形成部16が形成されたもの。
両端子10,30が完全に嵌合した状態では雌端子30
がタブ14の表面に直接接触する一方、両端子10,3
0が相互離脱する際には、雌端子30が静電容量形成部
16の導電層16bとタブ14の表面に同時接触する状
態を経てから導電層16bにのみ接触する状態に移行す
る。
発生を有効に抑止する。 【解決手段】 互いに嵌合する雄端子10と雌端子30
において、両端子を離脱させる際にアーク放電が発生す
るのを抑止するための構造であって、雄端子10の例え
ばタブ14の先端に、絶縁層16a及び導電層16bが
順に積層された静電容量形成部16が形成されたもの。
両端子10,30が完全に嵌合した状態では雌端子30
がタブ14の表面に直接接触する一方、両端子10,3
0が相互離脱する際には、雌端子30が静電容量形成部
16の導電層16bとタブ14の表面に同時接触する状
態を経てから導電層16bにのみ接触する状態に移行す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線やケーブル等
を電気的に相互接続するための電気接続用端子対に関す
るものである。
を電気的に相互接続するための電気接続用端子対に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気接続用の端子が組み込まれ
たコネクタは、相互に着脱されることを前提としてお
り、例えば自動車コネクタの場合、その保守・点検のた
め、数ヶ月〜数年に1度程度の頻度で切り離されること
が多い。ここで、前記端子は、一般に雄雌嵌合するよう
に構成されており、その嵌合状態で端子間での電気的導
通が行われ、当該嵌合状態から端子同士を離脱させるこ
とにより、電気的導通が遮断される。
たコネクタは、相互に着脱されることを前提としてお
り、例えば自動車コネクタの場合、その保守・点検のた
め、数ヶ月〜数年に1度程度の頻度で切り離されること
が多い。ここで、前記端子は、一般に雄雌嵌合するよう
に構成されており、その嵌合状態で端子間での電気的導
通が行われ、当該嵌合状態から端子同士を離脱させるこ
とにより、電気的導通が遮断される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のように端子同士
が相互離脱する際、電気的導通が即時的に遮断されるこ
とにより、端子間でアーク放電が発生するおそれがあ
る。特に近年は、バッテリー電圧の高圧化が検討されて
おり、このような使用電圧の上昇により比較的大きなア
ーク放電が生ずるおそれがある。
が相互離脱する際、電気的導通が即時的に遮断されるこ
とにより、端子間でアーク放電が発生するおそれがあ
る。特に近年は、バッテリー電圧の高圧化が検討されて
おり、このような使用電圧の上昇により比較的大きなア
ーク放電が生ずるおそれがある。
【0004】このようなアーク放電は、コネクタ安全性
確保の障害となるのみならず、端子を傷める要因ともな
り得る。特に雄端子は、雌端子への挿入のために先端部
が若干尖った形状となっており、相手方雌端子との着脱
及びそれに伴うアーク放電の繰り返しによって前記先端
部が変形しやすく、これにより、接触不良や、最悪の場
合には雌端子に挿入すること自体できなくなるおそれも
ある。
確保の障害となるのみならず、端子を傷める要因ともな
り得る。特に雄端子は、雌端子への挿入のために先端部
が若干尖った形状となっており、相手方雌端子との着脱
及びそれに伴うアーク放電の繰り返しによって前記先端
部が変形しやすく、これにより、接触不良や、最悪の場
合には雌端子に挿入すること自体できなくなるおそれも
ある。
【0005】かかる事態を回避するには、予め当該端子
への給電を遮断しておいてから端子同士を離脱させるよ
うにすればよいが、このような給電の遮断は必ず行われ
るとは限らず、当該遮断を忘れたまま誤って端子同士を
離脱させると上述のようなアーク放電が発生してしまう
結果となる。
への給電を遮断しておいてから端子同士を離脱させるよ
うにすればよいが、このような給電の遮断は必ず行われ
るとは限らず、当該遮断を忘れたまま誤って端子同士を
離脱させると上述のようなアーク放電が発生してしまう
結果となる。
【0006】本発明はこのような事情に鑑み、簡単な構
成で、端子同士の離脱時に発生するアーク放電を有効に
抑止することを目的とする。
成で、端子同士の離脱時に発生するアーク放電を有効に
抑止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記のような端子間のア
ーク放電は、これらの端子と並列に、適当な静電容量を
もったコンデンサを接続しておくことにより、有効に抑
止することが可能である。例えば、端子の接点同士の離
脱速度を100mm/minとした場合、図6に示すように、端
子対と並列に配された静電容量が大きくなるにつれてア
ーク放電の継続時間が短縮され、静電容量を800μF以
上にするとほとんどアークが発生しないことが実験によ
り確かめられている。
ーク放電は、これらの端子と並列に、適当な静電容量を
もったコンデンサを接続しておくことにより、有効に抑
止することが可能である。例えば、端子の接点同士の離
脱速度を100mm/minとした場合、図6に示すように、端
子対と並列に配された静電容量が大きくなるにつれてア
ーク放電の継続時間が短縮され、静電容量を800μF以
上にするとほとんどアークが発生しないことが実験によ
り確かめられている。
【0008】しかしながら、実際に前記端子対と並列に
コンデンサを接続することはきわめて困難であり、仮に
実現できたとしても構成は著しく複雑となって実用性は
非常に低い。
コンデンサを接続することはきわめて困難であり、仮に
実現できたとしても構成は著しく複雑となって実用性は
非常に低い。
【0009】そこで本発明者らは、実用に適した簡素な
構造で前記回路を構築すべく鋭意研究を重ね、その結
果、本発明に想到した。すなわち、本発明は、導体から
なる第1の端子と、導体からなり、前記第1の端子と嵌
合可能な第2の端子とを含み、両端子が嵌合した状態で
両端子間が電気的に導通される電気接続用端子対におい
て、前記第1の端子に、導電層と、この導電層と端子本
体との間に介在して両者を絶縁する絶縁層とを有する静
電容量形成部が局所的に設けられるとともに、前記第1
の端子と第2の端子とが完全に嵌合した状態では第2の
端子が前記静電容量形成部以外の第1の端子の本体部分
に接触し、前記第1の端子と第2の端子とが相互離脱す
る際には、第2の端子がまず前記導電層と第1の端子の
本体部分との双方に同時接触してから前記導電層にのみ
接触する状態に移行するように前記静電容量形成部の位
置が設定されているものである。
構造で前記回路を構築すべく鋭意研究を重ね、その結
果、本発明に想到した。すなわち、本発明は、導体から
なる第1の端子と、導体からなり、前記第1の端子と嵌
合可能な第2の端子とを含み、両端子が嵌合した状態で
両端子間が電気的に導通される電気接続用端子対におい
て、前記第1の端子に、導電層と、この導電層と端子本
体との間に介在して両者を絶縁する絶縁層とを有する静
電容量形成部が局所的に設けられるとともに、前記第1
の端子と第2の端子とが完全に嵌合した状態では第2の
端子が前記静電容量形成部以外の第1の端子の本体部分
に接触し、前記第1の端子と第2の端子とが相互離脱す
る際には、第2の端子がまず前記導電層と第1の端子の
本体部分との双方に同時接触してから前記導電層にのみ
接触する状態に移行するように前記静電容量形成部の位
置が設定されているものである。
【0010】この構成によれば、端子同士が離脱する
際、まず、第2の端子が第1の端子の本体部分と静電容
量形成部の導電層とに同時接触することにより、事実
上、端子同士の接点と並列に、前記静電容量形成部にお
ける絶縁層の厚みに相当する静電容量をもったコンデン
サが接続された状態となる。従って、その後に前記第2
の端子が第1の端子の端子本体から離れて導電層にのみ
接触する状態に移行する際に、当該第1の端子の端子本
体と第2の端子との間にアーク放電が発生することが前
記静電容量の存在によって有効に抑止される。このよう
にして第2の端子が前記導電層にのみ接触する状態に移
行した段階で、端子間の導通は遮断されているので、そ
の後はアーク放電発生のおそれなく両端子を安全に完全
離脱させることができる。
際、まず、第2の端子が第1の端子の本体部分と静電容
量形成部の導電層とに同時接触することにより、事実
上、端子同士の接点と並列に、前記静電容量形成部にお
ける絶縁層の厚みに相当する静電容量をもったコンデン
サが接続された状態となる。従って、その後に前記第2
の端子が第1の端子の端子本体から離れて導電層にのみ
接触する状態に移行する際に、当該第1の端子の端子本
体と第2の端子との間にアーク放電が発生することが前
記静電容量の存在によって有効に抑止される。このよう
にして第2の端子が前記導電層にのみ接触する状態に移
行した段階で、端子間の導通は遮断されているので、そ
の後はアーク放電発生のおそれなく両端子を安全に完全
離脱させることができる。
【0011】前記静電容量形成部が設けられる第1の端
子は、雌端子よりも形状が単純な雄端子であることがよ
り好ましい。すなわち、前記第1の端子を雄端子、前記
第2の端子を雌端子とすれば、前記第1の端子の先端部
分にこれを覆うように前記静電容量形成部を形成するこ
とにより、簡単な構造で前記アーク放電抑止効果を得る
ことができる。
子は、雌端子よりも形状が単純な雄端子であることがよ
り好ましい。すなわち、前記第1の端子を雄端子、前記
第2の端子を雌端子とすれば、前記第1の端子の先端部
分にこれを覆うように前記静電容量形成部を形成するこ
とにより、簡単な構造で前記アーク放電抑止効果を得る
ことができる。
【0012】前記第2の端子が第1の端子の端子本体と
静電容量形成部の導電層とに同時接触できるようにする
には、例えば、前記第2の端子に形成された撓み可能な
ばね片の表面に前記第1の端子と接触するための隆起接
点が形成され、両端子が離脱する際に前記隆起接点の頂
部が第1の端子の本体部分に接触すると同時に当該隆起
接点の頂部以外の部分が前記導電層に接触する構成にす
ればよい。この構成によれば、端子同士の離脱時に第2
の端子の隆起接点が第1の端子の本体部分から導電層上
に乗り上げる際に、当該隆起接点が前記第1の端子の本
体部分と導電層との双方に接触する状態を確実に形成す
ることが可能である。
静電容量形成部の導電層とに同時接触できるようにする
には、例えば、前記第2の端子に形成された撓み可能な
ばね片の表面に前記第1の端子と接触するための隆起接
点が形成され、両端子が離脱する際に前記隆起接点の頂
部が第1の端子の本体部分に接触すると同時に当該隆起
接点の頂部以外の部分が前記導電層に接触する構成にす
ればよい。この構成によれば、端子同士の離脱時に第2
の端子の隆起接点が第1の端子の本体部分から導電層上
に乗り上げる際に、当該隆起接点が前記第1の端子の本
体部分と導電層との双方に接触する状態を確実に形成す
ることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【0014】図1及び図2において、第1の端子である
雄端子10が絶縁ハウジング20の端子収容室22に組
み込まれてコネクタC1を構成する一方、第2の端子で
ある雌端子30が絶縁ハウジング40の端子収容室42
に組み込まれてコネクタC2を構成している。そして、
雄端子10と雌端子30とが図1に示すように完全に嵌
合した状態で、両端子10,30間が電気的に導通され
るようになっている。
雄端子10が絶縁ハウジング20の端子収容室22に組
み込まれてコネクタC1を構成する一方、第2の端子で
ある雌端子30が絶縁ハウジング40の端子収容室42
に組み込まれてコネクタC2を構成している。そして、
雄端子10と雌端子30とが図1に示すように完全に嵌
合した状態で、両端子10,30間が電気的に導通され
るようになっている。
【0015】雄端子10は、基部12と、この基部12
から前方に突出するタブ14とを一体に有し、基部12
の後端に電線端末が例えば圧着にて接続される図略の電
線接続部が形成されている。基部12の底壁には貫通孔
12aが形成され、これに絶縁ハウジング20側のラン
ス24が係合することにより、絶縁ハウジング20の端
子収容室22内に雄端子10の基部12が固定されると
ともに、同ハウジング20に形成されたフード26内に
前記タブ14が突出した状態となっている。
から前方に突出するタブ14とを一体に有し、基部12
の後端に電線端末が例えば圧着にて接続される図略の電
線接続部が形成されている。基部12の底壁には貫通孔
12aが形成され、これに絶縁ハウジング20側のラン
ス24が係合することにより、絶縁ハウジング20の端
子収容室22内に雄端子10の基部12が固定されると
ともに、同ハウジング20に形成されたフード26内に
前記タブ14が突出した状態となっている。
【0016】一方、雌端子30は、基部32と、この基
部32の前端に形成された箱型の電気接触部34とを一
体に有している。基部32の後端には、電線端末が例え
ば圧着にて接続される図略の電線接続部が形成され、電
気接触部34の底壁には貫通孔34aが形成されてい
る。そして、この貫通孔34aに絶縁ハウジング40側
のランス44が係合することにより、絶縁ハウジング4
0の端子収容室42内に雌端子30が固定された状態と
なっている。
部32の前端に形成された箱型の電気接触部34とを一
体に有している。基部32の後端には、電線端末が例え
ば圧着にて接続される図略の電線接続部が形成され、電
気接触部34の底壁には貫通孔34aが形成されてい
る。そして、この貫通孔34aに絶縁ハウジング40側
のランス44が係合することにより、絶縁ハウジング4
0の端子収容室42内に雌端子30が固定された状態と
なっている。
【0017】電気接触部34内では、その底壁から後方
へ折り返されたばね片35が存在しており、このばね片
35の上面に上向きに隆起する隆起接点35aが形成さ
れるとともに、この隆起接点35aと対向するように、
電気接触部34の天壁36に下向きに隆起する隆起接点
36aが形成されている。そして、この電気接触部34
内に前記雄端子10のタブ14がばね片35を下向きに
撓ませながら当該ばね片35と天壁36との間に割り込
むように挿入され、図1に示すように同タブ14の長手
方向中間部分に対して前記隆起接点35a,36aの頂
部が上下両側から接触することにより、雄端子10と雌
端子30との電気的導通が確保されるようになってい
る。
へ折り返されたばね片35が存在しており、このばね片
35の上面に上向きに隆起する隆起接点35aが形成さ
れるとともに、この隆起接点35aと対向するように、
電気接触部34の天壁36に下向きに隆起する隆起接点
36aが形成されている。そして、この電気接触部34
内に前記雄端子10のタブ14がばね片35を下向きに
撓ませながら当該ばね片35と天壁36との間に割り込
むように挿入され、図1に示すように同タブ14の長手
方向中間部分に対して前記隆起接点35a,36aの頂
部が上下両側から接触することにより、雄端子10と雌
端子30との電気的導通が確保されるようになってい
る。
【0018】さらに、この端子対10,30の特徴とし
て、前記タブ14の先端部、すなわち、図1に示す完全
嵌合状態で前記隆起接点35a,36aよりも前方に位
置する部分には、当該部分のタブ表面を表裏両面にわた
って覆う静電容量形成部16が形成されている。
て、前記タブ14の先端部、すなわち、図1に示す完全
嵌合状態で前記隆起接点35a,36aよりも前方に位
置する部分には、当該部分のタブ表面を表裏両面にわた
って覆う静電容量形成部16が形成されている。
【0019】この静電容量形成部16は、図3(a)
(b)に示すように、タブ14の表面上に形成された絶
縁層16aと、この絶縁層16aの上に積層された導電
層16bとからなり、この導電層16bとタブ14とは
前記絶縁層16aの介在によって互いに電気的に絶縁さ
れた状態となっている。
(b)に示すように、タブ14の表面上に形成された絶
縁層16aと、この絶縁層16aの上に積層された導電
層16bとからなり、この導電層16bとタブ14とは
前記絶縁層16aの介在によって互いに電気的に絶縁さ
れた状態となっている。
【0020】ここで、絶縁層16aは、導電層16bと
タブ14との間にアーク抑制用の静電容量を形成できる
ものであればよく、例えば、金属蒸着層[Al2O3(ア
ルマイト)層、SiO2層、Si3N4層、TiO2層な
ど]や、黒色処理層(CuO層)、クロメート処理層な
どの金属系絶縁層、絶縁性樹脂などの樹脂系絶縁層が好
適である。
タブ14との間にアーク抑制用の静電容量を形成できる
ものであればよく、例えば、金属蒸着層[Al2O3(ア
ルマイト)層、SiO2層、Si3N4層、TiO2層な
ど]や、黒色処理層(CuO層)、クロメート処理層な
どの金属系絶縁層、絶縁性樹脂などの樹脂系絶縁層が好
適である。
【0021】また前記絶縁性樹脂は溶媒と共に塗料(ペ
イント系塗料、エナメル系塗料、ワニス系塗料など)と
し、種々のコーティング方法(スプレーコーティング、
ディッピングなど)によって端子に塗布し、必要に応じ
て焼き付け処理してもよい。さらに絶縁性樹脂は粉末塗
装してもよく、フィルム成形後、端子に貼り付けてもよ
い。
イント系塗料、エナメル系塗料、ワニス系塗料など)と
し、種々のコーティング方法(スプレーコーティング、
ディッピングなど)によって端子に塗布し、必要に応じ
て焼き付け処理してもよい。さらに絶縁性樹脂は粉末塗
装してもよく、フィルム成形後、端子に貼り付けてもよ
い。
【0022】絶縁層16aの厚みも適宜設定可能である
が、一般には、0.5〜500μm程度、好ましくは5
〜50μm程度がよい。
が、一般には、0.5〜500μm程度、好ましくは5
〜50μm程度がよい。
【0023】また絶縁層の電気抵抗は、一般には1×1
016Ω以上とされるが、実質的にアークを抑止し得る静
電容量(例えば前記図6に示す場合では200μF以上の
静電容量)を形成できる範囲で設定が可能であり、厳密
な絶縁性は必ずしも要求されない。
016Ω以上とされるが、実質的にアークを抑止し得る静
電容量(例えば前記図6に示す場合では200μF以上の
静電容量)を形成できる範囲で設定が可能であり、厳密
な絶縁性は必ずしも要求されない。
【0024】一方、導電層16bの形成領域は、前記絶
縁層16aとほぼ同等でよく、当該絶縁層16aによっ
てタブ14から絶縁され、かつ、後述のように前記隆起
接点35a,36aがタブ14の表面と導電層16bと
に同時接触する状態が形成され得る領域であればよい。
縁層16aとほぼ同等でよく、当該絶縁層16aによっ
てタブ14から絶縁され、かつ、後述のように前記隆起
接点35a,36aがタブ14の表面と導電層16bと
に同時接触する状態が形成され得る領域であればよい。
【0025】導電層16bの好適な材質としては、例え
ば、導電性金属(Sn、Ni、Alなど)のめっき層、
導電性ポリマー層(アルカリ金属をドープしたポリアニ
リン層など)が挙げられる。金属めっきとしては、比較
的容易に絶縁層上に金属層を形成できる無電解めっきが
より好ましいが、この無電解めっきでは十分な強度が得
られにくい場合があるので、その場合には当該無電解め
っき層の表面をさらに他のめっき法(電解めっき法、溶
融めっき法)によって被覆してもよい。
ば、導電性金属(Sn、Ni、Alなど)のめっき層、
導電性ポリマー層(アルカリ金属をドープしたポリアニ
リン層など)が挙げられる。金属めっきとしては、比較
的容易に絶縁層上に金属層を形成できる無電解めっきが
より好ましいが、この無電解めっきでは十分な強度が得
られにくい場合があるので、その場合には当該無電解め
っき層の表面をさらに他のめっき法(電解めっき法、溶
融めっき法)によって被覆してもよい。
【0026】導電層16bの厚みも適宜設定可能である
が、端子同士の円滑な着脱を確保するには薄膜(例え
ば、厚み500μm以下、好ましくは100μm以下、
さらに好ましくは35μm以下)であることが好まし
い。
が、端子同士の円滑な着脱を確保するには薄膜(例え
ば、厚み500μm以下、好ましくは100μm以下、
さらに好ましくは35μm以下)であることが好まし
い。
【0027】次に、この端子対10,30の作用を図1
〜図4、さらには図5(a)〜(c)の模式回路図を参
照しながら説明する。
〜図4、さらには図5(a)〜(c)の模式回路図を参
照しながら説明する。
【0028】まず、図1に示した完全嵌合状態では、雄
端子10におけるタブ14の長手方向中間部と、雌端子
30における電気接触部34の両隆起接点35a,36
aの頂部とが直接接触しており、通常の端子対と同様、
両端子10,30の電気的導通が確保される。その一
方、静電容量形成部16では、タブ14と導電層16b
との間に絶縁層16aが介在しているため、図5(a)
に示すように、導電層16bはタブ14及び雌端子30
のいずれにも導通していない。
端子10におけるタブ14の長手方向中間部と、雌端子
30における電気接触部34の両隆起接点35a,36
aの頂部とが直接接触しており、通常の端子対と同様、
両端子10,30の電気的導通が確保される。その一
方、静電容量形成部16では、タブ14と導電層16b
との間に絶縁層16aが介在しているため、図5(a)
に示すように、導電層16bはタブ14及び雌端子30
のいずれにも導通していない。
【0029】この状態から、コネクタC1,C2の切り
離し操作、すなわち端子対10,30同士を離脱させる
操作を行うと、タブ14に対して両隆起接点35a,3
6aがタブ14の先端側へ相対的に移動する。そして、
その移動過程において、まず、図3(a)に示すような
状態、すなわち、両隆起接点35a,36aの頂部がタ
ブ14に接触しながら、当該隆起接点35a,36aの
先端部から少し外れた麓の部分が導電層16bに接触す
る状態、換言すれば、両隆起接点35a,36aがタブ
14の表面(端子本体表面)と静電容量形成部16の導
電層16bの双方に同時に接触する状態が形成される。
この状態は、図5(b)に示すように、電気接触部34
に対し、タブ14の本体部分と並列に静電容量形成部1
6が接続された状態をまさしく意味する。
離し操作、すなわち端子対10,30同士を離脱させる
操作を行うと、タブ14に対して両隆起接点35a,3
6aがタブ14の先端側へ相対的に移動する。そして、
その移動過程において、まず、図3(a)に示すような
状態、すなわち、両隆起接点35a,36aの頂部がタ
ブ14に接触しながら、当該隆起接点35a,36aの
先端部から少し外れた麓の部分が導電層16bに接触す
る状態、換言すれば、両隆起接点35a,36aがタブ
14の表面(端子本体表面)と静電容量形成部16の導
電層16bの双方に同時に接触する状態が形成される。
この状態は、図5(b)に示すように、電気接触部34
に対し、タブ14の本体部分と並列に静電容量形成部1
6が接続された状態をまさしく意味する。
【0030】この状態からさらに両隆起接点35a,3
6aがタブ先端側へ移動すると、図3(b)に示すよう
に、両隆起接点35a,36aの先端がタブ14の表面
から離れて導電層16b上に乗り上げた状態となる。こ
のとき、両隆起接点35a,36a及び導電層16bと
タブ14との間に介在する絶縁層16aによって所定の
静電容量が形成されているので、タブ14の表面から両
隆起接点35a,36aが離れるときに両者間にアーク
放電が発生することが有効に抑止され、これに起因する
端子の損傷等が防がれる。
6aがタブ先端側へ移動すると、図3(b)に示すよう
に、両隆起接点35a,36aの先端がタブ14の表面
から離れて導電層16b上に乗り上げた状態となる。こ
のとき、両隆起接点35a,36a及び導電層16bと
タブ14との間に介在する絶縁層16aによって所定の
静電容量が形成されているので、タブ14の表面から両
隆起接点35a,36aが離れるときに両者間にアーク
放電が発生することが有効に抑止され、これに起因する
端子の損傷等が防がれる。
【0031】その後、図4に示すように両隆起接点35
a,36aは導電層16bとも離れて両端子10,30
は完全に相互離脱する状態となるが、この時点では既に
端子10,30間での電気的導通は遮断されているの
で、両隆起接点35a,36aと導電層16bとの間で
アーク放電が発生するおそれはない。
a,36aは導電層16bとも離れて両端子10,30
は完全に相互離脱する状態となるが、この時点では既に
端子10,30間での電気的導通は遮断されているの
で、両隆起接点35a,36aと導電層16bとの間で
アーク放電が発生するおそれはない。
【0032】従って、ここに示した端子構造によれば、
タブ14の先端に絶縁層16a及び導電層16bからな
る静電容量形成部16を形成するだけの簡単な構成で、
端子10,30同士が離脱する際のアーク発生を有効に
抑止することができる。
タブ14の先端に絶縁層16a及び導電層16bからな
る静電容量形成部16を形成するだけの簡単な構成で、
端子10,30同士が離脱する際のアーク発生を有効に
抑止することができる。
【0033】なお、図示の雌端子30では、電気接触部
34におけるばね片35と天壁36との双方に隆起接点
35a,36aが形成されているが、かかる導通用の接
点はいずれか一方にのみ設けられていてもよい。その場
合、タブ14では前記接点に対応する片面のみ静電容量
形成部16を形成すればよい。
34におけるばね片35と天壁36との双方に隆起接点
35a,36aが形成されているが、かかる導通用の接
点はいずれか一方にのみ設けられていてもよい。その場
合、タブ14では前記接点に対応する片面のみ静電容量
形成部16を形成すればよい。
【0034】また、前記静電容量形成部16は、雄端子
に代えて雌端子に形成してもよい。例えば、前記図1等
に示した雌端子30において、その電気接触部34に、
図示のような隆起接点35a,36aに加え、表面に絶
縁層16a及び導電層16bが施されたアーク抑止用接
点を前記隆起接点35a,36bから外れた位置に設
け、当該隆起接点35a,36aからタブ14が離れる
前に当該タブ14が前記アーク抑止用接点に接触するよ
うに構成しても、前記と同様のアーク抑止効果を得るこ
とが可能である。
に代えて雌端子に形成してもよい。例えば、前記図1等
に示した雌端子30において、その電気接触部34に、
図示のような隆起接点35a,36aに加え、表面に絶
縁層16a及び導電層16bが施されたアーク抑止用接
点を前記隆起接点35a,36bから外れた位置に設
け、当該隆起接点35a,36aからタブ14が離れる
前に当該タブ14が前記アーク抑止用接点に接触するよ
うに構成しても、前記と同様のアーク抑止効果を得るこ
とが可能である。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明は、互いに嵌合する
第1の端子及び第2の端子において、第1の端子に局所
的に絶縁層及び導電層をもつ静電容量形成部を形成し、
両端子の完全嵌合状態では第2の端子が前記静電容量形
成部以外の第1の端子の本体部分に接触し、前記第1の
端子と第2の端子とが相互離脱する際には、第2の端子
がまず前記導電層と第1の端子の本体部分との双方に同
時接触してから前記導電層にのみ接触する状態に移行す
るようにしたものであるので、第1の端子に静電容量形
成部を形成するだけの簡単な構成で、端子同士の離脱時
に発生するアーク放電を有効に抑止することができる効
果がある。
第1の端子及び第2の端子において、第1の端子に局所
的に絶縁層及び導電層をもつ静電容量形成部を形成し、
両端子の完全嵌合状態では第2の端子が前記静電容量形
成部以外の第1の端子の本体部分に接触し、前記第1の
端子と第2の端子とが相互離脱する際には、第2の端子
がまず前記導電層と第1の端子の本体部分との双方に同
時接触してから前記導電層にのみ接触する状態に移行す
るようにしたものであるので、第1の端子に静電容量形
成部を形成するだけの簡単な構成で、端子同士の離脱時
に発生するアーク放電を有効に抑止することができる効
果がある。
【図1】本発明の実施の形態にかかる端子対の完全嵌合
状態を示す断面図である。
状態を示す断面図である。
【図2】前記端子対における雌端子の隆起接点が雄端子
のタブ表面と静電容量形成部の導電層の双方に同時接触
する状態を示す断面図である。
のタブ表面と静電容量形成部の導電層の双方に同時接触
する状態を示す断面図である。
【図3】(a)は図2の要部拡大図、(b)は前記隆起
接点が雄端子のタブ表面から離れて静電容量形成部の導
電層に乗り上げた状態を示す断面図である。
接点が雄端子のタブ表面から離れて静電容量形成部の導
電層に乗り上げた状態を示す断面図である。
【図4】前記雌端子と雄端子とが完全に離脱した状態を
示す断面側面図である。
示す断面側面図である。
【図5】(a)〜(c)は前記端子対の電気的作用を示
した模式回路図である。
した模式回路図である。
【図6】端子対と並列に接続されるコンデンサの静電容
量と端子間に発生するアーク放電の継続時間との関係を
示すグラフである。
量と端子間に発生するアーク放電の継続時間との関係を
示すグラフである。
10 雄端子
14 タブ
16 静電容量形成部
16a 絶縁層
16b 導電層
30 雌端子
34 電気接触部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H02G 15/08 H02G 15/08 Z
(72)発明者 平井 宏樹
愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号
株式会社オートネットワーク技術研究所内
(72)発明者 太田 孝士
愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号
株式会社オートネットワーク技術研究所内
(72)発明者 辻 良次
愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号
株式会社オートネットワーク技術研究所内
Fターム(参考) 5E021 FA01 FB07 FC07 FC38 JA08
MA09
5G355 AA03 BA01 BA11
5G375 AA02 CA02 CA19 DB16
Claims (3)
- 【請求項1】 導体からなる第1の端子と、導体からな
り、前記第1の端子と嵌合可能な第2の端子とを含み、
両端子が嵌合した状態で両端子間が電気的に導通される
電気接続用端子対において、前記第1の端子に、導電層
と、この導電層と端子本体との間に介在して両者を絶縁
する絶縁層とを有する静電容量形成部が局所的に設けら
れるとともに、前記第1の端子と第2の端子とが完全に
嵌合した状態では第2の端子が前記静電容量形成部以外
の第1の端子の本体部分に接触し、前記第1の端子と第
2の端子とが相互離脱する際には、第2の端子がまず前
記導電層と第1の端子の本体部分との双方に同時接触し
てから前記導電層にのみ接触する状態に移行するように
前記静電容量形成部の位置が設定されていることを特徴
とする電気接続用端子対。 - 【請求項2】 請求項1記載の電気接続用端子対におい
て、前記第1の端子が雄端子で前記第2の端子が雌端子
であり、前記第1の端子の先端部分にこれを覆うように
前記静電容量形成部が形成されていることを特徴とする
電気接続用端子対。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の電気接続用端子
対において、前記第2の端子に形成された撓み可能なば
ね片の表面に前記第1の端子と接触するための隆起接点
が形成され、両端子が離脱する際に前記隆起接点の頂部
が第1の端子の本体部分に接触すると同時に当該隆起接
点の頂部以外の部分が前記導電層に接触するように構成
されていることを特徴とする電気接続用端子対。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001251638A JP2003059564A (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | 電気接続用端子対 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001251638A JP2003059564A (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | 電気接続用端子対 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003059564A true JP2003059564A (ja) | 2003-02-28 |
Family
ID=19080250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001251638A Withdrawn JP2003059564A (ja) | 2001-08-22 | 2001-08-22 | 電気接続用端子対 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003059564A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007061116A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Daikin Ind Ltd | 空気調和機 |
JP2020149947A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | 矢崎総業株式会社 | 接続端子 |
-
2001
- 2001-08-22 JP JP2001251638A patent/JP2003059564A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007061116A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Daikin Ind Ltd | 空気調和機 |
JP2020149947A (ja) * | 2019-03-15 | 2020-09-17 | 矢崎総業株式会社 | 接続端子 |
JP7283929B2 (ja) | 2019-03-15 | 2023-05-30 | 矢崎総業株式会社 | 接続端子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081104 |