JP2001266985A - オス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接続構造 - Google Patents
オス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接続構造Info
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- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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- Y10S439/931—Conductive coating
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- Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)
- Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
- Cable Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 放電による端子の溶損と車両火災の発生を防
止する。 【解決手段】 メス型端子２に挿入されてメス型端子２
と接触するオス型端子１は、導体部３の少なくとも先端
部に抵抗体４を備え、メス型端子２との接触部が、メス
型端子２への挿入時には抵抗体４から導体部３へと切り
替わり、メス型端子２からの離脱時には抵抗体４から導
体部３へと切り替わるようにした。
止する。 【解決手段】 メス型端子２に挿入されてメス型端子２
と接触するオス型端子１は、導体部３の少なくとも先端
部に抵抗体４を備え、メス型端子２との接触部が、メス
型端子２への挿入時には抵抗体４から導体部３へと切り
替わり、メス型端子２からの離脱時には抵抗体４から導
体部３へと切り替わるようにした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車用
配線システムに使用される、大電力負荷に接続されるハ
ーネスの接続部やヒューズブロックの接続部等に適用可
能なオス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接
続構造に関する。
配線システムに使用される、大電力負荷に接続されるハ
ーネスの接続部やヒューズブロックの接続部等に適用可
能なオス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接
続構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、この種の電気接続構造として
自動車用ワイヤハーネスのコネクタが知られている。コ
ネクタは、そのオス端子、メス端子ともに銅又銅合金の
板状体をプレス加工したものを使用し、通常はその表面
にスズメッキ等が施される。また、電気自動車用のコネ
クタ端子には、一部銀メッキを施しているものも知られ
ている。
自動車用ワイヤハーネスのコネクタが知られている。コ
ネクタは、そのオス端子、メス端子ともに銅又銅合金の
板状体をプレス加工したものを使用し、通常はその表面
にスズメッキ等が施される。また、電気自動車用のコネ
クタ端子には、一部銀メッキを施しているものも知られ
ている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】近年、環境問題や燃費
向上の要求から、自動車用機器は機械制御から電動制御
に変わりつつある。例えばパワーステアリングは、従
来、エンジンの回転数で動力を発生していたが、電気的
に動力を発生する、いわゆる電動パワステも開発されて
いる。このため、現在最大で数ワット程度の電気的負荷
が、将来は数キロワットにも及ぶと見込まれている。ま
た、これと同時に電力供給の効率化という観点から、車
輌の電源電圧を現在の１４Ｖから４２Ｖに昇圧すること
も考えられている。
向上の要求から、自動車用機器は機械制御から電動制御
に変わりつつある。例えばパワーステアリングは、従
来、エンジンの回転数で動力を発生していたが、電気的
に動力を発生する、いわゆる電動パワステも開発されて
いる。このため、現在最大で数ワット程度の電気的負荷
が、将来は数キロワットにも及ぶと見込まれている。ま
た、これと同時に電力供給の効率化という観点から、車
輌の電源電圧を現在の１４Ｖから４２Ｖに昇圧すること
も考えられている。
【０００４】このような昇圧された電源から大電力を供
給された負荷が動作中に、ユーザがその負荷につながる
ハーネスのコネクタを離脱又は挿入すると、オス端子と
メス端子の先端部でアーク放電が発生し、そのエネルギ
ーでコネクタ端子が溶損したり、放電花火が継続するこ
とにより車両火災に至ることが想定される。
給された負荷が動作中に、ユーザがその負荷につながる
ハーネスのコネクタを離脱又は挿入すると、オス端子と
メス端子の先端部でアーク放電が発生し、そのエネルギ
ーでコネクタ端子が溶損したり、放電花火が継続するこ
とにより車両火災に至ることが想定される。
【０００５】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、電気接続部のアーク発生を防止し
て、端子部の溶損、放電による車両火災の発生を防止す
ることができるオス型端子並びにコネクタ及び電気接続
構造を提供することを目的とする。
めになされたもので、電気接続部のアーク発生を防止し
て、端子部の溶損、放電による車両火災の発生を防止す
ることができるオス型端子並びにコネクタ及び電気接続
構造を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の第１のオス型端
子は、メス型端子に挿入されて前記メス型端子と接触す
るオス型端子において、導体部の少なくとも先端部に抵
抗体を備え、前記メス型端子との接触部が、前記メス型
端子への挿入時には前記抵抗体から前記導体部へと切り
替わり、前記メス型端子からの離脱時には前記導体部か
ら前記抵抗体へと切り替わるようにしたことを特徴とす
る。また、本発明に係る第１のコネクタは、上記オス型
端子を１又は複数設けたものであり、本発明に係る第１
の電気接続構造は、上記オス型端子とそれが挿入される
メス型端子とを備えたものである。
子は、メス型端子に挿入されて前記メス型端子と接触す
るオス型端子において、導体部の少なくとも先端部に抵
抗体を備え、前記メス型端子との接触部が、前記メス型
端子への挿入時には前記抵抗体から前記導体部へと切り
替わり、前記メス型端子からの離脱時には前記導体部か
ら前記抵抗体へと切り替わるようにしたことを特徴とす
る。また、本発明に係る第１のコネクタは、上記オス型
端子を１又は複数設けたものであり、本発明に係る第１
の電気接続構造は、上記オス型端子とそれが挿入される
メス型端子とを備えたものである。
【０００７】本発明によれば、メス型端子への挿入時
に、メス型端子は、まずオス型端子の抵抗体と接触し、
この抵抗体に沿って移動した後に導体部と接触する。即
ち、メス型端子との接触時には、オス型端子は、抵抗体
を介してメス型端子と接触することになるので、抵抗体
によって負荷電力を小さくすることができ、これにより
放電の発生を効果的に抑制することができる。また、メ
ス型端子からの離脱時には、メス型端子は、導体部から
抵抗体へと移動するので、導体部から急激に開放状態と
なるよりも負荷電力の変化が抑えられ、放電の発生が抑
制される。従って、この発明によれば、端子の溶損及び
放電による車両火災の発生防止を図ることができる。
に、メス型端子は、まずオス型端子の抵抗体と接触し、
この抵抗体に沿って移動した後に導体部と接触する。即
ち、メス型端子との接触時には、オス型端子は、抵抗体
を介してメス型端子と接触することになるので、抵抗体
によって負荷電力を小さくすることができ、これにより
放電の発生を効果的に抑制することができる。また、メ
ス型端子からの離脱時には、メス型端子は、導体部から
抵抗体へと移動するので、導体部から急激に開放状態と
なるよりも負荷電力の変化が抑えられ、放電の発生が抑
制される。従って、この発明によれば、端子の溶損及び
放電による車両火災の発生防止を図ることができる。
【０００８】また、本発明に係る第２のオス型端子は、
メス型端子に挿入される板状の絶縁体と、この絶縁体の
少なくとも一方の面に、蒸着、印刷、メッキ又は貼付に
より設けられた導体部と、この導体部の先端に設けられ
た抵抗体とを備えたことを特徴とする。また、本発明に
係る第２のコネクタは、上記オス型端子を１又は複数設
けたものであり、本発明に係る第２の電気接続構造は、
上記オス型端子とそれが挿入されるメス型端子とを備え
たものである。
メス型端子に挿入される板状の絶縁体と、この絶縁体の
少なくとも一方の面に、蒸着、印刷、メッキ又は貼付に
より設けられた導体部と、この導体部の先端に設けられ
た抵抗体とを備えたことを特徴とする。また、本発明に
係る第２のコネクタは、上記オス型端子を１又は複数設
けたものであり、本発明に係る第２の電気接続構造は、
上記オス型端子とそれが挿入されるメス型端子とを備え
たものである。
【０００９】また、本発明に係る第３のオス型端子は、
メス型端子に挿入される板状の抵抗体と、この抵抗体の
少なくとも一方の面に、少なくともその先端部を除いて
蒸着、印刷、メッキ又は貼付により設けられた導体部と
を備えたことを特徴とする。また、本発明に係る第３の
コネクタは、上記オス型端子を１又は複数設けたもので
あり、本発明に係る第３の電気接続構造は、上記オス型
端子とそれが挿入されるメス型端子とを備えたものであ
る。
メス型端子に挿入される板状の抵抗体と、この抵抗体の
少なくとも一方の面に、少なくともその先端部を除いて
蒸着、印刷、メッキ又は貼付により設けられた導体部と
を備えたことを特徴とする。また、本発明に係る第３の
コネクタは、上記オス型端子を１又は複数設けたもので
あり、本発明に係る第３の電気接続構造は、上記オス型
端子とそれが挿入されるメス型端子とを備えたものであ
る。
【００１０】この第２、第３の発明によれば、板状の絶
縁体の少なくとも一方の面に導体部を蒸着、印刷、メッ
キ又は貼付等の方法で設けると共に、その先端部に抵抗
体を設けるか、又は、板状の抵抗体の少なくとも一方の
面に、少なくともその先端部を除いて蒸着、印刷、メッ
キ又は貼付により設けられた導体部を設けるようにして
いるので、メス型端子への挿入時に、メス型端子は、ま
ずオス型端子の先端部の抵抗体と接触し、この抵抗体に
沿って移動した後に導体部と接触する。また、メス型端
子からの離脱時には、メス型端子は、導体部から先端部
の抵抗体へと移動する。このため、オス型端子の挿脱時
の負荷電力を抑制して端子の溶損や車両火災の発生等を
防止することができる。また、この発明によれば、製造
工程が簡単であり、製造コストを削減することができ
る。
縁体の少なくとも一方の面に導体部を蒸着、印刷、メッ
キ又は貼付等の方法で設けると共に、その先端部に抵抗
体を設けるか、又は、板状の抵抗体の少なくとも一方の
面に、少なくともその先端部を除いて蒸着、印刷、メッ
キ又は貼付により設けられた導体部を設けるようにして
いるので、メス型端子への挿入時に、メス型端子は、ま
ずオス型端子の先端部の抵抗体と接触し、この抵抗体に
沿って移動した後に導体部と接触する。また、メス型端
子からの離脱時には、メス型端子は、導体部から先端部
の抵抗体へと移動する。このため、オス型端子の挿脱時
の負荷電力を抑制して端子の溶損や車両火災の発生等を
防止することができる。また、この発明によれば、製造
工程が簡単であり、製造コストを削減することができ
る。
【００１１】また、本発明に係る第４のオス型端子は、
メス型端子に挿入される板状の導体板と、この導体板の
先端にモールド、蒸着、印刷、貼付又は填め込みにより
設けられた抵抗体とを備えたことを特徴とする。また、
本発明に係る第４のコネクタは、上記オス型端子を１又
は複数設けたものであり、本発明に係る第４の電気接続
構造は、上記オス型端子とそれが挿入されるメス型端子
とを備えたものである。
メス型端子に挿入される板状の導体板と、この導体板の
先端にモールド、蒸着、印刷、貼付又は填め込みにより
設けられた抵抗体とを備えたことを特徴とする。また、
本発明に係る第４のコネクタは、上記オス型端子を１又
は複数設けたものであり、本発明に係る第４の電気接続
構造は、上記オス型端子とそれが挿入されるメス型端子
とを備えたものである。
【００１２】この発明によれば、板状の導電板の先端に
モールド、印刷、貼付又は填め込みにより抵抗体を設け
たので、メス型端子への挿入時に、メス型端子は、まず
オス型端子の先端部の抵抗体と接触し、この抵抗体に沿
って移動した後に導電板と接触する。また、メス型端子
からの離脱時には、メス型端子は、導電板から先端部の
抵抗体へと移動する。このため、オス型端子の挿脱時の
負荷電力を抑制して端子の溶損や車両火災の発生を防止
することができる。
モールド、印刷、貼付又は填め込みにより抵抗体を設け
たので、メス型端子への挿入時に、メス型端子は、まず
オス型端子の先端部の抵抗体と接触し、この抵抗体に沿
って移動した後に導電板と接触する。また、メス型端子
からの離脱時には、メス型端子は、導電板から先端部の
抵抗体へと移動する。このため、オス型端子の挿脱時の
負荷電力を抑制して端子の溶損や車両火災の発生を防止
することができる。
【００１３】なお、上述した抵抗体のメス型端子への挿
入方向と直交する断面が、先端側から基端側に向かうに
つれて小さくなるように形成されていると、導体部から
抵抗体への切り替わり時及び抵抗体と離脱状態との切り
替わり時の負荷電力の変動を少なくすることができ、放
電抑制効果は更に向上する。
入方向と直交する断面が、先端側から基端側に向かうに
つれて小さくなるように形成されていると、導体部から
抵抗体への切り替わり時及び抵抗体と離脱状態との切り
替わり時の負荷電力の変動を少なくすることができ、放
電抑制効果は更に向上する。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づき、本発
明の好ましい実施の形態について説明する。図１は、本
発明の第１の実施例に係るコネクタ端子を示す斜視図で
あり、図２は、その一部を断面で示す側面図である。こ
のコネクタは、オス型端子１と、このオス型端子１が挿
入されるメス型端子２とからなる。オス型端子１は、メ
ス型端子に挿入可能な幅、長さ及び厚さを有する導電板
３と、この導電板３の先端に配置された抵抗体４とによ
り構成されている。抵抗体４は、基端側にＶ溝を形成し
て先端側から基端側にかけて挿脱方向と直交する断面が
徐々に小さくなるように形成されている。導電板３の先
端部は、抵抗体４のＶ溝と嵌合するナイフエッジ状に形
成されている。そして、導電板３の上下面と抵抗体４の
上下面とが同一面上で連続するように、抵抗体４が導電
板３の先端に填め込まれ、接着されている。導電板３の
基端部には、電線６の導線先端部を固定する導線固定部
７及び電線６の被覆部を固定する被覆固定部８が形成さ
れている。なお、導電板３としては、例えば、銅、黄銅
等を使用することができる。また、抵抗体４としては、
好ましくは耐アーク放電性に優れたカーボンやタングス
テンなどを使用することができる。
明の好ましい実施の形態について説明する。図１は、本
発明の第１の実施例に係るコネクタ端子を示す斜視図で
あり、図２は、その一部を断面で示す側面図である。こ
のコネクタは、オス型端子１と、このオス型端子１が挿
入されるメス型端子２とからなる。オス型端子１は、メ
ス型端子に挿入可能な幅、長さ及び厚さを有する導電板
３と、この導電板３の先端に配置された抵抗体４とによ
り構成されている。抵抗体４は、基端側にＶ溝を形成し
て先端側から基端側にかけて挿脱方向と直交する断面が
徐々に小さくなるように形成されている。導電板３の先
端部は、抵抗体４のＶ溝と嵌合するナイフエッジ状に形
成されている。そして、導電板３の上下面と抵抗体４の
上下面とが同一面上で連続するように、抵抗体４が導電
板３の先端に填め込まれ、接着されている。導電板３の
基端部には、電線６の導線先端部を固定する導線固定部
７及び電線６の被覆部を固定する被覆固定部８が形成さ
れている。なお、導電板３としては、例えば、銅、黄銅
等を使用することができる。また、抵抗体４としては、
好ましくは耐アーク放電性に優れたカーボンやタングス
テンなどを使用することができる。
【００１５】一方、メス型端子２は、従来と同様の構造
となっており、先端部を側方から中央内側に向けて湾曲
させてその内側に向かう先端部でオス型端子１の導電板
３と接触する接触部１２を形成した導電板１１からな
る。この導電板１１の基端部にも、オス型端子１と同様
に電線１３の導線先端部を固定する導線固定部１４及び
電線１３の被覆部を固定する被覆固定部１５が形成され
ている。
となっており、先端部を側方から中央内側に向けて湾曲
させてその内側に向かう先端部でオス型端子１の導電板
３と接触する接触部１２を形成した導電板１１からな
る。この導電板１１の基端部にも、オス型端子１と同様
に電線１３の導線先端部を固定する導線固定部１４及び
電線１３の被覆部を固定する被覆固定部１５が形成され
ている。
【００１６】この構成によれば、図２（ａ）に示すよう
に、オス型端子１がメス型端子２に挿入されている状態
では、オス型端子１の導電板３とメス型端子２の接触部
１２とが接触して導通状態を保っている。図２（ｂ）に
示すように、オス型端子１をメス型端子２から引き抜く
と、メス型端子２の接触部１２は、オス型端子１の導電
板３から抵抗体４へと移動する。しかし、接触部１２
は、抵抗体４の薄い部分を介して導電板３と接続を維持
しているので、急激な負荷電力の変動がなく、放電は生
じない。
に、オス型端子１がメス型端子２に挿入されている状態
では、オス型端子１の導電板３とメス型端子２の接触部
１２とが接触して導通状態を保っている。図２（ｂ）に
示すように、オス型端子１をメス型端子２から引き抜く
と、メス型端子２の接触部１２は、オス型端子１の導電
板３から抵抗体４へと移動する。しかし、接触部１２
は、抵抗体４の薄い部分を介して導電板３と接続を維持
しているので、急激な負荷電力の変動がなく、放電は生
じない。
【００１７】図３は、オス型端子１とメス型端子２の嵌
合距離と、両端子１，２間の抵抗値とを示したグラフで
ある。抵抗体４としてカーボン抵抗を使用して実験した
ところ、嵌合状態から離脱状態まで、カーボン抵抗値が
滑らかに変化していることが確認できた。図４は、負荷
電力と端子溶損との関係を示すグラフである。図示のよ
うに、負荷電力が大きくなると、放電による端子の溶損
が大きくなることが実験で確認されている。したがっ
て、負荷抵抗が小さいほど放電による端子の破壊力は大
きくなる。このことから明らかなように、本実施例のコ
ネクタによれば、オス型端子１の先端に抵抗体４を設け
ることにより、負荷抵抗が増加して端子の溶損を防ぐこ
とができる。
合距離と、両端子１，２間の抵抗値とを示したグラフで
ある。抵抗体４としてカーボン抵抗を使用して実験した
ところ、嵌合状態から離脱状態まで、カーボン抵抗値が
滑らかに変化していることが確認できた。図４は、負荷
電力と端子溶損との関係を示すグラフである。図示のよ
うに、負荷電力が大きくなると、放電による端子の溶損
が大きくなることが実験で確認されている。したがっ
て、負荷抵抗が小さいほど放電による端子の破壊力は大
きくなる。このことから明らかなように、本実施例のコ
ネクタによれば、オス型端子１の先端に抵抗体４を設け
ることにより、負荷抵抗が増加して端子の溶損を防ぐこ
とができる。
【００１８】図５は、本発明の第２の実施例に係るコネ
クタを示す斜視図である。この実施例のコネクタは、ハ
ウジング３１と、このハウジング３１と嵌合するメスコ
ネクタ３２とを有する。ハウジング３１の内部には、図
６に平面図を示したように、ワイヤハーネス３３を基端
部に半田付けしたオス型連端子３４が内蔵されている。
このオス型連端子３４は、櫛歯状に形成された絶縁ベー
ス３５の各櫛歯の部分に凹部を形成し、この凹部に短冊
状の導電板３６を嵌合し接着すると共に、先端部に抵抗
体４０を配置したものである。なお、この例では、オス
型連端子３４が上下に２段配置されている。絶縁ベース
３５としては、例えば融点が高い（例えば２０００℃以
上）セラミック、ホーロー、窒化アルミ等の高耐熱材料
を用いることが望ましい。
クタを示す斜視図である。この実施例のコネクタは、ハ
ウジング３１と、このハウジング３１と嵌合するメスコ
ネクタ３２とを有する。ハウジング３１の内部には、図
６に平面図を示したように、ワイヤハーネス３３を基端
部に半田付けしたオス型連端子３４が内蔵されている。
このオス型連端子３４は、櫛歯状に形成された絶縁ベー
ス３５の各櫛歯の部分に凹部を形成し、この凹部に短冊
状の導電板３６を嵌合し接着すると共に、先端部に抵抗
体４０を配置したものである。なお、この例では、オス
型連端子３４が上下に２段配置されている。絶縁ベース
３５としては、例えば融点が高い（例えば２０００℃以
上）セラミック、ホーロー、窒化アルミ等の高耐熱材料
を用いることが望ましい。
【００１９】一方のメスコネクタ３２は、従来と同様の
もので、オス型連端子３４の各櫛歯部分が挿入される図
示しないメス型端子を備え、このメス型端子の基端部が
ワイヤハーネス３７と、例えばかしめ等によって接続さ
れている。ハウジング３１とメスコネクタ３２とは、嵌
合状態でスナップ係合部３８，３９が互いに係合して抜
けが防止される。この実施例においても、ハウジング３
１とメスコネクタ３２との着脱時にオス型連端子３４の
先端部に配置された抵抗体４０を介して両端子が接触す
るので、放電が抑制されて端子の溶損及び火災防止を図
ることができる。
もので、オス型連端子３４の各櫛歯部分が挿入される図
示しないメス型端子を備え、このメス型端子の基端部が
ワイヤハーネス３７と、例えばかしめ等によって接続さ
れている。ハウジング３１とメスコネクタ３２とは、嵌
合状態でスナップ係合部３８，３９が互いに係合して抜
けが防止される。この実施例においても、ハウジング３
１とメスコネクタ３２との着脱時にオス型連端子３４の
先端部に配置された抵抗体４０を介して両端子が接触す
るので、放電が抑制されて端子の溶損及び火災防止を図
ることができる。
【００２０】図７は、図６に示したメスコネクタ３２同
士をハウジング４１を介して接続する第３の実施例を示
す斜視図である。この実施例では、ハウジング４１の内
部に図８に示すような、両端がオス型端子のオス型連端
子４２が内蔵されている。オス型連端子４２は、両端が
櫛歯状に形成された絶縁体ベース４３と、この絶縁体ベ
ース４３の各櫛歯部分に貼付された短冊状の導電板４４
と、両櫛歯部分の先端に設けられた抵抗体４５とを備え
る。この実施例では、抵抗体４５の平面形状が、基端側
をＶ字形とする形状となっており、これによりメス型端
子との接触部が基端側に移動する毎に、両端子間の抵抗
値が減少するようになっている。なお、この実施例で
も、オス型連端子４２は上下に２段設けられている。
士をハウジング４１を介して接続する第３の実施例を示
す斜視図である。この実施例では、ハウジング４１の内
部に図８に示すような、両端がオス型端子のオス型連端
子４２が内蔵されている。オス型連端子４２は、両端が
櫛歯状に形成された絶縁体ベース４３と、この絶縁体ベ
ース４３の各櫛歯部分に貼付された短冊状の導電板４４
と、両櫛歯部分の先端に設けられた抵抗体４５とを備え
る。この実施例では、抵抗体４５の平面形状が、基端側
をＶ字形とする形状となっており、これによりメス型端
子との接触部が基端側に移動する毎に、両端子間の抵抗
値が減少するようになっている。なお、この実施例で
も、オス型連端子４２は上下に２段設けられている。
【００２１】図９は、更に他の実施例を示す図である。
同図（ａ）は、オス型端子５１を構成する導電板５２の
裏面に抵抗体プレート５３を添設した例である。なお、
上述した連端子の場合には、抵抗体プレートの上面に印
刷、蒸着、メッキ等の方法で導体を形成するようにして
も良い。同図（ｂ）は、オス型端子６１を構成する絶縁
板６２の両面に蒸着、印刷、メッキなどの方法で導体層
６３，６４を形成すると共に、先端部に抵抗体６５を形
成した例である。この例は、図６及び図８に示したオス
型連端子を製造するのに特に適している。また、この他
にも、例えば導電板の先端部にモールド、蒸着、印刷、
貼付又は埋込等の方法により抵抗体を形成するようにし
ても良い。
同図（ａ）は、オス型端子５１を構成する導電板５２の
裏面に抵抗体プレート５３を添設した例である。なお、
上述した連端子の場合には、抵抗体プレートの上面に印
刷、蒸着、メッキ等の方法で導体を形成するようにして
も良い。同図（ｂ）は、オス型端子６１を構成する絶縁
板６２の両面に蒸着、印刷、メッキなどの方法で導体層
６３，６４を形成すると共に、先端部に抵抗体６５を形
成した例である。この例は、図６及び図８に示したオス
型連端子を製造するのに特に適している。また、この他
にも、例えば導電板の先端部にモールド、蒸着、印刷、
貼付又は埋込等の方法により抵抗体を形成するようにし
ても良い。
【００２２】上述した各実施例は、極めて簡単な構造で
あり、コストアップを最小限に抑えられ、従来のメス型
端子やメスコネクタをそのまま使用することができると
いうメリットがある。なお、本発明は、上述したコネク
タだけでなく、例えばヒューズの接続部等、大電力負荷
に接続される全ての電気接続構造に適用可能である。
あり、コストアップを最小限に抑えられ、従来のメス型
端子やメスコネクタをそのまま使用することができると
いうメリットがある。なお、本発明は、上述したコネク
タだけでなく、例えばヒューズの接続部等、大電力負荷
に接続される全ての電気接続構造に適用可能である。
【００２３】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、オス
型端子は、抵抗体を介してメス型端子と接触することに
なるので、抵抗体によって負荷電力を小さくすることが
でき、これにより放電の発生を効果的に抑制することが
でき、端子の溶損及び放電による車両火災の発生防止を
図ることができる。
型端子は、抵抗体を介してメス型端子と接触することに
なるので、抵抗体によって負荷電力を小さくすることが
でき、これにより放電の発生を効果的に抑制することが
でき、端子の溶損及び放電による車両火災の発生防止を
図ることができる。
【図１】 本発明の第１の実施例に係るコネクタ端子の
斜視図である。
斜視図である。
【図２】 同コネクタの一部を断面で示した側面図であ
る。
る。
【図３】 同コネクタの嵌合距離と端子間抵抗値との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図４】 負荷電力と端子溶損との関係を示すグラフで
ある。
ある。
【図５】 本発明の第２の実施例に係るコネクタの斜視
図である。
図である。
【図６】 同コネクタのハウジングに内蔵されるオス型
連端子を示す平面図である。
連端子を示す平面図である。
【図７】 本発明の第３の実施例に係るコネクタの斜視
図である。
図である。
【図８】 同コネクタのハウジングに内蔵されるオス型
連端子を示す平面図である。
連端子を示す平面図である。
【図９】 本発明の更に他の実施例を示す一部を断面で
示した側面図である。
示した側面図である。
１，５１，６１…オス型端子、２…メス型端子、３，１
１，３６，４４，５２…導電板、４，４０，４５，６５
…抵抗体、６，１３…電線、３１，４１…ハウジング、
３２…メスコネクタ、３４，４２…オス型連端子、３
５，４３…絶縁ベース、５３…抵抗体プレート、６２…
絶縁板、６３，６４…導体層、６５…抵抗体。
１，３６，４４，５２…導電板、４，４０，４５，６５
…抵抗体、６，１３…電線、３１，４１…ハウジング、
３２…メスコネクタ、３４，４２…オス型連端子、３
５，４３…絶縁ベース、５３…抵抗体プレート、６２…
絶縁板、６３，６４…導体層、６５…抵抗体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０２Ｇ 15/02 Ｈ０１Ｒ 107:00 // Ｈ０１Ｒ 107:00 23/02 Ｅ (72)発明者 石川 幸毅 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉事業所内 Ｆターム(参考） 5E023 AA04 AA09 AA11 BB02 EE03 EE19 EE22 EE23 EE24 EE31 HH05 HH14 HH18 HH28 HH29 5G375 AA02 CA02 CA13 CA19 CC07 DA36 DB16
Claims (8)
- 【請求項１】 メス型端子に挿入されて前記メス型端子
と接触するオス型端子において、 導体部の少なくとも先端部に抵抗体を備え、前記メス型
端子との接触部が、前記メス型端子への挿入時には前記
抵抗体から前記導体部へと切り替わり、前記メス型端子
からの離脱時には前記導体部から前記抵抗体へと切り替
わるようにしたことを特徴とするオス型端子。 - 【請求項２】 メス型端子に挿入される板状の絶縁体
と、 この絶縁体の少なくとも一方の面に、蒸着、印刷、メッ
キ又は貼付により設けられた導体部と、 この導体部の先端部に設けられた抵抗体と を備えたことを特徴とするオス型端子。 - 【請求項３】 メス型端子に挿入される板状の抵抗体
と、 この抵抗体の少なくとも一方の面に、少なくともその先
端部を除いて蒸着、印刷、メッキ又は貼付により設けら
れた導体部と、 を備えたことを特徴とするオス型端子。 - 【請求項４】 メス型端子に挿入される板状の導体板
と、 この導体板の先端にモールド、蒸着、印刷、貼付又は填
め込みにより設けられた抵抗体とを備えたことを特徴と
するオス型端子。 - 【請求項５】 前記抵抗体は、前記メス型端子への挿入
方向と直交する断面が、先端側から基端側に向かうにつ
れて小さくなるように形成されていることを特徴とする
請求項１〜４のいずれか１高記載のオス型端子。 - 【請求項６】 請求項１〜５のいずれか１項記載のオス
型端子を備えたコネクタ。 - 【請求項７】 請求項１〜５のいずれか１項記載のオス
型端子を複数併設してなるコネクタ。 - 【請求項８】 請求項１〜５のいずれか１項記載のオス
型端子と、このオス型端子が挿入されるメス型端子とを
備えた電気接続構造。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000084991A JP2001266985A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | オス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接続構造 |
| US09/814,966 US6623288B2 (en) | 2000-03-24 | 2001-03-23 | Male-type terminal and connector and electric-connection structure using the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000084991A JP2001266985A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | オス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接続構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001266985A true JP2001266985A (ja) | 2001-09-28 |
Family
ID=18601389
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000084991A Pending JP2001266985A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | オス型端子並びにこれを用いたコネクタ及び電気接続構造 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6623288B2 (ja) |
| JP (1) | JP2001266985A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US6537092B2 (en) | 2001-02-02 | 2003-03-25 | Autonetworks Technologies, Ltd | Arc discharge suppressive connector |
| US7163753B2 (en) | 2002-04-15 | 2007-01-16 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Arc-resistant terminal, arc-resistant terminal couple and connector or the like for automobile |
| JP2017162698A (ja) * | 2016-03-10 | 2017-09-14 | Smk株式会社 | コンタクトの接触構造 |
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| JP2003323929A (ja) | 2002-02-26 | 2003-11-14 | Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk | 耐アーク性端子対 |
| JP2003284220A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-10-03 | Yazaki Corp | アーク放電防止部材 |
| JP3980463B2 (ja) * | 2002-11-05 | 2007-09-26 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 耐アーク性端子及び耐アーク性端子対並びに自動車用コネクタ類 |
| DE10253749A1 (de) * | 2002-11-19 | 2004-06-03 | Leopold Kostal Gmbh & Co Kg | Elektrisches Kontaktelement |
| EP1429424A1 (en) * | 2002-12-10 | 2004-06-16 | Meccanotecnica Codognese S.p.A. | Electric terminal |
| JP4116420B2 (ja) * | 2002-12-18 | 2008-07-09 | 富士通株式会社 | 電気接点装置およびその製造方法 |
| DE10318890B4 (de) * | 2003-04-17 | 2014-05-08 | Ami Doduco Gmbh | Elektrische Steckkontakte und ein Halbzeug für deren Herstellung |
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| US7371091B2 (en) | 2006-06-22 | 2008-05-13 | Honeywell International, Inc. | Method and apparatus for integrated hot swap connector pins for AC and DC electric power systems |
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| US7467960B1 (en) * | 2007-07-23 | 2008-12-23 | Hon Hai Precision Ind. Co., Ltd. | Receptacle connector with arcing reducing structure |
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| JP5712872B2 (ja) * | 2011-08-31 | 2015-05-07 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | アルミニウム基端子金具 |
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| CN103811901B (zh) * | 2014-02-26 | 2016-04-20 | 陆腾蛟 | 一种消除电火花的插头的化学处理生产工艺 |
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| US10446975B1 (en) * | 2018-07-20 | 2019-10-15 | Littelfuse, Inc. | Male connector for non-arcing electrical coupling |
| CN112970151B (zh) * | 2018-11-16 | 2023-01-03 | 株式会社自动网络技术研究所 | 连接器 |
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| US6296499B1 (en) * | 1998-03-13 | 2001-10-02 | The Whitaker Corporation | Contact for error resistant coupling of electrical signals |
| US6200146B1 (en) * | 2000-02-23 | 2001-03-13 | Itt Manufacturing Enterprises, Inc. | Right angle connector |
-
2000
- 2000-03-24 JP JP2000084991A patent/JP2001266985A/ja active Pending
-
2001
- 2001-03-23 US US09/814,966 patent/US6623288B2/en not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US6623288B2 (en) | 2003-09-23 |
| US20010024895A1 (en) | 2001-09-27 |
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