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JP2002530444A - 改良された特性の組み合わせを有するabs−成形用組成物 - Google Patents

改良された特性の組み合わせを有するabs−成形用組成物

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JP2002530444A
JP2002530444A JP2000582442A JP2000582442A JP2002530444A JP 2002530444 A JP2002530444 A JP 2002530444A JP 2000582442 A JP2000582442 A JP 2000582442A JP 2000582442 A JP2000582442 A JP 2000582442A JP 2002530444 A JP2002530444 A JP 2002530444A
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butadiene polymer
acrylonitrile
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L55/00Compositions of homopolymers or copolymers, obtained by polymerisation reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, not provided for in groups C08L23/00 - C08L53/00
    • C08L55/02ABS [Acrylonitrile-Butadiene-Styrene] polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F279/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00
    • C08F279/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00 on to polymers of conjugated dienes
    • C08F279/04Vinyl aromatic monomers and nitriles as the only monomers

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、特定のブタジエンポリマーラテックスとゴムを含まないコポリマー、および任意に他の熱可塑性物質との混合物の存在下、スチレンとアクリロニトリルとの乳化重合により得られたグラフトゴムポリマーを含有するABS−成形用組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 ABS成形用組成物は、全ての種類の成形部材を製造するための熱可塑性樹脂
として、長年、多量に使用されている。前記樹脂の特性の範囲は、広い限界範囲
内で変えることができる。
【0002】 重要な特性である(特に低温での)靭性、硬度(すなわち、弾性率(E))、加
工性および表面グロスについて良好な値の組み合わせを有しているABSポリマ
ーが特に重要である。
【0003】 乳化重合法を用いる場合、この種の製品は、一般に、熱可塑性樹脂マトリック
ス中で異なるグラフトゴム成分を同時に使用することによって調製される。
【0004】 すなわち、例えばドイツ特許出願公開(OS)第2420357号公報および同(O
S)第2420358号公報には、粗く分割されたグラフトゴムと細かく分割されたグ
ラフトゴムとの組み合わせから得られる、高靭性、高い表面グロスおよび容易な
加工性を有するABS型熱可塑性成形用組成物が記載されているが、ここでは、
グラフトゴム中およびマトリックス樹脂中でのスチレンとアクリロニトリルの重
量比は特定の値を採用しなければならない。
【0005】 欧州特許出願公開第470229号公報、同第473400号公報および国際特許出願公開
第WO91/13118号公報には、低いゴム含量で小さな粒径のグラフトポリマーと高い
ゴム含量で大きな粒径のグラフトゴムとを組み合わせることによって、耐衝撃性
を有しかつ高いグロスの熱可塑性樹脂の製造が開示されている。
【0006】 ドイツ特許出願公開(OS)第4113326号公報には、2つの異なるグラフト製
品を含む熱可塑性成形用組成物が開示されており、各グラフトゴムのゴム含量は
最大30重量%である。
【0007】 前記成形用組成物ではいずれも、別々に調製される少なくとも2種のグラフト
ゴムポリマーが、所望の特性を生じさせるのに必要である。これは、グラフト反
応条件、グラフト重合反応、数量計算(working-up)などの最適化を、各グラフト
ゴムについて別々に行なわなければならないことを意味する。また、一般には、
必要とされる少なくとも1種のグラフトゴム成分が、低いゴム含量を有していな
ければならない(すなわち、製造するのが高価であるグラフトゴムポリマーを比
較的高い割合で使用しなければならない)。しかし、多くの場合、特性の所望の
組み合わせを調節するとき、必要な程度の信頼性が得られない。
【0008】 改良されたABS製品を製造するためのグラフトゴムを合成しようとする試み
は、グラフト基体としての2つのゴムラテックスの組み合わせを用いることによ
っても成される。
【0009】 すなわち、欧州特許出願公開第288298号公報には、グラフト基体として、細か
く分割されたゴムラテックスと粗く分割されたゴムラテックスの両方を用いる製
品の調製が記載されているが、ここには、約40%の低いゴム含量のグラフトゴ
ムだけが記載されている。これから調製される熱可塑性樹脂は、低い熱可塑流動
性のために、満足のいく加工性を示さない。また、高いアクリロニトリル含量の
樹脂成分を使用しなければならず、これは通常、ABS製品の退色を導く。
【0010】 欧州特許出願公開第745,624号公報には、リブ構造を有する成形部品を製造す
る場合に色が暗くならないABS成形用組成物を調製するために、粒径分布の幅
が限定された2つのゴムラテックスの混合物の使用が記載されている。しかし、
この製品は、低温靭性が十分でなく、そして特に、靭性と熱可塑性加工性(流動
性)との間の関係が悪い。
【0011】 従って、単一のグラフトゴムポリマーのみを用いることによって調製でき、高
い靭性、高い硬度またはE−弾性率、高い表面グロスおよび特に前述の非常に良
好な熱可塑性加工性の組み合わせが確実に調節できる、ABS型の熱可塑性成形
用組成物を提供することという課題が発生した。また、使用されるグラフトゴム
ポリマーは、50重量%以上、好ましくは55重量%以上のゴム含量を有しなけ
ればならない。
【0012】 すなわち、本発明は、 I)スチレンとアクリロニトリルを重量比90:10〜50:50で、平均粒径
50が230nm以下、好ましくは150〜220nm、特に好ましくは17
0〜215nm、最も好ましくは175〜200nmで、ゲル含量40〜95重
量%、好ましくは50〜90重量%および特に好ましくは60〜85重量%のブ
タジエンポリマーラテックス(A)、平均粒径d50が250〜330nm、好
ましくは260〜320nm、特に好ましくは270〜310nmで、ゲル含量
35〜75重量%、好ましくは40〜70重量%、特に好ましくは45〜60重
量%のブタジエンポリマーラテックス(B)、および平均粒径d50が350n
m以上、好ましくは370〜450nm、特に好ましくは375〜430nm、
最も好ましくは380〜425nmで、ゲル含量60〜90重量%、好ましくは
65〜85重量%、特に好ましくは70〜80重量%のブタジエンポリマーラテ
ックス(C)の混合物の存在下で乳化重合することによって得られるグラフトゴ
ムポリマー(ここで、スチレンおよび/またはアクリロニトリルは、α-メチル
スチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレインイミドで完全にま
たは部分的に置き換えられてもよい)であって、前記ブタジエンポリマーラテッ
クスそれぞれが共重合される別のビニルモノマーを0〜50重量%含有しており
、使用されるグラフトモノマーと使用されるブタジエンポリマーとの重量比が1
0:90〜60:40、好ましくは20:80〜50:50および特に好ましく
は25:75〜45:55であるもの、および II)スチレンとアクリロニトリルの重量比90:10〜50:50のゴムを有し
ないコポリマー 少なくとも1種(ただし、スチレンおよび/またはアクリロニ
トリルはα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイン
イミドで完全にまたは部分的に置き換えられてもよい) を含有するABS成形用組成物を提供することである。
【0013】 グラフトゴムポリマー(I)を調製するとき、ブタジエンポリマーラテックス
(A)、(B)および(C)は(それぞれ、ラテックスの特定の固形分に対し)
、(A)を10〜40重量%、好ましくは20〜37.5重量%、特に好ましく
は22.5〜35重量%、(B)を10〜70重量%、好ましくは20〜65重
量%、特に好ましくは30〜60重量%、および(C)を5〜50重量%、好ま
しくは7.5〜45重量%、特に好ましくは10〜40重量%の割合で好ましく
使用される。
【0014】 グラフトゴムポリマー(I)を調製するときに、もう1つの好ましいグループ
は、(それぞれ、ラテックスの特定の固形分に対し、)(A)10〜40重量%
、好ましくは20〜37.5重量%、特に好ましくは22.5〜35重量%、(B
)30〜70重量%、好ましくは35〜65重量%、特に好ましくは40〜60
重量%、および(C)を5〜45重量%、好ましくは7.5〜40重量%、特に
好ましくは10〜35重量%の割合のブタジエンポリマーラテックス(A)、(
B)および(C)の使用である。
【0015】 特に、ブタジエンポリマーラテックス(A)、(B)および(C)は、ゴムの
量に対して、BがAとCの合計以下で、BがAより多くかつBがCより多いこと
を満足するような量で使用される。
【0016】 一般に、本発明の成形用組成物は、(I)1〜60重量部、好ましくは5〜5
0重量部および(II)40〜99重量部、好ましくは50〜95重量部含有して
よい。
【0017】 さらに、本発明の成形用組成物は、ビニルモノマーから構成されない他のゴム
を含まない熱可塑性樹脂を含有し得る。ここで、この熱可塑性樹脂は(IとIIの
合計100重量部に対し)、500重量部まで、好ましくは400重量部まで、
特に好ましくは300重量部までの量で使用される。
【0018】 ブタジエンポリマーラテックス(A)、(B)および(C)は、ブタジエンの
乳化重合により調整され得る。この重合法は既知であり、例えば、ホウベン-ヴ
ェイル著、メトーデン・デル・オルガニッシェン・ヘミー、マクロモレクラー・
シュトッフェ、パート1、第674頁(1961年)、ティエメ・フェルラーク・シュ
トゥットガルトに記載されている。ブタジエンと共重合できる1以上のモノマー
の(ブタジエンポリマーを調製するのに使用されるモノマーの合計量に対し)5
0重量%まで、好ましくは30重量%までがコモノマーとして使用され得る。
【0019】 前記モノマーの例は、イソプレン、クロロプレン、アクリロニトリル、スチレ
ン、α-メチルスチレン、C−C-アルキルスチレン、C−C-アルキル
アクリレート、C−C-アルキルメタクリレート、アルキレングリコールジ
アクリレート、アルキレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンであ
るが、ブタジエンが単独で好ましく使用される。前記(A)、(B)および(C
)の調製中、既知の方法により最初に細かく分割されたブタジエンポリマーを調
製し、その後これを既知の方法で凝集して、所望の粒径に調節することも可能で
ある。
【0020】 関連する技術は、開示されている(欧州特許出願公開第0029613号公報、同第0
007810、ドイツ特許144415号公報、ドイツ特許出願公開(AS)第1233131号公
報、同(AS)第1258076号公報、ドイツ特許出願公開(OS)第2101650号公報
、米国特許第1379391号公報 参照)
【0021】 同様に、いわゆる種子重合法も使用してよく、細かく分割されたブタジエンポ
リマーが最初に調製され、その後、より大きな粒子を生成するために、ブタジエ
ンを含有するモノマーとの別の反応によって更に重合される。
【0022】 一般に、ブタジエンポリマーラテックス(A)、(B)および(C)も、細か
く分割されたブタジエンポリマーを水性媒体中に乳化することによって調製して
よい(特開昭55-125102号公報)。
【0023】 ブタジエンポリマーラテックス(A)は、平均粒径d50が230nm以下、
好ましくは150〜220nm、特に好ましくは170〜215nm、最も好ま
しくは175〜200nm、およびゲル含量40〜95重量%、好ましくは50
〜90重量%、特に好ましくは60〜85重量%を有する。
【0024】 ブタジエンポリマーラテックスは、平均粒径d50250〜330nm、好ま
しくは260〜320nm、特に好ましくは270〜310nm、およびゲル含
量35〜75重量%、好ましくは40〜70重量%、特に好ましくは45〜60
重量%を有する。
【0025】 ブタジエンポリマーラテックス(C)は、平均粒径d50が350nm以上、
好ましくは370〜450nm、特に好ましくは375〜430nm、最も好ま
しくは380〜425nm、およびゲル含量60〜90重量%、好ましくは65
〜85重量%、特に好ましくは70〜80重量%を有する。
【0026】 平均粒径d50は、遠心分離測定法によって決定できる(ダブリュー・ショル
タン、エイチ・ランゲ著、コロイド・ツァイトシュリフト・ウント・ツァイトシ
ュリフト・フュール・ポリマー250、第782〜796頁(1972年) 参照)。ゲル含
量に関する上記の値は、トルエン中でのワイヤーケージ法による決定に言及され
る(ホウベン-ヴェイル著、メトーデン・デル・オルガニッシェン・ヘミー、マ
クロモレクラー・シュトッフェ、パート1、第307頁(1961年)、ティエメ・フ
ェルラーク・シュトゥットガルト 参照)。
【0027】 ブタジエンポリマーラテックス(A)、(B)および(C)のゲル含量は、一
般には、適正な反応条件の使用により、既知の方法で調節することができる(例
えば、高いゲル含量をもたらすための高い反応温度および/または高い転化率ま
での重合および場合により架橋物質の添加、あるいは低いゲル含量をもたらすた
めの低い反応温度および/または架橋度が大きくなる前の重合反応の停止および
場合により、n-ドデシルメルカプタンもしくはt-ドデシルメルカプタンのような
分子量調整剤の添加)。アルキルスルフェート、少なくともアルキルスルホネー
ト、アラルキルスルホネート、飽和もしくは不飽和脂肪酸とアルカリ性不均化も
しくは水素化アビエチン酸またはトール油酸の石けんのような通常使用されるア
ニオン乳化剤を乳化剤として使用してもよく、カルボキシル基(例えば、C10 -C18脂肪酸、不均化アビエチン酸)を有する乳化剤が好ましく使用される。
【0028】 モノマー混合物がブタジエンポリマーラテックス(A)、(B)および(C)
の混合物に連続して添加して重合されるように、グラフトポリマーI)の調製中
のグラフト重合を行なってもよい。
【0029】 特定のモノマー/ゴム比は、このプロセス中、好ましく維持され、モノマーは
、既知の方法でゴムラテックスに添加される。
【0030】 本発明により成分I)を生成するために、スチレンとアクリロニトリルの混合
物(場合により、1以上のコモノマーを(グラフト重合プロセスに使用されるモ
ノマーの合計量に対し)50重量%まで含有していてよい)好ましくは15〜5
0重量部、特に好ましくは20〜40重量部を、前記(A)、(B)および(C
)のブタジエンポリマーラテックス混合物(各固形分に対し)好ましくは50〜
85重量部、特に好ましくは60〜80重量部の存在下で重合する。
【0031】 グラフト重合中に使用されるモノマーは、好ましくは、スチレンとアクリロニ
トリルの重量比90:10〜50:50、特に好ましくは重量比65:35〜7
5:25の混合物である(ここで、スチレンおよび/またはアクリロニトリルは
、α-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレインイミド
で完全にまたは部分的に置き換えられてよい)。
【0032】 さらに、分子量調整剤は、グラフト重合中に、(グラフト重合段階におけるモ
ノマーの合計量に対して)好ましくは0.05〜2重量%の量で、特に好ましく
は0.1〜1重量%の量で使用されてよい。
【0033】 好適な分子量調整剤は、例えば、n-ドデシルメルカプタン、t-ドデシルメルカ
プタン、アルキルメルカプタン、α-メチルスチレン2量体、テルピノレンであ
る。
【0034】 好適な開始剤は、無機および有機化酸化物(例えば、H、ジ-tert-ブチ
ルペルオキサイド、クメンハイドロペルオキサイド、ジシクロヘキシルペルカー
ボネート、tert-ブチルハイドロペルオキサイド、p-メタンハイドロペルオキサ
イド)、アゾイソブチロニトリルのようなアゾ開始剤、アンモニウム、ナトリウ
ムもしくはカリウムペルスルフェート、カリウムペルホスフェート、ナトリウム
ペルボレートのような無機過酸塩、およびレドックス系である。レドックス系は
、一般に、無機酸化剤と還元剤から構成され、反応媒体中に重金属イオンが含ま
れていてもよい(ホウベン-ヴェイル著、メトーデン・デル・オルガニッシェン
・ヘミー、第14/1巻、第263から297頁 参照)。
【0035】 重合温度は、25℃〜160℃、好ましくは40℃〜90℃である。好適な乳
化剤は上記に記載している。
【0036】 本発明の成分I)を生成するために、グラフト重合は、モノマーを、グラフト
重合に使用されるモノマー合計量の55〜90重量%、好ましくは60〜80重
量%、特に好ましくは65〜75重量%が合計モノマー添加時間の最初の半分の
間に添加され、残りのモノマーが合計モノマー添加時間のもう半分の間に添加さ
れるように導入することによって好ましく行なわれ得る。
【0037】 使用されるゴムを含まないコポリマーII)は、好ましくはスチレンとアクリロ
ニトリルの重量比90:10〜50:50のコポリマーである。ここで、スチレ
ンおよび/またはアクリロニトリルは、α-メチルスチレン、メチルメタクリレ
ートまたはN-フェニルマレインイミドで完全にまたは部分的に置き換えられて
よい。
【0038】 共重合されるアクリロニトリル単位を30重量%未満の割合で含有するコポリ
マーII)が特に好ましい。
【0039】 このコポリマーは、好ましくは平均分子量 20000〜200000および固有粘度[η]20〜110mL/g(25℃、
ジメチルホルムアミド中で測定)を有する。
【0040】 この樹脂を調製することについての詳細は、例えば、ドイツ特許出願公開(A
S)第2420358号公報および同(AS)第2724360号公報に記載されている。バル
クまたは溶液重合により調製されるビニル樹脂が特に有利であることが証明され
ている。前記コポリマーは、独立してまたはどのような混合物中に添加されても
よい。
【0041】 ビニルモノマーから構成される熱可塑性樹脂以外に、ゴムを含まないコポリマ
ーとしての重縮合物(例えば、ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカーボネ
ート、ポリエステルまたはポリアミド)の使用も、本発明の成形用組成物には可
能である。
【0042】 好適な熱可塑性ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートが知られて
おり(例えば、ドイツ特許出願公開(AS)第1495626号公報、ドイツ特許出願
公開(OS)第2232877号公報、同(OS)第2703376号公報、同(OS)第2714
544号公報、同(OS)第3000610号公報、同(OS)第3832396号公報、同(O
S)第3077934号公報)、そして例えば式(I)および(II):
【化1】 [式中、 Aは、単結合、C-C-アルキレン基、C-C-アルキリデン基またはC -C-シクロアルキリデン基あるいは-O-、-S-、-SO-、-SO-または-C
O-であり、RおよびRは、独立して、水素、メチルまたはハロゲンをそれ
ぞれ表し、特に水素、メチル、塩素または臭素を表し、RおよびRは、独立
して、水素、ハロゲン(好ましくは塩素または臭素)、C-C-アルキル基(
好ましくはメチルまたはエチル)、C-C-シクロアルキル基(好ましくはシ
クロヘキシル)、C-C10-アリール基(好ましくはフェニル)またはC-
12-アラルキル基(好ましくはフェニル-C-C-アルキル基、特にベンジ
ル)をそれぞれ表し、mは、4〜7の整数、好ましくは4または5であり、nは
0または1であり、RおよびRは、独立してXそれぞれに関して選択されて
よく、そして独立して、水素またはC-C-アルキル基をそれぞれ表し、およ
びXは、炭素原子を表す。] のジフェノールを、相界面重縮合によってカルボン酸ハライド(好ましくはホス
ゲン)および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド(好ましくはベンゼンジカ
ルボン酸ジハライド)と、または均一な相中での重縮合(いわゆるピリジン法)
によりホスゲンと、反応させることにより調製され得る。ここで、分子量は、適
正な量の既知の連鎖停止剤により既知の方法で調節されてよい。
【0043】 式(I)および(II)の好適なジフェノールは、例えば、ハイドロキノン、レ
ゾルシノール、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニ
ル)-プロパン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,2-ビス-(
4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシ-3,5-
ジクロロフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフェニル)
-プロパン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)-3,3-ジメチルシクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,
3,5,5-テトラメチルシクロヘキサンまたは1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2,
4,4-トリメチルシクロペンタンである。
【0044】 式(I)の好ましいジフェノールは、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロ
パンおよび1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサンであり、式(II)
の好ましいフェノールは、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチル
シクロヘキサンである。
【0045】 ジフェノールの混合物も使用してよい。
【0046】 好適な連鎖停止剤は、例えば、フェノール、p-tert-ブチルフェノール、ドイ
ツ特許出願公開(OS)第2842005号公報に記載の4-(1,3-テトラメチルブチル)-
フェノールのような長鎖アルキルフェノール、モノアルキルフェノール、ドイツ
特許出願公開(OS)第3506472号公報に記載のアルキル置換基中に炭素原子8
〜20個を有するジアルキルフェノール、2,5-ジ-tert-ブチルフェノール、p-te
rt-オクチルフェノール、p-ドデシルフェノール、2-(3,5-ジメチルヘプチル)-フ
ェノールおよび4-(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノールである。連鎖停止剤の量
は、一般に、ジフェノール(I)および(II)の合計に対して0.5〜10モル
%である。
【0047】 好適なポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートは、直鎖または分岐
であってよい。分岐生成物は、使用されるジフェノールの合計に対して、3官能
化合物または3官能以上の化合物(例えば、フェノール性OH基3つ以上を有す
るもの)を0.05〜2.0モル%組み込むことによって好ましく得られる。
【0048】 好適なポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートは、芳香族と結合し
たハロゲン、好ましくは臭素および/または塩素を含有していてよいが、好まし
くはハロゲンを含まない。
【0049】 前記ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートは、例えば遠心分離法
または光散乱測定法により決定される平均分子量( 、重量平均)10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,00
0を有する。
【0050】 好適な熱可塑性ポリエステルは、好ましくはポリアルキレンテレフタレート、
すなわち芳香族ジカルボン酸テレフタレートまたはその反応性誘導体(例えば、
ジメチルエステルまたは無水物)と脂肪族、脂環式またはアリール脂肪族ジオー
ルとの反応生成物、およびこの種の反応生成物の混合物である。
【0051】 好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(またはその反応誘
導体)と炭素数2〜10の脂肪族または脂環式ジオールから、既知の方法で調製
できる(クンシュトシュトッフ-ハンドブッフ、第VIII巻、第695頁以降、カー
ル・ハンサー・フェルラーク、ミュンヘン1973年)。
【0052】 好ましいポリアルキレンテレフタレートにおいて、ジカルボン酸群の80〜1
00モル%、好ましくは90〜100モル%はテレフタル酸類であり、ジオール
群の80〜100モル%、好ましくは90〜100モル%はエチレングリコール
および/またはブタンジオール-1,4類である。
【0053】 好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレングリコールまたはブタン
ジオール-1,4類に加えて、炭素数3〜12の別の脂肪族ジオールまたは炭素数6
〜12の環式脂肪族ジオールからの群(例えば、プロパンジオール-1,3、2-エチ
ルプロパンジオール-1,3、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール-1,5、ヘ
キサンジオール-1,6、シクロヘキサン-ジメタノール-1,4、3-メチルペンタンジ
オール-1,3および-1,6、2-エチルヘキサンジオール-1,3、2,2-ジエチルプロパン
ジオール-1,3、ヘキサンジオール-2,5、1,4-ジ-(β-ヒドロキシエトキシ)-ベン
ゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1
,1,3,3-テトラメチルシクロブタン、2,2-ビス-(3-β-ヒドロキシエトキシフェニ
ル)-プロパンおよび2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパン(ド
イツ特許出願公開(OS)第2407647号公報、同第2407776号公報、同第2715932
号公報))0〜20モル%を含有し得る。
【0054】 ポリアルキレンテレフタレートは、ドイツ特許出願公開(OS)第1900270号
公報および米国特許第3692744号公報に記載されているように、比較的少量の3
価もしくは4価のアルコールまたは3塩基性もしくは4塩基性カルボン酸を組み
込むことにより分岐されてよい。好ましい枝分かれ剤の例は、トリメシン酸、ト
リメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンおよびペンタエ
リスリトールである。枝分かれ剤を酸成分に対して1モル%以上を使用すること
が望ましい。
【0055】 テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、ジアルキルエステル)とエチ
レングリコールおよび/またはブタンジオール-1,4のみから調製されたポリアル
キレンテレフタレート、そしてこのポリアルキレンテレフタレートの混合物が、
特に好ましい。
【0056】 好ましいポリアルキレンテレフタレートは、前述の少なくとも2つのアルコー
ル成分から調製されるコポリエステルでもある。特に好ましいコポリエステルは
、ポリ(エチレングリコール/ブタンジオール-1,4)テレフタレートである。
【0057】 好ましく用いられる好適なポリアルキレンテレフタレートは、一般には、固有
粘度0.4〜1.5dL/g、好ましくは0.5〜1.3dL/g、特に好ましくは
0.6〜1.2dL/gを有する(25℃、フェノール/o-ジクロロベンゼン(重
量部比1:1)中で測定される)。
【0058】 好適なポリアミドは、既知のホモポリアミド、コポリアミドおよびこのポリア
ミドの混合物である。これらは部分結晶化および/または非晶質ポリアミドであ
ってよい。
【0059】 好適な部分結晶化ポリアミドは、ポリアミド-6、ポリアミド-6,6、並びにこれ
ら成分の混合物および適正なコポリマーである。さらに、好適な部分結晶化ポリ
アミドは、酸成分が完全にまたは部分的にテレフタル酸および/またはイソフタ
ル酸および/またはスベリン酸および/またはセバシン酸および/またはアゼラ
イン酸および/またはアジピン酸および/またはシクロヘキサンジカルボン酸か
ら構成されるものでもあり、そのうち、ジアミン成分は、完全にまたは部分的に
m-および/またはp-キシレンジアミンおよび/またはヘキサメチレンジアミンお
よび/または2,2,4-トリメチル-ヘキサメチレンジアミンおよび/または2,4,4-
トリメチル-ヘキサメチレンジアミンおよび/またはイソホロンジアミンおよび
一般に知られている組成物から構成される。
【0060】 さらにポリアミドは、完全にまたは部分的に、環中の炭素数7〜12のラクタ
ムから調製されることがある。場合により、前記出発成分の1以上を用いること
も記載されている。
【0061】 特に好ましい部分結晶化ポリアミドは、ポリアミド-6およびポリアミド6,6、
並びにそれらの混合物である。既知の生成物は、非晶質ポリアミドとして使用し
てよい。これらは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレン
ジアミン、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、m-
および/またはp-キシレンジアミン、ビス-(4-アミノシクロヘキシル)メタン、
ビス-(4-アミノ-シクロヘキシル)-プロパン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノ-ジ
シクロヘキシルメタン、3-アミノメチル-3,3,5-トリメチルシクロヘキシルアミ
ン、2,5-および/または2,6-ビス-(アミノメチル)-ノルボルナンおよび/または
1,4-ジアミノメチルシクロヘキサンのようなジアミンと、オキサリン酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、ヘプタデカンジカルボン酸、2,2,4-
および/または2,4,4-トリメチルアジピン酸、イソフタル酸およびテレフタル酸
のようなジカルボン酸との重縮合によって得られる。
【0062】 数個のモノマーの重縮合によって得られるコポリマー、さらにはε-アミノカ
プロン酸、ω-アミノウンデカン酸またはω-アミノラウリン酸のようなアミノカ
ルボン酸あるいはそれらのラクタムを添加することによって調製されるコポリマ
ーも適している。
【0063】 特に好適な非晶質ポリアミドは、イソフタル酸、ヘキサメチレンジアミン、そ
して4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、2,2,4-およ
び/または2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,5-および/または2,6-
ビス-(アミノメチル)-ノルボルナンのような他のジアミンから;またはイソフタ
ル酸、4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタンそしてε-カプロラクタムから;ま
たはイソフタル酸、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタンそし
てラウリンラクタムから;またはテレフタル酸と2,2,4-および/または2,4,4-ト
リメチルヘキサメチレンジアミンの異性化混合物とから調製されるポリアミドで
ある。
【0064】 純粋な4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタンの代わりに、ジアミノジシクロ
ヘキシルメタンの位置上の異性体の混合物も使用でき、これは、 4,4'-ジアミノ異性体 70〜99モル%、 2,4'-ジアミノ異性体 1〜30モル%、 2,2'-ジアミノ異性体 0〜2モル%、そして 場合により、工業用ジアミノジフェニルメタンの水素化によて得られる対応する
より高度に縮合したジアミンから構成される。イソフタル酸のうち30%までを
テレフタル酸と置き換えてもよい。
【0065】 ポリマーは、好ましくは(25℃、m-クレゾール中、1重量%強の溶液で測定
される)相対粘度2.0〜5.0、特に好ましくは2.5〜4.0を有している。
【0066】 好ましい本発明の成形用組成物は、グラフトポリマー成分I)を1〜60重量
部、好ましくは5〜50重量部、そしてゴムを含まないコポリマーII)を40〜
99重量部、好ましくは50〜95重量部含有する。
【0067】 ビニルモノマーから構成されない別のゴムを含まない熱可塑性樹脂を使用する
の場合も、この成分の量は、(I)とII)の合計100重量部に対し)500重量
部まで、好ましくは400重量部まで、特に好ましくは300重量部までである
【0068】 本発明の成形用組成物は、成分I)とII)を通常使用される混合装置内で(好
ましくはマルチロールミル、混合押出機または内部ミキサーで)混合することに
より調製される。
【0069】 従って、本発明は、成分I)とII)を混合した後、コンパウンド化して、高温
で、一般には150℃〜300℃で押し出す、本発明の成形用組成物の調製方法
も提供する。
【0070】 必要とされる便宜上の添加物、例えば酸化防止剤、UV安定化剤、過酸化物分
解剤、静電気防止剤、潤滑剤、離型剤、難燃剤、フィラーまたは強化剤(ガラス
繊維、炭素繊維など)、着色剤は、調製中、加工中、更なる加工中および最終成
形中に、本発明の成形用組成物に添加されてよい。
【0071】 最終成形は、市販の加工装置で行なうことができ、例えば、注入成形、シート
押出後、任意に熱成形、冷間成形、パイプや部品(sections)の押出による加工、
カレンダー処理による加工が挙げられる。
【0072】 以下の実施例において、特に断りのない限り、部は重量部を、パーセント(%
)は重量%である。
【0073】実施例 成分 ABSグラフトポリマー1 (本発明) ラジカル重合により調製された、d50183nmおよびゲル含量79重量%
のアニオン乳化されたポリブタジエンラテックス15重量部(固形分として算出
した値)、ラジカル重合により調製された、d50305nmおよびゲル含量5
5重量%のアニオン乳化されたポリブタジエンラテックス30重量部(固形分と
して算出した値)およびラジカル重合によって調製された、d50423nmお
よびゲル含量78重量%のアニオン乳化されたポリブタジエンラテックス15重
量部(固形分として算出した値)を、水で固形分約20重量%とし、その後混合
物を63℃に温めて、カリウムペルオキソジスルフェート(水に溶解したもの)
0.5重量部を添加する。次に、スチレン73重量%とアクリロニトリル27重
量%の混合物40重量部およびtert-ドデシルメルカプタン0.12重量部を4時
間かけて定期的に添加し、これと平行して、ロジン酸混合物(ドレシネート(Dre
sinate)731、アビエタ・ヘミー・ゲゼルシャフトミットベシュレンクテル、グレ
シュトーフェン、ドイツ、アルカリ水中に溶解したもの)のナトリウム塩(固体
物質として算出した値)1重量部を、4時間かけて添加する。後反応時間4時間
の後、グラフトラテックスを凝集させた後、硫酸マグネシウム/酢酸混合物と共
にフェノール性酸化防止剤約1.0重量部を添加し、水で洗浄した後、得られる
粉末を真空下、70℃で乾燥する。
【0074】ABSグラフトポリマー2 (本発明) ラジカル重合によって調製された、d50183nmおよびゲル含量79重量
%のアニオン乳化されたポリブタジエンラテックス17.5重量部(固形分とし
て算出した値)、ラジカル重合により調製された、d50305nmおよびゲル
含量55重量%のアニオン乳化されたポリブタジエンラテックス35重量部(固
形分として算出した値)およびラジカル重合によって調製された、d50423
nmおよびゲル含量78重量%のアニオン乳化されたポリブタジエンラテックス
17.5重量部(固形分として算出した値)を、水で固形分約20重量%とし、
その後混合物を63℃に温めて、カリウムペルオキソジスルフェート(水に溶解
したもの)0.4重量部を添加する。次に、スチレン73重量%とアクリロニト
リル27重量%の混合物30重量部およびtert-ドデシルメルカプタン0.1重量
部を4時間かけて定期的に添加する。以降の調製は、ABSグラフトポリマー1
の記載と同様にして行なった。
【0075】ABSグラフトポリマー3 (本発明) ラジカル重合によって調製された、d50182nmおよびゲル含量71重量
%のアニオン乳化されたスチレン/ブタジエンの共重合比10:90のコポリマ
ー17.5重量部(固形分として算出した値)、ラジカル重合により調製された
、d50288nmおよびゲル含量51重量%のアニオン乳化されたポリブタジ
エンラテックス30重量部(固形分として算出した値)およびラジカル重合によ
って調製された、d50410nmおよびゲル含量75重量%のアニオン乳化さ
れたポリブタジエンラテックス12.5重量部(固形分として算出した値)を、
水で固形分約20重量%とし、その後混合物を63℃に温めて、カリウムペルオ
キソジスルフェート(水に溶解したもの)0.5重量部を添加する。次に、スチ
レン73重量%とアクリロニトリル27重量%の混合物40重量部およびtert-
ドデシルメルカプタン0.12重量部を4時間かけて定期的に添加する。以降の
調製は、ABSグラフトポリマー1の記載と同様にして行なった。
【0076】ABSグラフトポリマー4 (本発明ではない、比較材料) ポリブタジエンラテックス混合物の代わりにd50423nmおよびゲル含量
78重量%のポリブタジエンラテックス60重量部(固形分として算出した値)
を使用して、「ABSグラフトポリマー1」に記載の手順を繰り返した。
【0077】ABSグラフトポリマー5 (本発明ではない、比較材料) ポリブタジエンラテックス混合物の代わりにd50131nmおよびゲル含量
88重量%のポリブタジエンラテックス60重量部(固形分として算出した値)
を使用して、「ABSグラフトポリマー1」に記載の手順を繰り返した。
【0078】樹脂成分1 ラジカル溶液重合によって得られる、平均分子量 約85,000および を有する統計学上のスチレン/アクリロニトリルコポリマー(スチレン:アクリ
ロニトリルの重量比72:28)。
【0079】樹脂成分2 ラジカル溶液重合によって得られる、平均分子量 約115,000および を有する統計学上のスチレン/アクリロニトリルコポリマー(スチレン:アクリ
ロニトリルの重量比72:28)。
【0080】成形用組成物 表1に示す割合の前記ポリマー成分、エチレンジアミン-ビス-ステアリルアミ
ド2重量部およびシリコーン油0.1重量部を内部ミキサーで混合した後、造粒
し、加工して、試験用ロッドと(表面を評価するための)平坦なシートを得た。
【0081】 以下のデータを決定した。 ISO180/1Aによる、室温および−40℃でのノッチ付き耐衝撃性(a
RT)および(a −40℃)(単位:kJ/m)、 DIN53456による、鋼球押込硬度(H)(単位:N/mm) DIN53735Uによる、熱可塑流動性(MVI)(単位:cm/10分)、
および DIN67530による、反射角20°での表面グロス(反射計測定値)。
【0082】 本発明の成形用組成物は、(室温および低温での)非常に高い靭性、非常に高
い鋼球押込硬度、非常に容易な加工性および非常に良好なグロス値の特異な組み
合わせによって特徴付けられることが実施例から分かる(試験データについての
表2参照)。1つのグラフトポリマーを用いた場合のABS特性の変動は、非常
に高い(例えば、同じ樹脂マトリックスを使用する場合、ゴム含量が15重量%
から22重量%に上がると、靭性値は約2倍となる)。
【0083】表 1 :成形用組成物の組成
【表1】
【0084】 表 2:成形用組成物に関する試験データ
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/12 C08L 25/12 67/00 67/00 69/00 69/00 77/00 77/00 // B29K 55:02 B29K 55:02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 D−51368 Leverkusen,Ge rmany Fターム(参考) 4F071 AA12 AA22 AA43 AA50 AA54 AA77 AD02 AD06 AH19 BB06 BC07 4F201 AA13K AA24 AA28A AA29 AC05C AC05D AR12 AR20 BA03 BA09 BC01 BC31 BM06 BM14 4J002 BC06X BN15W CF06Y CF07Y CG04Y CL01Y CL05Y 4J026 AA68 AC10 AC19 AC32 BA05 BA27 BA31 BA40 BB03 DB04 DB14 DB24 EA04 GA03 GA08 GA09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I) スチレンとアクリロニトリルを重量比90:10〜5
    0:50で、平均粒径d50が230nm以下でゲル含量40〜95重量%のブ
    タジエンポリマーラテックス(A)、平均粒径d50が250〜330nmでゲ
    ル含量35〜75重量%のブタジエンポリマーラテックス(B)、および平均粒
    径d50が350nm以上でゲル含量60〜90重量%のブタジエンポリマーラ
    テックス(C)の混合物の存在下で乳化重合することによって得られるグラフト
    ゴムポリマー(ここで、スチレンおよび/またはアクリロニトリルは、α-メチ
    ルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレインイミドで完全に
    または部分的に置き換えられてもよい)であって、前記ブタジエンポリマーラテ
    ックスそれぞれが共重合される別のビニルモノマーを0〜50重量%含有し、そ
    して使用されるグラフトモノマーと使用されるブタジエンポリマーとの重量比が
    10:90〜60:40であるもの、および II) スチレンとアクリロニトリルの重量比90:10〜50:50のゴムを有
    しないコポリマー 少なくとも1種(ただし、スチレンおよび/またはアクリロ
    ニトリルはα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイ
    ンイミドで完全にまたは部分的に置き換えられてもよい) を含有するABS成形用組成物。
  2. 【請求項2】 I) スチレンとアクリロニトリルを重量比90:10〜5
    0:50で、平均粒径d50150〜220nmでゲル含量50〜90重量%の
    ブタジエンポリマーラテックス(A)、平均粒径d50260〜320nmでゲ
    ル含量40〜70重量%のブタジエンポリマーラテックス(B)、および平均粒
    径d50370〜450nmでゲル含量65〜85重量%のブタジエンポリマー
    ラテックス(C)の混合物の存在下で乳化重合することによって得られるグラフ
    トポリマー(ここで、スチレンおよび/またはアクリロニトリルは、α-メチル
    スチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレインイミドで完全にま
    たは部分的に置き換えられてもよい)であって、前記ブタジエンポリマーラテッ
    クスそれぞれが共重合される別のビニルモノマーを0〜50重量%含有し、そし
    て使用されるグラフトモノマーと使用されるブタジエンポリマーとの重量比が2
    0:80〜50:50であるもの、および II) スチレンとアクリロニトリルの重量比90:10〜50:50のゴムを有
    しないコポリマー 少なくとも1種(ただし、スチレンおよび/またはアクリロ
    ニトリルはα-メチルスチレン、メチルメタクリレートまたはN-フェニルマレイ
    ンイミドで完全にまたは部分的に置き換えられてもよい) を含有するABS成形用組成物。
  3. 【請求項3】 ブタジエンポリマーラテックス(A)が10〜40重量%の
    量で、前記(B)が10〜70重量%の量で、前記(C)が5〜50重量%の量
    で使用される請求項1記載のABS成型用組成物。
  4. 【請求項4】 ブタジエンポリマーの50重量%までが、ブタジエン以外に
    、イソプレン、クロロプレン、アクリロニトリル、スチレン、α-メチルスチレ
    ン、C-C-アルキルスチレン、C-C-アルキルアクリレート、C-C
    -アルキルメタクリレート、アルキレングリコールジアクリレート、アルキレ
    ングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンまたはこれらの混合物から成
    る群より選択されるコモノマーを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のAB
    S組成物。
  5. 【請求項5】 芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカルボネート
    、ポリエステル、ポリアミドまたはそれらの混合物から選択される少なくとも1
    種の樹脂も含有する請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性成形用組成物。
  6. 【請求項6】 前記成分I)とII)を混合し、その後コンパウンド化して、
    高温で押し出す、請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性成形用組成物の調製
    方法。
  7. 【請求項7】 成形物品を製造するための請求項1〜6のいずれかに記載の
    熱可塑性成形性組成物の使用。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の成形性組成物から得られる
    成形物品。
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