色彩豊かで、賑やか、華やか、ルノワールの生み出す映画は本当に素晴らしい。どん底やピクニックやゲームの規則の白黒も途方もなく美しかったけれど、やはりルノワールといえば、フレンチカンカン、恋多き女、草の…
>>続きを読む狭い屋内空間の会話劇は、1930年代後半の一連のサシャ・ギトリ作品に通じるものがある。この頃のギトリ作に『新しい遺言』と『デジレ』があって、本作の題名とか登場人物の名前につながっている。ジャン=ルイ…
>>続きを読む目に見えるものよりも考える材料が色々とある作品かもなと観終わって思った。それがサッシャ・ギトリかヒッチコック劇場のようなメタ導入をしてスリラーもののように、しかもジャン=ルイ・バローの見事な身体芸を…
>>続きを読むルノワール劇場は本人の導入で。どこまでもジャンル映画に集約されるが、例えば公証人テディ・ビリス足の裏の汚れ落すような動きの中断が観客のリズムを狂わせる。精神は可視化できないからこそ未解決の事象として…
>>続きを読むルノワール版のジキルとハイドでカラックスのメルドの元ネタらしくちゃんと執拗に煙草を蒸し松葉杖にすらアタックしていき仰々しい音楽が鳴る(ゴジラではない)。身体が縮みタボついたスーツの袖から毛むくじゃら…
>>続きを読む映画と「からだ」
オパール氏の存在感はもちろん、ジョリ氏が初めてセヴラン氏を訪ねるときに、なぜか右足の靴底を気にしながら歩いたり、執事のデジレの右腕だけ不動だったり
あとはセヴラン氏のタバコの吸いっ…
ロボトミー手術の裏返し──フロイト的イドを解放して欲望のままに行動する機会を与えられた人物を見て、ナレーションが「あいつは幸せだったかも」と呟いてしまう。劇的に面白い映画だったが、じゃあどうしたらい…
>>続きを読むルノワール作品における人間の欲望という主題が凝縮されたようなキャラクター。不審な彼の行動をカメラが俯瞰で捉える不気味なショットが印象に残る。
そしてかなり長い階段の登場。
田舎と都会の往復も靴を擦…