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Rinさんの映画レビュー・感想・評価

Rin

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意志の勝利(1935年製作の映画)

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ナイフが悪いのではなく使い方の問題だということ──1934年にニュルンベルクで開催された第6回ナチ党大会を記録したドキュメンタリー。映画というメディアの力がプロパガンダに利用された史上最大かつ最悪のケ>>続きを読む

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

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役割を演じ続けた先にあるもの──最近、できるだけ背負う役割の数を少なくする方針を採用して生きようかなと思っている。私の人生は選択と集中フェーズに突入したのです。そんでカラックスはフレンチとハンバーガー>>続きを読む

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

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オープニングクレジットがかっこ良すぎて痺れる。リンチの強迫的妄想ワールド全開だったが、『マルホランド・ドライブ』や『ブルーベルベット』と比べるとやや直線的。ハイウェイだけに?良く言えば削ぎ落とされた、>>続きを読む

白夜 4K レストア版(1971年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

地球が丸くて良かった──ため息が出るほど美しい映画だった。もし夜が消えてしまったら世界には微塵の価値もなくなってしまうのではないかと思わされるほど美しい夜だった。きらめく光、奏でられ記録される音、セー>>続きを読む

舞姫(1951年製作の映画)

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若干キャピキャピしてる岡田茉莉子様──岡田茉莉子様のデビュー作でございます!輝いていらっしゃる!声色だけ少し駆け出し感があるけどそこも良い!ここからは岡田茉莉子様以外の点について言及しているという前提>>続きを読む

流れる(1956年製作の映画)

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『エイリアン』と双璧を成す刹那猫──就活で自分のことを潤滑油と表現する前に本作の田中絹代さんを観とくべき。これが本物の潤滑油ですよ。というのは冗談で、1つ前に観た『晩菊』に続き至高の会話劇だった。いや>>続きを読む

晩菊(1954年製作の映画)

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これがナルセか!──大阪アジアン映画祭のための大阪遠征から始発の新幹線で東京に戻り、シネマヴェーラの成瀬巳喜男特集、蓮實重彦大先生×岡田茉莉子様のトーク回のためにチケット購入列に並んだ。8:45に着い>>続きを読む

イェンとアイリー(2024年製作の映画)

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親譲りの反撃精神──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。母を守るために父を殺し8年の刑期を終えて町に戻ってきたイェンは、父と愛人の間にできた子どもの世話を押し付けられる。町には彼女と同じ顔をしたアイリー>>続きを読む

朝の海、カモメは(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

あなたは一人で生きられるのね──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。ベトナム人の妻を残して行方不明になった漁師のヨンス。ヨンスの捜索活動が始まる中、海辺の漁師町はなぜか次第に怒号で満ちていき、しまいには>>続きを読む

バイクチェス(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

体制を緩やかに固定化することなかれ主義的順応──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。カザフスタンのテレビ局で記者兼キャスターとして働く主人公は要領が良く世渡り上手、取材先で夕飯に誘ってきた大学教授をテキ>>続きを読む

ムエタイ・ハッスル(2025年製作の映画)

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第20回大阪アジアン映画祭特集企画<タイ・シネマ・カレイドスコープ2025>。1秒でいいギャグを10秒くらいかけて何回もやってくれる。さすがに緩すぎるw

破浪男女(2024年製作の映画)

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第20回大阪アジアン映画祭特集企画<台湾:電影ルネッサンス2025>。上映開始から1時間くらい経った頃に激しい腹痛に襲われてなんとか劇場を出たら床に倒れこんでしまった……マジで気絶するかと思った……最>>続きを読む

Flow(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

猫映画史上に残る力作──人類の姿が見えないポスト・アポカリプス的地球で大洪水に流された猫が小舟で旅をする冒険譚。物理的な制約から開放されたアニメーションならではの生き生きとしたカメラワークと広大なダン>>続きを読む

早乙女カナコの場合は(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

10年がかりの停滞譚、その功罪──独立自尊の性格をしている早乙女カナコ(橋本愛)の、大学入学から社会人6年目までの10年間を複数人の関係者とともに描く本作。成長譚ではなく停滞譚なところが面白くもあり、>>続きを読む

ブラインド・ラブ 失明(2025年製作の映画)

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珍しい三角関係──第20回大阪アジアン映画祭特別注視部門。台湾映画でこのカメラの遠さとこの尺の長さ、既視感の元は『石門』だな。暗いロングショットが多くて凝視を強いられ目が疲れた。とはいえ面白い演出も多>>続きを読む

素敵すぎて素敵すぎて素敵すぎる(2025年製作の映画)

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Vシネにありそう──第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門。好きピが他の人と結婚してしまったやり場のなさをシュールな小ネタとともに描く。タイトルを見てワードセンスを売りにしていそうな作品だ>>続きを読む

その人たちに会う旅路(2024年製作の映画)

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必要とされたことの記憶、その延長にある実存──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。性加害という重たいテーマながら引き算の仕方が素晴らしく、軽やかな心地よささえも感じる61分だった。観客に極力精神的な負担>>続きを読む

キートンの蒸気船/キートンの船長(1928年製作の映画)

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前半はドラマたっぷり、後半はアクションたっぷりのお腹いっぱいな一作だった。暴風雨の中のアクションえぐすぎ危なすぎ。いのちだいじに!世界には不器用で優しいキートンが必要だよ。

【死ぬまでに観たい映画1
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6時間後に君は死ぬ(2024年製作の映画)

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ジェヒョンとかいう人がイケメン過ぎて6時間も持たずに死ねる──第20回大阪アジアン映画祭特別招待作品部門。横断歩道でイケメンに「6時間後に君は死ぬよ」と言われて警察からは「そいつが連続殺人犯だよ」と言>>続きを読む

また逢いましょう(2025年製作の映画)

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ダス・マン(世人)に甘んじるなかれ──第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門。首を痛めた父が入居した介護施設ハレルヤ。娘の優希は最初は見学で訪れるだけだったが、だんだんと職員や施設の雰囲気>>続きを読む

バウンド・イン・ヘブン(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

中国映画の懐古趣味的エッセンスを全身に纏った逃避行──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。金持ちの実業家に束縛されている愛人が、王菲(フェイ・ウォン)のコンサートを舞台裏からこっそり見せてくれた青年と恋>>続きを読む

春二十三(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

パンデミックによる沈滞からの開放──第20回大阪アジアン映画祭特別注視部門。コロナ禍直後の中国のとある地方。花火禁止の河川敷から打ち上がる花火を見た男は、花火を買おうとバイクで店を周るが、どこもシャッ>>続きを読む

寂しい猫とカップケーキ(2025年製作の映画)

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受け継がれる台湾映画のアイコン──第20回大阪アジアン映画祭特集企画<台湾:電影ルネッサンス2025>。夫を亡くし、ひとりでは少し広い家で暮らす女性。老いていずれはこの世から姿を消す肉体。不在の領域と>>続きを読む

愛に代わって、おしおきよ!(2024年製作の映画)

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いつかセーラームーンを通っておくべきなんだろうか──第20回大阪アジアン映画祭特別注視部門。突然セーラームーンのコスプレをして決め台詞を言うようになってしまった息子を悪魔祓いしようとするインドネシア産>>続きを読む

サラバ、さらんへ、サラバ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

恥をかなぐり捨てる悪あがきほど感動するものはない──第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門。仁美と菜穂は高校生のレズビアンカップル。菜穂がK-POPアイドルを目指し渡韓することが決まり、ふ>>続きを読む

蒸発(2024年製作の映画)

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現在の生活から離脱する「死」以外の方法──第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門。日本で年間8000人ほどいるとされる失踪して戻らない「蒸発者」について、蒸発した人、蒸発された人、蒸発を手>>続きを読む

爽子の衝動(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

手段と目的が逆転した社会問題描写──第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門。四肢麻痺の父を介護しながらパートで働いてなんとか二人暮らしの生計を立てている爽子。役場で生活保護をもらおうとする>>続きを読む

よそ者の会(2023年製作の映画)

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疎外感の内面化による暴力の正当化・盲目化──第20回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門。暴力性を自覚した『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』だった。度々比較したくなる時があって、どんだけ私『ぬ>>続きを読む

All Shall Be Well(英題)(2024年製作の映画)

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相続という激アツイベントによって剥がされる家族のヴェール──第20回大阪アジアン映画祭特集企画<Special Focus on Hong Kong 2025>。香港在住のレズビアンカップルのパットと>>続きを読む

我が家の事(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

エピソードに事欠かない蕭(シャオ)家の出来事──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。とある家族の構成員それぞれの躓きポイントを父・母・姉・弟の4視点で描く。『羅生門』的な構成なのかなと思ったらそんなこと>>続きを読む

青春2001(2024年製作の映画)

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タイの刑務所、血の気の多い囚人とやる気のない看守──第20回大阪アジアン映画祭特集企画<タイ・シネマ・カレイドスコープ2025>。タイで刑務所に収監された青年プアクが刑務所内で幅をきかせる囚人グループ>>続きを読む

私たちの話し方(2024年製作の映画)

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対等な自然言語としての手話──第20回大阪アジアン映画祭コンペ。昨夜大阪入りして今朝から私のOAFFはスタート。そして人生初テアトル梅田。1本目からクオリティが高く上々の滑りだしになった(その後2本目>>続きを読む

モテキ(2011年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

るみ子に幸せになってほしい──「弱者男性」「インセル」という言葉はまだなかった2011年。TENGAとDEAN&DELUCAは既にあった2011年。「イケてない俺だって可愛い娘(こ)とセックスしたい」>>続きを読む

田吾作ロイド一番槍(1927年製作の映画)

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軟弱な末息子ハロルド、盗難事件の解決で男をあげるの巻──村の保安官ジム・ヒッコリーの三男坊ハロルドは兄ふたりと比べてひ弱で子供扱いされている。そんな折、村の有志で出しあったダム建設用資金の盗難事件が発>>続きを読む

眠れぬ夜(2012年製作の映画)

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ごく普通のカップルのごく普通なイチャイチャとごく普通な口喧嘩。これは素敵な中編だった。ふたりの交際関係がしっかりと生活の中の関係性として描かれており、オシャレな会話劇を撮りたいだけの絵空事に陥っていな>>続きを読む

十八才/EIGHTEEN ~旋風~(2010年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

噴出する怒りはどこから来るのか──ヤニカス男子高校生のテフンは彼女のミジョンとお互いの両親に嘘をついて1週間ソクチョに旅行に出かける。帰宅後、事態を知ったミジョンの父親はこれぞ怒髪天を衝くみたいなブチ>>続きを読む