軸受用潤滑油 技術分野 本発明は、 軸受用潤滑油、 特に、 焼結含油軸受用又は流体軸受用の潤滑油に関 明
する。
田
背景技術 従来から焼結含油軸受は、 自動車 (電装部品) 、 家電製品 (エアコン、 冷蔵庫 等) 、 音響機器 (C Dプレーヤー、 MDプレーヤ一等) 等の各種モーターに使用 されているが、 近年では、 コンピュータ一 (記憶装置用モーター) 、 携帯電話 (振動モ一ター) の急速な普及によりその需要が高まっている。 また、 広範囲の 回転数で低振動化させるために、 流体軸受の実用化も考えられている。 更に最近 では、 機器の小型化や薄型化、 モーターの高速回転化に伴い、 軸受に対する負荷 が益々大きくなつてきていることから、 軸受材の改良とともに、 使用する軸受用 潤滑油においてもより高い性能が求められている。
これまで焼結含油軸受用潤滑油又は流体軸受用潤滑油としては、 ポリ— α—才 レフイン等の合成炭化水素油、 二塩基酸ジエステル、 ネオペンチルポリオールェ ステル等のエステル油を用いた潤滑油が優れた性能を有することが開示されてい る (特開平 7— 5 3 9 8 4号、 特開平 9一 1 2 5 0 8 6号、 特開平 1 1一 1 7 2 2 6 7号等) 。 しかしながら、 これらの潤滑油は使用条件の苛酷化に対して十分 に耐えうるものではなく、 更に高い性能を有する潤滑油が要望されている。 力 る軸受用潤滑油に求められる性能としては、 具体的には、 耐熱性 (耐酸化 安定性、 耐揮発性、 粘度変化が小さいこと) に優れること、 広い温度範囲で使用 できること、 潤滑性に優れること、 軸受材に対する影響のないこと等が挙げられ る。 中でも、 軸受に対する負荷増大による温度の上昇が大きい点から耐熱性が非
常に重要視されている。
また、 地球温暖化の原因である二酸化炭素の放出を抑制するため、 消費電力の 低減が要求されている。 そのため粘性摩擦によるエネルギー損失を低減するため に、 軸受用潤滑油も広い温度範囲で粘度が低く、 摩擦抵抗の少ない油が必要とな つている。 しかしながら、 一般に潤滑油の粘度が低くなると耐熱性、 特に耐揮発 性において劣るようになるため、 省エネルギーに適した焼結含油軸受用潤滑油又 は流体軸受用潤滑油の提供には至っていない。 発明の開示 本発明は、 広範囲の温度領域で低粘度であり、 耐熱性、 潤滑性、 低温流動性に 優れた軸受用潤滑油を提供することを主たる目的とする。
本発明者らは、 上記課題を達成すべく鋭意検討の結果、 特定の脂肪族ジエステ ル、 及び特定の酸化防止剤を含有する軸受用潤滑油が、 広範囲の温度領域で低粘 度であり、 耐熱性、 潤滑性及び低温流動性に優れることを見いだした。 また、 該 軸受用潤滑油は、 特定の化合物を更に含有させることにより潤滑性が一段と向上 し、 更に金属適合性にも優れ、 焼結含油軸受用又は流体軸受用の潤滑油として優 れた性能を有していることを見いだした。 本発明は、 かかる知見に基づき更に検 討を重ねて完成されたものであって、 次の軸受用潤滑油を提供するものである。 項 1 (a)—般式 (1 )
R1— CO - A- OC - R2
II II (1)
0 0
[式中、 R 1及び R 2は、 同一又は異なって、 炭素数 3〜1 7の直鎖アルキル基を 表す。 Aは、 炭素数 2〜1 0の、 直鎖脂肪族二価アルコール残基又は 1個若しく は 2個以上の分枝を有する分岐脂肪族二価アルコール残基を表す。
換言すると、 Aは、 炭素数 2〜1 0の直鎖アルキレン基を示すか、 或いは、 A
00雇謹
は、 主鎖である直鎖アルキレン基とこれに結合した 1個若しくは 2個以上のアル キル基 (分枝) とからなり、 該直鎖アルキレン基と該 1個若しくは 2個以上のァ ルキル基との合計炭素数が 2〜1 0である分岐鎖アルキレン基を示す。 但し、 A が分岐鎖アルキレン基であって、 2個以上のアルキル基を有する場合、 2個以上 のアルキル基は同一の炭素原子に結合していないものとする。 ]
で表されるジエステル、 又は該ジエステルと併用基油との混合物、 及び
(b)フエノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤からなる群から選ばれる少 なくとも 1種を含有する軸受用潤滑油。 項 2 . Aが、 炭素数 3〜 1 0の、 1個若しくは 2個以上の分枝を有する 脂肪族二価アルコール残基 (即ち、 モノ若しくはポリアルキル置換直鎖ァ ルキレン基であって、 該アルキル基と該直鎖アルキレン基との合計炭素 数が 3〜 1 0であるもの) である項 1に記載の軸受用潤滑油。 項 3 Aが、 炭素数 3〜1 0の、 1個の分枝を有する脂肪族二価アルコール残 基 (即ち、 モノアルキル置換直鎖アルキレン基であって、 該アルキル基と該直鎖 アルキレン基との合計炭素数が 3〜1 0であるもの) である項 1に記載の軸受用 潤滑油。 項 4 Aが、 炭素数 4〜6の、 1個の分枝を有する炭素数脂肪族二価アルコー ル残基 (即ち、 モノアルキル置換直鎖アルキレン基であって、 該アルキル基と該 直鎖アルキレン基との合計炭素数が 4〜 6であるもの) である項 1に記載の軸受 用潤滑油。 項 5 Aが、 3—メチルー 1 , 5—ペンタンジオール残基 (即ち、 3—メチル
'基、 -C CH2- CH (C ) - CH2CH2- ) である項 1に記載の軸受用潤滑油。 項 6 R 1及び R 2が、 同一又は異なって、 炭素数 3〜1 1の直鎖アルキル基を 表す項 1〜 5のいずれかに記載の軸受用潤滑油。
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項 7 —般式 (1 ) で表されるジエステルが、 2—メチルー 1, 3—プロパン ジオール、 1 , 3—ブタンジオール、 2—メチルー 1, 4—ブタンジオール、 1, 4一ペンタンジオール、 2—メチルー 1, 5—ペン夕ンジオール、 3—メチルー 1 , 5 —ペンタンジォ一ル及び 1 , 5—へキサンジオールからなる群から選ばれ る 1種と炭素数 7〜 1 0の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸から選ばれる 1種と のジエステルである項 1に記載の軸受用潤滑油。 項 8 —般式 (1 ) で表されるジエステルが、 3—メチルー 1 , 5—ペンタン ジオールと、 n—ヘプタン酸、 n—オクタン酸、 n—ノナン酸及び n—デカン酸 からなる群から選ばれる少なくとも 1種から得られるジエステルである項 1に記 載の軸受用潤滑油。 項 9 一般式 (1 ) で表されるジエステルが、 3—メチルー 1, 5—ペンタン ジォ一ルジ (n—ォクタノエ一ト) 及び 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオール ジ (n—ノナノエ一ト) からなる群から選ばれる少なくとも 1種である項 1に記 載の軸受用潤滑油。 項 1 0 —般式 ( 1 ) で表されるジエステルが、 炭素数 7〜 1 0の脂肪族飽和 直鎖状モノカルボン酸から選ばれる 2種の脂肪酸と、 2—メチルー 1 , 3—プロ パンジオール、 1 , 3—ブタンジオール、 2—メチルー 1, 4一ブタンジオール、 1 , 4一ペンタンジオール、 2—メチルー 1 ', 5—ペンタンジオール、 3—メチ ルー 1 , 5 一ペンタンジオール及び 1, 5一へキサンジオールからなる群から選 ばれる 1種の二価アルコールとから得られるジエステルである請求項 1〜4のい ずれかに記載の軸受用潤滑油。 項 1 1 一般式 (1 ) で表されるジエステルが、 3—メチルー 1, 5—ペン夕 ンジオールと炭素数 7〜 1 0の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸から選ばれる 2 種の脂肪酸とから得られるジエステルである請求項 1〜4のいずれかに記載の軸
受用潤滑油。 項 12 —般式 (1) で表されるジエステルが、 3—メチルー 1, 5—ペンタ ンジオールと n—ヘプ夕ン酸及び n—オクタン酸とから得られるジエステル、 3 —メチル一 1, 5—ペンタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—ノナン酸とから 得られるジエステル、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールと n—ヘプタン酸 及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジ オールと n—オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 3—メチ ルー 1, 5—ペンタンジオールと n—オクタン酸及び n—デカン酸とから得られ るジエステル、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジォ一ルと n—ノナン酸とから得 られるジエステル及び n—デカン酸とから得られるジエステルである請求項 1〜 4のいずれかに記載の軸受用潤滑油。 項 13 フエノール系酸化防止剤が分子内に硫黄を含有しない炭奉数 6〜10 0のものであり、 アミン系酸化防止剤が分子内に硫黄を含有しない炭素数 6〜 6 0のものである請求項 1〜 12のいずれかに記載の軸受用潤滑油。 項 14 フエノ一ル系酸化防止剤が、 2, 6—ジ— t一ブチルフエノール、 2, 6—ジー t一プチルー p—クレゾール、 4, 4, ーメチレンビス (2, 6—ジ一 t—ブチルフエノール) 、 4, 4 ' —ブチリデンビス (3—メチルー 6— tーブ チルフエノール) ゝ 2, 2 ' —メチレンビス (4ーェチルー 6 _ t一ブチルフエ ノール) 、 2, 2 ' ーメチレンビス (4—メチルー 6— t一ブチルフエノール) 、 4, 4, 一イソプロピリデンビスフエノ一ル、 2, 4—ジメチルー 6— t—プチ ルフエノ一ル、 テトラキス [メチレン一 3— (3, 5—ジー t一プチルー 4—ヒ ドロキシフエニル) プロピオネート] メタン、 1, 1, 3—卜リス (2—メチル 一 4ーヒドロキシー 5— t一ブチルフエニル) ブタン、 1, 3, 5—トリメチル -2, 4, 6—トリス (3, 5—ジー t一ブチル—4—ヒドロキシベンジル) ベ ンゼン、 2, 2 ' ージヒドロキシ一 3, 3 ' ージ ( ーメチルシクロへキシル) 一 5, 5 ' —ジメチルージフエ二ルメタン、 2, 2 ' —イソブチリデンビス (4,
6—ジメチルフエノール) 、 2, 6—ビス (2, —ヒドロキシ一 3 ' — t—プチ ル—5, 一メチルペンジル) 一 4一メチルフエノール、 1 , Γ —ビス (4ーヒ ドロキシフエニル) シクロへキサン、 2 , 5—ジ一 t一アミルヒドロキノン、 2 , 5—ジ一 tーブチルヒドロキノン、 1, 4ージヒドロキシアントラキノン、 3— t—ブチル—4—ヒドロキシァニソ一ル、 2— t 一プチルー 4ーヒドロキシァ二 ソ一ル、 2 , 4ージベンゾィルレゾルシノール、 4一 tーブチルカテコール、 2, 6ージー t一ブチル—4一ェチルフエノール、 2—ヒドロキシー 4—メトキシべ ンゾフエノン、 2, 4ージヒドロキシベンゾフエノン、 2, 2, ージヒドロキシ 一 4ーメトキシベンゾフエノン、 2 , 4, 5—トリヒドロキシベンゾフエノン、 -トコフエロール、 ビス [ 2— (2—ヒドロキシ— 5—メチルー 3— t 一プチ ルベンジル) - 4ーメチルー 6— t—ブチルフエニル] テレフ夕レート、 トリエ チレングリコ一ルービス [ 3 - ( 3— t一プチル— 5—メチルー 4ーヒドロキシ フエニルプロピオネート] 、 1, 6—へキサンジオール—ビス [ 3— (3, 5 - ジー t _プチルー 4—ヒドロキシフエニル) プロピオネート] からなる群から選 ばれる少なくとも 1種であり、
アミン系酸化防止剤が、 ジフエ二ルァミン、 モノ (C 4一 C 9アルキル) 置換さ れたジフエニルァミン、 p , p ' —ジ (モノ C 4一 C 9アルキルフエニル) ァミン、 ジ (モノ C 4一 C 9アルキルフエニル) ァミンであって、 一方のベンゼン環上のァ ルキル基が他方のベンゼン環上のアルキル基と異なるもの、 ジ (ジー C 4一 C 9ァ ルキルフエニル) ァミンであって、 二つのベンゼン環上の 4つのアルキル基のう ちの少なくとも 1つが残りのアルキル基と異なるもの、 N—フエ二ルー 1—ナフ チルァミン、 N—フエニル— 2—ナフチルァミン、 4一才クチルフエ二ルー 1一 ナフチルァミン、 4一才クチルフエ二ルー 2—ナフチルァミン、 p—フエ二レン ジァミン、 N—フエ二ルー N ' 一イソプロピル一 p—フエ二レンジァミン、 及び N—フエ二ルー N, 一 (1 , 3—ジメチルブチル) 一 p—フエ二レンジアミンか らなる群から選ばれる少なくとも 1種である項 1 3に記載の軸受用潤滑油。 項 1 5 (b)成分が、 2, 6—ジ一 tーブチルー p—クレゾール、 4 , 4 ' ーメ チレンビス (2, 6—ジー t _ブチルフエノール) 及び 2, 6—ジ— t 一ブチル
—4一ェチルフエノールからなる群から選ばれる少なくとも 1種と、 P , P ' ― ジォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 P , P ' ージノニル
(直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 及び N—フエニル— 1一ナフチル ァミンからなる群から選ばれる少なくとも 1種とからなる組み合わせである項 1 3に記載の軸受用潤滑油。 なお、 本明細書において 「 (直鎖及び分岐鎖を含む」 とは、 直鎖アルキル及び 分岐鎖アルキルの一方又は双方を含むという意味である。 項 1 6 更に、 (c)リン系化合物及び脂肪族直鎖状モノカルボン酸からなる群か ら選ばれる少なくとも 1種を含有する項 1〜 1 5のいずれかに記載の軸受用潤滑 油。 項 1 7 リン系化合物が、 リン酸トリエステル、 亜リン酸トリエステル、 酸性 リン酸エステル及び酸性亜リン酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも 1 種であって、 その分子内に硫黄を含有しない炭素数 1 2〜7 0のものであり、 脂 肪族直鎖状モノカルボン酸が炭素数 1 2〜2 2のものである項 1 6に記載の軸受 用潤滑油。 項 1 8 リン系化合物が、
cl) トリ (直鎖状又は分岐鎖 C4一 C l8アルキル) ホスフエ一ト、
c2) トリ (C4— (38シクロアルキル) ホスフェート、
c3) · トリ (非置換又は置換フエニル) ホスフェート (該置換フエニル基は、 C, - C,。アルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれ る 1〜3個の置換基で置換されており、 また、 該 3つのフエニル基の 1又は 2個 が非置換で残りが置換されていてもよい) 、
c4) トリ (直鎖状又は分岐鎖 C4一 C l8アルキル) ホスファイト、
c5) トリ (C4- Crンクロアルキル) ホスファイト、
c6) トリ (非置換又は置換フエニル) ホスファイト (該置換フエニル基は、
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c「c,。アルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれ る 1〜3個の置換基で置換されており、 また、 該 3つのフエニル基の 1又は 2個 が非置換で残りが置換されていてもよい) 、
C7) ジ (直鎖状又は分岐鎖 C 4一 Clsアルキル) ホスフェート、
c8) ジ (C4- Crンクロアルキル) ホスフエ一ト、
c9) ジ (非置換又は置換フエニル) ホスフエ一ト (該置換フエニル基は、 d- C10アルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれる 1〜 3個の置換基で置換されており、 また、 該 2つのフエニル基の一方が非置換 で他方が置換されていてもよい) 、
clO) ジ (直鎖状又は分岐鎖 C 4一 C 18アルキル) ホスファイト、
cl l) ジ (CrCsシクロアルキル) ホスファイト、 及び
C12) ジ (非置換又は置換フエニル) ホスファイト (該置換フエニル基は、 - 。アルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれる 1〜 3個の置換基で置換されており、 また、 該 2つのフエニル基の一方が非置換 で他方が置換されていてもよい)
からなる群から選ばれる少なくとも 1種であり、
脂肪族直鎖状モノカルボン酸が、 炭素数 1 4〜 1 8のものである項 1 6に記載 の軸受用潤滑油。 項 1 9 リン系化合物及び脂肪族直鎖状モノカルボン酸からなる群から選ばれ る少なくとも 1種が、 トリ (n—才クチル) ホスフェート、 トリフエニルホスフ エート、 及びトリクレジルホスフェートからなる群から選ばれる少なくとも 1種 と、 n—テトラデカン酸、 n—へキサデカン酸、 及び n—才クタデカン酸からな る群から選ばれる少なくとも 1種との組み合わせである項 1 6に記載の軸受用潤 滑油。 項 2 0 更に、 (d)ベンゾトリァゾール系化合物及び没食子酸系化合物からなる 群から選ばれる少なくとも 1種を含有する項 1 6〜1 9のいずれかに記載の軸受 用潤滑油。
項 21 ベンゾトリアゾール系化合物が、 分子内に硫黄を含有しない炭素数 6 〜60のものであり、 没食子酸系化合物が炭素数 7〜 30のものである項 20に 記載の軸受用潤滑油。 項 22 ベンゾトリアゾール系化合物が、 ベンゾトリアゾール、 5—メチル- 1 ージォクチルアミノメチルー 5—メチルベンゾトリアゾール、 2— (5' —メチ ルー 2' —ヒドロキシェニル) ベンゾトリァゾ一ル、 2— [2' —ヒドロキシー 3, , 5, 一ビス (《、 α—ジメチルベンジル) フエニル] — 2 Η—べンゾトリ 7ゾ一ル、 2— (3, , 5, ージー t一ブチル—2, —ヒドロキシフエニル) ベ ンゾトリァゾール、 2— (3, 一 t一ブチル— 5' —メチルー 2' —ヒドロキシ フエニル) 一 5—クロ口べンゾトリァゾール、 2— (3, , 5 ' —ジ— t—ブチ ルー 2, ーヒドロキシフエニル) _ 5—クロ口べンゾトリァゾール、 2— (3, , 5, ージ— t一アミルー 2 ' ーヒドロキシフエニル) ベンゾトリアゾ一ル、 2 - (5 ' 一 tーブチルー 2.' ーヒドロキシフエニル) ベンゾトリアゾール、 2— (2 ' ーヒドロキシ _ 5, —メチルフエニル) ベンゾトリアゾ一ル、 2— (2' ーヒドロキシ一 5 ' 一 t一才クチルフエ二ル) ベンゾトリアゾ一ル、 及び 2 - [2 ' —ヒドロキシ一 3 ' ― (3" , 4" — 5" , 6" テトラヒドロフタリドメ チル) —5' —メチルフエニル] ベンゾトリアゾールからなる群から選ばれる少 なくとも 1種であり、
没食子酸系化合物が、 没食子酸、 没食子酸の直鎖又は分岐鎖の d-C^アルキルェ ステル及び没食子酸の CHVンクロアルキルエステルからなる群から選ばれる少な くとも 1種である項 20に記載の軸受用潤滑油。 項 23 ベンゾトリアゾ一ル系化合物及び没食子酸系化合物からなる群から選 ばれる少なくとも 1種が、 次の組合せ:
'ベンゾトリアゾ一ル +没食子酸 ( n—プロピル) 、
'ベンゾトリアゾ一ル +没食子酸 (n—才クチル) 、
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10
•ベンゾトリアゾール +没食子酸 (n—ドデシル) 、
• 5—メチル -1H—ベンゾトリアゾ一ルペンゾトリアゾール +没食子酸 (n— プロピル) 、
• 5—メチル -1H—ベンゾトリアゾ一ル +没食子酸 (n—才クチル) 、 又は · 5—メチル -1H—べンゾトリアゾール +没食子酸 (n—ドデシル) である項 20に記載の軸受用潤滑油。 項 24 40°Cにおける動粘度が 5〜10mm2/sであり、 かつ、 0°Cにおけ る動粘度が 15〜 40 mm2/ sである項 1に記載の軸受用潤滑油。 発明の詳細な記載
(a)成分:一般式 (1) で表されるジエステル
本発明の一般式 (1) で表されるジエステル (以下、 「本エステル」 とい , う。 ) は、 所定の酸成分、 即ち、 一般式 RiCOOHで表される直鎖状飽和脂肪族 モノカルボン酸又は R2COOH (式中 R1及び R2は前記に同じ) で表される直鎖 状飽和脂肪族モノカルボン酸又はこれら力ルポン酸の混合物と一般式 ( 2 )
HO-A-OH (2)
[式中、 Aは、 炭素数 2〜10 (特に 3〜10) の、 直鎖脂肪族二価アルコール 残基又は 1個若しくは 2個以上の分枝を有する分岐脂肪族二価アルコール残基を 表す。 ]
で表されるアルコール成分とを、 常法に従って、 好ましくは窒素等の不活性ガス 雰囲気下、 エステル化触媒の存在下又は無触媒下で加熱撹拌しながらエステル化 することにより容易に調製されるエステル化合物である。
<酸成分 >
本エステルの酸成分としては、 炭素数 4〜18の脂肪族飽和直鎖状モノ力ルポ
ン酸、 即ち、 一般式 R'COOH又は R2COOH (式中 R1及び R2は、 炭素数 3 〜17の直鎖状アルキル基を示す。 ) で表されるモノカルボン酸であり、 より具 体的には、 n_ブタン酸、 n—ペンタン酸、 n—へキサン酸、 n—ヘプタン酸、 n—オクタン酸、 n_ノナン酸、 n—デカン酸、 n—ゥンデカン酸、 n—ドデカ ン酸、 n—トリデカン酸、 n—テトラデカン酸、 n—ペン夕デカン酸、 n—へキ サデカン酸、 n—ヘプタデカン酸、 n—才クタデカン酸が例示される。
これらの中でも、 炭素数 4〜12の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸、 即ち、 一般式 RiCOOH又は R2C〇OH (式中 R1及び R2は、 炭素数 3〜11の直鎖 アルキル基を示す。 ) で表されるモノカルボン酸が好ましい。
より詳しくは、 低温流動性に優れ、 低温粘度が低い点で、 炭素数 4〜9の脂肪 族飽和直鎖状モノカルボン酸、 即ち、 一般式 R'COOH又は R2CO〇H (式中 R 1及び R 2は炭素数 3〜 8の直鎖状アルキル基を示す) で表されるモノカルボン 酸が好ましく、 具体的には、 n—ブタン酸、 n—ペンタン酸、 n—へキサン酸、 n—ヘプタン酸、 n—オクタン酸、 n—ノナン酸が例示される。 また、 耐熱性に 優れる点で、 炭素数 8〜12の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸、 即ち、 一般式 RiCOOH又は R2COOH (式中 R 1及び R2は炭素数?〜 1 1の直鎖状アルキ ル基を示す) で表されるモノカルボン酸が好ましく、 具体的には、 n—オクタン 酸、 n—ノナン酸、 n—デカン酸、 n—ゥンデカン酸、 n—ドデカン酸が例示さ れる。
これらのうち特に、 炭素数 7〜10の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸、 即ち、 一般式 ITCOOH又は R2CO〇H (式中 R1及び R2は、 炭素数 6〜 9の直鎖状 アルキル基を示す。 ) で表されるモノカルボン酸、 即ち、 n—ヘプタン酸、 n— オクタン酸、 n—ノナン酸、 n—デカン酸が推奨される。
上記酸成分は、 それぞれ単独で又は 2種以上混合して用いることも可能である。 尚、 2種以上の酸を混合して用いた場合、 得られるエステルには、 1分子中に 2 種以上の酸に由来するァシル基を含む混基エステルが含まれる。
上記酸成分の炭素数が 4未満では、 エステルの揮発量が多くなる傾向が見られ、 一方、 炭素数が 18を越えると低温粘度が高くなる傾向が見られる。
<アルコール成分 >
上記一般式 (1 ) において、 脂肪族二価アルコール残基 Aは、 上記一般式 ( 2 ) で表される脂肪族二価アルコールから二つの水酸基を除いて得られる残基 (二価の基) を指す。 特に、 Aは、 炭素数 2〜1 0 (特に 3〜1 0 ) の直鎖アル キレン基を示すか、 或いは、 Aは、 主鎖である直鎖アルキレン基とこれに結合し た 1個若しくは 2個以上のアルキル基 (分枝) と力、らなり、 該直鎖アルキレン基 と該 1個若しくは 2個以上のアルキル基との合計炭素数が 2 ~ 1 0 (特に 3〜1 0 ) である分岐鎖アルキレン基を示す。 但し、 Aが分岐鎖アルキレン基であって、 2個以上のアルキル基を有する場合、 2個以上のアルキル基は同一の炭素原子に 結合していないものとする。
換言すると、 Aは、 炭素数 2〜1 0、 特に 3〜1 0の直鎖状アルキレン基であ るか、 或いは、 Aは、 モノ又はポリアルキル置換の直鎖状アルキレン基であって、 該モノ又はポリアルキル置換基と該直鎖状アルキレン基との合計炭素数が 2〜 1 0 , 特に 3〜1 0である。
Aが分岐アルキル基である場合、 分枝であるアルキル基の数は 1又は 2個、 特 に 1個が好ましい。
かかる残基 Aを含むアルコール成分としては、 炭素数 2〜1 0, 特に 3〜1 0 の 1個若しくは 2個の分枝を有していてもよい脂肪族二価アルコール、 特に飽和 脂肪族二価アルコールが例示される。 但し、 該ニ価アルコールが 2個以上の分枝 (即ち、 アルキル基) を有する場合、 2個以上の分枝 (アルキル基) は同一の炭 素原子に結合していないものである。 従って、 該アルコール成分としては、 2 , 2—ジメチルプロパンジォ一ル (ネオペンチルダリコ一ル) 、 2, 2一ジェチル プロパンジオール、 2—プチルー 2一ェチルプロパンジオール等の分子内にネオ ペンチル型構造を有するジォ一ルを含まない。
アルコール成分としては、 具体的には、 エチレングリコール、 1 , 2—プロパ ンジオール、 1 , 3—プロパンジオール、 2—メチルー 1 , 3—プロパンジォー ル、 1 , 3—ブタンジオール、 1 , 4一ブタンジオール、 2—メチル一 1, 4— ブタンジオール、 1 , 4一ペンタンジォ一ル、 1, 5一ペン夕ンジオール、 2 - メチルー 1 , 5—ペンタンジオール、 3—メチルー 1 , 5—ペンタンジオール、
1, 5—へキサンジオール、 1, 6—へキサンジオール、 2—メチル— 1, 6— へキサンジオール、 3—メチル— 1, 6—へキサンジオール、 1 , 6—ヘプタン ジオール、 1 , 7一ヘプタンジオール、 2—メチル—1, 7一ヘプ夕ンジオール、
3ーメチルー 1 , 7一ヘプタンジオール、 4ーメチルー 1, 7—ヘプタンジォ一 ル、 1, 7一オクタンジオール、 1, 8一オクタンジオール、 2—メチル一 1,
8一オクタンジオール、 3—メチルー 1 , 8—オクタンジオール、 4ーメチルー 1 , 8一オクタンジオール、 1, 8—ノナンジオール、 1, 9ーノナンジオール、 2一メチル— 1 , 9ーノナンジオール、 3—メチルー 1 , 9ーノナンジオール、
4ーメチルー 1 , 9ーノナンジオール、 5—メチルー 1, 9ーノナンジオール、 1 , 1 0—デカンジオール、 2—ェチル一 1 , 3—へキサンジォ一ル、 2 , 4 - ジェチルー 1, 5一ペンタンジオールなどが例示される。 上記アルコール成分は、 単独でエステル化に供することが可能であり、 また、 2種以上のアルコールを混 合して用いることも可能である。
これらの中でも、 耐熱性及び低温流動性に優れる点で、 分枝を 1〜 2個有する 炭素数 4〜 6の脂肪族二価アルコールが好ましく、 特に分枝を 1個有する炭素数 4〜 6の脂肪族二価アルコールが好ましい。 より具体的には、 2—メチルー 1 , 3—プロパンジオール、 1, 3—ブタンジオール、 2—メチル—1, 4一ブタン ジオール、 1, 4一ペンタンジオール、 2—メチル _ 1, 5一ペンタンジオール、 3—メチル一 1 , 5—ペンタンジオール、 1 , 5一へキサンジオール等が例示さ れ、 なかでも特に、 3—メチルー 1 , 5—ペンタンジオールが好ましい。
<エステル化反応 >
エステル化反応を行うに際し、 酸成分は、 例えば、 アルコ一ル成分 1モルに対 して、 2 . 0〜3 . 0モル、 好ましくは 2 . 0 1〜2 . 5モル用いられる。
エステル化触媒としては、 ルイス酸類、 アルカリ金属類、 スルホン酸類等が例 示される。 ルイス酸としては、 具体的には、 アルミニウム誘導体、 錫誘導体、 チ タン誘導体が例示され、 アルカリ金属類としてはナトリウムアルコキシド、 カリ ゥムアルコキシド等が例示され、 またスルホン酸類としてはパラトルエンスルホ ン酸、 メタンスルホン酸、 硫酸等が例示される。 その使用量は、 例えば、 原料で
ある酸及びアルコールの総重量に対して 0 . 0 5〜1 . 0重量%用いられる。 エステル化温度としては、 1 5 0 ~ 2 3 0 °Cの範囲が推奨され、 通常、 3〜3
0時間で反応は完結する。
エステル化においては、 生成してくる水をベンゼン、 トルエン、 キシレン、 シ ク口へキサン等の溶剤を用いて系外に共沸留去させてもよい。
エステル化反応終了後、 過剰の原料を減圧下または常圧下にて留去する。 引き 続き、 慣用の精製方法、 例えば、 中和、 水洗、 液液抽出、 減圧蒸留、 活性炭処理 等の吸着精製等によりエステルを精製することが可能である。 <好ましいジエステル >
本エステルの中でも、 好ましいジエステルとしては、 2—メチルー 1 , 3—プ 口パンジオール、 1, 3 一ブタンジオール、 2—メチルー 1, 4一ブタンジォ一 ル、 1 , 4 _ペン夕ンジオール、 2—メチルー 1, 5—ペンタンジオール、 3— メチルー 1, 5—ペン夕ンジオール又は 1, 5—へキサンジオールと、 炭素数 7 〜1 0の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸とのジエステルが例示される。
2—メチルー 1, 3—プロパンジオールと炭素数 7〜 1 0の脂肪族飽和直鎖状 モノカルボン酸とのジエステルとしては、 具体的には、 2—メチル一 1, 3—プ 口パンジオールジ ( n _ヘプタノエー卜) 、 2—メチルー 1 , 3—プロパンジォ —ルジ (n—ォクタノエ一ト) 、 2—メチルー 1, 3—プロパンジォ一ルジ (n ーノナノエ一ト) 、 2—メチルー 1, 3 —プロパンジオールジ (n—デカノエー ト) が挙げられる。
1, 3—ブタンジオールと炭素数 7〜1 0の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸 とのジエステルとしては、 具体的には、 1 , 3 —ブタンジォ一ルジ ( n -ヘプ夕 ノエート) 、 1 , 3 —ブタンジオールジ (n—ォクタノエート) 、 1, 3—ブタ ンジオールジ ( n—ノナノエー卜) 、 1 , 3—ブタンジオールジ (n—デカノエ —ト) が例示される。
2—メチルー 1 , 4一ブタンジオールと炭素数?〜 1 0の脂肪族飽和直鎖状モ ノカルボン酸とのジエステルとしては、 具体的には、 2—メチルー 1 , 4—ブ夕 ンジオールジ (n—ヘプタノエート) 、 2—メチルー 1, 4一ブタンジオールジ
(n—ォク夕ノエート) 、 2—メチル一1, 4—ブタンジォ一ルジ (n—ノナノ エート) 、 2—メチルー 1, 4一ブタンジオールジ (n—デカノエ一ト) が例示 される。
1, 4一ペンタンジオールと炭素数?〜 10の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン 酸とのジエステルとしては、 具体的には、 1, 4 _ペン夕ンジオールジ (n—へ プタノエ一ト) 、 1, 4一ペンタンジォ一ルジ (n—ォクタノエート) 、 1, 4 一ペンタンジォ一ルジ (n—ノナノエー卜) 、 1, 4一ペンタンジオールジ (n ーデカノエート) が例示される。
2—メチル— 1, 5—ペン夕ンジオールと炭素数 7〜10の脂肪族飽和直鎖状 モノカルボン酸とのジエステルとしては、 具体的には、 2—メチルー 1, 5—ぺ ンタンジォ一ルジ (n—へプタノエ一ト) 、 2—メチルー 1 , 5一ペンタンジ才 ールジ (n—ォクタノエ一ト) 、 2—メチルー 1, 5一ペン夕ンジオールジ (11 ーノナノエー卜) 、 2—メチルー 1, 5一ペンタンジオールジ (n—デカノエー ト) が例示される。
3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールと炭素数 7~10の脂肪族飽和直鎖状 モノカルボン酸とのジエステルとしては、 具体的には、 3—メチルー 1, 5—ぺ ンタンジオールジ (n—ヘプ夕ノエ一卜) 、 3—メチルー 1, 5一ペンタンジ才 —ルジ (n—ォクタノエ一ト) 、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジォ一ルジ (n ーノナノエ一ト) 、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジォ一ルジ (n—デカノエー ト) が例示される。
1, 5—へキサンジオールと炭素数 7〜10の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン 酸とのジエステルとしては、 具体的には、 1, 5—へキサンジオールジ (n—へ プタノエー卜) 、 1, 5—へキサンジオールジ (n—ォクタノエ一卜) 、 1, 5 一へキサンジオールジ (n—ノナノエート) 、 1, 5一へキサンジオールジ (n ーデカノエート) が例示される。
上記の好ましいジエステルの中でも特に、 3—メチルー 1, 5—ペン夕ンジォ ールと炭素数 7〜 10の脂肪族飽和直鎖状モノ力ルポン酸とのジエステルが好ま しい。 なかでも低温流動性に優れる点で、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジォー ルジ (n—ヘプタノエート) 、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジォ一ルジ (n—
ォクタノエート) 、 3—メチル一 1, 5—ペンタンジオールジ (n—ノナノエ一 ト) が好ましく、 耐熱性に優れる点で、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオール ジ (n—才クタノエ一卜) 、 3—メチルー 1 , 5—ペンタンジオールジ (n—ノ ナノエート) 、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールジ ( n—デカノエート) が好ましい。 更には耐熱性と低温流動性のバランスに優れる点で、 特に、 3—メ チルー 1, 5 _ペン夕ンジオールジ (n—ォクタノエ一卜) 、 3—メチル— 1 , 5—ペンタンジオールジ (n—ノナノエート) が好ましい。
また、 本エステルの内、 炭素数 7〜1 0の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸か ら選ばれる 2種の脂肪酸と、 2—メチル— 1, 3—プロパンジォ一ル、 1, 3— ブタンジオール、 2—メチル— 1 , 4一ブタンジオール、 1, 4一ペンタンジ才 —ル、 2 —メチル—1, 5 —ペンタンジオール、 3—メチル— 1, 5—ペンタン ジオール及び 1 , 5一へキサンジオールから選ばれる 1種の二価アルコールと力 ^ ら得られるジエステルも好ましい。 このような 2種の脂肪酸と二価アルコールと から得られるジエステルは、 一方のエステル基と他のエステル基とが異なる混基 ジエステル、 二つのエステル基が使用した 2種の脂肪酸の一方に由来するジエス テル、 二つのエステル基が使用した 2種の脂肪酸の他方に由来するジエステルを 含有するエステル混合物である。 このようなエステル混合物はそのまま使用する こともできるし、 該混基ジエステルのみを分離して使用してもよい。
これらの 2種の脂肪酸と 2—メチルー 1 , 3—プロパンジオールを用いた好ま しいジエステルとしては、 具体的には、 2—メチルー 1, 3—プロパンジオール と n—ヘプタン酸及び n—オクタン酸とから得られるジエステル、 2—メチルー 1 , 3 一プロパンジオールと n—ヘプタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジ エステル、 2—メチルー 1, 3 —プロパンジオールと n—ヘプタン酸及び n—デ カン酸とから得られるジエステル、 2ーメチル— 1 , 3—プロパンジオールと n —オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 2 —メチル— 1 , 3 一プロパンジオールと n—オクタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステ ル、 2—メチル— 1, 3—プロパンジオールと n—ノナン酸及び n—デカン酸と から得られるジエステル等が例示される。
また、 2種の脂肪酸と 1 , 3—ブタンジォ一ルを用いた好ましいジエステルと
しては、 具体的には、 1 , 3 —ブタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—才クタ ン酸とから得られるジエステル、 1, 3—ブタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 1 , 3—ブタンジオールと n—ヘプ夕 ン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 1 , 3—ブタンジオールと n 一オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 1, 3—ブタンジォ ールと n—ォグタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 1, 3—ブ 夕ンジオールと n―ノナン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステルが例示 される。 -
2種の脂肪酸と 2—メチル— 1 , 4一ブタンジォ一ルを用いた好ましいジエス テルとしては、 具体的には、 2—メチルー 1, 4一ブ夕ンジォ一ルと n—へプタ ン酸及び n—オクタン酸とから得られるジエステル、 2—メチルー 1 , 4ーブタ ンジォ一ルと n—ヘプ夕ン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 2— メチル— 1, 4 -ブタンジオールと n—ヘプ夕ン酸及び n—デカン酸とから得ら れるジエステル、 2—メチルー 1 , 4一ブ夕ンジオールと n—ォクタン酸及び n ーノナン酸とから得られるジエステル、 2 _メチル一 1 , 4—ブタンジオールと n—オクタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 2—メチル一 1, 4ーブ夕ンジォ一ルと n—ノナン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル が例示される。
2種の脂肪酸と 1, 4—ペンタンジオールを用いた好ましいジエステルとして は、 具体的には、 1, 4—ペンタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—オクタン 酸とから得られるジエステル、 1, 4—ペンタンジォ一ルと n—ヘプタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 1 , 4—ペンタンジオールと n—ヘプ タン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 1 , 4一ペンタンジオール と n—オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 1 , 4—ペン夕 ンジオールと n—オクタン酸及ぴ n—デカン酸とから得られるジエステル、 1, 4一ペンタンジオールと n—ノナン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステ ルが例示される。
2種の脂肪酸と 2—メチルー 1 , 5—ペンタンジオールを用いた好ましいジェ ステルとしては、 具体的には、 2—メチルー 1, 5 一ペンタンジオールと n—へ
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ブタン酸及び n—オクタン酸とから得られるジエステル、 2—メチル一 1, 5— ペン夕ンジオールと n—ヘプ夕ン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、
2ーメチルー 1 , 5 —ペン夕ンジオールと n—ヘプタン酸及び n—デカン酸とか ら得られるジエステル、 2 —メチル一 1 , 5—ペンタンジオールと n—オクタン 酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 2—メチルー 1 , 5—ペンタン ジオールと n—ォクタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 2—メ チル— 1, 5—ペンタンジオールと n—ノナン酸及び n—デカン酸とから得られ るジエステルが例示される。
2種の脂肪酸と 3—メチルー 1 , 5—ペン夕ンジオールを用いた好ましいジェ ステルとしては、 具体的には、 3—メチル— 1 , 5 —ペンタンジオールと n—へ プ夕ン酸及び n—オクタン酸とから得られるジエステル、 3—メチルー 1 , 5— ペンタンジオールと n—ヘプ夕ン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、
3ーメチルー 1, 5—ペンタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—デカン酸とか ら得られるジエステル、 3—メチルー 1 , 5 一ペンタンジォ一ルと n—オクタン 酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 3—メチルー 1, 5—ペンタン ジオールと n—オクタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 3—メ チルー 1 , 5—ペンタンジオールと n—ノナン酸及び n—デカン酸とから得られ るジエステルが例示される。
2種の脂肪酸と 1, 5—へキサンジオールを用いた好ましいジエステルとして は、 具体的には、 1 , 5—へキサンジオールと n—ヘプタン酸及び n—オクタン 酸とから得られるジエステル、 1, 5—へキサンジオールと n—ヘプタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 1, 5一へキサンジオールと n—ヘプ タン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 1 , 5—へキサンジォ一ル と n—オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 1, 5—へキサ ンジオールと n—オクタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 1, 5—へキサンジオールと n—ノナン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステ ルが例示される。
上記の 2種の脂肪酸を用いた好ましいジエステルの中でも特に、 3—メチルー 1 , 一ペンタンジオールと炭素数 7〜 1 0の脂肪族飽和直鎖状モノカルボン酸から選
ばれる 2種の脂肪酸を用いたエステルが好ましい。 なかでも低温流動性に優れる点 で、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—オクタン酸 とから得られるジエステル、 3—メチルー 1 , 5一ペンタンジオールと n—ヘプ夕 ン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 3—メチルー 1, 5—ペンタン ジオールと n—ヘプタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステル、 3—メチ ル— 1, 5—ペン夕ンジオールと n—オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られる ジエステル、 3—メチルー 1, 5一ペンタンジオールと n—オクタン酸及び n—デ カン酸とから得られるジエステルが好ましく、 耐熱性に優れる点で、 3—メチルー 1, 5一ペン夕ンジオールと n—オクタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジェ ステル、 3—メチル— 1, 5—ペンタンジオールと n—オクタン酸及び n—デカン 酸とから得られるジエステル、 3—メチル一1, 5—ペンタンジオールと n—ノナ ン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステルが好ましい。 更には、 耐熱性と低 温流動性のバランスに優れる点で 3—メチルー 1, 5—ペン夕ンジォ一ルと n—才 クタン酸及び n—ノナン酸とから得られるジエステル、 3—メチルー 1, 5—ペン 夕ンジオールと n—オクタン酸及び n—デカン酸とから得られるジエステルが好ま しい。
本発明の潤滑油は、 本エステルの 1種若しくは 2種以上を含有する。
本エステルの全酸価としては、 0. lmgKOHZg以下、 好ましくは 0. 0 SmgKOHZg以下であることが望ましい。 全酸価が 0. lmgKOH/g以 下のときには耐熱性と潤滑性のパランスが良好である。 全酸価は中和により調整 可能である。
本エステルの水酸基価としては、 SmgKOHZg以下、 好ましくは 3mgK OHZg以下、 更に好ましくは lmgKOH/g以下であることが望ましい。 水 酸基価が 5mgK〇H/g以下のときには耐熱性が向上する。 水酸基価は、 残存 する水酸基を反応工程で十分に低減することにより調整可能である。
本エステルの硫酸灰分としては、 30 ppm以下、 好ましくは 10 p pm以下 であることが好ましい。 硫酸灰分が 30 ppm以下のときには耐熱性が向上する。 硫酸灰分は、 本エステルの原料となる酸及び Z又はアルコールとして硫酸灰分が 低いもの (例えば、 30 ppm以下のもの) を用い、 また、 触媒として金属触媒
を使用した場合、 触媒自身及び触媒由来の有機金属化合物を中和、 水洗、 吸着精 製にて十分に除去することで調整可能である。
本エステルのヨウ素価としては、 1以下、 好ましくは 0. 5以下、 更に好まし くは 0. 1以下である。 ヨウ素価が 1以下のときは耐熱性が向上する。 ヨウ素価 は、 本エステルの厚料となる酸及び/又はアルコールとしてヨウ素価が低いもの (例えば、 0. 3以下のもの) を用いることにより調整可能である。 また、 精製 したヨウ素価が 1以上のエステルを還元 (水添) することにより調整可能である。 本エステルの中でも、 0°Cの動粘度が低く、 耐熱性に優れる点で、 分子量が 3 20〜 400、 好ましくは 330〜 380であるものが推奨される。
本エステルの中でも、 J I S-K-2269に記載される流動点が一 20°C以 下であるものが好ましく、 より低温での使用に適する点で一 30°C以下、 更には — 40°C以下であるものが最も好ましい。
本エステルの中でも、 J I S-K- 2283に記載される粘度指数が 150以 上が好ましく、 より好ましくは 160以上、 更に好ましくは 170以上である。 粘度指数が 150以上であるエステルは広範囲の温度領域で低粘度であり、 耐熱 性にも優れる。
<本エステルの使用量 >
本エステルの使用量は、 広い範囲から選択できるが、 一般には本発明の軸受用 潤滑油に対して、 即ち、 (a)成分と(b)成分との合計量に対して、 99. 99〜9 5重量%が好ましく、 99. 9〜98重量%がより好ましい。
(b)成分:フエノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤
<フエノール系酸化防止剤 >
本発明のフエノール系酸化防止剤としては、 この分野で使用されている公知の ものが特に制限されることなく使用できる。 これらフエノール系酸化防止剤のう ちでも、 特に、 分子内に硫黄を含有しない炭素数 6〜100、 好ましくは 10〜 80のものが好ましい。
具体的には、 2, 6—ジ一 t—プチルフエノール、 2, 6—ジー tーブチル—
p—クレゾール、 4, 4, ーメチレンビス (2, 6—ジー t一ブチルフエノー ル) 、 4, 4, 一ブチリデンビス (3—メチル一6— t一ブチルフエノール) 、 2, 2 ' ーメチレンビス (4ーェチルー 6— t一ブチルフエノール) 、 2, 2 ' ーメチレンビス (4—メチルー 6— t—ブチルフエノール) 、 4, 4' 一イソプ 口ピリデンビスフエノ一ル、 2, 4—ジメチルー 6— t一ブチルフエノール、 テ トラキス [メチレン一 3— (3, 5—ジ一 t一ブチル—4ーヒドロキシフエ二 ル) プロピオネート] メタン、 1, 1, 3—トリス (2—メチルー 4ーヒドロキ シ一 5— t—ブチルフエニル) ブタン、 1, 3, 5一トリメチルー 2, 4, 6 - トリス (3, 5—ジ— t一プチル— 4ーヒドロキシベンジル) ベンゼン、 2, 2 , ージヒドロキシー 3, 3, ージ (ひ—メチルシクロへキシル) 一5, 5 ' ージ メチルージフエ二ルメタン、 2, 2 ' 一イソブチリデンビス (4, 6ージメチル フエノール) 、 2, 6—ビス (2' ーヒドロキシー 3 ' 一 tーブチルー 5, —メ チルベンジル) 一 4一メチルフエノール、 1, 1, 一ビス (4ーヒドロキシフエ ニル) シクロへキサン、 2, 5—ジー t一アミルヒドロキノン、 2, 5 -ジ— t —プチルヒドロキノン、 1, 4ージヒドロキシアントラキノン、 3— t—ブチル 一 4—ヒドロキシァニソール、 2一 t—ブチルー 4ーヒドロキシァニソール、 2, 4ージベンゾィルレゾルシノール、 4一 t—ブチルカテコール、 2, 6—ジー t 一ブチルー 4一ェチルフエノ一ル、 2—ヒドロキシ一 4ーメトキシベンゾフエノ ン、 2, 4ージヒドロキシベンゾフエノン、 2, 2, 一ジヒドロキシー 4ーメト キシベンゾフエノン、 2, 4, 5—トリヒドロキシベンゾフエノン、 α—トコフ エロール、 ビス [2— (2—ヒドロキシー 5—メチル _ 3— t一ブチルベンジ ル) 一 4—メチルー 6 - t一ブチルフエニル] テレフタレ一ト、 トリエチレング リコール—ビス [3— (3— t一ブチル一 5—メチルー 4—ヒドロキシフエニル プロピオネート] 、 1, 6—へキサンジォ一ルービス [3— (3, 5—ジー t一 プチルー 4ーヒドロキシフエニル) プロピオネート] 等が例示される。
この中でも、 特に、 2, 6—ジー t一プチルフエノール、 2, 6—ジー tーブ チルー P〜クレゾール、 4, 4' —メチレンビス (2, 6—ジー t一ブチルフエ ノール) 、 4, 4, ーブチリデンビス (3—メチルー 6— t一ブチルフエノー ル) 、 2, 2 ' ーメチレンビス (4ーェチルー 6— t—ブチルフエノール) 、 2,
2, ーメチレンビス (4ーメチル— 6― t一ブチルフエノール) 、 4, 4, 一ィ ソプロピリデンビスフエノール、 2, 4—ジメチルー 6— t—ブチルフエノール、 テトラキス [メチレン— 3— (3, 5—ジ一 t一プチルー 4—ヒドロキシフエ二 ル) プロピオネー卜] メタン、 1, 1, 3—トリス (2—メチルー 4—ヒドロキ シ— 5— t一ブチルフエニル) ブタン、 1, 3, 5一卜リメチリレー 2, 4, 6一 トリス (3, 5—ジー t一ブチル—4ーヒドロキシベンジル) ベンゼン、 2, 6 ージー tーブチルー 4一ェチルフエノール、 ビス [2— (2—ヒドロキシー 5— メチル— 3_ t _ブチルベンジル) 一 4ーメチルー 6— t一ブチルフエニル] テ レフ夕レート、 トリエチレングリコール一ビス [3— (3— t—ブチルー 5—メ チル— 4ーヒドロキシフエニルプロピオネート] 、 1, 6—へキサンジォ一ル— ビス [3 - (3, 5ージー tーブチルー 4ーヒドロキシフエニル) プロピオネー ト] が好ましく、 更には、 2, 6—ジー t一ブチル—p—クレゾール、 4, 4' ーメチレンビス (2, 6—ジ一 t—ブチルフエノール) 、 2, 6—ジー tーブチ ル— 4一ェチルフエノ一ルが最も好ましい。
フエノール系酸化防止剤は 1種単独で若しくは 2種以上を組み合わせて用いて もよく、 その添加量は、 通常、 軸受用潤滑油に対して、 即ち、 (a)成分と(b)成分 との合計量に対して、 0. 01〜5'重量%であり、 好ましくは 0. 1〜2重量% である。 <ァミン系酸化防止剤 >
本発明のアミン系酸化防止剤としては、 この分野で使用されている公知のもの が特に制限されることなく使用できる。 これらアミン系酸化防止剤のうちでも、 特に、 分子中に硫黄を含有しない炭素数 6〜60のものであり、 好ましくは 10 〜40のものが好ましい。
具体的には、 ジフエニルァミン、 モノブチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエ ニルァミン、 モノペンチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 モノへ キシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 モノへプチル (直鎖及び分 岐鎖を含む) ジフエ二ルァミン、 モノォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエ ニルァミン等のモノアルキルジフエ二ルァミン、 特にモノ (C4一 C9アルキル)
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ジフエニルァミン (即ち、 ジフエ二ルァミンの二つのベンゼン環の一方が、 アル キル基、 特に C4一 C9アルキル基でモノ置換されているもの、 即ち、 モノアルキ ル置換されたジフエニルァミン) 、 P, P' —ジブチル (直鎖及び分岐鎖を含 む) ジフエニルァミン、 p, p, —ジペンチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエ ニルァミン、 p, ' —ジへキシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 p, p, ージヘプチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 p, p ' — ジォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエ二ルァミン、 p, p, ージノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン等のジ (アルキルフエニル) ァミン、 特に p, p' —ジ (C4一 C9アルキルフエニル) ァミン (即ち、 ジフエニルアミ ンの二つのベンゼン環の各々が、 アルキル基、 特に C4一 C9アルキル基でモノ置 換されているジアルキル置換のジフエ二ルァミンであって、 二つのアルキル基が 同一であるもの) 、 ジ (モノ C4一 C9アルキルフエニル) ァミンであって、 一方 のベンゼン環上のアルキル基が他方のベンゼン環上のアルキル基と異なるもの、 ジ (ジ— C4一 C9アルキルフエニル) ァミンであって、 二つのベンゼン環上の 4 つのアルキル基のうちの少なくとも 1つが残りのアルキル基と異なるもの等のジ フエニルァミン類; N—フエ二ルー 1一ナフチルァミン、 N—フエ二ルー 2—ナ フチルァミン、 4一才クチルフエ二ルー 1一ナフチルァミン、 4ーォクチルフエ ニル— 2—ナフチルァミン等のナフチルァミン類; p—フエ二レンジァミン、 N —フエニル一 N' 一イソプロピル _p—フエ二レンジァミン、 N—フエニル—N , 一 (1, 3ージメチルブチル) 一 p—フエ二レンジァミン等のフエ二レンジァ ミン類等が例示される。 この中でも、 特に、 p, p' —ジォクチル (直鎖及び分 岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 p, p' —ジノエル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 N—フエ二ルー 1一ナフチルァミンが好ましい。
なお、 本明細書において 「 (直鎖及び分岐鎖を含む」 とは、 直鎖アルキル及ぴ 分岐鎖アルキルの一方又は双方を含むという意味である。
アミン系酸化防止剤は 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 その添加量 は、 通常、 軸受用潤滑油に対して、 即ち、 (a)成分と(b)成分との合計量に対して、 0. 01〜5重量%であり、 好ましくは 0. 1〜2重量%である。
<フエノ一ル系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤との併用 >
本発明に係わるフエノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤は、 それぞれの 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用いることが可能である。
両者の比率は、 特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、 一般にはフエ ノール系酸化防止剤(I)のァミン系酸化防止剤(II)に対する重量比が、 I :11=1 : 0. 05〜20、 特に 1 : 0. 2〜5となるように併用するのが好ましい。 好ましい組み合わせとしては、 2, 6—ジ— t一プチルー p—クレゾール、 4, 4, —メチレンビス (2, 6—ジー t一ブチルフエノール) 及び 2, 6—ジー t —プチルー 4一ェチルフエノールからなる群から選ばれる 1種若しくは 2種以上 と、 p, p, ージォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエ二ルァミン、 p, p ' ージノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフ3ェニルァミン、 及び N—フエ二ルー 1一ナフチルァミンからなる群から選ばれる 1種若しくは 2種以上からなる組み 合わせが例示される。
具体的には、 以下の組み合わせが好ましい:
· 2·, 6—ジー t一プチルー!)一ク ゾール +p, p' —ジォクチル (直鎖及び 分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、 ,
• 2, 6—ジ— t一プチルー p—クレゾ一ル +p, p, —ジノニル (直鎖及び分 岐鎖を含む) ジフエニルァミン、
. 2, 6—ジ— t一ブチル—p—クレゾ一ル + N—フエ二ルー 1—ナフチルアミ ン、
• 4, 4' —メチレンビス (2, 6—ジ一 t—ブチルフエノ一ル) +p, p ' 一 ジォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、
• 4, 4, ーメチレンビス (2, 6—ジー t一ブチルフエノール) +p, p ' 一 ジノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、
- 4, 4' ーメチレンビス (2, 6—ジー t—ブチルフエノール) +N—フエ二 ルー 1—ナフチルァミン、
• 2, 6—ジ— t一プチルー 4一ェチルフエノール +p, p' ージォクチル (直 鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、
• 2, 6—ジー t一プチルー 4—ェチルフエノール +p, p' —ジノニル (直鎖
及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、
• 2 , 6—ジー t一ブチル—4一ェチルフエノ一ル + N—フエ二ルー 1—ナフチ ルァミン等が例示される。
この中でも耐熱性に優れる点で、 より効果的な組み合わせとして、
· 4 , 4, —メチレンビス ( 2, 6—ジー t一ブチルフエノール) + p, ρ, - ジォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエ二ルァミン、
• 4 , 4 ' ーメチレンビス ( 2 , 6—ジー t—ブチルフエノ一ル) + ρ, ρ, 一 ジノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) ジフエニルァミン、
• 4 , 4 ' ーメチレンビス ( 2 , 6—ジー t—ブチルフエノール) + N—フエ二 ルー 1一ナフチルァミン .
等が推奨される。
フエノール系酸化防止剤とアミン系酸化防止剤を組み合わせたその添加量は、 通常、 軸受用潤滑油に対して、 即ち、 (a)成分と(b)成分との合計量に対して、 0 . 0 1〜5重量%であり、 好ましくは 0 . 1〜2重量%である。
(c)成分: リン系化合物及び脂肪族直鎖状モノカルボン酸
本発明の軸受用潤滑油は、 更に、 必要に応じて、 リン系化合物及び脂肪族直鎖 状モノカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも 1種を用いることにより潤 滑性をより一層向上させることができる。
<リン系化合物 >
リン系化合物としては、 この分野で公知のリン系化合物を広く使用することが できるが、 例えば、 分子内に硫黄を含有しない炭素数 1 2〜7 0、 特に 1 2〜5 0のものが好ましい。
具体的には、 リン酸トリエステル、 亜リン酸トリエステルが挙げられる。
リン酸トリエステルとしては、 例えば、 トリブチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 トリへプチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 トリオク チル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 トリノニル (直鎖及び分岐鎖を含 む) ホスフェート、 トリデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 トリウ ンデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 トリドデシル (直鎖及び分岐
鎖を含む) ホスフエ一ト、 トリトリデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一 ト、 トリテトラデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 トリペン夕デシ ル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一ト、 トリへキサデシル (直鎖及び分岐鎖 を含む) ホスフェート、 トリヘプ夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一 ト、 トリオクタデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート等のトリ (直鎖状 又は分岐鎖 C 4一 C 18アルキル) ホスフェート、 トリシク口へキシルホスフエ一ト、 トリシクロペンチルホスフエ一ト等のトリ ( C.,- C 8シクロアルキル) ホスフエ一 ト、 トリフエニルホスフエ一ト、 トリクレジルホスフェート、 トリキシレニルホ スフェート、 クレジルジフエニルホスフェート、 キシレニルジフエニルホスフエ 一卜、 トリス (トリブロモフエニル) ホスフェート、 トリス (ジブロモフエ二 ル) ホスフエ一卜、 トリス ( 2 , 4ージー t一プチルフエ二ル) ホスフエ一卜、 トリ (ノニルフエニル) ホスフェート等のトリァリールホスフェート、 特にトリ (非置換又は置換フエニル) ホスフエ一ト (該置換フエニル基は、 d- 。アルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれる 1〜 3個の置 換基で置換されており、 また、 該 3つのフエニル基の 1又は 2個が非置換で残り が置換されていてもよい) を挙げることができる。
また、 亜リン酸トリエステルとしては、 トリブチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリへプチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリオク チル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリノニル (直鎖及び分岐鎖を含 む) ホスファイト、 トリデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリウ ンデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリドデシル (直鎖及び分岐 鎖を含む) ホスファイト、 トリトリデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフアイ ト、 トリテトラデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリペン夕デシ リレ (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 トリへキサデシル (直鎖及び分岐鎖 を含む) ホスファイト、 トリヘプ夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフアイ ト、 トリオクタデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト等のトリ (直鎖状 又は分岐鎖 C 4一 C 18アルキル) ホスフアイ卜、 卜リシクロへキシルホスフアイト、 トリシクロペンチルホスファイト等のトリ ( ,-〇8シクロアルキル) ホスフアイ トゃ、 トリフエニルホスファイト、 トリクレジルホスファイト、 トリキシレニル
ホスファイト、 クレジルジフエニルホスファイト、 キシレニルジフエニルホスフ アイ卜、 トリス (卜リブロモフエ二ル) ホスファイト、 トリス (ジブロモフエ二 ル) ホスフアイ卜、 トリス ( 2 , 4—ジー t 一ブチルフエニル) ホスファイト、 トリ (ノエルフエニル) ホスファイト等のトリァリールホスファイト、 特にトリ (非置換又は置換フエニル) ホスファイト (該置換フエニル基は、 d- 。アルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれる 1〜3個の置 換基で置換されており、 また、 該 3つのフエニル基の 1又は 2個が非置換で残り が置換されていてもよい) が例示される。
この中でも、 特に、 トリ (n—プチル) ホスフェート、 トリイソプチルホスフ エート、 トリ (s e c—プチル) ホスフェート、 トリ (n—ヘプチル) ホスフエ —ト、 トリイソへプチルホスフェート、 トリ (n—ォクチル) ホスフェート、 ト リイソォクチルホスフェート、 トリ ( n—ノニル) ホスフェート、 トリイソノニ ルホスフエ一卜、 トリ (n -デシル) ホスフェート、 トリイソデシルホスフエ一 ト、 トリ (n—ドデシル) ホスフェート、 トリ (n—テトラデシル) ホスフエ一 ト、 トリ ( n—へキサデシル) ホスフエ一卜、 トリ (n—ォクタデシル) ホスフ ェ一ト等のトリアルキルホスフエ一ト、 特にトリ (直鎖状又は分岐鎖 C 4— C 18ァ ルキル) ホスフエ一ト、 トリシクロへキシルホスフェート、 トリシクロペンチル ホスフェート等のトリ (C4- 8シクロアルキル) ホスフェート、 トリフエニルホ スフェート、 トリクレジルホスフェート、 卜リキシレニルホスフェート、 クレジ ルジフエニルホスフェート、 キシレニルジフエニルホスフェート、 トリス (トリ ブロモフエニル) ホスフェート、 トリス (ジブロモフエニル) ホスフェート、 ト リス ( 2 , 4—ジー t _ブチルフエニル) ホスフェート、 トリ (ノエルフエ二 ル) ホスフェート等のトリァリールホスフェート、 特にトリ (非置換又は置換フ ェニル) ホスフェート (該置換フエニル基は、 C,。アルキル、 ハロゲン原子 (特 に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれる 1〜3個の置換基で置換されて おり、 また、 該 3つのフエニル基の 1又は 2個が非置換で残りが置換されていて もよい) が好ましく、 更には、 トリ (n—ォクチル) ホスフェート、 トリフエ二 ルホスフエート、 トリクレジルホスフエートが最も好ましい。
リン酸エステルは 1種単独で若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 その添加
n〜
PCT/JP2003/010608
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量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して、 0 . 1〜1 0重量部であり、 好ましくは 0 . 5〜5重量部である。
亜リン酸エステルは 1種単独で若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 その添 加量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して、 0 . 1〜1 0重量部であり、 好ましくは 0 . 5〜5重量部である。
また、 リン系化合物として、 酸性リン酸エステル及び酸性亜リン酸エステル (ァシッドホスフェート及びァシッドホスフアイト) も使用が可能である。 具体 的には、 ジブチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一ト、 ジヘプチル (直鎖及 び分岐鎖を含む) ホスフェート、 ジォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ ート、 ジノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一ト、 ジデシル (直鎖及び分 岐鎖を含む) ホスフェート、 ジゥンデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一 ト、 ジドデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 ジトリデシル (直鎖及 び分岐鎖を含む) ホスフェート、 ジテトラデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホス フェート、 ジペン夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一ト、 ジへキサデ シル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフェート、 ジヘプ夕デシル (直鎖及び分岐鎖 を含む) ホスフエ一ト、 ジォク夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフエ一ト 等のジアルキルホスフェート、 特にジ (直鎖状又は分岐鎖 C 4一 C 18アルキル) ホ スフエ一ト、 ジシクロへキシルホスフェート、 ジシクロペンチルホスフェート等 のジ ( C广 C sシクロアルキル) ホスフエ一トゃ、 ジフエニルホスフェート、 ジク レジルホスフェート、 ジキシレニルホスフエ一卜、 クレジルフエニルホスフエ一 ト、 キシレニルフエエルホスフェート、 ビス (卜リブロモフエニル) ホスフエ一 ト、 ビス (ジブロモフエニル) ホスフエ一ト、 ビス (2 , 4—ジー tーブチルフ ェニル) ホスフェート、 ジ (ノニルフエニル) ホスフエ一ト等のジァリールホス フエ一ト、 特にジ (非置換又は置換フエニル) ホスフエ一ト (該置換フエニル基 は、 d-Coアルキル、 ハロゲン原子 (特に臭素原子) 及び水酸基からなる群から選 ばれる 1〜 3個の置換基で置換されており、 また、 該 2つのフエニル基の一方が 非置換で他方が置換されていてもよい) 、 ジブチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホ スフアイト、 ジへプチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジォクチル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホ
スフアイト、 ジデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフアイ卜、 ジゥンデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジドデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジトリデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジテトラ デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジペン夕デシル (直鎖及び分岐 鎖を含む) ホスファイト、 ジへキサデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスフアイ ト、 ジヘプ夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト、 ジォク夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) ホスファイト等のジアルキルホスファイト、 特にジ (直鎖状又は分岐鎖 C 4一 C18アルキル) ホスファイト、 ジシクロへキシルホスフ アイト、 ジシクロペンチルホスフアイ卜等のジ ( C4-C 8シクロアルキル) ホスフ アイト、 ジフエニルホスフアイト、 ジクレジルホスフアイト、 ジキシレニルホス ファイト、 クレジルフエニルホスファイト、 キシレニルフエ二ルホスフアイト、 ビス (トリブロモフエニル) ホスファイト、 ビス (ジブロモフエニル) ホスファ イト、 ビス (2, 4ージー t一ブチルフエニル) ホスフアイ卜、 ジノニルフエ二 ルホスファイト等のジァリ一ルホスファイト、 特にジ (非置換又は置換フエ二 ル) ホスファイト (該置換フエニル基は、 C厂 Coアルキル、 ハロゲン原子 (特に臭 素原子) 及び水酸基からなる群から選ばれる 1〜 3個の置換基で置換されており、 また、 該 2つのフエニル基の一方が非置換で他方が置換されていてもよい) 等が 例示される。
この中でも、 特に、 ジ (n—ブチル) ホスフエ一卜、 ジイソブチルホスフエ一 ト、 ジ (s e c—プチル) ホスフェート、 ジシクロへキシルホスフエ一ト、 ジ ( n—へプチル) ホスフエ一卜、 ジイソへプチルホスフエ一ト、 ジ ( n -才クチ ル) ホスフェート、 ジイソォクチルホスフェート、 ジ (n—ノニル) ホスフエ一 ト、 ジイソノニルホスフェート、 ジ ( n _デシル) ホスフェート、 ジイソデシル ホスフェート、 ジ ( n—ドデシル) ホスフェート、 ジ (n—テトラデシル) ホス フェート、 ジ ( n _へキサデシル) ホスフェート、 ジ (n—ォクタデシル) ホス フエ一ト等のジアルキルホスフエ一ト、 ジフエニルホスフェート、 ジクレジルホ スフェート、 ジキシレニルホスフェート、 クレジルフエニルホスフエ一卜、 キシ レニルフエニルホスフェート、 ビス (トリブロモフエニル) ホスフェート、 ビス (ジブロモフエニル) ホスフェート、 ビス (2 , 4—ジー t—ブチルフエニル)
ホスフェート、 ジノニルフエニルホスフェート等のジァリールホスフェートが好 ましく、 更には、 ジ (n—才クチル) ホスフエ一ト、 ジフエ二ルホスフェート、 ジクレジルホスフエートが最も好ましい。
酸性リン酸エステルは、 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 その添加 量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して、 0. 01〜3重量部であり、 好ましくは 0. 05〜1重量部である。
酸性亜リン酸エステルは、 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 その添 加量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して、 に対して 0. 01~3重量部であり、 好ましくは 0. 05〜1重量部である。 ぐ脂肪族直鎖状モノ力ルポン酸 >
'脂肪族直鎖状モノカルボン酸としては、 炭素数 12〜22のものが例示され、 好ましくは 14〜18のものである。 具体的には、 n—ドデカン酸、 n—トリデ カン酸、 n—テトラデカン酸、 n—ペン夕デカン酸、 n—へキサデカン酸、 n— ヘプ夕デカン酸、 n—才クタデカン酸、 n—ノナデカン酸、 n—ィコサン酸、 n ードコサン酸、 ォレイン酸等が例示され、 特に、 n—テトラデカン酸、 n—へキ サデカン酸、 n—ォク夕デカン酸が好ましい。 脂肪族直鎖状モノカルボン酸は 1 種若しくは 2種以上を組み合わせて用いられ、 その添加量は、 通常、 軸受用潤滑 油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して、 0. 01〜5重量部であ り、 好ましくは 0. 05〜2重量部である。
<リン系化合物と脂肪族直鎖状モノ力ルポン酸との併用 >
本発明に係わるリン系化合物と脂肪族直鎖状モノカルボン酸は、 それぞれの 1 種若しくは 2種以上を組み合わせて用いることが可能である。
両者の比率は、 特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、 一般にはリン 系化合物(ΠΙ)の脂肪族直鎖状モノカルボン酸(IV)に対する重量比が、 ΠΙ : IV
= 1 : 0. 005〜0. 2、 特に 1 : 0. 01〜0. 1となるように併用するの が好ましい。
好ましい組み合わせとしては、 トリ (n—才クチル) ホスフェート、 トリフエ
ニルホスフェート、 及びトリクレジルホスフェートからなる群から選ばれる 1種 若しくは 2種以上と、 η—テトラデカン酸、 η—へキサデカン酸、 及び η—ォク 夕デカン酸からなる群から選ばれる 1種若しくは 2種以上からなる組み合わせが 例示される。
例えば、 次の組み合わせが好ましい:
トリ ( η—才クチル) ホスフェート + η—テトラデカン酸、
トリ (η—ォクチル) ホスフェート + η—へキサデカン酸、
トリ ( η—才クチル) ホスフェート + η—ォクタデカン酸、
トリフエニルホスフェート + η—テトラデカン酸、
· トリフエニルホスフェート + η—へキサデカン酸、
トリフエニルホスフエ一ト + η—才ク夕デ力ン酸、
トリクレジルホスフエ一ト + η—テトラデカン酸、
トリクレジルホスフェート + η—へキサデカン酸、
トリクレジルホスフエ一ト + η—才クタデカン酸、
等が例示される。
この中でも、 耐熱性と潤滑性のバランスに優れる組み合わせとして、 • トリクレジルホスフェート + η—テトラデカン酸、
• トリクレジルホスフェート + η _へキサデカン酸、
• トリクレジルホスフェート + η—ォクタデカン酸
等が推奨される。
リン系化合物と脂肪族直鎖状モノカルボン酸との組合せの添加量は、 通常、 軸 受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して 0 . 1 1〜 1 5重量 部であり、 好ましくは 0 . 5 5〜7重量部である。 (d)成分:ベンゾトリアゾール系化合物及び没食子酸系化合物
本発明の軸受用潤滑油は、 更に必要に応じ、 ベンゾトリアゾール系化合物及び 没食子酸系化合物からなる群から選ばれる少なくとも 1種を用いることにより金 属適合性をより一層向上させることができる。
ル系化合物〉
ベンゾトリアゾール系化合物としては、 この分野で使用されている公知のもの が特に制限されることなく使用できる。 これらべンゾトリアゾ一ル系化合物のう ちでも、 特に、 分子内に硫黄を含有しない炭素数 6〜60のものであり、 好まし くは 6〜40のものが好ましい。
具体的には、 ベンゾトリァゾ一ル、 5—メチル -1H—べンゾトリァゾ一ル、 1 一ジォクチルァミノメチルべンゾトリアゾ一ル、 1一ジォクチルァミノメチルー 5—メチルベンゾトリアゾール、 2— (5, —メチル— 2, —ヒドロキシェ二 ル) ベンゾトリアゾ一ル、 2— [2' —ヒドロキシー 3, , 5, 一ビス (a、 ージメチルベンジル) フエニル] 一 2 H—べンゾトリァゾ一ル、 2— (3, , 5 , ージ一 t—ブチルー 2' —ヒドロキシフエニル) ベンゾトリアゾール、 2— (3 ' — t—ブチル— 5, ーメチルー 2, ーヒドロキシフエニル) 一 5—クロ口 ベンゾトリアゾ一ル、 2— (3, , 5 ' ージ一!;—ブチルー 2, ーヒドロキシフ ェニル) 一 5—クロ口べンゾトリァゾ一ル、 2— (3, , 5 ' —ジー t—ァミル —2, ーヒドロキシフエニル) ベンゾトリアゾール、 2— (5, 一 t一プチルー 2, ーヒドロキシフエニル) ベンゾトリアゾール、 2— (2, —ヒドロキシー 5 , 一メチルフエニル) ベンゾトリアゾール、 2— (2, —ヒドロキシ— 5, - t ーォクチルフエニル) ベンゾトリァゾ一ル、 2— [2' —ヒドロキシ— 3, 一
(3", 4" 一 5" , 6" テトラヒドロフタリドメチル) 一 5 ' ―メチルフエ二 ル] ベンゾトリアゾ一ル等が例示される。 この中でも、 ベンゾトリアゾ一ル、 5 ーメチル- 1 H—べンゾトリアゾ一ルが好ましい。
ベンゾトリァゾ一ル系化合物は 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 そ の添加量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対 して 0. 01〜0. 4重量部であり、 好ましくは 0. 0 1〜0. 2重量部である。 <没食子酸系化合物 >
没食子酸系化合物としては、 炭素数?〜 30のものであり、 好ましくは 8〜2 0である。 具体的には、 没食子酸、 没食子酸メチル、 没食子酸エヂル、 没食子酸 プロピル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ブチル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ペンチル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸へキシル (直鎖及び分岐
鎖を含む) 、 没食子酸へプチル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ォクチル
(直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ノニル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子 酸デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ゥンデシル (直鎖及び分岐鎖を含 む) 、 没食子酸ドデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸トリデシル (直鎖 及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸テトラデシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子 酸ペン夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸へキサデシル (直鎖及び分 岐鎖を含む) 、 没食子酸ヘプ夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ォク 夕デシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ノナデシル (直鎖及び分岐鎖を含 む) 、 没食子酸ィコシル (直鎖及び分岐鎖を含む) 、 没食子酸ドコシル (直鎖及 び分岐鎖を含む) 等の没食子酸の直鎖又は分岐鎖の アルキルエステル、 没食 子酸シク口へキシル、 没食子酸シクロペンチル等の没食子酸の C4-C8シクロアルキ ルエステルが例示される。 この中でも、 没食子酸 (n—プロピル) 、 没食子酸
( n—才クチル) 、 没食子酸 (n—ドデシル) 等の没食子酸の直鎖又は分岐鎖の C3 - C12アルキルエステルが好ましい。
没食子酸系化合物は 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用い、 その添加量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して 0 . 0 0 1〜0 . 2重量部であり、 好ましくは 0 . 0 0 5〜0 . 0 5重量部である。 トリァゾール系化合物及び没食子酸系化合物との併用 >
本発明に係わるべンゾトリアゾール系化合物と没食子酸系化合物は、 それぞれ の 1種若しくは 2種以上を組み合わせて用いることが可能である。
両者の比率は、 特に制限されず広い範囲から適宜選択できるが、 一般にはベン ゾトリアゾール系化合物(V)の没食子酸系化合物 (VI)に対する重量比が、 V: V 1 = 1 : 0 . 0 5〜0 . 5、 特に 1 : 0 . 1〜0 . 3となるように併用するのが 好ましい。
次の組み合わせが好ましい:
'ベンゾトリアゾール +没食子酸 ( n—プロピル) 、
'ベンゾトリアゾール +没食子酸 (n—才クチル) 、
•べンゾトリァゾ一ル +没食子酸 (n—ドデシル) 、
• 5—メチル -1H—べンゾトリアゾールベンゾトリアゾール +没食子酸 (n—プ 口ピル) 、
• 5—メチル -1H—べンゾトリアゾール +没食子酸 (n—才クチル) 、
• 5—メチル -1H—べンゾトリアゾール +没食子酸 (n—ドデシル) 、
等が例示される。
その添加量は、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、'(a)成分 +(b)成分) 100重量部 に対して 0. 01 1〜0. 6重量部であり、 好ましくは Q. 015〜0. 25重 量部である。 併用できる基油
本発明の軸受用潤滑油は、 その性能を低下させない範囲で他の潤滑油基油 (以 下 「併用基油」 という。 ) 、 即ち、 鉱物油 (石油の精製によって得られる炭化水 素油) 、 ポリ一ひーォレフィン、 ポリブテン、 アルキルベンゼン、 アルキルナフ タレン、 フィッシャ一' トロプシュ法によって得られる合成炭化水素の異性化油 等の合成炭化水素油、 動植物油、 有機酸エステル、 ポリアルキレングリコ一ル、 ポリビエルエーテル、 ポリフエニルエーテル、 及びアルキルフエニルエー^^ルよ りなる群から選ばれる 1種若しくは 2種以上の化合物を適宜併用することができ る。
鉱物油としては、 溶剤精製鉱油、 水素化精製鉱油、 ワックス異性化油が挙げら れるが、 通常、 100°Cにおける動粘度が 1. 0〜 15mm2Zs、 好ましくは 2. 0〜10. Omm2/sの範囲にあるものが用いられる。
ポリ一 ーォレフィンとしては、 炭素数 2〜16の ーォレフイン (例えばェ チレン、 プロピレン、 1—ブテン、 1一へキセン、 1ーォクテン、 1ーデセン、 1ードデセン、 1ーテトラデセン、 1一へキサデセン等) の重合体又は共重合体 であって 100 °Cにおける動粘度が 1. 0〜 15 mm2/ s、 粘度指数が 100以 上のものが例示され、 特に 100°Cにおける動粘度が 1. 5〜10. 0mm2Zs で、 粘度指数が 120以上のものが好ましい。
ポリブテンとしては、 イソブチレンを重合したもの、 イソブチレンをノルマル ブチレンと共重合したもの等があり、 一般に 100°Cの動粘度が 2. 0〜40m
m2/ sの広範囲のものが挙げられる。
アルキルベンゼンとしては、 炭素数 1〜4 0の直鎖又は分岐のアルキル基で置 換された、 分子量が 2 0 0〜4 5 0であるモノアルキルベンゼン、 ジアルキルべ ンゼン、 トリアルキルベンゼン、 テトラアルキルべンゼン等が例示される。 アルキルナフ夕レンとしては、 炭素数 1〜3 0の直鎖又は分岐のアルキル基で 置換されたモノアルキルナフ夕レン、 ジアルキルナフタレン等が例示される。 動植物油としては、 牛脂、 豚脂、 パ一ム油、 ヤシ油、 ナタネ油、 ヒマシ油、 ヒ マヮリ油等が例示される。
本エステル以外の有機酸エステルとしては、 脂肪酸モノエステル、 脂肪族二塩 基酸ジエステル、 ポリオールエステル及びその他のエステルが例示される。 脂肪酸モノエステルとしては、 炭素数 5〜2 2の脂肪族直鎖状又は分岐鎖状モ ノカルボン酸と炭素数 3〜 2 2の直鎖状又は分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の脂 肪族アルコールとのエステルが挙げられる。
脂肪族二塩基酸ジエステルとしては、 シユウ酸、 マロン酸、 コハク酸、 グルタ ル酸、 アジピン酸、 ピメリン酸、 スベリン酸、 ァゼライン酸、 セバシン酸、 1, 9—ノナメチレンジカルボン酸、 1, 1 0—デカメチレンジカルボン酸等脂肪族 二塩基酸と若しくはその無水物と炭素数 3〜 2 2の直鎖状又は分岐鎖状の飽和若 しくは不飽和の脂肪族アルコールとのエステルが挙げられる。 ·
ポリオールエステルとしては、 ネオペンチルグリコール、 トリメチロールプロ パン、 ペン夕エリスリトール、 ジトリメチロールプロパン、 ジペンタエリスリト —ル等のネオペンチルポリオールと炭素数 3〜 2 2の直鎖状及び/又は分岐鎖状 の飽和又は不飽和の脂肪酸とのエステルを使用することが可能である。
その他のエステルとしては、 ダイマー酸、 水添ダイマ一酸等の重合脂肪酸と炭 素数 3〜 2 2の直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールと のエステルが挙げられる。
ポリアルキレンダリコールとしては、 アルコールと炭素数 2〜 4の直鎖状若し くは分岐鎖状のアルキレンォキサイドの開環重合体が例示される。 アルキレンォ キサイドとしてはエチレンオキサイド、 プロピレンオキサイド、 ブチレンォキサ イドが挙げられ、 これらの 1種を用いた重合体、 若しくは 2種以上の混合物を用
いた共重合体が使用可能である。 また、 片端又は両端の水酸基部分がエーテル化 若しくはエステル化した化合物も使用可能である。 重合体の動粘度としては、 5 . 0〜1 0 0 0 mm2/ s ( 4 0 °C) 、 好ましくは 5 . 0〜5 0 0 mm2/ s ( 4 0 °C) である。
ポリビニルェ一テルとしては、 ピニルエーテルモノマーの重合によって得られ る化合物であり、 モノマーとしてはメチルビ二ルェ一テル、 ェチルビ二ルェ一テ ル、 ィソプロピルピニルエーテル、 n一ブチルビニルエーテル、 イソプチルビ二 ルエーテル、 s e c—ブチルビ二ルェ一テル、 t e r t—ブチルビ二ルェ一テル、 n一ペンチルビ二ルェ一テル、 n—へキシルビニルエーテル、 2—メトキシェチ ルビ二ルェ一テル、 2ーェトキシェチルビ二ルェ一テル等が挙げられる。 重合体 の動粘度としては、 5 . 0〜 1 0 0 0 mm2/ s ( 4 0 °C) 、 好ましくは 5 . 0〜
5 0 O mm s ( 4 0 °C) である。
ポリフエ二ルェ一テルとしては、 2個以上の芳香環のメタ位をェ一テル結合又 はチォエーテル結合でつないだ構造を有する化合物が挙げられ、 具体的には、 ビ ス (m—フエノキシフエニル) エーテル、 m—ビス (m—フエノキシフエノキ シ) ベンゼン、 及びそれらの酸素の 1個若しくは 2個以上を硫黄に置換したチォ ェ一テル類 (通称 C—エーテル) 等が例示される。
アルキルフエ二ルェ一テルとしては、 ポリフエ二ルェ一テルを炭素数 6〜 1 8 の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基で置換した化合物が挙げられ、 特に 1個 以上のアルキル基で置換したアルキルジフエ二ルエーテルが好ましい。
本発明の潤滑油にこれらの併用基油を用いる場合、 併用基油は、 本発明で使用 する一般式 (1 ) で表されるジエステルの一部を置き換えるものである。 換言す ると、 本発明の潤滑油においては、 基油としては一般式 (1 ) で表されるジエス テルのみを使用してもよいし、 或いは、 一般式 (1 ) で表されるジエステルと併 用基油との混合物を使用してもよい。 後者の混合物において、 併用基油の含有量 としては、 一般式 (1 ) で表されるジエステルと併用基油の総量に対して、 5〜
6 0重量%、 好ましくは 5〜2 0重量%が推奨される。
併用基油の中でも、 耐熱性及び潤滑性に優れる点で有機酸エステルが好ましく、 更には、 耐熱性及び低温粘度のバランスに優れる点で、 特に、 脂肪酸モノエステ
ル、 脂肪族二塩基酸ジエステル及びポリオールエステルが好ましい。
.特に好ましい脂肪酸モノエステルとしては、 炭素数 1 2〜1 8の脂肪族直鎖状 モノカルボン酸と炭素数 8〜 1 0の脂肪族飽和直鎖状一価アルコール又は炭素数 8〜1 3の脂肪族飽和分岐鎖状一価アルコールとのエステルが例示される。 具体 的には、 n—ドデカン酸 n—才クチル、 n—ドデカン酸 n—ノエル、 n _ドデカ ン酸 n—デシル、 n—ドデカン酸 2—ェチルへキシル、 n—ドデカン酸イソォク チル、 n—ドデカン酸イソノニル、 n—ドデカン酸 3 , 5 , 5 一トリメチルへキ シル、 n—ドデカン酸イソデシル、 n—ドデカン酸イソゥンデシル、 n—ドデカ ン酸イソドデシル、 n—ドデカン酸イソトリデシル、 n—テトラデカン酸 n—ノ ニル、 n—テトラデカン酸 n—デシル、 n—テトラデカン酸 2—ェチルへキシル、 n—テトラデカン酸イソォクチル、 n—テトラデカン酸イソノニル、 n—テトラ デカン酸 3 , 5 , 5—トリメチルへキシル、 n _テトラデカン酸イソデシル、 n ーテトラデカン酸ィソゥンデシル、 n—テトラデカン酸ィソドデシル、 n—テト ラデカン酸イソトリデシル、 n _へキサデカン酸 n—ノエル、 n—へキサデカン 酸 n—デシル、 n—へキサデカン酸 2—ェチルへキシル、 n—へキサデカン酸ィ ソォクチル、 n—へキサデカン酸イソノニル、 n—へキサデカン酸 3, 5, 5— トリメチルへキシル、 n一へキサデ力ン酸ィソデシル、 n—へキサデ力ン酸ィソ ゥンデシル、 n—へキサデ力ン酸ィソドデシル、 n—へキサデ力ン酸ィソトリデ シル、 n—ォク夕デカン酸 n—ノニル、 n—才クタデカン酸 n _デシル、 n—才 クタデカン酸 2—ェチルへキシル、 n—ォクタデカン酸イソォクチル、 n—ォク 夕デカン酸イソノニル、 n—才クタデカン酸 3 , 5 , 5 _トリメチルへキシル、 n—才クタデカン酸イソデシル、 n—才クタデカン酸イソゥンデシル、 n—ォク タデカン酸ィソドデシル、 n—ォクタデカン酸ィソトリデシルが好ましい。
これらの中でも、 混合油の低温流動性に優れ、 かつ、 低温粘度が低い点で、 n —ドデカン酸 2—ェチルへキシル、 n—ドデカン酸イソォクチル、 n—ドデカン 酸イソノニル、 n—ドデカン酸 3 , 5 , 5—トリメチルへキシル、 n—ドデカン 酸イソデシル、 n—テトラデカン酸 2—ェチルへキシル、 n—テトラデカン酸ィ ソォクチル、 n—テトラデカン酸イソノニル、 n—テトラデカン酸 3, 5 , 5 - トリメチルへキシル、 n—テトラデカン酸イソデシルが最も好ましい。
特に好ましい脂肪族二塩基酸ジエステルとしては、 アジピン酸、 ァゼライン酸 又はセバシン酸と、 炭素数 8〜1 0の脂肪族飽和直鎖状一価アルコール又は炭素 数 8〜1 3の脂肪族飽和分岐鎖状一価アルコールとのエステルが例示される。 具 体的には、 アジピン酸ジ (n—才クチル) 、 アジピン酸ジ (n—ノニル) 、 アジ ピン酸ジ (n—デシル) 、 アジピン酸ジ (2—ェチルへキシル) 、 アジピン酸ジ イソォクチル、 アジピン酸ジイソノエル、 アジピン酸ジ (3 , 5, 5—トリメチ ルへキシル) 、 アジピン酸ジイソデシル、 アジピン酸ジィソゥンデシル、 アジピ ン酸ジイソドデシル、 アジピン酸ジィソトリデシル、 ァゼライン酸ジ (n—ォク チル) 、 ァゼライン酸ジ (n—ノニル) 、 ァゼライン酸ジ (n—デシル) 、 ァゼ ライン酸ジ (2—ェチルへキシル) 、 ァゼライン酸ジイソォクチル、 ァゼライン 酸ジイソノエル、 ァゼライン酸ジ ( 3 , 5 , 5—トリメテルへキシル) 、 ァゼラ イン酸ジイソデシル、 ァゼライン酸ジイソゥンデシル、 ァゼライン酸ジイソドデ シル、 ァゼライン酸ジィソトリデシル、 セバシン酸ジ (n—ォクチル) 、 セバシ ン酸ジ ( n—ノニル) 、 セバシン酸ジ ( n -デシル) 、 セバシン酸ジ (2—ェチ ルへキシル) 、 セバシン酸ジイソォクチル、 セバシン酸ジイソノニル、 セバシン 酸ジ (3 , 5 , 5—トリメチルへキシル) 、 セバシン酸ジイソデシル、 セバシン 酸ジィソゥンデシル、 セバシン酸ジィソドデシル、 セバシン酸ジィソ卜リデシル が好ましい。
これらの中でも、 混合油の低温流動性に優れる点で、 アジピン酸ジ (2—ェチ ルへキシル) 、 アジピン酸ジイソノエル、 アジピン酸ジ (3, 5, 5—トリメチ ルへキシル) 、 アジピン酸ジイソデシル、 アジピン酸ジイソトリデシル、 ァゼラ イン酸ジ (2—ェチルへキシル) 、 ァゼライン酸ジイソノニル、 ァゼライン酸ジ ( 3 , 5, 5—トリメチルへキシル) 、 ァゼライン酸ジイソデシル、 ァゼライン 酸ジイソトリデシル、 セバシン酸ジ (2—ェチルへキシル) 、 セバシン酸ジイソ ノニル、 セバシン酸ジ (3 , 5, 5 —トリメチルへキシル) 、 セバシン酸ジイソ デシル、 セバシン酸ジイソトリデシルが最も好ましい。
また、 特に好ましいポリオールエステルとしては、 ネオペンチルダリコール、 トリメチロールプロパン、 ペン夕エリスリ ] ^一ル又はジペンタエリスリトールと、 炭素数 4〜 1 0の直鎖状及び/又は分岐鎖状の脂肪酸とのエステルが例示される。
具体的には、 ネオペンチルダリコール、 トリメチ口一ルプロパン、 ペン夕エリス リトール及びジペンタエリスリトールから選ばれる 1種若しくは 2種以上の多価 アルコールと、 n—ブタン酸、 n—ペンタン酸、 n—へキサン酸、 n—ヘプタン 酸、 n—オクタン酸、 n—ノナン酸、 n—デカン酸、 イソブタン酸、 イソペン夕 ン酸、 イソへキサン酸、 イソへプ夕ン酸、 イソオクタン酸、 2—ェチルへキサン 酸、 イソノナン酸、 3 , 5 , 5—トリメチルへキサン酸、 及びイソデカン酸から 選ばれる 1種若しくは 2種以上の脂肪族モノカルポン酸から得られるエステルが 好ましい。
これらの中でも、 混合油の低温流動性に優れ、 低温での動粘度が低い点で、 ネ ォペンチルダリコールと炭素数 4〜1 0の直鎖状脂肪酸とのジエステルが最も好 ましい。
本発明に係る軸受用潤滑油に、 併用基油として脂肪酸モノエステル、 脂肪族二 塩基酸エステル及びポリオ一ルエステルからなる群から選ばれる少なくとも 1種 の併用基油を併用する場合、 その含有量としては、 一般式 (1 ) で表されるジェ ステルと併用基油の総量に対して、 通常 1 0〜6 0重量%、 特に 2 0〜4 0重量 %が好ましい。 他の添加剤
本発明に係る軸受用潤滑油には、 その性能を向上させるために、 既述のフエノ ール系及びアミン系酸化防止剤以外の酸化防止剤、 金属清浄剤、 無灰分散剤、 油 性剤、 摩耗防止剤、 極圧剤、 金属不活性剤、 防鑌剤、 粘度指数向上剤、 流動点降 下剤、 消泡剤等の添加剤の 1種又は 2種以上を適宜配合することも可能である。 配合量は、 所定の効果を奏する限り特に限定されるものではないが、 その具体的 な例を以下に示す。
フエノール系及びアミン系酸化防止剤以外の酸化防止剤としては、 チォジプロ ピオン酸ジ (n—ドデシル) 、 チォジプロピオン酸ジ (n—才クタデシル) 等の チォジプロピオン酸エステル、 フエノチアジン等の硫黄系化合物等が使用可能で ある。 これらの酸化防止剤は、 使用する場合、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成 分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して 0 . 0 1〜5重量部、 好ましくは 0 . 0 5〜
3重量部添加するのがよい。
金属清浄剤としては、 C a—石油スルフォネート、 過塩基性 C a—石油スルフ ォネート、 C a—アルキルベンゼンスルフォネート、 過塩基性 C a—アルキルべ ンゼンスルフォネート、 B a _アルキルベンゼンスルフォネート、 過塩基性 B a 過塩基性 M g _アルキルベンゼンスルフォネート、 N a一アルキルベンゼンスル フォネ一ト、 過塩基性 N a—アルキルベンゼンスルフォネート、 C a—アルキル ナフタレンスルフォネート、 過塩基性 C a—アルキルナフタレンスルフォネート 等の金属スルフォネート、 C a—フエネート、 過塩基性 C a—フエネート、 B a —フエネート、 過塩基性 B a—フエネート等の金属フエネート、 C a—サリシレ ート、 過塩基性 C a—サリシレート等の金属サリシレート、 C a—フォスフォネ ート、 過塩基性 C a—フォスフォネート、 B a—フォスフォネート、 過塩基性 B a—フォスフォネート等の金属フォスフォネート、 過塩基性 C a—カルボキシレ 一卜等が使用可能である。 これらの金属清浄剤は、 使用する場合、 通常、 軸受用 潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して 1〜1 0重量部、 好ま しくは 2〜 7重量部添加するのがよい。
油性剤としては、 ダイマ一酸、 水添ダイマー酸等の重合脂肪酸、 リシノレイン 酸、 1 2—ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシ脂肪酸、 ラウリルアルコール、 ォレイルアルコール等の脂肪族飽和及び不飽和モノアルコール、 ステアリルァミ ン、 ォレイルァミン等の脂肪族飽和及び不飽和モノアミン、 ラウリン酸アミド、 ォレイン酸アミド等の脂肪族飽和及び不飽和モノカルボン酸アミド等が使用可能 である。 これらの油性剤は、 使用する場合、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 1 0 0重量部に対して 0 . 0 1重量部〜 5重量部、 好ましくは 0 . 1 重量部〜 3重量部添加するのがよい。
摩耗防止剤 ·極圧剤としては、 ジブチルホスフェート、 ジォクチルホスフエー ト、 ジクレジルホスフェート等の酸性リン酸エステルのアミン塩、 ジブチルホス フアイト及びジイソプロピルホスフアイト等の酸性亜リン酸エステルのアミン塩 等のリン系、 硫化油脂、 硫化ォレイン酸等の硫化脂肪酸、 ジベンジルジスルフィ ド、 硫化ォレフィン、 ジアルキルジスルフイド等の硫黄条、 Z n—ジアルキルジ
チォフォスフェート、 Z n—ジアルキルジチォフォスフエ一卜、 Mo—ジアルキ ルジチオフォスフェート、 Mo-ジアルキルジチォカルバメート等の有機金属系 化合物等が使用可能である。 これらの摩耗防止剤は、 使用する場合、 通常、 軸受 用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して 0. 01〜10重量 部、 好ましくは 0. 1~ 5重量部添加するのがよい。
金属不活性剤としては、 チアジアゾール系の化合物等が使用可能であり、 使用 する場合、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対し て 0. 01〜0. 4重量部、 好ましくは 0. 01〜0. 2重量部添加するのがよ い。
防錡剤としては、 ドデセニルコハク酸ハーフエステル、 ォクタデセニルコハク 酸無水物、 ドデセニルコハク酸アミド等のアルキル又はアルケニルコハク酸誘導 体、 ソルビタンモノォレエ一ト、 グリセリンモノォレエ一卜、 ペン夕エリスリ卜 ールモノォレエート等の多価アルコール部分エステル、 C a—石油スルフォネー ト、 C a—アルキルベンゼンスルフォネート、 B a—アルキルベンゼンスルフォ ネート、 Mg—アルキルベンゼンスルフォネート、 N a—アルキルベンゼンスル フォネート、 Z n—アルキルベンゼンスルフォネ一ト、 C a—アルキルナフタレ ンスルフォネート等の金属スルフォネ一ト、 ロジンァミン、 N—ォレイルザルコ シン等のアミン類等が使用可能である。 これらの防鲭剤は、 使用する場合、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して 0. 01〜5重 量部、 好ましくは 0. 05〜2重量部添加するのがよい。
粘度指数向上剤としては、 ポリアルキルメタクリレート、 ポリアルキルスチレ ン、 ポリブテン、 エチレン一プロピレン共重合体、 スチレン一ジェン共重合体、 スチレン一無水マレイン酸エステル共重合体等のォレフィン共重合体が使用可能 であり、 これらの粘度指数向上剤は、 使用する場合、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して 0. 1〜 15重量部、 好ましくは 0. 5〜 7重量部添加するのがよい。
流動点降下剤としては、 塩素化パラフィンとアルキルナフタレンの縮合物、 塩 素化パラフィンとフエノールの縮合物、 既述の粘度指数向上剤であるポリアルキ ルメタクリレート、 ポリアルキルスチレン、 ポリブテン等が使用可能であり、 こ
れらの流動点降下剤は、 使用する場合、 通常、 軸受用潤滑油 (即ち、 (a)成分 + (b)成分) 100重量部に対して 0. 01〜5重量部、 好ましくは 0. 1〜3重量 部添加するのがよい。
消泡剤としては、 液状シリコーンが適しており、 使用する場合、 通常、 軸受用 潤滑油 (即ち、 (a)成分 +(b)成分) 100重量部に対して 0. 0005〜0. 0 1重量部添加するのがよい。
本発明に係る軸受用潤滑油は、 従来公知の潤滑油と比べて耐熱性が同等又はそ れ以上であり、 且つ、 低温での動粘度が低く、 低温流動性に優れる。
また、 本発明の軸受用潤滑油は、 各種の軸受装置に使用することが可能であり、 特に焼結含油軸受及び流体軸受への使用に好適である。 更に、 本発明の軸受用潤 滑油は、 鉄系軸受、 銅系軸受、 鉛系軸受等の種々の材質の軸受に使用することが 可能である。 例えば、 ポ一夕ブルラジカセ、 ポータブル CDプレーヤー、 ポ一タ ブル MDプレーヤ一等のキヤプスタン軸受ゃ自動車のラジェ一夕のク一リングフ ァンモータなどのモー夕一軸受に適用することができる。
本発明の軸受用潤滑油は、 40°Cにおける動粘度が 5〜32mm2Zsであるこ とが好ましく、 特に、 40°Cにおける動粘度が 5〜22mm2Zsであることが好 ましい。 更に、 省電力性の点で 40°Cにおける動粘度が 5〜10mm2Zsであり、 かつ、 0°Cにおける動粘度が 15〜40mm2Zs、 特に、 15〜35mm2Zs であることが好ましい。.なお、 上記動粘度は、 後記実施例の項に記載の方法によ り測定した値である。 実施例 以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を詳しく説明するが、 本発明はこれら の実施例に限定されるものではない。 尚、 各例において得られた潤滑油の特性は 以下の方法により測定し評価した。
全酸価
J I S— K一 2501に準拠して測定した。
動粘度
J I S— K— 228,3に準拠して、 0° (:、 40°C、 100 °Cにおける動粘度を 測定した。
粘度指数
J I S-K- 2283に準拠して算出した。
低温流動性試験
J I S一 K一 2269に準拠して流動点を測定した。
耐熱性試験
実施例又は比較例の軸受用潤滑油を、 内径 53mm、 高さ 56mmの 5 Omlビー 力一に約 2 gを秤量し、 20 Om 1ビーカーで蓋をした後、 オーブン中 150 で 7日間加熱した。 加熱後の添加油の揮発量は下記の式に従い算出し、 揮発量が 少ないものほど耐熱性に優れる。
揮発量 (%) = [ (Wo-W) /Wo] X 100
[式中、 W。は試験前の重量を示し、 Wは試験後の重量を示す。 ]
潤滑性試験一 1
曽田式振り子試験機で 25°Cにおける摩擦係数を測定した。 摩擦係数の値が小 さいほど潤滑性が良好である。
潤滑性試験 - 2
高速シェル四球試験機で荷重 20 k gにおける摩耗痕を測定した。 摩耗痕径が 小さいほど潤滑性が良好である。
金属適合性試験
実施例又は比較例の軸受用潤滑油を、 内径 53 mm, 高さ 56丽の 5 Om 1ビ一 カーに約 30 gを秤量し、 金属片 (鉄、 銅、 鉛) を入れ 20 Omlビ一カーで盖 をした後、 オーブン中 150°Cで 7日間加熱した。 試験後、 濾過処理した潤滑油 の全酸価を測定し、 全酸価の上昇が少ないものほど金属との適合性が良好である。 また、 試験片は下記のものを使用した。
鉄: 針金 (長さ 40mm、 径 1. 6 mm) 、 表面を研磨紙 (600番) で磨 いた後に使用した。
銅: 針金 (長さ 40mm、 径 1. 6 mm) 、 表面を研磨紙 (600番) で磨 いた後に使用した。
鉛: 塊状鉛 (約 1 g、 ナカライテスク社製) 製造例 1
撹拌器、 温度計、 冷却管付き水分分留受器を備えた 1リットルの四ッロフラス コに n—オクタン酸 (新日本理化社製、 製品名 「力プリル酸」 ) 445. 0 g (3. 09モル) 、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオール (クラレ社製、 製品 名 「MPD」 ) 177 g (1. 5モル) 、 キシレン (酸及びアルコールの総量に 対し 5重量%) 及び触媒として酸化スズ (酸及びアルコールの総量に対し 0. 2 重量%) を仕込み、 減圧にて 220°Cまで昇温した。 理論的に生成してくる水の 量 (54g) を目処にして生成した水を水分分留受器で除去しながらエステル化 反応を約 4時間行った。
反応終了後、 過剰の酸を蒸留で除去した。 その後、 反応終了後の全酸価に対し て過剰の苛性ソーダ水溶液で中和して、 水洗水が中性になるまで水洗した。 次い で活性炭処理を行い、 濾過をして 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールジ (n —ォク夕ノエ一卜) を 505 g得た。
得られたエステルの全酸価は 0. 01 (mgK〇H/g) であり、 また、 FT 一 I R分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観測さ れることからジエステルであることを確認した。
製造例 2
n—オクタン酸の代わりに n—ヘプタン酸 (和光純薬工業社製、 試薬、 「n— ヘプタン酸」 ) 401. 7 g (3. 09モル) を使用した以外は、 製造例 1と同 様の方法により、 3—メチル一1, 5—ペン夕ンジオールジ (n—ヘプ夕ノエ一 ト) 496 gを得た。
得られたエステルの全酸価は 0. 01 (mgKOHZg) であり、 また、 FT 一 I R分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観測さ れることからジエステルであることを確認した。
製造例 3
n—オクタン酸の代わりに n—ヘプタン酸 80. 3 g (0. 618モル) 及び n—オクタン酸 356. 0 g (2. 472モル) 〔n—ヘプタン酸: n—ォクタ
2003/010608
45 、
ン酸 =20: 80 (モル比) 〕 を使用した以外は、 製造例 1と同様の方法により、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジォ一ルと n—ヘプタン酸及び n—オクタン酸 とを反応させてエステル混合物 503 gを得た。
得られたエステルは、 混基ジエステル、 即ち、 3—メチルー 1, 5—ペンタン ジオール (n—ヘプタノエート) (n—ォクタノエート) を含有し、 更に、 3— メチルー 1, 5一ペンタンジオールジ (n—ヘプ夕ノエ一ト) 、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールジ (n—才クタノエ一卜) 等を含有するエステル混合物で あった。.
得られたエステル混合物の全酸価は 0. 01 (mgKOHZg) であり、 また、 FT - IR分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観 測されることからジエステルであることを確認した。
製造例 4
n—オクタン酸の代わりに n—ヘプタン酸 200. 9 g (1. 545モル) 及 び n—オクタン酸 222. 5 g (1. 545モル) 〔n—ヘプタン酸: n—ォク タン酸 =50 : 50 (モル比) 〕 を使用した以外は、 製造例 1と同様の方法によ り、 3—メチルー 1, 5—ペンタンジオールと n—ヘプタン酸及び n—オクタン 酸とを反応させてエステル混合物 500 gを得た。
得られたエステル混合物の全酸価は 0. 01 (mgKOHZg) であり、 また、 FT - IR分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観 測されることからジエステルであることを確認した。
製造例 5
n—オクタン酸の代わりに n—ヘプタン酸 200. 9 g (1. 545モル) 及 び n—ノナン酸 (和光純薬社製、 試薬、 「ペラルゴン酸」 ) 244. 1 g (1. 545モル) 〔n—ヘプタン酸: n—ノナン酸 =50: 50 (モル比) 〕'を使用 した以外は、 製造例 1と同様の方法により、 3—メチル—1, 5—ペン夕ンジォ —ルと n—ヘプタン酸及び n—ノナン酸とを反応させてエステル混合物 508 g を得た。
得られたエステル混合物の全酸価は 0. 01 (mgKOHZg) であり、 また、 FT— IR分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観
測されることからジエステルであることを確認した。
製造例 6
n—オクタン酸の代わりに n—ペンタン酸 (ナカライテスク社製、 試薬 「n— 吉草酸」 ) 189. 1 g (1. 854モル) 及び n—ヘプタン酸 160. 7 g (1. 236モル) 〔n—ペンタン酸: n—ヘプタン酸 =60 : 40 (モル 比) 〕 を使用した以外は、 製造例 1と同様の方法により、 3—メチルー 1, 5— ペン夕ンジオールと n—ペン夕ン酸及び n—ヘプ夕ン酸とを反応させてエステル 混合物 471 gを得た。
得られたエステル混合物の全酸価は 0. 01 (mgKOHZg) であり、 また、 FT— I R分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観 測されることからジエステルであることを確認した。
製造例 7
n—オクタン酸の代わりに n—ノナン酸 (和光純薬工業社製、 試薬、 「ペラルゴ ン酸」 ) 488. 2 g (3. 09モル) を使用した以外は、 製造例 1と同様の方 法により、 3—メチルー 1, 5—ペン夕ンジォ一ルジ (n—ノナノエート) 55 5 gを得た。 得られたエステルの全酸価は 0. 0 lmgKOH/gであり、 また、 FT— I R分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観測され ることからジエステルであることを確認した。
製造例 8
n—オクタン酸の代わりに n—オクタン酸 222. 5 g (1. 545モル) 及 び n—ノナン酸 244. 1 (1. 545モル) (n—オクタン酸: n—ノナン 酸 =50 : 50) を使用した以外は、 製造例 1と同様の方法により、 3—メチル _ 1, 5一ペン夕ンジオールと n—オクタン酸及び n—ノナン酸とを反応させて エステル混合物 473 gを得た。
得られたエステル混合物の全酸価は 0. 0 lmgKOH/gであり、 また、 FT— IR 分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観測されるこ とからジエステルであることを確認した。
製造例 9
n—オクタン酸の代わりに n—オクタン酸 267 g (1. 854モル) 及び n
—デカン酸 212. 6 g (1. 236モル) (n—オクタン酸: n—デカン酸- 60 : 40) を使用した以外は、 製造例 1と同様の方法により、 3—メチル—1, 5—ペン夕ンジオールと n—ォク夕ン酸及び n—デカン酸とを反応させてエステ ル混合物 538 gを得た。
得られたエステル混合物の全酸価は 0. 0 lmgKOH/gであり、 また、 FT— I R分析の結果、 力ルポキシル基の吸収が消失し、 エステル基の吸収が観測される ことからジエステルであることを確認した。 実施例 1〜 25
製造例 1~ 9で得られた各エステルに対し、 表 1〜 3に記載した配合割合 (重 量部) で各実施例の軸受用潤滑油を調製した。 得られた各軸受用潤滑油の動粘度、 粘度指数、 全酸価、 低温流動性、 耐熱性、 潤滑性、 及び金属適合性を測定した。 その結果を表 1〜3に示した。 尚、 使用した添加剤及びその略称を下記に示した。
フエノール系酸化防止剤 (1)
A: 4, 4' —メチレンビス一 2, 6—ジー t—ブチルフエノール (試薬、 東 京化成工業社製)
B : 2, 6—ジ— t一プチルー p—クレゾ一ル (試薬、 東京化成工業社製) アミン系酸化防止剤 (2)
C: p, ' —ジォクチルジフエニルァミン (Vanderbi 1 土製、 製品名 「VA NLUBE 81」 )
D:ジ (ノニルフエニル) ァミン (Vanderbi 1 t社製、 製品名 「VANLUBE DN Dj )
E:アルキル化ジフエニルァミン (Vanderbi It社製、 製品名 「丽 LUBE NAJ ; ジ (2, 4ージアルキルフエニル) ァミン)
F : N—フエ二ルー 1一ナフチルァミン (試薬、 和光純薬工業社製)
脂肪族直鎖状飽和モノカルボン酸 (3)
G: n—テトラデカン酸 (新日本理化社製、 製品名 「ミリスチン酸」 )
H: n—へキサデカン酸 (新日本理化社製、 製品名 「パルミチン酸 P」 )
I : n—ォク夕デカン酸 (新日本理化社製、 製品名 「雪印ステアリン酸 200
8
48
0」 )
リン系化合物 (4)
J : トリクレジルホスフエ一ト (新日本理化ネ土製、 製品名 「サンソサイザ一 T CPJ )
K: トリフエニルホスフエ一ト (試薬、 和光純薬工業社製)
L: トリオクチルホスフエ一ト (試薬、 和光純薬工業社製)
ベンゾトリアゾール系化合物 (5)
M :ベンゾトリアゾール (城北化学工業社製、 製品名 「BT— 120」 ) 没食子酸系化合物 (6)
N:没食子酸プロピル (試薬、 和光純薬工業社製)
0:没食子酸ラウリル (試薬、 和光純薬工業社製)
比較例 1〜 2
製造例 1及び 3で得られた各エステルの動粘度、 粘度指数、 全酸価、 低温流動 性、 耐熱性、 潤滑性、 及び金属適合性を測定した。 その結果を表 3に示した。
表 3
52
表 1〜 3から明らかなように、 本発明の(a)成分及び (b)成分からなる実施例 1、 2、 9及び 1 1の軸受用潤滑油は、 0 °C及び 4 0 において低粘度であり、 粘度 '指数が高いため、 広い温度範囲で低粘度特性を有する。 また、 低い流動点を有し 低温流動性にも優れ、 耐熱性、 潤滑性、 金属適合性においても優れている。
更に、 各種添加剤、 特に、 (c)リン系化合物及び脂肪族直鎖状飽和モノカルボン 酸からなる群から選ばれる少なくとも 1種、 及び必要に応じて (d)ベンゾトリア ゾール系化合物及び没食子酸系化合物からなる群から選ばれる少なくとも 1種を 組み合わて得られる本発明の軸受用潤滑油は、 上記特性に加え、 耐熱性、 潤滑性、 及び金属適合性等の性能が一段と向上する。
これに対して、 表 3の比較例 1及び 2のように、 本エステルのみを含有し、 (b)成分、 即ち、 フエノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤からなる群から 選ばれる少なくとも 1種を含有しない潤滑油は、 耐熱性及び金属適合性の点で劣 つている。 産業上の利用可能性 本発明の軸受用潤滑油は、 耐熱性に優れ、 かつ、 広範囲の温度において低粘度 であるため省エネルギー、 省燃費性に優れた潤滑油となる。 更に、 各種添加剤を 組み合わせて得られる軸受用潤滑油は、 上記特性に加え、 潤滑性、 低温流動性、 及び金属適合性にも優れたものとなる。