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JPWO2017104249A1 - フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン、表面処理剤及び物品 - Google Patents

フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン、表面処理剤及び物品 Download PDF

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Abstract

滑り性に優れた撥水撥油層を形成することができるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン、及び該シランを含む表面処理剤、並びに該表面処理剤で表面処理された表面処理された(即ち、該表面処理剤の硬化被膜を表面に有する)物品を提供する。
下式(1)
Figure 2017104249

(Rfは1価又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、Yはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2〜6価の炭化水素基、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基、Xは水酸基又は加水分解性基、Qはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2価の有機基、R’は1価のフルオロアルキル基、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基、nは1〜3の整数、mは1〜5の整数、αは1又は2。)
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。

Description

本発明は、フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランに関し、詳細には、滑り性に優れた被膜を形成するフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン、及び該シランを含む表面処理剤、並びに該表面処理剤で表面処理された(即ち、該表面処理剤の硬化被膜を表面に有する)物品に関する。
近年、携帯電話のディスプレイをはじめ、画面のタッチパネル化が加速している。しかし、タッチパネルは画面がむき出しの状態であり、指や頬などが直接接触する機会が多く、皮脂等の汚れが付き易いことが問題となっている。そこで、外観や視認性をよくするためにディスプレイの表面に指紋を付きにくくする技術や、汚れを落とし易くする技術の要求が年々高まってきており、これらの要求に応えることのできる材料の開発が望まれている。特にタッチパネルディスプレイの表面は指紋汚れが付着し易いため撥水撥油層を設けることが望まれている。しかし、従来の撥水撥油層は撥水撥油性が高く、汚れ拭取り性に優れるが、使用中に防汚性能が劣化してしまうという問題点があった。
一般に、フルオロポリエーテル基含有化合物は、その表面自由エネルギーが非常に小さいために、撥水撥油性、耐薬品性、潤滑性、離型性、防汚性などを有する。その性質を利用して、工業的には紙・繊維などの撥水撥油防汚剤、磁気記録媒体の滑剤、精密機器の防油剤、離型剤、化粧料、保護膜など、幅広く利用されている。しかし、その性質は同時に他の基材に対する非粘着性、非密着性であることを意味しており、基材表面に塗布することはできても、その被膜を密着させることは困難であった。
一方、ガラスや布などの基材表面と有機化合物とを結合させるものとして、シランカップリング剤が良く知られており、各種基材表面のコーティング剤として幅広く利用されている。シランカップリング剤は、1分子中に有機官能基と反応性シリル基(一般にはアルコキシシリル基等の加水分解性シリル基)を有する。加水分解性シリル基が、空気中の水分などによって自己縮合反応を起こして被膜を形成する。該被膜は、加水分解性シリル基がガラスや金属などの表面と化学的・物理的に結合することにより耐久性を有する強固な被膜となる。
そこで、フルオロポリエーテル基含有化合物に加水分解性シリル基を導入したフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを用いることによって、基材表面に密着し易く、かつ基材表面に、撥水撥油性、耐薬品性、潤滑性、離型性、防汚性等を有する被膜を形成しうる組成物が開示されている(特許文献1〜5:特表2008−534696号公報、特表2008−537557号公報、特開2012−072272号公報、特開2012−157856号公報、特開2013−136833号公報)。
該フルオロポリエーテル基含有化合物に加水分解性シリル基を導入したフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを含有する組成物で表面処理したレンズや反射防止膜は、耐摩耗性、離型性に優れるが、滑り性が十分でない。
特表2008−534696号公報 特表2008−537557号公報 特開2012−072272号公報 特開2012−157856号公報 特開2013−136833号公報 特開2015−199906号公報
本発明者らは、耐摩耗性に優れたフルオロポリエーテル基含有化合物として、下記式
Figure 2017104249
(式中、Rfは1価のフルオロオキシアルキル基又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であり、Yはシロキサン結合及びシリレン基を有してもよい2〜6価の炭化水素基であり、Rは独立に炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、Xは独立に加水分解性基であり、nは1〜3の整数であり、mは1〜5の整数であり、αは1又は2である。)
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを提案しており(特許文献6:特開2015−199906号公報)、該フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を含有する表面処理剤から形成される被膜は、高い撥水撥油性、耐摩耗性を示す。しかし、滑り性は依然改善されていない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、滑り性に優れた撥水撥油層を形成することができるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン、及び該シランを含む表面処理剤、並びに該表面処理剤で表面処理された(即ち、該表面処理剤の硬化被膜を表面に有する)物品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を解決すべく鋭意検討した結果、上記フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランにおいて、後述する一般式(1)で表される、水酸基を下記−Q−R’基で保護したフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランが、滑り性、耐候性に優れ、かつ保存安定性に優れた撥水撥油層を形成し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン、表面処理剤及び物品を提供する。
〔1〕
下記一般式(1)
Figure 2017104249
(式中、Rfは1価又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であり、Yはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2〜6価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、Xは水酸基又は加水分解性基であり、Qはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2価の有機基であり、R’は1価のフルオロアルキル基、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、nは1〜3の整数であり、mは1〜5の整数であり、αは1又は2である。)
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
〔2〕
前記式(1)のαが1であり、Rf基が下記一般式(2)で表される1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であることを特徴とする〔1〕に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
Figure 2017104249
(式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
〔3〕
前記式(1)のαが2であり、Rf基が下記一般式(3)で表される2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であることを特徴とする〔1〕に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
Figure 2017104249
(式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
〔4〕
前記式(1)において、Yが、炭素数3〜10のアルキレン基、フェニレン基を含む炭素数8〜16のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキレン基相互がシルアルキレン構造又はシルアリーレン構造を介して結合している2価の基、ケイ素原子数2〜10個の直鎖状オルガノポリシロキサン残基の結合手に炭素数2〜10のアルキレン基が結合している2〜4価の基、及びケイ素原子数3〜10個の分岐状もしくは環状のオルガノポリシロキサン残基の結合手に炭素数2〜10のアルキレン基が結合している2〜4価の基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
〔5〕
前記式(1)において、Xが、それぞれ独立に、水酸基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜10のアルコキシ置換アルコキシ基、炭素数2〜10のアシロキシ基、炭素数2〜10のアルケニルオキシ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれるものである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
〔6〕
前記式(1)において、Qが下記式(4)で表される2価の有機基であることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
Figure 2017104249
(式中、R’’はケトン、エステル、アミド、エーテル、スルフィド、アミン、フェニレンのいずれかを有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基、又はカルボニル基であり、Wはケイ素原子数2〜40個の直鎖状の2価のオルガノ(ポリ)シロキサン残基、炭素数1〜4のアルキレン基を介して結合しているケイ素原子数3〜40個のシロキサン結合を有してもよい直鎖状のシルアルキレン基、フェニレン基を含み炭素数1〜4のアルキレン基を介して結合していてもよいケイ素原子数3〜40個のシロキサン結合を有してもよい直鎖状のシルアリーレン基から選ばれる2価の基であり、オルガノ(ポリ)シロキサン残基、シルアルキレン基、シルアリーレン基はそれぞれ単一でも混合されていてもよく、βは0又は1であり、γは0又は1であり、β+γは1又は2である。)
〔7〕
式(1)で表されるポリマー変性シランが、下記式で表されるものである〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
Figure 2017104249
Figure 2017104249
(式中、p1は5〜100の整数、q1は5〜100の整数で、p1+q1は10〜105の整数である。)
〔8〕
〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを含む表面処理剤。
〔9〕
〔8〕に記載の表面処理剤の硬化被膜を表面に有する物品。
本発明の炭素原子に結合した水酸基を上記−Q−R’基で封止したフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを含有する表面処理剤は、滑り性に優れた撥水撥油層を形成することができる。
本発明のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランは、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 2017104249
(式中、Rfは1価又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であり、Yはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2〜6価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、Xは水酸基又は加水分解性基であり、Qはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2価の有機基であり、R’は1価のフルオロアルキル基、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、nは1〜3の整数であり、mは1〜5の整数であり、αは1又は2である。)
本発明のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランは、1価又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基(Rf)と、アルコキシシリル基等の加水分解性シリル基あるいは水酸基含有シリル基(−Si(R)3-n(X)n)が、シロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2〜6価の炭化水素鎖(Y)と炭素原子とを介して結合した構造であり、更に中間体であるポリマー内の炭素原子に結合した水酸基に、連結基として、シロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2価の有機基(Q)、好ましくはケトン、エステル、アミド、エーテル、スルフィド、アミン、フェニレンを有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基又はカルボニル基(R’’)あるいはオルガノポリシロキサン残基やシルアルキレン基、シルアリーレン基(W)を介して1価のフルオロアルキル基、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基(R’)等を導入することにより、滑り性に優れた撥水撥油層を形成する。
上記式(1)において、αが1の場合、Rfとしては、下記一般式(2)で表される1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基(以下、フルオロオキシアルキル基という場合がある)が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
上記式(1)において、αが2の場合、Rfとしては、下記一般式(3)で表される2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基(以下、フルオロオキシアルキレン基という場合がある)が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
上記式(2)、(3)において、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数、好ましくはpは5〜100の整数、qは5〜100の整数、rは0〜100の整数、sは0〜100の整数であり、p+q+r+s=3〜200の整数、好ましくは10〜100の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。より好ましくはp+qは10〜105の整数、特に15〜60の整数であり、r=s=0である。p+q+r+sが上記上限値より小さければ密着性や硬化性が良好であり、上記下限値より大きければフルオロポリエーテル基の特徴を十分に発揮することができるので好ましい。
また、tは1〜3の整数であり、好ましくは1又は2であり、Ct2tは直鎖状でも分岐状であってもよい。
Rf(1価又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基)として、具体的には、下記のものを例示することができる。
Figure 2017104249
Figure 2017104249
(式中、p’、q’、r’、s’はそれぞれ1以上の整数であり、その上限は上記p、q、r、sの上限と同じである。uは1〜24の整数、vは1〜24の整数で、u+v=rを満足する数である。各繰り返し単位はランダムに結合されていてよい。)
上記式(1)において、Yはシロキサン結合((ジ)オルガノシロキサン単位等)及び/又はシリレン基(ジオルガノシリレン基)を有してもよい2〜6価、好ましくは2〜4価、より好ましくは2価の炭化水素基であり、分子中に結合エネルギーの低い連結基(エーテル結合など)を含まないことで耐候性、耐摩耗性に優れたコーティング膜を与えることができる。
Yとして、具体的には、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基等の炭素数3〜10のアルキレン基、フェニレン基等の炭素数6〜8のアリーレン基を含むアルキレン基(例えば、炭素数8〜16のアルキレン・アリーレン基等)、炭素数2〜10のアルキレン基相互がシルアルキレン構造(アルキレン基の両末端がジオルガノシリレン基で封鎖された構造)又はシルアリーレン構造(アリーレン基の両末端がジオルガノシリレン基で封鎖された構造)を介して結合している2価の基、ケイ素原子数2〜10個、好ましくは2〜5個の直鎖状オルガノポリシロキサン残基の結合手にアルキレン基が結合している2〜6価、好ましくは2〜4価の基、ケイ素原子数3〜10個、好ましくは3〜5個の分岐状又は環状のオルガノポリシロキサン残基の結合手にアルキレン基が結合している2〜6価、好ましくは2〜4価の基などが挙げられ、より好ましくは炭素数3〜10のアルキレン基、フェニレン基を含む炭素数8〜16のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキレン基相互がシルアルキレン構造又はシルアリーレン構造を介して結合している2価の基、ケイ素原子数2〜10個、好ましくは2〜5個の直鎖状オルガノポリシロキサン残基の結合手に炭素数2〜10のアルキレン基が結合している2〜4価の基、又はケイ素原子数3〜10個、好ましくは3〜5個の分岐状もしくは環状のオルガノポリシロキサン残基の結合手に炭素数2〜10のアルキレン基が結合している2〜4価の基であり、更に好ましくは炭素数3〜6のアルキレン基である。
ここで、シルアルキレン構造、シルアリーレン構造としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2017104249
(式中、R1は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜10のアリール基であり、R1は同一でも異なっていてもよい。R2は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)等の炭素数1〜4のアルキレン基、フェニレン基等の炭素数6〜10のアリーレン基である。)
また、ケイ素原子数2〜10個、好ましくは2〜5個の直鎖状オルガノポリシロキサン残基、及び、ケイ素原子数3〜10個、好ましくは3〜5個の分岐状又は環状の2〜6価のオルガノポリシロキサン残基としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2017104249
−((R13-kSiOk/2)(O1/2Si(R12k
Figure 2017104249
(式中、R1は上記と同じである。gは1〜9の整数、好ましくは1〜4の整数であり、hは2〜6の整数、好ましくは2〜4の整数、jは0〜8の整数、好ましくは0又は1で、h+jは3〜10の整数、好ましくは3〜5の整数であり、kは1〜3の整数であり、好ましくは2又は3である。)
Yの具体例としては、例えば、下記の基が挙げられる。
Figure 2017104249
上記式(1)において、Xは互いに異なっていてもよい水酸基又は加水分解性基である。このようなXとしては、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜10のアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基などの炭素数2〜10のアルコキシ置換アルコキシ基、アセトキシ基などの炭素数2〜10のアシロキシ基、イソプロペノキシ基などの炭素数2〜10のアルケニルオキシ基、クロル原子、ブロモ原子、ヨード原子などのハロゲン原子などが挙げられる。中でもメトキシ基、エトキシ基、イソプロペノキシ基、クロル原子が好適である。
上記式(1)において、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基であり、中でもメチル基が好適である。
nは1〜3の整数、好ましくは2又は3であり、反応性、基材に対する密着性の観点から3がより好ましい。
mは1〜5の整数であり、1未満だと基材への密着性が低下し、6以上だと末端アルコキシ価が高すぎて性能に悪影響を与えるため、好ましくは1〜3の整数であり、特に1が好ましい。
上記式(1)において、Qはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2価の有機基であり、特に下記式(4)で表される2価の有機基であることが好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R’’はケトン、エステル、アミド、エーテル、スルフィド、アミン、フェニレンのいずれかを有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基、又はカルボニル基であり、Wはケイ素原子数2〜40個の直鎖状の2価のオルガノ(ポリ)シロキサン残基、炭素数1〜4のアルキレン基を介して結合しているケイ素原子数3〜40個のシロキサン結合を有してもよい直鎖状のシルアルキレン基、フェニレン基を含み炭素数1〜4のアルキレン基を介して結合していてもよいケイ素原子数3〜40個のシロキサン結合を有してもよい直鎖状のシルアリーレン基から選ばれる2価の基であり、オルガノ(ポリ)シロキサン残基、シルアルキレン基、シルアリーレン基はそれぞれ単一でも混合されていてもよく、βは0又は1であり、γは0又は1であり、β+γは1又は2である。)
上記式(4)において、R’’として具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基、ヘキサメチレン基等の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のアルキレン基相互がケトン、エステル、アミド、エーテル、スルフィド、アミン、炭素数6〜8のフェニレン基等のアリーレン基を介して結合している2価の基、カルボニル基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基、炭素数1〜4のアルキレン基相互がエーテルを介して結合している2価の基、カルボニル基である。
R’’の具体例として、例えば、下記の基が挙げられる。
Figure 2017104249
上記式(4)において、Wの直鎖状のシルアルキレン基、直鎖状のシルアリーレン基中のシルアルキレン構造、シルアリーレン構造として、具体的には下記に示すものが例示できる。
Figure 2017104249
(式中、R1は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基等の炭素数6〜10のアリール基であり、R1は同一でも異なっていてもよい。R2は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)等の炭素数1〜4のアルキレン基、フェニレン基等の炭素数6〜10のアリーレン基である。)
また、ケイ素原子数2〜40個、好ましくは3〜10個の直鎖状の2価のオルガノポリシロキサン残基としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2017104249
(式中、R1は上記と同じである。fは1〜39の整数であり、好ましくは2〜9の整数である。)
ここで、Wとしては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2017104249
上記式(1)において、R’は1価のフルオロアルキル基(例えば、炭素数1〜6のフルオロアルキル基)、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、又はフェニル基であり、中でも1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、特に1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基が好適である。
上記式(1)において、R’が1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基の場合、このR’としては、下記一般式(2)で表される1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
上記式(1)で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランとしては、下記式で表されるものが例示できる。なお、各式において、フルオロオキシアルキル基又はフルオロオキシアルキレン基を構成する各繰り返し単位の繰り返し数(又は重合度)は、上記式(2)、(3)を満足する任意の数をとり得るものである。
Figure 2017104249
Figure 2017104249
Figure 2017104249
(式中、p1は5〜100の整数、q1は5〜100の整数で、p1+q1は10〜105の整数である。)
上記式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製方法としては、例えば、下記のような方法が挙げられる。
分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマー(即ち、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基と分子鎖片末端にオレフィン部位2つを有するポリマー)を、溶剤、例えば1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンなどのフッ素系溶剤に溶解させ、トリメトキシシラン等の分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物を、ヒドロシリル化反応触媒、例えば塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液存在下、40〜120℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは約80℃の温度で、1〜72時間、好ましくは20〜36時間、より好ましくは約24時間の条件でヒドロシリル化付加反応させると共に熟成させる。
また、上記式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製方法の別法としては、例えば下記のような方法が挙げられる。
分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーを、溶剤、例えば1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンなどのフッ素系溶剤に溶解させ、トリクロロシラン等の分子中にSiH基及び加水分解性末端基(例えば、塩素原子等のケイ素原子結合したハロゲン原子)を有する有機ケイ素化合物を、ヒドロシリル化反応触媒、例えば塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液存在下、40〜120℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは約80℃の温度で、1〜72時間、好ましくは20〜36時間、より好ましくは約24時間の条件でヒドロシリル化付加反応させると共に熟成させた後、シリル基上の置換基(ハロゲン原子等)を例えばメトキシ基等のアルコキシ基などの加水分解性基に変換する。
なお、上記分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物に代えて、加水分解性末端基を有さないSiH基含有有機ケイ素化合物を用いることもでき、この場合、有機ケイ素化合物として、分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物を使用する。その際、上記の方法と同様にして分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物とを等モル以上でヒドロシリル化付加反応させて分子鎖片末端に残存SiH基を2個有する反応物(中間体)を生成させた後、該反応生成物(中間体)のポリマー末端のSiH基とアリルトリメトキシシラン等の分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物とをヒドロシリル化反応触媒、例えば塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液存在下、40〜120℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは約80℃の温度で、1〜72時間、好ましくは20〜36時間、より好ましくは約24時間の条件で更にヒドロシリル化付加反応させると共に熟成させる。
ここで、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとしては、下記一般式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーが例示できる。
Figure 2017104249
(式中、Rf、Q、R’は上記と同じである。Zは2価炭化水素基である。)
上記式(5)において、Zは2価炭化水素基であり、炭素数1〜8、特に1〜4の2価炭化水素基であることが好ましく、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等の炭素数1〜8のアルキレン基、フェニレン基等の炭素数6〜8のアリーレン基を含むアルキレン基(例えば、炭素数7〜8のアルキレン・アリーレン基等)などが挙げられる。Zとして、好ましくは炭素数1〜4の直鎖アルキレン基である。
式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとして、好ましくは下記に示すものが例示できる。なお、各式において、フルオロオキシアルキル基を構成する各繰り返し単位の繰り返し数(又は重合度)は、上記Rf中の式(2)を満足する任意の数をとり得るものである。
Figure 2017104249
Figure 2017104249
(式中、r1は1〜100の整数であり、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
上記式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製方法としては、例えば、分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマー(即ち、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基と分子鎖片末端にオレフィン部位2つと水酸基とを有するポリマー)とヒドロシランとを脱水素触媒の存在下、溶剤を用いて0〜60℃、好ましくは15〜35℃、より好ましくは約25℃の温度で、10分〜24時間、好ましくは30分〜2時間、より好ましくは約1時間脱水素反応を行う。
また、上記式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製方法の別法としては、分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマー(即ち、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基と分子鎖片末端にオレフィン部位2つと水酸基とを有するポリマー)と、例えば、分子鎖片末端に酸フロライドを有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとを塩基の存在下、溶剤を用いて0〜100℃、好ましくは25〜80℃、より好ましくは60℃の温度で、1〜48時間、好ましくは5〜36時間、より好ましくは約20時間の条件で脱ハロゲン化水素(脱フッ化水素)反応等を行う。
ここで、分子鎖片末端に酸フロライドを有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーは、分子鎖片末端に有する基として、上述した酸フロライドの他に、他の酸ハライド(例えば、酸クロライド)、酸無水物、エステル(例えば、メチルエステル等のアルキルエステル)、カルボン酸なども用いることができる。
分子鎖片末端にこれらの基(酸ハライド、酸無水物、エステル、カルボン酸など)を有するパーフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとして、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
分子鎖片末端に酸フロライド等の官能基を有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの添加量は、分子鎖片末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基(水酸基)1当量に対して、0.5〜1当量、より好ましくは0.8〜1当量、更に好ましくは約0.9当量用いることができる。
式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられる塩基としては、例えば、アミン類やアルカリ金属系塩基などを用いることができ、具体的には、アミン類では、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、DBU、イミダゾールなどが挙げられる。アルカリ金属系塩基では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、アルキルリチウム、t−ブトキシカリウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどが挙げられる。
塩基の使用量は、分子鎖片末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、1〜10当量、より好ましくは1〜3当量、更に好ましくは約2当量用いることができる。
上記式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製において、用いられる溶剤としてはフッ素系溶剤が好ましく、フッ素系溶剤としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。
溶剤の使用量は、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは50〜150質量部、更に好ましくは約100質量部用いることができる。
続いて、反応を停止し、分液操作により水層とフッ素溶剤層を分離する。得られたフッ素溶剤層を更に有機溶剤で洗浄し、溶剤を留去することで、式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーが得られる。
ここで、式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられる原料としての分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとして、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
Figure 2017104249
(式中、r1、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
上記原料としての分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製方法としては、例えば、分子鎖片末端に酸フロライド基(−C(=O)−F)を有するパーフルオロオキシアルキル基含有ポリマーと、求核剤としてオレフィン部位を有するグリニャール試薬、溶剤として例えば1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、テトラヒドロフランを混合し、0〜80℃、好ましくは50〜70℃、より好ましくは約60℃で、1〜6時間、好ましくは3〜5時間、より好ましくは約4時間熟成することにより、分子鎖片末端に2個のオレフィン部位と共に水酸基を導入する。
ここで、上記分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いる原料としてのパーフルオロオキシアルキル基含有ポリマーは、分子鎖片末端に有する基として、上述した酸フロライドの他に、他の酸ハライド(酸クロライド等)、酸無水物、エステル、カルボン酸、アミドなども用いることができる。
分子鎖片末端にこれらの基を有するパーフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとして、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
上記分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられる求核剤としては、アリルマグネシウムハライド、3−ブテニルマグネシウムハライド、4−ペンテニルマグネシウムハライド、5−ヘキセニルマグネシウムハライドなどを用いることができる。また、対応するリチウム試薬を用いることも可能である。
求核剤の使用量は、上記パーフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、2〜5当量、より好ましくは2.5〜3.5当量、更に好ましくは約3当量用いることができる。
また、上記分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられる溶剤としては、フッ素系溶剤として、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。更に、有機溶剤として、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶剤を用いることができる。
溶剤の使用量は、上記パーフルオロオキシアルキル基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは100〜200質量部、更に好ましくは約150質量部用いることができる。
続いて、反応を停止し、分液操作により水層とフッ素溶剤層を分離する。得られたフッ素溶剤層を更に有機溶剤で洗浄し、溶剤を留去することで、上記分子鎖片末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーが得られる。
式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられるヒドロシランとしては、末端基の片一方がアルキル基で封止されたケイ素原子数2〜40のポリジメチルシロキサン末端ヒドロシラン、末端基の片一方がフルオロアルキル基又はフルオロオキシアルキル基で封止されたケイ素原子数2〜40のポリジメチルシロキサン末端ヒドロシランなどが挙げられる。
式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられるヒドロシランとしては、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
上記ヒドロシランの使用量は、分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、1〜5当量、より好ましくは1〜2当量、更に好ましくは約1.2当量用いることができる。
式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられる脱水素触媒としては、例えば、ロジウム、パラジウム、ルテニウム等の白金族金属系触媒やホウ素触媒などを用いることができ、具体的には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属系触媒、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等のホウ素触媒などが挙げられる。
脱水素触媒の使用量は、分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、0.01〜0.0005当量、より好ましくは0.007〜0.001当量、更に好ましくは約0.005当量用いることができる。
式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの調製に用いられる溶剤としては、フッ素系溶剤として、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンなどの含フッ素芳香族炭化水素系溶剤、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。更に、有機溶剤として、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶剤を用いることができる。
溶剤の使用量は、分子鎖片末端に水酸基を有すると共にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは50〜150質量部、更に好ましくは約100質量部用いることができる。
続いて、反応を停止し、分液操作により水層とフッ素溶剤層を分離する。得られたフッ素溶剤層を更に有機溶剤で洗浄し、溶剤を留去することで、式(5)で表されるフルオロオキシアルキル基含有ポリマーが得られる。
上記式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、用いられる溶剤としてはフッ素系溶剤が好ましく、フッ素系溶剤としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。
溶剤の使用量は、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは50〜150質量部、更に好ましくは約100質量部用いることができる。
また、式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(6)〜(9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R、X、n、R1、R2、g、jは上記と同じである。R3は炭素数2〜8の2価炭化水素基である。iは2〜9の整数、好ましくは2〜4の整数であり、i+jは2〜9の整数である。)
ここで、R3の炭素数2〜8、好ましくは2〜3の2価炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、又はこれらの基の2種以上の組み合わせ(アルキレン・アリーレン基等)などが挙げられ、これらの中でもエチレン基、トリメチレン基が好ましい。
このような分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物としては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリブトキシシラン、トリイソプロペノキシシラン、トリアセトキシシラン、トリクロロシラン、トリブロモシラン、トリヨードシラン、また以下のような有機ケイ素化合物が挙げられる。
Figure 2017104249
式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーと分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物とを反応させる際の分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物の使用量は、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、2〜6当量、より好ましくは2.2〜3.5当量、更に好ましくは約3当量用いることができる。
また、式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(10)〜(12)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R1、R2、g、j、iは上記と同じである。)
このような分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物としては、例えば、下記に示すものなどが挙げられる。
Figure 2017104249
式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物とを反応させる際の分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物の使用量は、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、5〜20当量、より好ましくは7.5〜12.5当量、更に好ましくは約10当量用いることができる。
また、式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(13)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R、X、nは上記と同じである。Vは単結合、又は炭素数1〜6の2価炭化水素基である。)
上記式(13)中、Vは単結合、又は炭素数1〜6の2価炭化水素基であり、炭素数1〜6の2価炭化水素基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基などが挙げられる。Vとして、好ましくは単結合、メチレン基である。
式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物との反応物と、分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物とを反応させる際の分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物の使用量は、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物との反応物の反応性末端基1当量に対して、2〜6当量、より好ましくは2.2〜3.5当量、更に好ましくは約3当量用いることができる。
式(1)で表され、αが1の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、ヒドロシリル化反応触媒としては、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン、アセチレンアルコール類等との錯体等、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属系触媒が挙げられる。好ましくは、ビニルシロキサン配位化合物等の白金系化合物である。
ヒドロシリル化反応触媒の使用量は、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマー、又はこのポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物との反応物質量に対して、遷移金属換算(質量)で0.1〜100ppm、より好ましくは1〜50ppmとなる量で使用する。
その後、溶剤及び未反応物を減圧留去することで目的の化合物を得ることができる。
例えば、分子鎖片末端にオレフィン部位を2つ有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとして、下記式で表される化合物
Figure 2017104249
を使用し、分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物として、トリメトキシシランを使用した場合には、下記式で表される化合物が得られる。
Figure 2017104249
上記式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製方法としては、例えば、下記のような方法が挙げられる。
分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー(即ち、2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基と分子鎖両末端のそれぞれにオレフィン部位をそれぞれ2個ずつ有するポリマー)を、溶剤、例えば1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンなどのフッ素系溶剤に溶解させ、トリメトキシシラン等の分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物を、ヒドロシリル化反応触媒、例えば塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液存在下、40〜120℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは約80℃の温度で、1〜72時間、好ましくは20〜36時間、より好ましくは約24時間熟成させる。
また、上記分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物に代えて、加水分解性末端基を有さないSiH基含有有機ケイ素化合物を用いることもでき、この場合、有機ケイ素化合物として、分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物を使用する。その際、上記の方法と同様にして分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物とを等モル以上で反応させて分子鎖両末端に残存SiH基を2個ずつ有する反応物(中間体)を生成させた後、該反応生成物(中間体)のポリマー末端のSiH基とアリルトリメトキシシラン等の分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物とをヒドロシリル化反応触媒、例えば塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液存在下、40〜120℃、好ましくは60〜100℃、より好ましくは約80℃の温度で、1〜72時間、好ましくは20〜36時間、より好ましくは約24時間熟成させる。
ここで、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーとしては、下記一般式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーが例示できる。
Figure 2017104249
(式中、Rf、Z、Q、R’は上記と同じである。)
式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーとして、好ましくは下記に示すものが例示できる。なお、各式において、フルオロオキシアルキレン基を構成する各繰り返し単位の繰り返し数(又は重合度)は、上記Rf中の式(3)を満足する任意の数をとり得るものである。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
上記式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製方法としては、例えば、分子鎖両末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー(即ち、2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基と分子鎖両末端それぞれにオレフィン部位を2個ずつと水酸基とを有するポリマー)とヒドロシランとを脱水素触媒の存在下、溶剤を用いて0〜60℃、好ましくは15〜35℃、より好ましくは約25℃の温度で、10分〜24時間、好ましくは30分〜2時間、より好ましくは約1時間脱水素反応を行う。
また、上記式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製方法の別法としては、分子鎖両末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー(即ち、2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基と分子鎖両末端それぞれにオレフィン部位を2個ずつと水酸基とを有するポリマー)と、例えば、分子鎖片末端に酸フロライドを有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとを塩基の存在下、溶剤を用いて0〜100℃、好ましくは25〜80℃、より好ましくは60℃の温度で、1〜48時間、好ましくは5〜36時間、より好ましくは約20時間の条件で脱ハロゲン化水素(脱フッ化水素)反応等を行う。
ここで、分子鎖片末端に酸フロライドを有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーは、分子鎖片末端に有する基として、上述した酸フロライドの他に、酸ハライド、酸無水物、エステル、カルボン酸なども用いることができる。
分子鎖片末端にこれらの基(酸ハライド、酸無水物、エステル、カルボン酸等)を有するパーフルオロオキシアルキル基含有ポリマーとして、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
分子鎖片末端に酸フロライドを有するフルオロオキシアルキル基含有ポリマーの添加量は、分子鎖両末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基(水酸基)1当量に対して、0.5〜1当量、より好ましくは0.8〜1当量、更に好ましくは約0.9当量用いることができる。
式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられる塩基としては、例えば、アミン類やアルカリ金属系塩基などを用いることができ、具体的には、アミン類では、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、DBU、イミダゾールなどが挙げられる。アルカリ金属系塩基では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、アルキルリチウム、t−ブトキシカリウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、カリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどが挙げられる。
塩基の使用量は、分子鎖両末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、1〜10当量、より好ましくは1〜3当量、更に好ましくは約2当量用いることができる。
上記式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製において、用いられる溶剤としてはフッ素系溶剤が好ましく、フッ素系溶剤としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。
溶剤の使用量は、分子鎖両末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは50〜150質量部、更に好ましくは約100質量部用いることができる。
続いて、反応を停止し、分液操作により水層とフッ素溶剤層を分離する。得られたフッ素溶剤層を更に有機溶剤で洗浄し、溶剤を留去することで、式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーが得られる。
ここで、式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられる分子鎖両末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーとして、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
ここで、上記分子鎖両末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製方法としては、例えば、分子鎖両末端に酸フロライド基(−C(=O)−F)を有するパーフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーと、求核剤としてオレフィン部位を有するグリニャール試薬、溶剤として例えば1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、テトラヒドロフランを混合し、0〜80℃、好ましくは50〜70℃、より好ましくは約60℃で、1〜6時間、好ましくは3〜5時間、より好ましくは約4時間熟成することにより、分子鎖両末端に2個のオレフィン部位と共に水酸基を導入する。
ここで、パーフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーは、分子鎖両末端に有する基として、上述した酸フロライドの他に、酸ハライド、酸無水物、エステル、カルボン酸、アミドなども用いることができる。
分子鎖両末端にこれらの基を有するパーフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーとして、具体的には、下記に示すものが挙げられる。
Figure 2017104249
(式中、p1、q1、p1+q1は上記と同じである。)
上記分子鎖両末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられる求核剤としては、アリルマグネシウムハライド、3−ブテニルマグネシウムハライド、4−ペンテニルマグネシウムハライド、5−ヘキセニルマグネシウムハライドなどを用いることができる。また、対応するリチウム試薬を用いることも可能である。
求核剤の使用量は、上記パーフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、4〜10当量、より好ましくは5〜7当量、更に好ましくは約6当量用いることができる。
また、上記分子鎖両末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられる溶剤としては、フッ素系溶剤として、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。更に、有機溶剤として、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶剤を用いることができる。
溶剤の使用量は、上記パーフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは100〜200質量部、更に好ましくは約150質量部用いることができる。
続いて、反応を停止し、分液操作により水層とフッ素溶剤層を分離する。得られたフッ素溶剤層を更に有機溶剤で洗浄し、溶剤を留去することで、上記分子鎖両末端に水酸基を有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーが得られる。
式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられるヒドロシランとしては、末端基の片一方がアルキル基で封止されたケイ素原子数2〜40のポリジメチルシロキサン末端ヒドロシラン、末端基の片一方がフルオロアルキル基又はフルオロオキシアルキル基で封止されたケイ素原子数2〜40のポリジメチルシロキサン末端ヒドロシランなどが挙げられる。
ヒドロシランの使用量は、分子鎖片末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、1〜5当量、より好ましくは1〜2当量、更に好ましくは約1.2当量用いることができる。
式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられる脱水素触媒としては、例えば、ロジウム、パラジウム、ルテニウム等の白金族金属系触媒やホウ素触媒などを用いることができ、具体的には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属系触媒、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン等のホウ素触媒などが挙げられる。
脱水素触媒の使用量は、分子鎖両末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、0.01〜0.0005当量、より好ましくは0.007〜0.001当量、更に好ましくは約0.005当量用いることができる。
式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの調製に用いられる溶剤としては、フッ素系溶剤として、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンなどの含フッ素芳香族炭化水素系溶剤、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。更に、有機溶剤として、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系溶剤を用いることができる。
溶剤の使用量は、分子鎖両末端に水酸基を有すると共に分子鎖両末端にオレフィン部位を2個ずつ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは50〜150質量部、更に好ましくは約100質量部用いることができる。
続いて、反応を停止し、分液操作により水層とフッ素溶剤層を分離する。得られたフッ素溶剤層を更に有機溶剤で洗浄し、溶剤を留去することで、式(14)で表されるフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーが得られる。
上記式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、用いられる溶剤としてはフッ素系溶剤が好ましく、フッ素系溶剤としては、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、メチルノナフルオロブチルエーテル、メチルノナフルオロイソブチルエーテル、エチルノナフルオロブチルエーテル、エチルノナフルオロイソブチルエーテル、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロ−3−メトキシ−2−(トリフルオロメチル)ペンタンなどのハイドロフルオロエーテル(HFE)系溶剤(3M社製、商品名:Novecシリーズ)、完全フッ素化された化合物で構成されているパーフルオロ系溶剤(3M社製、商品名:フロリナートシリーズ)などが挙げられる。
溶剤の使用量は、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー100質量部に対して、10〜300質量部、好ましくは50〜150質量部、更に好ましくは約100質量部用いることができる。
また、式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(6)〜(9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R、X、n、R1、R2、R3、g、i、jは上記と同じである。)
このような分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物としては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリブトキシシラン、トリイソプロペノキシシラン、トリアセトキシシラン、トリクロロシラン、トリブロモシラン、トリヨードシラン、また以下のような有機ケイ素化合物が挙げられる。
Figure 2017104249
式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーと分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物とを反応させる際の分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物の使用量は、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、2〜6当量、より好ましくは2.2〜3.5当量、更に好ましくは約3当量用いることができる。
また、式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(10)〜(12)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R1、R2、g、j、iは上記と同じである。)
このような分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物としては、例えば、下記に示すものなどが挙げられる。
Figure 2017104249
式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物とを反応させる際の分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物の使用量は、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーの反応性末端基1当量に対して、5〜20当量、より好ましくは7.5〜12.5当量、更に好ましくは約10当量用いることができる。
また、式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物としては、下記一般式(13)で表される化合物が好ましい。
Figure 2017104249
(式中、R、X、V、nは上記と同じである。)
式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物との反応物(中間体)と、分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物とを反応させる際の分子中にオレフィン部位と加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物の使用量は、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物との反応物(中間体)の反応性末端基1当量に対して、2〜6当量、より好ましくは2.2〜3.5当量、更に好ましくは約3当量用いることができる。
式(1)で表され、αが2の場合のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの調製において、ヒドロシリル化反応触媒としては、白金黒、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン、アセチレンアルコール類等との錯体等、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等の白金族金属系触媒が挙げられる。好ましくは、ビニルシロキサン配位化合物等の白金系化合物である。
ヒドロシリル化反応触媒の使用量は、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー、又はこのポリマーと分子中に加水分解性末端基を有さず、SiH基を2個以上有する有機ケイ素化合物との反応物(中間体)質量に対して、遷移金属換算(質量)で0.1〜100ppm、より好ましくは1〜50ppmとなる量で使用する。
その後、溶剤及び未反応物を減圧留去することで目的の化合物を得ることができる。
例えば、分子鎖両末端にオレフィン部位をそれぞれ2つ有するフルオロオキシアルキレン基含有ポリマーとして、下記式で表される化合物
Figure 2017104249
を使用し、分子中にSiH基及び加水分解性末端基を有する有機ケイ素化合物として、トリメトキシシランを使用した場合には、下記式で表される化合物が得られる。
Figure 2017104249
本発明は、更に上記フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを含有する表面処理剤を提供する。該表面処理剤は、上記フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの末端加水分解性基を予め公知の方法により部分的に加水分解して水酸基としたもの、即ち上記式(1)で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン中のXの加水分解性基の一部を加水分解して水酸基としたものも用いることができる。
表面処理剤には、必要に応じて、加水分解縮合触媒、例えば、有機錫化合物(ジブチル錫ジメトキシド、ジラウリン酸ジブチル錫など)、有機チタン化合物(テトラn−ブチルチタネートなど)、有機酸(酢酸、メタンスルホン酸、フッ素変性カルボン酸など)、無機酸(塩酸、硫酸など)を添加してもよい。これらの中では、特に酢酸、テトラn−ブチルチタネート、ジラウリン酸ジブチル錫、フッ素変性カルボン酸などが望ましい。
加水分解縮合触媒の添加量は触媒量であり、通常、フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン100質量部に対して0.01〜5質量部、特に0.1〜1質量部である。
該表面処理剤は、適当な溶剤を含んでよい。このような溶剤としては、フッ素変性脂肪族炭化水素系溶剤(パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタンなど)、フッ素変性芳香族炭化水素系溶剤(1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンなど)、フッ素変性エーテル系溶剤(メチルパーフルオロブチルエーテル、エチルパーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)など)、フッ素変性アルキルアミン系溶剤(パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリペンチルアミンなど)、炭化水素系溶剤(石油ベンジン、トルエン、キシレンなど)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)を例示することができる。これらの中では、溶解性、濡れ性などの点で、フッ素変性された溶剤が望ましく、特には、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、パーフルオロトリブチルアミン、エチルパーフルオロブチルエーテルが好ましい。
上記溶剤はその2種以上を混合してもよく、フルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを均一に溶解させることが好ましい。なお、溶剤に溶解させるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの最適濃度は、処理方法により異なり、秤量し易い量であればよいが、直接塗工する場合は、溶剤及びフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの合計質量に対して0.01〜10質量%、特に0.05〜5質量%であることが好ましく、蒸着処理をする場合は、溶剤及びフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランの合計質量に対して1〜100質量%、特に3〜30質量%であることが好ましい。
本発明の表面処理剤は、刷毛塗り、ディッピング、スプレー、蒸着処理など公知の方法で基材に施与することができる。蒸着処理時の加熱方法は、抵抗加熱方式でも、電子ビーム加熱方式のどちらでもよく、特に限定されるものではない。また、硬化温度は、硬化方法によって異なるが、例えば、蒸着処理で施与する場合は、20〜200℃の範囲が望ましい。また、加湿下で硬化させてもよい。硬化被膜の膜厚は、基材の種類により適宜選定されるが、通常0.1〜100nm、特に1〜20nmである。
本発明の表面処理剤で処理される基材は特に制限されず、紙、布、金属及びその酸化物、ガラス、プラスチック、セラミック、石英など各種材質のものであってよい。本発明の表面処理剤は、前記基材に撥水撥油性を付与することができる。特に、SiO2処理されたガラスやフイルムの表面処理剤として好適に使用することができる。
本発明の表面処理剤で処理される物品としては、カーナビゲーション、携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、PDA、ポータブルオーディオプレーヤー、カーオーディオ、ゲーム機器、眼鏡レンズ、カメラレンズ、レンズフィルター、サングラス、胃カメラ等の医療用器機、複写機、PC、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネルディスプレイ、保護フイルム、反射防止フイルムなどの光学物品が挙げられる。本発明の表面処理剤は、前記物品に指紋及び皮脂が付着するのを防止し、更に傷つき防止性を付与することができるため、特にタッチパネルディスプレイ、反射防止フイルムなどの撥水撥油層として有用である。
また、本発明の表面処理剤は、浴槽、洗面台のようなサニタリー製品の防汚コーティング、自動車、電車、航空機などの窓ガラス又は強化ガラス、ヘッドランプカバー等の防汚コーティング、外壁用建材の撥水撥油コーティング、台所用建材の油汚れ防止用コーティング、電話ボックスの防汚及び貼り紙・落書き防止コーティング、美術品などの指紋付着防止付与のコーティング、コンパクトディスク、DVDなどの指紋付着防止コーティング、金型用に離型剤あるいは塗料添加剤、樹脂改質剤、無機質充填剤の流動性改質剤又は分散性改質剤、テープ、フイルムなどの潤滑性向上剤としても有用である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.01g(2.0×10-5mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物100g(2.7×10-2mol)を混合し、下記式(B)
Figure 2017104249
で表されるシラン13.6g(3.3×10-2mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(C)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー103gを得た。
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)24H
δ0.5−0.7(−SiC 2 CH2CH2CH3)2H
δ0.8−1.0(−SiCH2CH2CH2 3 )3H
δ1.2−1.4(−SiCH2 2 2 CH3)4H
δ2.4−2.6(−C 2CH=CH2)4H
δ4.9−5.1(−CH2CH=C 2)4H
δ5.7−5.9(−CH2=CH2)2H
反応容器に下記式(C)
Figure 2017104249
で表される化合物90g(2.4×10-2mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン90g、トリメトキシシラン9g(7.4×10-2mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液9.0×10-2g(Pt単体として2.4×10-6molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物88gを得た。
得られた化合物は、NMRにより下記式(D)で表される構造であることが確認された。
Figure 2017104249
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)24H
δ0.5−0.7(−SiC 2 CH2CH2CH3,−CH2CH2 2−Si(OCH33)6H
δ0.8−1.0(−SiCH2CH2CH2 3 )3H
δ1.3−1.4(−SiCH2 2 2 CH3)4H
δ1.5−1.9(−CH2 2CH2−Si(OCH33,−C 2CH2CH2−Si(OCH33)8H
δ3.4−3.7(−Si(OC 33)18H
[実施例2]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.01g(2.0×10-5mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物100g(2.7×10-2mol)を混合し、下記式(E)
Figure 2017104249
で表されるシラン25.0g(3.3×10-2mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(F)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー125gを得た。
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)60H
δ0.5−0.7(−SiC 2 CH2CH2CH3)2H
δ0.8−1.0(−SiCH2CH2CH2 3 )3H
δ1.2−1.4(−SiCH2 2 2 CH3)4H
δ2.4−2.6(−C 2CH=CH2)4H
δ4.9−5.1(−CH2CH=C 2)4H
δ5.7−5.9(−CH2=CH2)2H
反応容器に下記式(F)
Figure 2017104249
で表される化合物90g(2.4×10-2mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン90g、トリメトキシシラン9g(7.4×10-2mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液9.0×10-2g(Pt単体として2.4×10-6molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物76gを得た。
得られた化合物は、NMRにより下記式(G)で表される構造であることが確認された。
Figure 2017104249
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)60H
δ0.5−0.7(−SiC 2 CH2CH2CH3,−CH2CH2 2−Si(OCH33)6H
δ0.8−1.0(−SiCH2CH2CH2 3 )3H
δ1.3−1.4(−SiCH2 2 2 CH3)4H
δ1.5−1.9(−CH2 2CH2−Si(OCH33,−C 2CH2CH2−Si(OCH33)8H
δ3.4−3.7(−Si(OC 33)18H
[実施例3]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.01g(2.0×10-5mol)、下記式(H)
Figure 2017104249
で表される化合物100g(2.6×10-2mol)を混合し、下記式(B)
Figure 2017104249
で表されるシラン27.2g(6.6×10-2mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(I)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー105gを得た。
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)48H
δ0.5−0.7(−SiC 2 CH2CH2CH3)4H
δ0.8−1.0(−SiCH2CH2CH2 3 )6H
δ1.2−1.4(−SiCH2 2 2 CH3)8H
δ2.4−2.6(−C 2CH=CH2)8H
δ4.9−5.1(−CH2CH=C 2)8H
δ5.7−5.9(−CH2=CH2)4H
反応容器に下記式(I)
Figure 2017104249
で表される化合物90g(2.3×10-2mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン90g、トリメトキシシラン8.4g(6.9×10-2mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液8.4×10-2g(Pt単体として2.3×10-6molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物93gを得た。
得られた化合物は、NMRにより下記式(J)で表される構造であることが確認された。
Figure 2017104249
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)48H
δ0.5−0.7(−SiC 2 CH2CH2CH3,−CH2CH2 2−Si(OCH33)12H
δ0.8−1.0(−SiCH2CH2CH2 3 )6H
δ1.3−1.4(−SiCH2 2 2 CH3)8H
δ1.5−1.9(−CH2 2CH2−Si(OCH33,−C 2CH2CH2−Si(OCH33)16H
δ3.4−3.7(−Si(OC 33)36H
[実施例4]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン30g、塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液3.0×10-2g(Pt単体として8.2×10-7molを含有)、テトラメチルジシロキサン9.0g(4.5×10-2mol)を混合し、下記式(K)
Figure 2017104249
で表される化合物30g(9.0×10-3mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物31gを得た。
得られた化合物は、NMRにより下記式(L)で表される構造であることが確認された。
Figure 2017104249
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 33)12H
δ0.5−0.7(−OCH2CH2 2−Si)2H
δ1.6−1.8(−OCH2 2CH2−Si)2H
δ3.5−3.6(−OC 2CH 2 CH2−Si)2H
δ3.7−3.8(−C22 2O−)2H
δ4.7−4.8(−Si−)1H
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン10g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン2.8×10-3g(5.4×10-5mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物10g(2.7×10-3mol)を混合し、下記式(L)
Figure 2017104249
で表される化合物11.7g(2.7×10-3mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(M)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー20gを得た。
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 32)12H
δ0.5−0.7(−OCH2CH2 2−Si)2H
δ1.6−1.8(−OCH2 2CH2−Si)2H
δ2.5−2.7(−C 2CH=CH2)4H
δ3.4−3.6(−OC 2CH 2 CH2−Si)2H
δ3.6−3.8(−C22 2O−)2H
δ5.0−5.2(−CH2CH=C 2)4H
δ5.7−5.9(−CH2=CH2)2H
反応容器に下記式(M)
Figure 2017104249
で表される化合物15g(2.0×10-3mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン15g、トリメトキシシラン0.73g(6.0×10-3mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液2.0×10-2g(Pt単体として5.3×10-7molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物14gを得た。
得られた化合物は、NMRにより下記式(N)で表される構造であることが確認された。
Figure 2017104249
1H−NMR
δ0−0.2(−OSi(C 32)12H
δ0.5−0.7(−OCH2CH2 2−Si,−CH2CH2 2−Si(OCH33)6H
δ1.4−2.0(−OCH2 2 CH2−Si,−C 2 2 CH2−Si(OCH33)10H
δ3.3−3.8(−C22 2O−,−OC 2 CH2CH2−Si,−Si(OC 33)22H
[実施例5]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン10g、トリエチルアミン0.54g(5.4×10-3mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物10g(2.7×10-3mol)を混合し、下記式(O)
Figure 2017104249
で表される化合物8.1g(2.4×10-3mol)をゆっくりと滴下した後、60℃で20時間撹拌した。続いて、塩酸を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(P)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー17gを得た。
1H−NMR
δ2.7−3.0(−C 2CH=CH2)4H
δ4.9−5.1(−CH2CH=C 2)4H
δ5.6−5.8(−CH2=CH2)2H
反応容器に下記式(P)
Figure 2017104249
で表される化合物15g(2.0×10-3mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン15g、トリメトキシシラン0.73g(6.0×10-3mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液2.0×10-2g(Pt単体として5.3×10-7molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物13gを得た。
得られた化合物は、NMRにより下記式(Q)で表される構造であることが確認された。
Figure 2017104249
1H−NMR
δ0.5−0.7(−OCH2CH2 2−Si)4H
δ1.7−2.1(−OCH2 2 CH2−Si,−OC 2 CH2CH2−Si)8H
δ3.4−3.7(−Si(OC 33)18H
[比較例1]
比較例として、以下のポリマーを使用した。
Figure 2017104249
表面処理剤の調製及び硬化被膜の形成
実施例1、2、4で得られたフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン及び比較例1のポリマーを、濃度20質量%になるようにNovec 7200(3M社製、エチルパーフルオロブチルエーテル)に溶解させて表面処理剤を調製した。最表面にSiO2を10nm処理したガラス(コーニング社製 Gorilla)に、各表面処理剤7mgを真空蒸着し(処理条件は、圧力:2.0×10-2Pa、加熱温度:700℃)、25℃、湿度40%の雰囲気下で24時間硬化させて膜厚10nmの硬化被膜を形成した。
撥水性の評価
[初期撥水性の評価]
上記にて作製した硬化被膜を形成したガラスについて、接触角計Drop Master(協和界面科学社製)を用いて、硬化被膜の水に対する接触角(撥水性)を測定した。初期においては良好な撥水性を示した。結果を表1に示す。
[動摩擦係数の評価]
上記にて作製した硬化被膜を形成したガラスについて、ベンコット(旭化成社製)に対する動摩擦係数を、表面性試験機14FW(新東科学社製)を用いて下記条件で測定した。結果を表1に示す。
接触面積:10mm×35mm
荷重:100g
[滑り性の評価]
上記にて作製した硬化被膜を形成したガラスをパネラー10人が指で触り、その使用感を次の基準で評価し、最も人数の多い評価を滑り性の評価とした。結果を表1に示す。
◎:非常に良い
○+:良い
○:普通
×:悪い
Figure 2017104249
フルオロポリエーテル基含有ポリマー分子内に更にシロキサン基、あるいはフルオロポリエーテル基を導入した実施例1、2、4については、単鎖の比較例1に比べ動摩擦係数が減少し、滑り性の向上が確認できる。
[実施例1]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.01g(2.0×10-5mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物114g(2.7×10-2mol)を混合し、下記式(B)
Figure 2017104249
で表されるシラン13.6g(3.3×10-2mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(C)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー103gを得た。
反応容器に下記式(C)
Figure 2017104249
で表される化合物111g(2.4×10-2mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン90g、トリメトキシシラン9g(7.4×10-2mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液9.0×10-2g(Pt単体として2.4×10-6molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物88gを得た。
[実施例2]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.01g(2.0×10-5mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物114g(2.7×10-2mol)を混合し、下記式(E)
Figure 2017104249
で表されるシラン25.8g(3.3×10-2mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(F)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー125gを得た。
反応容器に下記式(F)
Figure 2017104249
で表される化合物120g(2.4×10-2mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン90g、トリメトキシシラン9g(7.4×10-2mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液9.0×10-2g(Pt単体として2.4×10-6molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物76gを得た。
[実施例3]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン0.01g(2.0×10-5mol)、下記式(H)
Figure 2017104249
で表される化合物112.2g(2.6×10-2mol)を混合し、下記式(B)
Figure 2017104249
で表されるシラン27.2g(6.6×10-2mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(I)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー105gを得た。
反応容器に下記式(I)
Figure 2017104249
で表される化合物90g(1.75×10-2mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン90g、トリメトキシシラン12.8g(10.5×10-2mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液8.4×10-2g(Pt単体として2.3×10-6molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物93gを得た。
[実施例4]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン30g、塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液3.0×10-2g(Pt単体として8.2×10-7molを含有)、テトラメチルジシロキサン6.0g(4.5×10-2mol)を混合し、下記式(K)
Figure 2017104249
で表される化合物30g(7.2×10-3mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物31gを得た。
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン10g、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン2.8×10-3g(5.5×10 -6 mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物11.4g(2.7×10-3mol)を混合し、下記式(L)
Figure 2017104249
で表される化合物11.7g(2.7×10-3mol)をゆっくりと滴下した後、25℃で1時間撹拌した。続いて、水を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(M)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー20gを得た。
反応容器に下記式(M)
Figure 2017104249
で表される化合物17.1g(2.0×10-3mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン15g、トリメトキシシラン0.73g(6.0×10-3mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液2.0×10-2g(Pt単体として5.3×10-7molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物14gを得た。
[実施例5]
反応容器に1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン10g、トリエチルアミン0.54g(5.4×10-3mol)、下記式(A)
Figure 2017104249
で表される化合物10.1g(2.4×10-3mol)を混合し、下記式(O)
Figure 2017104249
で表される化合物10.0g(2.4×10-3mol)をゆっくりと滴下した後、60℃で20時間撹拌した。続いて、塩酸を添加し、分液操作により下層であるフッ素化合物層を回収後、アセトンで洗浄した。洗浄後の下層であるフッ素化合物層を再び回収し、減圧下、残存溶剤を留去することで、下記式(P)
Figure 2017104249
で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー17gを得た。
反応容器に下記式(P)
Figure 2017104249
で表される化合物16.7g(2.0×10-3mol)、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン15g、トリメトキシシラン0.73g(6.0×10-3mol)、及び塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液2.0×10-2g(Pt単体として5.3×10-7molを含有)を混合し、80℃で24時間熟成させた。その後、溶剤及び未反応物を減圧留去し、液状の生成物13gを得た。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2017104249
    (式中、Rfは1価又は2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であり、Yはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2〜6価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、Xは水酸基又は加水分解性基であり、Qはシロキサン結合及び/又はシリレン基を有してもよい2価の有機基であり、R’は1価のフルオロアルキル基、1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基、炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基であり、nは1〜3の整数であり、mは1〜5の整数であり、αは1又は2である。)
    で表されるフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
  2. 前記式(1)のαが1であり、Rf基が下記一般式(2)で表される1価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であることを特徴とする請求項1に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
    Figure 2017104249
    (式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
  3. 前記式(1)のαが2であり、Rf基が下記一般式(3)で表される2価のフルオロオキシアルキレン基含有ポリマー残基であることを特徴とする請求項1に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
    Figure 2017104249
    (式中、p、q、r、sはそれぞれ0〜200の整数で、p+q+r+s=3〜200の整数であり、tは1〜3の整数であり、各繰り返し単位は直鎖状でも分岐状であってもよく、各繰り返し単位同士はランダムに結合されていてよい。)
  4. 前記式(1)において、Yが、炭素数3〜10のアルキレン基、フェニレン基を含む炭素数8〜16のアルキレン基、炭素数2〜10のアルキレン基相互がシルアルキレン構造又はシルアリーレン構造を介して結合している2価の基、ケイ素原子数2〜10個の直鎖状オルガノポリシロキサン残基の結合手に炭素数2〜10のアルキレン基が結合している2〜4価の基、及びケイ素原子数3〜10個の分岐状もしくは環状のオルガノポリシロキサン残基の結合手に炭素数2〜10のアルキレン基が結合している2〜4価の基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である請求項1〜3のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
  5. 前記式(1)において、Xが、それぞれ独立に、水酸基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数2〜10のアルコキシ置換アルコキシ基、炭素数2〜10のアシロキシ基、炭素数2〜10のアルケニルオキシ基及びハロゲン原子からなる群より選ばれるものである請求項1〜4のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
  6. 前記式(1)において、Qが下記式(4)で表される2価の有機基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
    Figure 2017104249
    (式中、R’’はケトン、エステル、アミド、エーテル、スルフィド、アミン、フェニレンのいずれかを有していてもよい炭素数1〜10のアルキレン基、又はカルボニル基であり、Wはケイ素原子数2〜40個の直鎖状の2価のオルガノ(ポリ)シロキサン残基、炭素数1〜4のアルキレン基を介して結合しているケイ素原子数3〜40個のシロキサン結合を有してもよい直鎖状のシルアルキレン基、フェニレン基を含み炭素数1〜4のアルキレン基を介して結合していてもよいケイ素原子数3〜40個のシロキサン結合を有してもよい直鎖状のシルアリーレン基から選ばれる2価の基であり、オルガノ(ポリ)シロキサン残基、シルアルキレン基、シルアリーレン基はそれぞれ単一でも混合されていてもよく、βは0又は1であり、γは0又は1であり、β+γは1又は2である。)
  7. 式(1)で表されるポリマー変性シランが、下記式で表されるものである請求項1〜6のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シラン。
    Figure 2017104249
    Figure 2017104249
    (式中、p1は5〜100の整数、q1は5〜100の整数で、p1+q1は10〜105の整数である。)
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のフルオロポリエーテル基含有ポリマー変性シランを含む表面処理剤。
  9. 請求項8に記載の表面処理剤の硬化被膜を表面に有する物品。
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