JPWO2008066087A1 - 微小構造体装置およびその製造方法ならびに封止用基板 - Google Patents
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Abstract
本発明は、微小構造体が気密封止された微小構造体装置に関する。微小構造体装置は、微小構造体および該微小構造体に電気的に接続される電極が形成された第1面を有する第1基板と、第2面を有する第2基板と、第1面と第2面との間で微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、第2面上に配置された第1導体と、第2面上に配置され、第1導体に電気的に接続される第2導体と、第2基板の内部に形成され、一部が第2面に導出されて第2導体に接続されるとともに、第2導体に接続される部位が、平面視して封止体に重なる第1配線導体とを有する。
Description
本発明は、微小構造体を封止することによって形成される微小構造体装置およびその製造方法ならびに微小構造体を封止するための封止用基板に関する。
近年、シリコンウェーハ等の半導体基板の主面に、半導体集積回路素子等の微細配線を形成する加工技術を応用して、極めて微小な電子機械機構、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical System)を形成した電子装置が注目され、実用化に向けて開発が進められている。
このような微小電子機械機構としては、加速度計、圧力センサ、もしくはアクチュエータ等のセンサ、微細な鏡面体を可動式に形成したマイクロミラーデバイス、光デバイス、またはマイクロポンプ等を組み込んだマイクロ化学システム等、非常に広い分野にわたるものが試作および開発されている。
この微小電子機械機構を封止する技術として、たとえば、ウェハレベルパッケージが提案されている(たとえば、特開2004−209585号公報参照)。このウェハレベルパッケージでは、一方の主面に微小電子機械機構および電極が形成されている基板とその微小電子機械機構を覆って基板に接合される蓋体とを接合して、微小電子機械機構を封止するとともに、上記電極と蓋体に形成された配線パターンとを電気的に接続する。このパッケージング技術によれば、微小電子機械機構を封止することができると同時に、微小電子機械機構を備えた電子装置を高効率かつ低コストで製造することができる。
しかしながら、今後電子装置のより小型化および半導体基板のより大型化の要求が強くなってくると、電子部品の気密封止および電気的な接続がより困難となることが予測される。特に電気的な接続について言えば、封止用基板に加熱または加圧などの処理を行って配線パターンを形成する場合に、配線パターンの位置がばらつくことがあるため、封止用基板を半導体基板へ実装する際に、封止用基板に形成されている配線パターンと半導体基板の主面に形成されている電極との位置が合わず、配線パターンと電極との間に電気的な接続がとれない可能性がある。
このような微小電子機械機構としては、加速度計、圧力センサ、もしくはアクチュエータ等のセンサ、微細な鏡面体を可動式に形成したマイクロミラーデバイス、光デバイス、またはマイクロポンプ等を組み込んだマイクロ化学システム等、非常に広い分野にわたるものが試作および開発されている。
この微小電子機械機構を封止する技術として、たとえば、ウェハレベルパッケージが提案されている(たとえば、特開2004−209585号公報参照)。このウェハレベルパッケージでは、一方の主面に微小電子機械機構および電極が形成されている基板とその微小電子機械機構を覆って基板に接合される蓋体とを接合して、微小電子機械機構を封止するとともに、上記電極と蓋体に形成された配線パターンとを電気的に接続する。このパッケージング技術によれば、微小電子機械機構を封止することができると同時に、微小電子機械機構を備えた電子装置を高効率かつ低コストで製造することができる。
しかしながら、今後電子装置のより小型化および半導体基板のより大型化の要求が強くなってくると、電子部品の気密封止および電気的な接続がより困難となることが予測される。特に電気的な接続について言えば、封止用基板に加熱または加圧などの処理を行って配線パターンを形成する場合に、配線パターンの位置がばらつくことがあるため、封止用基板を半導体基板へ実装する際に、封止用基板に形成されている配線パターンと半導体基板の主面に形成されている電極との位置が合わず、配線パターンと電極との間に電気的な接続がとれない可能性がある。
本発明は、上記諸問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、微小構造体装置の小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる封止用基板、それを用いた微小構造体装置およびその製造方法を提供することである。
本発明による第1の微小構造体装置は、第1面を有する第1基板と、前記第1面に形成される微小構造体と、前記第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される電極と、第2面を有する第2基板と、前記第1面と前記第2面との間で前記微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、前記第2面上に配置された第1導体と、前記第2面上に配置され、前記第1導体に電気的に接続される第2導体と、前記第1導体と前記電極とを電気的に接続する第1接続導体と、前記第2基板の内部に形成され、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続されるとともに、前記第2導体に接続される部位が、平面視して前記封止体に重なる第1配線導体とを備える。
本発明による第2の微小構造体装置は、第1面を有する第1基板と、前記第1面に形成される微小構造体と、前記第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される第1電極と、前記第1面に形成され、前記第1電極に電気的に接続される第3導体と、第2面を有する第2基板と、前記第1面と前記第2面との間で前記微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、前記封止体の内部に配置されるとともに、前記第3導体に電気的に接続される第2接続導体と、
前記第2面上に配置され、前記第2接続導体に電気的に接続される第2導体と、
前記第2基板の内部に形成され、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続されるとともに、前記第2導体に接続される部位が、平面視して前記封止体に重なる第1配線導体とを備える。
本発明による微小構造体装置の製造方法は、第1面に微小構造体と該微小構造体に電気的に接続される電極とが形成された第1基板を準備する工程と、内部に第1配線導体が形成された第2基板であって、該第1配線導体の一部が前記第2基板の第2面に導出される第2基板を製造する工程と、前記第2面に、第1導体と、該第1導体および前記第1配線導体の前記一部にそれぞれ電気的に接続される第2導体とを形成する工程と、前記電極と前記第1導体とを電気的に接続する工程と、前記第1面における所定の第1領域と、前記第2面における前記第1配線導体の前記一部と前記第2導体との接合部位を含む第2領域とを接合して、前記微小構造体を気密封止する工程とを有する。
本発明による封止用基板は、第1面を有する第1基板と、該第1面に形成される微小構造体と、該第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される電極とを有する電子部品の前記微小構造体を気密封止するための封止用基板であって、前記第1面に接合される第2面を備えた第2基板と、前記第2面上に形成され、前記第1導体に電気的に接続される第2導体と、前記第2基板の内部に形成されるとともに、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続された第1配線導体と、前記第2面上に配置されるとともに、少なくとも一部が前記第2導体と前記第1配線導体との接続部位に重なるように配置された、前記微小構造体を封止するための枠状封止体とを備える。
本発明の微小構造体装置によれば、小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる。
本発明の微小構造体装置の製造方法によれば、小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる微小構造体装置を製造することができる。
本発明の封止用基板によれば、微小構造体装置の小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる封止用基板を提供することができる。
本発明による第1の微小構造体装置は、第1面を有する第1基板と、前記第1面に形成される微小構造体と、前記第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される電極と、第2面を有する第2基板と、前記第1面と前記第2面との間で前記微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、前記第2面上に配置された第1導体と、前記第2面上に配置され、前記第1導体に電気的に接続される第2導体と、前記第1導体と前記電極とを電気的に接続する第1接続導体と、前記第2基板の内部に形成され、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続されるとともに、前記第2導体に接続される部位が、平面視して前記封止体に重なる第1配線導体とを備える。
本発明による第2の微小構造体装置は、第1面を有する第1基板と、前記第1面に形成される微小構造体と、前記第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される第1電極と、前記第1面に形成され、前記第1電極に電気的に接続される第3導体と、第2面を有する第2基板と、前記第1面と前記第2面との間で前記微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、前記封止体の内部に配置されるとともに、前記第3導体に電気的に接続される第2接続導体と、
前記第2面上に配置され、前記第2接続導体に電気的に接続される第2導体と、
前記第2基板の内部に形成され、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続されるとともに、前記第2導体に接続される部位が、平面視して前記封止体に重なる第1配線導体とを備える。
本発明による微小構造体装置の製造方法は、第1面に微小構造体と該微小構造体に電気的に接続される電極とが形成された第1基板を準備する工程と、内部に第1配線導体が形成された第2基板であって、該第1配線導体の一部が前記第2基板の第2面に導出される第2基板を製造する工程と、前記第2面に、第1導体と、該第1導体および前記第1配線導体の前記一部にそれぞれ電気的に接続される第2導体とを形成する工程と、前記電極と前記第1導体とを電気的に接続する工程と、前記第1面における所定の第1領域と、前記第2面における前記第1配線導体の前記一部と前記第2導体との接合部位を含む第2領域とを接合して、前記微小構造体を気密封止する工程とを有する。
本発明による封止用基板は、第1面を有する第1基板と、該第1面に形成される微小構造体と、該第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される電極とを有する電子部品の前記微小構造体を気密封止するための封止用基板であって、前記第1面に接合される第2面を備えた第2基板と、前記第2面上に形成され、前記第1導体に電気的に接続される第2導体と、前記第2基板の内部に形成されるとともに、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続された第1配線導体と、前記第2面上に配置されるとともに、少なくとも一部が前記第2導体と前記第1配線導体との接続部位に重なるように配置された、前記微小構造体を封止するための枠状封止体とを備える。
本発明の微小構造体装置によれば、小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる。
本発明の微小構造体装置の製造方法によれば、小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる微小構造体装置を製造することができる。
本発明の封止用基板によれば、微小構造体装置の小型化が可能であり、この微小構造体との電気的接続を容易に行うことができる封止用基板を提供することができる。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
図1Aは、本発明の第1の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図1Bは、図1Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図2Aは、本発明の第2の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図2Bは、図2Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図3Aは、本発明の第3の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図3Bは、図3Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図4Aは、本発明の第4の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図4Bは、図4Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図5Aは、第4の実施形態による微小構造体装置の変形例を示す断面図であり、図5Bは、図5Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図6は、本発明の第5の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す平面図である。
図7は、本発明の複数形態の微小構造体装置の構成例を示す断面図である。
図8A〜図8Eは、本発明による微小構造体装置の製造方法の一例を工程順に示した図である。
図1Aは、本発明の第1の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図1Bは、図1Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図2Aは、本発明の第2の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図2Bは、図2Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図3Aは、本発明の第3の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図3Bは、図3Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図4Aは、本発明の第4の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す断面図であり、図4Bは、図4Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図5Aは、第4の実施形態による微小構造体装置の変形例を示す断面図であり、図5Bは、図5Aに示された微小構造体装置の平面図である。
図6は、本発明の第5の実施形態による微小構造体装置の構成例を示す平面図である。
図7は、本発明の複数形態の微小構造体装置の構成例を示す断面図である。
図8A〜図8Eは、本発明による微小構造体装置の製造方法の一例を工程順に示した図である。
以下図面を参考にして本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、全ての図面を通して、同一の構成には同一の参照符号を付し、同一の構成についてはその説明を省略することがある。
本発明の封止用基板およびそれを用いた微小構造体装置ならびにその製造方法について以下に詳細に説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施形態による微小構造体装置1の構成例を示す断面図であり、図1Bは、図1Aに示された微小構造体装置1の平面図である。なお、図1Aは、図1Bにおける切断面線IA−IAから見た断面図である。図1Aおよび図1Bに示されるように、電子装置として機能する微小構造体装置1は、電子部品2と封止用基板3とを備える。電子部品2は、半導体基板として機能する第1基板4と、該第1基板4の一方主面(図1では、第1基板4の下面。以下、「第1面」という。)4aに形成される微小構造体である微小電子機械機構5と、該微小電子機械機構5に電気的に接続される電極6とを有する。一方、封止用基板3は、絶縁基板として機能する第2基板7と、第1配線導体8と、第2基板7の一方主面(図1では、第2基板7の上面。以下、「第2面」という。)7a上に形成された第1導体9と、第2基板7の第2面7a上に形成された第2導体10とを有する。第1導体9は、接続パッドとして機能する。第2導体10は表面導体として機能する。第1基板4の第1面4aと、第2基板7の第2面7aとは、相互に対向するように配置されており、第2基板7の第2面7aは、第1基板4の第1面4aに、封止体11を介して接合されている。封止体11は第1基板4と第2基板7とを接合する接合材として機能する。第1導体9と電子部品2の電極6は、第1接続導体12によって電気的に接続されている。第1接続導体12は接続端子として機能する。ここで、封止体11は、第1面4aおよび第2面7aの外周部に設けられ、微小電子機械機構5を気密封止するように、微小電子機械機構5を取り囲んで配置されている。すなわち、微小電子機械機構5は、第1基板4、第2基板7および封止体11によって取り囲まれる内部空間14内に気密封止される。また、第1導体9は、第2基板7の第2面7aにおいて、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位、すなわち封止体11の内側に配置されている。
第1配線導体8は、第2基板7の内部に形成され、その一端が、第2基板7の第2面7aに導出されており、他端が、第2基板7の他方主面7b、すなわち第2面7aとは反対側の主面(以下、「第3面」という。)7bに導出されている。第2基板7の第2面7aに導出された第1配線導体8の上記一端は、第2基板7の第2面7aと第1基板4の第1面4aとの接合部位に導出されるとともに、第2導体10に接続される。換言すれば、第1配線導体8は、第2導体10に接続される部位が、平面視して封止体11に重なるように配置される。その第2導体10は第1導体9に接続される。すなわち、第1配線導体8の上記一端は、第2導体10を介して第1導体9に接続されている。ここで、第2導体10は、第1配線導体8の上記一端に接続されたパッド領域10aと、該パッド領域10aと第1導体9とを接続する導体領域10bとから成る。また、第2基板7の第3面7bに導出された第1配線導体8の他端は、たとえば半田バンプ等の外部端子13との接続に用いられる。なお、第1配線導体8の他端は、第2基板7の側面に導出されてもよい。
この封止用基板3を用いて、電子部品2を封止することにより、微小電子機械機構5が外部接続可能な状態で封止されてなる微小構造体装置1が形成される。
第2基板7は、微小電子機械機構5を封止するための蓋体として機能するとともに、第1配線導体8、第1導体9、第2導体10、封止体11および第1接続導体12を形成するための基体として機能する。
この第2基板7は、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、またはガラスセラミックス焼結体等のセラミックス材料より形成される。
第2基板7は、たとえば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウムとガラス粉末等の原料粉末をシート状に成形して成るグリーンシートを積層し、焼成することにより形成される。
なお、第2基板7は、酸化アルミニウム質焼結体で形成するものに限らず、用途または気密封止する微小電子機械機構5の特性等に応じて適したものを選択することが好ましい。
たとえば、第2基板7は、後述するように、封止体11を介して第1基板4と機械的に接合されるので、第1基板4との接合の信頼性、つまり微小電子機械機構5の封止の気密性を高くするために、ムライト質焼結体、または、ガラス成分の種類および添加量を調整することにより熱膨張係数を第1基板4に近似させるようにした酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系等のガラスセラミックス焼結体等の、第1基板4との熱膨張係数の差が小さい材料で形成することが好ましい。このような材料で形成すると、温度変動時の熱膨張差による、第1基板4と第2基板7との接合部への応力負荷が小さくなることから、接合部の信頼性が向上する。
また、第2基板7は、第1配線導体8および第2導体10により伝送される電気信号の遅延を抑制するような場合には、ポリイミドもしくはガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂材料、セラミックスもしくはガラス等の無機粉末をエポキシ樹脂等の有機樹脂で結合して成る複合材、または、酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系もしくは酸化リチウム系等のガラスセラミックス焼結体等のような比誘電率の小さい材料で形成することが好ましい。
また、第2基板7は、封止する微小電子機械機構5の発熱量が大きく、この熱の外部への放散性を良好とするような場合には、窒化アルミニウム質焼結体等のような熱伝導率の大きな材料で形成することが好ましい。
また、第2基板7の第2面7aに、電子部品2の微小電子機械機構5を内側に収めるような凹部(図示せず)を形成しておいてもよい。凹部内に微小電子機械機構5の一部を収めるようにしておくと、微小電子機械機構5を取り囲むための封止体11の高さを低く抑えることができ、微小構造体装置1の低背化に有利なものとなる。
さらに、第2基板7の第3面7bに、チップコンデンサまたはチップインダクタ等の電子素子を実装する凹部(図示せず)を形成しておいてもよい。この凹部に電子素子を実装することにより、電子素子は、第2基板7の第3面7b側に収容、かつ実装されるので、微小電子機械機構5の近傍に電子素子を実装するスペースを確保する必要はなく、実装面積を小さく抑えることができ、小型の封止用基板を提供することができる。
第1配線導体8、第1導体9および第2導体10は、銅、銀、金、パラジウム、タングステン、モリブデン、もしくはマンガン等の金属材料により形成される。
この形成の手法としては、メタライズ、めっき、蒸着等の金属を薄膜層として被着させる手法を用いることができる。たとえば、第1配線導体8等がタングステンのメタライズ層から成る場合であれば、タングステンのペーストを第2基板7となるグリーンシートに塗布してこれを積層し焼成することにより形成される。上記ペーストを塗布する方法としては、印刷用のマスクの開口部からペーストを塗布するスクリーン印刷法、およびインクジェットもしくはディスペンサーなどのペーストを直接描画する方法等のいずれの方法も適用することができる。
第1接続導体12は、金等の金属、錫−銀系もしくは錫−銀−銅系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材、導電性有機樹脂、またはシーム溶接もしくは電子ビーム溶接等の溶接法による接合を可能とするような金属材料等により形成されている。
この第1接続導体12を電子部品2の電極6に接合することにより、電子部品2の電極6が、第1接続導体12、第1導体9、第2導体10および第1配線導体8を介して、外部の電気回路に接続可能となる。
すなわち、第2基板7の第3面7bまたは側面に導出された第1配線導体8の他端を錫−鉛半田等から成る外部端子13を介して外部の電気回路に接合することにより、電子部品2の電極6が外部の電気回路に電気的に接続される。
封止体11は、電子部品2の微小電子機械機構5をその内側に気密封止するための側壁として機能する。この封止体11を第1基板4の第1面4aに接合させることにより、封止体11の内側に微小電子機械機構5が気密封止される。
封止体11は、たとえば、酸化アルミニウム質焼結体もしくはガラスセラミックス焼結体等の無機系材料、またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)もしくはガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂系材料等の絶縁材により形成される。なお、封止用基板3と第1基板4との熱膨張係数の差により発生する応力を緩和するように、封止体11として適当な材料を選択することができる。
また、封止体11を電子部品2の第1基板4の第1面4aに接合する方法としては、リフロー等による溶融法、ならびにシーム溶接および電子ビーム溶接等の溶接法等のいずれの方法も用いることができる。
そして、第1基板4の第1面4aに微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が形成されて成る電子部品2について、電極6を第1接続導体12に接合し、第1基板4の第1面4aを封止体11に接合させることによって、封止体11の内側に電子部品2の微小電子機械機構5が気密封止された微小構造体装置が形成される。
この場合、第1接続導体12と電極6との接合、および封止体11と第1基板4の第1面4aとの接合を一つの工程でより確実かつ容易に行なうことを可能とするために、第1接続導体12の高さと封止体11の高さとを同じ高さにしてもよい。
なお、図1に示された構成例では、第1導体9を、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位、すなわち封止体11の内側に配置したが、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位の外側に配置してもよい。
第1導体9を、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位の内側に配置すると、第1導体9、第1接続導体12、および電極6が気密封止された状態となり、空気中の不純物による接続部の劣化を抑制することができるため、より接続信頼性の高いものとなる。
一方、第1導体9を、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位の外側に配置すると、第1導体9と微小電子機械機構5との距離を離すことができ、第1導体9および第1接続導体12と微小電子機械機構5との間の電磁気的干渉をより抑制することができる。そのため、電磁気的干渉および高周波ノイズの影響が抑制された、微小電子機械機構5の電気的、機械的な作動、および気密封止の信頼性に優れた微小構造体装置を提供することができる。また、端子数が多い場合でも、パッド領域10aを大きくとることができ、さらなる小型化が可能となる。
なお、第1配線導体8の端部でなくとも、その一部が第1導体9または外部端子13に接続されていればよい。その場合には、第1配線導体8と第2導体10との接続部位が、平面視して、封止体11に重なっていればよい。
図2Aは、本発明の第2の実施形態による微小構造体装置1Aの構成例を示す断面図であり、図2Bは、図2Aに示された微小構造体装置1Aの平面図である。なお、図2Aは、図2Bにおける切断面線IIA−IIAから見た断面図である。本実施形態の微小構造体装置1Aは、上述の実施形態の微小構造体装置1の構成に類似し、第1基板4が第3導体15と第2配線導体16とをさらに備えている。
第1基板4は、第3導体15と、第2配線導体16とをさらに備える。第1基板4の第1面4aには、微小電子機械機構5に電気的に接続される電極6が複数形成されている。第3導体15は、第1基板4の第1面4aに形成され、対応する電極6に電気的に接続される。第2配線導体16は、第1基板4の内部に形成され、その一端が第1基板4の第1面4aに導出されて第3導体15に接続され、他端が第1基板4の他方主面4b、すなわち第1面4aとは反対側の主面(以下、「第4面」という。)4bに導出される。なお、第2配線導体16の他端は、第1基板4の第1面4aとは異なる別の表面、たとえば第1基板4の側面に導出されてもよい。第3導体15は、第2配線導体16の上記一端に接続されたパッド領域15aと、該パッド領域15aと第3導体15とを接続する導体領域15bとから成る。ここで、複数の電極6は、第1接続導体12に接続される電極(「第1電極」ともいう。)と第3導体15に接続される電極(「第2電極」ともいう。)とを有する。微小電子機械機構5と外部回路の電気的接続は、第1接続導体12、第1導体9、第2導体10、第1配線導体8および外部端子13を介して行われるとともに、第3導体15、第2配線導体16および第2配線導体16の他端に接続されたボンディングワイヤ17を介して行われる。
このように構成することによって、第1基板4の第1面4aに形成された電極6の数が多い場合でも、その複数の電極6の一部は、第1面4aに形成された第3導体15等を介して外部の電気回路と電気的接続が可能になるため、微小構造体装置をさらに大型化する必要がなくなる。また、パッド領域15aを第1基板4の第1面4aの外周部に設ければ、隣接する第2配線導体16間の距離を大きくすることができ、第3導体15の領域のサイズを比較的大きくすることができる。よって、第1基板4に第2配線導体16を形成する際に、第2配線導体16の位置にばらつきが生じた場合でも、第3導体15によってそのばらつきを吸収することができる。
図3Aは、本発明の第3の実施形態による微小構造体装置1Bの構成例を示す断面図であり、図3Bは、図3Aに示された微小構造体装置1Bの平面図である。なお、図3Aは、図3Bにおける切断面線IIIA−IIIAから見た断面図である。本実施形態の微小構造体装置1Bは、上述の実施形態の微小構造体装置1,1Aの構成に類似し、第1接続導体12が封止体11に接している。
このように構成することによって、封止用基板3と第1基板4との熱膨張係数の差、または微小構造体装置1Bのハンドリング等により、第1接続導体12に応力がかかった場合でも、封止体11と接していることにより、第1接続導体12にかかる応力を緩和できることから、第1接続導体12と、第1導体9および電極6との接合信頼性が高くなり、微小構造体装置を小型化しても、微小構造体14と封止用基板3とを電気的に接続することが可能になる。
図4Aは、本発明の第4の実施形態による微小構造体装置1Cの構成例を示す断面図であり、図4Bは、図4Aに示された微小構造体装置1Cの平面図である。なお、図4Aは、図4Bにおける切断面線IVA−IVAから見た断面図である。本実施形態の微小構造体装置1Cでは、第1の基板4の第1面4a上に、電極6に接続される第3導体15が形成され、封止体11の内部に第3導体15に接続される第2接続導体18が配置されている。また、第2基板7の第2面7b上には、第2導体10が形成され、第2導体10に接続される第1配線導体8が第2基板7の内部にそれぞれ形成されている。ここで、第3導体15は、第2接続導体18および第2導体10を介して、第1配線導体8に接続される。
このような構成は、たとえば封止体11をリフロー炉内で熱処理して形成する場合に、予め封止体11に第2接続導体18を形成する穴部を形成し、第2配線導体18を構成する導電性材料をその穴部に充填し、同時に熱処理することにより形成することができる。また、上記熱処理により封止体11を形成した後、穴部を形成して、その穴部に導電性材料を充填し、もう一度熱処理を行ってもよい。
このように構成することによって、第1基板4の第1面4aに形成された電極6は、第3導体15、第2接続導体18、第2導体10、および第1配線導体8を介して外部の電気回路と電気的接続が可能になる。そして、その際に、第2接続導体18同士の接触を気にすることなく、第2接続導体18の間の距離、パッド領域10bの間の距離、およびパッド領域15bの間の距離を短くすることができる。これにより、電極6が多数ある場合でも、電極6と外部回路との電気的接続を行うことができる。
なお、図5Aおよび図5Bに示される変形例ように、複数の電極6の一部を、第1接続導体12、第1導体9、第2導体10、および第1配線導体8を介して、外部回路に接続し、その他の電極6を、第3導体15、第2接続導体18、第2導体10、および第1配線導体8を介して、外部回路に接続してもよい。ここで、図5Aは、図5Bにおける切断面線VA−VAから見た断面図である。
また、本発明の第5の実施形態において、図6に示す微小構造体装置1Eのように、第1基板4側の電極6の位置に従って、第2導体10の配線パターンのみを変えることによって、第2基板7の共通化が可能となり、生産性が向上する。
また、上述の実施形態による微小構造体装置を1つの基板から複数個得ることができる複数形態としておいてもよい。図7は、図1Aおよび図1Bに示された微小構造体装置1を構成する領域を複数有した、いわゆる複数形態の微小構造体装置の構成例を示す断面図である。なお、図7において、図1Aおよび図1Bに示される構成と同じ構成には同じ符号を付してある。
このような複数形態にしておくと、通常は、第1基板4の第1面4aに、微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が複数個配列形成された、複数形態で製作される電子部品を、複数個、同時に気密封止することができ、生産性を優れたものとすることができる。
また、このように、第1基板4の第1面に、微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が複数個配列形成された、複数形態で製作される電子部品を一括して封止しておくと、複数形態の電子部品基板および複数形態の電子部品封止用基板にダイシング加工等の切断加工を施して、個々の微小構造体装置1に分割する際に、切断に伴って発生する切削粉等が微小電子機械機構5に付着することを低減できる。
次に、本実施形態による封止用基板3を用いた微小構造体装置1の製造方法について、図8A〜図8Eを用いて説明する。
図8A〜図8Eは、本実施形態による封止用基板3を用いた微小構造体装置1の製造方法の一例をそれぞれ工程順に示した図であり、図8A〜図8Eにおいて、図7に示される構成と同じ構成には同じ符号を付してある。
まず、図8Aに示すように、第1基板4の第1面4aに、微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が形成されて成る電子部品領域30を複数個、縦横に配列形成した複数形態の電子部品基板31を準備する。
第1基板4は、たとえば単結晶もしくは多結晶等のシリコン基板から成る。
このシリコン基板の表面に酸化シリコン層を形成するとともに、フォトリソグラフィ等の微細配線加工技術を応用して、微小な振動体等の微小電子機械機構5および円形状パターン等の導体から成る電極6が形成された電子部品領域30を複数個配列形成することにより複数形態の電子部品基板31が形成される。
なお、この例においては、微小電子機械機構5と電極6とは、それぞれ第1基板4の第1面4aに形成された微細配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
次に、図8Bに示すように、第2面7aを有する第2基板7と、この第2基板7の内部に形成され、一端が第2面7aに導出され、他端が第3面7bまたは側面に導出される第1配線導体8とから成る電子部品封止領域32を複数個、電子部品基板31の電子部品領域30に対応させて配列形成した複数形態の電子部品封止用基板33を準備する。
第2面7aから第3面7bまたは側面に導出された第1配線導体8が形成された第2基板7は、たとえば、第2基板7が酸化アルミニウム質焼結体から成り、第1配線導体8がタングステンから成る場合であれば、以下のようにして形成することができる。すなわち酸化アルミニウム、酸化珪素、および酸化カルシウム等の原料粉末を、有機樹脂およびバインダとともに混練してスラリーを得て、このスラリーをドクターブレード法またはリップコータ法等によりシート状に成形して複数のグリーンシートを形成し、このグリーンシートにあらかじめ形成しておいた貫通孔内に、タングステンのメタライズペーストを印刷塗布および充填し、その後、これらのグリーンシートを積層して焼成する。
なお、これらのグリーンシートのうち、一部のものに打ち抜き加工を施して四角形状等の開口部を形成しておき、これを複数層積層するようにして、焼成後の第2基板7の第2面7aに、電子部品領域30の配列に対応する凹部が配列形成されるようにしておいてもよい。
このように凹部を形成しておくと、この凹部の内側に微小電子機械機構5を収めることができるので、微小電子機械機構5を取り囲むための封止体11の高さを低く抑えることができ、電子装置の低背化に有利なものとなる。
次に、図8Cに示すように、各電子部品領域30に、第1導体9と、第2導体10と、第1導体9を取り囲むようにして接合された封止体11と、第1導体9上に形成された第1接続導体12とを形成する。第1導体9および第2導体10は、通常、第1配線導体8と同様の材料から成る。たとえば、第2導体10は、タングステン等の金属ペーストを、対応する第1配線導体8と接続されるようにして、第2基板7の表面にスクリーン印刷法等により印刷し、それを焼成することにより形成される。同様に、第1導体9は、第1配線導体8および第2導体10と同じ材料のペーストを、対応する第2導体10に接続されるようにして、第2基板7の表面にスクリーン印刷法等により印刷し、それを焼成することにより形成される。なお、第1導体9および第2導体10を形成する際のペーストの印刷および焼成は、それぞれ同時に行われてよい。
また、封止体11は、たとえば、ガラス粉末等の無機材料であれば、無機材料に樹脂および溶剤を混合しペーストにしたものを、スクリーン印刷法等により、枠状に塗布し、熱処理を施すことにより製作される。
封止体11と第2導体10とは、上記の場合、たとえばリフロー炉等により封止体11に含まれる無機材料が溶融する温度にて熱処理を施すことにより接合することができる。
ここで、この封止体11と同じ高さとなるようにして、第1接続導体12が第1導体9上に形成されていれば、封止体11を第1基板4の第1面4aに接合するときに、第1基板4の第1面4aに形成されている電極6を第1接続導体12により、より容易に接続することができる。
第1接続導体12は、たとえば、錫−銀系等の半田から成る場合であれば、この半田をボール状にしたものを第1導体9上に位置決めして加熱し、溶融させて、第1導体9に接合させることにより形成される。
第1接続導体12の高さを封止体11の高さと同じとする方法としては、たとえば、第1接続導体12となる錫−銀半田を溶融させて第1導体9上に取着形成する際に、その上面を封止体11と同じ高さとなるようにしてセラミックス製の治具等で押さえておく等の方法を用いることができる。
次に、図8Dに示すように、電子部品基板31を電子部品封止用基板33に対し各電子部品領域30と各電子部品封止領域32とを対応させて重ね合わせ、電極6を第1接続導体12に接合するとともに、微小電子機械機構5の周囲の第1基板4の第1面4aを封止体11に接合して、微小電子機械機構5を封止体11の内側に気密封止する。すなわち、微小電子機械機構5は、第1基板4、第2基板7および封止体11によって取り囲まれる内部空間14内に気密封止される。
ここで、電極6と第1接続導体12との接合は、たとえば、第1接続導体12が錫−銀系半田から成る場合であれば、電極6上に第1接続導体12を位置合わせして載せ、これらを約250℃〜300℃程度の温度のリフロー炉中で熱処理すること等により行なわれる。
また、微小電子機械機構5の周囲の第1基板4の第1面4aと封止体11との接合は、上述の電極6と第1接続導体12との接合と同時にリフロー炉中で熱処理することにより行なうことができる。
この場合、第1接続導体12の高さを封止体11の高さと同じとしていると、電極6と第1接続導体12との接合と、封止体11の主面と第1基板4の第1面4aとの接合をより容易に、同時に行なうことができる。
このように、本実施形態による微小構造体装置の製造方法によれば、電子部品領域30の電極6の外部導出のための接合と、微小電子機械機構5の気密封止のための接合とを同時に行なうことができるため、数時間程度を要する半田(ろう)付け等の接合の工程を、従来の製造方法に比べて、少なくとも1工程減らすことができるので、微小構造体装置の生産性を高めることができる。
そして、図8Eに示すように、互いに接合された複数形態の電子部品基板31および電子部品封止用基板33を電子部品領域30毎に分割して、封止用基板3に電子部品2が接合されて成る個々の微小構造体装置1を得る。
互いに接合された、複数形態の電子部品基板31および複数形態の電子部品封止用基板33の接合体の切断は、この接合体に対して、ダイシング加工等の切断加工を施すことにより行なうことができる。
本実施形態による微小構造体装置の製造方法においては、このダイシング加工等の切断加工の際に、各微小電子機械機構5は封止体11の内側でこの封止体11と第1基板4と第2基板7とにより気密封止されているので、第1基板4および第2基板7等の切断に伴って発生するシリコンおよびセラミックス等の切削粉等が微小電子機械機構5に付着することを抑制できる。
このように、本実施形態による微小構造体装置の製造方法によれば、第1基板4の第1面4aに複数個を縦横に配列形成した電子部品領域30を切断する際に、その微小電子機械機構5をガラス板等で覆って保護するような工程を別途追加する必要はなく、この、保護のためだけという工程を削除することができるので、微小構造体装置の生産性を高いものとすることができる。
また、このようにして製造された微小構造体装置は、すでに気密封止されているとともに、その電極6が、第1配線導体8、第1導体9、第2導体10を介して外部に導出された状態であるので、これを別途パッケージ内に実装するような工程を追加する必要はなく、第1配線導体8の導出された部分を外部の電気回路に半田ボール等の外部端子13を介して接続するだけで、外部電気回路基板に実装して使用することができる。
また、この場合、第1配線導体8は、第2基板7の第3面7bまたは側面に導出されているので、外部電気回路に表面実装の形態で接続することができ、高密度に実装することが可能になり、外部電気回路の基板を効果的に小型化することができる。また、第1配線導体8の導出された端部に金属バンプ等の端子を取着するだけで、表面実装等により微小電子機械機構5を外部電気回路基板に実装することができることから、実装の工程を短く、かつ容易なものとすることができる電子装置となる。
本実施形態による封止用基板3によれば、第1配線導体8の一端が、第1基板4と第2基板7との接合部位に導出し、その第1配線導体8の一端が第2導体10を介して第1導体9に接続されていることから、第1配線導体8となる導体ペーストとセラミックグリーンシートとを同時焼成した際に第1配線導体8の位置にばらつきがあった場合でも、第2導体10によってそのばらつきを吸収することができる。すなわち、第1配線導体8の位置にばらつきが生じた場合でも、第1導体9の大きさは第1配線導体8の位置のばらつきに関係なく任意に設定することが可能であるため、第1基板4と第2基板7とを接合する際に、第1導体9同士が結合して電気的な絶縁不良が発生するといったことを低減することができる。ここで、第1配線導体8の一端を、第1基板4と第2基板7との接合部位に、すなわち平面視して封止体11に重なる位置に導出した場合、接合部位の内側に位置された第1導体9に接続するように導出した場合と比較して、隣接する第1配線導体8間の距離を大きくすることができる。すなわち、第1配線導体8の一端上に形成される第2導体10の領域のサイズを比較的大きくすることができる。これによって、第2導体10によって第1配線導体8の位置のばらつきを吸収することができる。さらに、本実施形態による封止用基板3では、第2基板がセラミック材料からなる場合、第1導体9および第2導体10を焼成後の第2基板7に形成するため、焼成時の第2基板の収縮によって、第1導体9および第2導体10の位置がずれることを抑制し、第1導体9および第2導体10を所定の位置に精度よく形成することができる。従って、微小構造体装置1の小型化が可能であり、この微小電子機械機構との電気的接続を容易に行うことができる封止用基板3を実現することができる。
また、第2導体10は、第1配線導体8の前記一端に接続されたパッド領域10aと、該パッド領域10aと前記第1導体9とを接続する導体領域10bとから成ることから、パッド領域10aと導体領域10bとを任意の形状、長さ、大きさにそれぞれ設定することが可能であり、また導体領域10b同士の接合、分岐などの回路形成においても自由度が上がり、高周波特性などの電気特性がより良い封止用基板3を提供することができる。
また、本実施形態による封止用基板によれば、第1配線導体8の他端は、第2基板7の第3面7bまたは側面に導出されることから、この導出された他端に外部接続用の金属バンプなどを取着させること等により、容易に表面実装が可能となる。
この場合、たとえばセラミック多層配線基板等の絶縁基板を用いて形成したものとすることにより、第1配線導体8を、第1導体9および枠部材が形成および接合されている第2面7aから第3面7bまたは側面にかけて、第2基板7の内部および表面の少なくとも一方に自由に形成して導出させることができる。
なお、この導出された部分の外部電気回路への電気的な接続は、外部端子13として半田ボールを介して行なうものに限らず、リード端子または導電性接着剤等を介して行なってもよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば、種々の変形は可能である。
また、上述の説明では、微小構造体の例としてMEMSを挙げたが、SAWデバイス等を構成する配線パターンであってもよい。基板の表面に形成された封止すべき構造体であれば、能動素子、および受動素子のいずれであってもよく、配線導体のみであってもよい。
たとえば、上述の実施形態では1つの電子装置内に1つの微小電子機械機構を気密封止したが、1つの電子装置内に複数の微小電子機械機構を気密封止してもよい。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形および変更は全て本発明の範囲内のものである。
本発明の封止用基板およびそれを用いた微小構造体装置ならびにその製造方法について以下に詳細に説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施形態による微小構造体装置1の構成例を示す断面図であり、図1Bは、図1Aに示された微小構造体装置1の平面図である。なお、図1Aは、図1Bにおける切断面線IA−IAから見た断面図である。図1Aおよび図1Bに示されるように、電子装置として機能する微小構造体装置1は、電子部品2と封止用基板3とを備える。電子部品2は、半導体基板として機能する第1基板4と、該第1基板4の一方主面(図1では、第1基板4の下面。以下、「第1面」という。)4aに形成される微小構造体である微小電子機械機構5と、該微小電子機械機構5に電気的に接続される電極6とを有する。一方、封止用基板3は、絶縁基板として機能する第2基板7と、第1配線導体8と、第2基板7の一方主面(図1では、第2基板7の上面。以下、「第2面」という。)7a上に形成された第1導体9と、第2基板7の第2面7a上に形成された第2導体10とを有する。第1導体9は、接続パッドとして機能する。第2導体10は表面導体として機能する。第1基板4の第1面4aと、第2基板7の第2面7aとは、相互に対向するように配置されており、第2基板7の第2面7aは、第1基板4の第1面4aに、封止体11を介して接合されている。封止体11は第1基板4と第2基板7とを接合する接合材として機能する。第1導体9と電子部品2の電極6は、第1接続導体12によって電気的に接続されている。第1接続導体12は接続端子として機能する。ここで、封止体11は、第1面4aおよび第2面7aの外周部に設けられ、微小電子機械機構5を気密封止するように、微小電子機械機構5を取り囲んで配置されている。すなわち、微小電子機械機構5は、第1基板4、第2基板7および封止体11によって取り囲まれる内部空間14内に気密封止される。また、第1導体9は、第2基板7の第2面7aにおいて、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位、すなわち封止体11の内側に配置されている。
第1配線導体8は、第2基板7の内部に形成され、その一端が、第2基板7の第2面7aに導出されており、他端が、第2基板7の他方主面7b、すなわち第2面7aとは反対側の主面(以下、「第3面」という。)7bに導出されている。第2基板7の第2面7aに導出された第1配線導体8の上記一端は、第2基板7の第2面7aと第1基板4の第1面4aとの接合部位に導出されるとともに、第2導体10に接続される。換言すれば、第1配線導体8は、第2導体10に接続される部位が、平面視して封止体11に重なるように配置される。その第2導体10は第1導体9に接続される。すなわち、第1配線導体8の上記一端は、第2導体10を介して第1導体9に接続されている。ここで、第2導体10は、第1配線導体8の上記一端に接続されたパッド領域10aと、該パッド領域10aと第1導体9とを接続する導体領域10bとから成る。また、第2基板7の第3面7bに導出された第1配線導体8の他端は、たとえば半田バンプ等の外部端子13との接続に用いられる。なお、第1配線導体8の他端は、第2基板7の側面に導出されてもよい。
この封止用基板3を用いて、電子部品2を封止することにより、微小電子機械機構5が外部接続可能な状態で封止されてなる微小構造体装置1が形成される。
第2基板7は、微小電子機械機構5を封止するための蓋体として機能するとともに、第1配線導体8、第1導体9、第2導体10、封止体11および第1接続導体12を形成するための基体として機能する。
この第2基板7は、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、またはガラスセラミックス焼結体等のセラミックス材料より形成される。
第2基板7は、たとえば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウムとガラス粉末等の原料粉末をシート状に成形して成るグリーンシートを積層し、焼成することにより形成される。
なお、第2基板7は、酸化アルミニウム質焼結体で形成するものに限らず、用途または気密封止する微小電子機械機構5の特性等に応じて適したものを選択することが好ましい。
たとえば、第2基板7は、後述するように、封止体11を介して第1基板4と機械的に接合されるので、第1基板4との接合の信頼性、つまり微小電子機械機構5の封止の気密性を高くするために、ムライト質焼結体、または、ガラス成分の種類および添加量を調整することにより熱膨張係数を第1基板4に近似させるようにした酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系等のガラスセラミックス焼結体等の、第1基板4との熱膨張係数の差が小さい材料で形成することが好ましい。このような材料で形成すると、温度変動時の熱膨張差による、第1基板4と第2基板7との接合部への応力負荷が小さくなることから、接合部の信頼性が向上する。
また、第2基板7は、第1配線導体8および第2導体10により伝送される電気信号の遅延を抑制するような場合には、ポリイミドもしくはガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂材料、セラミックスもしくはガラス等の無機粉末をエポキシ樹脂等の有機樹脂で結合して成る複合材、または、酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系もしくは酸化リチウム系等のガラスセラミックス焼結体等のような比誘電率の小さい材料で形成することが好ましい。
また、第2基板7は、封止する微小電子機械機構5の発熱量が大きく、この熱の外部への放散性を良好とするような場合には、窒化アルミニウム質焼結体等のような熱伝導率の大きな材料で形成することが好ましい。
また、第2基板7の第2面7aに、電子部品2の微小電子機械機構5を内側に収めるような凹部(図示せず)を形成しておいてもよい。凹部内に微小電子機械機構5の一部を収めるようにしておくと、微小電子機械機構5を取り囲むための封止体11の高さを低く抑えることができ、微小構造体装置1の低背化に有利なものとなる。
さらに、第2基板7の第3面7bに、チップコンデンサまたはチップインダクタ等の電子素子を実装する凹部(図示せず)を形成しておいてもよい。この凹部に電子素子を実装することにより、電子素子は、第2基板7の第3面7b側に収容、かつ実装されるので、微小電子機械機構5の近傍に電子素子を実装するスペースを確保する必要はなく、実装面積を小さく抑えることができ、小型の封止用基板を提供することができる。
第1配線導体8、第1導体9および第2導体10は、銅、銀、金、パラジウム、タングステン、モリブデン、もしくはマンガン等の金属材料により形成される。
この形成の手法としては、メタライズ、めっき、蒸着等の金属を薄膜層として被着させる手法を用いることができる。たとえば、第1配線導体8等がタングステンのメタライズ層から成る場合であれば、タングステンのペーストを第2基板7となるグリーンシートに塗布してこれを積層し焼成することにより形成される。上記ペーストを塗布する方法としては、印刷用のマスクの開口部からペーストを塗布するスクリーン印刷法、およびインクジェットもしくはディスペンサーなどのペーストを直接描画する方法等のいずれの方法も適用することができる。
第1接続導体12は、金等の金属、錫−銀系もしくは錫−銀−銅系等の半田、金−錫ろう等の低融点ろう材、銀−ゲルマニウム系等の高融点ろう材、導電性有機樹脂、またはシーム溶接もしくは電子ビーム溶接等の溶接法による接合を可能とするような金属材料等により形成されている。
この第1接続導体12を電子部品2の電極6に接合することにより、電子部品2の電極6が、第1接続導体12、第1導体9、第2導体10および第1配線導体8を介して、外部の電気回路に接続可能となる。
すなわち、第2基板7の第3面7bまたは側面に導出された第1配線導体8の他端を錫−鉛半田等から成る外部端子13を介して外部の電気回路に接合することにより、電子部品2の電極6が外部の電気回路に電気的に接続される。
封止体11は、電子部品2の微小電子機械機構5をその内側に気密封止するための側壁として機能する。この封止体11を第1基板4の第1面4aに接合させることにより、封止体11の内側に微小電子機械機構5が気密封止される。
封止体11は、たとえば、酸化アルミニウム質焼結体もしくはガラスセラミックス焼結体等の無機系材料、またはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)もしくはガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂系材料等の絶縁材により形成される。なお、封止用基板3と第1基板4との熱膨張係数の差により発生する応力を緩和するように、封止体11として適当な材料を選択することができる。
また、封止体11を電子部品2の第1基板4の第1面4aに接合する方法としては、リフロー等による溶融法、ならびにシーム溶接および電子ビーム溶接等の溶接法等のいずれの方法も用いることができる。
そして、第1基板4の第1面4aに微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が形成されて成る電子部品2について、電極6を第1接続導体12に接合し、第1基板4の第1面4aを封止体11に接合させることによって、封止体11の内側に電子部品2の微小電子機械機構5が気密封止された微小構造体装置が形成される。
この場合、第1接続導体12と電極6との接合、および封止体11と第1基板4の第1面4aとの接合を一つの工程でより確実かつ容易に行なうことを可能とするために、第1接続導体12の高さと封止体11の高さとを同じ高さにしてもよい。
なお、図1に示された構成例では、第1導体9を、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位、すなわち封止体11の内側に配置したが、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位の外側に配置してもよい。
第1導体9を、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位の内側に配置すると、第1導体9、第1接続導体12、および電極6が気密封止された状態となり、空気中の不純物による接続部の劣化を抑制することができるため、より接続信頼性の高いものとなる。
一方、第1導体9を、第1基板4の第1面4aと第2基板7の第2面7aとの接合部位の外側に配置すると、第1導体9と微小電子機械機構5との距離を離すことができ、第1導体9および第1接続導体12と微小電子機械機構5との間の電磁気的干渉をより抑制することができる。そのため、電磁気的干渉および高周波ノイズの影響が抑制された、微小電子機械機構5の電気的、機械的な作動、および気密封止の信頼性に優れた微小構造体装置を提供することができる。また、端子数が多い場合でも、パッド領域10aを大きくとることができ、さらなる小型化が可能となる。
なお、第1配線導体8の端部でなくとも、その一部が第1導体9または外部端子13に接続されていればよい。その場合には、第1配線導体8と第2導体10との接続部位が、平面視して、封止体11に重なっていればよい。
図2Aは、本発明の第2の実施形態による微小構造体装置1Aの構成例を示す断面図であり、図2Bは、図2Aに示された微小構造体装置1Aの平面図である。なお、図2Aは、図2Bにおける切断面線IIA−IIAから見た断面図である。本実施形態の微小構造体装置1Aは、上述の実施形態の微小構造体装置1の構成に類似し、第1基板4が第3導体15と第2配線導体16とをさらに備えている。
第1基板4は、第3導体15と、第2配線導体16とをさらに備える。第1基板4の第1面4aには、微小電子機械機構5に電気的に接続される電極6が複数形成されている。第3導体15は、第1基板4の第1面4aに形成され、対応する電極6に電気的に接続される。第2配線導体16は、第1基板4の内部に形成され、その一端が第1基板4の第1面4aに導出されて第3導体15に接続され、他端が第1基板4の他方主面4b、すなわち第1面4aとは反対側の主面(以下、「第4面」という。)4bに導出される。なお、第2配線導体16の他端は、第1基板4の第1面4aとは異なる別の表面、たとえば第1基板4の側面に導出されてもよい。第3導体15は、第2配線導体16の上記一端に接続されたパッド領域15aと、該パッド領域15aと第3導体15とを接続する導体領域15bとから成る。ここで、複数の電極6は、第1接続導体12に接続される電極(「第1電極」ともいう。)と第3導体15に接続される電極(「第2電極」ともいう。)とを有する。微小電子機械機構5と外部回路の電気的接続は、第1接続導体12、第1導体9、第2導体10、第1配線導体8および外部端子13を介して行われるとともに、第3導体15、第2配線導体16および第2配線導体16の他端に接続されたボンディングワイヤ17を介して行われる。
このように構成することによって、第1基板4の第1面4aに形成された電極6の数が多い場合でも、その複数の電極6の一部は、第1面4aに形成された第3導体15等を介して外部の電気回路と電気的接続が可能になるため、微小構造体装置をさらに大型化する必要がなくなる。また、パッド領域15aを第1基板4の第1面4aの外周部に設ければ、隣接する第2配線導体16間の距離を大きくすることができ、第3導体15の領域のサイズを比較的大きくすることができる。よって、第1基板4に第2配線導体16を形成する際に、第2配線導体16の位置にばらつきが生じた場合でも、第3導体15によってそのばらつきを吸収することができる。
図3Aは、本発明の第3の実施形態による微小構造体装置1Bの構成例を示す断面図であり、図3Bは、図3Aに示された微小構造体装置1Bの平面図である。なお、図3Aは、図3Bにおける切断面線IIIA−IIIAから見た断面図である。本実施形態の微小構造体装置1Bは、上述の実施形態の微小構造体装置1,1Aの構成に類似し、第1接続導体12が封止体11に接している。
このように構成することによって、封止用基板3と第1基板4との熱膨張係数の差、または微小構造体装置1Bのハンドリング等により、第1接続導体12に応力がかかった場合でも、封止体11と接していることにより、第1接続導体12にかかる応力を緩和できることから、第1接続導体12と、第1導体9および電極6との接合信頼性が高くなり、微小構造体装置を小型化しても、微小構造体14と封止用基板3とを電気的に接続することが可能になる。
図4Aは、本発明の第4の実施形態による微小構造体装置1Cの構成例を示す断面図であり、図4Bは、図4Aに示された微小構造体装置1Cの平面図である。なお、図4Aは、図4Bにおける切断面線IVA−IVAから見た断面図である。本実施形態の微小構造体装置1Cでは、第1の基板4の第1面4a上に、電極6に接続される第3導体15が形成され、封止体11の内部に第3導体15に接続される第2接続導体18が配置されている。また、第2基板7の第2面7b上には、第2導体10が形成され、第2導体10に接続される第1配線導体8が第2基板7の内部にそれぞれ形成されている。ここで、第3導体15は、第2接続導体18および第2導体10を介して、第1配線導体8に接続される。
このような構成は、たとえば封止体11をリフロー炉内で熱処理して形成する場合に、予め封止体11に第2接続導体18を形成する穴部を形成し、第2配線導体18を構成する導電性材料をその穴部に充填し、同時に熱処理することにより形成することができる。また、上記熱処理により封止体11を形成した後、穴部を形成して、その穴部に導電性材料を充填し、もう一度熱処理を行ってもよい。
このように構成することによって、第1基板4の第1面4aに形成された電極6は、第3導体15、第2接続導体18、第2導体10、および第1配線導体8を介して外部の電気回路と電気的接続が可能になる。そして、その際に、第2接続導体18同士の接触を気にすることなく、第2接続導体18の間の距離、パッド領域10bの間の距離、およびパッド領域15bの間の距離を短くすることができる。これにより、電極6が多数ある場合でも、電極6と外部回路との電気的接続を行うことができる。
なお、図5Aおよび図5Bに示される変形例ように、複数の電極6の一部を、第1接続導体12、第1導体9、第2導体10、および第1配線導体8を介して、外部回路に接続し、その他の電極6を、第3導体15、第2接続導体18、第2導体10、および第1配線導体8を介して、外部回路に接続してもよい。ここで、図5Aは、図5Bにおける切断面線VA−VAから見た断面図である。
また、本発明の第5の実施形態において、図6に示す微小構造体装置1Eのように、第1基板4側の電極6の位置に従って、第2導体10の配線パターンのみを変えることによって、第2基板7の共通化が可能となり、生産性が向上する。
また、上述の実施形態による微小構造体装置を1つの基板から複数個得ることができる複数形態としておいてもよい。図7は、図1Aおよび図1Bに示された微小構造体装置1を構成する領域を複数有した、いわゆる複数形態の微小構造体装置の構成例を示す断面図である。なお、図7において、図1Aおよび図1Bに示される構成と同じ構成には同じ符号を付してある。
このような複数形態にしておくと、通常は、第1基板4の第1面4aに、微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が複数個配列形成された、複数形態で製作される電子部品を、複数個、同時に気密封止することができ、生産性を優れたものとすることができる。
また、このように、第1基板4の第1面に、微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が複数個配列形成された、複数形態で製作される電子部品を一括して封止しておくと、複数形態の電子部品基板および複数形態の電子部品封止用基板にダイシング加工等の切断加工を施して、個々の微小構造体装置1に分割する際に、切断に伴って発生する切削粉等が微小電子機械機構5に付着することを低減できる。
次に、本実施形態による封止用基板3を用いた微小構造体装置1の製造方法について、図8A〜図8Eを用いて説明する。
図8A〜図8Eは、本実施形態による封止用基板3を用いた微小構造体装置1の製造方法の一例をそれぞれ工程順に示した図であり、図8A〜図8Eにおいて、図7に示される構成と同じ構成には同じ符号を付してある。
まず、図8Aに示すように、第1基板4の第1面4aに、微小電子機械機構5およびこれに電気的に接続された電極6が形成されて成る電子部品領域30を複数個、縦横に配列形成した複数形態の電子部品基板31を準備する。
第1基板4は、たとえば単結晶もしくは多結晶等のシリコン基板から成る。
このシリコン基板の表面に酸化シリコン層を形成するとともに、フォトリソグラフィ等の微細配線加工技術を応用して、微小な振動体等の微小電子機械機構5および円形状パターン等の導体から成る電極6が形成された電子部品領域30を複数個配列形成することにより複数形態の電子部品基板31が形成される。
なお、この例においては、微小電子機械機構5と電極6とは、それぞれ第1基板4の第1面4aに形成された微細配線(図示せず)を介して電気的に接続されている。
次に、図8Bに示すように、第2面7aを有する第2基板7と、この第2基板7の内部に形成され、一端が第2面7aに導出され、他端が第3面7bまたは側面に導出される第1配線導体8とから成る電子部品封止領域32を複数個、電子部品基板31の電子部品領域30に対応させて配列形成した複数形態の電子部品封止用基板33を準備する。
第2面7aから第3面7bまたは側面に導出された第1配線導体8が形成された第2基板7は、たとえば、第2基板7が酸化アルミニウム質焼結体から成り、第1配線導体8がタングステンから成る場合であれば、以下のようにして形成することができる。すなわち酸化アルミニウム、酸化珪素、および酸化カルシウム等の原料粉末を、有機樹脂およびバインダとともに混練してスラリーを得て、このスラリーをドクターブレード法またはリップコータ法等によりシート状に成形して複数のグリーンシートを形成し、このグリーンシートにあらかじめ形成しておいた貫通孔内に、タングステンのメタライズペーストを印刷塗布および充填し、その後、これらのグリーンシートを積層して焼成する。
なお、これらのグリーンシートのうち、一部のものに打ち抜き加工を施して四角形状等の開口部を形成しておき、これを複数層積層するようにして、焼成後の第2基板7の第2面7aに、電子部品領域30の配列に対応する凹部が配列形成されるようにしておいてもよい。
このように凹部を形成しておくと、この凹部の内側に微小電子機械機構5を収めることができるので、微小電子機械機構5を取り囲むための封止体11の高さを低く抑えることができ、電子装置の低背化に有利なものとなる。
次に、図8Cに示すように、各電子部品領域30に、第1導体9と、第2導体10と、第1導体9を取り囲むようにして接合された封止体11と、第1導体9上に形成された第1接続導体12とを形成する。第1導体9および第2導体10は、通常、第1配線導体8と同様の材料から成る。たとえば、第2導体10は、タングステン等の金属ペーストを、対応する第1配線導体8と接続されるようにして、第2基板7の表面にスクリーン印刷法等により印刷し、それを焼成することにより形成される。同様に、第1導体9は、第1配線導体8および第2導体10と同じ材料のペーストを、対応する第2導体10に接続されるようにして、第2基板7の表面にスクリーン印刷法等により印刷し、それを焼成することにより形成される。なお、第1導体9および第2導体10を形成する際のペーストの印刷および焼成は、それぞれ同時に行われてよい。
また、封止体11は、たとえば、ガラス粉末等の無機材料であれば、無機材料に樹脂および溶剤を混合しペーストにしたものを、スクリーン印刷法等により、枠状に塗布し、熱処理を施すことにより製作される。
封止体11と第2導体10とは、上記の場合、たとえばリフロー炉等により封止体11に含まれる無機材料が溶融する温度にて熱処理を施すことにより接合することができる。
ここで、この封止体11と同じ高さとなるようにして、第1接続導体12が第1導体9上に形成されていれば、封止体11を第1基板4の第1面4aに接合するときに、第1基板4の第1面4aに形成されている電極6を第1接続導体12により、より容易に接続することができる。
第1接続導体12は、たとえば、錫−銀系等の半田から成る場合であれば、この半田をボール状にしたものを第1導体9上に位置決めして加熱し、溶融させて、第1導体9に接合させることにより形成される。
第1接続導体12の高さを封止体11の高さと同じとする方法としては、たとえば、第1接続導体12となる錫−銀半田を溶融させて第1導体9上に取着形成する際に、その上面を封止体11と同じ高さとなるようにしてセラミックス製の治具等で押さえておく等の方法を用いることができる。
次に、図8Dに示すように、電子部品基板31を電子部品封止用基板33に対し各電子部品領域30と各電子部品封止領域32とを対応させて重ね合わせ、電極6を第1接続導体12に接合するとともに、微小電子機械機構5の周囲の第1基板4の第1面4aを封止体11に接合して、微小電子機械機構5を封止体11の内側に気密封止する。すなわち、微小電子機械機構5は、第1基板4、第2基板7および封止体11によって取り囲まれる内部空間14内に気密封止される。
ここで、電極6と第1接続導体12との接合は、たとえば、第1接続導体12が錫−銀系半田から成る場合であれば、電極6上に第1接続導体12を位置合わせして載せ、これらを約250℃〜300℃程度の温度のリフロー炉中で熱処理すること等により行なわれる。
また、微小電子機械機構5の周囲の第1基板4の第1面4aと封止体11との接合は、上述の電極6と第1接続導体12との接合と同時にリフロー炉中で熱処理することにより行なうことができる。
この場合、第1接続導体12の高さを封止体11の高さと同じとしていると、電極6と第1接続導体12との接合と、封止体11の主面と第1基板4の第1面4aとの接合をより容易に、同時に行なうことができる。
このように、本実施形態による微小構造体装置の製造方法によれば、電子部品領域30の電極6の外部導出のための接合と、微小電子機械機構5の気密封止のための接合とを同時に行なうことができるため、数時間程度を要する半田(ろう)付け等の接合の工程を、従来の製造方法に比べて、少なくとも1工程減らすことができるので、微小構造体装置の生産性を高めることができる。
そして、図8Eに示すように、互いに接合された複数形態の電子部品基板31および電子部品封止用基板33を電子部品領域30毎に分割して、封止用基板3に電子部品2が接合されて成る個々の微小構造体装置1を得る。
互いに接合された、複数形態の電子部品基板31および複数形態の電子部品封止用基板33の接合体の切断は、この接合体に対して、ダイシング加工等の切断加工を施すことにより行なうことができる。
本実施形態による微小構造体装置の製造方法においては、このダイシング加工等の切断加工の際に、各微小電子機械機構5は封止体11の内側でこの封止体11と第1基板4と第2基板7とにより気密封止されているので、第1基板4および第2基板7等の切断に伴って発生するシリコンおよびセラミックス等の切削粉等が微小電子機械機構5に付着することを抑制できる。
このように、本実施形態による微小構造体装置の製造方法によれば、第1基板4の第1面4aに複数個を縦横に配列形成した電子部品領域30を切断する際に、その微小電子機械機構5をガラス板等で覆って保護するような工程を別途追加する必要はなく、この、保護のためだけという工程を削除することができるので、微小構造体装置の生産性を高いものとすることができる。
また、このようにして製造された微小構造体装置は、すでに気密封止されているとともに、その電極6が、第1配線導体8、第1導体9、第2導体10を介して外部に導出された状態であるので、これを別途パッケージ内に実装するような工程を追加する必要はなく、第1配線導体8の導出された部分を外部の電気回路に半田ボール等の外部端子13を介して接続するだけで、外部電気回路基板に実装して使用することができる。
また、この場合、第1配線導体8は、第2基板7の第3面7bまたは側面に導出されているので、外部電気回路に表面実装の形態で接続することができ、高密度に実装することが可能になり、外部電気回路の基板を効果的に小型化することができる。また、第1配線導体8の導出された端部に金属バンプ等の端子を取着するだけで、表面実装等により微小電子機械機構5を外部電気回路基板に実装することができることから、実装の工程を短く、かつ容易なものとすることができる電子装置となる。
本実施形態による封止用基板3によれば、第1配線導体8の一端が、第1基板4と第2基板7との接合部位に導出し、その第1配線導体8の一端が第2導体10を介して第1導体9に接続されていることから、第1配線導体8となる導体ペーストとセラミックグリーンシートとを同時焼成した際に第1配線導体8の位置にばらつきがあった場合でも、第2導体10によってそのばらつきを吸収することができる。すなわち、第1配線導体8の位置にばらつきが生じた場合でも、第1導体9の大きさは第1配線導体8の位置のばらつきに関係なく任意に設定することが可能であるため、第1基板4と第2基板7とを接合する際に、第1導体9同士が結合して電気的な絶縁不良が発生するといったことを低減することができる。ここで、第1配線導体8の一端を、第1基板4と第2基板7との接合部位に、すなわち平面視して封止体11に重なる位置に導出した場合、接合部位の内側に位置された第1導体9に接続するように導出した場合と比較して、隣接する第1配線導体8間の距離を大きくすることができる。すなわち、第1配線導体8の一端上に形成される第2導体10の領域のサイズを比較的大きくすることができる。これによって、第2導体10によって第1配線導体8の位置のばらつきを吸収することができる。さらに、本実施形態による封止用基板3では、第2基板がセラミック材料からなる場合、第1導体9および第2導体10を焼成後の第2基板7に形成するため、焼成時の第2基板の収縮によって、第1導体9および第2導体10の位置がずれることを抑制し、第1導体9および第2導体10を所定の位置に精度よく形成することができる。従って、微小構造体装置1の小型化が可能であり、この微小電子機械機構との電気的接続を容易に行うことができる封止用基板3を実現することができる。
また、第2導体10は、第1配線導体8の前記一端に接続されたパッド領域10aと、該パッド領域10aと前記第1導体9とを接続する導体領域10bとから成ることから、パッド領域10aと導体領域10bとを任意の形状、長さ、大きさにそれぞれ設定することが可能であり、また導体領域10b同士の接合、分岐などの回路形成においても自由度が上がり、高周波特性などの電気特性がより良い封止用基板3を提供することができる。
また、本実施形態による封止用基板によれば、第1配線導体8の他端は、第2基板7の第3面7bまたは側面に導出されることから、この導出された他端に外部接続用の金属バンプなどを取着させること等により、容易に表面実装が可能となる。
この場合、たとえばセラミック多層配線基板等の絶縁基板を用いて形成したものとすることにより、第1配線導体8を、第1導体9および枠部材が形成および接合されている第2面7aから第3面7bまたは側面にかけて、第2基板7の内部および表面の少なくとも一方に自由に形成して導出させることができる。
なお、この導出された部分の外部電気回路への電気的な接続は、外部端子13として半田ボールを介して行なうものに限らず、リード端子または導電性接着剤等を介して行なってもよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内であれば、種々の変形は可能である。
また、上述の説明では、微小構造体の例としてMEMSを挙げたが、SAWデバイス等を構成する配線パターンであってもよい。基板の表面に形成された封止すべき構造体であれば、能動素子、および受動素子のいずれであってもよく、配線導体のみであってもよい。
たとえば、上述の実施形態では1つの電子装置内に1つの微小電子機械機構を気密封止したが、1つの電子装置内に複数の微小電子機械機構を気密封止してもよい。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形および変更は全て本発明の範囲内のものである。
Claims (7)
- 第1面を有する第1基板と、
前記第1面に形成される微小構造体と、
前記第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される第1電極と、
第2面を有する第2基板と、
前記第1面と前記第2面との間で前記微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、
前記第2面上に配置された第1導体と、
前記第2面上に配置され、前記第1導体に電気的に接続される第2導体と、
前記第1導体と前記第1電極とを電気的に接続する第1接続導体と、
前記第2基板の内部に形成され、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続されるとともに、前記第2導体に接続される部位が、平面視して前記封止体に重なる第1配線導体と
を備えることを特徴とする微小構造体装置。 - 前記第1導体は、平面視したときに、前記封止体の内側に位置していることを特徴とする請求項1に記載の微小構造体装置。
- 前記第1接続導体は、前記封止体に接していることを特徴とする請求項1または2に記載の微小構造体装置。
- 前記第1面に形成され、前記微小構造体に電気的に接続される第2電極と、
前記第1面に形成され、前記第2電極に電気的に接続される第3導体と、
前記第1基板の内部に形成されるとともに、一部が前記第1面に導出されて前記第3導体に接続され、他端が該第1面と異なる別の表面に導出された第2配線導体と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の微小構造体装置。 - 第1面を有する第1基板と、
前記第1面に形成される微小構造体と、
前記第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される第1電極と、
前記第1面に形成され、前記第1電極に電気的に接続される第3導体と、
第2面を有する第2基板と、
前記第1面と前記第2面との間で前記微小構造体を取り囲んで気密封止する電気絶縁性の封止体と、
前記封止体の内部に配置されるとともに、前記第3導体に電気的に接続される第2接続導体と、
前記第2面上に配置され、前記第2接続導体に電気的に接続される第2導体と、
前記第2基板の内部に形成され、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続されるとともに、前記第2導体に接続される部位が、平面視して前記封止体に重なる第1配線導体と
を備えることを特徴とする微小構造体装置。 - 第1面に微小構造体と該微小構造体に電気的に接続される電極とが形成された第1基板を準備する工程と、
内部に第1配線導体が形成された第2基板であって、該第1配線導体の一部が前記第2基板の第2面に導出される第2基板を製造する工程と、
前記第2面に、第1導体と、該第1導体および前記第1配線導体の前記一部にそれぞれ電気的に接続される第2導体とを形成する工程と、
前記電極と前記第1導体とを電気的に接続する工程と、
前記第1面における所定の第1領域と、前記第2面における前記第1配線導体の前記一部と前記第2導体との接合部位を含む第2領域とを接合して、前記微小構造体を気密封止する工程と
を有することを特徴とする微小構造体装置の製造方法。 - 第1面を有する第1基板と、該第1面に形成される微小構造体と、該第1面に形成され、該微小構造体に電気的に接続される電極とを有する電子部品の前記微小構造体を気密封止するための封止用基板であって、
前記第1面に接合される第2面を備えた第2基板と、
前記第2面上に形成され、前記電極に電気的に接続される第1導体と、
前記第2面上に形成され、前記第1導体に電気的に接続される第2導体と、
前記第2基板の内部に形成されるとともに、一部が前記第2面に導出されて前記第2導体に接続された第1配線導体と、
前記第2面上に配置されるとともに、少なくとも一部が前記第2導体と前記第1配線導体との接続部位に重なるように配置された、前記微小構造体を封止するための枠状封止体と
を備えることを特徴とする封止用基板。
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