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JPS6147504B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6147504B2
JPS6147504B2 JP58167269A JP16726983A JPS6147504B2 JP S6147504 B2 JPS6147504 B2 JP S6147504B2 JP 58167269 A JP58167269 A JP 58167269A JP 16726983 A JP16726983 A JP 16726983A JP S6147504 B2 JPS6147504 B2 JP S6147504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg white
transparent
gel
gel material
added
Prior art date
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Expired
Application number
JP58167269A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6058056A (ja
Inventor
Etsushiro Doi
Naofumi Kitahata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Kagaku KK filed Critical Taiyo Kagaku KK
Priority to JP58167269A priority Critical patent/JPS6058056A/ja
Publication of JPS6058056A publication Critical patent/JPS6058056A/ja
Publication of JPS6147504B2 publication Critical patent/JPS6147504B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、透明な卵白製ゲル材の製造法、さ
らに詳細には、加熱によつて透明なゲルを形成
し、ゼリー食品等のゲル材として好適な卵白製ゲ
ル材の製造法に関する。
〔従来の技術、及びその問題点〕
従来より、例えば、ゼリー食品のゲル材として
一般に、寒天、アルギン酸など海草類からの抽出
物、ペクチン、ローカストビーンガムなど果実種
実類からの抽出物、ゼラチンなど動物性タンパク
類、各種デンプン、及びそれらの誘導体などが使
用されているが、価格性、栄養性、保型性などの
機能性において必ずしも満足しえないものであつ
た。また、卵白もタンパク質としての栄養価が高
く、しかも、起泡性、ゲル化性、乳化性、原料膨
化性などの機能性を有するため、食品加工原料と
して広範囲に利用されている反面、卵白は加熱す
ると白濁ゲル状を呈するため、白濁ゲル化を嫌う
加工食品においてはその利用の途が閉されてい
た。かかる卵白の加熱に伴う白濁ゲル化を有効に
解決する方法は未だ提案されていない。
本発明の目的は、透明な加熱ゲル特性を持つ卵
白製ゲル材を製造することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は卵白の加熱に伴う白濁ゲル化を防止
するため、酸性プロテアーゼの酸素作用に着目
し、卵白の物性改変について鋭意研究を行つた結
果、卵白に至適PHである2よりややはずれたPH3
ないし5の範囲で酸性プロテアーゼを作用せしめ
ると厳格な限定加水分解が生じ、卵白アルブミン
分子の一ケ所のみが分解されて切断し、もとの卵
白アルブミンの分子量より2000ないし4000ほど小
さい分子に変換されており、しかも、長時間より
多量の酸性プロテアーゼを加えてもそれ以上に分
解しないことを知見した。しかも、上記限定加水
分解により生成したアルブミンは100℃に加熱す
ると透明なゲルを生じ、従来の卵白のように白濁
ゲル化することがなかつた。
本発明は、かかる知見に基づいてなさたもので
ある。
即ち、本発明の要旨は、卵白をPH3ないし5に
調整し、これに酸性プロテアーゼを加えて卵白ア
ルブミン分子の一ケ所のみを限定加水分解せし
め、分子量を41000なしい43000に変換することに
より透明なゲル化性を付与せしめたことを特徴と
する透明な卵白製ゲル材の製造法に存する。
本発明における卵白は、新鮮な鶏卵から常法に
より分離採取したものを使用する。卵白は卵白ア
ルブミンを主要なタンパク成分とするものであ
り、かかる卵白アルブミンは1887年に初めて結晶
化された糖タンパクであつて、分子量45000の一
本鎖のポリペプチドによりなつている。上記卵白
は、PH3ないし5に調整し、卵白アルブミンの一
部を酸変性せしめる。PHが3以下の場合には卵白
アルブミンが殆ど酸変性し、酸性プロテアーゼの
酵素作用を受け易くなつて低ペプチドに分解され
てしまい、限定加水分解は起らない。また、PHが
5以上の場合には、卵白アルブミンは酸変性せ
ず、酸性プロテアーゼの作用を受けない。また、
酸性プロテアーゼとしては、活性中心にカルボキ
シル基(主としてアスパルギン酸)を有する、例
えば、ペプシン、キモシン、アスペルギルス・オ
リザ・アスパチツク・プロテイナーゼ、アスペル
ギルス・サイトイ・アスパチツク・プロテイナー
ゼ、リゾープス・アスパチツク・プロチイナー
ゼ、トラメテス・サンギニア・アスパチツク・プ
ロテイナーゼ、エンドチア・アスパチツク・プロ
テイナーゼ、ムコル・プシラス・アスパチツク・
プロテイナーゼ、ペシロミセス・バリオチ・アス
パチツク・プロテイナーゼ、サツカロミセス・ア
スパチツク・プロテイナーゼ、ロドトルラ・アス
パチツク・プロテイナーゼ、フイサラム・アスパ
チツク・プロテイナーゼ、テトラフメナ・アスパ
チツク・プロテイナーゼ、プラスモデイアム・ア
スパチツク・プロテイナーゼ、ネペンセス・アス
パチツク・プロテイナーゼ等を使用する。上記酸
性プロテアーゼは、常温下にPH3ないし5の範囲
で卵白に加える。そして、酸性プロテアーゼによ
る限定加水分解は厳密にPH3ないし5の範囲で生
じる。PH3ないし5下においては、卵白アルブミ
ンはその1部が酸変性し、また、酸性プロテアー
ゼはその至適PHである2よりはずれるため酵素分
解作用が低下するものであり、かかる限定された
条件下でのみ限定加水分解を生じる。限定加水分
解により、卵白の主タンパク質である卵白アルブ
ミン分子の一ケ所のみが分解されて切断され、も
との卵白アルブミンが完全に消失して分子量2000
〜4000ほど小さい分子、即ち、分子量41000ない
し43000に変換される。この切断部位は、N末端
から23残基目のアミノ酸のC末端側のペプチド結
合である。かかる限定加水分解により生じたタン
パク質は、極めて安定で、酸性プロテアーゼによ
りそれ以上分解されない。なお、酸性プロテアー
ゼの作用時における厳格な限定加水分解のPHは3
ないし5であり例えば、ペプシンの場合はPH4が
好適である。また、酸性プロテアーゼの添加量
は、卵白重量に対して3%以下が好ましい。卵白
の限定加水分解が完了すると、所定のアルカリ溶
液で中和し、所要時間透析せしめる。しかるの
ち、遠心分離を行つて沈でん物を除去し、液状の
卵白ゲル材を得る。得られた液状の卵白ゲル材を
100℃で加熱すると、透明なゲル状を呈する。か
かる透明なゲル化は酸性プロテアーゼにより卵白
アルブミン分子の一部を分解してアルブミン分子
量を41000ないし43000に変換した場合にのみ起
り、それ以外の分子量をもつアルブミンは従来通
り白濁ゲル化する。なお、上記卵白ゲル材は、液
状のままで、あるいは噴霧乾燥法、ドラム乾燥
法、凍結乾燥法などにより乾燥粉末状にして食品
のゲル材として使用する。
〔作用〕
PH3ないし5下で卵白に酸性プロテアーゼを加
えると、卵白アルブミンの一部が酸変性し、他
方、酸性プロテアーゼはその至適PHである2より
ずれることにより酸素分解作用が低下するため、
限定加水分解が確実に生じる。そして、かかる限
定加水分解によつて卵白タンパク質の主成分であ
る卵白アルブミン分子の一ケ所のみ分解して切断
し、もとの分子量より2000ないし4000少ない、即
ち41000ないし43000の分子量をもつ卵白アルブミ
ンに変換せしめることができる。かかる卵白アル
ブミンは極めて安定で、それ以上の酸素分解を受
けることがなく、しかも、加熱によよつて透明な
ゲルを呈する。
〔発明の効果〕
この発明によれば以上の次第で、卵白をPH3な
いし5に調整し、これに酸性プロテアーゼを加え
て限定加水分解せしめるものであるから、酸素反
応は過剰進行することなく卵白アルブミン分子の
一ケ所のみを切断し、常に卵白アルブミンの分子
量を441000ないし43000に変換して透明ゲル化性
を付与せしめることができ、従来不可能とされて
いた透明な加熱ゲル特性をもつ卵白製ゲル材を容
易に製造することができる。また、本発明によつ
て製造された透明な卵白製ゲル材は、加熱により
確実に透明ゲルを呈するのみならず、高温下、あ
るいは冷却したさいにも変形せず、極めて保形性
が良く、しかも、水、糖、塩などを添加しても何
等影響用受けないものであつて、食品ゲル材とし
て多用途に供することができるものである。
〔実施例〕
以下に、この発明に基づく実施例について説明
する。
実施例 1 卵白100gを常温下で1時間緩やかに均一撹拌
して粘稠溶液を作り、この粘稠溶液に塩酸を加え
てPHを4に調整した。しかるのち、これに0.2g
のペプシンを加え、25℃で18時間放置して限定加
水分解を行わしめた。限定加水分解が完了すると
水酸化ナトリウムを加えてPHを7.5に中和し、水
に対して3時間透析を行い、透析完了後、遠心分
離を行つて沈でん物を除去して液状の卵白ゲル材
を得た。得られた卵白ゲル材を100℃に加熱する
と透明な卵白ゲルが形成された。この透明な卵白
ゲルは、ゼラチンなどと異なり、冷却した後、再
度加熱しても極めて安定であつた。
実施例 2 卵白100gを常温下で1時間緩やかに均一撹拌
して粘稠溶液作り、これに塩酸を加えてPHを3に
調整した。しかるのち、0.1gのペプシンを加
え、25℃で16時間放置して限定加水分解を行わし
め、以下実施例1と同様の操作を行つて液状の卵
白ゲル材を得た。得られた卵白ゲルを100℃で加
熱すると透明な卵白ゲルが形成された。かかる透
明ゲルは実施例1とほぼ同様の特性を示した。
実施例 3 卵白100gを常温下で1時間緩やかに均一撹拌
して粘稠溶液を作り、これに塩酸を加えてPHを5
に調整した。しかるのち、0.3gのペプシンを加
え、25℃で20時間放置して限定加水分解を行わし
め、以下実施例1と同様の操作を行つて液状の卵
白ゲル材を得た。得られた卵白ゲル材を10℃で加
熱すると透明な卵白ゲルが形成された。かかる透
明ゲルは実施例1とほぼ同様の特性を示した。
実施例 4 卵白100gを常温下で1時間緩やかに均一撹拌
して粘稠溶液を作り、これに塩酸を加えてPHを5
に調整した。しかるのち、0.2gのアスペルギル
ス・オリザ・アスパチツク・プロテイナーゼを加
え、25℃で10時間放置して限定加水分解を行わし
め、以下実施例1と同様の操作を行つて液状の卵
白ゲル材を得た。得られた卵白ゲル材を100℃で
加熱すると透明な卵白ゲルが形成された。かかる
透明ゲルは実施例1と同様の特性を示した。
実施例 5 卵白100gを常温下で1時間緩やかに均一撹拌
して粘稠溶液を作り、これに塩酸を加えてPHを5
に調整した。しかるのち、0.2gのアスペルギル
ス・サイトイ・アスパチツク、プロテイナーゼを
加え、25℃で10時間放置して限定加水分解を行わ
しめ、以下実施例1と同様の操作を行つて液状の
卵白ゲル材を得た。得られた卵白ゲルを100℃で
加熱すると透明な卵白ゲルが形成された。かかる
透明ゲルは実施例1と同様の特性を示した。
実施例 6 卵白100gを常下で1時間緩やかに均一撹拌し
て粘稠溶液を作り、これに塩酸を加えてPHを5に
調整した。しかるのち、0.2gのサツカロミセ
ス・アスパチツク・プロテイナーゼを加え、25℃
で10時間放置して限定加水分解を行わしめ、以下
実施例1と同様の操作を行つて液状の卵白ゲル材
を得た。得られた卵白ゲル材を100℃で加熱する
と透明な卵白ゲルが形成された・かかる透明ゲル
は実施例1と同様の特性を示した。
参考例 1 凍結乾燥処理した本発明品10g、水90g、砂糖
10g、及び適量のクエン酸、フレーバーを各々配
合して撹拌したのち成型し、100℃で10分間加熱
せしめ、のち冷却してプリンを生成した。かかる
プリンは透明性が極めて良好で、しかも保型性が
よく、従来のゲル材を使用して製造したプリンに
比してすこぶる食感が良かつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 卵白をPH3ないし5に調整し、これに酸性プ
    ロテアーゼを加えて卵白アルブミン分子の1ケ所
    のみを限定加水分解せしめ、分子量を41000ない
    し43000に変換することにより透明なゲル化性を
    付与せしめたことを特徴とする透明な卵白製ゲル
    材の製造法。
JP58167269A 1983-09-10 1983-09-10 透明な卵白製ゲル材の製造法 Granted JPS6058056A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58167269A JPS6058056A (ja) 1983-09-10 1983-09-10 透明な卵白製ゲル材の製造法

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JP58167269A JPS6058056A (ja) 1983-09-10 1983-09-10 透明な卵白製ゲル材の製造法

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JPS6058056A JPS6058056A (ja) 1985-04-04
JPS6147504B2 true JPS6147504B2 (ja) 1986-10-20

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ID=15846604

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JP58167269A Granted JPS6058056A (ja) 1983-09-10 1983-09-10 透明な卵白製ゲル材の製造法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS648817U (ja) * 1987-07-03 1989-01-18
JPH01233805A (ja) * 1988-03-14 1989-09-19 Harada Ind Co Ltd Fm受信アンテナ

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JP4640574B2 (ja) * 2004-10-07 2011-03-02 キユーピー株式会社 耐熱性卵白
ES2539735B1 (es) 2013-12-20 2016-02-02 Consejo Superior De Investigaciones Científicas (Csic) Composiciones alimentarias saludables que presentan texturas de gel o espuma y que comprenden ovoproductos hidrolizados

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5138461A (en) * 1974-09-26 1976-03-31 Taiyo Fuudo Kk Jofunmatsuinryono seizoho

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