JPH10245741A - 高密度織物 - Google Patents
高密度織物Info
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- JPH10245741A JPH10245741A JP9040626A JP4062697A JPH10245741A JP H10245741 A JPH10245741 A JP H10245741A JP 9040626 A JP9040626 A JP 9040626A JP 4062697 A JP4062697 A JP 4062697A JP H10245741 A JPH10245741 A JP H10245741A
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Abstract
防水性能、縫製後の仕立て映えの良さの相反する性能を
改善し、高い防水性能と、縫製後の仕立て映えに優れ、
かつ実用上問題ないレベルの引裂強力を有するととも
に、ソフトな風合いを有するノンコーティングタイプの
高密度織物を提供する。 【解決手段】織物を構成する繊維糸条の単糸繊度が0.
6デニール以下、トータル繊度60〜120デニールよ
りなるポリエステル長繊維糸条を用いた高密度織物であ
り、経糸が捲縮加工糸からなり、経糸のトータル繊度
(WD)、緯糸のトータル繊度(FD)および経糸のカ
バーファクター(WCF)が下記(1)式および(2)
式を同時に満足することを特徴とする高密度織物。 WD≦FD …(1) WCF>1450 …(2)
Description
タイプで高い防水性能とソフトな風合を有する高密度織
物に関し、さらに詳しくはスポーツ用の衣料などとして
広く使用できる高密度織物に関するものである。
ン等のコーティング品等がスポーツ衣料用等で広く使用
されている。
防水性には非常に優れているが、ソフト感に乏しいとい
う欠点を有しているため、ノンコーティングタイプのソ
フト風合の高密度織物の要求は強い。
条の単糸繊度を細くし、高密度に製織するなど種々の検
討がなされている。
は、単糸繊度が1.2デニール以下の極細繊維を用いて
高密度に製織することが開示されているが、織物密度が
不十分なため、実用上の必要耐水圧(1000mm水
柱)が満足されていない。
構成繊維糸条の40%以上が単糸繊度1.1デニール以
下の繊維を用いた高密度織物で、断面重なり係数を規定
した織物が開示されているが、縫製後の仕立て映えにつ
いては言及されていない。
れ、実用上問題のない織物特性を有し、さらに縫製後の
仕立て映えにも優れたノンコーティングタイプの織物は
得ることができなかった。
エステル長繊維糸条からなる薄地織物で、防水性能、縫
製後の仕立て映えの良さの相反する性能を改善し、高い
防水性能と、縫製後の仕立て映えに優れ、かつ実用上問
題ないレベルの引裂強力を有するとともに、ソフトな風
合いを有するノンコーティングタイプの高密度織物を提
供することにある。
発明の構成は、 (1)織物を構成する繊維糸条の単糸繊度が0.6デニ
ール以下、トータル繊度60〜120デニールよりなる
ポリエステル長繊維糸条を用いた高密度織物であり、経
糸が捲縮加工糸からなり、経糸のトータル繊度(W
D)、緯糸のトータル繊度(FD)および経糸のカバー
ファクター(WCF)が下記(1)式および(2)式を
同時に満足することを特徴とする高密度織物。
のカバーファクター(FCF)が下記(3)式を満足す
ることを特徴とする前記1項記載の高密度織物。
前記1項または2項記載の高密度織物。
000mm水柱以上であることを特徴とする前記1〜3
項のいずれかに記載の高密度織物。
であることを特徴とする前記1〜4項のいずれかに記載
の高密度織物。
条を用いた高密度織物であり、織物を構成する繊維糸条
の単糸繊度は0.6デニール以下のものを用いる。織物
構成繊維糸条の単糸繊度が0.6デニールを越えると、
織物の緻密性が低下して耐水圧が低くなるとともに、風
合が硬くなり、防水性の要求される用途には適さなくな
るからである。
繊度は60〜120デニールのものを用いる。トータル
繊度が120デニールを越えると、織物の緻密性が低下
して耐水圧が低下するとともに、目標の薄地織物が得ら
れなくなるからである。一方60デニール未満では、高
密度織物のため、織物の引裂強力が実用上問題のないレ
ベルを保つことができなくなり、高密度織物用としては
適さなくなるからである。
る。ノンコーティング薄地織物で、高耐水圧で、ソフト
な風合いを有し、かつ実用上問題ないレベルの引裂強力
の高密度織物が得られても、衣料に縫製後パッカリング
が発生し、仕立て映えが悪ければ、商品価値を失ってし
まうのである。
立て映えの善し悪しは、縫目のパッカリング発生の有無
が最大の判断基準である。高密度織物のパッカリング
は、縫製時に縫針により緻密な織物に穴が開けられ、そ
こに細くても200デニールクラスのすなわち緻密な織
物に織物構成糸よりはるかに太い縫糸が最低3本は入る
ことになる。この縫針により穴が開けられ、そこに縫糸
が入ることにより、経糸および緯糸が押し退けられ、押
し退けられた糸は湾曲し、縫製前はストレートで均衡を
保っていた織物構成糸が、湾曲するために、吊る状態と
なり、縫目パッカリングが発生するのである。
消するためには、織物構成糸が湾曲しても吊らないよう
にすることが重要で、そのために、本発明では、織物の
経糸に捲縮加工糸を用いるのである。これにより、捲縮
加工糸の捲縮、すなわち、曲り構造が湾曲部分でストレ
ートになる余裕があるため、縫目以外の織物構成糸を引
っ張ることがなくなり、縫目パッカリングの解消に効果
を発揮するのである。また、生機密度から、製品密度へ
の加工収縮も大きな要素である。加工収縮が大きいほど
好ましい。ただし、加工収縮も織物構成糸の収縮が大き
いのでは効果が少なく、織物構成糸の収縮は少なく、織
物構造の収縮により加工収縮が大きいことが重要であ
る。織物構造の収縮が大きいと、縫目部分の糸が湾曲し
てもその糸が吊らないだけの余裕が発生するからであ
る。
り、経糸に捲縮加工糸を用いることにより、衣料に縫製
後の仕立て映えにも優れた高密度織物が得られるのであ
る。
としては、仮撚加工糸が好ましいがこれに限定するもの
ではない。
ル繊度(WD)、および緯糸のトータル繊度(FD)と
が、WD≦FDの関係にあることが重要である。
緯糸のトータル繊度の関係は、緯糸のトータル繊度が経
糸のトータル繊度より細いと、高耐水圧の織物は得られ
ても、高密度織物のため充分な緯引裂強力(緯糸を引裂
く)が得られない。緯引裂強力は1000g以上あるこ
とが好ましい。
くなり、糸のズレが起こりにくいため、織物引裂強力は
通常密度の織物よりむしろ弱くなり、織物引裂強力は重
要な要素となる。織物引裂強力は織物構成繊維糸条の緯
糸のトータル繊度が同一の場合、経糸のトータル繊度が
太くなると、緯引裂強力は下がるのである。通常の織物
でも、特に高密度織物については緯糸織密度を経糸織密
度より密にすることは現状の織機を用いては困難であ
り。またもし製織することができたとしても、製織コス
トの点から好ましくない。
(緯糸を引裂く)が重要であり、緯引裂強力向上のため
には、緯糸のトータル繊度が経糸のトータル繊度と同じ
か、もしくは太くすることが重要である。
ァクター(WCF)を1450以上とする。経糸のカバ
ーファクターが1450未満であると充分な耐水圧が得
られないからである。
F)、および緯糸のカバーファクター(FCF)は次式
により決定される値である。
当たりの経糸本数)を示し、WDは、経糸の製織前のト
ータル繊度(デニール)を示し、FNは、緯糸の製品織
密度(1インチ当たりの緯糸本数)を示し、FDは、緯
糸の製織前のトータル繊度(デニール)を示す。
ァクター(WCF)と、緯糸のカバーファクター(FC
F)とが、次の関係を満足することが好ましい。
は、経糸のカバーファクターが1450以上であって
も、緯糸のカバーファクターが小さい、すなわち、FC
F/WDFが0.60より小さいと、目的の耐水圧が得
られない場合がある。また経糸のカバーファクターを非
常に大きく、たとえば1700以上にすれば目的の耐水
圧は得られるが、その時、緯糸密度が不足して、緯引裂
強力が実用上問題ないレベルには達しない場合がある。
あると、高密度になり過ぎ、風合が粗硬になると共に、
経糸に捲縮加工糸を用いても、縫製後の仕立て映えにも
優れた織物を得ることができない場合がある。
るが、本発明は下記実施例によって何ら制限を受けるも
のではない。
測定方法は下記の方法によるものである。
A に規定されている、低水圧法により測定した。な
お、洗濯10回後の織物も同様に測定した。
6に規定されている引裂き強さ(ペンジュラム法)を採
用し、緯糸を引き裂く場合を緯引裂強力とした。
0cm、緯糸方向20cmを切り取った試料6枚を準備
し、2枚重ねで3組の本縫直線縫いをし、縫目近くを目
視により善し悪しを判定した。
エステル仮撚加工糸に撚数S300T/Mの追撚を施
し、緯糸は75デニール144フィラメントのポリエス
テル仮撚加工糸を追撚無しで用い、平織物をエヤージェ
トルームで製織した。この生機の経糸密度は155本/
吋、緯糸密度は105本/吋に設定した。得られた生機
を常法により、精練、プレセットし、液流染色機で染
色、乾燥した。乾燥後下記A成分を含む液中に浸し、乾
燥、さらに下記B成分を含む液中に浸して撥水加工を施
した。
圧、および縫製後の仕立て映え評価結果を表1に示す。
した。この生機の経糸密度は170本/吋、緯糸密度は
107本/吋に設定した。
精練、プレセットし、液流染色機で染色、乾燥し、撥水
処理を施した。
裂強力、耐水圧、および縫製後の仕立て映え評価結果を
表1に示す。
88フィラメントのポリエステルフラットヤーンに変更
し、それ以外は実施例1と同様の方法で製織した。この
生機の経糸密度は168本/吋、緯糸密度は92本/吋
に設定した。
精練、プレセットし、液流染色機で染色、乾燥し、撥水
処理を施した。
裂強力、耐水圧、および縫製後の仕立て映え評価結果を
表1に示す。
した。この生機の経糸密度は142本/吋、緯糸密度は
105本/吋に設定した。
精練、プレセットし、液流染色機で染色、乾燥し、撥水
処理を施した。
裂強力、耐水圧、および縫製後の仕立て映え評価結果を
表1に示す。
4フィラメントのポリエステルフラットヤーンに変更
し、それ以外は実施例1と同様の方法で製織した。
密度は106本/吋に設定した。
精練、プレセットし、液流染色機で染色、乾燥し、撥水
処理を施した。
裂強力、耐水圧、および縫製後の仕立て映え評価結果を
表1に示す。
ステルフラットヤーンに撚数S300T/Mの追撚を施
し、緯糸は60デニール144フィラメントのポリエス
テルフラットヤーンを追撚無しで用い、平織物をエヤー
ジェトルームで製織した。この生機の経糸密度は172
本/吋、緯糸密度は111本/吋に設定した。
精練、プレセットし、液流染色機で染色、乾燥し、撥水
処理を施した。
裂強力、耐水圧、および縫製後の仕立て映え評価結果を
表1に示す。
り、ノンコーティングタイプの薄地織物で、高い防水性
能と、ソフトな風合で、実用上問題ないレベルの引裂強
力を有し、かつ縫製後の仕立て映えにも優れたポリエス
テル長繊維糸条からなる高密度織物を提供することがで
き、スポーツ用の衣料などとして広く使用できるという
効果を奏するものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 織物を構成する繊維糸条の単糸繊度が
0.6デニール以下、トータル繊度60〜120デニー
ルよりなるポリエステル長繊維糸条を用いた高密度織物
であり、経糸が捲縮加工糸からなり、経糸のトータル繊
度(WD)、緯糸のトータル繊度(FD)および経糸カ
バーファクター(WCF)が下記(1)式および(2)
式を同時に満足することを特徴とする高密度織物。 WD≦FD …(1) WCF>1450 …(2) - 【請求項2】 経糸のカバーファクター(WCF)およ
び緯糸のカバーファクター(FCF)が下記(3)式を
満足することを特徴とする請求項1記載の高密度織物。 0.60≦FCF/WCF≦0.68 …(3) - 【請求項3】捲縮加工糸が仮撚加工糸であることを特徴
とする請求項1または2記載の高密度織物。 - 【請求項4】 織物を撥水処理した後の耐水圧が100
0mm水柱以上であることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の高密度織物。 - 【請求項5】 織物の緯引裂強力が1000g以上であ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高
密度織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04062697A JP3633185B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 高密度織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04062697A JP3633185B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 高密度織物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10245741A true JPH10245741A (ja) | 1998-09-14 |
JP3633185B2 JP3633185B2 (ja) | 2005-03-30 |
Family
ID=12585761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04062697A Expired - Lifetime JP3633185B2 (ja) | 1997-02-25 | 1997-02-25 | 高密度織物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3633185B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100462502B1 (ko) * | 2001-11-05 | 2004-12-17 | 주식회사 효성 | 폴리에스터 극세 섬유 직물의 제조방법 |
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WO2019150937A1 (ja) | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 東レ株式会社 | 平織物、その製造方法およびステントグラフト |
-
1997
- 1997-02-25 JP JP04062697A patent/JP3633185B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP4575199B2 (ja) * | 2005-03-10 | 2010-11-04 | 帝人ファイバー株式会社 | ぬれ感の少ない織編物および繊維製品 |
US9670605B2 (en) | 2010-09-07 | 2017-06-06 | Toyobo Specialties Trading Co., Ltd. | High-density fabric |
WO2019150937A1 (ja) | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 東レ株式会社 | 平織物、その製造方法およびステントグラフト |
KR20200112812A (ko) | 2018-01-30 | 2020-10-05 | 도레이 카부시키가이샤 | 평직물, 그 제조 방법 및 스텐트 그래프트 |
US12053367B2 (en) | 2018-01-30 | 2024-08-06 | Toray Industries, Inc. | Plain-weave fabric, method for manufacturing same, and stent graft |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3633185B2 (ja) | 2005-03-30 |
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