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JPH0339761B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0339761B2
JPH0339761B2 JP61278876A JP27887686A JPH0339761B2 JP H0339761 B2 JPH0339761 B2 JP H0339761B2 JP 61278876 A JP61278876 A JP 61278876A JP 27887686 A JP27887686 A JP 27887686A JP H0339761 B2 JPH0339761 B2 JP H0339761B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel plate
roll
flat
peak
roughness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61278876A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63132702A (ja
Inventor
Kusuo Furukawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP61278876A priority Critical patent/JPS63132702A/ja
Priority to US06/948,122 priority patent/US4798772A/en
Priority to CN87100257A priority patent/CN1010752B/zh
Priority to EP87300321A priority patent/EP0234698B1/en
Priority to DE8787300321T priority patent/DE3766627D1/de
Priority to CA000527476A priority patent/CA1305298C/en
Priority to KR1019870000319A priority patent/KR900006496B1/ko
Priority to BR8700220A priority patent/BR8700220A/pt
Publication of JPS63132702A publication Critical patent/JPS63132702A/ja
Publication of JPH0339761B2 publication Critical patent/JPH0339761B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は自動車ボデイ外板や家庭電気製品外
装板の如く、塗装工程の前又は後でプレス加工等
の成形加工を施して使用に供される薄鋼板たとえ
ば冷延鋼板、溶融亜鉛めつきないしは各種電気め
つき鋼板などの塗装用鋼板及びその製造方法に関
するものである。 この種の塗装用鋼板の代表例としての冷延薄鋼
板は、冷間圧延後脱脂清浄を行ない、さらに焼鈍
した後調質圧延を施して製造するのが通常であ
り、ここで調質圧延の目的の一つは、表面をダル
仕上げしたワークロールを用いて軽度の圧延を行
うことによつて鋼板表面に適度の表面粗さを与
え、プレス成形時における耐焼付性を向上させる
ことである。 ところでこのような調質圧延に使用されるワー
クロールの表面をダル仕上げするための方法とし
ては、従来シヨツトブラストによる方法と、放電
加工による方法とが実用化されている。これらの
方法による調質圧延用ワークロールのダル仕上げ
の場合、ロール表面には不規則な粗度プロフイル
が形成されるため、調質圧延後の鋼板表面は不規
則な山と谷で構成された粗面を呈する。このよう
な粗面が形成された鋼板についてプレス加工を施
せば、谷部に潤滑油を貯留されてプレス金型と鋼
板との摩擦力を低減させ、プレス作業を容易にす
ると同時に、金型との摩擦力によりはく離した金
属粉を谷部にトラツプして焼付きを防止すること
ができる。 近年、乗用車はもちろん、軽自動車、ワゴン
車、さらにはトラツクに至るまで塗装後のボデー
の塗装仕上り品質の良さは、自動車の総合的な品
質の高さを顧客に対し直接的に視覚によつて訴え
ることができるため、極めて重要な品質管理項目
となつている。ところで塗装面の評価項目として
は種々のものがあるが、そのうちでも特に塗装面
の乱反射が少なく光沢性に優れていること、およ
び写像の否みが少ないことすなわち写像性が優れ
ていることが重要であり、これらの光沢性と写像
性をあわせて一般に鮮映性と称している。 塗装面の鮮映性に対しては、塗料の種類や塗装
方法も影響を与えるが、塗装下地として鋼板表面
の粗面の影響も強く受ける。すなわち鋼板表面の
平たん部分の占める割合が少なくて粗面の凹凸が
激しければ、塗装面でも凹凸が大きくなり、その
結果光の乱反射を生じて光沢性を損うとともに、
写像の否みを招いて写像性の低下を招き、前述の
鮮映性を悪化させることになる。一般に鋼板表面
の粗さは中心線平均粗さRaで表わすことが多い
が、中心線表面粗さRaが大きいほど、山と谷の
振幅が大きくなり、そのため塗装面の凹凸が激し
くなり、前述のように鮮映性を劣化させる。 鮮映性の評価の方法としては種々の方式が開発
されているが、最も一般的には、米国のハンタ
ー・アソシエイツ・ラボラトリー(Hunter
Associates Laboratory)社製のドリゴン
(DORIGON)メータによる測定値すなわちDOI
(Distinctness of Image)値が使用されている。
このDOI値は、試料表面に対し入射角30゜で光を
入射し、その正反射光強度Rsと正反射角に対し
±0.3゜での散乱光強度R0.3の値を用いて、次式で
表わされる。 DOI値=100×(Rs−R0.3)/Rs ところで前述のように従来のシヨツトブラスト法
や放電加工によりダル仕上げされたワークロール
を用いて鋼板に調質圧延を施した場合、既に述べ
たように鋼板表面は不規則な山と谷で構成された
粗面を呈し、板面と平行な面は非常に少ない。こ
のように不規則な山と谷を有する鋼板表面に塗装
を行なえば、山と谷との間の斜面に沿つて塗膜が
形成されるため、例えば後に改めて説明するよう
に板面と平行な塗膜面の占める割合が少なくな
り、鮮映性を悪化させる。 従来のシヨツトブラスト法や放電加工法ではこ
のような問題を避け得ず、したがつて充分に優れ
た塗膜面の鮮映性を得ることが困難であつた。 (従来の技術) 塗膜面の鮮映性を改善のため、レーザによるダ
ル加工した調質圧延ワークロールの利用が試みら
れ始め(文献は見当らない。)たが通常のレーザ
によるダル加工技術によつても板面に転写形成さ
れる平たん部の面積率ηが80%以下であつたた
め、DOIは、98を達成することは困難であり、自
動車の最高級の鮮映性品質を実現できなかつた。 (発明が解決しようとする問題点) この発明は以上の事情を背景としてなされたも
ので、鋼板表面の粗度プロフイルを改良すること
により、塗装後の塗膜表面の凹凸を少なくし、平
たん部分の占める割合をより多くすることによつ
て、光の正反射率の向上と写像の否みを少なくし
て、塗装後の鮮映性の優れた鋼板を提供し、併せ
てそのような優れた表面粗度プロフイルを有する
鋼板を効率良く製造する方法を提供することを目
的とするものである。 換言すれば、この発明は、従来使用されていた
塗料と塗装方法には何ら変更を加えずに、鮮映性
を従来よりも格段に向上させ得る塗装用鋼板およ
びその製造方法を提供するものである。 (問題点を解決するための手段) 上記の目的は次の事項によつて有利に実現され
る。 板面の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μmの範囲
内にあり、かつその表面粗さを構成する微視的形
態が、平坦んな山頂面を有する台形状の山部と、
その周囲の全部または一部を取囲むように形成さ
れた溝状の谷部及び山部の間であつてかつ谷部の
外側にその谷部の底によりも高くかつ山部の山頂
面より低いかまたは同じ高さに形成された中間平
たん部とによつて構成され、しかも隣り合う山部
の平均中心間距離をSm、谷部の外縁の平均直径
をD、山部の平たんな山頂面の平均直径をd0、山
部の平たんな山頂面と前記中間平たん部の平たん
面の面積の和が板面の全面積に占める割合をη
(%)と定義して、 1.7<Sm/D3.0 Sm−D450(μm) 30(μm)d0500(μm) 80(%)η95% を満足するように構成されていることを特徴とす
る、塗装用鋼板(第1発明)。 予め調質圧延用ワークロールの表面に、微小な
クレータ状の凹部とその凹部外縁において表側に
リング状に盛り上がつた盛り上がり部との集合か
らなり、かつ隣り合う凹部間の平均中心間距離
Smとリング状盛り上がり部の外縁の直径Dとの
比Sm/Dが1.7〜3.0の範囲内、Sm−Dが450μm
以下とされた表面模様を形成する模様付け加工
を、高密度エネルギ源を用いて施しておき、その
表面模様付けされたワークロールを、調質圧延を
すべき鋼板の片面もしくは両面に用い、調質圧延
伸び率λを0.3%以上として、調質圧延すること
によりワークロール表面の模様を鋼板表面に転写
することを特徴とする、塗装用鋼板の製造方法
(第2発明)。 発明者らは、調質圧延用ワークロールのダル仕
上げの方法について従来とは異なるレーザ加工に
よる方法を検討し、種々実験・研究を重ねたとこ
ろ、レーザの如き高密度エネルギ源を用いるダル
加工により仕上げたロールにより調質圧延した鋼
板は、表面粗度を構成する山の頂部が平たんとな
り、また山と山との間の谷部も平たん部が多いこ
とは、塗装時における塗膜最外層の平たん化に有
利であることを意味する。すなわち、この場合に
は、シヨツトブラスト材や放電加工材の場合のよ
うな不規則な粗面に比べて光の乱反射が少なく、
鮮映性が向上すると考えられる。 そこでさらに実験を重ねた結果、塗装後の塗膜
の鮮映性を向上させ得る鋼板表面の粗度プロフイ
ル並びにその粗度プロフイルを有する鋼板を製造
する方法に関しさきに特願昭61−7769号明細書に
開示した。 しかし、これでは、なお鮮映度DOIを98以上に
することは、むつかしかつた。そこで、自動車の
外板のプレス加工における加工率は、たかだか10
%未満と、小さいことに着目してさらに実験を重
ねたところ、このような低加工率でのレーザによ
るダル目パターンを工夫し、より鮮映性の向上に
有利なるよう改良する発明をなすに至つたわけで
ある。 前記高密度エネルギ源としては、レーザが最適
であるが、このほかプラズマ、電子ビームなども
適用可能である。 調質圧延で上記のダル仕上げを施す薄鋼板とし
ては冷延鋼板が通例であるが、すでに述べたよう
に溶融亜鉛めつき又は各種の電気めつきの如きを
予め施したいわゆる表面処理鋼板はもちろん、場
合によつては、熱延薄板であつても差し支えな
い。 (作 用) 〔1〕 レーザによる調質圧延ワークロールのダ
ル目付け: 先ず高密度エネルギ源、例えばレーザにより調
質圧延用のワークロールを回転させながら、ロー
ルの表面にレーザパルスを次々に投射し、レーザ
エネルギによりロール表面を規則的に溶融させ
て、規則的にクレータ状の凹部を形成する。その
状態を第1図に示す。第1図において1はロール
3の表面に形成されたクレータ状の凹部(以下単
にクレータと記す)であり、そのクレータ1の周
囲には溶融したロール母材金属がロール表面3A
からリング状に盛り上がつたフランジ状の盛り上
がり部(以下単にフランジと記す)2が形成され
る。なおこのフランジ2を含むクレータ1の内壁
層は、ロール母材組織4に対し熱影響部5となつ
ている。 上述のようなレーザによるダル目付け加工では
レーザパルスによつて形成されるロール表面上の
クレータ1の深さと直径は、入射されるレーザの
エネルギの大きさと投射時間によつて決定され、
これは通常のシヨツトブラストロールのRa粗度
に相当する粗さを定義する量を与える。 レーザによる加熱によつてロール3を形成する
金属は、大きな照射エネルギ密度のもとで瞬時に
金属蒸気となり、このとき発生する蒸気圧力によ
つてロール表面の溶融金属が吹き飛ばされてクレ
ータ1を形成し、またその吹き飛ばされた溶融金
属はクレータ1の周囲に再固着して、クレータ1
を取囲むフランジ2を形成する。 これらの一連の挙動は、酸素ガス等の補助ガス
を照射点に目がけて吹き付けることにより一層効
良く実行される。 そしてロールを回転もしくは軸方向移動させつ
つ規則的なレーザパルスを照射することにより上
述のようなクレータ1が規則的に形成され、これ
らの次々に形成されるクレータの集合によつてロ
ール表面は粗面を呈することとなる。 このようにして形成されたロールの表面の粗面
の情況を第2図、第3図に示しこれらの図から明
らかなように、隣り合うクレータ1の間の部分
は、もののロール表面のまま平たん面6となつて
いる。 ここで、隣り合うクレータの相互間の間隔は、
ロールの回転駆動した向きにはロールの回転速度
と関連付けてレーザパルスの周波数を制御するこ
とにより、またロールの軸方向に対してはロール
が1回転するごとにレーザの照射位置をロール軸
方向へ移動させるピツチを制御することによつ
て、調節可能である。 なお以上の説明は高密度エネルギ源としてレー
ザを用いた場合について説明したが、プラズマあ
るいは電子ビーム等の他の高密度エネルギ源を用
いた場合も同様である。 〔2〕 調質圧延による鋼板表面へのダル目転
写: 前述のようにしてレーザ等によりダル加工を施
したワークロールを用い、調質圧延工程において
鋼板、例えば焼鈍済みの冷延鋼板に軽圧下率の圧
延を施すことによつてロールのダル目が鋼板表面
に転写され、鋼板表面に粗面が形成される。 この過程における鋼板表面を微視的に観察すれ
ば、第4図に示すように、ロール3の表面でほぼ
均一な高さをフランジ2が、鋼板7の表面に強い
圧力で押し付けられ、これにより、ロール3の材
質よりは軟質な薄鋼板7の表面近傍で材料の局所
的塑性流動が生じて、ロール3のクレータ1の内
側へ鋼板7の金属が流れ込んで粗面が形成され
る。 このとき、クレータ1の内側において盛り上が
つた台形状の山部の頂面8は、もとの鋼板表面の
まま平たん面となり、またロール3における隣り
合うクレータ1間のフランジ2外側の平たん面6
に押し付ける中間平たん9はそのまま平たん面と
なり、かつ前者の平たん頂面8は後者中間平たん
部9によりもやや高いかまたは同じレベルとな
る。したがつて調質圧延後の鋼板7の表面の粗面
の微視的形態は、第5図、第6図に示すように、
平たん山頂面8を有する台形状の山部10と、そ
の周囲を取囲むように形成された溝状の谷部11
と、隣り合う山部10の間であつてかつ谷部11
の外側にその谷部11の底よりも高くかつ山部1
0の山頂面8より低いかまたは同じレベルに形成
されることになる。 上述のところから明らかなように、調質圧延を
経た鋼板表面は、山部10の山頂面8と中間平た
ん部9からなる平たんな部分の占める割合が多く
なり、山部10と谷部11の間の傾斜面13の割
合は原理的に少なくなる。 それに対してシヨツトブラスト加工や放電加工
によつて粗度付け加工を施されたロールの場合
は、粗度を形成するロール表面の山は第7図A,
Bに示すように正規分布に近い種々の山高さを有
しており、この場合は調質圧延の過程で第8図に
示すようにロール3の表面の山が鋼板7の板面に
食い込み、ロール表面の粗面プロフイルと鋼板7
の原板表面の粗面プロフイルとが合成されて、調
質圧延後の鋼板7には原理的に山と谷によつて形
成される傾斜面の割合が多くなるのである。 したがつてこの場合はレーザによりダル目付け
されたロールによつて調質圧延された鋼板とはそ
の表面構造およびその形成過程が全く異なること
がわかる。 第9図Aに、従来のシヨツトブラスト法により
ダル加工されたロールを用いて調質圧延を施した
場合の調質圧延後の鋼板表面の粗度の傾斜角分布
を示し、第9図Bにはその傾斜角の定義を示す。 ところで、鮮映性を表わすDOI値は前述のよう
に正反射角に対し±0.3゜の散乱光の比で表わされ
るから、平たん性傾斜角が0.3゜以内の谷の割合が
多い場合に良好と判定できるが、第9図Aの場合
には±0.3゜以内の傾斜角の占有率はわずか13%で
あり、2次元では(0.13)2×100=1.7%に過ぎな
い。 これに対しレーザでダル加工したロールを用い
た調質圧延した場合には1桁大きな平たん率が得
られるのである。 〔3〕 ロールおよび調質圧延後の鋼板表面の粗
度プロフイル各部の寸法の定義: ここでは前述のようにレーザによりダル加工さ
れたロール表面の粗度プロフイルにおける各部の
寸法、およびそのロールにより調質圧延された鋼
板の粗度プロフイルにおける各部の寸法を、第1
0図を参照して次のように定義する。 D:ロール表面のフランジ2の平均外径=鋼板表
面の谷部11の外縁の平均直径 d:ロール表面のクレータ1の平均直径 d0:鋼板表面の山部10の平たんな山頂面8の平
均直径 H:ロール表面のクレータ1の深さ h1:ロール表面のフランジ2の高さ=鋼板表面の
中間平たん部9から谷部11の深さ h2:鋼板表面の山部10の平たんな山頂面8の中
間平たん部9からの高さ Sm:ロール表面の隣り合うクレータ1の平均中
心間距離 =鋼板表面の隣り合う山部10の平均中心間
距離 α:ロール表面のフランジ2の幅 〔4〕 調質圧延後の鋼板表面の平たん部の面積
率ηに及ぼす影響: 前述のように定義される値を用い、ロール表面
の粗度プロフイルを構成するパターンと調質圧延
の条件が、調質圧延後の表面の平たん部の面積率
ηにとのような影響を与えるかについて検討を行
なつた。 ここで平たん部の面積率ηは、第11図に示す
ように、山部10の平たんな山頂面8の面積占有
率η1と、中間平たん部9の面積占有率η2との和で
表わされる。 η=η1+η2 ……(1) である。ここで、η1の値は調質圧延における圧下
率によつて変化する。なぜならば、圧下率が変化
すれば、鋼板金属がクレータ1の内側に流入する
程度が変化し、そのため山部10の山頂部8の直
径d0が変化するからである。一方η2の値はSm/
Dの比の値に応じて一定の数値となる。 このSm/Dの比は、後述するように次の(2)式
の範囲内とされる。 1.7<Sm/D≦3.0 ……(2) そしてη1は次の(3)式により定まり、また(4)式で
示すようにd0はdと一定の関係となり、η2
Sm/Dの値に応じて式(5)によつて求められる。 η1=π(d0/Sm)2/4 ……(3) d0=Kd ……(4) η2=1−π(D/Sm)2/4 +a{(D/Sm)2COS-1(Sm/D) −√()2−1} ……(5) 但し(5)式において、 Sm/D≧1のとき a=0 ……(6) Sm/D<1のとき a=1 ……(7) 前記の(2),(5),(6),(7)より、η2は次の範囲で変
化することになる。 0.78<η2<0.95 ……(8) ここで、ロール表面および鋼板表面の粗度プロ
フイル断面形状について第12図に示すようにx
軸、y軸をとり、クレータ1の断面形状をy=
COxであると仮定すれば、d=πと置いて COS d/2=0 ……(9) またCOSd0/2=h2から、 d0=2COS-1h2 ……(10) ここで、クレータ1により鋼板表面に転写され
た山部10の高さh2と、クレータ1の深さHとの
比h2/Hを粗度転写率と言うことができるが、上
述の例ではクレータ1の深さHを1としているか
ら、粗度転写率はh2/1、すなわちh2で表わせる
ことになる。 粗度転写率はh2/1、すなわち山部10の高さ
h2は調質圧延の圧延伸び率λによつて定まる関係
となる。すなわち h2=f(λ) ……(11) この関係を、次のような実験により求めた。 原板としてはRa粗度が0.38μmの板厚0.32μmの
SPCC鋼板を用い、調質圧延用ロールとしてはレ
ーザによりRa粗度を3.45μmとした200mmφのHs
硬度94のものを用いて、種々の圧延伸び率λで調
質圧延を施した。その結果を第13図に示す。 第13図から、調質圧延伸び率λが1.5%程度
までは粗度転写率h2/1は直線的に増加するが、
λが1.8%を越えれば粗度転写率が飽和すること
がわかる。 さらに第13図の結果を用いて、前記のd0
k,k2の値を求めたところ、第1表に示す結果が
得られた。
【表】 ところで、通常のプレス成形用の冷延薄鋼板の
平均的な粗さであるRa1.0〜3.0μmとなるように
レーザでダル加工を施した場合、クレータの周囲
のフランジの幅αは0.09×D程度となる。したが
つてdは次式で表わせる。 d=0.82D ……(12) また(4)式に(12)式を用いれば、 d0=0.82kD ……(13) となり、したがつて(3)式は次のように表わせる。 η1=π(0.82kD/Sm)2/4 =0.5281k2(D/Sm)2 ……(14) 式(5)、(6)、(7)、(8)、(14)および第1表の結果
から、平たん部の面積率ηは、第2a表、第2b表、
第2c表に示す値となる。
【表】
【表】
【表】 このηをSm/Dの値に応じて図示すれば、第
14図のように表わせる。またこの関係は、次の
(15)式で一般化することができる。 η=η1+η2 =0.5281k2(D/Sm)2+1−π/4(D/
Sm)2 +a{(D/Sm)2COS-1(Sm/D) −√()2−1)} ……(15) 第14図から、平たん部の面積率Sm/Dの比
によつて大きく変化ことが明らかである。また調
質圧延用の伸び率λによつてもηは変化し、特に
Sm/Dが小さい場合にはλの変化による大きな
影響を受ける。 〔5〕 調質圧延伸び率λの下限: 前述のように調質圧延伸び率λはηに影響を与
えるが、λが余りに小さければ調質圧延作業自体
が不安定となつて鋼板表面へのダル目転写が困難
となる。発明者等の実験によれば、調質圧延伸び
率が0.3%以上であればダル目転写が可能となる
ことから、調質圧延の伸び率λは0.3%以上とし
た。 〔6〕 平たん部面積率η及びSm/Dの下限: レーザにより調質圧延ワークロールのダル目付
け加工を行なうにあたつて、Sm,D,dを変化
させ、また調質圧延の伸び率λを変化させて、
種々の平たん部面積率ηを有する鋼板(いずれも
Raはほぼ1.5μm)を作成し、3コート塗装によ
り黒色の塗装を施した後、表面のDOIを測定した
ところ:第15図に示す結果が得られた。 第15図からηが大きくなればそれに伴つて
DOI値が増すこと、、すなわち鮮映性が良好とな
ることが明らかである。そして最近の乗用車の車
体塗膜においては、最高の鮮映性を呈するために
はDOI値が98以上であることが望ましく、そのた
めにはηを80%以上とすることが望ましい。従つ
て、第15図より、ηの下限を80%とする。従つ
て通常の調質圧延圧下率0.8〜1.2%でη=80%を
確保するためには第14図よりSm/Dの下限を
1.7とする。 〔7〕 Sm/D、Sm−Dの上限およびηの上
限: 既に〔3〕項において定義したD、Sm、H等
のロールの粗度のプロフイル各部の寸法は、ここ
までの説明で明らかなように、調質圧延用ロール
にレーザにより粗度付け加工施す際のロール回転
数、レーザパルス周波数、レーザ出力、レーザ照
射点の送り速度、レーザ照射時間、あるいはO2
ガス等の補助ガスの吹き付け条件などを調節する
ことによつて変化させることができる。ここで、
一般の加工用冷延鋼板に適当な0.5〜5μmのRa粗
度をレーザでダル目付け加工されたロールによる
調質圧延で実現する場合、ロール表面でのフラン
ジ幅αは20〜40μm程度であり、またフランジ高
さh1は5〜30μm程度となる。 一方、鋼板表面に形成される粗度プロフイル
は、Sm/Dの値によつて第16図A,B,Cに
示す3種のパターンが得られる。すなわちSm/
Dが1の場合には第15Aに示すように隣り合う
連続溝状の谷部11が頂度接する状態となり、
Sm/D>1の場合には第16図Bに示すように
隣り合う谷部11が離れ、逆にSm/D<1の場
合には第16図C9に示すように隣り合う谷部1
1同士が互いに重なり合う状態となる。 このようにSm/Dの値を変えることによつて
種々の粗度プロフイルパターンを得ることができ
るが、発明者は種々のSm/Dの値を有する調質
圧延用ロールをレーザ加工により製作し、適正な
調質圧延圧下率となるように焼鈍された冷延鋼板
に対し調質圧延を施して、ダル目付けを行なつ
た。そして各鋼板についてプレス加工試験と塗装
試験を実施したところ、以下のような知見を得
た。すなわち、ロールのSm/Dの値が著しく大
きくなれば、第17図に示すようにロール3によ
つて鋼板7に調質圧延を施しダル目付けする際
に、鋼板表面の隣り合う山部10と山部10との
中間に存在する中間平たん部9の面積が過大とな
り、そのためこのような鋼板に対し第18図に示
すようにプレス加工を施せば、その幅広い中間平
たん部9においてプレス成形作業中に発生する金
属はく離粉13が山部11に捕捉されにくくなつ
ていつまでも金属はく離粉13がプレスツール1
4と中間平たん9との間に残る。またSm/Dが
著しく大きいことは、プレス潤滑油を貯留してお
く役割を果たす谷部11のスペースが相対的に小
さくなることを意味するから、潤滑不良が生じ易
くなる。そしてこれらの結果、Sm/Dが大き過
ぎれば、プレス加工時の焼付きが発生し易くなつ
てしまうのである。 またここで、中間平たん9の幅、すなわち
(Sm/D)の絶対値についても次の理由により規
制する必要がある。 レーザダル加工によつてロール表面に形成され
るフランジの大きさ、すなわち幅αと高さh1はレ
ーザによつて溶融されるクレータ状の凹部1の金
属の一部がその周辺に盛り上がり、再固着する過
程に関係するから、Dが大きい場合はα、h1とも
大きくなる。つまりDが大きい場合はプレス加工
時の潤滑油貯油能力と金属はく離粉13のトラツ
プ能力が大きいことになり、焼付発生防止にはこ
のことが重要な意味を持つが、その有効性は以下
の場合に限定される。すなわち金属はく離粉13
が発生した後、プレス加工の進行に伴なつてそれ
が次第に堆積してゆき、遂には焼付きに至るまで
のプレス金型と被加圧材料との相対的なすべり長
さの範囲内に、金属粉をトラツプできる溝状等の
凹部が被加工材の表面に存在している場合であ
る。そのような条件を満足させるためには、中間
平たん部の幅(Sm−D)の絶対値をある値によ
りも小さくなるようにすることが必要である。 本発明者等の上記実験によれば、乗用車の車体
の外側に使用される、さほど加工率の高くない鋼
板の場合、プレス加工の歪率は10%以内であり、
Sm/Dの値が3.0を越えなければ、上述のような
プレス成形加工時における焼付は多発しないこと
を見出した。(第23図) また焼付多発を防止するためには中間平たん部
9の幅(Sm−D)の絶対値を450μmより小さく
する必要があることを見出した。(第24図)そ
の実験の一部の結果を第3表に示す。なお第3表
中における (Sm−D)1、(Sm−D)2の値はそれぞれ第1
9図に示す通りである。
【表】
【表】 またSm/Dの値は、既に説明した第14図に
示すように、鋼板表面の平たん部分の面積率ηと
相互に関連している。発明者らの上述の実験によ
れば、第3表からも理解できるように、平たん部
分の面積率ηが95%を越えれば焼付が多発する。 したがつてこの発明では焼付の発生しない良好
なプレス成形性を有する鋼板とするため、Sm/
Dの比の上限を3.0、平たん部分面積率ηの上限
を95%、(Sm−D)の上限を4.0μm未満とする。
〔9〕 鋼板表面の山部の平たんな山頂面の径d0
の上限: 鋼板表面の粗面の微視的なプロフイルを構成す
る山部10の平たんな山頂面8は、プレス成形加
工においてプレス負荷を担う面であり、所謂ベア
リングエリアに相当する。 この山頂面8の径d0が大きければ、その山頂面
の平たん面積が大きくなり、前述の〔7〕項にお
いて述べたSm/D、ηが大きい場合と同様にプ
レス加工時において焼付が発生し易くなる傾向を
示す。本発明者の実験によればd0が500μmでは焼
付が発生し易くなることが判明している。またこ
のようにd0が500μmを越える広い山頂面8を形成
するためには、ロールのクレータ1の径自体も大
きくする必要があり、その場合クレータ生成のた
めのレーザパルス照射に要するエネルギ量が過大
となり、必要以上に大出力のレーザ発振器を用い
るか、またはロールの回転数を遅くして照射時間
を長くすることが必要となり、いずれにしても経
済的に不利となるばかりでなく、全体的な処理効
率や信頼性の低下を招く。したがつてd0は500μm
以下であることが必要である。 一方山部10の山頂面8の径d0が小さ過ぎれ
ば、プレス加工時において山部10が圧縮応力と
剪断応力によつて破壊され易くなり、そのためそ
の山部で発生する金属粉が多くなつてこの場合も
焼付きを発生し易くなる。本発明者の実験によれ
ば特にd0が30μm未満の場合に焼付が発生し易く
なることが判明している。さらに、d0を小さくす
ればそれに伴つて必然的にDの値も小さくなるか
ら、d0を小さくして、しかも前述の〔7〕項で述
べたようにSm/D≦3.0を満足させるためには、
Smの値自体も小さくしなければならない。すな
わちロールのクレータ間隔を小さくしなければな
らない。そのためには、ロールにレーザ加工を施
す際のロール回転数を極端に低くするかまたはレ
ーザパルス周波数を極端に上げなければならず。
いずれにしても経済的に不利となる。これらの理
由から、山部10の山頂面8の径d0は30μm以上
とする必要がある。 なおここでは山頂面8の径d0は平均直径で30〜
500μmの範囲内であれば良いが、実際にレーザ等
の高密度エネルギ源を用いてクレータ1をロール
に形成しかつ調質圧延により山部10を形成した
場合、山部10の平たんな山頂面8の平面形状は
必ずしも真円形となるとは限らず、長円形となつ
たりあるいは不規則な形状となることも多い。し
たがつてその場合には、各山頂の長径の平均値が
500μm以下で、かつ各山頂面の短径の平均値が
30μm以上となるように調整することが望ましい。
もちろん、すべての山頂面の長径のうち最大のも
のが500μm以下、すべての山頂面の短径のうち最
小のものが30μm以上となるようにすることが適
切である。 〔10〕 鋼板の中心線表面粗さRa: 前述のようにこの発明では鋼板の粗面を形成す
る微視的プロフイルを規制することが最も重要で
あるが、微視的プロフイルばかりでなく、鋼板表
面の粗さも規制する必要がある。 すなわち粗面の微視的プロフイルを前述のよう
に規制したとしても、中心線平均粗さRaが
2.0μmを越えれば塗膜の鮮映性が充分に良好とな
らず、一方Raが0.3μm未満ではプレス加工時に
おいて焼付が発生し易くなる。したがつてRaは
0.3〜2.0μmの範囲内とした。 〔11〕 まとめ: 以上から、レーザ等の高密度エネルギ源により
ダル加工したロールによつて調質圧延された鋼板
が良好なプレス成形性(特に耐焼付性)を有し、
かつ塗装後において乗用車で求められる優れた塗
膜鮮映性、望ましくはDOI値にして98%以上の鮮
映性を有することとするためには、鋼板表面の微
視的粗度プロフイルの条件として (i) 平たん部分(山部の山頂面および中間平たん
部)の面積の和が板面全体の面積に占める割合
(平たん面積占有率)μmが80%以上、95%以下
であること、 (ii) 山部の平均中心間距離Smと谷部の外縁の平
均直径Dとの比Sm/Dが1.7以上、3.0以下の
範囲内にあり、かつSm−Dが450μm未満であ
ること、 (iii) 山部の山頂面の平均直径d0が30μm以上、
500μm以下の範囲内にあること、 が必要であり、さらにこのほか中心線平均粗さ
Raが0.3〜2.0μmの範囲内にあることが必要であ
る。また、調質圧延時の条件としては、その調質
圧延の伸び率λが0.3%以上であることが必要で
ある。 上記各条件のうち、特に重要なSm−Dの比お
よびd0の適正範囲の関係をその範囲の限定理由の
要約とともに第20図に示す。 (実施例) 素材鋼板として、C0.04%、Mn0.2%、P0.02
%、S0.015%、N0.003%、O0.005%を含有し、
冷延圧下率69.2%で、冷延しさらに箱型焼鈍炉で
焼鈍した板厚0.8mmの冷延鋼板を用いた。 調質圧延ようワークロールとして、レーザパル
ス加工よりダル加工を施したダルロール、従来の
シヨツトブラスト法によりダル加工を施したダル
ロール、およびダル加工を施さないプライトロー
ル材をそれぞれ用意し、前述の冷延鋼板に各ロー
ルで調質圧延伸び率λが0.5〜2.5%の範囲内で調
質圧延を施した。 ここでブライトロールの表面粗度Raは0.15μm
であり、またダルロールの表面粗度はRa1.1〜
5.6μmの範囲内で種々変化させた。そして特にレ
ーザ加工によりダル加工を施したロールの表面粗
度プロフイルは、 甲サンプルとして 0.85≦Sm/D≦1.7 Sm−D<280μm 50μm≦d≦500μm 35μm≦H≦120μm h1≒1/3H のものと、 乙サンプルとして 1.7≦Sm/D≦3.0 Sm−D<450 50≦d≦500 35≦H≦120 h1≒1/3H のものとを用意した。 上述のようにして調質圧延した後の鋼板表面の
粗度は、ブライトロールを用いた鋼板(プライト
仕上材)ではRa0.08μm、ダルロールを用いた鋼
板(ダル仕上材)ではRa0.6〜2.25μmであつた。
なお特にレーザ加工よりダル加工を施したロール
によつて調質圧延した鋼板では、その表面粗度プ
ロフイルは、 甲サンプル用には、 0.85≦Sm/D≦1.7 Sm−D<280μm 30μm≦d≦500μm 乙サンプル用には 1.7≦Sm/D≦3.0 Sm−D<450 30<d500 であつた。 次いで調質圧延後の各鋼板について、次のよう
な条件で化成処理を行なつた。 処理材:デイツプ処理用細粒型リン酸塩系薬剤 デイツプ条件:43℃×120秒 皮膜重量:2.3±0.2g/cm2 前処理:脱脂、水洗、表面調整 後処理:水洗、純水洗、乾燥 化成処理後、次のような条件で3コートの塗装
を施した。 塗装姿勢:水平塗装 下塗り:カチオンED塗料18〜20μm厚 中塗り:シーラー30〜35μm厚 上塗り:トツプコート30〜35μm厚 また各工程ともサンデイングは行なわなかつ
た。 塗装後の塗膜表面について、DORIGONメー
タによりDOI値の測定を行なつた。 その結果については、それぞれの鋼板の表面粗
さRaに対応して3コートの場合を第21図に示
す。なお第21図および以下の文中においてLT
材はレーザによりダル加工したロールにより調質
圧延した鋼板、EDT材は放電加工によりダル加
工したロールにより調質圧延した鋼板、SB材は
シヨツトブラストによりダル加工したロールによ
つて調質圧延した鋼板を表わす。 第21図から明らかなように3コート塗装の場
合のLT材甲は、EDT材及びSB材と比較して
DOI値にして10〜11程度鮮映性が優れているが
LT材乙はそれよりも、更にDOI値で1ポイント
優れており、DOI値98を達成している。 なお、既に述べたように、塗膜の鮮映性はDOI
値で98%以上が望ましいとされているが、上述の
例において3コート塗装のLT材では第21図に
示すようにDOI値98以上が得られることが明らか
である。なおまた、別途行なつた乗用車用の外板
部品のプレス加工試験によれば、第21図のLT
材乙サンプルはプレス加工時に焼付きは発生しな
いことが確認された。 (発明の効果) この発明の塗装用鋼板によれば、プレス成形性
を損うことなく、塗膜の鮮映性を従来よりも向上
させ得る顕著な効果が得られ、またこの発明の塗
装用鋼板製造方法によれば、上述のように塗膜の
鮮映性が優れた鋼板を実際的に製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法において高密議エネル
ギとしてレーザパルスを用いてワークロールの表
面をダル加工したときのロール断面の状態を示す
模式的な断面図、第2図は上記レーザパルスによ
りダル目付け加工されたロールの表面の粗面プロ
フイルを示す模式的な断面図、第3図は第2図に
対する平面図、第4図は上記ロールにより調質圧
延を施している状態を示す模式的な断面図、第5
図は上記ロールにより調質圧延された鋼板表面の
粗面のプロフイルを示す模式的な断面図、第6図
は第5図に対する平面図、第7図Aは従来のシヨ
ツトブラスト加工によりダル目付け加工されたロ
ール表面の粗面の山高さ分布を示す図、第7図B
は従来の放電加工によりダル目付け加工されたロ
ール表面の粗面の山高さ分布を示す図、第8図は
従来の方法でダル加工されたロールにより鋼板を
調質圧延してダル仕上げする際の状況を示す説明
図、第9図Aは従来のシヨツトプラスト法により
ダル加工されたロールを用いて調質圧延した場合
の鋼板表面の粗℃の傾斜角分布を示す図、第9図
Bは第9図Aにおける傾斜角の定義を示す図、第
10図は調質圧延用ロールおよび鋼板の表面の粗
面を形成するプロフイルの各部の寸法の定義を示
すための説明図、第11図は平たん部の面積率η
(=η1+η2)の定義を説明するための模式図、第
12図はロール表面おける鋼板表面の粗度プロフ
イルの近似計算のための説明図、第13図は調質
圧延伸び率λと粗度転写率h2/1との関係を示す
線図、第14図は鋼板表面の平たん部分の面積率
ηと調質圧延伸び率λとの関係を、種々のSm/
Dの値に応じて示す相関図、第15図は3コート
塗装を施した場合の鋼板き平たん部面積率ηと塗
膜のDOI値との関係を示す相関図、第16図A,
B,Cは、Sm/Dを変えた場合の鋼板表面の平
面的な粗度プロフイルの変化を示す説明図、第1
7図はSm/Dの比が過大な場合のロール表面と
鋼板表面の微視的プロフイルを示す模式的な断面
図、第18図は第17図の鋼板に対してプレス加
工を施す際の作用を示す説明図、第19図は
(Sm/D)1、(Sm/D)2の関係を説明するための
模式図、第20図はSm/Dの値と鋼板表面の山
部山頂面の直径d0の適正範囲の関係を示す説明
図、第21図は実施例における3コート塗装の場
合の鋼板の中心線平均粗さRaと塗膜のDOI値と
の関係を示す相関図、第22図は鮮映性を表わす
DOI値の測定方法を示すための説明図、第23
図、第24図は焼付発生とSm/D、(Sm−D)2
の関係図である。 1……ロール表面のクレータ状凹部、2……ロ
ール表面のリツグ状に盛り上つたフランジ、3…
…ロール、7……鋼板、8……鋼板表面の山部の
平たんな山頂面、9……鋼板表面の中間平坦部、
10……鋼板表面の山部、11……鋼板表面の谷
部、13……傾斜面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 板面の中心線平均粗さRaが0.3〜2.0μmの範
    囲内にあり、かつその表面粗さを構成する微視的
    形態が、平たんな山頂面を有する台形状の山部
    と、その周囲の全部または一部を取囲むように形
    成された溝状の谷部及び山部の間であつてかつ谷
    部の外側にその谷部の底によりも高くかつ山部の
    山頂面より低いかまたは同じ高さに形成された中
    間平たん部とによつて構成され、しかも隣り合う
    山部の平均中心間距離をSm、谷部の外縁の平均
    直径をD、山部の平たんな山頂面の平均直径を
    d0、山部の平たんな山頂面と前記中間平たん部の
    平たん面の面積の和が板面の全面積に占める割合
    をη(%)と定義して、 1.7<Sm/D3.0 Sm−D450(μm) 30(μm)d0500(μm) 80(%)η95% を満足するように構成されていることを特徴とす
    る、塗装用鋼板。 2 予め調質圧延用ワークロールの表面に、 微小なクレータ状の凹部と、その凹部外縁にお
    いて表側にリング状に盛り上がつた盛り上がり部
    との集合からなり、かつ隣り合う凹部間の平均中
    心間距離Smとリング状盛り上がり部の外縁の直
    径Dとの比Sm/Dが1.7〜3.0の範囲内、Sm−D
    が450μm以下とされた表面模様を形成する模様付
    け加工を、高密度エネルギ源を用いて施してお
    き、その表面模様付けされたワークロールを、調
    質圧延をすべき鋼板の片面もしくは両面に用い、
    調質圧延伸び率λを0.3%以上として、調質圧延
    することによりワークロール表面の模様を鋼板表
    面に転写することを特徴とする、塗装用鋼板の製
    造方法。 3 前記高密度エネルギ源としてレーザを用いる
    特許請求の範囲第2項記載の塗装用鋼板の製造方
    法。
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