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JPH0990715A - 帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

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Publication number
JPH0990715A
JPH0990715A JP7273516A JP27351695A JPH0990715A JP H0990715 A JPH0990715 A JP H0990715A JP 7273516 A JP7273516 A JP 7273516A JP 27351695 A JP27351695 A JP 27351695A JP H0990715 A JPH0990715 A JP H0990715A
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JP
Japan
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magnetic
charging
magnetic particles
brush
voltage
Prior art date
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Pending
Application number
JP7273516A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Ishii
保之 石井
Hiroaki Ogata
寛明 緒方
Hiroki Kisu
浩樹 木須
Hiroyuki Adachi
裕行 足立
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP7273516A priority Critical patent/JPH0990715A/ja
Priority to US08/710,998 priority patent/US5799233A/en
Publication of JPH0990715A publication Critical patent/JPH0990715A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0208Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus
    • G03G15/0241Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus by bringing charging powder particles into contact with the member to be charged, e.g. by means of a magnetic brush
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
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    • G03G2215/02Arrangements for laying down a uniform charge
    • G03G2215/021Arrangements for laying down a uniform charge by contact, friction or induction
    • G03G2215/022Arrangements for laying down a uniform charge by contact, friction or induction using a magnetic brush

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電部材2として磁気ブラシを用いた接触帯
電や注入帯電について、磁気ブラシを構成する磁性粒子
23が帯電コントラストによって被帯電体1面上に付着
することがなくて帯電不良のない均一な帯電性が得ら
れ、また被帯電体1上にピンホールが存在してもリーク
を生じない帯電が可能であり、これにより画像形成装置
にあっては良好な画像出力を行なわせること。 【解決手段】 磁性粒子23で構成されるブラシの保持
を磁気回路の空隙で行い、磁性粒子23の抵抗値が印加
電圧1〜1000Vにおいて、放電による帯電の場合は
1×105 〜1×1012Ωであり、注入帯電の場合は1
×104 〜1×107 Ωであり、磁性粒子の粒径が10
μm以上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高
磁場強度が1000×10-4〜10000×10-4Tで
あることによって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電部材、帯電装
置、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真装置(複写機・レ
ーザービームプリンタなど)、静電記録装置等の画像形
成装置において、感光体・誘電体等の像担持体、その他
の被帯電体を帯電処理(除電処理も含む)する手段とし
てはコロナ帯電器が使用されてきた。
【0003】近年は、これに代って、接触帯電装置が実
用化されてきている。これは、電圧を印加した帯電部材
を被帯電体に当接させて放電現象により被帯電体面を帯
電させるもので、低オゾン・低電力を目的としており、
中でも特に帯電部材として導電ローラを用いたローラ帯
電方式が帯電の安定性という点で好ましく、広く用いら
れている。
【0004】ローラ帯電では、導電性の弾性ローラ(帯
電ローラ)を被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印
加することによって被帯電体の帯電を行なう。
【0005】具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体
への放電によって行なわれるため、ある閾値電圧以上の
電圧を印加することによって帯電が開始される。例を示
すと厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラを
加圧当接させた場合には、約640V以上の電圧を印加
すれば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加
電圧に対して傾き1で線形で感光体表面電位が増加す
る。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義す
る。
【0006】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを帯電部材に印加して帯電を行
なう方法を「DC帯電方式」と称する。
【0007】しかし、DC帯電方式においては、環境変
動等によって帯電部材の抵抗値が変動するため、また感
光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変
動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難し
かった。
【0008】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を帯電部材
に印加する「AC帯電方式」が用いられる。これは、A
C成分による電位のならし効果を目的としたものであ
り、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるV
dに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0009】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、その本質的な帯電機構は、帯電部材から被帯電体
としての感光体への放電現象を用いているため、先に述
べたように帯電部材に印加する電圧は感光体表面電位以
上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。また、
帯電均一化のためにAC帯電を行なった場合にはさらな
るオゾンの発生、AC電圧の電界による帯電部材と感光
体の振動・騒音(AC帯電音)の発生、また放電による
感光体表面の劣化等が顕著になり、新たな問題点となっ
ていた。
【0010】ここで、帯電部材は被帯電体面に必ずしも
接触していなくとも、帯電部材と被帯電体面との間の、
ギャップ間電圧と補正パッシェンカーブで決まる放電可
能条件を満たせば非接触の近接配置でもよく、本発明に
おいてはこの場合も接触帯電の範ちゅうとする。
【0011】そこで新たな帯電方式として、被帯電体へ
の電荷の直接注入による帯電方式が、特願平04−15
8128号、特願平05−066150号等に開示され
ている。この帯電方式は接触導電部材に電圧を印加し、
被帯電体表面に設けた電荷注入層の導電粒子に電荷を注
入して接触注入帯電を行なう方法である。以下「注入帯
電」と呼ぶ。
【0012】この注入帯電方式では、放電現象を用いな
いため、帯電に必要とされる電圧は所望する感光体表面
電位分のみであり、オゾンの発生もない。
【0013】従って、ローラ帯電方式と比べると、オゾ
ンレス、低電力の優れた帯電方式である。
【0014】具体的には、帯電部材として帯電ローラ、
帯電ブラシ、帯電磁気ブラシ等を用いる方法があり、中
でもマグネットローラに磁性粒子を保持させた磁気ブラ
シを用いて被帯電体としての感光体表面の移動方向と逆
に移動させる方式が感光体表面にある電荷注入層の導電
粒子に磁性粒子を接触させる頻度を考える上で優位であ
り、実用的と考えられている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接触帯
電や注入帯電において、帯電部材として磁気ブラシを用
いた場合、磁性粒子は磁化量と磁性粒子を保持するマグ
ネットローラの磁束密度が小さいので、磁気ブラシの磁
性粒子への拘束力が弱く帯電コントラストによって磁性
粒子が被帯電体表面へ移動してしまい、画像形成装置に
あっては被帯電体としての像担持体への磁性粒子の移動
により、転写、定着工程を経た後では、ざらざらした不
均一な画像となってしまう。
【0016】さらに、磁気ブラシを構成する磁性粒子が
減少し、帯電に寄与する接触ニップが減少するので徐々
に帯電均一性が無くなり、帯電能力も低下する。磁気ブ
ラシの磁性粒子の拘束力は磁性粒子を保持するマグネッ
トの磁束密度と、磁性粒子の磁化の積に比例するので、
磁性粒子を保持するマグネットの磁束密度を大きくする
か、磁性粒子として磁化の大きいものを選ぶ必要があ
る。
【0017】磁性粒子を保持するマグネットをローラ形
状でかつ高磁束密度を得るには技術的に可能であるがコ
ストがかかる、また磁性粒子として磁化の大きいものを
選ぶと磁性粒子の粒径、電気特性等の選択幅が限られて
しまう。
【0018】そこで本発明は、帯電部材として磁気ブラ
シを用いた接触帯電や注入帯電について、磁性粒子が帯
電コントラストによって被帯電体面上に付着することが
なくて帯電不良のない均一な帯電性が得られ、また被帯
電体上にピンホールが存在してもリークを生じない帯電
が可能であり、これにより画像形成装置にあっては良好
な画像出力を行なわせることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする、帯電部材、帯電装置、画像形成装置、及びプ
ロセスカートリッジである。
【0020】(1)被帯電体に当接もしくは近接させ、
電圧を印加して放電現象により被帯電体面を帯電させる
帯電部材であり、該帯電部材は磁性粒子で構成されるブ
ラシであり、該磁性粒子で構成されるブラシの保持が磁
気回路の空隙(ギャップ)でなされ、該ブラシを構成す
る磁性粒子の抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて
1×105 〜1×1012Ωであり、磁性粒子の粒径が1
0μm以上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最
高磁場強度が1000×10-4〜10000×10-4
であることを特徴とする帯電部材。
【0021】(2)表面に電荷注入層を有する被帯電体
に当接させ、電圧を印加して被帯電体面を電荷注入帯電
させる帯電部材であり、該帯電部材は磁性粒子で構成さ
れるブラシであり、該磁性粒子で構成されるブラシの保
持が磁気回路の空隙でなされ、該ブラシを構成する磁性
粒子の抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×1
4 〜1×107 Ωであり、磁性粒子の粒径が10μm
以上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高磁場
強度が1000×10-4〜10000×10-4Tである
ことを特徴とする帯電部材。
【0022】(3)磁性粒子で構成されるブラシと被帯
電体で形成されるニップの最上流ポイントと最下流ポイ
ントにおいて最下流ポイントの磁場強度を大きくするこ
とを特徴とする(1)または(2)に記載の帯電部材。
【0023】(4)被帯電体の最下層を高透磁率材料の
基板とし、磁気回路をマグネット、ヨーク材と感光ドラ
ムの最下層の基板で構成し、形成される2箇所の空隙で
磁性粒子を保持することを特徴とする(1)乃至(3)
の何れか1つに記載の帯電部材。
【0024】(5)磁性粒子で構成されるブラシに電圧
を印加するために電極を磁気回路の空隙に設け、帯電部
材長手方向の電極の長さが磁性粒子で構成されるブラシ
より短くかつ帯電部材長手方向において電極が磁性粒子
で覆われていることを特徴とする(1)乃至(4)の何
れか1つに記載の帯電部材。
【0025】(6)磁性粒子で構成されるブラシに電圧
を印加するための電極を被帯電体回転方向下流側に設け
たことを特徴とする(5)に記載の帯電部材。
【0026】(7)磁性粒子で構成されるブラシを保持
する磁気回路に加熱機構を設けたことを特徴とする
(1)乃至(6)の何れか1つに記載の帯電部材。
【0027】(8)磁性粒子で構成されるブラシを保持
する磁気回路の空隙の長手方向に非磁性体の仕切板を設
けたことを特徴とする(1)乃至(7)の何れか1つに
記載の帯電部材。
【0028】(9)磁性粒子で構成されるブラシを保持
する磁気回路に電磁石を設けたことを特徴とする(1)
乃至(8)の何れか1つに記載の帯電部材。。
【0029】(10)帯電部材に直流電圧または直流電
圧及び振動電圧を印加し、被帯電体に当接もしくは近接
させて被帯電体面を放電現象によって帯電させる帯電装
置において、帯電部材として磁性粒子で構成されるブラ
シを用い、前記磁性粒子で構成されるブラシの保持を磁
気回路の空隙で行い、前記磁性粒子の抵抗値が印加電圧
1〜1000Vにおいて1×105 〜1×1012Ωであ
り、磁性粒子の粒径が10μm以上100μm以下であ
り、磁気回路の空隙の最高磁場強度が1000×10-4
〜10000×10-4Tであることを特徴とする帯電装
置。
【0030】(11)被帯電体表面に電荷注入層を有
し、帯電部材を当接させて直流電圧を印加し被帯電体面
を電荷注入帯電させる帯電装置において、帯電部材とし
て磁性粒子で構成されるブラシを用い、前記磁性粒子で
構成されるブラシの保持を磁気回路の空隙で行い、前記
磁性粒子の抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1
×104 〜1×107 Ωであり、磁性粒子の粒径が10
μm以上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高
磁場強度が1000×10-4〜10000×10-4Tで
あることを特徴とする帯電装置。
【0031】(12)磁性粒子で構成されるブラシと被
帯電体で形成されるニップの最上流ポイントと最下流ポ
イントにおいて最下流ポイントの磁場強度を大きくする
ことを特徴とする(10)または(11)に記載の帯電
装置。
【0032】(13)被帯電体の最下層を高透磁率材料
の基板とし、磁気回路をマグネット、ヨーク材と被帯電
体の最下層の基板で構成し、形成される2箇所の空隙で
磁性粒子を保持することを特徴とする(10)乃至(1
2)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0033】(14)磁性粒子で構成されるブラシに電
圧を印加するために電極を磁気回路の空隙に設け、帯電
部材長手方向の電極の長さが磁性粒子で構成されるブラ
シより短くかつ帯電部材長手方向において電極が磁性粒
子で覆われていることを特徴とする(10)乃至(1
3)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0034】(15)磁性粒子で構成されるブラシに電
圧を印加するための電極を被帯電体回転方向下流側に設
けたことを特徴とする(14)に記載の帯電装置。
【0035】(16)磁性粒子で構成されるブラシを保
持する磁気回路に加熱機構を設けたことを特徴とする
(10)乃至(15)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0036】(17)磁性粒子で構成されるブラシを保
持する磁気回路の空隙の長手方向に非磁性体の仕切板を
設けたことを特徴とする(10)乃至(16)の何れか
1つに記載の帯電装置。
【0037】(18)磁性粒子で構成されるブラシを保
持する磁気回路に電磁石を設けたことを特徴とする(1
0)乃至(17)の何れか1つに記載の帯電装置。
【0038】(19)像担持体に該像担持体面を帯電す
る工程を含む画像形成プロセスを適用して画像形成を実
行する画像形成装置であり、像担持体面を帯電する手段
が(1)乃至(9)の何れか1つに記載の帯電部材、も
しくは(10)乃至(18)の何れか1つに記載の帯電
装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0039】(20)画像形成装置本体に対して着脱自
在に装着されるプロセスカートリッジであり、(1)乃
至(9)の何れか1つに記載の帯電部材、もしくは(1
0)乃至(18)の何れか1つに記載の帯電装置と、像
担持体、現像装置、クリーニング装置の少なくとも1つ
とを一体的に収容していることを特徴とするプロセスカ
ートリッジ。
【0040】〈作 用〉即ち本発明は、磁性粒子で構成
されるブラシの保持部で容易に高磁場強度を得ることが
可能な磁気回路を用いて前述の課題を解決するものであ
り、帯電部材に電圧(直流電圧または直流電圧及び振動
電圧)を印加し、被帯電体に当接もしくは近接させて被
帯電体面を放電現象により帯電させる接触帯電、及び表
面に電荷注入層を有する被帯電体に電圧(直流電圧)を
印加した帯電部材を当接させて被帯電体面を帯電させる
電荷注入帯電において、帯電部材として磁性粒子で構成
されるブラシを用い、磁性粒子で構成されるブラシの保
持を磁気回路の空隙で行い、磁性粒子の抵抗値が印加電
圧1〜1000Vにおいて、放電による帯電の場合は1
×105 〜1×1012Ωであり、注入帯電の場合は1×
104 〜1×107Ωであり、磁性粒子の粒径が10μ
m以上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高磁
場強度が1000×10-4〜10000×10-4Tであ
ることによって構成する。
【0041】以上の構成をとることにより、帯電均一性
の向上、被帯電体表面のピンホールによるリークの防
止、被帯電体への磁性粒子の付着の防止、帯電能力の向
上が達成でき、画像形成装置にあっては高品位な画像を
得ることができる。
【0042】上記において、ブラシを構成する磁性粒子
の抵抗値に関して、放電現象により帯電させる接触帯電
の場合においては、印加電圧1〜1000Vにおいて1
×10Ωよりも小さいと被帯電体表面でのピンホール
によるリークが発生し、1×1012Ωよりも大きいと
帯電均一性を損なうので、1×10〜1×1012Ω
の範囲とした。
【0043】また注入帯電の場合においては、印加電圧
1〜1000Vにおいて1×10Ωよりも小さいと被
帯電体表面のピンホールによるリークが発生し、1×1
Ωよりも大きいと帯電均一性を損なうので、1×1
〜1×10Ωの範囲とした。
【0044】磁性粒子の粒径に関して、放電現象により
帯電させる接触帯電の場合も、注入帯電の場合も、10
μmよりも小さいと被帯電体への磁性粒子の付着が発生
し、100μmよりも大きいと帯電均一性を損なうの
で、10μm以上100μm以下の範囲とした。
【0045】上記磁性粒子の粒径範囲10〜100μm
の小さいものも漏れなく磁気ブラシとして安定に保持さ
せるために磁気回路の空隙の磁場強度に関しては最高磁
場強度を1000×10−4〜10000×10−4
とした。
【0046】
【発明の実施形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図4) (A)画像形成装置例 図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の
画像形成装置は転写式電子写真プロセス利用の、接触帯
電方式、プロセスカートリッジ着脱式のレーザービーム
プリンタである。
【0047】1は像担持体としての回転ドラム型の電子
写真感光体である。本例は直径30mmの負帯電のOP
C感光体であり、矢示の時計方向に100mm/sec
のプロセススピード(周速度)をもって回転駆動され
る。
【0048】2は接触帯電部材としての磁気ブラシであ
り、マグネット21にヨーク材22で構成された磁気回
路でありヨーク材22が突き当てられた空隙の磁力に磁
性粒子23が保持され構成されていて、磁性粒子23で
構成されるブラシ部分を感光体1の面に接触させてあ
る。この磁気ブラシ2には帯電バイアス印加電源S1か
ら−680VのDC電圧にAC成分1.6KVppを重
畳した電圧が印加されていて、回転感光体1の外周面が
ほぼ−680Vに一様に放電による接触帯電がなされる
(AC帯電方式)。この時の印加周波数は表面電位にサ
イクルムラの発生しない f(印加周波数)/Vps(プロセススピード)>5 の関係を満足しなければならない。
【0049】この回転感光体1の帯電面に対してレーザ
ーダイオード・ポリゴンミラー等を含むレーザービーム
スキャナ10から出力される目的の画像情報の時系列電
気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ
ービームによる走査露光Lがなされ、回転感光体1の周
面に対して目的の画像情報に対応した静電潜像が形成さ
れる。
【0050】その静電潜像は磁性一成分絶縁トナーを用
いた反転現像装置3によりトナー像として現像される。
3aはマグネット3bを内包する直径16mmの非磁性
現像スリーブであり、この現像スリーブに上記のネガト
ナーをコートし、感光体1表面との距離を300μmに
固定した状態で、感光体1と等速で回転させ、スリーブ
3aに現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を印
加する。電圧は、−500VのDC電圧と、周波数18
00Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を
重畳したものを用い、スリーブ3aと感光体1の間でジ
ャンピング現像を行なわせる。
【0051】一方、不図示の給紙部から記録材としての
転写材Pが供給されて、回転感光体1と、これに所定の
押圧力で当接させた接触転写手段としての、中抵抗の転
写ローラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイ
ミングにて導入される。転写ローラ4には転写バイアス
印加電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加され
る。本例ではローラ抵抗値は5×108 Ωのものを用
い、+2000VのDC電圧を印加して転写を行なっ
た。
【0052】転写部Tに導入された転写材Pはこの転写
部Tを挟持搬送されて、その表面側に回転感光体1の表
面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と
押し圧力にて転写されていく。
【0053】トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光
体1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導
入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリン
ト、コピー)として装置外へ排出される。
【0054】また転写材Pに対するトナー画像転写後の
感光体面はクリーニング装置6のクリーニングブレード
6aにより残留トナー等の付着汚染物の除去を受けて清
掃され繰り返して作像に供される。
【0055】本例の画像形成装置は、感光体1・接触帯
電部材2・現像装置3・クリーニング装置6の4つのプ
ロセス機器を画像形成装置本体に対して一括して着脱交
換自在のプロセスカートリッジ20としてある。30は
プロセスカートリッジ20の着脱ガイド兼保持部材であ
る。プロセスカートリッジ20に包含させるプロセス機
器の種類・組み合わせは上記に限られるものではない。
【0056】(B)帯電部材2 接触帯電部材としての磁気ブラシ2は、マグネット21
にヨーク材22で構成された磁気回路でありヨーク材2
2が突き当てられた空隙の磁力により磁性粒子23がブ
ラシとして保持され構成されている。マグネット21は
希土類焼結磁石を使用した。
【0057】磁気回路断面は図2に(a)〜(d)に示
すような構成が考えられ、空隙Gの磁力、磁気回路の全
体寸法、コストによって選択できる。マグネット21は
希土類焼結磁石を使用した。ヨーク材22はS10C〜
S30C等の低炭素鋼材を使用している。
【0058】ヨーク材断面は図3の(a)〜(e)に示
すような形状が考えられ、被帯電体としての感光体1に
対する当接圧、空隙Gの磁力、磁気回路の全体寸法によ
って選択できる。
【0059】ヨーク材22が突き当てられた空隙Gに磁
性粒子23を感光体1表面から帯電部材2までの距離が
0.5〜1mmになるよう充填して磁性粒子23のブラ
シを形成保持させて感光体1に接触させ感光体1との間
に幅約5mmの帯電ニップを形成させる。
【0060】電圧はヨーク材22を介して磁性粒子23
のブラシに印加される。ヨーク材22が突き当てられた
空隙G内の最高磁束密度は10000×10-4T(テス
ラ)である。
【0061】ここで、接触帯電部材である磁気ブラシ2
の磁性粒子23としては、磁性粒子23の抵抗値は1〜
1000Vの印加電圧範囲において、抵抗値が1×10
5 〜1×1012Ωであれば、帯電均一性の向上、感光体
表面のピンホールによるリーク画像の防止、感光体への
磁性粒子の付着の防止、帯電能力の向上が達成でき、高
品位な画像を得ることができる。
【0062】磁性粒子23の抵抗値は、図4に示すよう
に電圧が印加できる金属セル7(底面積228mm2
に磁性粒子23を2g入れた後加重し、電極9・9間に
電源S4でDC電圧を印加して測定している。
【0063】〈実施形態例2〉(図5・図6) 上述の実施形態例1は放電による接触帯電であるが、本
例は電荷注入帯電方式である。
【0064】(A)感光体 図5の(a)は被帯電体としての感光体1の層構成模型
図、(b)は等価回路模型図である。本例の感光体1
は、表面に電荷注入層13を有する、直径30mmの負
帯電のOPC感光体であり、矢示の時計方向に100m
m/secのプロセススピード(周速度)をもって回転
駆動される。
【0065】感光体1はアルミニウム製のドラム基体1
4の外周面に次の第1〜第5の5層の機能層を下から順
に設けたものである。
【0066】第1層は下引き層であり、アルミニウムド
ラム基体14の欠陥等をならすため、またレーザー露光
の反射によるモアレの発生を防止するために設けられて
いる厚さ約20μmの導電層である。
【0067】第2層は正電荷注入防止層であり、アルミ
ニウムドラム基体14から注入された正電荷が感光体表
面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果
たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによっ
て106 Ωcm程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中
抵抗層である。
【0068】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レ
ーザー露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0069】以上の第1層〜第3層は図には省略した。
【0070】第4層は電荷輸送層11であり、ポリカー
ボネート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型
半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷
はこの層を移動することはできず、電荷発生層で発生し
た正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
【0071】第5層は電荷注入層13であり、光硬化性
のアクリル樹脂に導電粒子12として超微粒子のSnO
2 を分散した材料の塗工層である。具体的には、アンチ
モンをドーピングし、低抵抗化した粒径約0.03μm
のSnO2 粒子を樹脂に対して70重畳パーセント分散
した材料の塗工層である。このようにして調合した塗工
液をディッピング塗工法にて、厚さ約3μmに塗工して
電荷注入層13とした。
【0072】これによって感光体表面の抵抗は、電荷輸
送層単体の場合1×1015Ωcmだったのに比べ、1×
1011Ωcmにまで低下した。
【0073】2は接触帯電部材としての導電磁気ブラシ
であり、該ブラシを感光体1に接触させてある。この磁
気ブラシ2には帯電バイアス印加電源S1から−700
VのDC帯電バイアスが印加されていて、回転感光体1
の外周面がほぼ−680Vに一様に帯電される。
【0074】(B)帯電部材2 接触帯電部材としての磁気ブラシ2は、マグネット21
にヨーク材22で構成された磁気回路でありヨーク材2
2が突き当てられた空隙の磁力により磁性粒子23が保
持され構成されている。マグネット21は希土類燒結磁
石を使用した。磁気回路断面は前述図2に示すような構
成が考えられ、空隙の磁力、磁気回路の全体寸法、コス
トによって選択できる。ヨーク材22はS10C〜S3
0C等の低炭素鋼材を使用している。ヨーク材断面は前
述図3に示すような形状が考えられ、空隙の磁力、感光
体に対する当接圧、磁気回路の全体寸法によって選択で
きる。ヨーク材22が突き当てられた空隙Gに磁性粒子
23を感光体1表面から帯電部材2までの距離が0.5
〜1mmになるよう充填して磁性粒子23のブラシを形
成保持させて感光体1に接触させ感光体1との間に幅約
5mmの帯電ニップを形成させる。電圧はヨーク材22
を介して磁性粒子23のブラシに印加される。ヨーク材
22が突き当てられた空隙G内の最高磁束密度は100
00×10-4T(テスラ)である。
【0075】(C)注入帯電の原理 本例は、中抵抗の接触帯電部材2で、中抵抗の表面抵抗
を持つ感光体表面に電荷注入を行なうものであるが、本
例は感光体表面材質のもつトラップ電位に電荷を注入す
るものではなく、電荷注入層13の導電粒子12に電荷
を充電して帯電を行なうものである。
【0076】具体的には図5の(b)の等価回路模型図
に示すように、電荷輸送層11を誘電体、アルミニウム
ドラム基体14と電荷注入層13内の導電粒子(SnO
2 )12を両電極板とする微小なコンデンサーに、接触
帯電部材2で電荷を充電する理論に基づくものである。
【0077】この際、導電粒子12は互いに電気的に独
立であり、一種の微小なフロート電極を形成している。
このため、マクロ的には感光体表面は均一電位に充電、
帯電されているように見えるが、実際には微小な無数の
充電された導電粒子12が感光体表面を覆っているよう
な状況となっている。このため、レーザーによって画像
露光Lを行なってもそれぞれの導電粒子12は電気的に
独立なため、静電潜像を保持することが可能になる。
【0078】(D)磁性粒子23 接触帯電部材である磁気ブラシ2の磁性粒子23として
は .樹脂とマグネタイト等の磁性粉体を混練して粒子に
成型したもの、もしくはこれに抵抗値調整のために導電
カーボン等を混ぜたもの、 .焼結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれ
らを還元または酸化処理して抵抗値を調節したもの、 .上記の磁性粒子を抵抗調整をしたコート材(フェノ
ール樹脂にカーボンを分散したもの等)でコートまたは
Ni等の金属でメッキ処理して抵抗値を適当な値にした
もの等が考えられる。
【0079】これら磁性粒子23の抵抗値としては、高
すぎると、感光体1に電荷が均一に注入できず、微小な
帯電不良によるカブリ画像となってしまう。
【0080】低すぎると、感光体表面にピンホールがあ
ったとき、ピンホールに電流が集中して帯電電圧が降下
し感光体表面を帯電することができず、帯電ニップ状の
帯電不良となる。
【0081】通常、粒子の抵抗値は低い印加電圧(1〜
100V)で1〜2点測定されているが、磁性粒子23
の抵抗値は図6のグラフに示すように電圧に依存するた
め、不具合が生じてしまう。ピンホールリークは高電圧
印加時の抵抗値、帯電不良は低電圧印加時のキャリア抵
抗で決まることがわかっているため、磁性粒子23の抵
抗値は1〜1000Vの印加電圧範囲において、一定の
抵抗範囲に収まっている必要がある。
【0082】例をあげると、図6中のAは印加電圧1V
で抵抗値は2×105 Ωであるが、帯電時印加電圧の7
00Vでは104 Ω以下となり、ピンホールリークを生
じてしまう。またCは帯電時印加電圧の700Vでは1
4 Ω以上なのでピンホールリークは生じないが、低電
圧側で107 Ω以上なので帯電不良を生じてしまう。図
6のグラフ中の、Aはマグネタイト、Bは銅亜鉛フェラ
イト、Cは銅亜鉛フェライトBを酸化処理したもの、で
ある。
【0083】構造の似ているフェライト(MO・Fe2
3 )とマグネタイト(FeO・Fe23 )の抵抗値
の違いについてであるが、多くのスピネル型フェライト
は高抵抗であるが、マグネタイトはFe2+とFe3+の間
で電子のやりとりをかなり自由にできるため図6のAに
示すような抵抗特性を示す。
【0084】一方、フェライトの場合もFe3+以外の金
属イオンFe2+のイオン化ポテンシャル(30.651
eV)より小さい場合(例えばAl=28.447,S
c=24.76eV)にはFe3+との電子のやり取りが
可能となるために図6のAのような抵抗特性を示すこと
が予想される。
【0085】よってフェライトの鉄以外の金属の第三イ
オン化ポテンシャルが鉄の第三イオン化ポテンシャルよ
り大きければ図6のBのような印加電圧1〜1000V
において抵抗値が1×104 〜1×107 Ωとなる抵抗
特性を示し、感光体ピンホールリークの防止に有効であ
る。
【0086】図6のBの抵抗特性を示す銅亜鉛フェライ
トを磁性粒子として磁気ブラシを構成し前述のプリンタ
で画像評価を行なったところ、感光体1上にピンホール
が生じていてもリークは発生せず、帯電不良もない良好
な画像を出力することに成功した。
【0087】ここで磁性粒子23は上記の銅亜鉛フェラ
イトに限定するものではなく、樹脂キャリアであっても
抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×104
1×107 Ωであれば、良好な画像を得ることができ
た。
【0088】またフェライトにおいても銅亜鉛フェライ
トに限定されるものではなく、前述したようにフェライ
トの2価の金属イオンの第三イオン化ポテンシャルが鉄
イオンの第三イオン化ポテンシャルよりも大きいもので
あれば、抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×
104 〜1×107 Ωとなるので、良好な画像を得るこ
とができる。
【0089】具体的には、銅、亜鉛以外の金属として、
ニッケル、マンガン、マグネシュウム等があげられる
が、製造での安定性やコストの面より、銅亜鉛フェライ
トが望ましい。
【0090】さらに、磁性粒子の表面を低抵抗化処理す
ることで抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×
104 〜1×107 Ωとしてもよい。
【0091】以上述べた構成により、帯電均一性の向
上、感光体表面のピンホールによるリーク画像の防止、
感光体への磁性粒子の付着の防止、帯電能力の向上が達
成でき、高品位な画像を得ることができる。
【0092】〈実施形態例3〉(図7) 本例は、帯電部材としての磁気ブラシ2の磁性粒子で構
成されるブラシと感光体1で形成されるニップ部Nの最
上流ポイントBと最下流ポイントAにおいて最下流ポイ
ントAの磁場強度を帯電部材2と感光体1間の距離を小
さくすることにより大きくすることを特徴とするもので
ある。
【0093】実験によればニップ部Nの上流の磁性粒子
が感光体表面に移動しても最下流ポイントAの磁場強度
が大きいためポイントAで磁性粒子の感光体1側への移
動が防止できる。
【0094】〈実施形態例4〉(図8) 本例は、被帯電体としての感光体1の最下層を高透磁率
材料の基板15とし、磁気回路をマグネット21、上流
側ヨーク材221、下流側ヨーク材222と感光体1の
最下層の基板15で構成し、形成される2箇所の空隙
(ギャップ)で上流側磁性粒子231、下流側磁性粒子
232をブラシとして保持することを特徴とするもので
ある。
【0095】本構成では上流側の磁気ブラシ231が、
予備帯電と、クリーニング装置6(図1)のクリニング
ブレード6aをすり抜けた微粒子を感光体1面から除去
するのクリーナーの役目をすることにより、帯電の安定
化を図ることができる。
【0096】〈実施形態例5〉(図9〜図11) 本例は、磁性粒子23で構成されるブラシに電圧を印加
するためにワイヤー電極24(図9)、もしくはメッシ
ュ状の電極25(図10)を磁気回路の空隙(ギャッ
プ)に設け、帯電部材長手方向の電極24又は25の長
さLaが磁性粒子で構成されるブラシの長さLbより短
く、かつ空隙部の電極部分が磁性粒子で覆われているこ
とを特徴とするものである。
【0097】実験によれば感光体1表面と磁性粒子23
で構成されるブラシに電圧を印加するための電極間は近
くかつ磁性粒子の動きを妨げないものが帯電性能に優
れ、最適である。また、帯電時ブラシ端部は感光体上の
表面電位の変動により磁性粒子が感光体表面に移動して
しまうが、帯電部材長手方向の電極24または25の長
さLaが磁性粒子23で構成されるブラシより短くかつ
電極が磁性粒子で覆われている構成にすることにより、
図11に示すように表面電位の変動勾配が緩やかにな
り、磁性粒子が感光体表面に移動するのを防止すること
ができる。
【0098】〈実施形態例6〉(図12) 本例は、磁性粒子23で構成されるブラシに電圧を印加
するために例えばワイヤー電極24を磁気回路の空隙の
感光体回転方向下流側に設けることを特徴とするもので
ある。
【0099】実験によれば磁性粒子23が感光体表面に
移動しない条件は感光体表面とブラシで形成されるニッ
プ部N内の表面電位が図12に示した場合であり、感光
ドラム回転方向下流側からの電圧印加が、磁性粒子が感
光体表面に移動するのを防止するのに優れ最適である。
【0100】〈実施形態例7〉(図13) 本例は、磁性粒子23で構成されるブラシを保持する磁
気回路に加熱機構を設けたことを特徴とするものであ
る。加熱機構としての温調用ヒーター26を空隙近傍に
設けることにより、高湿環境下において磁性粒子23表
面に付着する水分等の付着を防止し、帯電の安定化を図
ることができる。S4は温調用ヒーター26に対する電
圧印加電源である。
【0101】〈実施形態例8〉(図14) 本例は、磁性粒子23で構成されるブラシを保持する磁
気回路の空隙の長手方向に非磁性体の仕切板27を設け
たことを特徴とするものである。この仕切板27によ
り、帯電装置輸送時の落下、振動による磁性粒子の偏在
を防止し、帯電の安定化を図ることができる。
【0102】〈実施形態例9〉(図15) 本例は、磁性粒子23で構成されるブラシを保持する磁
気回路に永久磁石(マグネット)21と並列に電磁石2
8を設けたことを特徴とするものである。S5は電磁石
28に対する電圧印加電源である。
【0103】マグネット21に並列に電磁石28を設け
る効果として以下の3項目がある。
【0104】1)永久磁石21の磁気特性として免れな
い経時的・温度的な減磁を電磁石28を併用することに
より補償して、安定な磁気特性が得られ磁性粒子23の
保持を安定化できる。
【0105】2)電磁石28にマグネット21の極力を
打ち消す方向に磁界を発生させ、磁性粒子23を解放
し、ブラシ交換を容易にする。
【0106】3)注入帯電を行う場合、電磁石28に振
動電圧を印加し振動磁界を発生させ、磁性粒子23を振
動、撹拌させ安定した帯電特性が得られる。
【0107】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、帯電部材
として磁気ブラシを用いた接触帯電や注入帯電につい
て、磁性粒子が帯電コントラストによって被帯電体面上
に付着することがなくて帯電不良のない均一な帯電性が
得られ、また被帯電体上にピンホールが存在してもリー
クを生じない帯電が可能であり、これにより画像形成装
置にあっては良好な画像出力を行なわせることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例の概略構成模型図
【図2】磁気回路の各種形態の断面図
【図3】磁気回路のヨーク形状の各種形態の断面図
【図4】磁性粒子の抵抗測定治具の説明図
【図5】電荷注入帯電の説明図
【図6】各種磁性粒子の抵抗値グラフ
【図7】実施形態例3の装置の構成模型図
【図8】実施形態例4の装置の構成模型図
【図9】実施形態例5の装置(その1)の構成模型図
【図10】実施形態例5の装置(その2)の構成模型図
【図11】感光体長手方向の表面電位のグラフ
【図12】実施形態例6の装置の構成模型図とニップ内
の感光体表面電位のグラフ
【図13】実施形態例7の装置の構成模型図
【図14】実施形態例8の装置の構成模型図
【図15】実施形態例9の装置の構成模型図
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電部材 21 マグネット 22 ヨーク材 221 上流側ヨーク材 222 下流側ヨーク材 23 磁性粒子 231 上流側磁性粒子 232 下流側磁性粒子 24 ワイヤー電極 25 メッシュ状電極 26 温調用ヒーター 27 非磁性体仕切板 28 電磁石 11 電荷輸送層 12 導電粒子 13 電荷注入層 14 アルミ基板 15 高透磁率材料の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足立 裕行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体に当接もしくは近接させ、電圧
    を印加して放電現象により被帯電体面を帯電させる帯電
    部材であり、該帯電部材は磁性粒子で構成されるブラシ
    であり、該磁性粒子で構成されるブラシの保持が磁気回
    路の空隙(ギャップ)でなされ、該ブラシを構成する磁
    性粒子の抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×
    105 〜1×1012Ωであり、磁性粒子の粒径が10μ
    m以上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高磁
    場強度が1000×10-4〜10000×10-4Tであ
    ることを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 表面に電荷注入層を有する被帯電体に当
    接させ、電圧を印加して被帯電体面を電荷注入帯電させ
    る帯電部材であり、該帯電部材は磁性粒子で構成される
    ブラシであり、該磁性粒子で構成されるブラシの保持が
    磁気回路の空隙でなされ、該ブラシを構成する磁性粒子
    の抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×104
    〜1×107 Ωであり、磁性粒子の粒径が10μm以上
    100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高磁場強度
    が1000×10-4〜10000×10-4Tであること
    を特徴とする帯電部材。
  3. 【請求項3】 磁性粒子で構成されるブラシと被帯電体
    で形成されるニップの最上流ポイントと最下流ポイント
    において最下流ポイントの磁場強度を大きくすることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の帯電部材。
  4. 【請求項4】 被帯電体の最下層を高透磁率材料の基板
    とし、磁気回路をマグネット、ヨーク材と感光ドラムの
    最下層の基板で構成し、形成される2箇所の空隙で磁性
    粒子を保持することを特徴とする請求項1乃至請求項3
    の何れか1つに記載の帯電部材。
  5. 【請求項5】 磁性粒子で構成されるブラシに電圧を印
    加するために電極を磁気回路の空隙に設け、帯電部材長
    手方向の電極の長さが磁性粒子で構成されるブラシより
    短くかつ帯電部材長手方向において電極が磁性粒子で覆
    われていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何
    れか1つに記載の帯電部材。
  6. 【請求項6】 磁性粒子で構成されるブラシに電圧を印
    加するための電極を被帯電体回転方向下流側に設けたこ
    とを特徴とする請求項5に記載の帯電部材。
  7. 【請求項7】 磁性粒子で構成されるブラシを保持する
    磁気回路に加熱機構を設けたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項6の何れか1つに記載の帯電部材。
  8. 【請求項8】 磁性粒子で構成されるブラシを保持する
    磁気回路の空隙の長手方向に非磁性体の仕切板を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに
    記載の帯電部材。
  9. 【請求項9】 磁性粒子で構成されるブラシを保持する
    磁気回路に電磁石を設けたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項8の何れか1つに記載の帯電部材。
  10. 【請求項10】 帯電部材に直流電圧または直流電圧及
    び振動電圧を印加し、被帯電体に当接もしくは近接させ
    て被帯電体面を放電現象によって帯電させる帯電装置に
    おいて、帯電部材として磁性粒子で構成されるブラシを
    用い、前記磁性粒子で構成されるブラシの保持を磁気回
    路の空隙で行い、前記磁性粒子の抵抗値が印加電圧1〜
    1000Vにおいて1×105 〜1×1012Ωであり、
    磁性粒子の粒径が10μm以上100μm以下であり、
    磁気回路の空隙の最高磁場強度が1000×10-4〜1
    0000×10-4Tであることを特徴とする帯電装置。
  11. 【請求項11】 被帯電体表面に電荷注入層を有し、帯
    電部材を当接させて直流電圧を印加し被帯電体面を電荷
    注入帯電させる帯電装置において、帯電部材として磁性
    粒子で構成されるブラシを用い、前記磁性粒子で構成さ
    れるブラシの保持を磁気回路の空隙で行い、前記磁性粒
    子の抵抗値が印加電圧1〜1000Vにおいて1×10
    4 〜1×107 Ωであり、磁性粒子の粒径が10μm以
    上100μm以下であり、磁気回路の空隙の最高磁場強
    度が1000×10-4〜10000×10-4Tであるこ
    とを特徴とする帯電装置。
  12. 【請求項12】 磁性粒子で構成されるブラシと被帯電
    体で形成されるニップの最上流ポイントと最下流ポイン
    トにおいて最下流ポイントの磁場強度を大きくすること
    を特徴とする請求項10または請求項11に記載の帯電
    装置。
  13. 【請求項13】 被帯電体の最下層を高透磁率材料の基
    板とし、磁気回路をマグネット、ヨーク材と被帯電体の
    最下層の基板で構成し、形成される2箇所の空隙で磁性
    粒子を保持することを特徴とする請求項10乃至請求項
    12の何れか1つに記載の帯電装置。
  14. 【請求項14】 磁性粒子で構成されるブラシに電圧を
    印加するために電極を磁気回路の空隙に設け、帯電部材
    長手方向の電極の長さが磁性粒子で構成されるブラシよ
    り短くかつ帯電部材長手方向において電極が磁性粒子で
    覆われていることを特徴とする請求項10乃至請求項1
    3の何れか1つに記載の帯電装置。
  15. 【請求項15】 磁性粒子で構成されるブラシに電圧を
    印加するための電極を被帯電体回転方向下流側に設けた
    ことを特徴とする請求項14に記載の帯電装置。
  16. 【請求項16】 磁性粒子で構成されるブラシを保持す
    る磁気回路に加熱機構を設けたことを特徴とする請求項
    10乃至請求項15の何れか1つに記載の帯電装置。
  17. 【請求項17】 磁性粒子で構成されるブラシを保持す
    る磁気回路の空隙の長手方向に非磁性体の仕切板を設け
    たことを特徴とする請求項10乃至請求項16の何れか
    1つに記載の帯電装置。
  18. 【請求項18】 磁性粒子で構成されるブラシを保持す
    る磁気回路に電磁石を設けたことを特徴とする請求項1
    0乃至請求項17の何れか1つに記載の帯電装置。
  19. 【請求項19】 像担持体に該像担持体面を帯電する工
    程を含む画像形成プロセスを適用して画像形成を実行す
    る画像形成装置であり、 像担持体面を帯電する手段が請求項1乃至請求項9の何
    れか1つに記載の帯電部材、もしくは請求項10ないし
    請求項18の何れか1つに記載の帯電装置であることを
    特徴とする画像形成装置。
  20. 【請求項20】 画像形成装置本体に対して着脱自在に
    装着されるプロセスカートリッジであり、 請求項1乃至請求項9の何れか1つに記載の帯電部材、
    もしくは請求項10ないし請求項18の何れか1つに記
    載の帯電装置と、像担持体、現像装置、クリーニング装
    置の少なくとも1つとを一体的に収容していることを特
    徴とするプロセスカートリッジ。
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