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JPH09325564A - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

Info

Publication number
JPH09325564A
JPH09325564A JP14329696A JP14329696A JPH09325564A JP H09325564 A JPH09325564 A JP H09325564A JP 14329696 A JP14329696 A JP 14329696A JP 14329696 A JP14329696 A JP 14329696A JP H09325564 A JPH09325564 A JP H09325564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
charging
brush
magnetic brush
charged
Prior art date
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Pending
Application number
JP14329696A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Ito
展之 伊東
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP14329696A priority Critical patent/JPH09325564A/ja
Publication of JPH09325564A publication Critical patent/JPH09325564A/ja
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前プロセスのトナー画像の残像が次プロセス
のトナー画像に上乗せされて可視化してしまう現象や感
光体の帯電電圧が局所的に高く帯電されたり、または低
く帯電されたりすることがないようにする。 【解決手段】 上流側の磁気ブラシ2aによって転写残
トナーを回収する際に上流側の磁気ブラシ2aから漏れ
た磁性粒子23を下流側の磁気ブラシ2bによって回収
するとともに、磁性粒子23を下流側の磁気ブラシ2b
から上流側の磁気ブラシ2aに戻す循環路を形成する。
この場合、感光体1の回転方向の最下流側の磁気ブラシ
2bに直流電圧を印加して最下流側の磁気ブラシ2bに
取り込まれたトナーの吐き出しを行うとともに、最下流
側の磁気ブラシ2bより上流側の少なくとも1つの磁気
ブラシ2aに直流分に交流分を重畳させたバイアスを印
加させて感光体1の帯電を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被帯電体上の転写
残トナーを次のプロセスの現像時に現像器に回収させる
ようにした帯電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成装置にお
ける帯電装置としては、コロナ帯電器が使用されてき
た。近年、これに代わって、接触帯電装置が実用化され
てきている。これは、低オゾン、低電力を特長としてお
り、中でも帯電部材として帯電ローラを用いたローラ帯
電方式が、帯電の安定性があり、さらに発生オゾン量が
コロナ帯電器の約1000分の1という利点を有してい
るので、オフィス環境にも好ましく、近年広く用いられ
るようになってきた。
【0003】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、その本質的な帯電機構は、帯電部材から被帯電体
としてのドラム型の電子写真感光体(以下単に「感光
体」という)への放電現象を用いているため、帯電部材
に印加する電圧は感光体の表面電位Vdに帯電開始電圧
Vthを重畳した値が必要とされ、微量のオゾンは発生す
る。また、帯電均一化のためにAC帯電を行なった場合
には、更なるオゾンの発生、AC電圧の電界による接触
帯電部材と感光体との間に振動や騒音(以下「AC帯電
音」という)が発生し、また放電による感光体表面の劣
化などが顕著になり、新たな問題となっていた。
【0004】そこで、新たな帯電方式として、感光体へ
の電荷の直接注入による帯電方式が、特開平6−392
1号公報に開示されている。この帯電方式は、帯電ロー
ラ、帯電ブラシ、帯電磁気ブラシなどの接触帯電部材に
電圧を印加し、感光体の表面層である電荷注入層の導電
粒子に電荷を注入して接触注入帯電(電荷注入帯電)を
行なう方法で、放電現象を用いないため、帯電に必要さ
れる電圧が所望の感光体の表面電位分のみであり、オゾ
ンの発生量もローラ帯電方式の10分の1以下と優れて
いる。この接触注入帯電方式に用いる帯電装置としてフ
ァーブラシタイプや磁性粒子を用いた磁気ブラシタイプ
などがよく適している。
【0005】ところで、最近この構成を利用して感光体
上の転写残トナーを再利用させる、いわゆるクリーナレ
スプロセス利用の画像形成装置が提案されている。この
クリーナレスプロセスは、感光体に付着している転写残
トナーを次のプロセスの現像時に現像器に回収させるプ
ロセスである。
【0006】上記画像形成装置は、図3に示すように感
光体1の図示矢印R1方向の回転に沿って順に接触帯電
部材2、反転現像装置3、転写部材としての転写ローラ
4を備え、さらに接触帯電部材2によって一次帯電され
た感光体1に静電潜像を形成するためのレーザ露光光L
を照射する不図示の露光手段、およびトナー画像が形成
された感光体1と転写ローラ4との間の転写部を記録材
としての転写紙Pが通過することによって、この転写紙
Pに転写された未定着のトナー画像を熱定着させる定着
装置5を備えたものである。なお、図3に示す画像形成
装置は、感光体1、接触帯電部材2、反転現像装置3を
一体にしてカートリッジ容器6内に収容し、このカート
リッジ容器6を装置本体に着脱自在に装着したプロセス
カートリッジ方式のものである。
【0007】このクリーナレスプロセスに重要なのは反
転現像装置3に転写残トナーを回収させることにある
が、そのためには、転写残トナーが現像時と同じ帯電極
性をしていることが大前提となる。しかし、一般に転写
残トナーの帯電極性は転写帯電時の影響を受け、転写帯
電による極性と同極性、すなわち現像時の帯電極性と逆
極性になっていることが多い。このように転写残トナー
は、逆極性のまま現像領域に突入すると、反転現像装置
3に回収されることなく、次のプロセス画像を汚すこと
になる。
【0008】また、帯電性能自体も転写の影響を受けや
すく、転写残トナーの存在によって、感光体の電荷注入
層が効率よく接触注入帯電させることができず、帯電不
良となる。したがって、前回トナー画像のあったところ
と、なかったところとで、帯電過程の仕上がりが異な
る。このため、帯電過程の仕上がりが異なることに起因
する帯電ムラがあるまま次の現像過程に突入すると、前
プロセスのトナー画像の残像が次プロセスのトナー画像
に上乗せされて可視化してしまう現象(ゴースト)が発
生する。すなわち、クリーナレスプロセスを実現するた
めには、転写残トナーの直下の感光体表面を帯電する能
力、すなわち転写残トナーを動かすか、転写残トナーが
あってもその下を帯電させる能力があるか(帯電能力U
P)と、転写残トナーを次プロセスの現像過程までにそ
の帯電極性を正規化すること(トナー帯電極性の正規
化)との2点が必要である。
【0009】トナー帯電極性の正規化は転写残トナーが
磁気ブラシの磁性粒子と接触することによって達成され
るので、転写残トナーが磁気ブラシに回収されることで
充分であることがわかった。また、帯電能力UPの対策
として帯電過程中に帯電キャリヤが活発に動き、転写残
トナーをひきはがす能力または帯電性能が高い能力をも
つACの接触注入帯電が考えられる。DCの接触注入帯
電方式に比べるとACの接触注入帯電方式の方が接触帯
電部材の耐久劣化や環境変動の際にも安定した帯電性能
を示す。そのため、最近、特にこのACの接触注入帯電
方式の研究が進められている。接触注入帯電方式はたと
えACバイアスが印加されてもローラ帯電方式のように
DCに比べ大幅にオゾン発生量が増えてしまうことがな
いことが知られている。その理由は、ローラ帯電方式
は、丸い形の固体の帯電ローラと感光体との間に放電が
発生しやすい空隙が存在するのに対し、特に磁性粒子を
用いた場合の接触帯電方式では、DCバイアスあるいは
ACバイアスが印加されると、磁気ブラシを構成する帯
電した流動性のある磁性粒子が感光体に注入された反対
電荷に引きつけられて多量に移動し、ローラ帯電方式よ
り大きな接触面積を形成し、磁気ブラシローラと感光体
とが完全に密着し放電が起こるような空隙が存在しない
からではないかと考えられる。
【0010】ACバイアス方式として、特開平4−21
873号、特開平4−116674号公報には、磁気ブ
ラシに直流成分を含む交流バイアス電圧を印加して被帯
電体を帯電する磁気ブラシ帯電装置が開示されている。
最も多く使われるタイプのACの接触注入帯電方式は所
望の帯電電位付近の直流電圧成分に数百から数キロHz
の周波数を有し、ピーク間電圧Vppがほぼ同じ程度の交
流成分を重畳させるものである。例えば、700Vの直
流電圧に1kHzの周波数で1kVのピーク間電圧Vpp
の交流成分を重畳させるといったもので、ピーク間電圧
Vppが大きい程AC効果が高いことが知られている。
【0011】ところが、このACの接触注入帯電方式で
は所望の帯電性能を確保するほどの電圧Vppを使用する
と、感光体の帯電面が局所的に電圧Vpp分高く帯電され
たり、または低く帯電されるため、カブリ(ACカブ
リ)が発生してしまうことがある。そして、ACの接触
注入帯電方式では回収されたトナーの排出が行われない
という問題がある。
【0012】さらに、ACの接触注入帯電方式では転写
残トナーを回収して外に吐き出さないで接触注入帯電器
内にトナーをどんどん蓄積させていってしまうという傾
向があり、その結果、ACの接触注入帯電器の電気抵抗
が大きくなり帯電性能が劣化し、所望の帯電電位が得ら
れない、ゴーストが出るなどの問題がACの接触注入帯
電方式においても発生するようになってしまう。
【0013】そこで、特開平4−371975号〜37
1977号公報に示すような2本のファーブラシを転写
残トナーの攪拌用と帯電用とに機能分離させた帯電装置
が考えられたが、このようなファーブラシのみの帯電装
置では感光体に帯電の掃き目ムラが致命的に形成されて
しまうという問題がある。
【0014】特開平6−348107号公報に示すよう
な上流側に帯電用磁気ブラシを下流側に上流の磁気ブラ
シから漏れた磁性粒子を回収するファーブラシを配置さ
せた帯電装置が考えられたが、このような帯電装置で
は、掃き目の粗いファーブラシが下流側に配置されてい
るため、帯電の掃き目ムラが発生してしまうという問題
がある。
【0015】そのため、掃き目ムラが発生しにくい特開
平6−161211号公報に示すような2本の磁気ブラ
シを磁性粒子回収用と帯電用とに機能分離させた帯電装
置が考えられた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−161211号公報に示す帯電装置では、以下に示
すような問題点があることが判明した。
【0017】1.コピーを3000枚程度行うと、磁気
ブラシの磁性粒子の量が減少して帯電性能が低下する。
【0018】2.感光体表面に対する磁気ブラシの相対
的な移動方向が一本でも同方向であると、この磁気ブラ
シから多量の磁性粒子が漏れてしまう。
【0019】3.2本の磁気ブラシ間では互いの磁性粒
子の流れる方向が逆なので、各磁気ブラシ間の距離をか
なり離さないと、磁性粒子がぶつかるなどして滞留し、
循環しなくなるので、磁性粒子が運び込まれないスリー
ブ部分から磁性粒子がすぐになくなり、帯電不良やゴー
ストを引き起こしてしまう。このため、コンパクトな構
成が難しくなる。
【0020】4.転写残トナーの帯電装置への蓄積が避
けられず、抵抗値が高くなって帯電性能が劣化していっ
てしまう。などの問題点があり、これらの問題点は、コ
ンパクトで経済的なクリーナレス帯電装置を供給しよう
とする場合、解決しなければならない重要な事柄であ
る。
【0021】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、前プロセスのトナー画像の残像
が次プロセスのトナー画像に上乗せされて可視化してし
まう現象や被帯電体の帯電面に帯電ムラをなくし、帯電
性能を向上させるようにした帯電装置を提供することを
目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載に係る帯電装置は、磁性粒
子が付着され、被帯電体に接触して電荷を直接注入する
ように電圧が印加される回転可能な複数の磁気ブラシを
有するものであって、前記複数の磁気ブラシ間で前記磁
性粒子を授受するように隣接する磁気ブラシの対向する
磁極に互いに反対極を配置し、かつ前記磁性粒子の授受
に伴う前記被帯電体に接触する側の移動方向が、前記磁
気ブラシに対向する被帯電体の表面の移動方向と逆方向
となることを特徴とする。
【0023】請求項2記載の発明は、前記複数の磁気ブ
ラシに印加される電源として、前記被帯電体の回転方向
の最下流側に位置する磁気ブラシに直流電圧が印加され
るDCバイアス電源と、該最下流側の磁気ブラシより上
流側の少なくとも1つの磁気ブラシに直流分に交流分を
重畳した電圧が印加されるバイアス電源とを備えたもの
である。
【0024】請求項3記載の発明は、前記複数の磁気ブ
ラシに印加される電源として、前記被帯電体の回転方向
の最下流側に位置する磁気ブラシに直流電圧が印加され
るDCバイアス電源と、該最下流側の磁気ブラシより上
流側の少なくとも1つの磁気ブラシに前記最下流側の磁
気ブラシに印加される直流電圧よりも高い直流電圧が印
加されるバイアス電源とを備えたものである。
【0025】請求項4記載の発明によれば、前記磁気ブ
ラシは、磁石部材と、該磁石部材の外周を相対的に回転
する磁性粒子担持体と、該磁性粒子担持体に付着される
磁性粒子とを備えたものである。
【0026】請求項5記載の発明によれば、前記被帯電
体の回転方向に沿って接触する複数の磁気ブラシは、隣
接して互いに対向する前記磁石部材を逆極性に配置す
る。
【0027】請求項6記載の発明は、画像形成時におけ
る紙間で前記被帯電体の帯電時と同極性の直流電圧を前
記磁気ブラシに印加する。
【0028】[作用]以上の構成に基づいて、上流側の
磁気ブラシによって転写残トナーを回収する際に上流側
の磁気ブラシから漏れた磁性粒子を下流側の磁気ブラシ
によって回収するとともに、磁性粒子を下流側の磁気ブ
ラシから上流側の磁気ブラシに戻す循環路を形成する。
この場合、被帯電体の回転方向の最下流側の磁気ブラシ
に直流電圧を印加して該最下流側の磁気ブラシに取り込
まれたトナーの吐き出しを行うとともに、前記最下流側
の磁気ブラシより上流側の少なくとも1つの磁気ブラシ
に直流分に交流分を重畳させたバイアスを印加させて被
帯電体の帯電を行う。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は本発明の実施の形態の帯電
装置が適用される画像形成装置を示す概略構成図、図2
は電荷注入帯電の原理を説明する断面図である。
【0030】まず、本発明の帯電方式である電荷注入帯
電の原理について説明する。
【0031】電荷注入帯電は、中抵抗の磁気ブラシで、
中抵抗の表面抵抗を持つ感光体表面に電荷注入を行うも
のであり、本件では感光体表面材質のもつトラップ電位
に電荷を注入するものではなく、電荷注入層の導電粒子
に電荷を充電して帯電を行う方式である。
【0032】具体的には図2に示すように、電荷輸送層
1aを誘電体とし、アルミ基板1dと電荷注入層1c内
の導電粒子(SnO2 )1bとを両電極板とする微小な
コンデンサーに、磁気ブラシ2で電荷を充電する理論に
基づくものである。この際、導電粒子1bは電気的には
互いに独立であり、一種の微小なフロート電極を形成し
ている。このため、マクロ的には感光体1の表面は均一
電位に充電、帯電されているように見えるが、実際には
微小な無数の充電されたSnO2 が感光体1の表面を覆
っているような状況となっている。このため、レーザ露
光光Lによって画像露光を行っても、それぞれのSnO
2 粒子は電気的に独立なため、静電潜像を保持すること
が可能になる。
【0033】次に、本実施の形態の画像形成装置につい
て説明する。
【0034】図1に示す本実施の形態の画像形成装置は
電子写真プロセス利用のレーザビームプリンタで、図1
において図3と同一構成部分には同一符号を付して重複
説明を省略する。同図において、本実施の形態の感光体
1は直径30mmのOPC感光体であり、図示矢印R1の
時計回り方向に150mm/sec のプロセススピード(周
速度)を持って回転駆動される。そして、感光体1には
2本の磁気ブラシ2a,2bが接触している。
【0035】磁気ブラシ2a,2bは、回転可能な非磁
性の磁性粒子担持体としての電極スリーブ21a,21
bに磁石部材としてのマグネット22a,22bを内包
させて配置し、このマグネット22a,22bの磁力に
より磁性粒子23を付着させる構成である。そして、一
方のマグネット22aは、例えば長手方向に2つ割りに
され、磁極がN極とN極というように同極どうしを接触
させるとともに、他方のマグネット22bは、例えば長
手方向に2つ割りにされ、磁極がS極とS極というよう
に同極どうしを接触させた反発構成とし、かつ一方の磁
気ブラシ2aのマグネット22aの磁極と、隣接する他
方の磁気ブラシ2bのマグネット22bの磁極とを互い
にN極とS極という関係に反対極を対向配置させて構成
する。
【0036】このようにマグネット22a,22bを構
成することにより、磁性粒子23が図1に示すように電
極スリーブ21aと電極スリーブ21bとの間をベルト
状に巻回して配設される。これにより磁性粒子23は、
2本の電極スリーブ2a,2b間をスムーズに循環し、
磁性粒子23中に含有する転写残トナーの濃度が2本の
磁気ブラシ2a,2bのどこでもほぼ等しい状態にな
る。なお、磁性粒子23を循環させるための必要条件
は、2本の電極スリーブ21a,21b間で磁性粒子2
3が授受されることであって、完全に等量の磁性粒子2
3が電極スリーブ21aと電極スリーブ21bとの間を
授受されることではない。すなわち、完全なベルト状で
ある必要はない。
【0037】この磁気ブラシ2aには帯電バイアス印加
電源S1aから−700VのDC電圧に1000Hz、
ピーク間電圧1000VppのAC電圧が重畳されたバイ
アスが印加されていて高効率な帯電を行う。高効率の帯
電状況下では転写残トナーを回収しやすく、磁性粒子2
3は漏れやすくなる。また、磁気ブラシ2bには帯電バ
イアス印加電源S1bから−700VのDC電圧のバイ
アスが印加されて電荷注入帯電によって感光体1の外周
面がほぼ−700Vに一様に帯電される。DC帯電時に
は、転写残トナーは、磁性粒子23との摩擦によって現
像時と同じ極性に戻っているために、トナーを吐き出し
やすく、磁性粒子23が回収しやすくなる(実際には磁
気ブラシ2bの先端部電位と感光体1の表面電位との差
の条件を適正化する必要がある)。以上の構成により、
前述のゴーストを出さずにオゾンレス、クリーナレスプ
ロセスを実現させることができた。その他のプロセスや
材料について、以下に詳しく説明する。
【0038】この感光体1の帯電面に対しては、レーザ
ダイオードおよびポリゴンミラーなどを備える不図示の
レーザビームスキャナからの画像情報の時系列電気デジ
タル画素信号に対応して強度変調されたレーザ露光光L
が出力され、感光体1の周面に目的の画像情報に対応し
た静電潜像を形成する。この静電潜像は磁性一成分絶縁
トナー(ネガトナー)を用いた反転現像装置3によりト
ナー画像として現像される。反転現像装置3は、マグネ
ット3bを内包する直径16mmの非磁性現像スリーブ3
aを有するものである。この現像スリーブ3aは、上記
ネガトナーをコートし、感光体1の表面との距離を30
0μmに固定した状態で、感光体1の周速度と同じ速度
で回転する。そして、現像スリーブ3aには、現像バイ
アス電源S2より−500VのDC電圧に、周波数18
00Hz、ピーク間電圧1600Vppの矩形のAC電圧
が重畳された現像バイアス電圧が印加され、感光体1と
の間でジャンピング現像が行われる。
【0039】一方、不図示の給紙部から供給される転写
紙Pは、感光体1と、これに所定の押圧力で当接してい
る接触転写手段としての中抵抗の転写ローラ4との圧接
ニップ部(転写部)Tに所定のタイミングで導入され
る。転写ローラ4には転写バイアス印加電源S3から所
定の転写バイアス電圧が印加される。本実施の形態では
転写ローラ4の抵抗値は5×108 Ωのものを用い、+
1000VのDC電圧を印加して転写を行う。
【0040】転写部Tは、転写紙Pを導入したのち、挟
持搬送して感光体1の表面に担持されているトナー画像
を順次静電気力と押圧力とで転写紙Pの表面に転写す
る。このトナー画像の転写時に感光体1上のトナーに働
く力は、転写バイアスによる転写電界の他に、感光体1
の表面への付着力がある。このため、トナーが100%
転写されることはなく、転写されずに感光体1に転写残
トナーとして残り、感光体1の回転に伴って搬送されて
しまう。
【0041】トナー画像の転写を受けた転写紙Pは感光
体1の表面から分離されて熱定着方式などの定着装置5
へ導入されて未定着トナー画像が定着され、プリント、
コピーなどの画像形成物として装置外へ排出される。
【0042】本実施の形態の画像形成装置は、感光体
1、磁気ブラシ2a,2b、現像装置3の3つのプロセ
ス機器をカートリッジ容器6に包含させて画像形成装置
本体に対して一括して着脱交換自在のプロセスカートリ
ッジ方式のものとして説明したが、これに限るものでは
ない。
【0043】次に、本実施の形態で用いた感光体1につ
いて述べる。
【0044】感光体1は負帯電のOPC感光体であり、
直径30mmのアルミニウム製のドラム基体上に下記の第
1〜第5の5層の機能層を下から順に形成したものであ
る。
【0045】第1層は下引き層であり、ドラム基体の欠
陥などをならしたり、またレーザ露光光Lの反射による
モアレの発生を防止したりするために設けられている厚
さ約20μmの導電層である。
【0046】第2層は正電荷注入防止層であり、ドラム
基体から注入された正電荷が感光体1の表面に帯電され
た負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラ
ン樹脂とメトキシメチル化ナイロンとによって1×10
6 Ωcm程度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層で
ある。
【0047】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散させた厚さ約0.3μmの層であり、
レーザ露光光Lを受けることによって正負の電荷対を発
生する。
【0048】第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラゾンを分散させたものであり、P型半
導体である。したがって、感光体1の表面に帯電された
負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層で
発生した正電荷のみを感光体1の表面に輸送することが
できる。
【0049】第5層は電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂に超微粒子のSnO2 を分散させた材料の塗
工層である。具体的には、アンチモンをドーピングし、
低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2 粒子1bを
樹脂に対して70重畳%分散させた材料の塗工層であ
る。このようにして調合した塗工液をディッピング塗工
法にて、厚さ約2μmに塗工して電荷注入層とした。
【0050】次に、本実施の形態で用いた磁気ブラシに
ついて述べる。
【0051】磁気ブラシ2a,2bは、回転可能な非磁
性の電極スリーブ21a,21bにマグネット22a,
22bの磁力により磁性粒子23が付着することにより
構成されている。電極スリーブ21a,21b上でのマ
グネット22a,22bによる磁束密度は800×10
-4T(テスラ)である。
【0052】電極スリーブ21a,21b上の磁性粒子
23は、厚さ1mmでコートして感光体1との間に幅、約
5mmの帯電ニップを形成し、図1に示す矢印R2方向
(感光体1の表面に対してカウンタ方向)に回転しなが
ら、感光体1の表面に接触している。本実施の形態にお
ける磁気ブラシ2a,2bの磁性粒子23の量は約10
gであり、電極スリーブ21bと感光体1とのニップN
p でのギャップは500μmである。ここで、磁気ブラ
シ2a,2bと感光体1との周速比は、式1で定義され
る。
【0053】
【数1】周速比(%)={(磁気ブラシ周速−感光体周
速)/感光体周速}×100 ただし、磁気ブラシ2a,2bの周速はカウンタ回転の
場合は負の値。
【0054】周速比が−100%であると、磁気ブラシ
2a,2bが停止している状態を示しているので、感光
体1の表面に停止した磁気ブラシ2a,2bの形状がそ
のまま帯電不良となって、トナー画像に現れてしまう。
また、磁気ブラシ2a,2bが順方向に回転する場合
は、カウンタ方向と同じ周速比を得ようとすると、磁気
ブラシ2a,2bの回転数を高くさせなければならな
い。磁気ブラシ2a,2bが遅い周速度で感光体1と順
回転で接触回転すると、磁気ブラシ2a,2bの磁性粒
子23が感光体1に付着しやすくなる。したがって、周
速比は−100%以下であることが好ましく、本実施の
形態では−150%とした。
【0055】磁気ブラシ2a,2bの磁性粒子23とし
ては、 *樹脂とマグネタイトなどの磁性流体とを混練して粒子
に成型したもの、もしくはこれに抵抗値調節のために導
電カーボンなどを混ぜたもの、 *燒結したマグネタイト、フェライト、もしくはこれら
を還元または酸化処理して抵抗値を調節したもの、 *上記の磁性粒子23を抵抗調整をしたコート材(フェ
ノール樹脂にカーボンを分散させたものなど)でコート
またはNiなどの金属でメッキ処理して抵抗値を適当な
値にしたものなどがある。これら磁性粒子23の抵抗値
が高すぎると、感光体1に電荷が均一に注入できず、微
小な帯電不良によるカブリ画像となってしまい、抵抗値
が低すぎると、感光体1の表面にピンホールがあったと
き、ピンホールに電流が集中して帯電電圧が降下し、感
光体1の表面を帯電することができず、帯電ニップ状の
帯電不良となる。したがって、磁性粒子23の抵抗値と
しては、1×104 〜1×107 Ωが望ましい。磁性粒
子23の抵抗値は、電圧が印加できる金属セル(底面積
228mm2 )に磁性粒子23を2g入れた後、加重し、
電圧を1〜1000V印加して測定した。
【0056】磁性粒子23の磁気特性としては、感光体
1への磁性粒子23の付着を防止するために、磁気拘束
力を高くする方がよく、飽和磁化が50(A・m2 /k
g)以上が望ましい。
【0057】実際に、本実施の形態で用いた磁性粒子2
3は、平均粒径が30μmで、抵抗値が1×106 Ω、
飽和磁化が58(A・m2 /kg)であった。 〈第2の実施の形態〉第2の実施の形態の画像形成装置
は、図1において、電源S1aから交流バイアスを印加
する代わりに感光体1の目標とする帯電電位より高い直
流バイアス(−1000V)を印加させるようにしたも
のであり、他の構成部分は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0058】電源S1aから高い直流バイアスを印加す
ることにより、転写後のトナー極性が磁気ブラシ2aの
帯電極性と逆極性となるため、磁気ブラシ2aを高い直
流バイアスで印加し、感光体1に付着している転写残ト
ナーが磁気ブラシ2aに吸い上げられ、感光体1の表面
をムラなく帯電することができるものと考えられる。こ
のとき、感光体1の帯電電位は−630V程度であるこ
とを測定により確認している。吸い上げられた転写残ト
ナーは、磁性粒子23との摩擦により、正規帯電し、磁
性体ベルトに搬送されて磁気ブラシ2bに導かれる。そ
して、磁気ブラシ2bの印加バイアスを−700Vなど
に設定すると、磁気ブラシ2bの先端の約−700Vの
電位と感光体1の−630Vの帯電電位との電位差で負
帯電したトナーが感光体1へ吐き出されることになる。
感光体1の表面は、磁気ブラシ2bを通過後、目標の−
700V程度に帯電されることになる。 〈第3の実施の形態〉第3の実施の形態は、転写残トナ
ーが全くこない紙間に吐き出し用の帯電極性と同極性の
直流バイアスを磁気ブラシ2aに印加するようにしたも
のである。すなわち、磁気ブラシ2aによって回収され
た転写残トナーは、下流側の磁気ブラシ2bからすぐに
排出されることはなく、ベルト状の磁性粒子23を循環
したのちに、吐き出されるため、時間がかかり、回収さ
れたトナーを効果的に吐き出す必要が発生する場合があ
る。その補助的な手段としては、転写残トナーが全くこ
ない紙間に吐き出し用の帯電時と同極性の直流バイアス
を磁気ブラシ2aに印加すると良いことがわかった。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電装置
によれば、上流側の磁気ブラシによって転写残トナーを
回収する際に上流側の磁気ブラシから漏れた磁性粒子を
下流側の磁気ブラシによって回収するとともに、磁性粒
子を下流側の磁気ブラシから上流側の磁気ブラシに戻す
循環路を形成するようにしたので、以下に記載の効果が
得られる。
【0060】1.磁気ブラシ間での磁性粒子の滞留を防
げることができる。
【0061】2.磁気ブラシ間の距離を近づけることが
でき、コンパクトな構成をとることができる。
【0062】3.上流側の磁気ブラシで回収した転写残
トナーを下流側の磁気ブラシまで返送することができ
る。
【0063】4.上流側の磁気ブラシから漏れる磁性粒
子を最下流側の磁気ブラシで回収する構成であるため、
上流側の磁気ブラシに帯電性能をUPさせるようなバイ
アスを十分に印加することができる。
【0064】などの効果がある。
【0065】また、被帯電体の回転方向の最下流側の磁
気ブラシに直流電圧を印加して該最下流側の磁気ブラシ
に取り込まれたトナーの吐き出しを行うとともに、前記
最下流側の磁気ブラシより上流側の少なくとも1つの磁
気ブラシに直流分に交流分を重畳させたバイアスを印加
させて被帯電体の帯電を行うようにしたので、オゾンレ
スでムラなく均一に被帯電体を帯電でき、ゴーストを防
ぐとともに、ACカブリや掃き目ムラのない帯電性能が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の帯電装置が適用さ
れた画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の電荷注入帯電の原理を説明する断面図
である。
【図3】従来の典型的な注入帯電クリーナレスプロセス
の画像形成装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 被帯電体(感光体) 2a 磁気ブラシ 2b 磁気ブラシ 21a 磁性粒子担持体(電極スリーブ) 21b 磁性粒子担持体(電極スリーブ) 22a 磁石部材(マグネット) 22b 磁石部材(マグネット) 23 磁性粒子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粒子が付着され、被帯電体に接触し
    て電荷を直接注入するように電圧が印加される回転可能
    な複数の磁気ブラシを有する帯電装置において、 前記複数の磁気ブラシ間で前記磁性粒子を授受するよう
    に隣接する磁気ブラシの対向する磁極に互いに反対極を
    配置し、 かつ前記磁性粒子の授受に伴う前記被帯電体に接触する
    側の移動方向が、前記磁気ブラシに対向する被帯電体の
    表面の移動方向と逆方向となる、 ことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の磁気ブラシに印加される電源
    として、前記被帯電体の回転方向の最下流側に位置する
    磁気ブラシに直流電圧が印加されるDCバイアス電源
    と、 該最下流側の磁気ブラシより上流側の少なくとも1つの
    磁気ブラシに直流分に交流分を重畳した電圧が印加され
    るバイアス電源とを備えた、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の磁気ブラシに印加される電源
    として、前記被帯電体の回転方向の最下流側に位置する
    磁気ブラシに直流電圧が印加されるDCバイアス電源
    と、 該最下流側の磁気ブラシより上流側の少なくとも1つの
    磁気ブラシに前記最下流側の磁気ブラシに印加される直
    流電圧よりも高い直流電圧が印加されるバイアス電源と
    を備えた、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気ブラシは、磁石部材と、該磁石
    部材の外周を相対的に回転する磁性粒子担持体と、該磁
    性粒子担持体に付着される磁性粒子とを備えた、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  5. 【請求項5】 前記被帯電体の回転方向に沿って接触す
    る複数の磁気ブラシは、隣接して互いに対向する前記磁
    石部材を逆極性に配置する、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  6. 【請求項6】 画像形成時における紙間で前記被帯電体
    の帯電時と同極性の直流電圧を前記磁気ブラシに印加す
    る、 ことを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7130565B2 (en) 2003-06-03 2006-10-31 Canon Kabushiki Kaisha Charging apparatus and image forming apparatus
US7289753B2 (en) 2003-12-04 2007-10-30 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and charging unit therefor

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