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JP3131348B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3131348B2
JP3131348B2 JP06163036A JP16303694A JP3131348B2 JP 3131348 B2 JP3131348 B2 JP 3131348B2 JP 06163036 A JP06163036 A JP 06163036A JP 16303694 A JP16303694 A JP 16303694A JP 3131348 B2 JP3131348 B2 JP 3131348B2
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nip
magnetic
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charging
magnetic flux
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  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、レーザビーム
プリンタ等の画像形成装置において、感光体に帯電部材
を接触させて注入帯電を行う帯電装置を備えた画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真の帯電装置としては、コ
ロナ帯電器が使用されてきた。近年、これに代って、接
触帯電装置が実用化されてきている。これは、低オゾ
ン、低電力を目的としており、中でも特に帯電部材とし
導電ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性と
いう点で好ましく、広く用いられている。
【0003】ローラ帯電では、導電性の弾性ローラを被
帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによ
って被帯電体への帯電を行う。
【0004】具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体
への放電によって行われるため、ある閾値電圧以上の電
圧を印加することによって帯電が開始される。例を示す
と厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラを加
圧当接させた場合には、約640V以上の電圧を印加す
れば感光体の表面電位が上昇を開始し、上昇開始後の感
光体の表面電位は、印加電圧に対して傾き1で線形に増
加する。この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。
【0005】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vd を得るためには帯電ローラには(Vd
th)という必要とされる以上のDC電圧を印加しなけ
ればならない。このようにしてDC電圧のみを接触帯電
部材に印加して帯電を行う方法をDC帯電と称する。
【0006】しかし、DC帯電においては環境変動等に
よって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また、感
光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変動
するため、感光体の電位を所望の値にすることが難しか
った。
【0007】このため、さらなる帯電の均一化を図るた
めに特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望のVd に相当するDC電圧に、(2×Vth)以
上のピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触
帯電部材に印加するAC帯電方式が用いられている。こ
れは、ACによる電位のならし効果を目的としたもので
あり、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央である
d に収束し、環境等の外乱には影響されることはな
い。
【0008】ところが、このような接触帯電装置におい
ても、その本質的な帯電機構は、帯電部材から感光体へ
の放電現象を用いているため、先に述べたように帯電部
材に印加する電圧は感光体表面電位以上の値が必要とさ
れ、微量のオゾンは発生する。また、帯電均一化のため
にAC帯電を行った場合にはさらなるオゾンの発生、A
C電圧の電界による帯電部材と感光体の振動、騒音(以
下「AC帯電音」という。)の発生、また、放電による
感光体表面の劣化等が顕著になり、新たな問題点となっ
ていた。
【0009】そこで新たな帯電方式として、感光体への
電荷の直接注入による帯電方式が、特願平04−158
128号公報、特願平05−066150号公報等で提
案されている。この帯電方式は、帯電ローラ、帯電ブラ
シ、帯電磁気ブラシ等の接触導電部材に電圧を印加し、
感光体表面にあるトラップ準位に電荷を注入して接触注
入帯電を行う方法(以下「注入帯電」という。)であ
る。この帯電方式では、放電現象を用いないため、帯電
に必要とされる電圧は所望する感光体表面電位分のみで
あり、オゾンの発生もない。さらに、AC電圧を印加し
ないので、帯電音の発生もなく、ローラ帯電方式と比べ
ると、オゾンレス、低電力の優れた帯電方式である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例において、注入帯電の帯電部材として磁気ブラシ
を用いた場合、次のような欠点があった。
【0011】注入帯電では、感光体の帯電を、磁気ブラ
シを形成している導電性磁性粒子(以下「キャリヤ」と
いう。)と感光体との接触による電荷注入によって行
う。そこで、電荷注入の性能を上げるために、感光体の
回転速度に対して相対速度を持つように磁気ブラシを回
転させている。ここで、従来の磁気ブラシは、キャリヤ
の穂立ちを感光体に当てるために、通常、ニップ最近接
位置にマグネットロールの磁極を配置していた。
【0012】このため、従来の装置では、ニップ内にキ
ャリヤを拘束するような磁気力が働き、ニップ内でのキ
ャリヤの円滑な移動が阻害され、接触ニップが不均一に
なったり、キャリヤと感光体の接触機会が少なくなった
りして注入帯電能力が低下し、帯電不良が起こるという
問題点があった。
【0013】また、キャリヤの円滑な移動が阻害され、
感光体表面に接しているキャリヤの動きが悪くなると、
キャリヤ自身がチャージアップされてしまい、電荷の注
入が阻害されて、帯電不良が起こるという問題もあっ
た。ここでチャージアップとは、感光体表面に接してい
るキャリヤが、感光体へ電荷を与えることによって逆電
荷を蓄電してしまい、実際の印加電圧が減少してしまう
状態をいう。
【0014】そこで、本発明は、注入帯電能力の低下を
防ぎ、帯電不良を防止するようにした画像形成装置を提
供することを目的とするものである。
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの請求項1に係る本発明は、感光体表面に接触して該
感光体との間にニップを形成する回転可能なスリーブと
該スリーブ内に固定されたマグネットロールとを有する
磁気ブラシを備え、該磁気ブラシを介して前記感光体表
面を帯電する画像形成装置において、磁気ブラシの回転
方向についての、前記ニップの下流側における磁束密度
を、前記ニップの最近接位置における磁束密度よりも大
きく設定する磁束密度設定手段を備え、前記磁束密度
定手段は、前記マグネットロールの一つの磁極に対応す
る前記スリーブ上での最大磁束密度の点と、該最大磁束
密度の点に前記スリーブ回転方向上流側で隣接するスリ
ーブ上での磁束密度がゼロになる点と、これら二つの点
の範囲内に前記感光体とのニップ最近接位置が入るよう
に、前記マグネットロールの磁極位置を設定することを
特徴とする。
【0017】請求項2に係る本発明は、感光体表面に接
触して該感光体との間にニップを形成する磁気ブラシを
有し、該磁気ブラシを介して前記感光体表面を帯電する
画像形成装置において、磁気ブラシの回転方向について
の、前記ニップの下流側における磁束密度を、前記ニッ
プの最近接位置における磁束密度よりも大きく設定する
磁束密度設定手段を有し、前記磁束密度設定手段が、前
記スリーブの外側に配置した磁性部材を有し、該磁性部
材によって前記ニップ近傍の磁束密度を設定することを
特徴とする
【0018】請求項3に係る本発明は、請求項1又は2
に記載の画像形成装置において、前記感光体の表面層
が、絶縁性のバインダー内に、少なくとも導電粒子とフ
ッ素樹脂微粒子とを含む電荷注入層であることを特徴と
する
【0019】
【作用】以上構成に基づき、本発明によると、注入帯電
の帯電部材に磁気ブラシを用いた場合に、感光体と磁気
ブラシが接触しているニップの、磁気ブラシ回転方向下
流側における磁束密度を、ニップ最近接位置の磁束密度
よりも大きくすることにより、ニップ内のキャリヤをニ
ップ出口方向に引き寄せ、ニップ中でのキャリヤを円滑
に移動させることができる。
【0020】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。 〈実施例1〉本実施例では、磁気ブラシ帯電を用いた注
入帯電方法において、感光体と磁気ブラシが接触してい
るニップに対し、磁気ブラシ回転方向についての該ニッ
プ下流側における磁束密度を、ニップ最近接位置の磁束
密度よりも大きくする手段として、磁気ブラシを形成す
るマグネットロールの磁極を、ニップ最近接位置よりも
磁気ブラシ回転方向下流に設定することを特徴としてい
る。
【0021】詳細に述べると、磁気ブラシが回転するス
リーブとその中の固定されたマグネットロールとで構成
されている場合に、マグネットロールのある一つの磁極
のスリーブ上での最大磁束密度の点と、その最大磁束密
度の点にスリーブ回転方向上流側で隣接するスリーブ上
での磁束密度がゼロになる点と、これら二つの点の範囲
内に感光体とのニップ最近接位置が入るように、マグネ
ットロールの磁極位置を設定することにより、磁気ブラ
シ回転下流側における磁束密度を上げる。
【0022】まず、図1を参照して、本発明の実施例1
に係る画像形成装置の概略構成を説明する。
【0023】同図に示す画像形成装置は電子写真プロセ
ス利用のレーザビームプリンタであり、像担持体として
回転ドラム型の電子写真感光体(以下単に「感光体」と
いう。)1を備えている。感光体1は、直径30mmの
OPC感光体であり、矢示R1方向に100mm/sec
のプロセススピード(周速度)をもって回転駆動され
る。
【0024】感光体1の上方には、接触帯電部材として
の導電磁気ブラシ2が配置されている。導電磁気ブラシ
2は、非磁性の回転可能な電極スリーブ21に固定マグ
ネットロール22の磁力によりキャリヤ23が付着して
構成されており、キャリヤ23が感光体1の表面に接触
するようになっている。このスリーブ21は、感光体1
への注入帯電能力を上げるために、ニップ面での移動方
向が感光体1表面の移動方向と逆方向(矢印R21方
向)になるように100mm/sec の周速度で駆動回転
される。この磁気ブラシ2には帯電バイアス印加電源S
1によって−700VのDC帯電バイアスが印加されて
おり、これにより、被帯電面としての感光体1表面(外
周面)がほぼ−700Vに一様に帯電される。
【0025】この感光体1表面に対して、レーザダイオ
ード、ポリゴンミラー等を含むレーザビームスキャナ
(いずれも不図示)から出力される目的の画像情報の時
系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調された
レーザビームによる走査露光Lがなされ、感光体1表面
に対して目的の画像情報に対応した静電潜像が形成され
る。その静電潜像は磁性一成分絶縁トナーを用いた反転
現像装置3によりトナー像として現像される。3aはマ
グネット3bを内包する直径16mmの非磁性現像スリ
ーブであり、この現像スリーブ3aに上述のネガトナー
をコートし、感光体1表面との距離を300μmに固定
した状態で、感光体1と等速で回転させ、現像スリーブ
3aに現像バイアス電源S2より現像バイアス電圧を印
加する。電圧は、−500VのDC電圧と、周波数18
00Hz、ピーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を
重畳したものを用い、現像スリーブ3aと感光体1の間
でジャンピング現像を行わせる。
【0026】一方、給紙部(不図示)から記録材として
の転写材Pが供給されて、感光体1と、これに所定の押
圧力で当接させた接触転写手段としての中抵抗の転写ロ
ーラ4との圧接ニップ部(転写部)Tに所定のタイミン
グにて導入される。転写ローラ4には転写バイアス印加
電源S3から所定の転写バイアス電圧が印加される。転
写ローラ4は、本実施例ではローラ抵抗値が5×108
Ωのものを用い、+2000VのDC電圧を印加して転
写を行った。
【0027】転写部Tに導入された転写材Pはこの転写
部Tを挟持搬送されて、その表面側に感光体1の表面に
形成担持されているトナー画像が順次に静電気力と押圧
力にて転写されていく。
【0028】トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光
体1表面から分離されて熱定着方式等の定着装置5へ導
入されてトナー画像の定着を受け、画像形成物(プリン
ト)として装置外へ排出される。
【0029】また、転写材Pに対するトナー画像転写後
の感光体1表面は、クリーニング装置6により残留トナ
ーをはじめとする付着汚染物の除去を受けて清掃され、
繰り返して作像に供される。
【0030】本実施例の画像形成装置は、感光体1、接
触帯電部材2、現像装置3、クリーニング装置6の4つ
のプロセス機器をカートリッジ20に包含させて画像形
成装置本体に対して一括して着脱交換自在のカートリッ
ジ方式の装置であるが、これに限るものではない。
【0031】次に、本実施例の感光体1について述べ
る。
【0032】感光体1は、負帯電のOPC感光体であ
り、φ30mmのアルミニウム製のドラム基体上に下記
の第1〜第5の5層の機能層を下から順に設けたもので
ある。
【0033】第1層は下引き層であり、アルミ基体(ア
ルミニウムドラム)の欠陥等をならすため、またレーザ
露光の反射によるモアレの発生を防止するために設けら
れている厚さ約20μmの導電層である。
【0034】第2層は正電荷注入防止層であり、アルミ
基体から注入された正電荷が感光体1表面に帯電された
負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン
樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって106 Ωcm程
度に抵抗調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0035】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レ
ーザ露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0036】第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型導体
である。したがって、感光体1表面に帯電された負電荷
はこの層を移動することはできず、電荷発生層で発生し
た正電荷のみを感光体1表面に輸送することができる。
【0037】第5層は電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂に超微粒子のSnO2 を分散した材料の塗工
層で、厚さ約3μmである。
【0038】これによって感光体表面の抵抗は、第4層
の電荷輸送層までの場合1×1015Ωcmだったのに比
べ、1×1011Ωcmまでに低下した。
【0039】次に、上述の感光体1と、接触帯電部材2
を用いて帯電を行う際の原理について述べる。
【0040】本発明は、中抵抗の接触帯電部材で、中抵
抗の表面抵抗を持つ感光体表面に電荷注入を行うもので
あるが、本実施例は感光体表面材質のもつトラップ電位
に電荷を注入するものではなく、電荷注入層の導電粒子
に電荷を充電して帯電を行うものである。
【0041】具体的には図2に示すように、電荷輸送層
11を誘電体とし、またアルミ基体14と電荷注入層1
3内の導電粒子12とを両電極板とする微小なコンデン
サーに、接触帯電部材2で電荷を充電する理論に基づく
ものである。この際、導電粒子12は互いに電気的に独
立であり、一種の微小なフロート電極を形成している。
このため、マクロ的には感光体1表面は均一電位に充
電、帯電されているように見えるが、実際には微小な無
数の充電されたSnO2 が感光体1表面を覆っているよ
うな状況となっている。このため、レーザによって画像
露光を行ってもそれぞれのSnO2 粒子は電気的に独立
なため静電潜像を保持することが可能になる。
【0042】次に、図3に、本実施例で用いた磁極ブラ
シ帯電器を示す。
【0043】本実施例で用いられている磁気ブラシ2
は、非磁性のφ16mmの回転可能なスリーブ21に、
長手方向の長さ230mmの固定マグネットロール22
の磁力によりキャリヤ23が付着して構成している。
【0044】キャリヤ23は帯電部材として使用するた
めに105 〜108 Ω程度の抵抗であるのが望ましい。
キャリヤ23の抵抗がこれより低過ぎると、感光体1上
にピンホールが開いていた場合、スリーブ21の電位が
落ちてしまって横一線帯電不良となってしまう。逆にキ
ャリヤ23の抵抗が高すぎると、今度はキャリヤ23に
電荷が注入されず、帯電不良となってしまう。また、キ
ャリヤ23の粒径としては感光体1との接触を密にとる
ために、ある程度小さいものが良く、望ましくは80μ
m以下のものが良い。ただし、あまり小さいと、磁力で
保持するのが難しくなるため、粒径を小さくするために
は最大磁化が大きいものを使用する必要がある。実際に
使用可能なキャリヤ23の一例を挙げると、ポリスチレ
ン樹脂とマグネタイトと抵抗値調整のための導電カーボ
ンとを混練して粒子に成型したものや、マグネタイトキ
ャリヤ、フェライトキャリヤなどがある。ここでは抵抗
値や最大磁化の点から、平均粒径が30μm、最大磁化
が60Am2 /kg、密度が2.2g/cm3 の中抵抗の
フェライトキャリヤを使用している。スリーブ21と感
光体1とのギャップを500μm、スリーブ21上のキ
ャリヤ量を10gにした場合、キャリヤ23はスリーブ
21と感光体1との間に幅約2mmのニップを形成し、
さらに磁気ブラシ2が感光体1に対して周速差を持って
回転しているため、スリーブ回転方向上流にキャリヤ溜
りK1が幅約3mmできて、全体の帯電ニップは幅約5
mmとなる。ここで、このニップ幅でのキャリヤ抵抗
は、DC100Vの印加で5×106 Ωであった。
【0045】次に、本実施例の特徴であるマグネットロ
ール22の磁極位置の構成について述べる。
【0046】図4に示すように、本実施例で使用してい
るマグネットロール22の磁極配置は、等極の4極であ
り、そのピーク位置でのスリーブ21上の磁束密度は
9.5×10-2Tである。ここで、本実施例では等極の
4極を使用しているが、実際にはマグネットロール22
の磁極は何極でもかまわず、また、等極である必要もな
く、本発明の内容を制限するものではない。
【0047】本実施例でのマグネットロール22の磁極
は等極の4極なので、注目した磁極の最大磁束密度の点
Aとスリーブ回転方向上流側の隣接した磁極の最大磁束
密度の点Bの間(A−B間)は、マグネットロール22
の中心Oに対してなす角度(角AOB)として90°離
れている。また等極なので、点Aにスリーブ回転方向上
流側で隣接している磁束密度がゼロになる点Cは、A−
B磁極間のちょうど真ん中となる。したがって、磁極の
最大磁束密度の点から磁束密度がゼロになる点の角度範
囲(A−C間、角AOC)は、本実施例の場合45°と
なる。ここで、この角度範囲は、ニップ最近接位置Nを
この角度範囲内にもってきた場合に、ニップ上流側より
も下流側の磁束密度が大きくなり、ニップ内のキャリヤ
23にニップ出口方向の磁気力が働くための角度範囲で
ある。
【0048】したがって、この角度範囲である45°の
範囲内に、スリーブ21と感光体1とのニップ最近接位
置Nを設定する。本実施例では、図3に示すように、マ
グネットロール22の注目した磁極の最大磁束密度の点
Aを、ニップ最近接位置Nよりも電極スリーブ回転方向
下流側15°に設定し、ニップ最近接位置Nがこの角度
範囲内に入るようにした。
【0049】以上のように設定したものと、従来のもの
とで、画像形成を行い比較した。
【0050】従来のものは、電極スリーブと感光体との
ニップ最近接位置に、マグネットロールの磁極があった
ため、ニップ内にキャリヤを拘束するような磁気力が働
き、このためにニップ内のキャリヤの滞留が発生した。
これより、接触ニップが不均一になったり、キャリヤと
感光体の接触機会が少なくなったりして注入帯電能力が
低下し、帯電不良が起こってしまった。また、キャリヤ
自身がチャージアップしてしまい、電荷の注入を阻害し
て、これも帯電不良になった。
【0051】次に、本発明による角度範囲である45°
を越えて磁極を設定した場合の画像形成を行った。実際
に、マグネットロール22の磁極(点A)を60°ニッ
プ最近接位置Nよりもスリーブ回転方向下流側に設定し
た。このようにしたところ、ニップの入口付近に上流側
の磁極(点B)が近づき、ニップ出口側の磁束密度より
も入口側の磁束密度が大きくなってしまったため、ニッ
プ内のキャリヤ23にはニップ入口側に引き戻す力が働
き、このためにニップ内のキャリヤ23の滞留が発生
し、これも帯電不良となった。
【0052】これに対して、マグネットロール22の磁
極位置を15°だけニップ最近接位置Nより電極スリー
ブ回転方向下流側に配置した本実施例の構成では、ニッ
プ内のキャリヤ23をニップ出口方向に引き寄せる磁気
力が働くため、ニップ中でのキャリヤ23が円滑に移動
することができるようになり、感光体1とチャージアッ
プしていないキャリヤ23の接触回数が増加し、帯電不
良の発生しない良好な画像を得ることができるようにな
った。また、帯電ニップ内でのキャリヤ23の移動が良
くなったので、ニップの均一性も図れ、スリーブ長手方
向の帯電均一性も向上した。
【0053】以上のように本実施例では、磁気ブラシ帯
電を用いた注入帯電方法において、帯電部材の磁気ブラ
シ2が、回転する電極スリーブ21とその中の固定され
たマグネットロール22とで構成されている場合に、マ
グネットロール22のある一つの磁極の電極スリーブ2
1上での最大磁束密度の点と、その最大磁束密度の点に
スリーブ回転方向上流側で隣接する電極スリーブ21上
での磁束密度がゼロになる点と、これら二つの範囲内に
感光体1とのニップ最近接位置Nが入るように、マグネ
ットロール22の磁極位置を設定することによって、ニ
ップ中でのキャリヤ23が円滑に移動することができる
ようになり、感光体1とチャージアップしていないキャ
リヤ23の接触回数が増加し、帯電不良の発生しない良
好な画像を得ることが可能になった。また、帯電ニップ
内のでのキャリヤ23の移動がよくなったので、ニップ
の均一性もはかれ、スリーブ長手方向の帯電均一性の向
上も可能になった。 〈実施例2〉本実施例では、磁気ブラシ帯電を用いた注
入帯電方法において、感光体と磁気ブラシが接触してい
るニップの、磁気ブラシ回転方向下流側における磁束密
度をニップ最近接位置の磁束密度よりも大きくする手段
として、ニップ最近接位置よりも磁気ブラシ回転方向下
流側のスリーブ外に、磁性材料による部材を設置するこ
とを特徴としている。
【0054】図5に、本実施例で用いた磁気ブラシ帯電
器の構成を示す。なお、本実施例で用いている画像形成
装置については、磁気ブラシ帯電器の構成以外は実施例
1と同様のものを用いている。したがって、画像形成の
プロセスおよび帯電の原理は実施例1と同様である。
【0055】本実施例で用いられている磁気ブラシ2
は、非磁性のφ12mmの回転可能なスリーブ21に、
固定マグネットロール22の磁力によりキャリヤ23が
付着して構成されている。
【0056】また、マグネットロール22の磁極は等極
の4極で、その中の一つがニップ最近接位置Nを向いて
いる。
【0057】この磁気ブラシ2と感光体1とのニップ
の、磁気ブラシ回転方向下流側で、感光体1表面とスリ
ーブ表面から各々1.5mm離れた位置に、本実施例の
特徴であるφ3mmの長手方向に延びるマグネット24
が設置してある。このマグネット24によりスリーブ2
1内部のマグネットロール22の磁束が集中し、この位
置でのスリーブ表面の磁束密度は9.0×10-2Tと、
マグネット24がない場合に比べ1.5倍になった。こ
れにより、ニップ最近接位置Nの磁束密度よりもニップ
出口付近の磁束密度が大きくなり、ニップ内のキャリヤ
23にニップ出口方向の磁気力が働く。ここで、本実施
例では丸形状のマグネットを用いたが、形状については
どんな形状でもよく、例えば四角、三角等でもよい。ま
た、材質についても、磁束が集中するような磁性材料で
あれば、鉄、ニッケル等を用いても同様の効果が上げら
れる。
【0058】以上のように設定したものと、従来のもの
とで、画像形成を行い比較した。
【0059】従来のものは、スリーブと感光体とのニッ
プ最近接位置とニップ出口付近の磁束密度に差がなかっ
たため、ニップ内のキャリヤの流動性が悪く、接触ニッ
プが不均一になったり、キャリヤと感光体の接触機会が
少なくなったりして注入帯電能力が低下し、帯電不良が
起こってしまった。また、スリーブの小径化にともなっ
て、内部のマグネットロールが小さくなり、キャリヤを
保持する磁気拘束力が弱くなって、キャリヤが磁気ブラ
シから離れて行く現象が起こった。
【0060】これに対して、本実施例のように、スリー
ブ21外にマグネット22を設置し、ニップ出口の磁束
密度をニップ最近接位置Nの磁束密度よりも上げた本実
施例の構成では、ニップ内のキャリヤ23をニップ出口
方向に引き寄せる磁気力が働くため、ニップ中でのキャ
リヤ23が円滑に移送することができるようになり、感
光体1とチャージアップしていないキャリヤ23の接触
回数が増加し、帯電不良の発生しない良好な画像を得る
ことができるようになった。また、帯電ニップ内でのキ
ャリヤ23の移動がよくなったので、ニップの均一性も
はかれ、スリーブ長手方向の帯電均一性も向上した。さ
らに、ニップ出口のマグネット24と電極スリーブ21
との間K2における磁界でキャリヤ23を保持するの
で、電極スリーブ21が小径化され内部のマグネットロ
ール22の磁気拘束力が低下しても、キャリヤ23が磁
気ブラシ2から離れずに済むといったメリットもある。
【0061】以上のように本実施例では、磁気ブラシ帯
電を用いた注入帯電方法において、感光体1と磁気ブラ
シ2とが接触しているニップの、磁気ブラシ回転方向下
流側における磁束密度を上げる手段として、ニップ最近
接位置Nよりも磁気ブラシ回転方向下流側のスリーブ外
に、磁性材料による部材を設置することによって、ニッ
プ中でのキャリヤ23が円滑に移動することができるよ
うになり、感光体1とチャージアップしていないキャリ
ヤ23の接触回数が増加し、帯電不良の発生しない良好
な画像を得ることが可能になった。また、帯電ニップ内
でのキャリヤ23の移動がよくなったので、ニップの均
一性もはかれ、スリーブ長手方向の帯電均一性の向上も
可能になった。
【0062】さらに、本実施例では、装置の小型化にと
もなうスリーブ21の小径化等によって、スリーブ21
内部のマグネット22の磁気拘束力が低下してしまうの
を、スリーブ21外にマグネット24を置くことで補う
ことが可能である。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
注入帯電の帯電部材に磁気ブラシを用いた場合に、感光
体と磁気ブラシが接触しているニップに対し、磁気ブラ
シ回転方向についての該ニップの下流側における磁束密
度を、ニップ最近接位置の磁束密度よりも大きく設定す
ることにより、キャリヤと感光体表面の接触機会を増加
させて、注入帯電能力を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における画像形成装置の概略構成図。
【図2】実施例1における磁気ブラシ帯電器の注入帯電
の原理を示す模式図。
【図3】実施例1の磁気ブラシ帯電器の模式図。
【図4】実施例1のマグネットロールの磁極配置を示す
図。
【図5】実施例2の磁気ブラシ帯電器の模式図。
【符号の説明】
1 感光体(被帯電体) 2 磁気ブラシ(磁気ブラシ帯電器) 3 現像装置 4 転写ローラ 5 定着装置 6 クリーニング装置 11 電荷輸送層 12 導電粒子 13 電荷注入層 14 アルミ基体 21 スリーブ 22 マグネットロール 23 キャリヤ 24 マグネット N ニップ最接近位置 P 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−161208(JP,A) 特開 平4−338782(JP,A) 実開 平5−94858(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02 G03G 15/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体表面に接触して該感光体との間に
    ニップを形成する回転可能なスリーブと該スリーブ内に
    固定されたマグネットロールとを有する磁気ブラシを備
    え、該磁気ブラシを介して前記感光体表面を帯電する画
    像形成装置において、 磁気ブラシの回転方向についての、前記ニップの下流側
    における磁束密度を、前記ニップの最近接位置における
    磁束密度よりも大きく設定する磁束密度設定手段を備
    え、 前記磁束密度設定手段は、前記マグネットロールの一つ
    の磁極に対応する前記スリーブ上での最大磁束密度の点
    と、該最大磁束密度の点に前記スリーブ回転方向上流側
    で隣接するスリーブ上での磁束密度がゼロになる点と、
    これら二つの点の範囲内に前記感光体とのニップ最近接
    位置が入るように、前記マグネットロールの磁極位置を
    設定する、 ことを特徴とする画像形成装置
  2. 【請求項2】 感光体表面に接触して該感光体との間に
    ニップを形成する磁気ブラシを有し、該磁気ブラシを介
    して前記感光体表面を帯電する画像形成装置において、 磁気ブラシの回転方向についての、前記ニップの下流側
    における磁束密度を、前記ニップの最近接位置における
    磁束密度よりも大きく設定する磁束密度設定手段を有
    し、 前記磁束密度設定手段が、前記スリーブの外側に配置し
    た磁性部材を有し、該磁性部材によって前記ニップ近傍
    の磁束密度を設定する、 ことを特徴とする画像形成装置
  3. 【請求項3】 前記感光体の表面層が、絶縁性のバイン
    ダー内に、少なくとも導電粒子とフッ素樹脂微粒子とを
    含む電荷注入層である、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装
    置。
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