JPH08333813A - 垂直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法 - Google Patents
垂直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法Info
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- JPH08333813A JPH08333813A JP14091795A JP14091795A JPH08333813A JP H08333813 A JPH08333813 A JP H08333813A JP 14091795 A JP14091795 A JP 14091795A JP 14091795 A JP14091795 A JP 14091795A JP H08333813 A JPH08333813 A JP H08333813A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 建物ブロックを基準階レベルで地組みし、同
ブロックを垂直、水平運搬し順次積み重ねて建物を建築
する工法を提供する。 【構成】 建物の下層階部分の中央に位置し、その本設
柱を利用して垂直に昇降する昇降架台を、組立て作業ヤ
ードレベルで組立て、該昇降架台の上面部を水平移動す
る横スライド架台を設置する。横スライド架台の上に、
作業ヤードで地組みした建物ブロックを載せる。昇降架
台を当該建物ブロックの取付け階の高さ位置まで上昇さ
せ、取付け位置までは横スライド架台で水平移動させ、
建物ブロックは下層階部分の上に積み重ねてセットす
る。横スライド架台を昇降架台上へ戻し、昇降架台は当
初の作業ヤードレベルまで下降させ、以下同様の工程を
繰り返して建物の建築を進める。 【効果】 仮設揚重機としてのタワークレーン等を一切
使用しないから、クレーン取合い部の構造補強の必要が
ない。
ブロックを垂直、水平運搬し順次積み重ねて建物を建築
する工法を提供する。 【構成】 建物の下層階部分の中央に位置し、その本設
柱を利用して垂直に昇降する昇降架台を、組立て作業ヤ
ードレベルで組立て、該昇降架台の上面部を水平移動す
る横スライド架台を設置する。横スライド架台の上に、
作業ヤードで地組みした建物ブロックを載せる。昇降架
台を当該建物ブロックの取付け階の高さ位置まで上昇さ
せ、取付け位置までは横スライド架台で水平移動させ、
建物ブロックは下層階部分の上に積み重ねてセットす
る。横スライド架台を昇降架台上へ戻し、昇降架台は当
初の作業ヤードレベルまで下降させ、以下同様の工程を
繰り返して建物の建築を進める。 【効果】 仮設揚重機としてのタワークレーン等を一切
使用しないから、クレーン取合い部の構造補強の必要が
ない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばスレンダーな
高層ツインタワー型建物を大型タワークレーンを使用せ
ずに建築する建築工法であって、更に言えば、建物を少
なくとも一層分の単位で分割した建物ブロックを基準階
レベルで地組みし、同建物ブロックを垂直、水平運搬し
て順次積み重ねることにより建物を建築する工法に関す
る。
高層ツインタワー型建物を大型タワークレーンを使用せ
ずに建築する建築工法であって、更に言えば、建物を少
なくとも一層分の単位で分割した建物ブロックを基準階
レベルで地組みし、同建物ブロックを垂直、水平運搬し
て順次積み重ねることにより建物を建築する工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】 従来一般の高層建物の建築工法は、大型タワークレ
ーン(仮設揚重機)を設置して鉄骨建方や内装材、外装
材の取付けなど行なっている。 最近になって、移動式屋根部を先行して上昇させ、
同屋根部の直下の位置で建物躯体の構築を進める全天候
型の建築工法も開発され実用化されている(例えば特開
平7−4049号公報に記載された工法参照)。 更に、特開平6−50000号公報には、組立て作
業ヤードに走行台車を用意し、この走行台車上にパレッ
トを載置し、同パレットの上に鉄骨柱、梁、床版等で組
み立てた1スパン分の鉄骨ユニットを載せ、次に走行台
車を揚重位置へ水平移動させ、前記鉄骨ユニットは走行
台車を組立てヤードレベルに残しパレットと共に同パレ
ットが備えた昇降機構で組立て階まで上昇させ、組立て
階では同建物の組立て階に予め用意した天井クレーンな
どで揚重し水平運搬して建て込みを行う自動組立て施工
方法が開示されている。
ーン(仮設揚重機)を設置して鉄骨建方や内装材、外装
材の取付けなど行なっている。 最近になって、移動式屋根部を先行して上昇させ、
同屋根部の直下の位置で建物躯体の構築を進める全天候
型の建築工法も開発され実用化されている(例えば特開
平7−4049号公報に記載された工法参照)。 更に、特開平6−50000号公報には、組立て作
業ヤードに走行台車を用意し、この走行台車上にパレッ
トを載置し、同パレットの上に鉄骨柱、梁、床版等で組
み立てた1スパン分の鉄骨ユニットを載せ、次に走行台
車を揚重位置へ水平移動させ、前記鉄骨ユニットは走行
台車を組立てヤードレベルに残しパレットと共に同パレ
ットが備えた昇降機構で組立て階まで上昇させ、組立て
階では同建物の組立て階に予め用意した天井クレーンな
どで揚重し水平運搬して建て込みを行う自動組立て施工
方法が開示されている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】上記の一般的な建
築工法は、タワークレーンを地震等の水平力に対して安
全に支持するため、本設鉄骨に加えて仮設補強がかなり
大掛かりな作業になり、仮設作業の時間及びコストが必
要である。また、タワークレーンが建築工程の鉄骨最終
節まで残るため、クレーン回りの残工事に追われ、仕上
げ工期の確保を圧迫する。更に、高所での作業が多くな
るため、安全性に問題のある作業が増え、安全面で好ま
しくない。従って、タワークレーンを使用せずに実施で
きる建築工法の開発が望まれる。
築工法は、タワークレーンを地震等の水平力に対して安
全に支持するため、本設鉄骨に加えて仮設補強がかなり
大掛かりな作業になり、仮設作業の時間及びコストが必
要である。また、タワークレーンが建築工程の鉄骨最終
節まで残るため、クレーン回りの残工事に追われ、仕上
げ工期の確保を圧迫する。更に、高所での作業が多くな
るため、安全性に問題のある作業が増え、安全面で好ま
しくない。従って、タワークレーンを使用せずに実施で
きる建築工法の開発が望まれる。
【0004】この点、上記及びの工法は、大型タワ
ークレーンを使用しないので、一歩進んでいる。しか
し、上記の全天候型建築工法は、建築資材をバラバラ
の状態で屋根部直下の組立て階にまで揚重し、組立て階
において一つ一つ組立て作業を行う内容なので、施工の
省力化、効率化、及び工期の短縮などの面ではまだまだ
改善すべき点が残されている。
ークレーンを使用しないので、一歩進んでいる。しか
し、上記の全天候型建築工法は、建築資材をバラバラ
の状態で屋根部直下の組立て階にまで揚重し、組立て階
において一つ一つ組立て作業を行う内容なので、施工の
省力化、効率化、及び工期の短縮などの面ではまだまだ
改善すべき点が残されている。
【0005】また、上記の自動組立て施工方法は、地
組み作業を多くした点を評価できるが、組立て階に用意
する天井クレーンは依然として仮設揚重機であり、建物
の組立てに先行して盛り替えをしなければならず、その
盛り替え作業の手間とコストが掛かるほか、盛替え作業
が結局は高所作業となって安全性の面でも問題を残して
いる。
組み作業を多くした点を評価できるが、組立て階に用意
する天井クレーンは依然として仮設揚重機であり、建物
の組立てに先行して盛り替えをしなければならず、その
盛り替え作業の手間とコストが掛かるほか、盛替え作業
が結局は高所作業となって安全性の面でも問題を残して
いる。
【0006】従って、本発明の目的は、タワークレーン
等の仮設揚重機を一切必要とせず、仮設作業及びクレー
ン回りの工事が殆ど発生せず、また、建物を分割した建
物ブロックは地上レベル等(基準階レベル)の作業ヤー
ドで地組みされて高所作業が少なく、施工の安全性が高
い建築工法を提供することである。
等の仮設揚重機を一切必要とせず、仮設作業及びクレー
ン回りの工事が殆ど発生せず、また、建物を分割した建
物ブロックは地上レベル等(基準階レベル)の作業ヤー
ドで地組みされて高所作業が少なく、施工の安全性が高
い建築工法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの手段として、請求項1に記載した垂直、水平運搬す
る建物ブロックによる建物の建築工法は、先行して構築
した建物の下層階部分の中央に位置し同下層階部分の本
設柱を利用して垂直に昇降する昇降架台を、建物ブロッ
クの組立て作業ヤードレベルにおいて組立て、更に該昇
降架台の上面部を水平移動する横スライド架台を設置す
る段階と、前記横スライド架台の上に、作業ヤードで地
組みした少なくとも一層分の建物ブロックを載せる段階
と、前記昇降架台を当該建物ブロックの取付け階の高さ
位置まで上昇させ、次いで取付け位置までは横スライド
架台を利用して水平移動させる段階と、水平移動させた
建物ブロックを既設の下層階部分の上に積み重ねてセッ
トする段階と、前記横スライド架台を昇降架台上へ戻
し、昇降架台は当初の作業ヤードレベルまで下降させ、
作業ヤードで地組みした次の建物ブロックを前記横スラ
イド架台上へ載せ、以下同様の工程を繰り返して建物の
建築を進めることを特徴とする。
めの手段として、請求項1に記載した垂直、水平運搬す
る建物ブロックによる建物の建築工法は、先行して構築
した建物の下層階部分の中央に位置し同下層階部分の本
設柱を利用して垂直に昇降する昇降架台を、建物ブロッ
クの組立て作業ヤードレベルにおいて組立て、更に該昇
降架台の上面部を水平移動する横スライド架台を設置す
る段階と、前記横スライド架台の上に、作業ヤードで地
組みした少なくとも一層分の建物ブロックを載せる段階
と、前記昇降架台を当該建物ブロックの取付け階の高さ
位置まで上昇させ、次いで取付け位置までは横スライド
架台を利用して水平移動させる段階と、水平移動させた
建物ブロックを既設の下層階部分の上に積み重ねてセッ
トする段階と、前記横スライド架台を昇降架台上へ戻
し、昇降架台は当初の作業ヤードレベルまで下降させ、
作業ヤードで地組みした次の建物ブロックを前記横スラ
イド架台上へ載せ、以下同様の工程を繰り返して建物の
建築を進めることを特徴とする。
【0008】前記請求項1に記載した昇降架台は、ツイ
ンタワーの中間部、又は吹抜け、中庭を持つような建物
のセンターコアホールを昇降させる。前記請求項1に記
載した建物ブロックは、少なくとも四隅の位置に本設の
鉄骨柱を備え、鉄骨建方及び内装、外装仕上げの大部分
を完成してあり、下層階部分に対するセットは上下の本
設柱の継ぎ足し接合によって行う。
ンタワーの中間部、又は吹抜け、中庭を持つような建物
のセンターコアホールを昇降させる。前記請求項1に記
載した建物ブロックは、少なくとも四隅の位置に本設の
鉄骨柱を備え、鉄骨建方及び内装、外装仕上げの大部分
を完成してあり、下層階部分に対するセットは上下の本
設柱の継ぎ足し接合によって行う。
【0009】前記請求項1又は3に記載した建物ブロッ
クは、予めその上部に次上位の建物ブロックを水平運搬
するための横行レールを具備しており、使用済となった
横行レールはその後撤去して利用する。
クは、予めその上部に次上位の建物ブロックを水平運搬
するための横行レールを具備しており、使用済となった
横行レールはその後撤去して利用する。
【0010】
【作用】建物ブロックの組立て作業ヤードは、地上レベ
ル又は建物の屋上部分であってツインタワーの最下部
(足元)のレベル(基準階レベル)に設定され、この作
業ヤードで建物ブロックは約90%以上の完成度、例え
ば積み重ねたセット部分の仕上げを残すぐらいの完成度
に地組みされる。
ル又は建物の屋上部分であってツインタワーの最下部
(足元)のレベル(基準階レベル)に設定され、この作
業ヤードで建物ブロックは約90%以上の完成度、例え
ば積み重ねたセット部分の仕上げを残すぐらいの完成度
に地組みされる。
【0011】昇降架台は、その上面部のスライド架台上
に載せた建物ブロックを、その組立て作業ヤードレベル
から取付け階まで既設の下層階部分の本設柱を反力支柱
に利用して垂直運搬する。取付け階のレベルでは、横ス
ライド架台が水平移動して建物ブロックをその取付け位
置へ水平運搬する。横スライド架台が昇降架台上から出
て取付け位置まで水平移動するための横行レールは予め
直下階の建物ブロックに付設される。横スライド架台
は、建物ブロックにおける鉄骨柱の下部を側方から支持
しており、取付け位置に到達した建物ブロックは下層階
部分の上に本設の鉄骨柱同士を継ぎ足す形に積み重ね、
上下の鉄骨柱の接合によってセットが行われる。横スラ
イド架台は当該建物ブロックとの連結を解いて昇降架台
の上に戻される。その後、昇降架台は組立て作業ヤード
レベルまで下降し、その間に地組みされた次の建物ブロ
ックが横スライド架台の上へ載せられる。以下、同様の
工程をくり返すことにより、所望高さの高層建物が建物
ブロックを順次積み重ねる積み木細工の要領で構築され
るのである。
に載せた建物ブロックを、その組立て作業ヤードレベル
から取付け階まで既設の下層階部分の本設柱を反力支柱
に利用して垂直運搬する。取付け階のレベルでは、横ス
ライド架台が水平移動して建物ブロックをその取付け位
置へ水平運搬する。横スライド架台が昇降架台上から出
て取付け位置まで水平移動するための横行レールは予め
直下階の建物ブロックに付設される。横スライド架台
は、建物ブロックにおける鉄骨柱の下部を側方から支持
しており、取付け位置に到達した建物ブロックは下層階
部分の上に本設の鉄骨柱同士を継ぎ足す形に積み重ね、
上下の鉄骨柱の接合によってセットが行われる。横スラ
イド架台は当該建物ブロックとの連結を解いて昇降架台
の上に戻される。その後、昇降架台は組立て作業ヤード
レベルまで下降し、その間に地組みされた次の建物ブロ
ックが横スライド架台の上へ載せられる。以下、同様の
工程をくり返すことにより、所望高さの高層建物が建物
ブロックを順次積み重ねる積み木細工の要領で構築され
るのである。
【0012】
【実施例】次に、図示した本発明の実施例を説明する。
図1〜図5は本発明の建築工法が実施される場合の枢要
な工程図であり、図6は完成したツインタワーの立面図
を示している。これらの実施例は建物1の屋上に更にツ
インタワー2,2を構築する場合について示している
が、この例の限りではなく、地上レベルから直接ツイン
タワーを建築する場合でも全く同様に施工が進められ
る。更に云えば、ツインタワーの建築に限らず、昇降架
台が垂直に昇降可能な規模のセンターコアホール等を持
つ例えば吹抜け、中庭がある建物の建築にも全く同様に
実施される。
図1〜図5は本発明の建築工法が実施される場合の枢要
な工程図であり、図6は完成したツインタワーの立面図
を示している。これらの実施例は建物1の屋上に更にツ
インタワー2,2を構築する場合について示している
が、この例の限りではなく、地上レベルから直接ツイン
タワーを建築する場合でも全く同様に施工が進められ
る。更に云えば、ツインタワーの建築に限らず、昇降架
台が垂直に昇降可能な規模のセンターコアホール等を持
つ例えば吹抜け、中庭がある建物の建築にも全く同様に
実施される。
【0013】図1は建物1の屋上に、ツインタワーの下
層階部分3として2層分ぐらいを組立てると共に、同ツ
インタワーの中間部に1層分の高さをもつ昇降架台4を
組立て、同昇降架台4の上面部に設置した横スライド架
台5の上に建物ブロック6を載せた段階を示している。
前記下層階部分3の組立て、昇降架台4の組立て、及び
建物ブロック6の組立て、並びに建物ブロック6を横ス
ライド架台5の上へ吊り込む作業は、図示例では建物1
の建築に使用したタワークレーン7を便宜上使用して行
う記載になっている。しかし、組立て作業ヤードが地上
レベルであるときはトラッククレーン、クローラクレー
ンなどが便利に使用される。いずれにしてもツインタワ
ーの構築に伴い盛り替えられて上昇する仮設揚重機は一
切使用しない。建物ブロック6は、前記建物1の屋上に
用意された作業ヤードで、前記タワークレーン7を便宜
的に使用して地組みが行われる。建物ブロック6は、少
なくともツインタワーの1層分を1ブロックとし(図
7、図8参照)、その鉄骨組立て,及び必要によっては
床版の取付け、内装材、外装材などの取付けを行い、9
0%以上の完成度とし、例えばセット時に取合い部の仕
上げを残す程度の完成度とされる。
層階部分3として2層分ぐらいを組立てると共に、同ツ
インタワーの中間部に1層分の高さをもつ昇降架台4を
組立て、同昇降架台4の上面部に設置した横スライド架
台5の上に建物ブロック6を載せた段階を示している。
前記下層階部分3の組立て、昇降架台4の組立て、及び
建物ブロック6の組立て、並びに建物ブロック6を横ス
ライド架台5の上へ吊り込む作業は、図示例では建物1
の建築に使用したタワークレーン7を便宜上使用して行
う記載になっている。しかし、組立て作業ヤードが地上
レベルであるときはトラッククレーン、クローラクレー
ンなどが便利に使用される。いずれにしてもツインタワ
ーの構築に伴い盛り替えられて上昇する仮設揚重機は一
切使用しない。建物ブロック6は、前記建物1の屋上に
用意された作業ヤードで、前記タワークレーン7を便宜
的に使用して地組みが行われる。建物ブロック6は、少
なくともツインタワーの1層分を1ブロックとし(図
7、図8参照)、その鉄骨組立て,及び必要によっては
床版の取付け、内装材、外装材などの取付けを行い、9
0%以上の完成度とし、例えばセット時に取合い部の仕
上げを残す程度の完成度とされる。
【0014】図2は昇降架台4を、その上に載せた建物
ブロック6の取付け階(3階)の高さ位置(3階)まで
上昇させた段階を示している。図3は建物ブロック6を
横スライド架台5と共に水平移動させ、取付け位置へ積
み重ねてセットした段階を示している。昇降架台4は、
既設の下層階鉄骨柱を反力支柱として油圧昇降装置によ
り昇降する構成とされている。具体的には図7、図9、
図10に示したように、上部フレーム4a(作業ステー
ジ)及び下部フレーム4bを垂直なガイドポスト4cと
剛結して階高相当の版状の主要骨格が形成されている。
下部フレーム4bに油圧ジャッキ8が垂直上向きに固定
され、その出力軸8aの先端部は、前記ガイドポスト4
cに沿って昇降する昇降フレーム9と連結されている。
ブロック6の取付け階(3階)の高さ位置(3階)まで
上昇させた段階を示している。図3は建物ブロック6を
横スライド架台5と共に水平移動させ、取付け位置へ積
み重ねてセットした段階を示している。昇降架台4は、
既設の下層階鉄骨柱を反力支柱として油圧昇降装置によ
り昇降する構成とされている。具体的には図7、図9、
図10に示したように、上部フレーム4a(作業ステー
ジ)及び下部フレーム4bを垂直なガイドポスト4cと
剛結して階高相当の版状の主要骨格が形成されている。
下部フレーム4bに油圧ジャッキ8が垂直上向きに固定
され、その出力軸8aの先端部は、前記ガイドポスト4
cに沿って昇降する昇降フレーム9と連結されている。
【0015】既設の下層階鉄骨柱を反力支柱として利用
するため、昇降架台4と対面する鉄骨柱10の側面に
は、その全長にわたり、図9に示したように、上下方向
に例えば800mm位のピッチPで反力ブラケット11が
設けられている。反力ブラケットの高さ寸法は170mm
ぐらいである。この反力ブラケット11は厚鋼板をT字
形に溶接した構成で、図11のように、鉄骨柱10の側
面に300mmぐらいの間隔をあけて平行に並べた2個を
一組とし、各々のT脚部が溶接で鉄骨柱へ取付けられて
いる。一方、昇降架台4において前記鉄骨柱10との取
合い部分は、上部フレーム4a及び下部フレーム4bに
関してそれぞれ共通な構成とされ、それは図11に示し
たように、鉄骨柱10の外側面を伝い走る振れ止めロー
ラ12、及び前記2個の反力ブラケット11,11の内
外を垂直方向に通過する3個を一組とするずれ止めブラ
ケット13を設けた構成とされている。更に図12に示
したように鉄骨柱10の直角2側面を伝って走行する2
個を一組とするガイドローラ14,14が設けられてい
る。次に昇降フレーム9と鉄骨柱10との取合い部分
は、図13に示したように、反力ブラケット11,11
の内外を垂直方向に通過する3個を一組とするずれ止め
ブラケット13が設けられ、更にガイドポスト4cの直
角3側面を伝って走行する3個のガイドローラ15が設
けられている。同じ昇降フレーム9の下面側であって前
記油圧ジャッキ8の位置とはガイドポストを間に挾んで
正反対側の位置には、図9に示したように、反力受けロ
ーラ16が設けられている。
するため、昇降架台4と対面する鉄骨柱10の側面に
は、その全長にわたり、図9に示したように、上下方向
に例えば800mm位のピッチPで反力ブラケット11が
設けられている。反力ブラケットの高さ寸法は170mm
ぐらいである。この反力ブラケット11は厚鋼板をT字
形に溶接した構成で、図11のように、鉄骨柱10の側
面に300mmぐらいの間隔をあけて平行に並べた2個を
一組とし、各々のT脚部が溶接で鉄骨柱へ取付けられて
いる。一方、昇降架台4において前記鉄骨柱10との取
合い部分は、上部フレーム4a及び下部フレーム4bに
関してそれぞれ共通な構成とされ、それは図11に示し
たように、鉄骨柱10の外側面を伝い走る振れ止めロー
ラ12、及び前記2個の反力ブラケット11,11の内
外を垂直方向に通過する3個を一組とするずれ止めブラ
ケット13を設けた構成とされている。更に図12に示
したように鉄骨柱10の直角2側面を伝って走行する2
個を一組とするガイドローラ14,14が設けられてい
る。次に昇降フレーム9と鉄骨柱10との取合い部分
は、図13に示したように、反力ブラケット11,11
の内外を垂直方向に通過する3個を一組とするずれ止め
ブラケット13が設けられ、更にガイドポスト4cの直
角3側面を伝って走行する3個のガイドローラ15が設
けられている。同じ昇降フレーム9の下面側であって前
記油圧ジャッキ8の位置とはガイドポストを間に挾んで
正反対側の位置には、図9に示したように、反力受けロ
ーラ16が設けられている。
【0016】次に、昇降架台4が前記油圧ジャッキ8の
働きにより、前記鉄骨柱10の反力ブラケット11を利
用して昇降するための手段として、図9に示したように
前記昇降フレーム9において油圧ジャッキの出力軸8a
が連結された位置、及び前記下部フレーム4bにおいて
油圧ジャッキ8の本体の取付け位置の直下に、前記反力
ブラケット11の上に乗り降りする反力レバー17,1
8が設置されている。各反力レバー17,18は、水平
な取付けピン19を中心として水平姿勢を回転限度(突
き当り限度位置)として垂直方向の下方へ約60°ぐら
い回動可能に設置され、各々空圧ジャッキ20により回
動されるようになっている。反力レバー17,18の取
付け配置は、図14に示したように、鉄骨柱10の前記
2個を一組とする反力ブラケット11,11の真上に平
行な配置で乗り降りする2個を一組の構成とされてい
る。
働きにより、前記鉄骨柱10の反力ブラケット11を利
用して昇降するための手段として、図9に示したように
前記昇降フレーム9において油圧ジャッキの出力軸8a
が連結された位置、及び前記下部フレーム4bにおいて
油圧ジャッキ8の本体の取付け位置の直下に、前記反力
ブラケット11の上に乗り降りする反力レバー17,1
8が設置されている。各反力レバー17,18は、水平
な取付けピン19を中心として水平姿勢を回転限度(突
き当り限度位置)として垂直方向の下方へ約60°ぐら
い回動可能に設置され、各々空圧ジャッキ20により回
動されるようになっている。反力レバー17,18の取
付け配置は、図14に示したように、鉄骨柱10の前記
2個を一組とする反力ブラケット11,11の真上に平
行な配置で乗り降りする2個を一組の構成とされてい
る。
【0017】昇降架台4の昇降は、図15〜図17にそ
れぞれ示した要領と手順で行われる。図15Aでは下部
フレーム4b側の反力レバー18が反力ブラケット11
の上に乗り反力をとった状態で、油圧ジャッキ8の出力
軸8aが伸長動作を開始し、昇降フレーム9側の反力レ
バー17は上方の反力ブラケット11を通過するのに支
障ない位置まで斜め下向きの姿勢に回動されている。図
15Bでは油圧ジャッキ8の出力軸8aの伸長ストロー
クが次上位の反力ブラケット11の位置を少し超え、昇
降フレーム9側の反力レバー17を水平な反力受け姿勢
に戻した状態を示している。図16Aでは出力軸8aを
少し下降させ、昇降フレーム9側の反力レバー17を次
上位の反力ブラケット11の上に乗せて反力をとる状態
になったことを示している。図16Bは昇降フレーム9
側の反力レバー17が次上位の反力ブラケット11に反
力をとって油圧ジャッキ8が少し収縮動作をし、下部フ
レーム4b側の反力レバー18が反力ブラケット11か
ら浮上し荷重の盛り替えが行われ、同反力レバー18は
次上位の反力ブラケットを通過するのに支障ない位置ま
で斜め下向きに回動された状態を示している。図17A
は下部フレーム4b側の反力レバー18が次上位の反力
ブラケット11の位置を少し超えるまで油圧ジャッキ8
の収縮動作が進み、同反力レバー18は水平な反力受け
姿勢に戻された状態を示している。図17Bは油圧ジャ
ッキ8を少し伸長動作させて下部フレーム4b側の反力
レバー18が次上位の反力ブラケット11の上に乗り、
反力をとり得る状態になったことを示している。この状
態から油圧ジャッキ8の出力軸8aを伸長動作させる
と、昇降フレーム9側の反力レバー17が反力ブラケッ
ト11から浮上して荷重の盛り替えが行われ、図15A
の状態に回帰し、昇降架台4は1ピッチの上昇サイクル
を遂行したことになる。以下、同様な工程をくり返して
所謂イモ虫の如き動作で昇降架台4は上昇動作する。逆
に、下降する動作は、正反対の手順と工程で行われる。
れぞれ示した要領と手順で行われる。図15Aでは下部
フレーム4b側の反力レバー18が反力ブラケット11
の上に乗り反力をとった状態で、油圧ジャッキ8の出力
軸8aが伸長動作を開始し、昇降フレーム9側の反力レ
バー17は上方の反力ブラケット11を通過するのに支
障ない位置まで斜め下向きの姿勢に回動されている。図
15Bでは油圧ジャッキ8の出力軸8aの伸長ストロー
クが次上位の反力ブラケット11の位置を少し超え、昇
降フレーム9側の反力レバー17を水平な反力受け姿勢
に戻した状態を示している。図16Aでは出力軸8aを
少し下降させ、昇降フレーム9側の反力レバー17を次
上位の反力ブラケット11の上に乗せて反力をとる状態
になったことを示している。図16Bは昇降フレーム9
側の反力レバー17が次上位の反力ブラケット11に反
力をとって油圧ジャッキ8が少し収縮動作をし、下部フ
レーム4b側の反力レバー18が反力ブラケット11か
ら浮上し荷重の盛り替えが行われ、同反力レバー18は
次上位の反力ブラケットを通過するのに支障ない位置ま
で斜め下向きに回動された状態を示している。図17A
は下部フレーム4b側の反力レバー18が次上位の反力
ブラケット11の位置を少し超えるまで油圧ジャッキ8
の収縮動作が進み、同反力レバー18は水平な反力受け
姿勢に戻された状態を示している。図17Bは油圧ジャ
ッキ8を少し伸長動作させて下部フレーム4b側の反力
レバー18が次上位の反力ブラケット11の上に乗り、
反力をとり得る状態になったことを示している。この状
態から油圧ジャッキ8の出力軸8aを伸長動作させる
と、昇降フレーム9側の反力レバー17が反力ブラケッ
ト11から浮上して荷重の盛り替えが行われ、図15A
の状態に回帰し、昇降架台4は1ピッチの上昇サイクル
を遂行したことになる。以下、同様な工程をくり返して
所謂イモ虫の如き動作で昇降架台4は上昇動作する。逆
に、下降する動作は、正反対の手順と工程で行われる。
【0018】以上に述べた油圧昇降装置の働きで昇降架
台4を昇降動作させるために、昇降架台4には、図9に
示したように、油圧ジャッキ用の電動油圧ポンプ21と
バルブユニット22、反力レバー回動用の空圧ジャッキ
20のためのエアコンプレッサー23とバルブユニット
24、並び前記各要素の操作盤25が各々搭載されてい
る。そして、前記各要素の運転状態を計測し管理するモ
ニター装置26が作業ヤードに設置されている。原則的
に昇降架台4の昇降動作時には人は乗らず、昇降架台4
の昇降はモニター装置26を通じて遠隔制御する。
台4を昇降動作させるために、昇降架台4には、図9に
示したように、油圧ジャッキ用の電動油圧ポンプ21と
バルブユニット22、反力レバー回動用の空圧ジャッキ
20のためのエアコンプレッサー23とバルブユニット
24、並び前記各要素の操作盤25が各々搭載されてい
る。そして、前記各要素の運転状態を計測し管理するモ
ニター装置26が作業ヤードに設置されている。原則的
に昇降架台4の昇降動作時には人は乗らず、昇降架台4
の昇降はモニター装置26を通じて遠隔制御する。
【0019】なお、昇降架台4に前記の油圧昇降装置を
採用した理由は、油圧制御により昇降架台4の水平度、
高さ位置(昇降量)の調整(精度出し)が容易である
し、油圧ジャッキ8に油圧センサーを付設することによ
って負荷の大きさの確認、そして、過大な荷重に対して
安全装置を働かせる措置が容易だからである。従って、
同様な調整と安全装置の働きを確保できるときは、公
知、周知のラックピニオン機構その他の昇降装置を採用
し実施することができる。
採用した理由は、油圧制御により昇降架台4の水平度、
高さ位置(昇降量)の調整(精度出し)が容易である
し、油圧ジャッキ8に油圧センサーを付設することによ
って負荷の大きさの確認、そして、過大な荷重に対して
安全装置を働かせる措置が容易だからである。従って、
同様な調整と安全装置の働きを確保できるときは、公
知、周知のラックピニオン機構その他の昇降装置を採用
し実施することができる。
【0020】次に、横スライド架台5について述べる。
図7で概略構造を理解できるように、横スライド架台5
は、上述した昇降架台4の上面部に水平な横行レール3
0を敷設し、該横行レール30の上面を転がるローラ
(ヒルマンローラ)31によって水平移動するように構
成されている。更に詳細な構造は図10に示したよう
に、横スライド架台5を構成する鉄骨5aのフランジ下
面部にローラ31が取付けられ、直下の横行レール3
0’の上面を転がるものとされている。鉄骨5aのフラ
ンジ下面部にはまた、横行レール30’の上フランジを
両側から抱える形状の浮き上り防止板32,32が左右
対称な配置に設けられ、更に上フランジの両外縁に当る
横ずれ防止ローラ33,33も設けられている。
図7で概略構造を理解できるように、横スライド架台5
は、上述した昇降架台4の上面部に水平な横行レール3
0を敷設し、該横行レール30の上面を転がるローラ
(ヒルマンローラ)31によって水平移動するように構
成されている。更に詳細な構造は図10に示したよう
に、横スライド架台5を構成する鉄骨5aのフランジ下
面部にローラ31が取付けられ、直下の横行レール3
0’の上面を転がるものとされている。鉄骨5aのフラ
ンジ下面部にはまた、横行レール30’の上フランジを
両側から抱える形状の浮き上り防止板32,32が左右
対称な配置に設けられ、更に上フランジの両外縁に当る
横ずれ防止ローラ33,33も設けられている。
【0021】当該横スライド架台5の上に載せる建物ブ
ロック6は、少なくとも四隅の本設の鉄骨柱10の下部
に、下層階3の鉄骨柱10との継ぎ足し(ボルト接合)
用として用意されたガゼットプレート34の一つを、前
記鉄骨5aから斜め上向きに外方へ突き出る形状に設け
た支持プレート35と当て板36を介してボルト接合し
た状態で支持される。そして、建物ブロック6を取付け
階の取付け位置まで横スライド架台5で水平移動させ積
み重ねるセッティング処理は、やはり図10に示してい
るように、まず既設の下層階部分3の鉄骨柱10の上に
当該建物ブロック6の鉄骨柱10を継ぎ足す形に積み重
ねる。その前提として、建物ブロック6の鉄骨柱10の
下端面は、下層階の鉄骨柱の上端面とほぼ一致する(実
際には建物ブロック6の鉄骨柱10の下面は、2〜3mm
程度高い)程度の水平レベル精度を確保した水平移動が
行われるように、横行レール30,30’の取付け、及
び横スライド架台5の水平レベル出しが行われている。
従って、必要に応じてジャッキアップ装置なども採用さ
れる。下層階部分3の鉄骨柱10の天端には水平な受け
プレート37が設けられており、該受けプレート37上
へ建物ブロック6の鉄骨柱10の下端が同心配置に載せ
られ継ぎ足される。その後ガゼットプレート34と前記
支持プレート35との接合を解き、横スライド架台5は
速やかに昇降架台4の上面位置まで戻す。また、上下の
鉄骨柱10,10は各々のガゼットプレート34,34
間に当板38を添えハイテンションボルトを締付けて接
合しセッティングが行われる。
ロック6は、少なくとも四隅の本設の鉄骨柱10の下部
に、下層階3の鉄骨柱10との継ぎ足し(ボルト接合)
用として用意されたガゼットプレート34の一つを、前
記鉄骨5aから斜め上向きに外方へ突き出る形状に設け
た支持プレート35と当て板36を介してボルト接合し
た状態で支持される。そして、建物ブロック6を取付け
階の取付け位置まで横スライド架台5で水平移動させ積
み重ねるセッティング処理は、やはり図10に示してい
るように、まず既設の下層階部分3の鉄骨柱10の上に
当該建物ブロック6の鉄骨柱10を継ぎ足す形に積み重
ねる。その前提として、建物ブロック6の鉄骨柱10の
下端面は、下層階の鉄骨柱の上端面とほぼ一致する(実
際には建物ブロック6の鉄骨柱10の下面は、2〜3mm
程度高い)程度の水平レベル精度を確保した水平移動が
行われるように、横行レール30,30’の取付け、及
び横スライド架台5の水平レベル出しが行われている。
従って、必要に応じてジャッキアップ装置なども採用さ
れる。下層階部分3の鉄骨柱10の天端には水平な受け
プレート37が設けられており、該受けプレート37上
へ建物ブロック6の鉄骨柱10の下端が同心配置に載せ
られ継ぎ足される。その後ガゼットプレート34と前記
支持プレート35との接合を解き、横スライド架台5は
速やかに昇降架台4の上面位置まで戻す。また、上下の
鉄骨柱10,10は各々のガゼットプレート34,34
間に当板38を添えハイテンションボルトを締付けて接
合しセッティングが行われる。
【0022】なお、図10中の横行レール30’は、横
スライド架台5を昇降架台4上の位置から取付け位置ま
で水平移動させるために既設の下層階部分3の鉄骨柱1
0(従って、各建物ブロック6の鉄骨柱10)の上部に
予め地組み作業の一つとして取付けておいた延長用レー
ルであり、取付け階の高さ位置まで上昇した昇降架台4
の上面部の横行レール30と必ず同一レベルとなるよう
に考慮してその延長線上の位置に設けられている。該延
長用の横行レール30’は、下層階部分の鉄骨柱10へ
溶接で固定したブラケット39へ横向きの支持腕40を
突き合せ、当て板41を介してボルト接合することによ
り取付けられている。従って、建物ブロック6のセッテ
ィングを終り、横スライド架台5が昇降架台4上の位置
に戻され、用済みとなった横行レール30’は、前記ブ
ラケット39と支持腕40との接合を解いて撤去され、
必要に応じて次の建物ブロックに利用される。
スライド架台5を昇降架台4上の位置から取付け位置ま
で水平移動させるために既設の下層階部分3の鉄骨柱1
0(従って、各建物ブロック6の鉄骨柱10)の上部に
予め地組み作業の一つとして取付けておいた延長用レー
ルであり、取付け階の高さ位置まで上昇した昇降架台4
の上面部の横行レール30と必ず同一レベルとなるよう
に考慮してその延長線上の位置に設けられている。該延
長用の横行レール30’は、下層階部分の鉄骨柱10へ
溶接で固定したブラケット39へ横向きの支持腕40を
突き合せ、当て板41を介してボルト接合することによ
り取付けられている。従って、建物ブロック6のセッテ
ィングを終り、横スライド架台5が昇降架台4上の位置
に戻され、用済みとなった横行レール30’は、前記ブ
ラケット39と支持腕40との接合を解いて撤去され、
必要に応じて次の建物ブロックに利用される。
【0023】建物ブロック6を載せた横スライド架台5
の水平移動に際しては、図8に示したように、横スライ
ド架台5の移動方向に水平な引きワイヤ42と押えワイ
ヤ43とを前後に連結し、引きワイヤ42をウインチ等
により引いて横スライド架台5を前進させる。他方、押
えワイヤ43には適度な張力を付与して建物ブロック6
がオーバーランを生じないように注意深く移動させる。
横スライド架台5の水平移動は、前記引きワイヤ42等
を利用した機構のほか、電動式、油圧又は空圧式、ある
いは手動式等々が適宜採用される。
の水平移動に際しては、図8に示したように、横スライ
ド架台5の移動方向に水平な引きワイヤ42と押えワイ
ヤ43とを前後に連結し、引きワイヤ42をウインチ等
により引いて横スライド架台5を前進させる。他方、押
えワイヤ43には適度な張力を付与して建物ブロック6
がオーバーランを生じないように注意深く移動させる。
横スライド架台5の水平移動は、前記引きワイヤ42等
を利用した機構のほか、電動式、油圧又は空圧式、ある
いは手動式等々が適宜採用される。
【0024】図7及び図8で明らかなように、地組みし
た建物ブロック6には、上記の横行レール30’が付設
されるほか、上下の鉄骨柱の接合作業、その他の取合い
部分の仕上げ作業の安全を期すため、外周部分に作業足
場44が付設されている。図7と図8の例では、建物ブ
ロック6の平面形状の大きさは桁行方向が約12m、梁
間方向が約6.4mぐらいとされている。
た建物ブロック6には、上記の横行レール30’が付設
されるほか、上下の鉄骨柱の接合作業、その他の取合い
部分の仕上げ作業の安全を期すため、外周部分に作業足
場44が付設されている。図7と図8の例では、建物ブ
ロック6の平面形状の大きさは桁行方向が約12m、梁
間方向が約6.4mぐらいとされている。
【0025】かくして、本発明の建築工法は、組立て作
業ヤードレベルで地組みした完成度の高い建物ブロック
6を昇降架台4の横スライド架台5上に載せ(図4)、
同昇降架台4により取付け階まで垂直運搬し(図5)、
取付け階においては横スライド架台5を利用して取付け
位置まで水平移動させ、取付け位置に到達した建物ブロ
ックは直下の下層階部分の上に各本設柱(鉄骨柱10)
を継ぎ足す形に積み重ね、鉄骨柱10,10同士を接合
しセットする作業をくり返して所望の高さまで建築を進
める。図6に示した完成状態は、前記昇降架台4を最終
的にツインタワー2,2の間の屋上2階部分の構築に躯
体の一部として転用し、タワークレーンを解体した状態
を示している。
業ヤードレベルで地組みした完成度の高い建物ブロック
6を昇降架台4の横スライド架台5上に載せ(図4)、
同昇降架台4により取付け階まで垂直運搬し(図5)、
取付け階においては横スライド架台5を利用して取付け
位置まで水平移動させ、取付け位置に到達した建物ブロ
ックは直下の下層階部分の上に各本設柱(鉄骨柱10)
を継ぎ足す形に積み重ね、鉄骨柱10,10同士を接合
しセットする作業をくり返して所望の高さまで建築を進
める。図6に示した完成状態は、前記昇降架台4を最終
的にツインタワー2,2の間の屋上2階部分の構築に躯
体の一部として転用し、タワークレーンを解体した状態
を示している。
【0026】
【本発明が奏する効果】本発明の建築工法は、仮設揚重
機としてのタワークレーン等を一切使用しないから、タ
ワークレーンのマストを最上階まで伸ばす必要がなく、
クレーン取合い部の構造補強の必要がない。また、クレ
ーンを最上階まで伸ばすと、クレーンの解体時期が遅
れ、その結果クレーン廻りの残工事が多数発生し、仕上
げ工程が遅れる等々の問題も一挙に解決する。
機としてのタワークレーン等を一切使用しないから、タ
ワークレーンのマストを最上階まで伸ばす必要がなく、
クレーン取合い部の構造補強の必要がない。また、クレ
ーンを最上階まで伸ばすと、クレーンの解体時期が遅
れ、その結果クレーン廻りの残工事が多数発生し、仕上
げ工程が遅れる等々の問題も一挙に解決する。
【0027】次に、地上その他の基準階レベルに設定し
た組立て作業ヤードで建物ブロックの完成度の高い地組
みを行い、これを垂直、水平運搬して順次積み重ねてセ
ットする工程をくり返すだけであるから、高所での作業
が大幅に低減し、安全性の向上に極めて有利となる。ま
た、外周足場を全面に架ける必要がなくなるため仮設作
業、仮設資材の使用量が大幅に減る利点も大きい。
た組立て作業ヤードで建物ブロックの完成度の高い地組
みを行い、これを垂直、水平運搬して順次積み重ねてセ
ットする工程をくり返すだけであるから、高所での作業
が大幅に低減し、安全性の向上に極めて有利となる。ま
た、外周足場を全面に架ける必要がなくなるため仮設作
業、仮設資材の使用量が大幅に減る利点も大きい。
【0028】従って、本発明の工法を採用することによ
り工期の大幅な短縮が図れる。
り工期の大幅な短縮が図れる。
【図1】本発明の建築工法を建物屋上のツインタワーの
建築に実施する初期段階を簡単に示した立面図である。
建築に実施する初期段階を簡単に示した立面図である。
【図2】3層目の建物ブロックを取付け階まで垂直運搬
した状態の立面図である。
した状態の立面図である。
【図3】3層目の建物ブロックを取付け位置へ水平運搬
した状態の立面図である。
した状態の立面図である。
【図4】8層目の建物ブロックを昇降架台へ載せた状態
の立面図である。
の立面図である。
【図5】8層目の建物ブロックを取付け階において取付
け位置へ水平移動した状態の立面図である。
け位置へ水平移動した状態の立面図である。
【図6】完成したツインタワーの立面図である。
【図7】建物ブロックを取付け階まで垂直運搬した後、
取付け位置まで水平運搬する要領を具体的に示した立面
図である。
取付け位置まで水平運搬する要領を具体的に示した立面
図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】昇降架台と鉄骨柱との取合い部分を詳示した立
面図である。
面図である。
【図10】横スライド架台と横行レール及び鉄骨柱の取
合い部分の構造を詳示した立面図である。
合い部分の構造を詳示した立面図である。
【図11】図9のA矢視図である。
【図12】図9のB矢視図である。
【図13】図9のC矢視図である。
【図14】図9のD矢視図である。
【図15】A,Bは油圧ジャッキが伸長する昇降フレー
ムの上昇工程を示した立面図である。
ムの上昇工程を示した立面図である。
【図16】A,Bは昇降フレームの反力レバーが反力ブ
ラケットに乗って反力をとり、下部フレームの反力カバ
ーが浮上して荷重が盛り替えられる段階を示した立面図
である。
ラケットに乗って反力をとり、下部フレームの反力カバ
ーが浮上して荷重が盛り替えられる段階を示した立面図
である。
【図17】A,Bは下部フレームの反力レバーが反力ブ
ラケットに乗って反力をとるまでの段階を示した立面図
である。
ラケットに乗って反力をとるまでの段階を示した立面図
である。
3 下層階部分 10 本設柱(鉄骨柱) 4 昇降動作 6 建物ブロック 30 横行レール 5 横スライド架台 30’ 横行レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 三男 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 藤井 卓美 千葉県印旛郡印西町大塚一丁目5番 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 山田 実男 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 中島 眞 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内 (72)発明者 宮口 幹太 名古屋市中区錦一丁目18番22号 株式会社 竹中工務店名古屋支店内
Claims (4)
- 【請求項1】 先行して構築した建物の下層階部分の中
央に位置し同下層階部分の本設柱を利用して垂直に昇降
する昇降架台を、建物ブロックの組立て作業ヤードレベ
ルにおいて組立て、更に該昇降架台の上面部を水平移動
する横スライド架台を設置する段階と、 前記横スライド架台の上に、作業ヤードで地組みした少
なくとも一層分の建物ブロックを載せる段階と、 前記昇降架台を当該建物ブロックの取付け階の高さ位置
まで上昇させ、次いで取付け位置までは横スライド架台
を利用して水平移動させる段階と、 水平移動させた建物ブロックを既設の下層階部分の上に
積み重ねてセットする段階と、 前記横スライド架台を昇降架台上へ戻し、昇降架台は当
初の作業ヤードレベルまで下降させ、作業ヤードで地組
みした次の建物ブロックを前記横スライド架台上へ載
せ、以下同様の工程を繰り返して建物の建築を進めるこ
とを特徴とする、垂直、水平運搬する建物ブロックによ
る建物の建築工法。 - 【請求項2】 請求項1に記載した昇降架台は、ツイン
タワーの中間部、又は吹抜け、中庭を持つような建物の
センターコアホールを昇降させることを特徴とする、垂
直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法。 - 【請求項3】 請求項1に記載した建物ブロックは、少
なくとも四隅の位置に本設の鉄骨柱を備え、鉄骨建方及
び内装、外装仕上げの大部分を完成してあり、下層階部
分に対するセットは上下の本設柱の継ぎ足し接合によっ
て行うことを特徴とする、垂直、水平運搬する建物ブロ
ックによる建物の建築工法。 - 【請求項4】 請求項1又は3に記載した建物ブロック
は、予めその上部に次上位の建物ブロックを水平運搬す
るための横行レールを具備しており、使用済となった横
行レールはその後撤去して利用する、垂直、水平運搬す
る建物ブロックによる建物の建築工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14091795A JPH08333813A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | 垂直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14091795A JPH08333813A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | 垂直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08333813A true JPH08333813A (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=15279829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14091795A Pending JPH08333813A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | 垂直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08333813A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007131453A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Industrial Leasing Corp | クライミングクレーン |
CN107288352A (zh) * | 2016-03-31 | 2017-10-24 | 中国二十冶集团有限公司 | 超大面积封闭式三角形天窗屋面板的运输及安装方法 |
JP2018199933A (ja) * | 2017-05-26 | 2018-12-20 | 株式会社巴コーポレーション | 塔状建築物上部に建設される構造物の構造体および施工法 |
JP2021088883A (ja) * | 2019-12-05 | 2021-06-10 | 株式会社巴コーポレーション | 構造物の柱脚部構造および柱脚部固定方法 |
CN115506588A (zh) * | 2022-10-25 | 2022-12-23 | 四川路桥桥梁工程有限责任公司 | 智能一体化升降支架 |
-
1995
- 1995-06-07 JP JP14091795A patent/JPH08333813A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007131453A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Industrial Leasing Corp | クライミングクレーン |
CN107288352A (zh) * | 2016-03-31 | 2017-10-24 | 中国二十冶集团有限公司 | 超大面积封闭式三角形天窗屋面板的运输及安装方法 |
CN107288352B (zh) * | 2016-03-31 | 2019-07-30 | 中国二十冶集团有限公司 | 超大面积封闭式三角形天窗屋面板的运输及安装方法 |
JP2018199933A (ja) * | 2017-05-26 | 2018-12-20 | 株式会社巴コーポレーション | 塔状建築物上部に建設される構造物の構造体および施工法 |
JP2021088883A (ja) * | 2019-12-05 | 2021-06-10 | 株式会社巴コーポレーション | 構造物の柱脚部構造および柱脚部固定方法 |
CN115506588A (zh) * | 2022-10-25 | 2022-12-23 | 四川路桥桥梁工程有限责任公司 | 智能一体化升降支架 |
CN115506588B (zh) * | 2022-10-25 | 2024-05-28 | 四川路桥桥梁工程有限责任公司 | 智能一体化升降支架 |
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