JPH08126451A - 中通し釣竿 - Google Patents
中通し釣竿Info
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- JPH08126451A JPH08126451A JP7113772A JP11377295A JPH08126451A JP H08126451 A JPH08126451 A JP H08126451A JP 7113772 A JP7113772 A JP 7113772A JP 11377295 A JP11377295 A JP 11377295A JP H08126451 A JPH08126451 A JP H08126451A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C70/00—Shaping composites, i.e. plastics material comprising reinforcements, fillers or preformed parts, e.g. inserts
- B29C70/04—Shaping composites, i.e. plastics material comprising reinforcements, fillers or preformed parts, e.g. inserts comprising reinforcements only, e.g. self-reinforcing plastics
- B29C70/06—Fibrous reinforcements only
- B29C70/10—Fibrous reinforcements only characterised by the structure of fibrous reinforcements, e.g. hollow fibres
- B29C70/16—Fibrous reinforcements only characterised by the structure of fibrous reinforcements, e.g. hollow fibres using fibres of substantial or continuous length
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- B29C70/205—Fibrous reinforcements only characterised by the structure of fibrous reinforcements, e.g. hollow fibres using fibres of substantial or continuous length oriented in a single direction, e.g. roofing or other parallel fibres the structure being shaped to form a three-dimensional configuration
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A01—AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
- A01K—ANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
- A01K87/00—Fishing rods
- A01K87/002—Fishing rods with the line passing through the hollow rod
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- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 繊細な調子の釣竿を、その繊細な調子を保持
しつつ糸抵抗の低減を図った中通し釣竿に構成する。 【構成】 合成樹脂をマトリックスとし強化繊維によっ
て強化された中通し釣竿であって、穂先部a,b,c内
径を傾斜が3/1000以下の略ストレート状に形成す
ると共に、該穂先部に弾性率の異なる強化繊維を該強化
繊維が略軸長方向に指向するように使用して順次配設
し、これらの弾性率が先部aから後部cに向って順次等
比級数的に高弾性化するよう構成する。
しつつ糸抵抗の低減を図った中通し釣竿に構成する。 【構成】 合成樹脂をマトリックスとし強化繊維によっ
て強化された中通し釣竿であって、穂先部a,b,c内
径を傾斜が3/1000以下の略ストレート状に形成す
ると共に、該穂先部に弾性率の異なる強化繊維を該強化
繊維が略軸長方向に指向するように使用して順次配設
し、これらの弾性率が先部aから後部cに向って順次等
比級数的に高弾性化するよう構成する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穂先部に特徴を有する
中通し釣竿に関する。
中通し釣竿に関する。
【0002】
【従来の技術】釣竿には調子があり、例えば小物の魚を
対象とする釣竿は繊細に設定する。
対象とする釣竿は繊細に設定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、中通し釣
竿では釣糸を竿管内部に挿通させるため、また、糸抵抗
を低減させる必要から、穂先部において竿管内径を所定
以上に小さくすることができない。穂先部の内径が大き
いと繊細な調子は得られず、従来では繊細な調子の釣竿
を中通しに構成することが困難であった。
竿では釣糸を竿管内部に挿通させるため、また、糸抵抗
を低減させる必要から、穂先部において竿管内径を所定
以上に小さくすることができない。穂先部の内径が大き
いと繊細な調子は得られず、従来では繊細な調子の釣竿
を中通しに構成することが困難であった。
【0004】依って本発明は、繊細な調子の釣竿を、そ
の繊細な調子を保持しつつ糸抵抗の低減を図った中通し
釣竿に構成することを目的とする。
の繊細な調子を保持しつつ糸抵抗の低減を図った中通し
釣竿に構成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、請求項1に対応して、合成樹脂をマトリックスとし
強化繊維によって強化された中通し釣竿であって、穂先
部内径を傾斜が3/1000以下の略ストレート状に形
成すると共に、該穂先部に弾性率の異なる強化繊維を該
強化繊維が略軸長方向に指向するように使用して順次配
設し、これらの弾性率が先部から後部に向って順次等比
級数的に高弾性化していることを特徴とする中通し釣竿
を提供する。
は、請求項1に対応して、合成樹脂をマトリックスとし
強化繊維によって強化された中通し釣竿であって、穂先
部内径を傾斜が3/1000以下の略ストレート状に形
成すると共に、該穂先部に弾性率の異なる強化繊維を該
強化繊維が略軸長方向に指向するように使用して順次配
設し、これらの弾性率が先部から後部に向って順次等比
級数的に高弾性化していることを特徴とする中通し釣竿
を提供する。
【0006】また請求項2に対応して、上記略軸長方向
の強化繊維の内、外、又は中間の層として、略周方向に
指向した強化繊維の層を設けた中通し釣竿を提供する。
更には請求項3に対応して、合成樹脂をマトリックスと
し、軸長方向に対して±30度の範囲内で略軸長方向に
指向した強化繊維と、円周方向に対して±45度の範囲
内で略周方向に指向した強化繊維とによって強化された
穂先部を有する中通し釣竿であって、穂先部内径を略ス
トレート状か緩テーパ状に形成すると共に、該穂先部の
先部は前記略周方向に指向した繊維の比率を50%以上
にし、かつ、後部は少なくしたことを特徴とする中通し
釣竿を提供する。
の強化繊維の内、外、又は中間の層として、略周方向に
指向した強化繊維の層を設けた中通し釣竿を提供する。
更には請求項3に対応して、合成樹脂をマトリックスと
し、軸長方向に対して±30度の範囲内で略軸長方向に
指向した強化繊維と、円周方向に対して±45度の範囲
内で略周方向に指向した強化繊維とによって強化された
穂先部を有する中通し釣竿であって、穂先部内径を略ス
トレート状か緩テーパ状に形成すると共に、該穂先部の
先部は前記略周方向に指向した繊維の比率を50%以上
にし、かつ、後部は少なくしたことを特徴とする中通し
釣竿を提供する。
【0007】また請求項4に対応して、合成樹脂をマト
リックスとし強化繊維によって強化され、略軸長方向に
指向した強化繊維を有する穂先部本体層を有した中通し
釣竿であって、前記穂先部の先部は前記略軸長方向繊維
を少なくし、後部は多くし、先部は合成樹脂を多くし、
後部は少なくし、穂先部内径を略ストレート状か緩テー
パ状に形成したことを特徴とする中通し釣竿を提供す
る。
リックスとし強化繊維によって強化され、略軸長方向に
指向した強化繊維を有する穂先部本体層を有した中通し
釣竿であって、前記穂先部の先部は前記略軸長方向繊維
を少なくし、後部は多くし、先部は合成樹脂を多くし、
後部は少なくし、穂先部内径を略ストレート状か緩テー
パ状に形成したことを特徴とする中通し釣竿を提供す
る。
【0008】また請求項5に対応して、合成樹脂をマト
リックスとし、強化繊維が軸長方向を基準として5度以
上25度以下の斜め方向に配向されており、軸長方向に
関して概略対称に左右両方向から交差状に配向されてお
り、この交差状強化繊維が強化繊維の殆どである穂先部
を有することを特徴とする中通し釣竿を提供する。また
請求項6に対応して、合成樹脂をマトリックスとし、強
化繊維が軸長方向を基準として5度以上の斜め方向に配
向されており、軸長方向に関して概略対称に左右両方向
から交差状に配向されており、該交差方向繊維の量より
も少ない量の強化繊維を略軸長方向に配向するか、或い
は交差方向繊維の弾性率よりも低弾性の強化繊維を略軸
長方向に配向した穂先部を有することを特徴とする中通
し釣竿を提供する。
リックスとし、強化繊維が軸長方向を基準として5度以
上25度以下の斜め方向に配向されており、軸長方向に
関して概略対称に左右両方向から交差状に配向されてお
り、この交差状強化繊維が強化繊維の殆どである穂先部
を有することを特徴とする中通し釣竿を提供する。また
請求項6に対応して、合成樹脂をマトリックスとし、強
化繊維が軸長方向を基準として5度以上の斜め方向に配
向されており、軸長方向に関して概略対称に左右両方向
から交差状に配向されており、該交差方向繊維の量より
も少ない量の強化繊維を略軸長方向に配向するか、或い
は交差方向繊維の弾性率よりも低弾性の強化繊維を略軸
長方向に配向した穂先部を有することを特徴とする中通
し釣竿を提供する。
【0009】また請求項7に対応して、合成樹脂をマト
リックスとし、略軸長方向に指向する強化繊維につき、
破断伸度の大きい強化繊維を外側に、小さい繊維を内側
に配設した穂先部を有することを特徴とする中通し釣竿
を提供する。
リックスとし、略軸長方向に指向する強化繊維につき、
破断伸度の大きい強化繊維を外側に、小さい繊維を内側
に配設した穂先部を有することを特徴とする中通し釣竿
を提供する。
【0010】また請求項8に対応して、釣糸を挿通させ
られる螺旋状部材の外側に、該螺旋状部材よりも低弾性
の材料で形成した筒状部材を被嵌させた穂先部を有する
ことを特徴とする中通し釣竿を提供する。ここでいう螺
旋状部材とは、複数のリング部材を長手方向に延びた部
材によって連結したものも含む。
られる螺旋状部材の外側に、該螺旋状部材よりも低弾性
の材料で形成した筒状部材を被嵌させた穂先部を有する
ことを特徴とする中通し釣竿を提供する。ここでいう螺
旋状部材とは、複数のリング部材を長手方向に延びた部
材によって連結したものも含む。
【0011】
【作用】請求項1の対応構成では、穂先部内径が略スト
レートに形成されているため、穂先部先部の内径を大径
にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られ、糸抵
抗の低減を図った中通し構造が可能になるが、このまま
では穂先部の先部の曲げ剛性が高くなり、撓み難くな
る。そこで、曲げ剛性に寄与する略軸長手方向の強化繊
維の弾性率を先部から後部に向って順次等比級数的に高
弾性化(即ち、先部が撓み易い)するように強化繊維を
選択すれば、穂先部先部は相対的に太径であっても先細
の場合と同様に繊細に撓み易くすることができる。本明
細書における順次とは、ガイド固定等で部分的に補強す
る補助的なプリプレグ等の強化繊維を除き、メインとな
る強化繊維について述べている。
レートに形成されているため、穂先部先部の内径を大径
にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られ、糸抵
抗の低減を図った中通し構造が可能になるが、このまま
では穂先部の先部の曲げ剛性が高くなり、撓み難くな
る。そこで、曲げ剛性に寄与する略軸長手方向の強化繊
維の弾性率を先部から後部に向って順次等比級数的に高
弾性化(即ち、先部が撓み易い)するように強化繊維を
選択すれば、穂先部先部は相対的に太径であっても先細
の場合と同様に繊細に撓み易くすることができる。本明
細書における順次とは、ガイド固定等で部分的に補強す
る補助的なプリプレグ等の強化繊維を除き、メインとな
る強化繊維について述べている。
【0012】請求項2の対応構成では、上記のように略
軸長方向の強化繊維を複数種類順次配設すると、その接
続部が弱くなるが、略周方向に指向した強化繊維の層を
設けると、繊細な撓みを妨げることなく、それを補強す
ることができ、また、潰れ破壊に対抗できる。
軸長方向の強化繊維を複数種類順次配設すると、その接
続部が弱くなるが、略周方向に指向した強化繊維の層を
設けると、繊細な撓みを妨げることなく、それを補強す
ることができ、また、潰れ破壊に対抗できる。
【0013】請求項3の対応構成では、穂先部内径が略
ストレート状か緩テーパ状に形成されているため、穂先
部先部の内径を大径にでき、釣糸が自由に通過できる中
空部が得られ、糸抵抗の低減を図った中通し構造が可能
になるが、このままでは穂先部の先部の曲げ剛性が高く
なり、撓み難くなる。そこで、穂先部の先部は略周方向
の繊維の比率を50%以上とし、長手方向繊維の比率を
小さく、後部は略周方向の繊維の比率を少なくして長手
方向繊維の比率を大きくする。撓みの調子は長手方向繊
維によって支配されるため、この比率の小さな先部程低
剛性で撓み易い釣竿になる。従って、穂先部は太径であ
っても、その撓み特性を先細の穂先部と同様に繊細にさ
せることができる。本明細書で、緩テーパとは3/10
00から6/1000程度のテーパをいう。
ストレート状か緩テーパ状に形成されているため、穂先
部先部の内径を大径にでき、釣糸が自由に通過できる中
空部が得られ、糸抵抗の低減を図った中通し構造が可能
になるが、このままでは穂先部の先部の曲げ剛性が高く
なり、撓み難くなる。そこで、穂先部の先部は略周方向
の繊維の比率を50%以上とし、長手方向繊維の比率を
小さく、後部は略周方向の繊維の比率を少なくして長手
方向繊維の比率を大きくする。撓みの調子は長手方向繊
維によって支配されるため、この比率の小さな先部程低
剛性で撓み易い釣竿になる。従って、穂先部は太径であ
っても、その撓み特性を先細の穂先部と同様に繊細にさ
せることができる。本明細書で、緩テーパとは3/10
00から6/1000程度のテーパをいう。
【0014】請求項4の対応構成では、穂先部内径が略
ストレート状か緩テーパ状に形成されているため、穂先
部先部の内径を大径にでき、釣糸が自由に通過できる中
空部が得られ、糸抵抗の低減を図った中通し構造が可能
になるが、このままでは穂先部先部の曲げ剛性が高くな
り、撓み難くなる。そこで穂先部の先部は略軸長方向繊
維を少なくし、後部は多くしており、また、竿管の潰れ
破壊を補強すべく先部には合成樹脂を多くし、後部は少
なくして竿管強度を保持しているが、撓み特性は略軸長
方向の強化繊維によって支配されて、先部程撓み易い釣
竿になり、撓み特性を先細の穂先部と同様に繊細にする
ことができる。
ストレート状か緩テーパ状に形成されているため、穂先
部先部の内径を大径にでき、釣糸が自由に通過できる中
空部が得られ、糸抵抗の低減を図った中通し構造が可能
になるが、このままでは穂先部先部の曲げ剛性が高くな
り、撓み難くなる。そこで穂先部の先部は略軸長方向繊
維を少なくし、後部は多くしており、また、竿管の潰れ
破壊を補強すべく先部には合成樹脂を多くし、後部は少
なくして竿管強度を保持しているが、撓み特性は略軸長
方向の強化繊維によって支配されて、先部程撓み易い釣
竿になり、撓み特性を先細の穂先部と同様に繊細にする
ことができる。
【0015】請求項5の対応構成では、交差状繊維が略
対称に配向されているため、穂先部のよじれが防止で
き、軸長方向に寄与するのは斜め強化繊維の軸長方向成
分であり、撓みに際しての曲げ剛性が低く押えられ、そ
れだけ大きな内径にでき、また斜めであるため周方向に
寄与する成分もあり、潰れ破壊にも対抗でき、軸長方向
寄与成分の存在と併せて大きく撓んだ際の塑性変形を防
止できる。請求項6の対応構成では、交差状に両方向か
ら配向した強化繊維の対称性により穂先部のよじれが防
止でき、軸長方向には少ない量か、或いは低弾性の強化
繊維を使用しているため、撓みに際しての曲げ剛性が低
く押えられ、それだけ大きな内径にでき、また、斜めに
交差した強化繊維の存在のため周方向に寄与する成分も
あり、潰れ破壊にも対抗でき、軸長方向繊維の存在と併
せて大きく撓んだ際の塑性変形を防止できる。
対称に配向されているため、穂先部のよじれが防止で
き、軸長方向に寄与するのは斜め強化繊維の軸長方向成
分であり、撓みに際しての曲げ剛性が低く押えられ、そ
れだけ大きな内径にでき、また斜めであるため周方向に
寄与する成分もあり、潰れ破壊にも対抗でき、軸長方向
寄与成分の存在と併せて大きく撓んだ際の塑性変形を防
止できる。請求項6の対応構成では、交差状に両方向か
ら配向した強化繊維の対称性により穂先部のよじれが防
止でき、軸長方向には少ない量か、或いは低弾性の強化
繊維を使用しているため、撓みに際しての曲げ剛性が低
く押えられ、それだけ大きな内径にでき、また、斜めに
交差した強化繊維の存在のため周方向に寄与する成分も
あり、潰れ破壊にも対抗でき、軸長方向繊維の存在と併
せて大きく撓んだ際の塑性変形を防止できる。
【0016】請求項7の対応構成では、一般に破断伸度
の大きい強化繊維は高弾性であり、小さい強化繊維は低
弾性であり、破断伸度の大きい強化繊維を外側に、小さ
い繊維を内側に配設しているため、穂先部は撓み易く
(内径を大きくできる)、しかも塑性変形し難い。
の大きい強化繊維は高弾性であり、小さい強化繊維は低
弾性であり、破断伸度の大きい強化繊維を外側に、小さ
い繊維を内側に配設しているため、穂先部は撓み易く
(内径を大きくできる)、しかも塑性変形し難い。
【0017】請求項8の対応構成では、螺旋状部材は曲
げ剛性が非常に小さく、被嵌している筒状部材も低弾性
材料で形成されているため、撓み性を向上でき、その分
内径を大にでき、また、螺旋状部材の存在によって潰れ
破壊に対する強度も高い。
げ剛性が非常に小さく、被嵌している筒状部材も低弾性
材料で形成されているため、撓み性を向上でき、その分
内径を大にでき、また、螺旋状部材の存在によって潰れ
破壊に対する強度も高い。
【0018】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
き、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る中通し釣
竿の1例を示す。キャスティングハンドル16の前に元
竿10を固定しており、この元竿10に穂先竿12が振
出式か並継ぎによって継ぎ合わされている。その先には
トップガイド14が設けられ、また、キャスティングハ
ンドル16にはリール18の装着装置20が設けられて
おり、元竿10には釣糸導入ガイド24が設けられてい
る。釣糸22はリール18からこの釣糸導入ガイド24
を経て内部に導入される。
き、更に詳細に説明する。図1は本発明に係る中通し釣
竿の1例を示す。キャスティングハンドル16の前に元
竿10を固定しており、この元竿10に穂先竿12が振
出式か並継ぎによって継ぎ合わされている。その先には
トップガイド14が設けられ、また、キャスティングハ
ンドル16にはリール18の装着装置20が設けられて
おり、元竿10には釣糸導入ガイド24が設けられてい
る。釣糸22はリール18からこの釣糸導入ガイド24
を経て内部に導入される。
【0019】図2は穂先竿12の拡大縦断面図であり、
本発明構造が応用されている状態を示す。なお、本発明
においては、釣竿はこうした継合釣竿ではなくて、1本
竿であってもよい。即ち、本発明でいう穂先部とは、穂
先竿という名称の竿管と必ずしも一致せず、釣竿の実質
的な穂先部分をいう。従って、先から1番、2番、3番
の竿を含むような場合もあり、また、1番竿の先方部の
みの場合もある。図3に示す方法によって形成された穂
先竿12は4つの領域、即ち、先部a、中間先部b、中
間部c、元部dから構成されている。
本発明構造が応用されている状態を示す。なお、本発明
においては、釣竿はこうした継合釣竿ではなくて、1本
竿であってもよい。即ち、本発明でいう穂先部とは、穂
先竿という名称の竿管と必ずしも一致せず、釣竿の実質
的な穂先部分をいう。従って、先から1番、2番、3番
の竿を含むような場合もあり、また、1番竿の先方部の
みの場合もある。図3に示す方法によって形成された穂
先竿12は4つの領域、即ち、先部a、中間先部b、中
間部c、元部dから構成されている。
【0020】まず、この製造方法を図3を参照して説明
する。芯金30は前半部の非常に緩いテーパ状の略スト
レートな部分(これが穂先部に相当)30Fと、後半部
のやや大きなテーパ状の部分30Rとを有しており、前
者30Fは3/1000以下の略ストレート状のテーパ
が好ましい。こうすると、成形竿管の穂先部内径が略ス
トレートに形成されるため、穂先部の先部の内径を大径
にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られ、糸抵
抗の低減を図った中通し構造が可能になる。この芯金3
0にテープ状かシート状の補強プリプレグIを巻回す
る。この補強プリプレグは略周方向に指向した繊維を主
体としたものか、或いは略軸長方向に指向するセラミッ
クス繊維とスクリムシートを組合せたものでもよく、後
者ではセラミックス繊維により成形竿管内を通る釣糸の
抵抗が低減すると共に、竿管内面の摩耗防止の効果もあ
る。図2ではこの補強層は図示していない。
する。芯金30は前半部の非常に緩いテーパ状の略スト
レートな部分(これが穂先部に相当)30Fと、後半部
のやや大きなテーパ状の部分30Rとを有しており、前
者30Fは3/1000以下の略ストレート状のテーパ
が好ましい。こうすると、成形竿管の穂先部内径が略ス
トレートに形成されるため、穂先部の先部の内径を大径
にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られ、糸抵
抗の低減を図った中通し構造が可能になる。この芯金3
0にテープ状かシート状の補強プリプレグIを巻回す
る。この補強プリプレグは略周方向に指向した繊維を主
体としたものか、或いは略軸長方向に指向するセラミッ
クス繊維とスクリムシートを組合せたものでもよく、後
者ではセラミックス繊維により成形竿管内を通る釣糸の
抵抗が低減すると共に、竿管内面の摩耗防止の効果もあ
る。図2ではこの補強層は図示していない。
【0021】次に、後方端部を傾斜状に形成した先部プ
リプレグAを巻回し、この上に両端部を傾斜状に形成し
た中間先部プリプレグBを巻回し、更に両端部を傾斜状
に形成した中間部プリプレグCを巻回し、最後に前側端
部を傾斜状に形成した前細形状の元部プリプレグDを巻
回し、以下常法に従って成形する。これらのプリプレグ
の長さは図示の如くA<B<C<Dであり、先調子とな
る。以上の順序で巻回して穂先竿12を形成すると、後
方部プリプレグの弾性率は前部よりも高く、後部は先部
の外側に巻回するため、先部側と後部側の剛性差を付け
易く、先部が撓み易く、その分内径を大きくできて好ま
しいが、補強プリプレグIを最後に巻回して竿管の外側
から補強したり、またプリプレグA,B,C,Dを逆の
順序にして巻回したりしてもよい。この穂先部相当部3
0FにはプリプレグのAとBと、Cの前半部が巻回され
ている。
リプレグAを巻回し、この上に両端部を傾斜状に形成し
た中間先部プリプレグBを巻回し、更に両端部を傾斜状
に形成した中間部プリプレグCを巻回し、最後に前側端
部を傾斜状に形成した前細形状の元部プリプレグDを巻
回し、以下常法に従って成形する。これらのプリプレグ
の長さは図示の如くA<B<C<Dであり、先調子とな
る。以上の順序で巻回して穂先竿12を形成すると、後
方部プリプレグの弾性率は前部よりも高く、後部は先部
の外側に巻回するため、先部側と後部側の剛性差を付け
易く、先部が撓み易く、その分内径を大きくできて好ま
しいが、補強プリプレグIを最後に巻回して竿管の外側
から補強したり、またプリプレグA,B,C,Dを逆の
順序にして巻回したりしてもよい。この穂先部相当部3
0FにはプリプレグのAとBと、Cの前半部が巻回され
ている。
【0022】各プリプレグA,B,C,Dに使用されて
いる強化繊維は弾性率が異なり、各弾性率が先部aから
元部dに向って順次等比級数的に高弾性化するよう選択
されている。例えば、プリプレグA,B,C,Dの順
に、5000kg/mm2 ,10000kg/mm2 ,
20000kg/mm2 ,40000kg/mm2 のよ
うに選択する。例えば、炭素繊維、アルミナ繊維、アラ
ミド繊維、テクミロン(商品名)、ガラス繊維、スティ
ール繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維の各種類繊
維の弾性率(kg/mm2 )を順に示すと、一般に、7
0000〜15000(5000〜90000),25
000(10000〜46000),13400(69
00〜16300),9000〜10000(6000
〜10000),7400(6400〜8730),1
9400,1100,500程度であり、このように弾
性率は広範囲に亘っており(カッコ内は特に広く示した
場合である)、これらを適切に選択することによって概
ね所望の値を得ることができる。
いる強化繊維は弾性率が異なり、各弾性率が先部aから
元部dに向って順次等比級数的に高弾性化するよう選択
されている。例えば、プリプレグA,B,C,Dの順
に、5000kg/mm2 ,10000kg/mm2 ,
20000kg/mm2 ,40000kg/mm2 のよ
うに選択する。例えば、炭素繊維、アルミナ繊維、アラ
ミド繊維、テクミロン(商品名)、ガラス繊維、スティ
ール繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維の各種類繊
維の弾性率(kg/mm2 )を順に示すと、一般に、7
0000〜15000(5000〜90000),25
000(10000〜46000),13400(69
00〜16300),9000〜10000(6000
〜10000),7400(6400〜8730),1
9400,1100,500程度であり、このように弾
性率は広範囲に亘っており(カッコ内は特に広く示した
場合である)、これらを適切に選択することによって概
ね所望の値を得ることができる。
【0023】特に炭素繊維は、上は90000程度、下
は5000程度かそれ以下まで存在し、炭素繊維のみで
構成することもできる。こうした弾性率を変えた構造は
以下の他の実施例に組み合わせてもよい。もっとも、本
発明でいう等比級数的とは厳密な等比級数に設定するこ
とを意味せず、相当に差を有することを意味する。
は5000程度かそれ以下まで存在し、炭素繊維のみで
構成することもできる。こうした弾性率を変えた構造は
以下の他の実施例に組み合わせてもよい。もっとも、本
発明でいう等比級数的とは厳密な等比級数に設定するこ
とを意味せず、相当に差を有することを意味する。
【0024】炭素繊維のうち、弾性率が7000程度以
下の低弾性のものは相当に柔軟性があり、破断伸度は2
%程度もあるため破損し難く、穂先部又は穂先部の先部
として好適に使用できる。特に軸長方向の強化繊維とし
て使用すると、撓み剛性を小さくできる。実際の使用で
はこの低弾性炭素繊維を体積比率で50%以上としたプ
リプレグを使用する。この低弾性炭素繊維は以下の各実
施例の強化繊維として使用してもよい。
下の低弾性のものは相当に柔軟性があり、破断伸度は2
%程度もあるため破損し難く、穂先部又は穂先部の先部
として好適に使用できる。特に軸長方向の強化繊維とし
て使用すると、撓み剛性を小さくできる。実際の使用で
はこの低弾性炭素繊維を体積比率で50%以上としたプ
リプレグを使用する。この低弾性炭素繊維は以下の各実
施例の強化繊維として使用してもよい。
【0025】こうして成形された穂先竿12は、先部に
至るまで釣糸が自在に挿通できる所定の大きさの内径を
有しており、かつ、前方程撓み易く、繊細な調子の撓み
特性を有する中通し釣竿が提供できる。各先部a、中間
先部b、中間部c、元部dの長さは、a<b<c<dが
好ましい。これはティップアクションにし易いからであ
る。また、肉厚はa≦b<c<dが好ましい。元部程大
きな曲げ力が作用するからである。
至るまで釣糸が自在に挿通できる所定の大きさの内径を
有しており、かつ、前方程撓み易く、繊細な調子の撓み
特性を有する中通し釣竿が提供できる。各先部a、中間
先部b、中間部c、元部dの長さは、a<b<c<dが
好ましい。これはティップアクションにし易いからであ
る。また、肉厚はa≦b<c<dが好ましい。元部程大
きな曲げ力が作用するからである。
【0026】この実施例では、穂先竿12の後端には保
持部材SGに保持されたセラミックス製のガイドリング
G1が設けられ、また、既述の如く、弾性率の異なる材
料により撓み特性を工夫しているため、穂先竿12の内
径は大きめに設定でき、このためセラミックス製のガイ
ドリングが配設容易になり、各領域部分a,b,c,d
の結合境界部にもセラミックス製のガイドリングG2,
G3等が設けられ、該結合境界部を補強すると共に、釣
糸の挿通抵抗を低減させている。トップガイド14と穂
先竿12との結合境界端部にも同様なガイドリングG4
が、またトップガイド14の先端にもセラミックス製ガ
イドリングG5が配設されている。
持部材SGに保持されたセラミックス製のガイドリング
G1が設けられ、また、既述の如く、弾性率の異なる材
料により撓み特性を工夫しているため、穂先竿12の内
径は大きめに設定でき、このためセラミックス製のガイ
ドリングが配設容易になり、各領域部分a,b,c,d
の結合境界部にもセラミックス製のガイドリングG2,
G3等が設けられ、該結合境界部を補強すると共に、釣
糸の挿通抵抗を低減させている。トップガイド14と穂
先竿12との結合境界端部にも同様なガイドリングG4
が、またトップガイド14の先端にもセラミックス製ガ
イドリングG5が配設されている。
【0027】図4は図2に代る他の実施例の穂先竿1
2’である。各領域部分a’,b’,c’,d’は逆並
継ぎの接着や溶着による結合構造であるが、通常の継合
のように並継や振出し継合にしたり、またそれらを接着
結合させてもよい。更には、螺着によって着脱自在にし
てもよい。、然しながら、本実施例の結合構造が内部を
大きく形成でき易いため好ましい。さらには、各結合境
界端部には図2の場合と同様にガイドリングG2’,G
3’等が配設されている。この構造ではガイドリングの
配設は各部分a’,b’,c’,d’の結合時に行え、
配設作業が容易である。先部a’は合成樹脂の管であっ
てもよい。他の構造特徴は図2の場合と同様である。
2’である。各領域部分a’,b’,c’,d’は逆並
継ぎの接着や溶着による結合構造であるが、通常の継合
のように並継や振出し継合にしたり、またそれらを接着
結合させてもよい。更には、螺着によって着脱自在にし
てもよい。、然しながら、本実施例の結合構造が内部を
大きく形成でき易いため好ましい。さらには、各結合境
界端部には図2の場合と同様にガイドリングG2’,G
3’等が配設されている。この構造ではガイドリングの
配設は各部分a’,b’,c’,d’の結合時に行え、
配設作業が容易である。先部a’は合成樹脂の管であっ
てもよい。他の構造特徴は図2の場合と同様である。
【0028】図2においては異なる弾性率の繊維を有す
るプリプレグを使用したが、例え1種類の繊維のプリプ
レグで形成しても、合成樹脂をマトリックスとし、軸長
方向に対して±30度の範囲内で略軸長方向に指向した
強化繊維と、円周方向に対して±45度の範囲内で略周
方向に指向した強化繊維とによって強化された中通し釣
竿であって、穂先部内径を3/1000以下の略ストレ
ート状、又は6/1000程度までの緩テーパ状に形成
すると共に、該穂先部の先部は略周方向繊維の比率を5
0%以上にし、かつ、後部は20%以下にして、穂先部
の先部の略軸長方向の強化繊維(50%以下)は後部
(80%以上)に比較して少なくしているため、先部程
撓み易く、先細状の繊細な穂先部を有する中通し釣竿と
同様の撓み特性となる。これと共に穂先部内径が略スト
レートに形成されているため、穂先部先部の内径を大径
にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られて糸抵
抗の低減を図った中通し構造が可能になる。
るプリプレグを使用したが、例え1種類の繊維のプリプ
レグで形成しても、合成樹脂をマトリックスとし、軸長
方向に対して±30度の範囲内で略軸長方向に指向した
強化繊維と、円周方向に対して±45度の範囲内で略周
方向に指向した強化繊維とによって強化された中通し釣
竿であって、穂先部内径を3/1000以下の略ストレ
ート状、又は6/1000程度までの緩テーパ状に形成
すると共に、該穂先部の先部は略周方向繊維の比率を5
0%以上にし、かつ、後部は20%以下にして、穂先部
の先部の略軸長方向の強化繊維(50%以下)は後部
(80%以上)に比較して少なくしているため、先部程
撓み易く、先細状の繊細な穂先部を有する中通し釣竿と
同様の撓み特性となる。これと共に穂先部内径が略スト
レートに形成されているため、穂先部先部の内径を大径
にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られて糸抵
抗の低減を図った中通し構造が可能になる。
【0029】上記実施例に限らず本発明では、周方向の
強化繊維には軸長方向強化繊維よりも高弾性の強化繊維
を使用すれば、曲げ剛性が低く、撓みが繊細である割に
潰れに対して高強度であり、薄肉大径化でき、軽量化に
も寄与する。
強化繊維には軸長方向強化繊維よりも高弾性の強化繊維
を使用すれば、曲げ剛性が低く、撓みが繊細である割に
潰れに対して高強度であり、薄肉大径化でき、軽量化に
も寄与する。
【0030】図5は本発明の請求項4に係る穂先部を有
する穂先竿の他の実施例を示す。合成樹脂をマトリック
スとし強化繊維によって強化され、略軸長方向に指向し
た強化繊維を有する本体層12Hを有した中通し釣竿で
あって、穂先竿の本体層12Hの先部を薄肉に、後部を
厚肉に形成し、該穂先竿本体層12Hの内側に、先部を
厚肉に、後部を薄肉化した樹脂層12Iを一体化形成
し、図5の略前半分である穂先部の内径を3/1000
以下の略ストレート状又は6/1000程度までの緩テ
ーパ状に形成している。従って、穂先部先部の内径を大
径にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られ、糸
抵抗の低減を図った中通し構造が可能になるが、撓み特
性は穂先部の先部程よく撓み、先細状の穂先部と同様な
繊細な撓み特性が得られる他、本体層12Hの肉薄部の
管としての潰れ強度を樹脂層12Iによって補強してい
る。樹脂層12Iの合成樹脂は、シリコン、フッ素等の
糸滑り性の良いものが好ましい。また、この樹脂層12
Iの代りに略円周方向に指向した強化繊維を主体として
有する層を形成して補強してもよい。
する穂先竿の他の実施例を示す。合成樹脂をマトリック
スとし強化繊維によって強化され、略軸長方向に指向し
た強化繊維を有する本体層12Hを有した中通し釣竿で
あって、穂先竿の本体層12Hの先部を薄肉に、後部を
厚肉に形成し、該穂先竿本体層12Hの内側に、先部を
厚肉に、後部を薄肉化した樹脂層12Iを一体化形成
し、図5の略前半分である穂先部の内径を3/1000
以下の略ストレート状又は6/1000程度までの緩テ
ーパ状に形成している。従って、穂先部先部の内径を大
径にでき、釣糸が自由に通過できる中空部が得られ、糸
抵抗の低減を図った中通し構造が可能になるが、撓み特
性は穂先部の先部程よく撓み、先細状の穂先部と同様な
繊細な撓み特性が得られる他、本体層12Hの肉薄部の
管としての潰れ強度を樹脂層12Iによって補強してい
る。樹脂層12Iの合成樹脂は、シリコン、フッ素等の
糸滑り性の良いものが好ましい。また、この樹脂層12
Iの代りに略円周方向に指向した強化繊維を主体として
有する層を形成して補強してもよい。
【0031】図6は本発明の請求項4に係る穂先部の他
の実施例を示す。合成樹脂をマトリックスとして強化繊
維が少なくとも略軸長方向に指向するよう配向された穂
先部本体層12H’の後部は管状であるが、先部に至る
につれ深くカットされた図のような傾斜形状のカット部
12Cを有しており、このカット部12Cを覆うように
合成樹脂を主体とする筒体12I’が穂先部本体層12
H’の内周に接着固定等によって一体化されている。こ
の筒体の内面と穂先部本体層後部の内面とは段差のない
ように形成され、該後部から前部まで3/1000以下
の略ストレート状、又は6/1000程度までの緩テー
パ状に形成されており、従って、釣糸が自在に挿通でき
る中空部を有し、糸抵抗の低減を図った中通しの構造が
可能になる。また、先部程本体層が少ないため、よく撓
み、先細状の穂先部と同様な繊細な撓み特性が得られ
る。
の実施例を示す。合成樹脂をマトリックスとして強化繊
維が少なくとも略軸長方向に指向するよう配向された穂
先部本体層12H’の後部は管状であるが、先部に至る
につれ深くカットされた図のような傾斜形状のカット部
12Cを有しており、このカット部12Cを覆うように
合成樹脂を主体とする筒体12I’が穂先部本体層12
H’の内周に接着固定等によって一体化されている。こ
の筒体の内面と穂先部本体層後部の内面とは段差のない
ように形成され、該後部から前部まで3/1000以下
の略ストレート状、又は6/1000程度までの緩テー
パ状に形成されており、従って、釣糸が自在に挿通でき
る中空部を有し、糸抵抗の低減を図った中通しの構造が
可能になる。また、先部程本体層が少ないため、よく撓
み、先細状の穂先部と同様な繊細な撓み特性が得られ
る。
【0032】上記筒体12I’は合成樹脂を主体とする
が、ウィスカー(商品名)のような短繊維や粒子で強化
されていたり、糸滑り性を向上させた内面のものを使用
してもよい。更には、復元性のあるゴムやエラストマー
樹脂の筒体であったり、合成樹脂テープを巻回形成して
も良い。
が、ウィスカー(商品名)のような短繊維や粒子で強化
されていたり、糸滑り性を向上させた内面のものを使用
してもよい。更には、復元性のあるゴムやエラストマー
樹脂の筒体であったり、合成樹脂テープを巻回形成して
も良い。
【0033】以上の各実施例のマトリックスとしての合
成樹脂の体積比率は40%以下で使用することが多い
が、穂先部の先部を60%以上、後部を25%程度に設
定し、その間の比率を漸変させてもよい。これにより先
部程略軸長方向の繊維が少なくなり、強化繊維や合成樹
脂が1種類の形態の穂先部であっても、図5や図6の実
施例に近い撓み特性にすることができる。
成樹脂の体積比率は40%以下で使用することが多い
が、穂先部の先部を60%以上、後部を25%程度に設
定し、その間の比率を漸変させてもよい。これにより先
部程略軸長方向の繊維が少なくなり、強化繊維や合成樹
脂が1種類の形態の穂先部であっても、図5や図6の実
施例に近い撓み特性にすることができる。
【0034】図7は請求項5に係る穂先部の部分拡大図
であり、穂先部の軸長方向Jに対して角度θだけ傾斜し
た強化繊維S1,S2が互いに交差するよう略対称に配
向されている。この実施例ではθは15度であり、5度
以上25度以下程度に設定する。また、軸長方向に指向
した強化繊維や円周方向に指向した強化繊維は設けてい
ないが、少し存在していてもよい。弾性率が20000
kg/mm2 程度以下の低弾性の強化繊維を用いること
が好ましい。この構造の穂先部では曲げ剛性が小さくで
き、内径を大きくでき、繊細な撓み調子を保持しつつ釣
糸挿通抵抗が低減できる。また、強化繊維が斜め方向で
あるため、円周方向に寄与する成分もあり、潰れ破壊に
対抗でき、長手方向に寄与する成分もあり、塑性変形が
防止できる。
であり、穂先部の軸長方向Jに対して角度θだけ傾斜し
た強化繊維S1,S2が互いに交差するよう略対称に配
向されている。この実施例ではθは15度であり、5度
以上25度以下程度に設定する。また、軸長方向に指向
した強化繊維や円周方向に指向した強化繊維は設けてい
ないが、少し存在していてもよい。弾性率が20000
kg/mm2 程度以下の低弾性の強化繊維を用いること
が好ましい。この構造の穂先部では曲げ剛性が小さくで
き、内径を大きくでき、繊細な撓み調子を保持しつつ釣
糸挿通抵抗が低減できる。また、強化繊維が斜め方向で
あるため、円周方向に寄与する成分もあり、潰れ破壊に
対抗でき、長手方向に寄与する成分もあり、塑性変形が
防止できる。
【0035】請求項6に係る穂先部は、図7の交差方向
の強化繊維S1,S2の他、軸長方向Jに略平行に炭素
繊維等の強化繊維を配向する構成である。この場合の角
度θは5度以上であるが、好ましくは15度以上にす
る。撓み易くして穂先部の塑性変形を防止するためであ
る。また、軸長方向繊維は交差方向繊維よりも小量とす
るか、或いはその弾性率のより低い強化繊維を使用し
て、撓みを繊細にする。この軸長方向繊維としては弾性
率が精々24000kg/mm2 程度までとし、曲げ剛
性を小さくする。こうして強化繊維が立体的に配向され
ているため、穂先部は潰れやよじれにも強い。曲げ剛性
が低く、大内径化でき、釣糸挿通抵抗が低減できること
は上記と同様である。
の強化繊維S1,S2の他、軸長方向Jに略平行に炭素
繊維等の強化繊維を配向する構成である。この場合の角
度θは5度以上であるが、好ましくは15度以上にす
る。撓み易くして穂先部の塑性変形を防止するためであ
る。また、軸長方向繊維は交差方向繊維よりも小量とす
るか、或いはその弾性率のより低い強化繊維を使用し
て、撓みを繊細にする。この軸長方向繊維としては弾性
率が精々24000kg/mm2 程度までとし、曲げ剛
性を小さくする。こうして強化繊維が立体的に配向され
ているため、穂先部は潰れやよじれにも強い。曲げ剛性
が低く、大内径化でき、釣糸挿通抵抗が低減できること
は上記と同様である。
【0036】穂先部は曲げ剛性を低くする他、潰れに対
する強度を強くする必要があるが、これは軸長方向に引
き揃えられた強化繊維と織布を組み合わせた積層構造と
することにより可能である。織布の周方向繊維の存在が
潰れ強度を向上させ、全強化繊が曲げ剛性に寄与するわ
けではなく、従って、使用強化繊維量の割には曲げ剛性
か゛小さく、内径を大きくでき、逆に曲げ剛性の割には
穂先部は厚肉に形成でき、大きく撓んでも潰れたり折れ
たりし難い。
する強度を強くする必要があるが、これは軸長方向に引
き揃えられた強化繊維と織布を組み合わせた積層構造と
することにより可能である。織布の周方向繊維の存在が
潰れ強度を向上させ、全強化繊が曲げ剛性に寄与するわ
けではなく、従って、使用強化繊維量の割には曲げ剛性
か゛小さく、内径を大きくでき、逆に曲げ剛性の割には
穂先部は厚肉に形成でき、大きく撓んでも潰れたり折れ
たりし難い。
【0037】この織布は合成樹脂割合を50%以上とし
た低繊維割合とし、引揃え繊維は合成樹脂割合を45%
以下とした高繊維割合とするのが好ましい。また、引揃
え繊維よりも織布の方を多くすると曲げ剛性を大きくし
ないで(即ち、繊細な撓み特性を有して内径を大きくで
きる)肉厚を確保でき、潰れ強度が向上する。1例とし
て、織布にガラス繊維を使用して弾性率を小さくし、引
揃え繊維に炭素繊維(弾性率が24000kg/mm2
以下)を使用し、夫々の合成樹脂割合を35%以上にし
て織布の方を多くする。また、積層厚さは織布の方が
0.06mm、引揃え繊維の方が0.03mmとする。
また、引揃え繊維の代りに、既述の図7の角度θが25
度(15度〜45度の範囲内の角度)に交差状に配向さ
れた強化繊維を使用し、軸長方向繊維のある織布と組み
合わせて用いてもよい。
た低繊維割合とし、引揃え繊維は合成樹脂割合を45%
以下とした高繊維割合とするのが好ましい。また、引揃
え繊維よりも織布の方を多くすると曲げ剛性を大きくし
ないで(即ち、繊細な撓み特性を有して内径を大きくで
きる)肉厚を確保でき、潰れ強度が向上する。1例とし
て、織布にガラス繊維を使用して弾性率を小さくし、引
揃え繊維に炭素繊維(弾性率が24000kg/mm2
以下)を使用し、夫々の合成樹脂割合を35%以上にし
て織布の方を多くする。また、積層厚さは織布の方が
0.06mm、引揃え繊維の方が0.03mmとする。
また、引揃え繊維の代りに、既述の図7の角度θが25
度(15度〜45度の範囲内の角度)に交差状に配向さ
れた強化繊維を使用し、軸長方向繊維のある織布と組み
合わせて用いてもよい。
【0038】請求項7に係る穂先部は、内側が低伸度
(高弾性)の強化繊維、外側が高伸度(低弾性)の強化
繊維を配設しているため、撓み易く、内径を大きく形成
できると共に、大きく撓んだ際に塑性変形を防止でき
る。
(高弾性)の強化繊維、外側が高伸度(低弾性)の強化
繊維を配設しているため、撓み易く、内径を大きく形成
できると共に、大きく撓んだ際に塑性変形を防止でき
る。
【0039】請求項8に係る穂先部は、図8と図9に例
示しており、穂先部の螺旋状部材32は繊維強化樹脂、
繊維強化金属、金属、セラミックス、合成樹脂等で形成
されており、抵抗を小さくしてこの中を釣糸が挿通でき
る。螺旋状部材32の外側には、この螺旋状部材よりも
低弾性な材料で形成された筒状部材12Aを套嵌させて
おり、螺旋状部材32の撓み易さを阻害しないように、
また、釣糸が螺旋状部材32の外側に糸絡みしないよう
に構成されている。従って、撓みの繊細さを保持しつつ
内径が大径化され易く、釣糸抵抗が低減できる。更に
は、筒状部材32は螺旋状部材の存在によって潰れが生
じ難い。
示しており、穂先部の螺旋状部材32は繊維強化樹脂、
繊維強化金属、金属、セラミックス、合成樹脂等で形成
されており、抵抗を小さくしてこの中を釣糸が挿通でき
る。螺旋状部材32の外側には、この螺旋状部材よりも
低弾性な材料で形成された筒状部材12Aを套嵌させて
おり、螺旋状部材32の撓み易さを阻害しないように、
また、釣糸が螺旋状部材32の外側に糸絡みしないよう
に構成されている。従って、撓みの繊細さを保持しつつ
内径が大径化され易く、釣糸抵抗が低減できる。更に
は、筒状部材32は螺旋状部材の存在によって潰れが生
じ難い。
【0040】この筒状部材12Aは螺旋状部材32の後
端を保持した連結部12Bを介して後部の竿管12Cに
連結されており、前部は螺旋状部材32の前端を保持し
た連結部12B’を介してトップガイド14に連結され
ている。図9では螺旋状部材32’が、例えばセラミッ
クス製の複数のガイドリングRと、これらを連結する線
状等の長手部材LBとで構成されている他は、図8の場
合と同様である。
端を保持した連結部12Bを介して後部の竿管12Cに
連結されており、前部は螺旋状部材32の前端を保持し
た連結部12B’を介してトップガイド14に連結され
ている。図9では螺旋状部材32’が、例えばセラミッ
クス製の複数のガイドリングRと、これらを連結する線
状等の長手部材LBとで構成されている他は、図8の場
合と同様である。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、繊細な調子の釣竿を、その繊細な調子を保持
しつつ糸抵抗の低減を図った中通し釣竿に構成すること
ができる。
によれば、繊細な調子の釣竿を、その繊細な調子を保持
しつつ糸抵抗の低減を図った中通し釣竿に構成すること
ができる。
【図1】図1は本発明に係る中通し釣竿の側面図であ
る。
る。
【図2】図2は図1の穂先竿の拡大縦断面図である。
【図3】図3は図2の穂先竿の製造方法の説明図であ
る。
る。
【図4】図4は本発明に係る他の実施例を示す縦断面図
である。
である。
【図5】図5は本発明に係る他の実施例を示す縦断面図
である。
である。
【図6】図6は本発明に係る他の実施例を示す縦断面図
である。
である。
【図7】図7は本発明に係る他の実施例を示す部分拡大
平面図である。
平面図である。
【図8】図8は本発明に係る他の実施例を示す部分透視
の側面図である。
の側面図である。
【図9】図9は本発明に係る他の実施例を示す部分透視
の側面図である。
の側面図である。
12 穂先竿 a,b,c,d 穂先竿の各領域部分 12H,12H’本体層 12I 樹脂層 12I’ 筒体
Claims (8)
- 【請求項1】 合成樹脂をマトリックスとし強化繊維に
よって強化された中通し釣竿であって、穂先部内径を傾
斜が3/1000以下の略ストレート状に形成すると共
に、該穂先部に弾性率の異なる強化繊維を該強化繊維が
略軸長方向に指向するように使用して順次配設し、これ
らの弾性率が先部から後部に向って順次等比級数的に高
弾性化していることを特徴とする中通し釣竿。 - 【請求項2】 前記略軸長方向の強化繊維の内側、外
側、又は中間の層として、略周方向に指向した強化繊維
の層を設けたことを特徴とする請求項1記載の中通し釣
竿。 - 【請求項3】 合成樹脂をマトリックスとし、軸長方向
に対して±30度の範囲内で略軸長方向に指向した強化
繊維と、円周方向に対して±45度の範囲内で略周方向
に指向した強化繊維とによって強化された穂先部を有す
る中通し釣竿であって、穂先部内径を略ストレート状か
緩テーパ状に形成すると共に、該穂先部の先部は前記略
周方向に指向した繊維の比率を50%以上にし、かつ、
後部は少なくしたことを特徴とする中通し釣竿。 - 【請求項4】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
によって強化され、略軸長方向に指向した強化繊維を有
する穂先部の本体層を有した中通し釣竿であって、前記
穂先部の先部は略軸長方向繊維を少なくし、後部は多く
し、先部は合成樹脂を多くし、後部は少なくし、穂先部
内径を略ストレート状か緩テーパ状に形成したことを特
徴とする中通し釣竿。 - 【請求項5】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
が軸長方向を基準として5度以上25度以下の斜め方向
に配向されており、軸長方向に関して概略対称に左右両
方向から交差状に配向されており、この交差状強化繊維
が強化繊維の殆どである穂先部を有することを特徴とす
る中通し釣竿。 - 【請求項6】 合成樹脂をマトリックスとし、強化繊維
が軸長方向を基準として5度以上の斜め方向に配向され
ており、軸長方向に関して概略対称に左右両方向から交
差状に配向されており、該交差方向繊維の量よりも少な
い量の強化繊維を略軸長方向に配向するか、或いは交差
方向繊維の弾性率よりも低弾性の強化繊維を略軸長方向
に配向した穂先部を有することを特徴とする中通し釣
竿。 - 【請求項7】 合成樹脂をマトリックスとし、略軸長方
向に指向する強化繊維につき、破断伸度の大きい強化繊
維を外側に、小さい繊維を内側に配設した穂先部を有す
ることを特徴とする中通し釣竿。 - 【請求項8】 釣糸を挿通させられる螺旋状部材の外側
に、該螺旋状部材よりも低弾性の材料で形成した筒状部
材を被嵌させた穂先部を有することを特徴とする中通し
釣竿。
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EP98119340A EP0890306A3 (en) | 1994-09-06 | 1995-09-06 | Intra-line fishing rod |
EP95113996A EP0701774B1 (en) | 1994-09-06 | 1995-09-06 | Intra-line fishing rod |
DE69509328T DE69509328T2 (de) | 1994-09-06 | 1995-09-06 | Angelrute mit Schnurinnenführung |
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US20040200123A1 (en) * | 2003-02-27 | 2004-10-14 | Kenneth Whiting | Two piece bonded fishing rod blank and fishing rod |
DE102005052079B4 (de) * | 2005-10-28 | 2009-11-19 | Cwb Innovations Gmbh | Angelrute und entsprechendes Spitzenteil |
GB0613424D0 (en) * | 2006-07-06 | 2006-08-16 | Underwood Christopher J | Fishing rod |
US8001716B1 (en) * | 2008-08-12 | 2011-08-23 | The Orvis Company, Inc. | Lightweight fishing rod and a method for making a lightweight fishing rod |
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US10172335B2 (en) | 2012-08-27 | 2019-01-08 | Steinhauser LLC | Advanced fishing rod assembly |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US386321A (en) * | 1888-07-17 | Everett hoeton | ||
GB225412A (en) * | 1924-01-18 | 1924-12-04 | Reginald Stratton Alldridge | Improvements in fine adjustments for microscopes |
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