JPH0716254Y2 - 埋込型照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、埋込型照明器具に関するものであり、特に突
き合わせ形のランプソケットを有する埋込型照明器具に
かかるものである。

〔従来の技術〕

直管蛍光灯を光源として使用した埋込型照明器具は、一
般に第４図及び第５図に示すように、ランプソケット10
を配設して直管蛍光灯11を装備した照明器具本体１を天
井等の取付面２に設けた埋込孔３に押し込み、照明器具
本体１の下面開口４の周縁に形成された外鍔５を取付面
に当接させて取り付け、その後下面パネル16等を載置す
る枠体17を前記照明器具本体１から吊り下げ枠体17上端
を取付面２に当接させて照明器具本体１の外鍔５を覆
い、取付面２に取り付けられるものである。

照明器具本体１の固定方法としては、従来から、第６図
に示すように、建物の梁等からボルト18で吊りさげた
り、取付面２の野縁等に木ねじ19で取り付けたりする方
法が一般的であったが、取付施工性の向上を図るため
に、第７図に示すように、照明器具本体１側面に穿設し
た縦長の長孔から取付金具６を照明器具本体１外に突出
させ、照明器具本体１に係止した前記取付金具６と照明
器具本体１の外鍔５とで取付面２を挟持する方法が近時
よく採用されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、埋込型照明器具の照明器具本体１を埋め込む
埋込孔３は取付施工を容易にするために通常照明器具本
体１より５〜10mm程度大きいものがあけられており、そ
のため照明器具本体１を取り付けた状態で照明器具本体
１の周には取付面２との間に隙間がある。

このような埋込型照明器具に使用されるランプソケット
10は、使用される直管蛍光灯11が20W形程度までの場合
はさみ込み形が使用されることも多いが、一般的に（特
に40W形以上の場合）突き合わせ形が使用されることが
多い。

突き合わせ形のランプソケット10を使用している埋込型
照明器具に直管蛍光灯11を装着しようとすると、ランプ
ソケット10の接触ばねから直管蛍光灯11に加わる圧力に
抗して直管蛍光灯11の一方の口金を一方のランプソケッ
ト10に押し込み、その状態で直管蛍光灯11の他方の口金
を他方のランプソケット10に接続することが必要であ
り、照明器具本体１は一方のランプソケット10側に押さ
れて移動する恐れがある。その場合、埋込孔３の照明器
具本体１との隙間は他方のランプソケット10側に集中
し、埋込孔３が大きめであれば枠体17から隙間がはみ出
して見えたり、取付金具６の先端が取付面２に食い込ん
でいて取付金具６が取付面２上に沿って移動不能な状態
になっていると取付金具６が変形して照明器具本体１の
取付強度が低下する、等の問題が生じる恐れがあった。

本考案は前記背景に鑑みてなされたものであり、突き合
わせ形ランプソケットへ直管蛍光灯を装着する際に照明
器具本体の移動により支障が生じることを防止した埋込
型照明器具を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案による埋込型照明器具は、突き合わせ形ランプソ
ケットを装備して直管蛍光灯を装着した照明器具本体の
側面に照明器具本体の埋め込み方向に長軸を有する長孔
を設け、取付面に穿設した埋込孔に照明器具本体を埋め
込み、前記長孔から照明器具本体外に突出させた取付金
具と照明器具本体の下面開口周縁に突設した外鍔とで取
付面を挟持して照明器具本体を取付面に取り付け、ラン
プソケットに装着された直管蛍光灯の管軸方向の照明器
具本体外側方に、弾性体で形成され埋込孔側面に弾性的
に当接して照明器具本体を埋込孔の略中央に位置させる
移動防止片を設けたものである。

また、この埋込型照明器具は、移動防止片が、ランプソ
ケットを取り付けて照明器具本体に配設されるソケット
台に一体に設けられ、照明器具本体側面に穿設された貫
通孔から照明器具本体外に突出しているものとすること
もできる。

さらに、この埋込型照明器具は、ソケット台がランプソ
ケットと移動防止片との間で、直管蛍光灯の管軸を含み
かつ取付面に垂直な面に平行な面内で回動可能に照明器
具本体に支持されているものすることもできる。

〔作用〕

本考案によれば、移動防止片が埋込孔の側面に弾性的に
当接して照明器具本体が直管蛍光灯装着時に移動するこ
とを防止する。

また、移動防止片はソケット台と一体に設けているの
で、簡単な構成とすることができる。

さらに、ランプソケットに直管蛍光灯を装着する際の力
によりソケット台が回転しようとして移動防止片に照明
器具本体を押し戻すように力が加わり、前記の効果を確
実に達成できる。

〔実施例〕

第１図ないし第３図は本考案の１実施例を示すものであ
り、以下図面に基づき説明する。

この埋込型照明器具も実施例同様に、照明器具本体１を
天井等の取付面２に穿設した埋込孔３に埋め込み、照明
器具本体１の下面開口４周縁の外鍔５を取付面２に当接
させ、前記外鍔５と取付金具６とにより取付面２を挟持
して取り付けられている。

照明器具本体１は、薄板鋼板を曲折して下面開口有底の
角箱状に形成されており、下面開口４の周縁には外鍔５
が全周にわたり形成されている。外鍔５は先端から上方
に折り曲げられており、その先端端面で取付面２に当接
する。この照明器具本体１には後述するソケット台７を
取り付けるために、ランプ軸に平行な両側面にソケット
台係合部８を照明器具本体１内方へ橋掛け状に切り起こ
して設けると共に、ランプ軸に垂直な側面に貫通孔９を
穿設している。そして、照明器具本体１に取り付けられ
たソケット台７には、直管蛍光灯用の突き合わせ形のラ
ンプソケット10が、直管蛍光灯11毎に一対づつ互いに対
向して取り付けられている。

ソケット台７は、弾性を有する鋼板のプレス抜き曲げ加
工により形成されており、前部にはソケット取付用の略
角形の切欠12を有し、該切欠12の両側縁の一部は斜め上
方に折り上げられて取付片13をなし、ランプソケット10
の側面に設けられた取付溝に前記取付片13が嵌入してそ
の弾性力によりランプソケット10が取り付けられるよう
になっている。ソケット台７の両側部はソケット台７の
強度確保のため下方に折り曲げられ、さらにその一部が
下方に突出しており、この突出部は照明器具本体１の前
記ソケット台係合部８に差し込まれてソケット台７を照
明器具本体１に係止する係合片14となっている。またこ
のソケット台７の後部には、その両側端よりに一対の矩
形片が斜め下方へ突設されており、これら矩形片は照明
器具本体１の前記貫通孔９から照明器具本体１外に突出
しその先端が照明器具本体１の前記外鍔５の先端近傍に
位置して照明器具本体１の埋込孔の側面に当接する移動
防止片15となっている。なお、これら移動防止片15の間
は上方に積極されてソケット台７の強度確保を行なうよ
うになっている。

次に、この埋込型照明器具の直管蛍光灯取付時の動作に
ついて説明する。

この埋込型照明器具では、照明器具本体１を取付面２に
穿設された埋込孔３に埋め込む際には、ソケット台７の
移動防止片15は照明器具本体１外に突出してその先端が
外鍔５近傍に位置しているため埋込孔３の側面に当接
し、照明器具本体１を埋込孔３の略中央に位置させてい
る。

この状態で、ソケット台７に取り付けられたランプソケ
ット10に直管蛍光灯11を装着する際、直管蛍光灯11の口
金をランプソケット10に押し込んでいくと照明器具本体
１のソケット係合部８に係合した係合片15を中心として
ソケット台７は回転しようとして、移動防止片15を埋込
孔３の側面により強く押しつけることとなり照明器具本
体１の移動を抑制することになり、従って照明器具本体
１の一方の側に埋込孔３の隙間が偏って位置するような
ことがなく、隙間が見えるという恐れがなく、また取付
金具の変形が生じる恐れもない。

なお、移動防止片は、ソケット台に一体に設けるかわり
に照明器具本体１に直接設けたり、照明器具本体やソケ
ット台とは別個に設けたりしてもよいのはもちろんであ
る。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように構成されているので下記の効果を
奏する。

請求項１の埋込型照明器具によれば、照明器具本体が直
管蛍光灯装着時に移動して埋込孔が隙間として外部に露
出したり、取付金具が変形したりするという恐れがなく
なる。

請求項２の埋込型照明器具によれば、移動防止片はソケ
ット台と一体に設ければ良く、照明器具本体の構造をあ
まり複雑なものとする必要がなく、簡単な構成とするこ
とができる。

請求項３の埋込型照明器具によれば、ランプソケットに
直管蛍光灯を装着する際の力により移動防止片に照明器
具本体を押し戻すように力が加わり、前記の効果を確実
に達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の実施例を示すものであ
り、第１図は要部斜視図、第２図はソケット台の斜視
図、第３図は動作状態の要部断面正面図である。第４図
ないし第７図は本考案に対する従来例を示すものであ
り、第４図は取付状態の下面図、第５図は要部断面正面
図、第６図は取付方法を示す断面正面図、第７図は他の
取付方法を示す要部断面側面図である。 １……照明器具本体、２……取付面、３……埋込孔、４
……下面開口、５……外鍔、６……取付金具、７……ソ
ケット台、８……ソケット台係合部、９……貫通孔、10
……ランプソケット、11……直管蛍光灯、12……切欠、
13……取付片、14……係合片、15……移動防止片。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】突き合わせ形ランプソケットを装備して直
   管蛍光灯を装着した照明器具本体の側面に照明器具本体
   の埋め込み方向に長軸を有する長孔を設け、取付面に穿
   設した埋込孔に照明器具本体を埋め込み、前記長孔から
   照明器具本体外に突出させた取付金具と照明器具本体の
   下面開口周縁に突設した外鍔とで取付面を挟持して照明
   器具本体を取付面に取り付けた埋め込み型照明器具にお
   いて、ランプソケットに装着された直管蛍光灯の管軸方
   向の照明器具本体外側方に、弾性体で形成され埋込孔側
   面に弾性的に当接して照明器具本体を埋込孔の略中央に
   位置させる移動防止片を設けたことを特徴とする埋込型
   照明器具。
2. 【請求項２】移動防止片は、ランプソケットを取り付け
   て照明器具本体に配設されるソケット台に一体に設けら
   れ、照明器具本体側面に穿設された貫通孔から照明器具
   本体外に突出していることを特徴とする請求項（１）記
   載の埋込型照明器具。
3. 【請求項３】ソケット台はランプソケットと移動防止片
   との間で、直管蛍光灯の管軸を含みかつ取付面に垂直な
   面に平行な面内で回動可能に照明器具本体に支持されて
   いることを特徴とする請求項（２）記載の埋込型照明器
   具。