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JPH05299881A - 導電性粘着シート - Google Patents

導電性粘着シート

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JPH05299881A
JPH05299881A JP4125745A JP12574592A JPH05299881A JP H05299881 A JPH05299881 A JP H05299881A JP 4125745 A JP4125745 A JP 4125745A JP 12574592 A JP12574592 A JP 12574592A JP H05299881 A JPH05299881 A JP H05299881A
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fibers
sensitive adhesive
fiber
pressure
conductive
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Daisuke Ito
大輔 伊藤
Toshiaki Takase
俊明 高瀬
Noboru Tanaka
昇 田中
Hiroaki Yamazaki
洋昭 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性、粘着力のいずれにも優れたシートを
提供すること。 【構成】 高巻縮繊維を主体として構成される粗の層1
と、0.5デニール以下の極細繊維を主体として構成さ
れる密の層2とからなる、導電加工された繊維シートで
あり、該粗の層1の繊維間空隙を主体として粘着剤4が
付着した導電性粘着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性及び粘着性のある
シートであり、除電用シート、電磁波シールド用シート
などとして使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、導電性を有し、粘着性のある
シートとして、主として、次の3タイプが知られてい
た。
【0003】1つめには、実開昭61−194999号
公報に記載されているように、導電性を有する基材の少
なくとも片面に、粘着剤層を形成したものが知られてい
る。しかしながら、粘着剤層が絶縁体であるため、基材
と被着体との導電性が悪いという欠点があった。
【0004】2つめには、特開昭62−227985号
公報に記載されているように、導電性を有する基材の少
なくとも片面に、銅、ニッケル或いはカーボンなどの導
電性粒子を含んだ粘着剤層を形成したものが知られてい
る。しかしながら、優れた導電性を得るために導電性粒
子を多量に含ませると、粘着力が低下してしまい、逆
に、粘着力を高めるために導電性粒子の量を減らすと、
導電性が悪くなるという欠点があった。
【0005】3つめには、特開昭62−227986号
公報に記載されているように、導電性を有する基材の少
なくとも片面に、粘着剤層を形成し、該基材の一部を粘
着剤層から突出させたものが知られている。しかしなが
ら、被着体との導電性を良くするために突出部を多くす
ると、粘着剤の量が少なくなって粘着力が低下し、逆
に、粘着剤の量が多くなるように突出部を少なくする
と、導電性が悪くなるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、導電性、粘着力
のいずれにも優れたシートを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性粘着シー
トは少なくとも片面に位置する粗の層1と密の層2とか
らなる、導電加工された繊維シートであり、該粗の層1
の繊維間空隙を主体として粘着剤4が付着している。な
お、粗の層1が高巻縮繊維を主体として構成されている
と、より粘着力に優れたシートとなり、密の層2が0.
5デニール以下の極細繊維を主体として構成されている
と、より除電性に優れたシートとなる。
【0008】
【作用】本発明の導電性粘着シート5は少なくとも片面
に位置する粗の層1と密の層2とからなる、導電加工さ
れた繊維シートであり、密の層2は繊維同士の接触面積
が広くて導電性があるため、電磁波シールド性、除電性
に優れている。また、導電性粘着シート5の粗の層1の
繊維間空隙を主体として粘着剤4が付着しているので、
密の層2の導電性に悪影響を及ぼさないばかりでなく、
使用時には押圧により容易に滲み出て、粘着力を発揮す
る。なお、粗の層1の導電性についても、導電加工され
た繊維は既に被着体に接触しているので、滲み出る粘着
剤4により導電性が妨げられるということもない。
【0009】本発明の導電性粘着シート5は粘着剤4を
保持した粗の層1により粘着力を発揮するが、粗の層1
は少なくとも片面、つまり片面のみであっても良いし、
両面とも粗の層1であっても良い。
【0010】なお、導電性粘着シート5は粗の層1と密
の層2のみからなっていても良いし、両層の混合層3が
あっても構わない。例えば、既に繊維同士が固定された
繊維シートを2層以上積層した後に、接着剤などによっ
て貼り合わせたものは前者の例であり、繊維同士が固定
されていない繊維ウエブを1層以上積層した後、ニード
ルや水流によって絡合したものは後者の例である。
【0011】この導電性粘着シート5を構成する繊維は
特に限定するものではなく、例えば、絹、羊毛、綿、
麻、石綿などの天然繊維、レーヨン繊維などの再生繊
維、アセテート繊維などの半合成繊維、ポリアミド繊
維、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維、ポリエ
ステル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル
系繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプ
ロピレン繊維などの合成繊維を使用することができる。
なお、一成分からなる繊維のみではなく、2成分以上の
樹脂成分からなる芯鞘型、サイドバイサイド型の複合繊
維も使用できる。
【0012】また、機械的、化学的処理を施すことによ
り、繊度が0.5デニール以下の極細繊維に分割可能な
繊維を使用したり、繊度が0.5デニール以下に相当す
るマイクロスパンボンド法により得られる極細繊維を使
用すると、除電性能に優れている。これは、極細繊維が
存在するとコロナ放電が生じやすくなるためと考えられ
る。
【0013】この繊度が0.5デニール以下の極細繊維
に分割可能な繊維としては、一成分中に他成分を島状に
配置した断面をもつ海島型繊維、異なる成分を交互に層
状に積層した断面をもつ多重バイメタル型繊維、或いは
一成分を多成分中に放射状に配した断面をもつ菊花型繊
維を例示することができ、分割可能な繊維を構成する樹
脂成分の組み合わせとして、ポリアミド樹脂とポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂とポリオレフィン系樹脂、ポ
リエステル樹脂とポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
樹脂とポリアクリロニトリル系樹脂を例示することがで
きるが、これらに限定されるものではない。
【0014】また、繊維として高巻縮繊維を使用する
と、導電性粘着シート5を引き伸ばしても、高巻縮繊維
の巻縮部分が引き伸ばされるのみで、繊維自体が引き伸
ばされるわけではないので、繊維表面の金属、或いは導
電性ポリマーが剥離して導電性が低下しない。そのた
め、曲面形状をもつ被着体に使用したり、成型加工する
ことも可能となる。特に、粗の層1を高巻縮繊維を主体
として構成すると、高巻縮繊維は微小空間を形成し、嵩
高性に優れているため、該微小空間に粘着剤4を保持す
ることができる。
【0015】この高巻縮繊維は巻縮が顕在化した段階
で、巻縮数が15〜100個/インチの繊維であり、よ
り好ましくは20〜90個/インチの繊維である。な
お、高巻縮繊維の巻縮が顕在化している場合には、形成
される導電性粘着シート5の形態安定性に優れ、他方、
巻縮が潜在化している場合には、巻縮が顕在化する際に
微小空間を形成しやすい。
【0016】この高巻縮繊維としては、2種類の収縮率
の異なる樹脂からなり、スパイラル状の巻縮をもつ複合
繊維、或いは単一成分からなり、特定の熱履歴で巻縮を
もつ繊維が例示でき、これらの中でも、高融点ポリエス
テルと低融点ポリエステルからなるサイドバイサイド型
の複合繊維は巻縮数が多く、優れた伸縮性をもち、微小
空間を形成しやすいので好ましく使用できる。
【0017】本発明では上記のような繊維を使用して織
物、編物、不織布などの既に繊維同士が固定された繊維
シート、或いは繊維同士が固定されていない繊維ウエブ
を形成した後、粗の繊維シート或いは繊維ウエブが、少
なくとも繊維シートの片面を占めるように積層し、接着
剤、或いはニードル、水流などの絡合処理により一体化
する。
【0018】これらの中でも、繊維の毛羽立ちを残した
不織布は除電性に優れる。具体的には、カード法、エア
レイ法、湿式法、スパンボンド法などにより得られる繊
維ウエブを水流、或いはニードルを作用させることによ
り繊維同士を絡合させる方法、或いは部分的に熱或いは
バインダーを作用させることにより結合して得る方法を
例示できる。
【0019】なお、前述の極細繊維に分割可能な繊維を
使用し、ニードル或いは水流によって繊維同士を絡合す
る場合、同時に繊維を分割することができるので、好ま
しい不織布の形成方法である。他方、高巻縮繊維を使用
し、ニードル或いは水流による絡合処理する場合、繊維
が厚み方向に配向するため、不織布の厚み方向に対する
弾力性が得られるばかりでなく、均一な微小空間が得ら
れるため、粘着剤4を保持しやすい。
【0020】なお、粗の層1の繊維間空隙を主体として
粘着剤4を付着させるが、繊維間空隙は粘着剤4の粘度
によって適宜変化させれば良い。例えば、粘着剤4の粘
度が40,000cpsの時に、繊維間空隙は100〜30
0μm程度である。
【0021】以上のようにして得られた繊維シートに導
電加工を施した後、粘着剤4を粗の層1に付着させて、
本発明の導電性粘着シート5を得る。
【0022】本発明の導電加工としては金属メッキ処
理、蒸着処理、スパッタリング処理、イオンプレーティ
ング、金属溶射、導電性ポリマーによる被覆処理など、
導電性を付与する方法であれば良く、特に限定するもの
ではないが、導電性ポリマーによる被覆処理、特に、電
子共役系ポリマーによる被覆処理は、繊維との密着性が
良いため剥がれ落ちたりせず、耐久性、柔軟性に優れて
いると共に、導電性が比較的低いので、除電性に優れて
いる。
【0023】この導電性ポリマーにより繊維表面を被覆
する方法として、少なくとも塩化鉄(III)、塩化銅(I
I)などの酸化剤を含む溶液を、繊維シートに含浸した
後、モノマーに接触させることにより重合させる方法、
少なくとも塩化鉄(II)、塩化銅(II)などの酸化剤を
含む高分子マトリックスを、繊維シートに付着させた
後、モノマーに接触させることにより重合させる方法な
どが例示できるが、これらに限定されるものではない。
また、接触方法は、モノマーが液体状態の場合、酸化剤
の付着した繊維シートにモノマーを含浸、塗布、或いは
スプレーすれば良く、モノマーが気体状態の場合、モノ
マーで充填した容器内に、酸化剤の付着した繊維シート
を載置すれば良い。
【0024】この重合させるモノマーとしては、アセチ
レン、ベンゼン、アニリン、フェニルアセチレン、ピロ
ール、フラン、チオフェン、インドール及びこれら電子
共役系モノマーの誘導体などを例示することができる。
これらの中でも、ピロールは導電性、重合性に優れ、好
適に使用できる。
【0025】他方、無電解メッキ法により繊維シートに
導電加工を行なった場合、繊維シート全体に亘って均一
に、しかも比較的高い導電性が得られるので、電磁波シ
ールド材として好適に使用できる。
【0026】以上のようにして導電加工した繊維シート
の、粗の層1の繊維間空隙を主体として粘着剤4を付着
させることにより、優れた導電性と粘着力を有するシー
トを得る。つまり、従来のように、粘着剤4が導電性粘
着シート表面に存在していたのでは、粘着剤4が絶縁体
となり、優れた導電性は得られないが、粘着剤4が導電
性粘着シート5の粗の層の繊維間空隙を主体として付着
しており、導電性粘着シート5の表面は粘着剤4に覆わ
れていないため、導電性は低下せず、しかも導電性粘着
シート5を使用する際に押圧すれば、粗の層1の繊維間
空隙に付着していた粘着剤4が表面に滲み出るため、粘
着力も低下しない。なお、導電性粘着シート5を使用す
る場合には、既に導電性の繊維が被着体に接しているた
め、粘着剤4によって導電性が妨げられるということも
ない。
【0027】このように、粘着剤4が導電性を有するよ
うに銅、ニッケル或いはカーボンなどの導電性粒子を含
んだ粘着剤4を使用する必要もないため、粘着力が低下
するという問題も生じない。本発明の粘着剤4として
は、アクリル酸エステル系ゴム、天然ゴム、シリコン系
ゴム、ポリクロロプレン、ブタジエン−スチレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイソブチレ
ン、ポリビニルエーテル系ゴムなどの溶剤型、エマルジ
ョン型、付加反応型の粘着剤4を使用することができる
が、これらに限定されない。
【0028】粘着剤4の付着方法としては、粘着剤4を
粗の層1の面に塗布したり、スプレーした後、圧力を加
えて繊維間空隙に粘着剤4を押し込めば良い。なお、粘
着剤4は粗の層1の繊維間空隙ばかりでなく、密の層2
の繊維間空隙に付着してもなんら問題はない。また、粗
の層1の繊維間空隙の一部にのみ付着させても良い。
【0029】なお、両面が粗の層1からなる繊維シート
の、粗の層1の繊維間空隙に粘着剤4を付着させると、
両面導電性粘着シート5となり、電磁波シールドとして
使用する際に、特に優れた効力を発揮する。例えば、電
子部品の筐体などには接合部分が存在しているが、この
接合部分に本発明の両面導電性粘着シート5を使用すれ
ば、筐体間に導電性が得られ、優れた電磁波シールド性
を発揮する。なお、この粗の層1を構成する繊維が高巻
縮繊維で、水流、ニードルなどの絡合により得られた繊
維シートを導電加工したものは、クッション性に優れ、
筐体間を密着できるため、好適に使用できる。
【0030】また、片面のみが粗の層1の繊維シート
の、粗の層1の繊維間空隙に粘着剤4を付着させたシー
トは、被着体との導電性を損うことなく粘着させること
ができ、しかも密の層2の繊維により、コロナ放電によ
り除電できるため、好適に除電シートとして使用でき
る。なお、コロナ放電が生じやすいように、密の層2を
構成する繊維に極細繊維が含まれていることが好まし
い。
【0031】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例、
比較例における導電性は表面抵抗計(三菱油化株式会社
製、ロレスタAP)により測定した値であり、繊維間空
隙は顕微鏡拡大写真から測定した10点の平均値であ
る。
【0032】
【実施例】(実施例1)ポリエステル成分を主体とし、
ポリエステル成分をポリアミド成分により接合した繊度
2デニール、繊維長38mmで、0.1デニールに分割で
きる、断面が菊花型の繊維100%を、カーディングし
て70g/m2の繊維ウエブを得た。他方、巻縮数20〜5
0個/インチで繊度3デニール、繊維長51mmのポリエ
ステル高巻縮繊維100%を、カーディングして40g/
m2の繊維ウエブを得た。その後、これら2つの繊維ウエ
ブを積層し、水圧50〜95kg/cm2の水流で絡合し、目
付110g/m2、厚み0.7mmの不織布を得た。
【0033】この不織布に10%濃度の塩化鉄(II)を
含浸した後、ピロール溶液を蒸発させたピロールモノマ
ーガスに接触させることにより、不織布の繊維表面にポ
リピロール皮膜を形成させて導電性不織布を得た。この
導電性不織布の表面抵抗は、1.5×102Ω/ロであっ
た。
【0034】次に、この導電性不織布の高巻縮繊維を主
体とする粗の層側から、水系エマルジョンのアクリル系
粘着剤4(固形分50%、粘度35,000〜45,00
0cps)を塗布し、0.7mmのスリットを設けた2本のス
チールロール間を通した後、100℃で10分間乾燥し
て、導電性粘着シート5を得た。この導電性粘着シート
5の表面抵抗は、粘着剤塗布側が5.1×102Ω/ロ
で、その反対側は1.5×102Ω/ロであった。なお、
この導電性粘着シート5の繊維間空隙は、粘着剤塗布側
が100〜200μmで、その反対側は30〜70μmで
あった。
【0035】(実施例2)実施例1のポリエステル高巻
縮繊維100%からなる繊維ウエブに代えて、巻縮数1
0〜20個/インチで繊度3デニール、繊維長51mmの
ポリエステル繊維100%を、カーディングして得た4
0g/m2の繊維ウエブを使用し、実施例1と同様の条件で
絡合させ、目付110g/m2、厚み0.6mmの不織布を得
た。この不織布に、実施例1と同様にポリピロール皮膜
を形成させて、表面抵抗1.5×102Ω/ロの導電性不
織布を得た。次に、この導電性不織布のポリエステル繊
維を主体とする粗の層側から実施例1と同様の粘着剤4
を塗布し、0.6mmのスリットを設けた2本のスチール
ロール間を通した後、同様に100℃で10分間乾燥し
て、導電性粘着シート5を得た。この導電性粘着シート
5の表面抵抗は、粘着剤塗布側が4.3×102Ω/ロ
で、その反対側は1.5×102Ω/ロであった。なお、
この導電性粘着シート5の繊維間空隙は、粘着剤塗布側
が150〜300μmで、その反対側は30〜70μmで
あった。
【0036】(比較例)実施例1と同じ断面が菊花型の
分割可能な繊維100%を、カーディングして110g/
m2の繊維ウエブを得た。この繊維ウエブを実施例1と同
じ条件で絡合し、目付110g/m2、厚さ0.7mmの不織
布を得た後、実施例と同様にしてポリピロール皮膜を形
成させて、表面抵抗1.5×102Ω/ロの導電性不織布
を得た。次に、この導電性不織布に実施例1と同じ粘着
剤4を塗布し、2本のスチールロール間を通した後、乾
燥して、導電性粘着シートを得た。この導電性粘着シー
トの表面抵抗は、3.7×108Ω/ロであった。なお、
この導電性粘着シートの繊維間空隙は、30〜70μm
であった。
【0037】
【発明の効果】本発明の導電性粘着シートは導電加工さ
れた繊維シートを主体として形成されており、密の層は
繊維同士の接触面積が広く、導電性があるため、電磁波
シールド性、除電性に優れている。
【0038】また、本発明の導電性粘着シートは粗の層
の繊維間空隙を主体として粘着剤が付着しているので、
密の層の導電性には全く悪影響を及ぼさず、しかも使用
時には押圧により容易に滲み出て、粘着力を発揮する。
なお、粗の層の導電性についても、導電加工された繊維
は既に被着体に接触しているので、滲み出る粘着剤によ
り導電性が妨げられるということもない。
【0039】以上のように、本発明の導電性粘着シート
は除電用シート、電磁波シールド用シートとして好適に
使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 密の層と粗の層との混合層をもつ導電性粘着
シートの略断面図
【図2】 密の層と粗の層のみからなる導電性粘着シー
トの略断面図
【図3】 両面に粗の層をもつ導電性粘着シートの略断
面図
【符号の説明】
1 粗の層 2 密の層 3 混合層 4 粘着剤 5 導電性粘着シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 洋昭 茨城県猿島郡総和町大字北利根7番地 日 本バイリーン株式会社東京研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面に位置する粗の層1と密
    の層2とからなる、導電加工された繊維シートであり、
    該粗の層1の繊維間空隙を主体として粘着剤4が付着し
    ていることを特徴とする導電性粘着シート。
  2. 【請求項2】 粗の層1が高巻縮繊維を主体として構成
    されていることを特徴とする請求項1記載の導電性粘着
    シート。
  3. 【請求項3】 密の層2が0.5デニール以下の極細繊
    維を主体として構成されていることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の導電性粘着シート。
JP04125745A 1992-04-17 1992-04-17 導電性粘着シート Expired - Lifetime JP3092638B2 (ja)

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