JP2016160335A - 静電容量式センサー感知状態維持用の導電性粘着シートおよび前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面抵抗率が108Ω/□以下の導電層を有する導電性粘着シートを用いて、前記導電性粘着シートの一部を静電容量式センサーの感知部分と感知部分の外側に接触した状態で貼り付けるか、あるいは前記導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法。
【選択図】図1
Description
本発明の導電性粘着シートは、導電層と粘着層を積層してなり、導電層の表面抵抗率を108Ω/□以下としたものである。
本発明の導電性粘着シートの構成部材のうち、導電層はその表面抵抗率を108Ω/□以下、好ましくは105Ω/□以下としたものである。導電層の表面抵抗率が108Ω/□を越えると、静電容量式センサーを感知させるための微弱電流が流れにくくなり、導電性粘着シートをセンサーに貼り付けても、センサーの感知状態を維持できない。
本発明の導電性粘着シートの構成部材のうち、粘着層の材質は、静電容量式センサーの感知部分に貼り付けたり、剥がしたりすることが可能で、前記導電性粘着シートが微弱電流を流すことを阻害しなければ、特に限定されない。このような粘着層に使用可能な粘着剤としては、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂からなる粘着剤があげられる。このなかでは柔軟性が高く、繰り返し着脱することが容易な粘着層を作製しやすいことから、シリコーン樹脂が好適に用いられる。
前記粘着層の粘着力は、繰り返し着脱することが可能な範囲としては、1mN/25mm〜30,000mN/25mmであり、1mN/25mm〜15,000mN/25mmの範囲が好ましく、5mN/25mm〜100mN/25mmの範囲がより好ましい。粘着力が1mN/25mm未満の場合、静電容量式センサーの感知させる部分に貼り付けるのに十分な粘着力が得られにくくなる。粘着力が30,000mN/25mmを超えた場合は、静電容量式センサーの感知状態を維持する必要がなくなった場合に剥がすことが困難になる。
本発明における、導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法は、図1に示すように、静電容量式センサーの感知部分に前記導電性粘着シートを貼り付ける際に、前記導電性粘着シートの一部を、静電容量式センサーの感知部分の外側に接触した状態で貼り付けることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法である。
導電層として厚さ21μmのアルミ箔を使用し、下記アンカー層塗工液をグラビアコーターで塗工、乾燥して、厚み2μmのアンカー層を形成した。
(アンカー層塗工液)
アクリルポリオール樹脂 20部
(東レファインケミカル製、コータックス(登録商標)LH455、固形分:50%)
ポリチオフェン 27部
(信越ポリマー製、セプルジーダ(登録商標)OC−SC100、固形分:3%)
MEK 40部
トルエン 13部
基材として厚さ100μmのPETフィルムを用い、実施例1と同様の方法にてアンカー層を形成した。
基材として厚さ100μmの帯電防止剤練り込みPETフィルム(東レ株式会社製100X53)を用い、実施例1と同様の方法にてアンカー層を形成した。
前記実施例1〜9、比較例1〜2のアンカー層の上に、表1に示す各粘着層塗工液を、表2に示す膜厚になるように塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成することにより、実施例1〜9、比較例1〜2の導電粘着性シートを得た。
導電層として、厚さ400μmの導電性カーボンを練り込んだポリスチレンシートを使用し、表1に示す粘着剤塗工液1を120μmの厚みになる様に塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成することにより、実施例10の導電粘着性シートを得た。
実施例1〜10、比較例1〜2の導電性粘着シートの導電層を、1.0×107Ω/□未満は三菱化学株式会社製 ロレスタEP MCP−T610型を使用してJIS K7194に則った方法で、1.0×107Ω/□以上は日置電機株式会社製 超絶縁計 SM−8220を使用して、それぞれ測定した。
実施例1〜10、比較例1〜2の導電性粘着シートを25mm幅にカットし、表面が平滑であるポリメチルメタクリレート板に前記導電性粘着シートの粘着層を貼着し、2kg荷重のゴムロールを2往復させ、30分間常温放置した後に、粘着層面側から180度方向に、12.0cm/分の速度で引き剥がした際の粘着力を測定した。
実施例1〜10、比較例1〜2の導電性粘着シートを1cm×6cmの大きさに成形した試験片と、投影型タッチパネルが設けられたタブレット型コンピュータを準備し、次の方法で、感知評価を実施した。まず、タブレット型コンピュータを、タッチパネルにアイコンが整列表示された状態にする。次に、図1に示すように、タッチパネルのアイコンとタッチパネルの外枠に接触するように、試験片を貼り付けた。タッチパネル上のアイコンは指で触れると色が変わるものであり、本評価では、試験片が貼り付けられたアイコンの色が変わった状態で維持されるか否かを目視確認した。
○感知状態が維持される。(アイコンの色が変わった状態を維持する。)
×感知状態が維持されない。(アイコンの色が変わらないか、アイコンの色が変化しても維持できない。)
実施例1〜10、比較例1〜2の導電性粘着シートの粘着層を表面が平滑であるポリメチルメタクリレート板に貼り付けて、2kg荷重のゴムロールを2往復させ、30分間常温放置した後に、粘着層面側から剥離角度90度で剥離した導電性粘着シートをポリメチルメタクリレート板に再貼着することができるかを確認した。
◎:再粘着が容易。
○:再粘着が可能。
×:再粘着が不可能。
2 静電容量式センサーを使用した機器(携帯端末)
3 静電容量式センサーを使用したタッチパネル(感知部分)
4 導電体(電線)
5 導電層
6 粘着層
本発明の導電性粘着シートの構成部材のうち、導電層はその表面抵抗率を108Ω/□以下、好ましくは105Ω/□以下としたものである。導電層の表面抵抗率が108Ω/□を越えると、静電容量式センサーを感知させるための微弱電流を流しにくくなり、導電性粘着シートをセンサーに感知させるように貼り付けても、センサーが感知した状態にならない。
前記実施例1〜9、比較例1〜2のアンカー層の上に、表1に示す各粘着層塗工液を、表2に示す膜厚になるように塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成することにより、実施例1〜9、比較例1〜2の粘着シートを得た。
導電層として、厚さ400μmの導電性カーボンを練り込んだポリスチレンシートを使用し、表1に示す粘着層塗工液1を120μmの厚みになる様に塗工し、150℃、100秒間加熱して粘着層を形成することにより、実施例10の導電性粘着シートを得た。
実施例1〜10、比較例1〜2の粘着シートの導電層側を、1.0×107Ω/□未満は三菱化学株式会社製 ロレスタEP MCP−T610型を使用してJIS K7194に則った方法で、1.0×107Ω/□以上は日置電機株式会社製 超絶縁計 SM−8220を使用して、それぞれ測定した。
実施例1〜10、比較例1〜2の粘着シートを1cm×6cmの大きさに成形した試験片と、投影型タッチパネルが設けられたタブレット型コンピュータを準備し、次の方法で、感知評価を実施した。まず、タブレット型コンピュータを、タッチパネルにアイコンが整列表示された状態にする。次に、図1に示すように、タッチパネルのアイコンとタッチパネルの外枠に接触するように、試験片を貼り付けた。タッチパネル上のアイコンは指で触れると色が変わるものであり、本評価では、試験片が貼り付けられたアイコンの色が変わった状態で維持されるか否かを目視確認した。
○感知状態が維持される。(アイコンの色が変わった状態を維持する。)
×感知状態が維持されない。(アイコンの色が変わらないか、アイコンの色が変化しても維持できない。)
実施例1〜10、比較例1〜2の粘着シートの粘着層を表面が平滑であるポリメチルメタクリレート板に貼り付けて、2kg荷重のゴムロールを2往復させ、30分間常温放置した後に、粘着層面側から剥離角度90度で剥離した粘着シートをポリメチルメタクリレート板に再貼着することができるかを確認した。
◎:再粘着が容易。
○:再粘着が可能。
×:再粘着が不可能。
Claims (4)
- 導電層と粘着層とを積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が108Ω/□以下であることを特徴とする静電容量式センサー感知用の導電性粘着シート。
- 導電層と粘着層とを積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が108Ω/□以下である導電性粘着シートの一部を、静電容量式センサーの感知部分の外側に接触した状態で貼り付けることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法。
- 導電層と粘着層とを積層してなり、前記導電層の表面抵抗率が108Ω/□以下である導電性粘着シートを静電容量式センサーの感知部分に貼り付け、前記導電性粘着シートの一部に接続された導電体を静電容量式センサーの感知部分の外側にアース(接地)した状態にすることにより、静電容量式センサーの感知状態を維持する方法。
- 前記粘着層の粘着力が、1mN/25mm〜15,000mN/25mmである請求項1に記載の導電性粘着シート。
Priority Applications (1)
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JP2015039647A JP2016160335A (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 静電容量式センサー感知状態維持用の導電性粘着シートおよび前記導電性粘着シートを用いた静電容量式センサーの感知状態を維持する方法 |
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JP2020087059A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | 株式会社オカムラ | タブレット入力補助具 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH05299881A (ja) * | 1992-04-17 | 1993-11-12 | Japan Vilene Co Ltd | 導電性粘着シート |
JP2012108915A (ja) * | 2010-11-17 | 2012-06-07 | Sungkyunkwan Univ Foundation For Corporate Collaboration | 静電容量式タッチパネル用の外部入力機器 |
JP2013136670A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Lintec Corp | 粘着剤組成物の製造方法、粘着剤及び保護フィルム |
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2015
- 2015-02-27 JP JP2015039647A patent/JP2016160335A/ja active Pending
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JP7175167B2 (ja) | 2018-11-28 | 2022-11-18 | 株式会社オカムラ | タブレット入力補助具 |
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