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JP3411044B2 - 電池用電極基板及びその製造方法 - Google Patents

電池用電極基板及びその製造方法

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JP3411044B2
JP3411044B2 JP16835992A JP16835992A JP3411044B2 JP 3411044 B2 JP3411044 B2 JP 3411044B2 JP 16835992 A JP16835992 A JP 16835992A JP 16835992 A JP16835992 A JP 16835992A JP 3411044 B2 JP3411044 B2 JP 3411044B2
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Japan
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adhesive
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fibers
metal
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俊明 高瀬
洋昭 山崎
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Japan Vilene Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/64Carriers or collectors
    • H01M4/70Carriers or collectors characterised by shape or form
    • H01M4/80Porous plates, e.g. sintered carriers
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電池用電極基板、特にペ
ーストを塗着させて電極とする電極基板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ペーストを塗着させて電極と
する電池用電極基板として、発泡ウレタンなどのスポン
ジ状樹脂表面に、メッキや蒸着などの処理により、ニッ
ケルなどの金属皮膜を形成した後、焼成して発泡ウレタ
ンを焼失させ、更に還元雰囲気中で焼結して得る、スポ
ンジ状三次元ニッケル基板が知られている。しかしなが
ら、このスポンジ状三次元ニッケル基板は、構成するニ
ッケル格子が太くて硬いため、渦巻状に巻回して電池を
作成する際に亀裂が入り、活物質が脱落してしまい、作
業性が悪く、しかも円滑な電池反応が行なえないもので
あった。
【0003】他方、ニッケルなどの金属繊維を積層した
後に焼結したり、有機繊維不織布をニッケルなどの金属
でメッキした後に、空気中及び還元雰囲気下で焼成した
り、或いはニッケルなどの金属粉末を混合して紡糸し、
紡糸した繊維を積層した後に空気中及び還元雰囲気下で
焼成するなどの方法で、フェルト状ニッケル基板を得る
方法も知られている。しかしながら、これらのフェルト
状ニッケル基板は柔軟すぎて圧縮強度がないため、活物
質の充填性が悪く、しかも渦巻状に巻回して電池を作成
する際に毛羽立ちが生じ、この毛羽がセパレータを貫通
して短絡してしまうという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決するためになされたものであり、適度の柔軟性をも
つため、活物質の保持性、充填性に優れ、毛羽立ちのな
い電池用電極基板及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電池用電極基板
は、焼成による中空金属皮膜からなる、不織布状の金属
繊維体であり、該金属繊維体の交差部および隣接部が凹
状に湾曲した中空金属皮膜を形成したものである。
【0006】本発明の電池用電極基板の製造方法は、表
面張力16〜60dyne/cmの接着剤2が、体積付着率2
5〜85%で接着した不織布の表面に、金属皮膜を形成
した後に焼成し、該不織布を焼失させる方法であり、接
着剤2が感熱凝固性の接着剤2であると、より均一な強
度をもつ電池用電極基板が得られる。
【0007】
【作用】本発明の電池用電極基板(以下、電極基板とい
う)は焼成による中空金属皮膜からなる、不織布状の金
属繊維体であり、該金属繊維体の交差部および隣接部
凹状に湾曲した中空金属皮膜を形成したものである。こ
のように、本発明の電極基板は金属繊維体の交差部およ
び隣接部は凹状に湾曲した中空金属皮膜を形成している
ため、全体的に平均化された中空金属皮膜間空間をも
ち、ペーストの水分のみが侵入することがないので、活
物質の充填性に優れ、凹状に湾曲した中空金属皮膜部分
が太いため、強度的にも優れている。
【0008】また、電極基板は三次元網目構造の不織布
状の金属繊維体であり、しかも金属繊維体の隣接してい
ない部分には、凹状に湾曲した中空金属皮膜を形成して
いない、中空金属皮膜の細い部分があるため、柔軟性も
あり、渦巻状に巻回する際にも破損せず、活物質の保持
性に優れている。
【0009】更には、中空金属皮膜の先端は球状の中空
金属皮膜を形成しているため、毛羽立ちもなく、セパレ
ータを貫通して短絡するということもない。
【0010】以下、本発明の電極基板について、製造方
法をもとにして説明する。
【0011】本発明の電極基板の製造方法は、表面張力
16〜60dyne/cmの接着剤2が、体積付着率25〜8
5%で接着した不織布表面に、金属皮膜を形成した後に
焼成し、該不織布を焼失させる方法である。
【0012】本発明の電極基板は不織布状の金属繊維体
であるため、電極基板の原型となる不織布を、まず形成
する。この不織布を形成する繊維1は、焼成することに
より焼失する繊維1であれば良く、絹、羊毛、綿、麻、
石綿などの天然繊維、レーヨン繊維などの再生繊維、ア
セテート繊維などの半合成繊維、ポリアミド繊維、ポリ
ビニルアルコール繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊
維、ポリウレタン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピ
レン繊維などの合成繊維、炭素繊維などの導電性繊維を
例示できるが、これらに限定されるものではない。な
お、導電性繊維を使用すると、金属皮膜を形成する際
に、直接電気メッキできるという利点がある。
【0013】これら繊維1を乾式法、湿式法、エアレイ
法、スパンボンド法などの方法により、繊維ウエブを形
成した後、接着剤2により接着し、三次元網目構造をも
つ不織布を形成する。この接着剤2として、表面張力が
16〜60dyne/cmのものを用いると、模式的な不織布
の接着状態を表す部分拡大図である図1に示すように、
この接着剤2は交差する繊維同士や隣接する繊維同士
を、凹状に湾曲した形で接着するものの、隣接しない繊
維とは接着しない。そのため、この不織布を原型とする
電極基板は、交差部および隣接部が凹状に湾曲した中空
金属皮膜を含む金属繊維体である。
【0014】これに対して、接着剤2の表面張力が16
dyne/cm未満であると、図2に示すように、繊維相互間
全体に広く面的に付着してしまい、凹状に湾曲した形で
接着できないため、この不織布を原型とする電極基板は
硬く、しかも微小な空間3しかないため、活物質の充填
性が悪い。
【0015】逆に、接着剤2の表面張力が60dyne/cm
を越えると、図3に示すように、交差する繊維同士や隣
接する繊維同士を凸状に湾曲した状態にしか接着できな
いため、この不織布を原型とする電極基板は柔軟すぎ、
しかも微小な空間3を有しているため、ペーストを塗着
させようとすると、微小な空間3からペーストの水分し
か侵入せず、活物質の充填性が悪い。接着剤2のより好
ましい表面張力は20〜40dyne/cmである。
【0016】なお、接着剤2の接着状態は図1に示すよ
うに、交差する繊維同士や隣接する繊維同士を凹状に湾
曲した形で接着するものの、隣接しない繊維とは接着し
ないのが好ましいため、繊維ウエブを紫外線照射、コロ
ナ処理、或いはプラズマ処理などの親水化処理を行なっ
た後に、接着剤2で接着しても良い。
【0017】また、繊維ウエブを形成した後にニードル
或いは水などの流体流の作用によって絡合処理を施す
と、不織布の形成する空間が均一化されると共に、繊維
1の配向方向が厚み方向となるため、この不織布を焼成
して得られる電極基板は、よりペーストを塗着させやす
い。
【0018】この本発明で使用する接着剤2は酢酸ビニ
ル重合体及び共重合物、アクリル系、エチレン共重合
物、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系な
どの熱可塑性樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリイソシアネート系などの熱硬化性樹脂を
例示できるが、表面張力が16〜60dyne/cmであり、
焼成することにより焼失する接着剤2であれば良く、特
に限定するものではない。なお、接着剤2の表面張力が
この範囲内にない場合には、界面活性剤などにより表面
張力が16〜60dyne/cmの接着剤2を調製すれば良
い。
【0019】なお、電極基板は0.5mm以上の厚さが必
要であるため、接着剤2として、室温よりも高い設定温
度で敏感に凝固反応を生じる、感熱凝固性のラテックス
などの接着剤2を使用すると、通常のラッテクスなどの
接着剤を乾燥する時に生じやすい、接着剤2の不織布表
面への移動が生じないので、不織布内部で均一に接着で
き、不織布全体に亘って均一な強度をもつ不織布が得ら
れる。そして、この不織布を原型とする電極基板も、全
体に亘って均一な強度をもつことができるので、感熱凝
固性のラテックスなどの接着剤2を使用するのがより好
ましい。
【0020】この感熱凝固性接着剤として、高ニトリル
カルボキシル化NBRラテックスエマルジョン、高ニト
リルカルボキシル化SBRラテックスエマルジョン、変
性アクリル酸エステル共重合体などを例示できるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0021】以上のような接着剤2は体積付着率で25
%未満であると、繊維1の量に対して接着剤2の量が少
なすぎて、繊維同士の接着が不十分であり、接着剤2で
埋められない微小な空間3を生じるため、この不織布を
焼成して得られる電極基板は活物質の充填性が悪く、十
分な強度が得られない。他方、接着剤2の体積付着率が
85%を越えると、繊維1の量に対して接着剤2の量が
多すぎて、空隙全体に亘って接着剤2が接着してしま
い、この不織布を焼成して得られる電極基板は硬くて、
活物質の充填性、保持性が悪い。そのため、接着剤2の
体積付着率は25〜85%であるのが好ましく、より好
ましい体積付着率は35〜70%である。なお、この接
着剤2の体積付着率は、次の式で与えられる。
【0022】以上のようにして得た不織布表面に、金属
皮膜を形成した後、焼成し、この不織布を焼失させるこ
とにより、本発明の電極基板を得る。
【0023】金属皮膜の形成方法として、無電解メッキ
のみによる方法、無電解メッキの後に電気メッキする方
法、或いは金属メッキ処理、蒸着処理、スパッタリング
処理、イオンプレーティング、金属溶射、導電性ポリマ
ーによる被覆処理などによって導電加工した後に、無電
解メッキ或いは電気メッキする方法などを例示できる
が、これらの方法に限定されず、膜厚0.5μm以上の金
属皮膜を形成できれば良い。なお、不織布を構成する繊
維1が炭素繊維などの導電性繊維の場合、直接電気メッ
キすることができる。また、金属も特に限定するもので
はなく、ニッケル、コバルト、銅、鉄、クロム、カドミ
ウム、アルミニウム、亜鉛、鉛、チタン、ステンレスな
どの合金などで良い。
【0024】このようにして得た金属皮膜を形成した不
織布を、焼成することにより不織布を焼失させるが、こ
の焼成方法は空気中などの酸化性雰囲気下で行なった後
に、水素、アンモニアなどの還元性雰囲気下で行なっ
て、金属を還元し焼結させる方法を例示できるが、特に
限定するものではない。なお、レーヨン繊維からなる不
織布のように、還元性雰囲気下での焼成のみで焼失する
場合には、酸化性雰囲気下で焼成する必要はない。
【0025】このようにして得た電極基板に、活物質を
含むペーストを塗着させることにより電池用の極板とな
る。例えば、カドミウム極として使用する場合には、酸
化カドミウム活物質粉末、ポリビニルアルコールなどの
有機粘結剤、ナイロン繊維、アクリル繊維などの補強材
をエチレングリコールなどの有機溶媒と共に混練してペ
ースト状にした後に、電極基板に塗着して極板とする。
【0026】以上のようにして得られる電極基板は、不
織布状の中空金属皮膜からなり、金属繊維体の交差部お
よび隣接部が凹状に湾曲した中空金属皮膜を形成したも
のであるため、全体的に平均化された中空金属皮膜間空
間をもち、活物質の充填性に優れ、柔軟性もあるため、
渦巻状に巻回する際にも破損せず、活物質の保持性にも
優れている。更には、中空金属皮膜の先端は球状の中空
金属皮膜を形成しているため、毛羽立ちもない。
【0027】以下に、本発明の実施例を記載するが、以
下の実施例に限定されるものではない。
【0028】
【実施例】
(実施例1)ポリエステル繊維(繊度30デニール、繊
維長89mm)100%をカーディングして得た繊維ウエ
ブを、ニードルにより絡合処理を行なった後、感熱凝固
性で、表面張力が29.9dyne/cmの変性SBRラテッ
クス(固形分40%)を含浸し、絞り、150℃で加熱
硬化と同時に乾燥して、接着剤2の体積付着率が67.
1%で、目付700g/m2の不織布を得た。
【0029】この不織布をスズ及びパラジウム水溶液に
より前処理した後に、常法の無電解メッキ法によりニッ
ケルメッキを施し、300g/m2のニッケル金属を繊維表
面に付着させた。次に、このメッキした不織布を、空気
中600℃で30分間焼成した後、水素雰囲気下、90
0℃で20分間処理して、ニッケル金属を還元させ、不
織布状で目付300g/m2の金属繊維体、つまり電極基板
を得た。
【0030】(実施例2)実施例1と同じ繊維ウエブ
に、パーフルオロカルボン酸塩の17.5%水溶液を0.
1%添加して表面張力24.4dyne/cmとした、重合度
2,000のポリビニルアルコール8重量%水溶液の接
着剤2を含浸し、絞り、120℃で加熱硬化と同時に乾
燥して、接着剤2の体積付着率が38.2%で、目付3
30g/m2の不織布を得た。この不織布を常法の無電解メ
ッキ法により、ニッケル金属を繊維表面に300g/m2
着させた。次に、メッキした不織布を水素雰囲気下90
0℃で50分間焼成して、不織布状で目付300g/m2
金属繊維体、つまり電極基板を得た。
【0031】(実施例3)レーヨン繊維(繊度15デニ
ール、繊維長76mm)100%をカーディングして得た
繊維ウエブを、ニードルにより絡合処理を行なった後、
パーフルオロカルボン酸塩の17.5%水溶液を0.5%
添加して、表面張力が19.5dyne/cmとした、感熱凝
固性の変性SBRラテックス(固形分40%)を含浸
し、絞り、150℃で加熱硬化と同時に乾燥し、接着剤
2の体積付着率が66.3%で、目付700g/m2の不織
布を得た。次いで、この不織布を実施例1と全く同様に
ニッケルメッキした後に焼成して、不織布状で目付30
0g/m2の金属繊維体、つまり電極基板を得た。
【0032】(実施例4)実施例1と同様にして得た、
絡合したポリエステル繊維ウエブを、表面張力が50.
7dyne/cmで、重合度2,000のポリビニルアルコー
ル8重量%水溶液の接着剤を含浸し、絞り、120℃で
加熱硬化と同時に乾燥し、接着剤2の体積付着率が3
7.0%で、目付350g/m2の不織布を得た。次いで、
実施例2と全く同様にニッケルメッキした後に焼成し
て、不織布状で、目付300g/m2の金属繊維体、つまり
電極基板を得た。
【0033】(実施例5)実施例3と同じ絡合したレー
ヨン繊維ウエブを、実施例2と同じ表面張力が24.4d
yne/cmのポリビニルアルコール接着剤2で接着し、体
積付着率78.9%、目付380g/m2の不織布を得た。
次いで、実施例2と全く同様にニッケルメッキした後に
焼成して、不織布状で目付300g/m2の金属繊維体、つ
まり電極基板を得た。
【0034】(実施例6)接着剤2の体積付着率が2
8.5%で目付650g/m2の不織布を得た以外は、実施
例1と全く同様にして、不織布状で、ニッケル金属から
なる目付300g/m2の金属繊維体、つまり電極基板を得
た。
【0035】(比較例1)パーフルオロカルボン酸塩の
17.5%水溶液を1.0%添加した、表面張力が15.
7dyne/cmの変性SBRラテックス(固形分40%)
を、実施例1と同じ繊維ウエブに付着させ、体積付着率
が75.4%で、目付720g/m2の不織布を得た以外
は、実施例1と全く同様にして、不織布状で、ニッケル
金属からなる目付300g/m2の金属繊維体、つまり電極
基板を得た。
【0036】(比較例2)表面張力が60.7dyne/cm
で、重合度2,000のポリビニルアルコール8重量%
水溶液を接着剤として、実施例1と同じ繊維ウエブを接
着して、接着剤の体積付着率が45.3%で、目付35
0g/m2の不織布を得た。次いで、この不織布を実施例2
と全く同様にして、不織布状で、ニッケル金属からなる
目付300g/m2の金属繊維体、つまり電極基板を得た。
【0037】(比較例3)接着剤の体積付着率が85.
2%で目付730g/m2の不織布を得た以外は、実施例1
と全く同様にして、不織布状で、ニッケル金属からなる
目付300g/m2の金属繊維体、つまり電極基板を得た。
【0038】(比較例4)接着剤の体積付着率が24.
0%で目付350g/m2の不織布を得た以外は、実施例2
と全く同様にして、不織布状で、ニッケル金属からなる
目付300g/m2の金属繊維体、つまり電極基板を得た。
【0039】(参考例)発泡ウレタン樹脂表面にニッケ
ルメッキした後、焼成して発泡ウレタン樹脂を焼失さ
せ、還元雰囲気中で処理して得た目付550g/m2のスポ
ンジ状三次元ニッケル基板(住友電気工業(株)製、セ
ルメット)を電極基板とした。
【0040】(引張強度及び引張伸度)幅10mmに裁断
した実施例1〜6、比較例1〜4及び参考例の電極基板
を、引張強度試験機(テンシロン、東洋ボールドウィン
社製)を用いて、引張速度8mm/minで測定した。この
結果は表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】(活物質の充填性)水酸化ニッケル粉末を
2%ポリビニルアルコール水溶液と混練して調製したペ
ーストを、ナイフコーターにより、実施例1〜6、比較
例1〜4及び参考例の電極基板に5回充填し、乾燥し
た。その後、3%フッ素樹脂ディスパージョンに浸漬
し、乾燥して、60%の厚さまで加圧した際の活物質の
充填密度を測定した。この結果も表1に示す。
【0043】(活物質の保持性)前記と同様にして活物
質を充填した実施例1〜6、比較例1〜4及び参考例の
電極基板を、直径7mmの棒を軸にして2回巻回し、水中
に入れて回転式振とう機で120回/minで15分間回
転させた後、活物質の保持性の尺度として、次に示す式
により脱落率を求めた。この結果も表1に示す。
【0044】
【発明の効果】本発明の電池用電極基板は金属繊維体の
交差部および隣接部が凹状に湾曲した中空金属皮膜を形
成しているため、強度的に優れており、しかも全体的に
平均化された中空金属皮膜間空間をもつため、活物質の
充填性に優れている。
【0045】また、本発明の電池用電極基板は三次元網
目構造の不織布状の金属繊維体であり、凹状に湾曲した
中空金属皮膜を形成していない、細い中空金属皮膜の部
分があるため、柔軟性もあり、渦巻状に巻回する際にも
破損せず、活物質の保持性にも優れている。
【0046】更には、中空金属皮膜の先端は球状の中空
金属皮膜を形成しているため、電極基板の毛羽立ちもな
く、セパレータを貫通して短絡するという問題も生じな
い。
【0047】本発明の電池用電極基板の製造方法として
は、繊維ウエブに対する体積付着率が25〜85%で、
表面張力が16〜60dyne/cmの接着剤で接着した不織
布に金属皮膜を形成した後に焼結すると、交差部および
隣接部が凹状に湾曲した中空金属皮膜を形成した金属繊
維体を容易に得ることができる。
【0048】なお、感熱凝固性の接着剤で接着して不織
布を得ると、乾燥時に接着剤の移動が生じないので、不
織布全体に亘って均一に接着でき、この不織布に金属皮
膜を形成し、焼成することにより得られる電池用電極基
板も均一な強度をもつものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極基板のもととなる模式的な不織布
の接着状態を表す部分拡大図
【図2】表面張力が16dyne/cm未満の接着剤で接着し
た不織布の接着状態を模式的に表す部分拡大図
【図3】表面張力が60dyne/cmを越える接着剤で接着
した不織布の接着状態を模式的に表す部分拡大図
【符号の説明】
1 繊維 2 接着剤 3 微小な空間

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成による中空金属皮膜からなる、不織
    布状の金属繊維体において、該金属繊維体の交差部およ
    び隣接部が凹状に湾曲した中空金属皮膜を形成している
    ことを特徴とする電池用電極基板。
  2. 【請求項2】 表面張力16〜60dyne/cmの接着剤2
    が、体積付着率25〜85%で接着した不織布の表面
    に、金属皮膜を形成した後に焼成し、該不織布を焼失さ
    せることを特徴とする電池用電極基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 感熱凝固性の接着剤2であることを特徴
    とする請求項2記載の電池用電極基板の製造方法。
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