JPH04259734A - 平面型画像表示装置の封着方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は内部を真空状態にするた
めに外囲器を密封接合する平面型画像表示装置の封着方
法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来の平面型画像表示装置の分解
概略図である。内面にバック電極１及びライン状フィラ
メントカソード２，２…を備えた背面パネル３上に、枠
ガラス４ａ、グリッドメッシュ５、枠ガラス４ｂ、制御
パネル６、枠ガラス４ｃ、前面パネル７の順に積重ね、
各部材の当接部を封着用ガラス（図示略）にて封着して
形成されている。その内部は、略真空に保たれ、フィラ
メントカソード２，２…から発生した電子ビームはグリ
ッドメッシュ５により拡散して、平面状の熱電子群を形
成し、制御パネル６に設けたアドレス電極（図示略）に
よって、制御され、該制御パネル６に開設した多数のア
パーチャ８，８…を選択的に通過し、前面パネル７の内
面側の蛍光体９，９…に衝突して平面型画像表示装置を
発光させる。

【０００３】上述の平面型画像表示装置において、各構
成部材、特に前面パネル７の蛍光体９と制御パネル６の
アパーチャ８の位置合わせは非常に高い精度が要求され
る。しかし各構成部材であるガラスを封着して真空容器
とするには、接合剤としてフリットガラスを使用し、高
温で熱処理する必要があり、従って各構成部材が封着時
に熱膨張する。各構成部材の厚さは夫々異なっており、
膨張、収縮する速度が一様とならないので、封着工程に
おいて大きく位置ずれを生じてしまう。

【０００４】従来の封着方法では、例えば、各構成部材
の材料であるガラスに近い膨張係数を持つ金属で作られ
た治具の上で、各構成部材の隣り合う二辺を夫々治具に
固定したもので押さえ、他の二辺を夫々バネで押さえる
ことによってガラスの膨張に対応していたが、この方法
では前述の各構成部材の膨張、収縮の速度の違いに対応
できないため、特にバネで押さえている二辺側で封着前
後において、大きく位置ずれを生じてしまい、特に高精
細の平面型画像表示装置の封着時においては問題となる
。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
み成されたものであり、平面型画像表示装置パネルの封
着工程において、特に高精細平面型画像表示装置の封着
工程に要求される高精度の位置合わせが可能な封着方法
を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、内面に蛍光体
を備えた前面パネルと、背面パネルと、該前面パネルと
背面パネルの間に配置される枠ガラスに包囲された扁平
な空間に、背面パネル側に複数のライン状フィラメント
カソード、前面パネル側に制御パネルを配置するととも
に、前記制御パネルの基体に多数のアパーチャを設け、
該アパーチャに従って、基体の一方の表面にＸＹマトリ
クスのＸ軸アドレス電極、基体の他方の表面に前記アド
レス電極とは直角方向に延びるＹ軸アドレス電極を配し
てなる平面型画像表示装置において、前記前面パネル内
面の有効画面外に複数の金属片を添着し、前記制御パネ
ルの前面パネル側に前記前面パネルの金属片に対向した
位置に同様の金属片を添着し、前記前面パネル内面の蛍
光体と、前記制御パネルのアパーチャとを位置合わせし
、前面パネルと制御パネルとに配された金属片同士を接
合した後、前記前面パネル及び前記制御パネルを枠ガラ
スと封着することを特徴とする平面型画像表示装置の封
着方法である。

【０００７】

【作用】本発明は上述のような方法であるため、平面型
表示装置の封着工程において、熱処理条件まで昇温して
も、各構成部材同士が金属片を介して固定されているた
め、各構成部材が熱膨張しても各構成部材間の相対的な
位置関係は保たれ、位置ずれを極めて小さくできる。

【０００８】

【実施例】本発明による一実施例を図面に基づいて説明
する。図１は平面型画像表示装置の前面パネル７、制御
パネル６、金属片１０，１０…、枠ガラス４ｃの位置関
係を示す分解概略図（便宜上、図５と上下逆）である。

【０００９】まず、制御パネル６の前面パネル側の面に
、薄い金属片１０，１０…を複数個（本実施例では４個
）、封着用ガラス（例えば結晶質フリットガラス）１１
を挟んで取付け、図２に示す如く、フリットガラスの熱
処理条件まで昇温して固定する。この時、金属片１０は
同図の如く、その一部だけが固定され、その他の部分は
弾性を有し、上下に湾曲するようになっている。尚、後
工程の金属片溶接時に、金属片１０と結晶質フリットガ
ラス１１が剥がれるのを防ぐため、各金属片１０，１０
…には補強用の薄い、ガラス製または金属製細片１２、
及び金属片同士の間隔を調整するための薄い、ガラス製
または金属製細片１３を結晶質フリットガラス１１で固
定している。

【００１０】次に、同図に示す如く、前面パネル７の内
面側の有効画面外に、前期制御パネル７の前面パネル側
に添着された金属片１０，１０…と夫々対向する位置に
、同数の薄い金属片１４，１４…及び補強用の薄い、ガ
ラス製または金属製細片１２を結晶質フリットガラス１
１で取付け、同様にフリットガラスの熱処理条件まで昇
温して固定する。

【００１１】そして、図３に示す如く、前面パネル７の
上に、両面にフリットガラス１１を塗布した枠ガラス４
ｃと制御パネル６を乗せ、顕微鏡等で観測して前面パネ
ル７の蛍光体（図示略）と制御パネル６のアパーチャ（
図示略）との位置合わせを行う。位置合わせの後、向か
い合った金属片１０，１４を上下から押さえ付けてその
一部を溶接する。

【００１２】更に、重量を付加し、枠ガラス４ｃに塗布
したフリットガラス１１の熱処理条件まで昇温し、前面
パネル７と制御パネル６を封着すると、図４に示す如く
、封着時にフリットガラス１１が融解し、前面パネル７
と制御パネル６の間隔が減少するが、金属片１０，１４
が溶接部から各パネルへの固定部にかけて、上下に湾曲
することができるために封着は阻害されずに行える。

【００１３】尚、本実施例では、上述の金属片１０，１
０…及び金属片１４，１４…の材質はどのようなもので
もよいが、膨張係数の違いにより、ガラス部材にひび割
れが生じる場合があるため、できれば膨張係数がガラス
のそれに比較的近い金属（例えば本実施例では４２６合
金を使用）を用いるのが望ましい。

【００１４】

【発明の効果】本発明は、上述の様な方法によるもので
あるため、平面型画像表示装置の封着工程における位置
ずれを極めて小さくすることができる。例えば、上述の
実施例では、約１５０ｍｍ×２００ｍｍの有効画面領域
を有する平面型画像表示装置において、±２０μｍ以内
のずれに抑えることができる。従って、高精細平面型画
像表示装置の封着工程に用いて効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】平面型画像表示装置封着部材の位置関係を示す
分解概略図である。

【図２】金属片付近の要部断面図である。

【図３】封着前の同要部断面図である。

【図４】封着後の同要部断面図である。

【図５】平面型画像表示装置の分解斜視図である。

【符号の説明】

１　　バック電極 ２　　ライン状カソードフィラメント ３　　背面パネル ４ａ，４ｂ，４ｃ　　枠ガラス ５　　グリッドメッシュ ６　　制御パネル ７　　前面パネル ８　　アパーチャ ９　　蛍光体 １０　　金属片 １１　　フリットガラス １２　　補強用細片 １３　　調整用細片 １４　　金属片

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　内面に蛍光体を備えた前面パネルと、
   背面パネルと、該前面パネルと背面パネルの間に配置さ
   れる枠ガラスに包囲された扁平な空間に、背面パネル側
   に複数のライン状フィラメントカソード、前面パネル側
   に制御パネルを配置するとともに、前記制御パネルの基
   体に多数のアパーチャを設け、該アパーチャに従って、
   基体の一方の表面にＸＹマトリクスのＸ軸アドレス電極
   、基体の他方の表面に前記アドレス電極とは直角方向に
   延びるＹ軸アドレス電極を配してなる平面型画像表示装
   置において、前記前面パネル内面の有効画面外に複数の
   金属片を添着し、前記制御パネルの前面パネル側に前記
   前面パネルの金属片に対向した位置に同様の金属片を添
   着し、前記前面パネル内面の蛍光体と、前記制御パネル
   のアパーチャとを位置合わせし、前面パネルと制御パネ
   ルとに配された金属片同士を接合した後、前記前面パネ
   ル及び前記制御パネルを枠ガラスと封着することを特徴
   とする平面型画像表示装置の封着方法。