JP7356228B2 - 組成物 - Google Patents
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Description
(A)ナイアシンアミド 0.1~10質量%
(B)プロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる1種又は
2種以上
(C)水
を含有する組成物を提供するものである。
試験法:50℃に加熱した油剤10gを200mlビーカーに秤り取り、デスパーミキサーにて3000rpmで攪拌しながら50℃の水を徐々に添加し、水が排液しない最大限(質量g)を測定し、この数値を10で除し、100倍して抱水力とした。
市販品としては、エルデュウPS-203(抱水力300)、エルデュウPS-304(抱水力420)、エルデュウPS-306(抱水力470)(味の素社製)、PLANDOOL-S(抱水力300)(日本精化社製)、ビオデルマ SX-19<E>(抱水力110)(一丸ファルコス社製)、キャストライドMS(抱水力110)(ナショナル美松社製)、テクノールMH(抱水力105)(横関油脂社製)等が挙げられる。
これらの中でも、特に、2-オクチルドデカノール、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、ジ-2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、2-エチルヘキサン酸セチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリルから選択される1種又は2種以上を用いることにより、ナイアシンアミドのべたつきを抑え、より滑らかで瑞々しい感触の組成物を得ることができる。
実施例1~9、比較例1~5の化粧水を調製し、イ:浸透感、ロ:べたつきのなさ、ハ:肌馴染みの良さ、ニ:サラサラ感、ホ:ハリ感について下記の方法により評価した。それら化粧水の処方と、評価結果を併せて表1に示す。
A:成分(1)~(9)を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分(10)及び(11)を均一に溶解混合する。
D:Aを40℃まで冷却したのちに、Bを添加混合し、化粧水を得た。
イ:浸透感
ロ:べたつきのなさ
ハ:肌馴染みの良さ
ニ:サラサラ感
ホ:ハリ感
20代~40代の女性で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを10名選定した。該専門パネルは前腕に各試料を使用し、それぞれについて、使用時に感じる浸透感、べたつきのなさ、肌馴染みの良さ、また、後肌のサラサラ感、ハリ感を、下記絶対評価にて5段階に評価し評点を付けた。各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:化粧水の肌への浸透感があると感じる
4点:化粧水の肌への浸透感があるとやや感じる
3点:普通
2点:化粧水の肌への浸透感があるとあまり感じない
1点:化粧水の肌への浸透感があると感じない
4段階判定基準(以下の評価項目においても同様)
(判定):(評点の平均点)
◎ :4.5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超える4.5点以下:良好
△ :1.5点を超える3.5点以下:やや不良
× :1.5点以下 :不良
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:べたつき感が無い
4点:ほとんどべたつき感が無い
3点:ややべたつき感がある
2点:べたつき感がある
1点:非常にべたつき感がある
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:肌に塗布した際、非常に早く肌になじむ
4点:肌に塗布した際、早く肌になじむ
3点:普通
2点:肌に塗布した際、肌になじみにくく、なじむまで時間を要する
1点:肌に塗布した際、肌になじむまでかなりの時間を要する
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:塗布後の乾燥させた肌に、非常に良好なサラサラ感を感じる
4点:塗布後の乾燥させた肌に、良好なサラサラ感を感じる
3点:普通
2点:塗布後の乾燥させた肌に、サラサラ感はほとんど感じない
1点:塗布後の乾燥させた肌に、サラサラ感を感じない
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:肌のハリ感があると感じる
4点:やや肌のハリ感があると感じる
3点:普通
2点:あまり肌のハリ感があると感じない
1点:肌のハリ感があると感じない
一方、成分(A)を含有しない比較例1は、サラサラ感やハリ感において劣っていた。成分(A)が0.01%の比較例2でも、同様に後肌のサラサラ感やハリ感を感じることができず、成分(A)が15%の比較例3は、ナイアシンアミドが多すぎる為に浸透感を感じにくく、またべたつきが生じてしまった。成分(B)をグリセリンに変更した比較例4は、独特のべたつきやぬるつきが生じてしまったため、浸透感やべたつきの無さに問題が生じ、さらには後肌のサラサラ感も感じられないものであった。またさらに成分(B)を配合していない比較例5に関しては、すべての点において劣るものであった。
実施例10~19、比較例6~10のヘアミルクを調製し、ヘ:浸透感、ト:サラサラ感、チ:しなやかさ、リ:ハリコシ感について下記の方法により評価した。それらヘアミルクの処方と、評価結果を併せて表2に示す。
A:成分(1)~(9)を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分(11)~(15)を80℃で均一に溶解混合する。
C:AにBを添加混合し、50℃まで冷却する。
D:(16)~(18)、(19)~(20)と(10)をそれぞれ溶解し、Cに添加混合することで油中水型のヘアミルクを得た。
ヘ:浸透感
ト:サラサラ感
チ:しなやかさ
リ:ハリコシ感
20代~40代の女性で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを10名選定した。該専門パネルは髪に各試料を使用し、それぞれについて、使用時に感じる浸透感、また、仕上がりのサラサラ感、しなやかさ、ハリコシ感を、下記絶対評価にて5段階に評価し評点を付けた。各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:ヘアミルクの髪への浸透感があると感じる
4点:ややヘアミルクの髪への浸透感があると感じる
3点:普通
2点:あまりヘアミルクの髪への浸透感があると感じない
1点:ヘアミルクの髪への浸透感があると感じない
4段階判定基準(以下の評価項目においても同様)
(判定):(評点の平均点)
◎ :4.5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超える4.5点以下:良好
△ :1.5点を超える3.5点以下:やや不良
× :1.5点以下 :不良
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:塗布後の乾燥させた髪に、非常に良好なサラサラ感を感じる
4点:塗布後の乾燥させた髪に、良好なサラサラ感を感じる
3点:普通
2点:塗布後の乾燥させた髪に、サラサラ感はほとんど感じない
1点:塗布後の乾燥させた髪に、サラサラ感を感じない
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:髪にしなやかさがある
4点:ほとんど髪にしなやかさがある
3点:やや髪にしなやかさがある
2点:あまり髪にしなやかさが無い
1点:非常に髪にしなやかさが無い
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:髪のハリコシ感があると感じる
4点:やや髪のハリコシ感があると感じる
3点:普通
2点:あまり髪のハリコシ感があると感じない
1点:髪のハリコシ感があると感じない
一方、成分(A)を含有しない比較例6は、後髪のしなやかさやハリコシ感において劣っていた。成分(A)が0.01%の比較例7でも、同様に後髪のしなやかさやハリコシ感を感じることができず、成分(A)が15%の比較例8はナイアシンアミドが多すぎる為に浸透感を感じにくく、またサラサラ感が低下してしまった。成分(B)をグリセリンに変更した比較例9は独特のべたつきやぬるつきが生じてしまったため、浸透感やサラサラ感に問題が生じ、さらには後髪のしなやかさも感じられないものであった。またさらに成分(B)を配合していない比較例10に関しては、すべての点において劣るものであった。
(成分) (%)
(1)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0
(2)モノイソステアリン酸ポリグリセリル 0.8
(3)ポリオキシエチレン(8)アルキル(12-15)エーテルリン酸 0.05
(4)防腐剤 適量
(5)香料 適量
(6)エタノール 10.0
(7)トリプロピレングリコール 5.0
(8)プロピレングリコール 2.0
(9)ナイアシンアミド 3.0
(10)精製水 残量
A:成分1~6を均一に溶解混合する。
B:成分7~10を均一に溶解混合する。
C:AをBに添加し、室温にて可溶化し、透明化粧水を得た。
以上のようにして得られた透明化粧水は浸透感、べたつきのなさ、肌馴染みの良さ、後肌のサラサラ感、ハリ感に優れるものであった。
(成分) (%)
(1)(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10 1.5
(2)トリプロピレングリコール 15.0
(3)ナイアシンアミド 6.0
(4)L-テアニン 0.05
(5)1,3-ブチレングリコール 3.5
(6)ジプロピレングリコール 0.5
(7)精製水 残量
(8)グリセリン 2.0
(9)ポリエチレングリコール 2.0
(10)リン酸水素ナトリウム 0.3
(11)リン酸二水素ナトリウム 0.6
(12)エデト酸2ナトリウム 0.02
(13)メチルパラベン 0.1
(14)イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油 0.2
(15)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 0.2
(16)エタノール 5.0
(17)L-メントール 0.02
(18)ミリスチン酸イソプロピル 0.3
(19)ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/
ステアリル/ベヘニル)(注3) 0.2
(20)トリオレイン酸ソルビタン 0.2
(21)トコトリエノール 0.02
(22)カルボマー 0.02
(23)(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー
0.02
(24)キサンタンガム 0.01
(25)水酸化ナトリウム 0.01
(26)加水分解ヒアルロン酸 0.01
(注3)PLANDOOL-S(日本精化社製)
A:成分(1)~(13)を室温で均一に混合する。
B:成分(14)~(21)を均一に溶解し、Aに攪拌しながら添加後冷却する。
C:AにBを加え、ディスパーミキサーで1000rpm、5分間乳化する。
D:Cを攪拌しながら、成分(22)~(26)を添加する。
E:Dを容器に充填し、美容液を得た。
以上のようにして得られた水中油乳化型美容液は、浸透感、べたつきのなさ、肌馴染みの良さ、後肌のサラサラ感、ハリ感に優れるものであった。
(成分) (%)
(1)デカメチルシクロペンタシロキサン 25.0
(2)ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 1.0
(3)ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1.0
(4)イソノナン酸イソトリデシル 1.0
(5)2-エチルヘキサン酸セチル 3.0
(6)パラメトキシケイ皮酸2-エチルへキシル 3.0
(7)4-tert-ブチル-4´-メトキシ-ジベンゾイルメタン 1.0
(8)ジメチルポリシロキサン 1.0
(9)メタクリル酸メチルクロスポリマー(15μm) 0.5
(10)香料 適量
(11)精製水 残部
(12)トリプロピレングリコール 2.0
(13)プロピレングリコール 5.0
(14)ナイアシンアミド 1.0
(15)エタノール 2.0
(16)防腐剤 適量
A:成分(1)~(10)を加温し、均一に溶解する。
B:成分(11)~(16)を均一に溶解後、Aに攪拌しながら添加する。
C:Bを攪拌しながら冷却混合して、日焼け止め料を得た。
以上のようにして得られた日焼け止め料は、浸透感、べたつきのなさ、肌馴染みの良さ、後肌のサラサラ感、ハリ感に優れるものであった。
(成分) (%)
(1)1,3-ブチレングリコール 5.0
(2)ジプロピレングリコール 5.0
(3)精製水 残量
(4)ナイアシンアミド 0.5
(5)(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10-30))コポリマー 0.4
(6)トリエタノールアミン 0.4
(7)ジメチコジエチルベンザルマロネート 1.2
(8)4-tert-ブチル-4´-メトキシ-ジベンゾイルメタン 2.0
(9)パラメトキシケイ皮酸2-エチルへキシル 7.0
(10)ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.5
(11)ステアリン酸硬化ヒマシ油(注4) 1.0
(12)ジカプリン酸プロピレングリコール 5.0
(13)オレイン酸エチル 0.3
(14)天然ビタミンE 0.1
(15)ローズマリー油 0.01
(16)1,2-ペンタンジオール 0.1
(17)無水シリカ 1.0
(18)水溶性コラーゲン 0.01
(19)カミツレ花エキス 0.05
(20)トウキンセンカ花エキス 0.05
(21)グリセリン 1.0
(22)エタノール 7.0
(23)香料 0.1
(注4)キャストライドMS(ナショナル美松者製)
A.成分(1)~(6)を70℃で均一に溶解混合する。
B.成分(7)~(12)を80℃で均一に溶解混合する。
C.前記AにBを添加し70℃で乳化する。
D.前記Cに成分(13)~(23)を添加混合した後、40℃まで冷却して水中油型乳液を得た。
以上のようにして得られた日焼け止め料(水中油型)は、浸透感、べたつきのなさ、肌馴染みの良さ、後肌のサラサラ感、ハリ感に優れるものであった。
(成分) (%)
(1)1,3-ブチレングリコール 5.0
(2)ジプロピレングリコール 5.0
(3)精製水 残量
(4)ナイアシンアミド 0.5
(5)水酸化ナトリウム2%水溶液 0.2
(6)N-ミリストイル-L-グルタミン酸 0.2
(7)ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 0.2
(8)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル(注5) 1.0
(9)トリ(カプリル酸/カプリル酸)グリセリル 0.2
(10)トコフェロールニコチン酸エステル 0.01
(11)天然ビタミンE 0.1
(12)コメ胚芽油 0.01
(13)酢酸トコフェロール 0.01
(14)ステアリルアルコール 0.5
(15)1,2-ペンタンジオール 0.1
(16)カルボマー 0.2
(17)エンメイソウエキス 0.05
(18)ジャニアルベンスエキス 0.05
(19)黒大豆エキス 0.05
(20)ゴマ発芽体エキス 0.05
(21)グリセリン 1.0
(22)エタノール 5.0
(23)香料 0.1
(注5)PLANDOOL-MAS(日本精化社製)
A.成分(1)~(5)を70℃で均一に溶解混合する。
B.成分(6)~(14)を80℃で均一に溶解混合する。
C.前記AにBを添加し70℃で乳化する。
D.前記Cに成分(15)~(23)を添加混合した後、40℃まで冷却して水中油型乳液を得た。
以上のようにして得られた水中油型乳液は、浸透感、べたつきのなさ、肌馴染みの良さ、後肌のサラサラ感、ハリ感に優れるものであった。
(成分) (%)
(1)塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 2.0
(2)トリプロピレングリコール 10.0
(3)プロピレングリコール 2.0
(4)トコフェロール 0.01
(5)香料 適量
(6)トリメチルグリシン 0.5
(7)グリシン 1.0
(8)塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 1.0
(9)セトステアリルアルコール 3.0
(10)ベヘニルアルコール 3.0
(11)2-エチルヘキサン酸セチル 5.0
(12)N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・
オクチルドデシル)(注6) 1.5
(13)防腐剤 適量
(14)ワセリン 1.0
(15)ジメチコン 2.0
(16)ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 0.5
(17)ナイアシンアミド 0.5
(18)精製水 残量
(注6)エルデュウPS-203(味の素社製)
A:成分(1)~(7)および成分(17)~(18)を加熱溶解する。
B:成分(8)~(16)を加熱溶解する。
C:BにAを添加して均一に乳化混合し、冷却する。
D:Cを容器に充填し、ヘアパック料を得た。
以上のようにして得られたヘアパック料は、浸透感、サラサラ感、しなやかさ、ハリコシ感に優れる組成物であった。
Claims (5)
- 次の成分(A)~(C):
(A)ナイアシンアミド 0.1~10質量%
(B)プロピレングリコール及びプロピレングリコールの重合体から選ばれる1種又は2種以上であり、少なくともトリプロピレングリコールを1~30質量%含む
(C)水
を含有する組成物。 - 前記成分(B)がプロピレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれる2種以上である請求項1記載の組成物。
- 前記成分(A)と前記成分(B)の含有質量比が1:1~1:100である請求項1~2記載の組成物。
- さらに成分(D)抱水性油剤を含有する請求項1~3記載の組成物。
- さらに成分(E)アミノ酸又はその誘導体を含有する請求項1~4記載の組成物。
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