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JP7106443B2 - 走行支援装置、走行支援装置を備えた作業車両及び走行支援方法 - Google Patents

走行支援装置、走行支援装置を備えた作業車両及び走行支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、トラクタ等の作業車両を走行させる場合の走行支援装置、走行支援装置を備えた作業車両及び走行支援方法に関する。
従来、トラクタ等の作業車両を自動走行させるための走行経路(走行予定ルート)を作成する技術として特許文献1に示す技術が知られている。特許文献1では、走行経路生成部が、直進経路と各直進経路同士をつなぐUターン経路とからなる内側走行経路と、圃場の外周領域を周回走行するための周回走行経路とを生成する。
特開2018-116608号公報
特許文献1では、走行経路生成部によって走行経路(走行予定ルート)を作成することができるものの、当該走行経路は、走行車両の幅方向中心部と作業装置の幅方向中心部とが一致していることを前提として作成されていて、走行車両に対して作業装置が幅方向にオフセットしたり、はみ出している場合には、適正な走行経路を作成することが困難であった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、走行車両と作業装置との位置が互いに幅方向にシフトしている場合でも、適正に走行予定ルートを作成することができる走行支援装置、走行支援装置を備えた作業車両及び走行支援方法を提供することを目的とする。
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
走行支援装置は、作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援装置であって、前記走行車両の第1基準位置と前記作業装置の幅方向の第2基準位置とのオフセット量を取得するオフセット取得部と、前記オフセット取得部が取得した前記オフセット量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するルート作成部と、前記走行車両の切り返しの有無を入力する切り返し入力部と、を備え、前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部は、前記走行予定ルートとして、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定する
走行支援装置は、前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部と、前記オフセット量と前記作業幅取得部が取得した前記作業幅に基づいて、前記作業装置の幅方向の端部位置であってオフセットの方向の端部位置を演算する作業端部演算部と、を備え、前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、前記切り返し入力部において切り返し無しが入力されると、前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記端部位置の旋回半径が前記単位作業区画の幅以下である場合に、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が旋回を行う旋回部を設定し、前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記旋回半径が前記単位作業区画の幅よりも大きい場合に、隣接する前記直進部を接続する前記切り返し部を設定する。
走行支援装置は、前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部を備え、前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、前記走行車両を走行させた場合に前記単位作業区画において前記第2基準位置が通過する第1通過位置を求め、当該第1通過位置に前記オフセット量を加算した位置に、前記走行予定ルートとして前記直進部を設定する
走行支援装置は、作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援装置であって、前記走行車両の幅方向の車両端部から前記作業装置の端部位置までのはみ出し量を取得するはみ出し取得部と、前記はみ出し取得部が取得したはみ出し量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するルート作成部と、前記走行車両の切り返しの有無を入力する切り返し入力部と、を備え、前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部は、前記走行予定ルートとして、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定する
走行支援装置は、前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部を備え、前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、前記切り返し入力部において切り返し無しが入力されると、前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記端部位置の旋回半径が前記単位作業区画の幅以下である場合に、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が旋回を行う旋回部を設定し、前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記旋回半径が前記単位作業区画の幅よりも大きい場合に、隣接する前記直進部を接続する前記切り返し部を設定する
走行支援装置は、前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部備え、前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、前記走行車両を走行させた場合に前記単位作業区画において前記端部位置が通過する第2通過位置を求め、当該第2通過位置にはみ出し量と、前記車両端部から第1基準位置までの距離とを加算した位置に、前記走行予定ルートとして前記直進部を設定する
作業車両は、走行支援装置と、前記走行車両と、前記走行車両に設けられた運転席と、を備え、前記走行支援装置は、前記運転席の近傍に設けられ且つ前記走行予定ルートを表示可能である。
走行支援方法は、作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援方法であって、オフセット取得部が、前記走行車両の第1基準位置と前記作業装置の幅方向の第2基準位置とのオフセット量を取得するステップと、切り返し入力部が、前記走行車両の切り返しの有無を入力するステップと、ルート作成部が、前記オフセット量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するステップと、前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部が、当該隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定するステップと、を備えている。
走行支援方法は、作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援方法であって、はみ出し取得部が、前記走行車両の幅方向の車両端部から前記作業装置の装置端部までのはみ出し量を取得するステップと、切り返し入力部が、前記走行車両の切り返しの有無を入力するステップと、ルート作成部が、前記はみ出し量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するステップと、前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部が、当該隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定するステップと、を備えている。
本発明によれば、走行車両と作業装置との位置が互いに幅方向にシフトしている場合でも、適正に走行予定ルートを作成することができる。
走行支援装置を備えた作業車両のブロック図を示す図である。 昇降装置を示す図である。 自動走行を説明する図である。 マップ登録画面M1の一例を示す図である。 走行軌跡K1から圃場の輪郭H1(圃場マップMP2)を求める図である。 走行軌跡K1の変曲点から圃場の輪郭H1(圃場マップMP2)を求める図である。 走行時のスイッチ操作から輪郭H1(圃場マップMP2)を求める図である。 作業設定画面M2の一例を示す図である。 ルート設定画面M3の一例を示す図である。 詳細設定画面M4の一例を示す図である。 端部位置P10の求め方を説明する説明図である。 作業エリアA2に単位作業区画A3を作成した図である。 図10Aとは異なる単位作業区画A3を示す図である。 オフセット量ΔX1を用いて走行予定ルートの直進部を作成する例を示す図である。 端部位置P10の旋回半径R11を示す図である。 旋回部L1bを示す図である。 切り返し部L1fを示す図である。 走行支援方法を示す図である。 図8とは異なる詳細設定画面M4の一例を示す図である。 はみ出し量ΔX3を用いて走行予定ルートの直進部を作成する例を示す図である。 図14とは異なる走行支援方法を示す図である。 走行予定ルートに基づく、トラクタの自動走行を説明する図である。 トラクタの側面全体図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、走行支援装置100を備えた作業車両のブロック図を示している。走行支援装置100は、トラクタ等の作業車両の走行を行う場合の支援を行う装置である。この実施形態では、走行支援装置100は、トラクタ1に設けられているが、トラクタ1以外に設けた装置、例えば、タブレット、スマートフォン、PDA等の携帯型の端末(携帯端末)、パーソナルコンピュータ、サーバ等の固定型のコンピュータ等の固定型の端末(固定端末)であってもよい。
まず、作業車両の1つであるトラクタをについて説明する。
図19に示すように、トラクタ1は、走行装置7を有する走行車両3と、原動機4と、変速装置5とを備えている。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。原動機4は、ディーゼルエンジン、電動モータ等である。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。走行車両3にはキャビン9が設けられ、当該キャビン9内には運転席10が設けられている。
また、走行車両3の後部には、3点リンク機構等で構成された昇降装置8が設けられている。昇降装置8には、作業装置2が着脱可能である。作業装置2を昇降装置8に連結することによって、走行車両3によって作業装置2を牽引することができる。作業装置2は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。なお、図19では、作業装置2として刈取装置を取り付けた例を示している。
図1に示すように、トラクタ1は、操舵装置11を備えている。操舵装置11は、ハンドル(ステアリングホイール)11aと、ハンドル11aの回転に伴って回転する回転軸(操舵軸)11bと、ハンドル11aの操舵を補助する補助機構(パワーステアリング機構)11cと、を有している。補助機構11cは、油圧ポンプ21と、油圧ポンプ21から吐出した作動油が供給される制御弁22と、制御弁22により作動するステアリングシリンダ23とを含んでいる。制御弁22は、制御信号に基づいて作動する電磁弁である。制御弁22は、例えば、スプール等の移動によって切り換え可能な3位置切換弁である。また、制御弁22は、操舵軸11bの操舵によっても切換可能である。ステアリングシリンダ23は、前輪7Fの向きを変えるアーム(ナックルアーム)24に接続されている。
したがって、ハンドル11aを操作すれば、当該ハンドル11aに応じて制御弁22の切換位置及び開度が切り換わり、当該制御弁22の切換位置及び開度に応じてステアリングシリンダ23が左又は右に伸縮することによって、前輪7Fの操舵方向を変更することができる。なお、上述した操舵装置11は一例であり、上述した構成に限定されない。
図2に示すように、昇降装置8は、リフトアーム8a、ロアリンク8b、トップリンク8c、リフトロッド8d、リフトシリンダ8eを有している。リフトアーム8aの前端部は、変速装置5を収容するケース(ミッションケース)の後上部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。リフトアーム8aは、リフトシリンダ8eの駆動によって揺動(昇降)する。リフトシリンダ8eは、油圧シリンダから構成されている。リフトシリンダ8eは、制御弁を介して油圧ポンプと接続されている。制御弁は、電磁弁等であって、リフトシリンダ8eを伸縮させる。
ロアリンク8bの前端部は、変速装置5の後下部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。トップリンク8cの前端部は、ロアリンク8bよりも上方において、変速装置5
の後部に上方又は下方に揺動可能に支持されている。リフトロッド8dは、リフトアーム8aとロアリンク8bとを連結している。ロアリンク8bの後部及びトップリンク8cの後部には、作業装置2が連結される。リフトシリンダ8eが駆動(伸縮)すると、リフトアーム8aが昇降するとともに、リフトロッド8dを介してリフトアーム8aと連結されたロアリンク8bが昇降する。これにより、作業装置2がロアリンク8bの前部を支点として、上方又は下方に揺動(昇降)する。
トラクタ1は、測位装置40を備えている。測位装置40は、D-GPS、GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム(測位衛星)により、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出可能である。即ち、測位装置40は、測位衛星から送信された衛星信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、衛星信号に基づいて、トラクタ1の位置(例えば、緯度、経度)、即ち、車体位置を検出する。測位装置40は、受信装置41と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)42とを有している。受信装置41は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された衛星信号を受信する装置であり、慣性計測装置42とは別に走行車両3に取付けられている。この実施形態では、受信装置41は、キャビン9に取付けられている。なお、受信装置41の取付箇所は、実施形態に限定されない。
慣性計測装置42は、加速度を検出する加速度センサ、角速度を検出するジャイロセンサ等を有している。慣性計測装置42は、走行車両3に設けられ、慣性計測装置42によって、走行車両3のロール角、ピッチ角、ヨー角等を検出することができる。
図1に示すように、トラクタ1は、制御装置60を備えている。制御装置60は、トラクタ1における走行系の制御、作業系の制御等を行う装置である。
制御装置60は、トラクタ1の自動走行を制御する自動走行制御部61を有している。自動走行制御部61は、制御装置60に設けられた電気・電子回路、CPU等に格納されたプログラム等から構成されている。自動走行制御部61は、自動走行を開始すると、走行車両3が走行予定ルートL1に沿って走行するように操舵装置11の制御弁22を制御する。また、自動走行制御部61は、自動走行を開始すると、変速装置の変速段、原動機の回転数等を自動的に変更することによって、トラクタ1の車速(速度)を制御する。
図3に示すように、トラクタ1が自動走行を行っている状況下において、車体位置と走行予定ルートL1との偏差が閾値未満である場合、自動走行制御部61は、操舵軸(回転軸)11bの回転角を維持する。車体位置と走行予定ルートL1との偏差が閾値以上であって、トラクタ1が走行予定ルートL1に対して左側に位置している場合は、自動走行制御部61は、トラクタ1の操舵方向が右方向となるように操舵軸11bを回転する。車体位置と走行予定ルートL1との偏差が閾値以上であって、トラクタ1が走行予定ルートL1に対して右側に位置している場合は、自動走行制御部61は、トラクタ1の操舵方向が左方向となるように操舵軸11bを回転する。なお、上述した実施形態では、車体位置と走行予定ルートL1との偏差に基づいて操舵装置11の操舵角を変更していたが、走行予定ルートL1の方位とトラクタ1(走行車両3)の進行方向(走行方向)の方位(車体方位)F1とが異なる場合、即ち、走行予定ルートL1に対する車体方位F1の角度θgが閾値以上である場合、自動走行制御部61は、角度θgが零(車体方位F1が走行予定ルートL1の方位に一致)するように操舵角を設定してもよい。また、自動走行制御部61は、偏差(位置偏差)に基づいて求めた操舵角と、方位(方位偏差)に基づいて求めた操舵角とに基づいて、自動操舵における最終の操舵角を設定してもよい。上述した実施形態における自動操舵における操舵角の設定は一例であり、限定されない。
以上のように、制御装置60によって、トラクタ1(走行車両3)を自動走行させることができる。
また、制御装置60は、手動昇降制御、自動上昇制御等を行うことができる。手動昇降制御では、制御装置60に接続された昇降スイッチ72の操作に基づいて昇降装置8による作業装置2の昇降する制御である。具体的には、昇降スイッチ72は、運転席10の周囲に設けられていて、3位置切換スイッチである。昇降スイッチ72を中立位置から一方に切り換えると、昇降装置8(リフトアーム8a)を上昇させる上昇信号が制御装置60
に入力される。また、昇降スイッチ72を中立位置から他方に切り換えると、昇降装置8(リフトアーム8a)を下降させる下降信号が制御装置60に入力される。制御装置60は、上昇信号を取得すると制御弁に制御信号を出力することで昇降装置8を上昇させ、下降信号を取得すると制御弁に制御信号を出力することで昇降装置8を下降させる。つまり、制御装置60は、昇降スイッチ72の手動操作に応じて昇降装置8を昇降させる手動昇降制御をすることができる。
また、自動上昇制御では、操舵装置11の操舵角が所定以上、例えば、旋回に対応する操舵角である場合に、自動的に昇降装置8を作動させることで作業装置2を上昇する制御である。具体的には、制御装置60には、操舵角検出装置70と、切換スイッチ71とが接続されている。操舵角検出装置70は、操舵装置11の操舵角を検出する装置である。切換スイッチ71は、自動上昇制御の有効/無効を切り換えるスイッチであって、ON/OFFに切り換え可能なスイッチである。切換スイッチ71がONである場合、自動上昇制御が有効に設定され、切換スイッチ71がOFFである場合、自動上昇制御が無効に設定される。
制御装置60は、自動上昇制御が有効であり且つ操舵角検出装置70が検出した操舵角が旋回に相当する操舵角以上である場合、制御弁に制御信号を出力することで昇降装置8を自動的に上昇させる自動上昇制御を行う。
以上のように、制御装置60によって、トラクタ1に関する制御、例えば、手動昇降制御、自動上昇制御を行うことができる。
走行支援装置100は、運転席10の近傍に設けられた表示装置である。以下、走行支援装置100が表示装置であるとして説明を進める。
表示装置は、液晶パネル、タッチパネル、その他のパネルのいずれかで構成された表示部50を有する表示装置であり、トラクタ1の走行を、支援をするための情報の他に、トラクタ1、作業装置2に関する様々な情報を表示可能である。
表示装置は、マップ登録部101と、マップ記憶部102とを備えている。マップ登録部101は、表示装置に設けられた電気・電子部品、表示装置に組み込まれたプログラム等から構成されている。マップ記憶部102は、不揮発性のメモリ等から構成されている。マップ登録部101は、所定の圃場の輪郭、例えば、所定の圃場の輪郭に対応した位置を登録する。
図4に示すように、作業者(運転者)が表示装置に対して所定の操作を行うと、マップ登録部101は、表示装置の表示部50にマップ登録画面M1を表示する。マップ登録画面M1には、圃場を含むマップMP1、トラクタ1の車体位置VP1、圃場名及び圃場管理番号等の圃場識別情報が表示される。マップMP1には、圃場を示す画像データの他に緯度、経度等の位置情報が対応付けられている。トラクタ1が圃場内に入り、圃場内を周回すると、マップ登録画面M1には、トラクタ1が周回したときに測位装置40が検出した現在の車体位置VP1が表示される。トラクタ1による圃場内の周回が終了し、マップ登録画面M1に表示された登録ボタン51が選択されると、図5Aに示すように、マップ登録部101は、トラクタ1が周回したときの複数の車体位置によって得られた走行軌跡K1を圃場の輪郭(外形)H1とし、当該輪郭H1で表される圃場マップMP2を圃場識別情報と共に登録する。
なお、図5Bに示すように、マップ登録部101は、車体位置VP1で示される走行軌跡から変曲点を演算して変曲点を結ぶ輪郭K2を圃場の輪郭H1(圃場マップMP2)として登録してもよいし、図5Cに示すように、トラクタ1が周回する際に運転者等がトラクタ1に設けられたスイッチ等によって圃場の端部を指定し指定された端部を結んだ輪郭K3を輪郭H1(圃場マップMP2)として登録してもよい。上述した圃場の登録方法は、一例であり、限定されない。圃場の輪郭、即ち、圃場マップMP2は、位置(緯度、経度)で示されたデータであっても、座標(X軸、Y軸)系で示されたデータであっても、その他の表現で示されたデータであってもよい。
マップ記憶部102は、マップ登録部101によって登録した輪郭(外形)を示す圃場マップMP2を記憶する。即ち、マップ記憶部102は、圃場マップMP2、圃場の輪郭
を示すデータ(所定の圃場を表すためのデータ)を記憶する。
表示装置(走行支援装置100)は、所定の圃場に対してトラクタ1を自動走行する際に用いる走行予定ルートL1の作成を行うことができる。走行支援装置100は、走行予定ルートL1の作成を行うルート作成部105を備えている。ルート作成部105は、表示装置に設けられた電気・電子回路、表示装置に格納されたプログラム等から構成されている。
図6に示すように、作業者(運転者)が表示装置に対して所定の操作を行うと、ルート作成部105は、作業設定画面M2を表示する。作業設定画面M2は、圃場入力部80と、圃場表示部81とを有している。圃場入力部80は、圃場名、圃場の管理番号等の圃場識別情報を入力可能である。圃場表示部81は、圃場入力部80に入力された圃場識別情報に対応する所定の圃場を示す圃場マップMP2を表示する。即ち、ルート作成部105は、圃場入力部80に入力された圃場識別情報に対応する圃場マップMP2を、マップ記憶部102に要求し、当該マップ記憶部102から送信された圃場マップMP2を圃場表示部81に表示させる。
作業設定画面M2において、枕地幅入力部82に枕地幅W1を入力した後、枕地設定ボタン83を選択すると、ルート作成部105は、圃場表示部81に表示された圃場マップMP2に、枕地エリアA1を除く作業エリアA2を表示する。例えば、ルート作成部105は、圃場マップMP2の輪郭H1を内側に枕地幅W1の距離だけオフセットして形成される輪郭H2で囲まれるエリアを、作業エリアA2に設定する。なお、作業設定画面M2において、圃場表示部81に表示された圃場マップMP2上に、ポインタ等を用いて作業エリアA2の輪郭の位置を指定することによって、圃場マップMP2に作業エリアA2を設定してもよい。
図7に示すように、作業エリアA2の設定が完了すると、ルート作成部105は、表示装置(走行支援装置100)の表示を作業設定画面M2からルート設定画面M3に切り換える。ルート設定画面M3では、圃場において、作業エリアA2を含むエリアに走行予定ルートL1を設定することが可能である。ルート設定画面M3は、走行予定ルートL1を表示するルート表示部85と、設定ボタン86とを有している。ルート表示部85は、作業エリアA2が含まれる圃場マップMP2を表示すると共に、走行予定ルートL1を表示する。設定ボタン86は、走行予定ルートL1を作成するための情報を入力する画面に移行するボタンである。図8に示すように、設定ボタン86を選択すると、ルート作成部105は、走行予定ルートL1を作成するための必要な情報を入力する詳細設定画面M4を表示する。
詳細設定画面M4では、走行車両3と作業装置2との位置関係が入力可能であり、ルート作成部105は、走行車両3と作業装置2との位置関係に基づいて走行予定ルートL1を作成する。
以下、走行車両3と作業装置2との位置関係に基づく走行予定ルートL1について説明する。
表示装置(走行支援装置100)は、オフセット取得部106を備えている。オフセット取得部106は、表示装置に設けられた電気・電子回路、表示装置に格納されたプログラム等から構成されている。図8に示すように、オフセット取得部106は、走行車両3の第1基準位置O1と、作業装置2の幅方向における第2基準位置O2とのオフセット量ΔX1を取得する。第1基準位置O1とは、トラクタ1(走行車両3)を走行予定ルートL1に沿って走行させる場合において、トラクタ1(走行車両3)の位置を示すために設定される位置であり、例えば、測位装置40の取付位置である。第1基準位置O1を測位装置40の取付位置とした場合、測位装置40によって検出された測位誤差無い車体位置VP1は、第1基準位置O1と一致する。この実施形態では、第1基準位置O1は、測位装置40の取付位置に設定されており、第1基準位置O1(取付位置)は、トラクタ1の幅方向中央部、即ち、トラクタ1の中心である。即ち、自動走行においては、測位装置40によって検出された車体位置が第1基準位置O1であるとして、第1基準位置O1が走行予定ルートL1と一致するように自動走行が行われる。第2基準位置O2とは、主に作
業装置2の作業の中心となる位置である。第2基準位置O2は、例えば、作業装置2の幅方向における中心部に設定される。
具体的には、オフセット取得部106は、走行車両3を示す図形D1と、作業装置2を示すD2とを詳細設定画面M4に表示する。オフセット取得部106は、オフセット量ΔX1を入力するオフセット量入力部87aと、オフセットをした方向(オフセット方向)を入力するオフセット方向入力部87bとを詳細設定画面M4に表示する。オフセット方向とは、作業装置2の第2基準位置O2、即ち、作業装置2の幅方向中心部O2が、走行車両3に対して左側にオフセット(偏移)しているのか、右側にオフセットしているのかを入力する部分である。
したがって、作業装置2の幅方向中心部(第2基準位置O2)がトラクタ1の幅方向中央部(第1基準位置O1)から左側又は右側にオフセットして走行車両3に取付けられる場合、作業者(運転者)は、オフセット量入力部87aにオフセット量ΔX1をオフセット量入力部87aに入力すると共に、トラクタ1の幅方向中央部(第1基準位置O1)に対するオフセット方向をオフセット方向入力部87bに入力する。オフセット取得部106は、オフセット量入力部87aに入力されたオフセット量ΔX1と、オフセット方向入力部87bに入力されたオフセット方向とを取得する。
表示装置(走行支援装置100)は、作業幅取得部107を備えている。作業幅取得部107は、表示装置に設けられた電気・電子回路、表示装置に格納されたプログラム等から構成されている。作業幅取得部107は、作業装置2の作業幅W2を取得する。具体的には、作業幅取得部107は、幅入力部88を詳細設定画面M4に表示する。幅入力部88に作業幅W2が入力されると、作業幅取得部107は、幅入力部88に入力された作業幅W2を取得する。作業装置2の作業幅W2は、作業装置2が圃場等の対地に対して作業を行う幅(作業実行幅)であって、例えば、作業装置2の幅方向の端部(左端)と作業装置2の幅方向の端部(右端)までの幅方向の長さである。また、作業装置2の幅方向の長さに対して、作業実行幅が短い場合、或いは、作業実行幅が長い場合は、幅入力部88には、作業装置2の作業実行幅に対応した作業幅W2を入力する。
なお、詳細設定画面M4において、所定の情報(オフセット量ΔX1、オフセット方向、作業幅W2)の入力が完了し、所定の操作を行うと、表示装置(走行支援装置100)は、ルート設定画面M3に切り換えられる。
表示装置(走行支援装置100)は、作業端部演算部108を備えている。作業端部演算部108は、表示装置に設けられた電気・電子回路、表示装置に格納されたプログラム等から構成されている。作業端部演算部108は、オフセット取得部106が取得したオフセット量ΔX1と、作業幅取得部107が取得した作業幅W2とに基づいて、作業装置2の幅方向の端部位置であってオフセットの方向の端部位置P10を演算する。
図9に示すように、作業端部演算部108は、例えば、第1基準位置O1から作業装置2の幅方向の端部までの距離(幅方向距離)ΔX2を、幅方向距離ΔX2=作業幅W2/2+オフセット量ΔX1により求める。そして、作業端部演算部108は、第1基準位置O1から幅方向距離ΔX2だけ離れた位置を、オフセットの方向の端部位置P10に設定する。この実施形態では、第1基準位置O1から幅方向距離ΔX2だけ離れた位置、即ち、幅方向に離れた位置を端部位置P10としているが、第1基準位置O1から後方又は前方に離れた距離(前後方向の距離、進行方向の距離)ΔYと、幅方向距離ΔX2とで表される位置を、端部位置P10としてもよい。
ルート作成部105は、まず、走行予定ルートL1を作成するに際して、図10Aに示すように、ルート作成部105は、作業エリアA2を作業幅W2で縦方向又は横方向に区切ることによって、作業装置2で作業を行う複数の単位作業区画A3を作業エリアA2内に作成する。即ち、ルート作成部105は、作業幅W2と同一の幅の単位作業区画A3を作業エリアA2内に複数作成する。なお、図10Bに示すように、ルート作成部105は、作業幅W2からオーバラップ幅W3を除した幅W4の単位作業区画A3を作業エリアA2内に複数作成してもよい。オーバラップ幅W3は、詳細設定画面M4で入力することが可能である。即ち、ルート作成部105は、作業装置2を連結した走行車両3を走行させ
た場合に、当該作業装置2によって圃場に対して作業が行われる最小単位の領域を、単位作業区画A3として設定する。
ルート作成部105は、単位作業区画A3の作成が終了すると、作業装置2の第2基準位置O2が通過する第1通過位置L11を求める。図11に示すように、ルート作成部105は、作業装置2の幅方向端部が単位作業区画A3の境界を跨るように、単位作業区画A3の長手方向と直交する方向に、作業装置2の向きを設定したうえで、単位作業区画A3の長手方向に沿って走行車両3を走行させた場合の第2基準位置O2が通過する第1通過位置(第1通過ライン)L11を求める。この実施形態では、第2基準位置O2が作業装置2の幅方向中心部であるため、第2基準位置O2の第1通過位置L11は、単位作業区画A3の幅方向中心部を結ぶ直線上になる。
次に、ルート作成部105は、第1通過位置L11を求めると、求めた第1通過位置L11と、オフセット量ΔX1とに基づいて、走行予定ルートL1を求める。図11に示すように、ルート作成部105は、第1通過位置L11に対してオフセット量ΔX1を加算した位置(ライン)L12を求める。例えば、単位作業区画A3aを作業するための自動走行のための直進部La1を、単位作業区画A3aに隣接する単位作業区画A3bに作成することができる。
このように、ルート作成部105は、単位作業区画A3毎に示された複数の第1通過位置L11をオフセット方向とは反対側にオフセット量ΔX1だけオフセットすることによって、作業エリアA2内に複数の位置L12を求める。ルート作成部105は、位置L12を結ぶラインを、走行予定ルートL1における直進部L1aとして設定する。上述したような直進部L1aは、ルート設定画面M3のルート表示部85に表示される。このように、作業装置2が走行車両3に対してオフセットしている場合であってもルート作成部105によって、オフセットに対応した直進部L1aを作成することができる。したがって、作業装置2が走行車両3に対してオフセットしている場合でも、作業エリアA2において、直進部L1aに沿って自動走行を行うことができる。
さて、作業エリアA2の外側のエリア、即ち、枕地エリアA1は、走行車両3が旋回したり、切り返しをしたりするエリアである。ルート作成部105は、走行予定ルートL1の作成を行うにあたって、走行車両3が旋回できるか否かの判断、即ち、走行車両3の切り返しが必要であるか否かの判断を行う。
図12に示すように、ルート作成部105は、例えば、走行車両3が隣接する直進部L1aを旋回した場合において、作業装置2において最も外側の端部位置P10の旋回半径R11を求める。即ち、走行車両3が旋回半径R10で旋回した場合の第1基準位置O1に、幅方向距離ΔX2を加算した位置の軌跡が端部位置P10によって描かれる旋回半径が、端部位置P10の旋回半径R11となる。
ルート作成部105は、走行車両3を旋回させたときの端部位置P10の旋回半径R11が単位作業区画A3の幅(作業幅W3、幅W4)よりも大きい場合に、旋回を行うエリア(枕地エリアA1)において走行車両3の切り返しが必要であると判断する。
ルート作成部105は、走行車両3の切り返しが必要と判断した場合に、切り返しが必要であることを通知する。ルート作成部105は、例えば、ルート設定画面M3に切り返しが必要であることを表示したり、音声等によって、走行車両3は、枕地エリアA1において切り返しをして向きを変えながら直進部L1aに進入する必要があることを音声等により知らせる。
また、ルート作成部105は、走行予定ルートL1を作成するに際して、走行車両3の切り返しを行った場合の走行予定ルートL1と、走行車両3の切り返しを行わなかった場合の走行予定ルートL1とを作成する。例えば、ルート設定画面M3には、切り返しの有無を入力する切り返し入力部89が表示される。
切り返し入力部89において、切り返し無しが入力されると、ルート作成部105は、走行車両3の切り返しが必要でないと判断した場合のみ、走行車両3の切り返しを行わなかった場合、即ち、旋回を行う場合の走行予定ルートL1を作成する。図13Aに示すように、ルート作成部105は、走行車両3を旋回した場合の第1基準位置O1が描くルート
を、走行車両3が旋回する旋回部L1bとして作成をする。
一方、切り返し入力部89において、切り返し有りが入力されると、ルート作成部105は、走行車両3の切り返しを行った場合の走行予定ルートL1を作成する。図13Bに示すように、ルート作成部105は、枕地エリアA1に入った時点で次の直進部L1aの方向に曲がる曲がり部L1c、曲がり部L1cに続いて後進をしながら走行車両3の前部を直進部L1aの端部に向ける後進切りかえ部L1d、後進切りかえ部L1dに続いて直進する切り返し直進部L1eを含む切り返し部L1fを作成する。
なお、図13Bに示した切り返し部L1fは一例であり、限定されない。
図14は、走行予定ルートL1を作成する走行支援方法を示す図である。なお、走行支援方法では、圃場の登録は行われていることを前提として走行予定ルートL1の作成について説明する。
図14に示すように、走行予定ルートL1を作成する圃場マップMP2を表示する(S1)。圃場マップMP2において、枕地エリアA1及び作業エリアA2を設定する(S2)。作業装置2の作業幅W2を取得する(S3)。作業幅W2を用いて、複数の単位作業区画A3を作業エリアA2内に作成する(S4)。
走行車両3の第1基準位置O1と、作業装置2の幅方向における第2基準位置O2とのオフセット量ΔX1を取得する(S5)。オフセット量ΔX1に基づいて走行予定ルートL1を作成する(S6)。走行予定ルートL1の作成においては、作業装置2の第2基準位置O2が通過する第1通過位置L11を求める(S6-1)。第1通過位置L11を基準として、オフセット量ΔX1を加算することにより直進部L1aを作成する(S6-2)。なお、第1通過位置L11に対してオフセット量ΔX1を加算する方向は、オフセット方向とは反対側である。
作業装置2において、オフセットの方向の端部位置P10を求める(S6-3)。枕地エリアA1において、作業装置2の端部位置P10の旋回半径(旋回半径)R11を演算する(S6-4)。旋回半径R11と単位作業区画A3の幅とを比較して、旋回半径R10が単位作業区画A3よりも大きい場合は、切り返しが必要と判断する(S6-5)。
切り返しが必要である場合、切り返し部L1fを含む走行予定ルートL1を作成する(S6-6)。切り返しが必要でない場合、旋回部L1bを含む走行予定ルートL1を作成する(S6-7)。
以上によれば、図18に示すように、走行車両3に対して作業装置2が幅方向に左側又は右側に大きくオフセットしている場合においても、オフセットに対応した自動走行のルート(走行予定ルートL1)を簡単に作成することができ、オフセットに対応した自動走行を行うことができる。また、作業エリアA2以外のエリア(枕地エリアA1)においては、走行車両3が旋回できるか、即ち、切り返しが必要であるか否かを簡単に判断して、判断に基づいた走行予定ルートL1の作成を行うことができる。
さて、上述した実施形態では、オフセット量ΔX1に基づいて走行予定ルートL1を作成していたが、これに代えて、走行車両3からの作業装置2のはみ出し量ΔX3に基づいて走行予定ルートL1を作成してもよい。以下、はみ出し量ΔX3に基づく走行予定ルートL1の作成について詳しく説明する。なお、単位作業区画A3の作成は、上述した実施形態と同様であるため説明を省略する。
図15に示すように、ルート設定画面M3の設定ボタン86を選択すると、ルート作成部105は、走行予定ルートL1を作成するための必要な情報を入力する詳細設定画面M4を表示する。
詳細設定画面M4では、走行車両3と作業装置2との位置関係が入力可能であり、ルート作成部105は、走行車両3と作業装置2との位置関係に基づいて走行予定ルートL1を作成する。
以下、走行車両3と作業装置2との位置関係に基づく走行予定ルートL1について説明する。
表示装置(走行支援装置100)は、はみ出し取得部110を備えている。はみ出し取得部110は、表示装置に設けられた電気・電子回路、表示装置に格納されたプログラム
等から構成されている。図15に示すように、はみ出し取得部110は、走行車両3の幅方向の車両端部O3から作業装置2の端部位置P10までのはみ出し量ΔX3を取得する。
具体的には、はみ出し取得部110は、はみ出し量ΔX3を入力するはみ出し量入力部90aと、はみ出しの方向(はみだし方向)を入力するはみだし方向90bとを詳細設定画面M4に表示する。はみだし方向とは、作業装置2の端部位置P10が、走行車両3に対して左側にはみ出しているのか、右側にはみ出しているのかを入力する部分である。
したがって、作業装置2の端部位置P10がトラクタ1の車両端部O3から左側又は右側にはみ出して走行車両3に取付けられる場合、作業者(運転者)は、はみ出し量入力部90aに、はみ出し量ΔX3を入力すると共に、トラクタ1に対するはみ出し方向をはみだし方向90bに入力する。はみ出し取得部110は、はみ出し量入力部90aに入力されたはみ出し量ΔX3と、はみだし方向90bに入力されたはみ出し方向とを取得する。
ルート作成部105は、単位作業区画A3の作成が終了すると、走行車両3を走行させた場合に、作業装置2の端部位置P10が通過する第2通過位置L13を求める。図16に示すように、ルート作成部105は、作業装置2の幅方向端部が単位作業区画A3の境界を跨るように、単位作業区画A3の長手方向と直交する方向に、作業装置2の向きを設定したうえで、単位作業区画A3の長手方向に沿って走行車両3を走行させた場合の端部位置P10が通過する第2通過位置L13を求める。単位作業区画A3の幅が作業幅W2と同じである場合、第2通過位置L13は、単位作業区画A3の境界に沿った直線上になる。
次に、ルート作成部105は、第2通過位置L13を求めると、求めた第2通過位置L13と、はみ出し量ΔX3とに基づいて、走行予定ルートL1を求める。図16に示すように、ルート作成部105は、第2通過位置L13に対してはみ出し量ΔX3と、車両端部O3から第1基準位置O1までの距離ΔX4とを加算した位置(ライン)L14を求める。言い換えれば、ルート作成部105は、単位作業区画A3毎に示された複数の第2通過位置L13を、はみ出し量ΔX3及び距離ΔX4だけ、はみ出し方向とは反対側にシフトすることによって、作業エリアA2内に複数の位置L14を求める。ルート作成部105は、複数の位置L14を結ぶラインを、走行予定ルートL1における直進部L1aとして設定する。なお、車両端部O3から第1基準位置O1までの距離ΔX4は、詳細設定画面M4に表示された入力部に入力することによって取得することができる。上述したような直進部L1aは、ルート設定画面M3のルート表示部85に表示される。このように、作業装置2が走行車両3に対してはみ出している場合であってもルート作成部105によって、はみ出しに対応した直進部L1aを作成することができる。そして、走行車両3は、作業エリアA2において、直進部L1aに沿って自動走行を行うことができる。
図17は、図14とは異なる走行予定ルートL1を作成する走行支援方法を示す図である。図17において、S1~S4、S6-4~S6-6は、図14と同様であるため説明を省略する。
図17に示すように、走行車両3の幅方向の車両端部O3から作業装置2の端部位置P10までのはみ出し量ΔX3を取得する(S10)。はみ出し量ΔX3に基づいて走行予定ルートL1を作成する(SS11)。走行予定ルートL1の作成においては、作業装置2の端部位置P10が通過する第2通過位置L13を求める(S11-1)。第2通過位置L13を基準として、はみ出し量ΔX3及び距離ΔX4を加算することにより直進部L1aを作成する(S11-2)。なお、第2通過位置L13に対してはみ出し量ΔX3及び距離ΔX4を加算する方向は、はみ出し方向とは反対側である。
以上によれば、図18に示すように、走行車両3に対して作業装置2が幅方向に左側又は右側に大きくはみ出している場合においても、はみ出しに対応した自動走行のルート(走行予定ルートL1)を簡単に作成することができ、オフセットに対応した自動走行を行うことができる。また、作業エリアA2以外のエリア(枕地エリアA1)においては、走行車両3が旋回できるか、即ち、切り返しが必要であるか否かを簡単に判断して、判断に基づいた走行予定ルートL1の作成を行うことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 :作業車両(トラクタ)
2 :作業装置
105 :ルート作成部
106 :オフセット取得部
107 :作業幅取得部
110 :はみ出し取得部
L1 :走行予定ルート
L11 :第1通過位置
L13 :第2通過位置
L1a :直進部
L1b :旋回部
O1 :第1基準位置
O2 :幅方向中心部(第2基準位置)
ΔX1 :オフセット量

Claims (9)

  1. 作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援装置であって、
    前記走行車両の第1基準位置と前記作業装置の幅方向の第2基準位置とのオフセット量を取得するオフセット取得部と、
    前記オフセット取得部が取得した前記オフセット量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するルート作成部と、
    前記走行車両の切り返しの有無を入力する切り返し入力部と、
    を備え、
    前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部は、前記走行予定ルートとして、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定する走行支援装置。
  2. 前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部と、
    前記オフセット量と前記作業幅取得部が取得した前記作業幅に基づいて、前記作業装置の幅方向の端部位置であってオフセットの方向の端部位置を演算する作業端部演算部と、
    を備え、
    前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、
    前記切り返し入力部において切り返し無しが入力されると、
    前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記端部位置の旋回半径が前記単位作業区画の幅以下である場合に、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が旋回を行う旋回部を設定し、
    前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記旋回半径が前記単位作業区画の幅よりも大きい場合に、隣接する前記直進部を接続する前記切り返し部を設定する請求項1に記載の走行支援装置。
  3. 前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部を備え、
    前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、前記走行車両を走行させた場合に前記単位作業区画において前記第2基準位置が通過する第1通過位置を求め、当該第1通過位置に前記オフセット量を加算した位置に、前記走行予定ルートとして前記直進部を設定する請求項1又は2に記載の走行支援装置。
  4. 作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援装置であって、
    前記走行車両の幅方向の車両端部から前記作業装置の端部位置までのはみ出し量を取得するはみ出し取得部と、
    前記はみ出し取得部が取得したはみ出し量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するルート作成部と、
    前記走行車両の切り返しの有無を入力する切り返し入力部と、
    を備え、
    前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部は、前記走行予定ルートとして、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定する走行支援装置。
  5. 前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部を備え、
    前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、
    前記切り返し入力部において切り返し無しが入力されると、
    前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記端部位置の旋回半径が前記単位作業区画の幅以下である場合に、隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が旋回を行う旋回部を設定し、
    前記走行車両を隣接する前記直進部で旋回させたときの前記旋回半径が前記単位作業区画の幅よりも大きい場合に、隣接する前記直進部を接続する前記切り返し部を設定する請求項4に記載の走行支援装置。
  6. 前記作業装置の作業幅を取得する作業幅取得部備え、
    前記ルート作成部は、前記作業幅に基づいて前記作業装置で作業を行う単位作業区画を演算し、前記走行車両を走行させた場合に前記単位作業区画において前記端部位置が通過する第2通過位置を求め、当該第2通過位置にはみ出し量と、前記車両端部から第1基準位置までの距離とを加算した位置に、前記走行予定ルートとして前記直進部を設定する請求項5に記載の走行支援装置。
  7. 請求項1~のいずれかに記載の走行支援装置と、
    前記走行車両と、
    前記走行車両に設けられた運転席と、
    を備え、
    前記走行支援装置は、前記運転席の近傍に設けられ且つ前記走行予定ルートを表示可能である作業車両。
  8. 作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援方法であって、
    オフセット取得部が、前記走行車両の第1基準位置と前記作業装置の幅方向の第2基準位置とのオフセット量を取得するステップと、
    切り返し入力部が、前記走行車両の切り返しの有無を入力するステップと、
    ルート作成部が、前記オフセット量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するステップと、
    前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部が、当該隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定するステップと、
    を備えている走行支援方法。
  9. 作業装置が連結される走行車両に予め定められた第1基準位置の走行予定ルートを作成する走行支援方法であって、
    はみ出し取得部が、前記走行車両の幅方向の車両端部から前記作業装置の装置端部までのはみ出し量を取得するステップと、
    切り返し入力部が、前記走行車両の切り返しの有無を入力するステップと、
    ルート作成部が、前記はみ出し量に基づいて、前記走行車両が直進し且つ隣接した直進部を含む前記走行予定ルートを作成するステップと、
    前記切り返し入力部において切り返し有りが入力されると、前記ルート作成部が、当該隣接する前記直進部を接続し且つ前記走行車両が切り返しを行う切り返し部を設定するステップと、
    を備えている走行支援方法。
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