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JP6895792B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、被検体から採取された試料と試薬容器に収容された試薬とを分注してその試料に含まれる成分を分析する自動分析装置に関する。
自動分析装置は、生化学検査項目や免疫検査項目等を対象項目とし、被検体から採取された試料と各検査項目の分析に用いる試薬とを反応容器に分注し、反応容器内の試料と試薬の反応によって生ずる色調や濁りの変化を光学的に測定する。そして、自動分析装置は、測定結果に基づいて、試料に含まれる各検査項目成分の濃度や酵素の活性等で表される分析データを得ることができる。
自動分析装置は、試料及び各検査項目の試薬を分注してその混合液を測定する分析動作を行う分析部を有する。そして、自動分析装置は、分析部の分析動作中にエラーが発生すると、そのエラーの情報を出力する。エラーが発生してから分析動作が停止すると、作業者はエラーの要因と思われる障害を取り除く作業を行い、作業が終了してから自動分析装置を操作してエラーの要因が取り除かれているか否かの確認を行う。この確認の作業が作業者にとって大きな負担になっている。
特開2017−26548号公報
本発明が解決しようとする課題は、エラーの要因が取り除かれたか否かの確認作業にかかる手間を軽減することができる自動分析装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、実施形態の自動分析装置は、試料と試薬とを反応容器に分注して前記反応容器内の前記試料及び前記試薬の混合液を測定する分析動作を行う複数のユニットを有する分析部と、前記複数のユニットを駆動する駆動部と、前記分析部で発生するエラーを識別するエラーコードと、前記エラーの要因が取り除かれたか否かを確認する確認動作の手順及び前記確認動作を実行させるタイミングとを関連付けて保存する診断情報記憶部と、前記分析部でエラーが発生すると、前記診断情報記憶部に保存されている当該エラーに対応する前記エラーコードに関連する確認動作を当該エラーコードに関連するタイミングで前記駆動部に実行させる制御部とを備える。
実施形態に係る自動分析装置の構成を示すブロック図。 実施形態に係る分析部の構成の一例を示す斜視図。 実施形態に係る第1試薬液面検出により検出された第1試薬分注プローブの停止位置を示す図。 実施形態に係る第1試薬容器内の下限量の第1試薬を示す図。 実施形態に係る診断情報記憶部に保存されているテーブルの一例を示す図。 実施形態に係る分析部でエラーが発生してから確認動作が終了するまでの工程を示すフローチャート。 実施形態に係る表示部に表示されたエラーログ画面の一例を示す図。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は、実施形態に係る自動分析装置の構成を示したブロック図である。この自動分析装置100は、試料及び試薬を分注して試料及び試薬の混合液を測定する分析動作を行う分析部10を備えている。分析部10は、各検査項目に対応する標準試料及び各検査項目に対応する試薬の分注並びにその混合液を測定するキャリブレーションの分析動作により、標準データを生成する。また、分析部10は、血清や尿等の被検試料及び各検査項目の試薬の分注並びにその混合液を測定する検査の分析動作により、被検データを生成する。
また、自動分析装置100は、分析部10の各試料の分注や各試薬の分注等の分析動作を行う複数のユニットを駆動する駆動部40を備えている。また、自動分析装置100は、分析部10で発生したエラーの日付及び時刻等のエラーログを保存するエラーログ記憶部45を備えている。また、自動分析装置100は、分析部10で発生するエラーを識別するエラーコード等を保存する診断情報記憶部50を備えている。
また、自動分析装置100は、駆動部40を制御する分析制御部60を備えている。また、自動分析装置100は、分析部10で生成された標準データや被検データを処理して各検査項目の検量データや分析データを生成するデータ処理部70を備えている。また、自動分析装置100は、データ処理部70で生成された検量データや分析データ等を表示する表示部80を備えている。
また、自動分析装置100は、各検査項目の測定に必要な試料、第1試薬及び第2試薬の量等の分析パラメータを設定するための入力、キャリブレーションの分析動作を実行させる入力、各試料に対して試料IDや各検査項目を設定するための入力、検査の分析動作を実行させる入力等を行う入力部90を備えている。また、自動分析装置100は、エラーログ記憶部45、診断情報記憶部50、分析制御部60、データ処理部70及び表示部80を制御するシステム制御部91を備えている。
図2は、分析部10の構成の一例を示した斜視図である。この分析部10は、試料を収容する試料容器11と、試料容器11を保持する試料ラック12とを備えている。また、分析部10は、標準試料や被検試料などの各試料に含まれる各検査項目の成分と反応する試薬である例えば1試薬系及び2試薬系の第1試薬を収容する第1試薬容器13と、複数の第1試薬容器13を移動可能に保持する第1試薬ラック14とを備えている。
また、分析部10は、2試薬系の第1試薬と対をなす第2試薬を収容する第2試薬容器15と、複数の第2試薬容器15を移動可能に保持する第2試薬ラック16とを備えている。また、分析部10は、円周上に配置された複数の反応容器17と、この反応容器17を回転移動可能に保持する反応ディスク18とを備えている。
また、分析部10は、試料ラック12に保持された試料容器11内の試料を吸引して、反応容器17内に吐出する分注を行う試料分注プローブ19と、この試料分注プローブ19を上下移動及び回動可能に支持する試料分注アーム20とを備えている。また、分析部10は、試料分注プローブ19が試料容器11内の試料の液面に接触したことを検出する試料液面センサ21を備えている。試料液面センサ21は例えば発振器及びブリッジ回路等を有し、試料容器11内の試料と接触したときの試料分注プローブ19の静電容量の変化をブリッジ回路で電圧信号に変換して当該試料の液面を検出する。
また、分析部10は、試料容器11内の試料を吸引しているときの試料分注プローブ19に試料不足や詰まりが生じたことを検出する圧力センサ22を備えている。圧力センサ22は試料分注プローブ19内の圧力を測定することにより、圧力が予め設定された上限値よりも高い値であると試料容器11内の試料の不足を検出し、圧力が予め設定された下限値よりも低い値であると試料分注プローブ19に詰まりが生じていることを検出する。
また、分析部10は、第1試薬ラック14に保持された第1試薬容器13内の第1試薬を吸引して、試料が分注された反応容器17内に吐出する分注を行う第1試薬分注プローブ23を備えている。また、分析部10は、第1試薬分注プローブ23を上下移動及び回動可能に支持する第1試薬分注アーム24を備えている。
また、分析部10は、第1試薬分注プローブ23が第1試薬容器13内の第1試薬の液面に接触したことを検出する第1試薬液面センサ25を備えている。第1試薬液面センサ25は試料液面センサ21と同様に構成され、第1試薬容器13内の第1試薬と接触したときの第1試薬分注プローブ23の静電容量の変化により当該第1試薬の液面を検出する。
また、分析部10は、第1試薬分注プローブ23の軌道上の障害物の有無を検出する第1の衝突センサ26を備えている。第1の衝突センサ26は、例えば第1試薬分注アーム24に配置された投光素子及び受光素子からなる透過型光センサと、第1試薬分注アーム24に対して上下移動可能に支持された第1試薬分注プローブ23に配置された検出体とを有する。そして、第1の衝突センサ26は、第1試薬分注プローブ23が下降しているときに障害物に衝突すると、第1試薬分注アーム24に対して第1試薬分注プローブ23が上に移動して検出体が透過型光センサの光を遮断することにより、障害物があることを検出する。
また、分析部10は、第2試薬ラック16に保持された第2試薬容器15内の第2試薬を吸引して、第1試薬が分注された反応容器17内に吐出する分注を行う第2試薬分注プローブ27を備えている。また、分析部10は、第2試薬分注プローブ27を上下移動及び回動可能に支持する第2試薬分注アーム28を備えている。
また、分析部10は、第2試薬分注プローブ27が第2試薬容器15内の第2試薬の液面に接触したことを検出する第2試薬液面センサ29を備えている。第2試薬液面センサ29は第1試薬液面センサ25と同様に構成され、第2試薬容器15内の第2試薬と接触したときの第2試薬分注プローブ27の静電容量の変化により当該第2試薬の液面を検出する。
また、分析部10は、第2試薬分注プローブ27の軌道上の障害物の有無を検出する第2の衝突センサ30を備えている。第2の衝突センサ30は、第1の衝突センサ26と同様に構成され、第2試薬分注プローブ27が下降しているときに障害物に衝突すると、第2試薬分注アーム28に対して第2試薬分注プローブ27が上に移動すると、障害物があることを検出する。
また、分析部10は、反応容器17に分注された試料及び第1試薬の混合液や、試料、第1試薬及び第2試薬の混合液を撹拌する撹拌子31と、この撹拌子31を移動可能に支持する撹拌アーム32とを備えている。また、分析部10は、撹拌子31により撹拌が行われた混合液を収容する反応容器17に光を照射し、反応容器17内の標準試料や被検試料を含む混合液を透過した光を検出して標準データや被検データを生成する測定部33を備えている。また、分析部10は、測定を終了した反応容器17内を洗浄液の吐出及び吸引により洗浄する複数の洗浄ノズル34と、洗浄ノズル34を上下移動可能に支持する洗浄アーム35とを備えている。
駆動部40は、試料ラック12を駆動するモータを有し、試料容器11を移動する。また、駆動部40は、第1及び第2試薬ラック14,16をそれぞれ回転駆動するモータを有し、各第1及び第2試薬容器13,15を移動する。また、駆動部40は、反応ディスク18を回転駆動するモータを有し、各反応容器17を移動してから各停止位置で停止させる。
また、駆動部40は、試料分注アーム20、第1試薬分注アーム24及び第2試薬分注アーム28をそれぞれ回動駆動するモータ及び上下駆動するモータを有し、試料分注プローブ19、第1試薬分注プローブ23、及び第2試薬分注プローブ27を移動する。また、駆動部40は、撹拌アーム32を駆動するモータを有し、撹拌子31を移動する。また、駆動部40は、洗浄アーム35を上下駆動するモータを有し、洗浄ノズル34を移動する。
エラーログ記憶部45は例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有し、分析部10で発生したエラーに関する当該エラーが発生したときの日付及び時刻やエラーコード等のエラーログを保存する。
診断情報記憶部50は記憶回路を有し、分析部10で発生するエラーを識別するエラーコードと、このエラーコードで識別されるエラーの要因が取り除かれているか否かを確認する確認動作の手順及びこの確認動作を実行させるタイミングからなる診断情報とを関連付けて保存する。
分析制御部60はCPU及び記憶回路を有し、入力部90から入力された各検査項目の分析パラメータ、試料ID、この試料IDで識別される試料に設定された検査項目等の入力情報に基づいて、分析部10の各試料容器11の移動、各第1試薬容器13の移動、各第2試薬容器15の移動、各試料の分注、各検査項目の第1試薬の分注、各検査項目の第2試薬の分注、混合液の撹拌、測定等の分析動作を駆動部40に実行させる。
また、分析制御部60は、試料分注プローブ19を試料ラック12に保持された試料容器11上方の試料上停止位置から下方に移動させ、試料分注プローブ19の下端が試料容器11内の試料の液面に接触したことを試料液面センサ21に検出される位置より所定の距離下方となる試料吸引位置で停止させる。そして、試料吸引位置で試料分注プローブ19に試料を吸引させる。
また、分析制御部60は、図3に示すように、第1試薬分注プローブ23を第1試薬ラック14に保持された第1試薬分注位置R1の第1試薬容器13上方の第1試薬上停止位置ULから下方に移動させ、第1試薬分注プローブ23の下端が第1試薬容器13内の第1試薬の液面に接触したことを第1試薬液面センサ25に検出される位置より距離D1下方となる第1試薬吸引位置P1で停止させる。そして、第1試薬吸引位置P1で第1試薬分注プローブ23に第1試薬を吸引させる。
また、分析制御部60は、第1試薬上停止位置ULから第1試薬液面センサ25に検出される位置までの第1試薬分注プローブ23の移動に要した例えば駆動パルス数に基づいて、第1試薬上停止位置ULから第1試薬液面センサ25に検出される位置まで移動した第1試薬分注プローブ23の移動距離を求める。そして、分析制御部60は、第1試薬分注プローブ23の移動距離に基づいて、第1試薬分注プローブ23と接触した第1試薬容器13内の第1試薬の量を算出する。
そして、分析制御部60は、図4に示すように、移動距離が距離D2以上になると、第1試薬容器13内の第1試薬の量が不足して、分析パラメータとして設定可能な最大の分注量に対応する量の第1試薬を第1試薬分注プローブ23に吸引させることができなくなる下限量V以下となる。
また、分析制御部60は、第2試薬分注プローブ27を第2試薬ラック16に保持された第2試薬分注位置の第2試薬容器15上方の第2試薬上停止位置から下方に移動させ、第2試薬分注プローブ27の下端が第2試薬容器15内の第2試薬の液面に接触したことを第2試薬液面センサ29に検出される位置から所定の距離下方の第2試薬吸引位置で停止させる。そして、第2試薬吸引位置で第2試薬分注プローブ27に第2試薬を吸引させる。
また、分析制御部60は、第1試薬容器13内の第1試薬の量を算出する場合と同様にして、第2試薬分注プローブ27と接触した第2試薬容器15内の第2試薬の量を算出する。そして、分析制御部60は、第2試薬分注プローブ27の移動距離が距離D2以上になると、第2試薬容器15内の第2試薬の量が不足して、分析パラメータとして設定可能な最大の分注量に対応する量の第2試薬を第2試薬分注プローブ27に吸引させることができなくなる下限量V以下となる。
また、分析制御部60は、分析部10でエラーが発生すると、発生したエラーに関するエラーログをエラーログ記憶部45に保存し、当該エラーが発生してから分析動作が停止した後の入力部90からのキャリブレーションや検査の分析動作を実行させる入力等に応じて、分析部10で発生したエラーに対応するエラーコードをエラーログ記憶部45から取得する。そして、分析制御部60は、診断情報記憶部50に保存されている診断情報に基づいて、取得したエラーコードに関連する確認動作を取得したエラーコードに関連するタイミングで駆動部40に実行させる。そして、分析制御部60は、確認動作により得られる確認データに基づいてエラーの要因が取り除かれているか否かを判定する。
データ処理部70は例えばCPU及び記憶回路を有し、キャリブレーションにより分析部10の測定部33で生成された標準データ及びこの標準データの標準試料に予め設定された標準値の関係を示す検量データを生成する。また、データ処理部70は、キャリブレーションにより生成した検量データを用いて、検査により生成した被検データから濃度値や酵素の活性値で表される分析データを生成する。また、データ処理部70はハードディスクドライブ(HDD)等のストレージを有し、生成した検量データを検査項目毎に保存し、生成した各検査項目の分析データを被検試料毎に保存する。
表示部80は、例えばCRTや液晶パネルなどのモニタを有し、データ処理部70で生成された検量データや分析データを表示する。また、表示部80は、検査項目毎に試料の分注量、第1試薬の分注量及び第2試薬の分注量等の分析パラメータを設定するための画面を表示する。また、表示部80は、被検試料毎にこの被検試料を識別する試料ID及び検査対象の検査項目を設定するための画面を表示する。また、表示部80は、分析部10でエラーが発生してエラーログ記憶部45に保存されたエラーログやこのエラーログに関連する確認動作の実行の有無等を設定するためのエラーログ画面を表示する。
入力部90は、例えばキーボード、マウス、ボタン、タッチパネルなどの入力デバイスを備えている。そして、入力部90は、各検査項目の分析パラメータを設定するための入力、試料ID及び検査項目を設定するための入力、第1及び第2試薬ラック14,16に保持させる各検査項目の第1及び第2試薬容器13,15の保持位置を設定するための入力を行う。また、入力部90は、駆動部40、表示部80等に対して電力の供給や停止を実行させる入力、分析部10にキャリブレーションや検査の分析動作を実行させる入力を行う。
システム制御部91は、CPU及び記憶回路を備え、入力部90から入力されたコマンド信号、各検査項目の分析パラメータ、試料ID及び検査項目、各第1及び第2試薬容器13,15の保持位置等の入力情報を記憶回路に記憶した後、これらの入力情報に基づいて、エラーログ記憶部45、診断情報記憶部50、分析制御部60、データ処理部70及び表示部80等を統括してシステム全体を制御する。
次に、図1乃至図5を参照して、診断情報記憶部50に保存されているテーブルの一例を説明する。
図5は、診断情報記憶部50に保存されているテーブルの一例を示した図である。このテーブル51は、「コード」、「動作」及び「タイミング」の欄により構成される。そして、「コード」の欄には、分析部10で発生する各種エラーに対応する「CLT」、「R1S」、「R1O」等の各種エラーコードが保存されている。
「CLT」は、試料容器11内の試料を吸引しているときに試料分注プローブ19に例えば血清に含まれる不溶性のフィブリン等が付着して詰まりが生じたことを示すエラーコードである。このエラーが発生すると、分析制御部60は、エラーが発生した試料容器11からの試料の分注を停止させる。そして、分析制御部60は、エラー発生の日付及び時刻、「CLT」、詰まりが生じた試料の試料ID等をエラーログとしてエラーログ記憶部45に保存する。
「R1S」は、第1試薬容器13内の第1試薬の量が下限量V以下になって第1試薬が不足していることを示すエラーコードである。このエラーが発生すると、分析制御部60は、エラーが発生した検査項目の第1試薬の分注を停止させる。そして、分析制御部60は、エラー発生の日付及び時刻、「RIS」、第1試薬容器13内の第1試薬が下限量以下になった検査項目名や当該第1試薬容器13が保持されている第1試薬ラック14の保持位置の情報等をエラーログとしてエラーログ記憶部45に保存する。
「R1O」は、第1の衝突センサ26が障害物を検出したことを示すエラーコードである。第1の衝突センサ26は、例えば作業者が取り除くのを忘れて第1試薬容器13に蓋がされていると、第1試薬分注プローブ23が蓋に衝突して、蓋を障害物として検出する。分析制御部60は、エラーが発生したときに分注動作を行っていた検査項目の第1試薬の分注を停止させる。また、分析制御部60は、エラー発生の日付及び時刻、「RIO」、第1の衝突センサ26が障害物を検出したときの検査項目の情報等をエラーログとしてエラーログ記憶部45に保存する。
「動作」の欄には、「コード」の欄の各種エラーコードに関連する確認動作の手順が保存されている。
「CLT」のエラーコードに対しては、「詰まりの確認」と称し、試料分注プローブ19に確認対象の試料容器11内の試料を吸引させ、試料分注プローブ19に詰まりが生じているか否かを確認する確認動作の手順が保存されている。以下に、「詰まりの確認」の確認動作の手順の詳細を説明する。
分析制御部60は、エラーログ記憶部45に保存されたエラーログに含まれる試料ID(確認対象)の試料容器11を保持する試料ラック12を駆動部40に駆動させて確認対象の試料容器11を試料分注位置に停止させてから、駆動部40に試料分注アーム20を駆動させて試料分注プローブ19を移動させ、試料液面センサ21に確認対象の試料容器11内の試料の液面が検出される位置より所定の距離下方となる試料吸引位置で停止させる。次いで、分析制御部60は、試料分注プローブ19に確認対象の試料容器11内の試料を吸引させ、試料分注プローブ19が試料を吸引しているときの圧力を圧力センサ22に測定させる。
そして、分析制御部60は、圧力センサ22の測定により得られた圧力値を示す確認データに基づいて、エラーの要因が取り除かれているか否かを判定する。分析制御部60は、圧力値が予め設定された上限値と下限値の間の値である場合、エラーの要因が取り除かれていると判定して確認動作を終了させて当該エラーを無効化させる。また、分析制御部60は、圧力値が下限値よりも低い値である場合、エラーの要因が取り除かれていないと判定して確認動作を未終了にさせて当該エラーの有効性を維持させる。
「R1S」のエラーコードに対しては、「第1試薬量の確認」と称し、確認対象の第1試薬容器13内の第1試薬の量を確認する確認動作の手順が保存されている。以下に、「第1試薬量の確認」の確認動作の手順の詳細を説明する。
分析制御部60は、駆動部40に第1試薬ラック14を駆動させ、「R1S」のエラーが発生してエラーログ記憶部45に保存された検査項目(確認対象)の第1試薬容器13が保持されている保持位置を第1試薬分注位置R1に停止させる。次いで、分析制御部60は、駆動部40に第1試薬分注アーム24を駆動させ、第1試薬分注プローブ23を第1試薬分注位置R1の第1試薬容器13内の第1試薬の液面が第1試薬液面センサ25に検出される位置より距離D1下方の第1試薬吸引位置P1に停止させる。分析制御部60は、確認対象の第1試薬容器13内の第1試薬の量を算出する。
そして、分析制御部60は、算出した第1試薬の量を示す確認データに基づいて、エラーの要因が取り除かれているか否かを判定する。分析制御部60は、第1試薬の量が下限量Vよりも多い場合、エラーの要因が取り除かれていると判定して確認動作を終了させて当該エラーを無効化させる。また、分析制御部60は、第1試薬の量が下限量V以下である場合、エラーの要因が取り除かれていないと判定して確認動作を未終了にさせて当該エラーの有効性を維持させる。
「R1O」のエラーコードに対しては、「障害物の確認」と称し、確認対象の第1試薬容器13に障害物があるか否かを確認する確認動作の手順が保存されている。以下に、「障害物の確認」の確認動作の手順について説明する。
分析制御部60は、駆動部40に第1試薬ラック14を駆動させ、「R1O」のエラーが発生してエラーログ記憶部45に保存された検査項目(確認対象)の第1試薬容器13が保持されている第1試薬ラック14の保持位置を第1試薬分注位置R1で停止させる。次いで、分析制御部60は、駆動部40に第1試薬分注アーム24を駆動させ、第1試薬分注プローブ23を第1試薬上停止位置ULより第1試薬分注位置R1の第1試薬容器13内の第1試薬の液面が第1試薬液面センサ25に検出される位置まで移動させる。
そして、分析制御部60は、第1試薬分注プローブ23が第1試薬上停止位置ULから第1試薬液面センサ25に検出される位置まで移動している間の第1の衝突センサ26による障害物の有無を示す確認データに基づいて、エラーの要因が取り除かれているか否かを判定する。分析制御部60は、第1の衝突センサ26が障害物のないことを検出した場合、エラーの要因が取り除かれていると判定してエラーを無効化させる。また、分析制御部60は、第1の衝突センサ26が障害物のあることを検出した場合、エラーの要因が取り除かれていないと判定して当該エラーの有効性を維持させる。
「タイミング」の欄には、「コード」の欄の各種エラーコードに関連するタイミングが保存されている。確認動作を実行させるタイミングは、入力部90からの入力をトリガーとする。
「CLT」のエラーコードに対しては、「検査の分析動作時」と称するタイミングが保存されている。ここでは、分析部10でエラーが発生して検査の分析動作が停止した後の検査の分析動作を実行させる入力部90からの入力をトリガーとする。そして、検査の分析動作を実行させる入力部90からの入力に応じて、分析制御部60は、分析動作を開始させ、試料分注プローブ19が確認対象の試料容器11内の試料を測定用の試料として反応容器17に分注する、エラーが発生したときと同じ分析動作をもって「CLT」のエラーコードに関連する確認動作として実行させる。
このように、分析動作中に詰まりが生じて分析データを得ることができなかった試料に対しては、試料分注プローブ19に確認対象の試料を吸引させる確認動作を必要とする。しかしながら、確認動作の後に分析動作を実行させると、確認動作によって吸引された試料が無駄になってしまう。よって、エラーが発生したときと同じ分析動作をもって確認動作とすることにより、エラーの要因が取り除かれていると、分析動作中に吸引した試料を測定用の試料として用いることができ、試料の浪費を低減することができる。
各「R1S」及び「R1O」のエラーコードに対しては、「キャリブレーション又は検査の動作の開始前」と称するタイミングが保存されている。ここでは、分析部10でエラーが発生してキャリブレーション又は検査の一方の分析動作が停止した後の一方の分析動作を実行させる入力部90からの入力をトリガーとする。そして、一方の分析動作を実行させる入力部90からの入力に応じて、分析制御部60は、一方の分析動作を開始させる前に、各「R1S」及び「R1O」のエラーコードに関連する確認動作を実行させる。
このように、分析動作中に第1試薬の不足や障害物の検出のエラーにより分析データを得ることができなかった検査項目に対しては、第1試薬分注プローブ23を移動させて、第1試薬液面センサ25による第1試薬の液面の検出や、第1の衝突センサ26による障害物の有無の検出を行わせる確認動作を必要とする。しかしながら、分析動作中に確認動作を行わせると、試料の分注が確認動作よりも前に行われるため、確認動作によりエラーの要因が取り除かれていないと判定された場合、分析動作により先に分注された試料が無駄になってしまう。よって、分析動作を開始させる前に確認動作を実行させることにより、試料の浪費を低減することができる。
なお、タイミングとしては、前述のタイミング以外にも、キャリブレーション又は検査の一方の分析動作を実行させる入力部90からの入力に応じて、一方の分析動作と並行して確認動作を実行させる「並行動作」と称するタイミングがある。また、試料分注アーム20、第1試薬分注アーム24、第2試薬分注アーム28、撹拌アーム32及び洗浄アーム35の各アームを駆動する際の動作異常によるエラーのように、入力部90より駆動部40への電力の供給を停止させてから要因を取り除く作業を必要とする場合、作業後の電力の供給に応じて、エラーを発生した各アームを駆動させてエラーの要因が取り除かれているか否かの確認動作を実行させる「電源投入直後」と称するタイミングがある。
以下、図1乃至図7を参照して、自動分析装置100の分析部10で発生したエラーに関する動作の一例を説明する。
図6は、分析部10でエラーが発生してから確認動作が終了するまでの手順の一例を示したフローチャートである。
検査対象の検査項目の第1試薬が収容された複数の第1試薬容器13及び第2試薬が収容された複数の第2試薬容器15を第1及び第2試薬ラック14,16に保持させ、各第1及び第2試薬容器13,15が保持された第1及び第2試薬ラック14,16の保持位置の入力が入力部90から行われる。また、検査対象の各試料が収容された試料容器11を保持する試料ラック12が分析部10の所定の位置に載置される。そして、入力部90から検査対象の各試料に対して試料IDや各検査項目を設定するための入力が行われた後、検査開始の入力が行われると、自動分析装置100は動作を開始する。
システム制御部91は、エラーログ記憶部45、診断情報記憶部50、分析制御部60、データ処理部70及び表示部80に検査を指示する。分析制御部60は、分析部10の各試料容器11の移動、各第1試薬容器13の移動、各第2試薬容器15の移動、各試料の分注、各検査項目の第1試薬の分注、各検査項目の第2試薬の分注、混合液の撹拌、測定等の分析動作を駆動部40に実行させる。
検査中に、分析部10で最新のエラーが発生すると、分析制御部60は、最新のエラーに関する動作を開始する(ステップS1)。
分析制御部60は、分析部10で発生した最新のエラーに基づいて、当該エラーに係る動作のみの停止又は分析部10の全ての動作の強制停止のいずれかを判断する。また、分析制御部60は、エラーログ記憶部45に最新のエラーに関するエラーログを保存する(ステップS2)。
ここで、エラーログ記憶部45に保存されたエラーログを表示させる入力が入力部90から行われると、表示部80はエラーログ画面を表示する。
図7は、表示部80に表示されたエラーログ画面の一例を示した図である。このエラーログ画面81は、「日時」、「コード」、「内容」、「自動」、「手動」及び「不要」の欄により構成される。
「日時」の欄には、各エラーが発生したときの日付及び時刻が表示される。そして、最上段には、最新のエラーが発生したときの日付及び時刻を示す「2017/02/08 13:42」が表示されている。また、上から2段目には、最新のエラーの1回前に発生した前回エラーの日付及び時刻を示す「2017/01/31 9:12」が表示されている。更に、前回エラーの下には、前回エラーよりも以前に発生したエラーの日付及び時刻が表示されている。
「コード」の欄には、「日時」の欄に表示された各日付及び時刻に発生したエラーに対応するエラーコードが表示される。そして、最上段には、ステップS2において発生した最新のエラーのエラーコードである例えば「R1S」が表示されている。また、上から2段目には、前回エラーのエラーコードである「R1O」が表示されている。そして、前回エラーのエラーコードの下には、更に過去に発生した各エラーのエラーコードが表示されている。
「内容」の欄には、「日時」の欄に表示された各日付及び時刻に発生したエラーの詳細な情報が表示される。そして、最上段には、「R1S」のエラーコードで識別されるエラーが発生した第1試薬容器13が検査項目Aであることを示す「A」と、検査項目Aの第1試薬容器13が保持されている第1試薬ラック14の保持位置を示す「12」とが表示されている。また、上から2段目には「R1O」のエラーコードで識別されるエラーが発生した第1試薬容器13が検査項目Bであることを示す「B」と、検査項目Bの第1試薬容器13が保持されている第1試薬ラック14の保持位置を示す「15」とが表示されている。
「自動」の欄は、「済」及び「未」の欄により構成される。「済」及び「未」の欄には、「日時」の欄に表示された各日付及び時刻に対してそれぞれ四角枠が表示されている。各日付及び時刻に発生したエラーのエラーコードに関連する診断情報記憶部50に保存されたタイミングで確認動作が行われ、分析制御部60により要因が取り除かれていると判定されると、「済」の欄の四角枠に確認動作終了したことを示す「レ」が表示され、要因が取り除かれていないと判定されると「未」の欄の四角枠に確認動作が未終了であることを示す「レ」が表示される。
最上段の「2017/02/08 13:42」に対する「済」及び「未」の欄の四角枠は、「R1S」に関連する確認動作が実行されていないため空白になっている。また、上から2段目の「2017/01/31 9:12」に対しては、「R1O」に関連する診断情報記憶部50に保存されたタイミングで確認動作が行われ、要因が取り除かれると判定されたことにより「済」の欄の四角枠に「レ」が表示されている。
「手動」の欄は、「済」及び「未」の欄により構成される。「済」及び「未」の欄には、「日時」の欄に表示された各日付及び時刻に対してそれぞれ四角枠が表示されている。各日付及び時刻に発生したエラーのエラーコードに関連する診断情報記憶部50に保存された確認動作のみを実行させる手動診断の入力が入力部90から行われると、入力されたタイミングで確認動作のみが行われ、分析制御部60により要因が取り除かれていると判定されると、「済」の欄の四角枠に確認動作が終了したことを示す「レ」が表示され、要因が取り除かれていないと判定されると、「未」の欄の四角枠に確認動作が未終了であることを示す「レ」が表示される。
最上段の「2017/02/08 13:42」に対する「済」及び「未」の欄の四角枠は、「R1S」に関連する確認動作が実行されていないため空白になっている。また、上から2段目の「2017/01/31 9:12」に対しては、手動診断の入力による「R1O」に関連する確認動作が行われなかったので、「済」及び「未」の欄の四角枠は空白になっている。
「不要」の欄には、「日時」の欄に表示された各日付及び時刻に対して四角枠が表示されている。各日付及び時刻のエラーのエラーコードに関連する確認動作を不要と判断した場合、入力部90から確認動作不要の入力が行われると、四角枠に「レ」が表示される。ここでは、エラーの要因を容易に特定することができ、確認動作の実行を不要と作業者が判断した場合、確認動作の実行を止めることができる。
図6に戻り、分析制御部60は、図7のエラーログ画面81に示すように、分析部10で発生した最新のエラーが検査項目Aの第1試薬の不足によるものである場合、検査項目Aの第1試薬の分注を停止させ、既に検査項目Aの第1試薬が分注された反応容器17に対して検査項目Aの第2試薬を分注させる。また、分析制御部60は、各試料に設定された検査項目のうちの検査項目A以外の検査項目に対する当該試料の分注や、検査項目A以外の検査項目の第1及び第2試薬の分注を続行させる。そして、分析制御部60は、反応容器17に分注された全ての試料及び試薬の混合液の測定が終了すると、分析部10の分析動作を停止させる。システム制御部91は、分析部10の測定により全ての分析データが生成され、表示部80に表示されると、検査を終了させる。
検査が終了した後の例えば待機中に、作業者は検査中に発生した「R1S」のエラーコードのエラーの要因を取り除く作業として検査項目Aの第1試薬容器13に第1試薬の補充を行い、更に検査項目Aの検査が行われていない試料が収容された試料容器11を保持する試料ラック12を所定の位置に載置する。そして、入力部90から検査項目Aの第1試薬が補充された第1試薬容器13を保持する第1試薬ラック14の保持位置の入力が行われた後、検査の分析動作を実行させる入力が行われると、分析制御部60は、エラーログ記憶部45に保存されているエラーログのうち、診断不要の設定が行われておらず、且つ、確認動作の設定が行われていない最新のエラーログを取得する(ステップS3)。
分析制御部60は、診断情報記憶部50から最新のエラーログのエラーコードに関連する診断情報を取得する(ステップS4)。
分析制御部60は、取得した診断情報に基づいて、確認動作を実行させるか否かを判断する。そして、確認動作のタイミングが入力部90から入力された入力情報をトリガーとしている場合(ステップS5のはい)、ステップS6に移行する。また、確認動作のタイミングが入力部90から入力された入力情報をトリガーとしていない場合(ステップS5のいいえ)、ステップS9に移行する。
ステップS5の「はい」の後、分析制御部60は、取得した診断情報に基づいて、取得したエラーログのエラーに関連するタイミングで確認動作を実行させる(ステップS6)。
ここでは、分析制御部60は、「R1S」のエラーコードに対して、入力部90からの検査開始の入力に応じて、分析部10の検査の分析動作を開始させる前に確認動作を実行させる。分析制御部60は、駆動部40に第1試薬ラック14を駆動させ、検査項目Aの第1試薬容器13が保持されている保持位置を第1試薬分注位置R1に停止させる。次いで、分析制御部60は、駆動部40に第1試薬分注アーム24を駆動させ、第1試薬分注プローブ23を第1試薬分注位置R1の第1試薬容器13内の第1試薬の液面が第1試薬液面センサ25に検出される位置より距離D1下方の第1試薬吸引位置P1に停止させる。分析制御部60は、確認対象の第1試薬容器13内の第1試薬の量を算出する。
ステップS6の後、分析制御部60は、確認動作により得られた確認データに基づいてエラーの要因が取り除かれているか否かを判定し、エラーの要因が取り除かれていないと判定した場合(ステップS7のいいえ)、ステップS8に移行する。また、エラーの要因が取り除かれていると判定した場合(ステップS7のいいえ)、ステップS9に移行する。
ここでは、分析制御部60は、検査項目Aの第1試薬容器13内の第1試薬の量が下限量Vよりも多い場合にエラーの要因が取り除かれていると判定し、検査項目Aの第1試薬容器13内の第1試薬の量が下限量V以下である場合にエラーの要因が取り除かれていないと判定する。そして、分析制御部60は、確認動作によりエラーの要因が取り除かれていると判定した場合に検査項目Aの検査に係る分析動作を開始させ、確認動作によりエラーの要因が取り除かれていないと判定した場合に検査項目Aの検査に係る分析動作を停止させる。
このように、分析動作中に発生したエラーにより、分析データを得ることができなかった各試料及びこの試料に設定されている検査項目の分析データを得るために、分析動作を再度実行させる入力操作を入力部90から行うことにより、確認動作を実行させることができる。これにより、確認動作を実行させるための特別な操作を必要としないため、操作に不慣れな作業者でも容易に確認動作を実行させることが可能となり、エラーの要因が取り除かれたか否かの確認作業にかかる手間を軽減することができる。
ステップS7の「いいえ」の後、分析制御部60は、確認動作により要因が取り除かれていないと判定したエラーのエラーログをエラーログ記憶部45に保存する(ステップS8)。
なお、分析制御部60が「2017/02/08 13:42」のエラーの要因が取り除かれていると判定すると、エラーログ画面81の「自動」の欄における「済」の欄の当該エラーに対する四角枠に「レ」が表示される。また、分析制御部60が「2017/02/08 13:42」のエラーの要因が取り除かれていないと判定すると、エラーログ画面81の「自動」の欄における「未」の欄の当該エラーに対する四角枠に「レ」が表示される。
このように、確認動作による判定結果を表示部80に表示させることにより、要因を取り除くことができたか否かを容易に判断することができ、次の作業を迅速に進めることができる。
ステップS5の「いいえ」、ステップS7の「はい」又はステップS8の後、分析制御部60は、ステップS2でエラーログ記憶部45に保存した最新のエラーログに関する確認動作を終了する(ステップS9)。
なお、ステップS2とステップS3の間の検査終了後の待機中、又はステップS8を経てステップS9の後の待機中に、エラーログ画面81の例えば「日時」の欄に表示された「2017/02/03 13:42」の日付及び時刻を指定して確認動作のみを実行させる手動診断の入力が入力部90から行われると、分析制御部60は、入力が行われたタイミングで確認動作のみを実行させる。そして、分析制御部60は、確認動作によりエラーの要因が取り除かれていると判定された場合には「2017/02/03 13:42」に対する「手動」の欄における「済」の欄の四角枠に「レ」が表示され、エラーの要因が取り除かれていないと判定された場合には「未」の欄の四角枠に「レ」が表示される。
以上述べた実施形態によれば、分析部10で発生するエラーを識別するエラーコードと、このエラーコードで識別されるエラーの要因が取り除かれているか否かを確認する確認動作の手順及びこの確認動作を実行させるタイミングとを関連付けて診断情報記憶部50に保存し、分析部10でエラーが発生すると、発生したエラーに対応するエラーコードをエラーログ記憶部45から取得し、診断情報記憶部50に保存されている取得したエラーコードに関連する確認動作を取得したエラーコードに関連するタイミングで実行させることができる。これにより、エラーの要因が取り除かれたか否かの確認作業にかかる手間を軽減することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 分析部
45 エラーログ記憶部
50 診断情報記憶部
60 分析制御部
90 入力部

Claims (7)

  1. 試料と試薬とを反応容器に分注して前記反応容器内の前記試料及び前記試薬の混合液を測定する分析動作を行う複数のユニットを有する分析部と、
    前記複数のユニットを駆動する駆動部と、
    前記分析部で発生するエラーを識別するエラーコードと、前記エラーの要因が取り除かれたか否かを確認する確認動作の手順及び前記確認動作を実行させるタイミングとを関連付けて保存する診断情報記憶部と、
    前記分析部でエラーが発生すると、前記診断情報記憶部に保存されている当該エラーに対応する前記エラーコードに関連する確認動作を当該エラーコードに関連するタイミングで前記駆動部に実行させる制御部とを
    備える自動分析装置。
  2. 前記分析部で発生したエラーに対応する前記エラーコードを保存するエラーログ記憶部を有し、
    前記制御部は、前記分析部でエラーが発生すると、当該エラーに対応する前記エラーコードを前記エラーログ記憶部から取得し、前記診断情報記憶部に保存されている当該エラーコードに関連する確認動作を当該エラーコードに関連するタイミングで前記駆動部に実行させる請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記分析部の分析動作を実行させる入力を行う入力部を有し、
    前記制御部は、前記分析部でエラーが発生して分析動作が停止した後の前記入力部からの入力に応じて、前記エラーコードに関連する確認動作を当該エラーコードに関連するタイミングで実行させる請求項1又は請求項2に記載の自動分析装置。
  4. 前記エラーコードに関連するタイミングは、前記分析動作を開始させる前であり、
    前記制御部は、前記分析部でエラーが発生して分析動作が停止した後の前記入力部からの入力に応じて、前記分析動作を開始させる前に前記確認動作を実行させる請求項3に記載の自動分析装置。
  5. 前記エラーコードに関連するタイミングは、前記分析動作の実行時であり、
    前記制御部は、前記分析部でエラーが発生して分析動作が停止した後の前記入力部からの入力に応じて前記分析動作を開始させ、当該エラーが発生したときと同じ前記分析動作をもって前記確認動作として実行させる請求項3に記載の自動分析装置。
  6. 前記制御部は、前記分析部でエラーが発生すると、当該エラーに対応する前記エラーコードに関連する確認動作を当該エラーコードに関連するタイミングで実行させて得られる確認データに基づいて、当該エラーの要因が取り除かれているか否かを判定する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の自動分析装置。
  7. 前記分析部で発生したエラーのログ及び前記エラーコードに関連する確認動作が行われたか否かを表示する表示部を有する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の自動分析装置。
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