JP6674654B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が駆動装置によって図中時計回り方向に回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。
定着装置20は、内部が中空な表面無端移動体である定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた対向回転体からなる加圧部材としての加圧ローラ22とを備えている。
図3の鎖線Aが、従来例の定着ベルト21の温度分布を示しており、実線Bが、本実施形態の定着ベルト21の温度分布を示している。また、図3のWは、定着ニップ部Nに通紙する用紙幅を示している。
図4に示すように、本実施形態では、摺動シート29は、ニップ部の通紙方向長さよりも長く、ニップ形成部材24と均熱部材41とを包み込むように折りたたまれて設けられている。
摺動シート29が、定着ベルト21を介して、加圧ローラ22により押圧されることにより、摺動シート29に含浸している潤滑剤が図中矢印に示すように、搾り出されて定着ベルト21の内周面に付着する。これにより、定着ベルト21の内周面とニップ形成部材24との摩擦抵抗を低減することができる。
定着ベルト21の幅方向両端部には、それぞれフランジ42に設けられたガイド部42aが挿入されており、定着ベルト21はガイド部42aによって回転可能に保持されている。ガイド部42aは、加圧ローラ側が切り欠かれた略円筒形状をしている。ガイド部42aは、定着ベルト21の内径とほぼ同等の外径を有し、定着ベルト21の両端から内側に所定量入り込む長さを有している。
図6に示すように、本実施形態においては、均熱部材41とニップ形成部材24との間に潤滑剤を含浸する潤滑剤供給部材43を設け、均熱部材41に潤滑剤供給部材43と摺動シート29との間を潤滑剤が移動するための連通穴などの穴部41aを有している。潤滑剤供給部材43は、摺動シートよりも潤滑剤の保持力が高い材質で構成されている。潤滑剤供給部材43の保持力は、潤滑剤を含浸させられる量で表すことができる。また、潤滑剤供給部材43は、スポンジなどの潤滑剤を吸収しながらも圧力がかけられることにより、穴部41aに潤滑剤が漏れ出すことができる材質で構成している。
図7は、変形例1について説明する図である。図7(a)、要部分解斜視図であり、図7(b)は、図7(a)のAの部分の概略断面図
この変形例1は、図7(b)に示すように、潤滑剤供給部材の長手方向中央部の厚みを、端部に比べて厚くしたものである。また、ニップ形成部材24の潤滑剤供給部材側の面は、潤滑剤供給部材の厚みに応じて、中央側が凹んだ凹面となっている。
図8は、変形例2について説明する図である。
この変形例2においては、均熱部材41の穴部41aを、通紙方向下流側に配置したものである。
摺動シート内の潤滑剤は、定着ベルト21の移動に伴い、ニップ部における定着ベルトの移動方向上流側から下流側へと移動する。よって、均熱部材41の穴部41aを、ニップ部における定着ベルトの移動方向上流側に配置することで、潤滑剤供給部材43から摺動シート29に供給された潤滑剤は、定着ベルトの表面移動に伴い定着ベルトの移動方向下流側へ移動し、摺動シート29に満遍なく潤滑剤を供給することができる。
図9は、変形例3について説明する図である。
この変形例3においては、均熱部材41の長手方向中央部の穴部41aの開口面積を、端部の開口面積よりも大きくしたものである。具体的には、穴部41aを、通紙方向上流側に向けて凸となる凸形状としたものである。このように、長手方向中央部の開口面積を大きくすることで、主に長手方向中央部で、摺動シートへの潤滑剤供給が行われるようになり、摺動シート29の長手方向端部側に多くの潤滑剤が保持されるのを抑制することができる。よって、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。
穴部41aの端部側の開口面積や中央部の開口面積は、粘度などの潤滑剤の特性、摺動シート29に端部に保持させたい潤滑剤量に基づいて、適宜決めればよい。
図10は、変形例4について説明する図である。
この変形例4においては、均熱部材41の長手方向中央部にのみ穴部41aを設けたものである。これにより、長手方向中央部のみから摺動シート29ヘ潤滑剤が供給される。これにより、摺動シート29の長手方向端部側に多くの潤滑剤が保持されるのをより一層抑制することができ、摺動シート29の長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのをより一層抑制することができる。なお、摺動シート29の長手方向中央部に供給された潤滑剤は、毛細管現象や、加圧ローラ22の加圧力により、長手方向端部側へ移動する。よって、均熱部材41の長手方向中央部にのみ穴部41aを設けた構成でも、摺動シート29の長手方向端部付近にも、必要最小限の潤滑剤を保持することができる。
(態様1)
回転可能な無端状の定着ベルト21と、定着ベルト21の内周側に配置されるニップ形成部材24と、ニップ形成部材24に対し定着ベルト21を間に挟んで対向するように配置され、ニップ形成部材24と定着ベルト21を挟みこんでニップ部が形成されるように、定着ベルト21をニップ形成部材側へ加圧する加圧ローラ22など加圧部材と、前記定着ベルト21と前記ニップ形成部材24との間に潤滑剤を含浸する摺動シート29などの潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、潤滑剤含浸部材と、ニップ形成部材24との間に、前記潤滑剤含浸部材よりも前記潤滑剤の保持力が高い潤滑剤供給部材43などの潤滑剤保持部材を設けた。
これによれば、摺動シート29などの潤滑剤含浸部材とニップ形成部材24との間に、潤滑剤含浸部材よりも前記潤滑剤の保持力が高い潤滑剤供給部材43などの潤滑剤保持部材を設けることで、潤滑剤含有部材に多くの潤滑剤を保持しておかなくても、潤滑剤保持部材に多くの潤滑剤を保持しておくことができる。これにより、潤滑剤含有部材に含有させる潤滑剤を、従来よりも少なくすることができ、潤滑剤含浸部材の定着ベルト幅方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。また、潤滑剤保持部材は、潤滑剤の保持力が高く、多少、多くの潤滑剤が保持されていても、潤滑剤保持部材の定着ベルト幅方向端部から潤滑剤が漏れ出しにくい。これにより、潤滑剤保持部材のベルト幅方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのも抑制することができる。
また、滑剤含浸部材に含まれるの潤滑剤の量が少なくなると、潤滑剤保持部材に保持された潤滑剤が、潤滑剤含有部材へ供給されることにより、経時に亘り、潤滑剤含浸部材と定着ベルトとの間に潤滑剤を介在させることができる。これにより、定着ベルトを円滑に回転させることができる。
(態様1)において、潤滑剤供給部材43などの潤滑剤保持部材と、摺動シート29などの潤滑剤含浸部材との間に配置され、潤滑剤保持部材の潤滑剤を潤滑剤含浸部材へ供給するための穴部41aなどの連通穴を有し、前記潤滑剤含浸部材よりも潤滑剤の吸収性が低い均熱部材41などの潤滑剤非吸収部材を備える。
これによれば、実施形態で説明したように、潤滑剤非吸収部材に設けた穴部41aなどの連通穴から潤滑剤保持部材の潤滑剤を潤滑剤含浸部材へ供給するようにすることで、連通穴のサイズ、形状、配置などにより、潤滑剤保持部材から潤滑剤含浸部材へ供給する潤滑剤量を容易にコントロールすることができる。これにより、潤滑剤含浸部材に多くの潤滑剤が供給されてしまうのを抑制することができ、加圧ローラなどの加圧部材の加圧力により、潤滑剤含浸部材の端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。また、加圧部材の加圧力で、潤滑剤保持部材や潤滑剤含浸部材から穴部41aに潤滑剤を漏れ出させることができる。これにより、潤滑剤保持部材や潤滑剤含浸部材の定着ベルトの幅方向端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。
(態様2)において、潤滑剤非吸収部材が、上記定着ベルトの幅方向の温度を均等にする均熱部材である。
これによれば、先の図3を用いて説明したように、定着ベルト21の幅方向端部温度の上昇を抑制することができる。また、潤滑剤非吸収部材とは別に、均熱部材を設けた構成に比べて、部品点数を削減することができ、装置を安価にすることができる。
(態様3)において、均熱部材41は、当該装置が通過可能な最小サイズの記録材が前記ニップ部を通過するときの非通紙領域全域に延在する。
これによれば、当該装置が通過可能な最小サイズの記録材が通過したとき、定着ベルトの非通紙領域の温度上昇を抑制することができる。
(態様2)乃至(態様4)いずれかにおいて、穴部41aなどの連通穴を、ニップ部における定着ベルトの移動方向上流側に設けた。
これによれば、変形例2で説明したように、摺動シート29などの潤滑剤含浸部材の上記移動方向上流側に、潤滑剤供給部材43などの潤滑剤保持部材に保持された潤滑剤が供給される。潤滑剤含浸部材内の潤滑剤は、定着ベルトの表面移動に伴って、上記移動方向上流側から下流側へと移動する。よって、摺動シート29などの潤滑剤含浸部材の上記移動方向上流側に供給された潤滑剤を、摺動シート29に満遍なく行きわたされることができる。
(態様2)乃至(態様5)いずれかにおいて、連通穴を、定着ベルトの幅方向中央部が、両端側よりも前記定着ベルトの移動方向下流側に突出した凸形状とした。
これによれば、変形例3で説明したように、定着ベルトの幅方向端部の開口を、中央部よりも小さくすることができ、潤滑剤含浸部材の上記幅方向端部に供給される潤滑量を、中央部よりも少なくすることができる。その結果、摺動シートの長手方向端部側に多くの潤滑剤が保持されるのを抑制することができ、摺動シートの長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。また、中央部の開口を大きくすることにより、所定の潤滑剤量を潤滑剤含有部材に供給することができる。
(態様2)乃至(態様6)いずれにおいて、穴部41aなどの連通穴を、均熱部材41などの潤滑剤非吸収部材の定着ベルト幅方向中央部のみに設けた。
これによれば、変形例4で説明したように、定着ベルトの幅方向中央部のみから潤滑剤含浸部材ヘ潤滑剤が供給される。これにより、潤滑剤含浸部材の前記幅方向の端部側に多くの潤滑剤が保持されるのを抑制することができ、潤滑剤含浸部材の前記幅方向の端部から潤滑剤が漏れ出すのをより一層抑制することができる。
(態様1)乃至(態様7)いずれかにおいて、潤滑剤供給部材43などの潤滑剤保持部材の定着ベルト幅方向中央部の厚みを、両端部よりも厚くした。
これによれば、変形例2で説明したように、潤滑剤保持部材の定着ベルト幅方向中央部に保持される潤滑剤量を端部よりも多くすることができる。これにより、潤滑剤含浸部材の上記幅方向中央部に供給される潤滑量を、端部よりも多くすることができる。その結果、摺動シートの長手方向端部側に多くの潤滑剤が保持されるのを抑制することができ、摺動シートの長手方向両端部から潤滑剤が漏れ出すのを抑制することができる。
感光体5などの像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段(本実施形態では、帯電装置6、露光装置9、現像装置7などで構成)と、トナー像を前記像担持体上から用紙Pなどの記録材上に転写する転写装置3などの転写手段と、記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着装置20などの定着手段とを備えた画像形成装置において、定着手段として、(態様1)乃至(態様8)いずれかに記載の定着装置を用いる。
これによれば、経時に亘り定着不良や紙しわ等の不具合の発生を抑制することができる。
3:転写装置
5:感光体
6:帯電装置
7:現像装置
9:露光装置
20:定着装置
21:定着ベルト
22:加圧ローラ
23:ハロゲンヒータ
24:ニップ形成部材
25:ステー
26:反射部材
27:温度センサ
28:分離板
29:摺動シート
41:均熱部材
41a:穴部
42:フランジ
42a ガイド部
43:オイル供給部材
Claims (7)
- 回転可能な無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの内周側に配置されるニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材に対し前記定着ベルトを間に挟んで対向するように配置され、前記ニップ形成部材と前記定着ベルトを挟みこんでニップ部が形成されるように、前記定着ベルトを前記ニップ形成部材側へ加圧する加圧部材と、
前記定着ベルトと前記ニップ形成部材との間に潤滑剤を含浸する潤滑剤含浸部材とを備えた定着装置において、
前記潤滑剤含浸部材と、
前記ニップ形成部材との間に、前記潤滑剤含浸部材よりも前記潤滑剤の保持力が高い潤滑剤保持部材と、
前記潤滑剤保持部材と前記潤滑剤含浸部材との間に配置され、前記潤滑剤保持部材の潤滑剤を前記潤滑剤含浸部材へ供給するための連通穴を有し、前記潤滑剤含浸部材よりも潤滑剤の吸収性が低い潤滑剤非吸収部材とを備え、
前記潤滑剤非吸収部材が、上記定着ベルトの幅方向の温度を均等にする均熱部材であることを特徴とする定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置において、
前記均熱部材は、当該装置が通過可能な最小サイズの記録材が前記ニップ部を通過するときの非通紙領域全域に延在することを特徴とする定着装置。 - 請求項1または2に記載の定着装置において、
前記連通穴を、前記ニップ部における前記定着ベルトの移動方向上流側に設けたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至3いずれかに記載の定着装置において、
前記連通穴を、定着ベルトの幅方向中央部が、両端側よりも前記定着ベルトの移動方向下流側に突出した凸形状としたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至4いずれかに記載の定着装置において、
前記連通穴を、前記潤滑剤非吸収部材の定着ベルト幅方向中央部のみに設けたことを特徴とする定着装置。 - 請求項1乃至5いずれかに記載の定着装置において、
前記潤滑剤保持部材の定着ベルト幅方向中央部の厚みを、両端部よりも厚くしたことを特徴とする定着装置。 - 像担持体と、
像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写手段と、
前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
前記定着手段として、請求項1乃至6いずれかに記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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