JP6521264B2 - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
1. 少なくとも片面に塗布層を有するポリエステルフィルムであって、前記ポリエステルフィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートの少なくとも1種を構成成分とするポリエステルフィルムであり、前記塗布層が、ジルコニア/チタニア混合粒子A、滑剤粒子B、及びバインダー樹脂を含有し、前記ジルコニア/チタニア混合粒子Aにおけるジルコニアとチタニア合計質量に対するジルコニアの含有率が55〜90質量%である易接着性ポリエステルフィルム。
2. 滑剤粒子Bの平均粒径が、200nm以上である上記第1に記載の易接着性ポリエステルフィルム。
3. ジルコニア/チタニア混合粒子Aの平均粒径が、5〜200nmである上記第1又は第2に記載の易接着性ポリエステルフィルム。
4. 塗布層の固形分に対する滑剤粒子Bの含有率が、0.1〜20質量%である上記第1〜第3のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルム。
5. 塗布層の固形分に対するジルコニア/チタニア混合粒子Aの含有率が、2〜50質量%である上記第1〜第4のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルム。
6. 上記第1〜第5のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、ハードコート層、防眩層、防眩性反射防止層、反射防止層及び低反射層からなる群より選択される1以上の機能層を有する積層ポリエステルフィルム。
本発明で基材として用いるポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂より構成されるフィルムであり、主に、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートの少なくとも1種を構成成分とするポリエステルフィルムが好ましい。また、前記のようなポリエステルに第三成分モノマーが共重合ポリエステルからなるフィルムであってもよい。これらのポリエステルフィルムの中でも、物性とコストのバランスからポリエチレンテレフタレートフィルムが最も好ましい。
本発明の易接着性ポリエステルフィルムは、上記のようなポリエステル製の基材フィルム上に易接着性の塗布層が積層されているものである。塗布層中は、ジルコニア/チタニア混合粒子A(以下、単に粒子Aと記す場合がある)、滑剤粒子B(以下、単に粒子Bと記す場合がある)、及びバインダー樹脂を含んでいる。
本発明の光学用易接着性ポリエステルフィルムは、一般的なポリエステルフィルムの製造方法に従って製造することができる。例えば、ポリエステル樹脂を溶融し、シート状に押出し成形された無配向ポリエステルをガラス転移温度以上の温度において、ロールの速度差を利用して縦方向に延伸した後、テンターにより横方向に延伸し、熱処理を施す方法が挙げられる。
本発明の主に光学用途に用いられる積層ポリエステルフィルムは、本発明の易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、電子線または紫外線硬化型アクリル樹脂またはシロキサン系熱硬化性樹脂等からなるハードコート層等を設けることにより得られる。
本発明における積層ポリエステルフィルムの製造方法について、易接着性ポリエステルフィルムを例にして説明するが、当然これに限定されるものではない。
〔走査型電子顕微鏡による測定法〕
上記の粒子の平均粒径の測定は下記の方法により行うことができる。粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で写真を撮り、最も小さい粒子1個の大きさが2〜5mmとなるような倍率で、300〜500個の粒子の最大径(最も離れた2点間の距離)を測定し、その平均値を平均粒径とする。本発明における塗布層中に存在する粒子の平均粒径は当該測定方法により測定できる。
粒子の平均粒径は、粒子やフィルムの製造時においては動的散乱法により求めることもできる。ゾルを分散媒で希釈し、分散媒のパラメーターを用いてサブミクロン粒子アナライザーN4 PLUS(ベックマン・コールター社製)にて測定し、キュムラント法にて演算することで平均粒子径を得た。動的光散乱法ではゾル中の粒子の平均粒子径が観測され、粒子同士の凝集があるときは、それらの凝集粒子の平均粒子径が観測される。
粒子の屈折率測定は下記の方法により行うことができる。無機粒子を150℃で乾燥後、乳鉢で粉砕した粉末を、溶媒1(粒子より低屈折率のもの)に浸漬した後、溶媒2(粒子より高屈折率のもの)を少量ずつ微粒子がほぼ透明になるまで添加した。この液の屈折率をアッベの屈折計(株式会社アタゴ製アッベ屈折率計)を用いて測定した。測定は23℃、D線(波長589nm)で行われた。上記溶媒1と溶媒2は互いに混合可能なものを選定し、屈折率に応じて、例えば1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2−プロパノール、クロロホルム、四塩化炭素、トルエン、グリセリン等の溶媒が挙げられる。
易接着性ポリエステルフィルムのヘイズはJIS K 7136:2000に準拠し、濁度計(日本電色製、NDH2000)を用いて測定した。
実施例で得られたポリエステルフィルムの易接着層上に、前述のハードコート層の形成の項目で記述したハードコート層を形成した。ハードコートを形成した易接着用ポリエステルフィルムをJIS−K5400−1990の8.5.1の記載に準拠し、ハードコート層と基材フィルムとの密着性を求める。
密着性(%)={1−(剥がれたマス目の数/100)}×100
前記のハードコートを形成した偏光子保護用積層フィルムを、高温高湿槽中で85℃、85RH%の環境下500時間放置し、次いで、ハードコート積層偏光子保護フィルムを取りだし、室温で12時間放置した。その後、前記と同様の方法でハードコート層と基材フィルムとの密着性を求めて、耐湿熱性とした。
実施例で得られたポリエステルフィルムの摩擦係数はJIS K7125-1999 プラスチック-フィルムおよびシート摩擦係数試験方法に準拠し、テンシロン(東洋ボールドウィン、RTM-100)を用いて測定した。
各実施例で得られた光学用易接着ポリエステルフィルムの易接着層上にハードコート層を形成した。ハードコートを形成した光学用易接着ポリエステルフィルムを10cm(フィルム幅方向)×15cm(フィルム長手方向)の面積に切り出し、試料フィルムを作成した。得られた試料フィルムのハードコート層面とは反対面に、黒色光沢テープ(日東電工株式会社製、ビニルテープ No21;黒)を貼り合わせた。この試料フィルムのハードコート面を上面にして、3波長形昼白色(ナショナル パルック、F.L 15EX-N 15W)を光源として、斜め上から目視でもっとも反射が強く見える位置関係(光源からの距離40〜60cm、15〜45°の角度)で観察した。
◎:あらゆる角度からの観察でも虹彩状色彩が見られない
○:ある角度によっては僅かに虹彩状色彩が見られる
△:僅かに虹彩状色彩が観察される
×:はっきりとした虹彩状色彩が観察される
摩擦堅牢度試験機(大栄科学精器製作所製、RT−200)に光学用易接着性ポリエステルフィルムを3cm(フィルム幅方向)×20cm(フィルム長手方向)を取り付け、おもり(300g)を付けた荷重ヘッド部(2cmx2cm、200g)と試料フィルムの接触部に黒台紙(厚さ80μm、算術的平均表面粗さ0.03μm)を用い、10c
mの距離を1往復20秒の速度で3往復させた。黒台紙の上に得られた試料フィルムを
のせ、傷が付いているか目視で確認した。
○:黒台紙上で傷付きが確認できない、又は場所によってわずかな傷付きが確認できる
△:黒台紙上で全体的にわずかな傷付きが確認できる
×:黒台紙上で傷付きがはっきりと確認できる
JIS K7121−1987に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
JIS−B0601−2001に基づいて、サーフコム(登録商標)304B(株式会社東京精密製)にてRaを測定した。なお測定条件は、カットオフ0.08μm、触針半径2μm、測定長0.8mm、測定速度0.03mm/秒で行った。
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチルー5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラーnーブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(I)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(I)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(I)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃、数平均分子量は20000であった。
共重合ポリエステル樹脂(I)の組成は以下の通りである。
・ジカルボン酸成:分テレフタル酸49モル%、イソフタル酸48モル%、5−ナトリウムイソフタル酸3モル%
・ジオール成分:エチレングリコール40モル%、ジエチレングリコール60モル%
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、共重合ポリエステル樹脂(I)30質量部、エチレングリコール−n−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分28.2質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Iα)を作製した。
撹拌機、ジムロート冷却器、窒素導入管、シリカゲル乾燥管、及び温度計を備えた4つ口フラスコに、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート43.75質量部、ジメチロールブタン酸12.85質量部、数平均分子量2000のポリヘキサメチレンカーボネートジオール153.41質量部、ジブチルスズジラウレート0.03質量部、及び溶剤としてアセトン84.00質量部を投入し、窒素雰囲気下、75℃において3時間撹拌し、反応液が所定のアミン当量に達したことを確認した。次に、この反応液を40℃にまで降温した後、トリエチルアミン8.77質量部を添加し、ポリウレタンプレポリマー溶液を得た。次に、高速攪拌可能なホモディスパーを備えた反応容器に、水450gを添加して、25℃に調整して、2000min−1で攪拌混合しながら、ポリウレタンプレポリマー溶液を添加して水分散した。その後、減圧下で、アセトンおよび水の一部を除去することにより、固形分37質量%の水溶性ポリウレタン樹脂溶液(II)を調製した。得られたポリウレタン樹脂(II)のガラス転移点温度は−30℃であった。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(III)を得た。
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器、滴下ロート、および攪拌機を備えたフラスコに水性媒体としてのイオン交換水58質量部とイソプロパノール58質量部との混合物、および、重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)・二塩酸塩)4質量部を投入した。一方、滴下ロートに、オキサゾリン基を有する重合性不飽和単量体としての2−イソプロペニル−2−オキサゾリン16質量部、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(エチレングリコールの平均付加モル数・9モル、新中村化学製)32質量部、およびメタクリル酸メチル32質量部の混合物を投入し、窒素雰囲気下、70℃において1時間にわたり滴下した。滴下終了後、反応溶液を9時間攪拌し、冷却することで固形分濃度40質量%のオキサゾリン基を有する水溶性樹脂(IV)を得た。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート168質量部とポリエチレングリコールモノメチルエーテル(M400、平均分子量400)220質量部を仕込み、120℃で1時間、撹拌し、更に4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート26質量部とカルボジイミド化触媒として3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシド3.8質量部(全イソシイアネートに対し2質量%)を加え、窒素気流下185℃で更に5時間撹拌した。反応液の赤外スペクトルを測定し、波長2200〜2300cm−1の吸収が消失したことを確認した。60℃まで放冷し、イオン交換水を567質量部加え、固形分40質量%のカルボジイミド水溶性樹脂(V)を得た。
エポキシ系架橋剤として、ナガセケムテックス社製 デナコールEX−521(固形分濃度100%)を使用した(エポキシ系架橋剤(VI))。
メラミン系架橋剤として、DIC社製 ベッカミンM−3(固形分濃度60%)を使用した(メラミン系架橋剤(VII))。
3リットルのガラス製容器に、純水2283.6gとシュウ酸二水和物403.4gとを投入し、40℃に加熱して10.72質量%シュウ酸水溶液を調製した。この水溶液を撹拌しながら、オキシ炭酸ジルコニウム粉末(ZrOCO3、AMR International Corp.製、ZrO2に換算して39.76質量%を含有する。)495.8gを徐々に添加し30分間混合した後、90℃で30分の加熱を行った。次いで、25.0質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(多摩化学工業(株)製)1747.2gを1時間かけて徐々に添加した。この時点で混合液はスラリー状であり、ZrO2換算で4.0質量%含有した。このスラリーをステンレス製オートクレーブ容器に移し替え、145℃で5時間の水熱処理を行った。この水熱処理後の生成物は、未解膠物がなく完全にゾル化した。得られたゾルは、ZrO2として4.0質量%含有し、pH6.8、動的光散乱法による平均粒子径は19nmであった。また、ゾルをZrO2濃度2.0質量%に純水で調整して測定した透過率は88%であった。透過型電子顕微鏡により粒子を観察したところ、7nm前後のZrO2一次粒子の凝集粒子がほとんどであった。上記の水熱処理を行って得られたZrO2濃度4.0質量%のジルコニアゾル4000gを限外濾過装置を使用して、純水を徐々に添加しながら洗浄及び濃縮を行って、ZrO2濃度13.1質量%、pH4.9、ZrO2濃度13.1質量%のときの透過率76%のジルコ
ニアゾル953gが得られた。
四塩化チタン(大阪チタニウムテクノロジ-ズ(株)製)をTiO2換算基準で7.75質量%含む四塩化チタン水溶液12.09kgと、アンモニアを15質量%含むアンモニア水(宇部興産(株)製)4.69kgとを混合し、pH9.5の白色スラリー液を調製した。次いで、このスラリーを濾過した後、純水で洗浄して、固形分含有量が10質量%の含水チタン酸ケーキ9.87kgを得た。次に、このケーキに、過酸化水素を35質量%含む過酸化水素水(三菱瓦斯化学(株)製)11.28kgと純水20.00kgとを加えた後、80℃の温度で1時間、撹拌下で加熱し、さらに純水57.52kgを加えて、過酸化チタン酸をTiO2換算基準で1質量%含む過酸化チタン酸水溶液を98.67kg得た。この過酸化チタン酸水溶液は、透明な黄褐色でpHは8.5であった。
上記で得られたジルコニア粒子とチタニア粒子をそれぞれの比率で混合することで固形分濃度13質量%のジルコニア/チタニア混合粒子を作成した。
後述する実施例で製造したポリエステルフィルムの偏光子と接着する面とは反対側の面に、下記組成のハードコート層形成用塗布液を#10ワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、ハードコート層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の紫外線を照射し、厚み5μmのハードコート層を有
する偏光子保護フィルムを得た。
・ハードコート層形成用塗布液
メチルエチルケトン 65.00質量%
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 27.20質量%
(新中村化学製A−DPH)
ポリエチレンジアクリレート 6.80質量%
(新中村化学製A−400)
光重合開始剤 1.00質量%
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
(塗布液の調整)
下記の組成の塗布液を調整した。
水 34.94質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 7.24質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 0.90質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 17.92質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 2.90質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.26質量部
フィルム原料ポリマーとして、固有粘度(溶媒:フェノール/テトラクロロエタン=60/40)が0.62dl/gで、かつ粒子を実質上含有していないPET樹脂ペレットを、133Paの減圧下、135℃で6時間乾燥した。その後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った回転冷却金属ロール上で急冷密着固化させ、未延伸PETシートを得た。
塗布液の粒子A−1の代わりに、ジルコニアとチタニアの合計質量に対するジルコニアの質量の割合が50質量%の粒子A−2に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液の粒子A−1の代わりに、ジルコニアとチタニアの合計質量に対するジルコニアの質量の割合が25質量%の粒子A−3に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 37.23質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 3.79質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 0.95質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 18.77質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 3.03質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.27質量部
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 32.85質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 10.39質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 0.87質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 17.15質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 2.80質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.25質量部
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 39.17質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 7.24質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 0.90質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリウレタン水分散体(II) 13.70質量部
(固形分濃度37質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 2.90質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.26質量部
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 34.94質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 7.24質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 0.90質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 13.27質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ポリウレタン水分散体(II) 4.98質量部
(固形分濃度37質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 2.90質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.26質量部
塗布液のブロックイソシアネート系架橋剤(III)をオキサゾリン基を有する水溶性樹
脂(IV)に変更して、その含有量を調節した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のブロックイソシアネート系架橋剤(III)をカルボジイミド水溶性樹脂(V)
に変更して、その含有量を調節した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のブロックイソシアネート系架橋剤(III)をメラミン系架橋剤(VII)に変更して、その含有量を調節した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液のブロックイソシアネート系架橋剤(III)をエポキシ系架橋剤(VI)に変更し
て、その含有量を調節した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液の粒子A−1の代わりに、平均粒径を40nmの粒子A−4に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液の粒子A−1の代わりに、平均粒径を30nmの粒子A−5に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布層の膜厚を0.05μmに変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布層の膜厚を0.075μmに変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布層の膜厚を0.125μmに変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 35.40質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 7.26質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 0.36質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 17.98質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 2.90質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.26質量部
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 34.48重量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 7.22質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
粒子B−1 1.44質量部
(平均粒径450nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 17.88質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 2.90質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.26質量部
塗布液の粒子A−1の代わりに、チタニアを含有しない非混合ジルコニア単独粒子A−6に変更した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
塗布液の粒子A−1の代わりに、ジルコニアを含有しない非混合チタニア系単独粒子A−7に変更し、固形分濃度を考慮して質量%を調整した以外は、実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
実施例1で調整、使用した塗布液に代えて、下記の組成の塗布液を調整、使用した他は実施例1と同様にして易接着性ポリエステルフィルムを得た。
水 35.71質量部
イソプロピルアルコール 30.00質量部
粒子A−1 7.27質量部
(平均粒径23nmのジルコニア/チタニア混合粒子、
ジルコニア/チタニア合計質量に対するジルコニア質量75質量%、
固形分濃度13質量%)
ポリエステル水分散体(Iα) 28.58質量部
(固形分濃度28.2質量%)
ブロックイソシアネート系架橋剤(III) 1.38質量部
(固形分濃度75質量%)
界面活性剤 0.30質量部
(フッソ系、固形分濃度10質量%)
高沸点溶媒 3.00質量部
分散助剤 0.26質量部
実施例1において得られた易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、下記組成の防眩層形成用塗布液を#5ワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、防眩層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm2の
紫外線を照射し、厚み5μmの防眩層を有する積層ポリエステルフィルムを得た。防眩性の付与された好ましい積層ポリエステルフィルムが得られた。
・防眩層形成用塗布液
トルエン 34質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 50質量部
シリカ(平均粒径1μm) 12質量部
シリコーン(レベリング剤) 1質量部
光重合開始剤 1質量部
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
実施例1において得られた易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、下記組成の中屈折率層形成用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、70℃1分間乾燥後、高圧水銀灯を用いて400mJ/cm2の紫外線を照射し、乾燥膜厚5μmの中屈折率層を得た。次
に、形成した中屈折率層の上に、バーコーターを用いて、下記組成の高屈折率層形成用塗布液を中屈折率層と同様の方法で形成し、さらにその上に下記組成の低屈折率層形成用塗布液を中屈折率層と同様の方法で形成し、反射防止層を積層した積層ポリエステルフィルムを得た。反射防止性を有する好ましい積層ポリエステルフィルムが得られた。
・中屈折率層形成用塗布液(屈折率1.52)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 70質量部
1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン
30質量部
光重合開始剤 4質量部
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア184)
イソプロパノール 100質量部
・高屈折率層形成用塗布液(屈折率1.64)
ITO微粒子(平均粒径0.07μm) 85質量部
テトラメチロールメタントリアクリレート 15質量部
光重合開始剤(KAYACURE BMS、日本化薬製) 5質量部
ブチルアルコール 900質量部
・低屈折率層形成用塗布液(屈折率1.42)
1,10−ジアクリロイルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロデカン 70質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10質量部
シリカゲル微粒子(XBA−ST、日産化学製) 60質量部
光重合開始剤(KAYACURE BMS、日本化薬製) 5質量部
Claims (6)
- 少なくとも片面に塗布層を有するポリエステルフィルムであって、前記ポリエステルフィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートの少なくとも1種を構成成分とするポリエステルフィルムであり、前記塗布層が、ジルコニア/チタニア混合粒子A、滑剤粒子B、及びバインダー樹脂を含有し、前記ジルコニア/チタニア混合粒子Aにおけるジルコニアとチタニア合計質量に対するジルコニアの含有率が55〜90質量%である易接着性ポリエステルフィルム。
- 滑剤粒子Bの平均粒径が、200nm以上である請求項1に記載の易接着性ポリエステルフィルム。
- ジルコニア/チタニア混合粒子Aの平均粒径が、5〜200nmである請求項1又は2に記載の易接着性ポリエステルフィルム。
- 塗布層の固形分に対する滑剤粒子Bの含有率が、0.1〜20質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルム。
- 塗布層の固形分に対するジルコニア/チタニア混合粒子Aの含有率が、2〜50質量%である請求項1〜4のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の易接着性ポリエステルフィルムの塗布層上に、ハードコート層、防眩層、防眩性反射防止層、反射防止層及び低反射層からなる群より選択される1以上の機能層を有する積層ポリエステルフィルム。
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