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JP6411472B2 - レーザスキャニング顕微鏡、および特に高解像度のスキャニング顕微鏡法で結像収差を修正する方法 - Google Patents

レーザスキャニング顕微鏡、および特に高解像度のスキャニング顕微鏡法で結像収差を修正する方法 Download PDF

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Description

本発明は、レーザスキャニング顕微鏡、および好ましくは高解像度のスキャニング顕微鏡法で、特に共焦点スキャニング顕微鏡法で、結像収差を修正する方法に関する。
従来技術より、このようなスキャニング顕微鏡の横方向と軸方向の解像度を照明光の回折限界を超えて向上させ、その際に結像収差を修正するさまざまな取組みが知られている。
まず最初に、共焦点スキャニング顕微鏡法によって、明らかなコントラスト改善と解像度改善が実現される。その場合には、焦点平面で物体を照明し、そこで蛍光分子を各点で励起するレーザが照明のために利用される。この蛍光が画像平面の絞り(ピンホール)に結像され、焦点平面から直接来る光だけが検出される。共焦点の結像により、(依然として回折限界を受ける)横方向の解像度を、従来型の顕微鏡法に比べて係数1.4だけ高くできる場合がある。このことはピンホールのサイズに依存して決まる。したがって、この場合にはピンホールのサイズを、結像されるべきスポットのサイズに合わせて最適化しなければならない。小さすぎるピンホールは有用な光の量を少なくし、大きすぎる絞りは多すぎる光を焦点平面の外部で許容し、多すぎる散乱光を許容してしまう。
M顕微鏡法や4Pi顕微鏡法のような方法は、開口数の大きい2つの対物レンズを使用し、広視野または共焦点のレーザ蛍光コンフィギュレーションによって、あるいは干渉パターンの試料への投影による複数の励起光源の使用によって、検出平面の画像を重ね合わせることで軸方向の解像度を改善する。この場合、横方向の解像度は変わらないままである。
さらに別のスキャン式の高解像度方式は、特別に鮮明な画像が得られるRESOLFT顕微鏡法(reversible saturable optical (flurorescence) transitions)である。従来式の対物レンズと回折ビームが使用されるにもかかわらず、分子スケールにまで回折限界を大幅に超える解像度が得られる。RESOLFT顕微鏡法は、色素を、照明後に(蛍光)信号で応答することができない状態に一時的に切り換えることによって、このような回折限界を克服する。
PALM(Photoactivated Localization Microscopy)法やSTORM(Stochastic Optical Reconstruction Microscopy)法により、スキャンをするのではない光学顕微鏡法の、厳密には蛍光顕微鏡法の、特別な手法が知られている。これらは個々の分子における蛍光の光制御式のオン・オフに基づいている。このときオン・オフは、個々の複数の画像を記録することができる、ある程度の時間帯にわたって行われる。引き続いてコンピュータ計算により、エルンスト・アッベにより記述された光学的な解像限界を超える解像度で、個々の分子の位置を決定することができる。
特許文献1より、照明あるいは照明パターンが、実現可能な光学的分解能を上回る精度で検出物に対して変位し、変位中に複数の画像が記録されて評価される、向上した解像度を有する顕微鏡法が公知である。
さらに、アダプティブ光学系すなわち光学的に有効なモジュールを、波面変調のために利用することが以前から知られている。アダプティブ光学系は光の位相および/または振幅を的確に変化させ、それにより、物体空間における焦点の変位とフォーミングだけでなく、場合により生じる収差の修正も惹起することができる。焦点の軸方向の変位は、波面における変化によって実現される。このとき焦点の軸方向の変位は波面の球面変化に相当しており、横方向の変位は波面の傾動に相当する。光路中での収差も同じく波面の変化によって補正される。このような操作は、変形可能なミラーを用いて、光路のひとみ平面で行われる。
このようなアダプティブ光学系はたとえば特許文献2、特許文献3、または特許文献4に記載されている。
たとえば試料誘起される波面収差(試料担体や浸漬媒体によって生じる波面収差を含む)を修正するためのアダプティブ光学系の利用は、多数の刊行物から知られている。
アダプティブ光学系を利用するときの問題は、常に、アダプティブ光学系のために制御信号が必要となることにある。すなわち波面収差を除去できるようになる前に、まず波面収差を決定しなければならない。一般に波面収差は既知ではない。
従来技術では2通りの解決の取組みがある:第1の解決法では、追加の測定システムを顕微鏡に組み込んで、たとえば通常の周知のシャックハルトマンセンサにより波面収差を直接的に測定する。たとえば特許文献5は、ハルトマンシャック波面センサを備える顕微鏡を示している。波面の形状をもとにして、試料に当たる光の散乱によって引き起こされる収差を決定可能である。このようにして性能(修正部材の修正自由度)に応じて、さまざまな現象を修正することができる。このことは、たとえばSLM(spatial light modulator)のように非常に多くの自由度を有する部材の場合、制御可能なピクセルの個数に相当する。このような部材を用いて、システムおよび試料の収差(ゆっくりと変化する波面)だけでなく高周波成分(散乱光)も、それが波面センサによってまだ測定できる限りにおいて修正することができる。スキャン位置に応じて特定の画像断片で、状況によっては非常に高周波であるこのような波面がこの部材で修正される。それにより、回折限界を受けるシステムのパフォーマンスを、媒体中や散乱する試料中でも、および特に顕微鏡の非消滅のシステム収差についても、実現することができる。
その帰結として、有限の個数しか利用可能でない貴重な光子をセンサのために使用しなければならず、このような光子を後から本来の測定のために利用することはできなくなる。
第2の解決法では、LSM信号から反復式に波面収差を直接決定し、すなわち、LSM信号が最善になるまで波面収差を最適化する。この場合には大量の反復サイクルが必要となり、文献では10から30のサイクルが報告されている。
蛍光団は退色していき、わずか50000個ほどの光子しか放出することができない。つまり、従来技術に基づくこれら両方の解決法では、少ない光子の多くを、アダプティブミラーに対する制御信号の判定のために「犠牲に」しなければならないという欠点がある。
従来のスキャニング顕微鏡(STEDを除く)では原理上、常に、回折限界を受ける(理想的には点状の)スポットの結像は、点応答または点像関数あるいは点画像(英語point spread function−PSF)によって規定される、いわゆるエアリーディスクとして行われる。PSFは、理想化された点状の物体がシステムによってどのように結像されるかを表す。問題となるのは、エアリーディスクの希望される解像度をサブミリメートル単位で結像することができる相応のセンサあるいは検出器が現時点では利用可能でなく、それ以外の技術も非常に高価または非常に低速のいずれかであり、そのために商業的な利用には適していないことである。
従来のスキャニング顕微鏡法では結像スポットがピクセルごとに評価され、すなわち、各々のスポット位置についてちょうど1つのピクセルが評価され、あるいは、各々のスポット位置から全体像の1つのピクセルが生じる。その際には、検出器によって全体として記録された放射強度が(積分で)判定されて、グレースケールに変換されるにすぎない。場合により、スキャニングステップが比較的小さいときには、相応のピクセル、あるいは情報の重ね合わせを行うことができる。このときグレースケール解像度(色深度)を高めることで、コントラスト改善を実現することができる。使用されるPMTまたはPMTアレイ(Photo Multiplier Tube)は、特定の増幅率で内部雑音を有しており、そのために信号品質が低下する。
これらのいずれの解決法においても、典型的に、試料のさまざまに異なる個所で、およびさまざまに異なる焦点位置で、誤差がそれぞれ変化するという問題が発生する。このような誤差は多くの場合に既知ではなく、あるいは、高いコストをかけた測定によって判定する必要がある。
蛍光顕微鏡では光子収量が限られているため、実際のPSFの追加の測定はこれまで普通は行われていない(あるいは広視野顕微鏡法でのみ行われる)。
レーザスキャニング顕微鏡では、理想状態に対するシステムのさまざまな誤差や観察されるべき試料によって、理論上のPSFが乱されている場合がある。そのため信号に不具合が生じやすく(雑音、信号対雑音比・・・)、最大の解像度を低下させてしまう。
欧州特許出願公開第2317362A1号明細書 欧州特許第1253457B1号明細書 米国特許第722423B2号明細書 特開2008−026643号公報 米国特許出願公開第2004/0223214A1号明細書
そこで本発明の課題は、好ましくは高解像度のスキャニング顕微鏡で、位置依存的な誤差修正をするためのスキャニング顕微鏡および方法を提供することにある。
この課題は請求項1の特徴を有するレーザスキャニング顕微鏡によって解決され、および請求項6の特徴を有する方法によって解決される。
好ましい変形例や実施例は従属請求項に記載されている。
収差はさまざまな影響要因に左右される。スキャニング顕微鏡の光学系の収差は既知であり、相応に修正することができる。試料と環境に依存する屈折率変動、温度変動、および異なるカバーガラス厚みは試料ごとに変わるが、それぞれの試料ではほぼ一定である。典型的な生物学的試料の特性はしばしば局所的にゆっくりとのみ変化する。その例外は奥行きのある試料での画像形成であり、そこでは多様性によっていっそう強い位置依存性が生じており、いっそう高い修正コストが必要とされる。
本発明は上述した問題を解決する。SR−LSM信号(SR−LSM:英語Super Resolution−Laser Scanning Microscope)は、通常のLSM信号とは違って光子数だけでなく、PSFの横方向の強度分布に関する情報も含んでいる。
検出器で測定された強度の積分は、スキャンミラーでの調整によって具体化される、その場所(スキャニング位置x,y)でのグレー値に関する情報をもたらす。
そしてPSFの形状あるいは横解像度を利用して、収差のない理想的なPSFに対する測定されたPSFの誤差を表す収差をシステムで決定し、好ましい実施形態では、1つの部材(アダプティブ光学系)を通じて修正することができる。そのために、検出器アレイの個別検出器の信号が評価される。別案の実施形態では、顕微鏡画像のデジタル式の後処理によってソフトウェア工学的に、たとえばデコンボリューションによっても、修正を実行可能である。
すなわちこうして求められたPSFは、波面収差に関する情報を追加的に含んでいる。したがって理想的には、PSFから波面収差を導出することができる。このことは純粋にコンピュータで行うことができ、すなわち、算出されるPSFが測定されるPSFに類似するまで、波面収差の推定を繰り返す。このようにしてコンピュータで求めたれた修正値により、好ましい実施形態ではアダプティブミラーが制御される。すると理想的な場合には、すでに2回目の測定のときに波面収差が修正されている。隣接するフィールド点は常に類似する波面収差を有しているので、2回目の測定をすでに隣接するフィールド点(スキャニング点)で行うことができる。そして測定されるPSFは、わすかに位置変化のある波面収差に基づき、理想的なPSFとは相違している可能性があり、この小さな誤差から、あらためてコンピュータで若干適合化された波面修正を計算することができる。
そして次のスキャニング位置では、わずかに修正された波面修正が測定される。このように本方法が反復して続行されるうちに、アダプティブ光学系を制御するための信号生成のために光子を「犠牲に」しなくてすみ、それにもかかわらず、ゆっくりと変化する残存の波面収差を修正できるという結果となる。
本発明によるレーザスキャニング顕微鏡は、さしあたり周知の形態と配置により、照明装置、スキャナ、アダプティブ光学系、および検出器の各コンポーネントを含んでいる。
すなわちこのレーザスキャニング顕微鏡は、照明スポットを提供するための照明装置と、検査されるべき試料にわたって連続するスキャニング位置で照明スポットを動かすためのスキャナと、コントロール装置を備えた、照明スポットの波面に影響を及ぼすためのアダプティブ光学系と、試料から放出される位置解像された結像スポットを検出するための検出器とを含んでいる。
本発明によると、検出器は各々のスキャニング位置で結像スポットの点像分布関数(PSFAbb)を決定するための評価ユニットを含んでいる。このとき最新のスキャニング位置の点像分布関数は、1つまたは複数の先行または隣接する最新のスキャニング位置を起点として評価され、それにより、アダプティブ光学系をコントロール装置によって制御する。
そして検出器における特殊性は、結像スポットを非常に迅速に各々のスキャニング位置で実際に位置解像式に検出することにある。すなわち、結像スポットのエアリーディスクの2次元の結像から、適当な評価によって、このPSFに対応する波面が決定される。理想的なPSFは既知なので、そこから(従来どおり)光収量だけでなく、たとえば焦点外れ、コマ収差、非点収差のような収差も各々のスキャニング位置について抽出することができる。
このような特別な検出器を備えるLSMでの解像度向上は、主として画像発生に関与する、LSMシステムの全体PSFによって説明することができる。これは励起PSFと、ピンホールの伝達関数で畳み込まれた検出器PSFとの積から算出される。
Figure 0006411472
最大の解像度が得られるのは、ピンホールの伝達関数がデルタ関数に相当するときである。そのときに最大の解像度が得られる。しかしこの伝達関数では、光がほとんど検出器を通らない。したがって適用時には、相応の信号対雑音比のために十分な光子を実現する、拡張されたピンホールが常に使用される。ただし、それに伴って解像度の損失が常についてまわる。SR LSMでは、共焦点ピンホールの個所にエアリーディスクがある。検出器アレイの各々のピクセルが、非常に小さいピンホールに相当する。それにもかかわらず、全体として光が弱くなることはない。そして各々のピクセルにおける強度の評価から、検出器の最大の解像度を改善することができる。このような手順は未公開のDE102012204128A1に説明されており、その開示内容をここに全面的に取り入れるものとする。
修正波面を抽出するためのアルゴリズムについて重要なのは、ピクセル解像式あるいは位置解像式のPSFだけである。
このようなオーダーでサブピクセル解像を実現するために、結像スポットをサブピクセルに細分する光学的な偏向部材(ファイバ光学系、マイクロミラーアレイ)によって、結像スポットが検出器アレイ(PMTアレイ)へ供給される。
検出器は個別検出器からなるアレイであるのが好ましい。特別に好適なのはPMT(Photomultiplier Tubes)やAPD(Avalanche Photodiode)である。PMTの個々の管は約0.8から2mmの直径を有している。8個、16個、32個、64個、およびこれ以上のチャネル(管)を有する実施形態が存在する。アレイとしての配置では、マイクロチャネルプレート(MCP)に匹敵する間隔がそれぞれの管の間に存在する。
光学的な偏向部材は、個別部材(光ファイバ、マイクロミラー)の間に非常に小さい間隔だけを有しているのが好ましく、それにより、結像スポットの画像情報をより良く解像することができる。そしてこれらの個別部材の光量が、個別検出器の入力部へ直接的に供給される。
特別に好ましい偏向部材はその入力部に、(ほぼ)円形の断面で密接にパッケージングされて配置された光ファイバのバンドル(別案として、それぞれ別様に傾斜可能なマイクロミラーのアレイ、ファセットミラー、DMD、またはアダプティブミラー)を有している。この断面は結像スポットに合わせて適合化されていなくてはならない。使用する検出器アレイに応じて個別部材の個数を選択する。9×9のPMTアレイを使用できるのが好ましい。
偏向部材の出力部は、個別部材の光量を個別検出器へ供給するように構成されている。
本発明に基づいて2次元で解像されるエアリーディスクを用いて収差(高次の収差も含む)を判定し、理想的なPSFidealに合わせて画像表示を適合化(修正)することができる。
エアリーディスクの情報は直接的に、あるいは相応の制御ループへ組み込まれた後に、次のスキャン位置へアダプティブ光学系を制御するために利用できるのが好ましく、それにより、試料によって引き起こされる光学的な収差を補正する。
このとき決定的に重要なのは、各々のスキャン位置について個別画像で検出される結像スポットが、結像縮尺を考慮した上で、回折限界の個別画像の半値幅より少なくとも2倍の大きさの位置解像度で検出されることである。
本発明によると、アダプティブ光学系の適用はスキャニングシステムと同期して行われる。すなわち、各々のスキャニング位置について特定の修正関数を適用することで、局所的な誤差が補正される。それによってPSFが改善され、このことは、ひいては改善された信号対雑音比をもたらす。それにより、各々のフィールド(スキャニング位置)での波面の修正によって位置依存的な収差も検出するという、広視野ではとり得ない選択肢をとることができる。
本発明の利点は、特に、新型の検出器(SR−LSM)を通じて迅速な強度測定が可能であるという点に見ることができる。このことは、スキャン調整のためのPSFの迅速な測定を実現するという他に類のない可能性を提供する。このとき波面の修正をただちに行うことができ(「オンザフライ」)、または、たとえばポストプロセス(測定されたPSFによる事後的なデコンボリューション)でも行うことができる。いずれの手法についても、PSFを知ることが重要である。
検出器の信号は、理想的なPSFに対する測定されたPSFAbbの誤差を各々のスキャニング位置で決定し、修正を利用可能にするために用いられる。特に波面修正は、先行するスキャニング位置の波面測定を取り入れることができ、このことは、ゆっくりと変化する試料の場合、アルゴリズムのいっそう迅速な収束を可能にし、そのようにして、スキャニング速度を損なうことがいっそう少なくなる。そのためにアダプティブ光学系のコントロール装置は、スキャニング位置での結像スポットのPSFと、理想的なPSFidealとの比較によって修正関数が求められるように構成されている。
検出器アレイ(たとえば64または81チャネルのPMTアレイ)の評価ユニットは、検出器アレイの解像度に応じて位置解像された結像スポットのPSFを決定する。従来は結像スポットについて利用可能でなかったこのような情報を得ることで、最初は位置依存的な(スキャナ設定に依存する)収差を検出し、高速のアダプティブ光学系の利用によってこれを修正することが原理的に可能となる。
このような情報から、少なくともPSFの重心が決定される。
重心位置から、たとえば横方向または軸方向における焦点誤差を導出することができる。
これに加えて任意選択として、非点収差、コマ収差、またはさまざまな歪み、あるいは収差に典型的なPSFの対称性変化といった高次の結像収差の決定が可能である。
引き続いてPSFから波面修正信号が判定され、これによってそれ自体公知のアダプティブ光学系を制御して、判定された誤差を各々のスキャニング位置で(オンザフライ)補正する。
波面修正信号はフィードフォワードループでアダプティブ光学系に伝送されて、たとえば隣接する、もしくは最新のスキャニング位置で波面信号に影響を及ぼす。
スキャン光学系がスキャンをしている間、アダプティブ光学系は、まず先行する位置のレーザのスキャン信号により制御される。このときシステムが学習をして、判定された波面修正信号が、好ましくは各々のスキャン位置についてルックアップテーブルに保存される。そしてスキャンが行われるたびに修正データが精密化されていき、ルックアップテーブルが更新される。ルックアップテーブルは、特に、考えられる後処理(デコンボリューション、英語Deconvolution)のためにも利用される。
波面修正信号は、照明(NDD)もしくは検出PSF(detection only)のそのつどのスキャン位置で、または共通路(common path)で印加されるようにトリガリングされるのが好ましく、それにより、ほぼ問題なくPSFへのステップごとの接近が実現される。
第1のスキャニング位置(n=1,m=1)では、位置解像されたPSFから第1の波面収差W(1,1)が決定される。この波面収差は、たとえばゼルニケの波面収差
Figure 0006411472
の合計として表され、ここで、
i=(たとえば25のゼルニケ多項式について)4...25
=焦点外れ
5/6 非点収差
7/8 コマ収差
球面収差
10/11 3波
12/13 高次非点収差
14/15 高次コマ収差
16 高次球面収差...
であり、A(i;n,m)はスキャニング位置(n,m)におけるi番目のゼルニケ波面収差の振幅である。第1のスキャニング位置での信号は大半の用途において修正しなくてよく、この画像情報はいわば「放棄」される。
第2のスキャニング位置n=2;m=1では、波面収差(1,1)を用いて修正が行われる。現実の波面収差W(2,1)は、調整された修正値とは若干相違している。スキャニング位置(2,1)で測定されたPSFの差異を利用して、より良い波面修正値を決定する。振幅Ai;n,mは、スキャニング位置(n,m)にわたってゆっくりと変化する関数である。振幅のフィールド推移は通常は低次の多項式によって表すことができ、たとえば
Figure 0006411472
であり、ここには振幅B1,kおよびフィールド推移の基本多項式Fが含まれており、たとえばxにおける線形の推移と一定のyについてはFk=2(x−1)である。このように、波面収差は二重級数展開で表すことができる:
Figure 0006411472
これにより、次のフィールド点(n+1;m)または(n,m+1)における確からしい波面収差を既知の測定から事前に算出しておき、この事前計算された修正値によってアダプティブミラーを制御することができる。
もっとも単純なケースでは、2つの隣接する測定点で算定された波面収差の勾配を決定して、次のフィールド点での波面収差を線形外挿によって推定する。
複数のフィールド点の後では、高次のフィールド推移多項式を取り入れることもできる。
当然のことながら、検出器によって公知のどのような評価でも行うことができる。
次に、図面を参照しながら本発明について詳しく説明する。図面は次のものを示している:
本発明による超解像レーザスキャニング顕微鏡(SR−LSM)を示す模式図である。 本発明によるSR−LSMの好ましい実施形態を示す模式図である。 アダプティブ光学系と接続可能なリレーを有する、図2に示すSR−LSMの改変された実施形態である。 さまざまな収差について位置解像されたPSFである。 個別検出器のさまざまな測定強度を有する検出器アレイを示す模式図である。
図1は、試料支持体2に配置された試料Pを顕微鏡観察するために構成された超解像レーザスキャニング顕微鏡1(以下、SR−LSMと略称する)を模式的に示している。SR−LSM1は図示しない制御装置によって制御され、照明光路Bと結像光路Dとを含んでいる。照明光路Bは試料Pのスポットを照明する。結像光路Dは、試料で放出/反射された放射を、回折限界で結像スポットに結像する。
LSM1はそれ自体として公知の仕方で構成されている:レーザ3が光学系4を介してミラー5に入力結合される。ミラー5を介して、レーザビームBは反射角のもとでエミッションフィルタ6へと誘導され、そこで反射されてスキャナ7へと誘導される。スキャナ7は、試料PにわたってのレーザビームBのスキャン運動を確実に行わせる。スキャナ7は、波面変調のためのアダプティブ光学系17を装備しているのが好ましい。あるいは、アダプティブ光学系17がこれ以外の個所でLSM1の照明光路Bに組み込まれ、周知の仕方で構成されていてもよい。
レーザビームBは、スキャン対物レンズ8およびチューブレンズ9により、対物レンズ10を通って試料Pのスポット11へと集束される。
スポット11で励起された蛍光放射(結像光路D)が、対物レンズ10および光学系9,8を介して再びスキャナ7に到達する。結像方向で見てスキャナ7に後続するように、静止ビームDがある。エミッションフィルタ6および12が周知の仕方により結像光路Dに配置されており、スポット11からの蛍光放射をその波長に関して選別する。光学系13は、スポット11が検出平面15で結像スポット14(二次元のエアリーディスク)として特定のサイズで確実に結像させる。検出平面15は、スポット11の平面に対して共役の平面あるいはひとみ平面である。検出器16が結像スポット14を位置解像および強度解像されるように検出する。
図示しない制御装置がLSM1のすべてのコンポーネントを制御し、特にスキャナ7、検出器16、およびアダプティブ光学系17を制御する。
検出器16は、図示した実施形態では、結像をしない光学的な再分配部材としてのファイバオプティクス、特に光ファイバ18からなるバンドルを含んでいる。それぞれの個々の光ファイバ18が、ここでは結像スポット14の1つのピクセルを表す。バンドルの入力部19は検出平面15に配置されている。このとき光ファイバ18は互いに密接に押し合わされて配置されており、あるいはパッケージングされており、それにより、結像スポット14を全面的に検出することができる円形に類似する構造またはほぼ円形の構造が生じている。
光ファイバ18の出力側の端部は、出力部として、検出器アレイ20の入力部と結合されている。この結合は固定的に、またはたとえばコネクタによって取外し可能なように、実現されていてよい。検出器アレイ20は、本実施形態では、光電子増倍管(PMT)またはアバランシェフォトダイオード(APD)を、検出平面15でピクセルが必要とされる個数だけ含んでいる。PMTは、検出されるデータを同一のスキャンステップで処理できるようにするために十分に高速で作動する。
このような構造の1つの特別な利点は、再分配部材あるいはファイバオプティクスの入力部19の断面よりも設計スペース技術的に大きい検出器アレイ20が検出平面15の外部に配置されていてよく、また、利用可能な設計スペースに応じて、個々の管あるいは部材の任意の形状/配置を有することができることにある。検出器アレイ20を結像平面で直接使用しようとすれば、結像スポットを検出器アレイのサイズまで相応に拡大しなければならないことになり、このことは技術的にしばしば問題となる。
検出器アレイ20の後段には評価ユニット21があり、ここで位置解像および強度解像された検出器アレイ20のデータが評価、処理される。その際に、焦点位置についてのPSFを表す、2次元で位置解像されたエアリーディスクが検出される。このとき検出器の各々のピクセルで、エアリーディスクの一部の光量が検出される。つまり検出器アレイ20によって放射強度を位置解像式に検出することができ、その様子は詳細図A(出典ウィキペディア:point spread function)に示唆されている。
さまざまな1次および高次の収差についてPSFがわかることで、多項式決定により、存在している収差の種類と程度を計算し、これらを制御ループによって算出することが可能である。当業者はそのために必要な計算を知っており、相応の制御ルーチンと評価ルーチンを具体化することができる。顕微鏡画像の最終的な画像ピクセルについて、検出された総光量からグレー値が決定されるときに、このような収差を考慮に入れることができる。場合により、エアリーディスクはサブピクセル領域のさらに別の情報も供給し、このような情報は顕微鏡画像で隣接するピクセルにとって有意義な場合があり、そこで相応に考慮される。
すなわち評価ユニット21は、図示しない画像処理ユニットへピクセルデータを供給する。これに加えて、評価ユニット21のデータが理想的なPSF(詳細図A)と比較され、その結果として生じる修正波面がアダプティブ光学系17の制御部に供給されて、次のスキャン位置でオンザフライ画像修正のために利用される。
図2には、別個のアダプティブ光学系が存在するSR−LSMの好ましい実施形態が模式的に示されている。顕微鏡1は、上で説明した仕方により、試料ホルダ2に配置された試料Pを共焦点の検出器16へ結像するように機能する。検出器16は、先ほどの図面で説明したように構成されており、図示しない光学的な再分配部材を装備している。
試料の照明は、同じく周知の仕方により、アダプティブミラー22により焦点位置および横方向位置に関して、ならびに収差の修正のために影響を及ぼすことが可能な、スキャナ7により試料の上で可動であるレーザ光源3を通じて行われる。結像は周知の仕方により、対物レンズ10とチューブレンズ9を通じて中間画像Sへと行われる。そこから光はさらにスキャン対物レンズ8を介して、スキャナ7が配置されている共役のひとみ平面Tに入る。第1のリレー光学系23を介して、アダプティブミラー22が配置されている第2のひとみ平面Uが生成される。
共役のひとみ平面Uと第1のリレー光学系23との間では、別の共役のひとみ平面あるいは中間画像Vが生じる。第2のリレーレンズ24,25を介して、中間画像は図1で説明した仕方により検出器16へ結像される。検出器は評価ユニット21へ信号を供給する。ここで判定される位置解像されたPSFから修正信号が求められ、これがアダプティブミラー22の制御のためにコントロール装置26へ供給され、それによって照明光路の波面に影響が及ぼされる。
アダプティブ光学系と任意選択で接続可能なリレー光学系27が設けられていてよい。
図3は、第2の(追加の)アダプティブ光学系を有する、本発明によるSR−LSM1のさらに別の実施形態を模式的な図面で示している。このSR−LSM1は、上で説明したのと同じ原理的構造を有している。同じ符号は同じコンポーネントを意味している。したがって、これらの部品の再度の説明はここでは省略する。ここではSR−LSM1はひとみ平面Uに、(任意選択として)同じくアダプティブミラーとして用いられる第2のスキャンミラー28を含んでいる。第2のリレー光学系27は、第2のアダプティブミラー29と接続可能なリレーとして、第3の共役ひとみWに配置されている。この第2のリレー光学系27は、共同で利用される光学系30と、分離された光学系31とを含んでいる。当業者はこのような光学系の構造を知っているので、ここでは詳細な説明は省略する。
アダプティブミラー22,28,29は変形可能なミラーであるのが好ましく、その変形は、存在している波面収差が補正されるように調整することができる。このシステムは、たとえば第1のアダプティブミラー22,28が、焦点位置と球面収差を変更するために高速で変形可能なミラーであり、それに対して第2の変形可能なミラー29はコマ収差や非点収差のような回転対称でない波面収差を修正するように設計されていてもよい。それにより、実施態様に応じてモジュール形式のシステム拡張を実現できる。
評価ユニット21では第1のスキャン位置の検出器信号が分析され、たとえば比率によって第1の波面変形が判定される。理想的な波面信号がわかっているので、修正信号が判定されてコントロール装置26へ供給される。1つまたは場合により複数のアダプティブミラー22,28,29が、第2のスキャニング位置について修正信号により制御される。そして検出器16では、第2のスキャニング位置についての信号あるいはPSFの結像が受信され、第1の検出器信号または理想的なPFSと比較される。第2のスキャニング位置の信号に基づいて、新たな波面変形およびこれに対応する修正信号を判定し、それによってアダプティブミラーを以後のスキャニング位置について制御することができる。このような反復式のプロセスは、通常、非常に迅速に収束していく。3回から8回のサイクルの後に、検出器信号が理想的なPSFにほぼ一致することが予想される。
スキャナ7が次のスキャニング位置のために制御されている間に、反復的なプロセスを行うことができる。試料の隣接するスキャニング位置は、通常、非常に類似する波面収差を有している。1つ/複数のアダプティブミラー22,28,29のためのコントロール装置26は、スキャンミラー7のための信号発生器と結合することができる。
第1のスキャニング位置における第1の波面修正が決定された後、スキャンミラー7が隣接する第2のスキャニング位置へ移動する。修正をするために、第1のスキャニング位置の波面変形が設定される。第2の最新のスキャニング位置での測定をベースとして、信号発生器が新たな第2の波面修正を判定し、これが隣接する第3のスキャニング位置に適用される。したがって測定が迅速であれば、波面修正は理想的な修正に、わずかしか「遅れをとる」ことがない。
それぞれのスキャニング位置に対応する波面修正を修正係数として表に保存しておくことができ、それにより、同一あるいは類似する試料での以後の測定では波面変形をあらためて判定しなくてもよくなり、あるいは、最適化のための明瞭なスタート点が得られる。
図4は、PSFの位置解像された記録(図AおよびB)についての2通りの例と、これに対応するさまざまな収差についての強度分布(図CおよびD)とを示している。これらの図面から、異なる収差をそれぞれの対称性に基づいてPSFの包絡線の形状からどのように認識できるかが明らかである。図Aではコマ収差の結像収差を有するPSF、図Bでは焦点外れの結像収差を有するPSFが示されている。
図BおよびCはセンサ信号の強度推移を、X軸の断面について実線の曲線40として示すとともに、y軸を通る断面について点線の表示41として示している。
図Cでは、軸断面40,41の間の対称性の違いを明らかに認識することができる。図Dでは、高い強度は非対称で、ただし中心から離れて存在することを認識することができる。
詳細な評価のために、考えられるすべての(当然ながら分散した)ステップをPSFの結像によって実施、評価して、高次の収差を検出して相応に補正することもできるはずである。
図5は、結像スポット14がPSFとして位置解像されて、たとえば9×9の個別検出器42から構成される検出器アレイ20によってどのように検出されるかを一例として示している。ここでは異なるグレー値は、個別センサの異なる測定強度を表している。図a)では、回転対称でない収差を明らかに認識することができ、それに対して、図bはほぼ理想的なPSFを示している。
1 SR−LSM:超解像レーザスキャニング顕微鏡
2 試料ホルダ
3 レーザ
4 光学系
5 ミラー
6 エミッションフィルタ
7 スキャナ
8 スキャン対物レンズ
9 チューブレンズ
10 対物レンズ
11 スポット
12 エミッションフィルタ
13 光学系
14 結像スポット
15 検出平面
16 検出器
17 アダプティブ光学系
18 光ファイバ
19 入力部
20 検出器アレイ
21 評価ユニット
22 アダプティブミラーリレー光学系
24 リレーレンズ
25 リレーレンズ
26 コントロール装置
27 リレー光学系
28 スキャンミラー
29 アダプティブミラー
30 光学系
31 光学系
40 軸断面
41 軸断面
42 個別検出器
P 試料
B 照明光路
D 結像光路
S 中間画像
T,U,V ひとみ平面

Claims (12)

  1. 照明スポットを提供する照明装置と、
    検査されるべき試料にわたって連続するスキャニング位置で照明スポットを動かすスキャナと、
    照明スポットの波面に影響を及ぼすコントロール装置を備えたアダプティブ光学系と、
    試料から放出される位置解像された結像スポットを検出する検出器とを含むレーザスキャニング顕微鏡において、
    前記検出器の接続された評価ユニットは、
    (i)前記試料にわたって前記照明スポットを連続的にスキャンするステップと、
    (ii)各々のスキャニング位置で結像スポットの点像分布関数(PSFAbb)を決定するステップと、
    (iii)スキャニング位置における前記PSFAbbと理想的な点像分布関数(PSFideal)との間の差異を判定するステップと、
    (iv)前記スキャニング位置におけるPSFAbbとPSFidealとの間の差異から波面修正信号を判定するステップと、
    (v)前記アダプティブ光学系を調整するために前記コントロール装置へ前記波面修正信号を供給するステップと、
    を含む、レーザ走査顕微鏡。
  2. 前記検出器は少なくとも4つの個別検出器からなる検出器アレイと非結像式の再分配部材とを含んでおり、前記再分配部材の入力部は検出平面に配置されており、前記再分配部材は検出平面からの放射を個別検出器へ分配することを特徴とする、請求項1に記載のレーザ走査顕微鏡。
  3. 前記再分配部材は光ファイバからなるバンドルを含んでおり、前記光ファイバは入力部では円形に束ねられており、前記個別検出器側の出力部では前記入力部とは異なる幾何学的配置を有していることを特徴とする、請求項2に記載のレーザ走査顕微鏡。
  4. 前記再分配部材はそれぞれ別様に傾斜可能なマイクロミラーを有する少なくとも1つのマイクロミラーアレイを含んでいることを特徴とする、請求項2に記載のレーザ走査顕微鏡。
  5. 前記検出器はアバランシェフォトダイオードまたは光電子増倍管からなるアレイであることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のレーザ走査顕微鏡。
  6. 走査顕微鏡法において結像収差を修正する方法において、
    (i)走査顕微鏡を用いてスキャニング位置で位置解像された結像スポットを検出するステップと、
    (ii)各々のスキャニング位置で前記結像スポットの点像分布関数(PSFAbb)を決定するステップと、
    (iii)スキャニング位置における理想的な点像分布関数(PSFideal)と前記PSFAbbとの間の差異を判定するステップと、
    (iv)前記スキャニング位置における前記PSFidealと前記PSFAbbとの間の差異から波面修正信号を算出するステップと、
    (v)前記波面修正信号でアダプティブ光学系を調整するために前記波面修正信号をコントロール装置へ供給するステップと、
    を有している方法。
  7. 前記方法はさらに、(vi)試料にわたって前記結像スポットを走査する間に、前記ステップ(i)乃至(v)を繰り返すステップを有することを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記各々のスキャニング位置での前記波面修正信号を合算しながら前記ステップが反復され、反復のたびごとに修正係数がルックアップテーブルに保存されることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記走査顕微鏡は、前記アダプティブ光学系として第1のアダプティブ光学系と第2のアダプティブ光学系とを有し、
    前記波面修正信号が第1の波面修正信号と第2の波面修正信号とに分割され、前記第1の波面修正信号は回転対称の修正に関する情報を含むとともに、第1のアダプティブ光学系を制御するように機能し、前記第2の波面修正信号は回転対称でない修正に関する情報を含むとともに、第2のアダプティブ光学系を制御するように機能することを特徴とする、請求項6から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記各々のスキャニング位置について個別画像で検出される前記結像スポット結像縮尺を考慮した上で回折限界個別画像の半値幅の少なくとも2倍の大きさの位置解像度で検出されることを特徴とする、請求項6から9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記結像スポットのPSFAbbの判定は検出器アレイ個別検出器の測定強度の評価によって行われ、前記検出器アレイおける個別検出器の位置がピクセルに割り当てられ、測定強度は、位置解像された前記結像スポットにおけるグレー値に割り当てられることを特徴とする、請求項6から10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記各々のスキャニング位置についての前記波面修正信号が顕微鏡画像のデコンボリューションのために用いられることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
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