JP2011133580A - ホログラム像投影方法およびホログラム像投影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】対物レンズに収差が存在する場合であっても、標本内の複数の所望の集光点に、レーザ光を同時に集光させる。
【解決手段】複数の集光点について標本内における対物レンズの焦点面上の位置情報を設定するステップS1と、各集光点の位置情報、標本の屈折率および対物レンズのレンズデータを用いて、各集光点から対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各集光点からのレーザ光の入射瞳位置における波面を算出するステップS2と、算出された複数の波面を合成して合成波面を算出するステップS3と、合成波面に基づいて波面変調素子に付与する位相パターンを設定するステップS4と、設定された位相パターンを波面変調素子に付与してレーザ光を入射させ、位相パターンによって波面が変調されたレーザ光を、対物レンズを介して標本に集光するステップS5とを含むホログラム像投影方法を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】複数の集光点について標本内における対物レンズの焦点面上の位置情報を設定するステップS1と、各集光点の位置情報、標本の屈折率および対物レンズのレンズデータを用いて、各集光点から対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各集光点からのレーザ光の入射瞳位置における波面を算出するステップS2と、算出された複数の波面を合成して合成波面を算出するステップS3と、合成波面に基づいて波面変調素子に付与する位相パターンを設定するステップS4と、設定された位相パターンを波面変調素子に付与してレーザ光を入射させ、位相パターンによって波面が変調されたレーザ光を、対物レンズを介して標本に集光するステップS5とを含むホログラム像投影方法を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明は、ホログラム像投影方法およびホログラム像投影装置に関するものである。
従来、標本上の複数箇所に同時に光を照射するために、ホログラムを利用することが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
この方法においては、蛍光顕微鏡等によって標本の蛍光画像を取得し、取得した蛍光画像内において光刺激等をすべき複数の注目部位を特定することにより刺激光の照射パターンを生成し、当該照射パターンをフーリエ変換することにより、ホログラムの位相パターンを作成することとしている。そして、作成した位相パターンを波面変調素子に付与し、この波面変調素子に対して光源から導いてきた略平行光からなるレーザ光を入射させることにより、レーザ光を変調し、変調されたレーザ光を対物レンズによって集光している。このようにして、ホログラム像を標本に投影し、複数箇所同時に刺激光を集光させるようになっている。
この方法においては、蛍光顕微鏡等によって標本の蛍光画像を取得し、取得した蛍光画像内において光刺激等をすべき複数の注目部位を特定することにより刺激光の照射パターンを生成し、当該照射パターンをフーリエ変換することにより、ホログラムの位相パターンを作成することとしている。そして、作成した位相パターンを波面変調素子に付与し、この波面変調素子に対して光源から導いてきた略平行光からなるレーザ光を入射させることにより、レーザ光を変調し、変調されたレーザ光を対物レンズによって集光している。このようにして、ホログラム像を標本に投影し、複数箇所同時に刺激光を集光させるようになっている。
Volodymyr Nikolenko et al, "SLM microscopy:scanless two-photon imaging andphotostimulation with spatial light modulators", Frontiers in Neural Circuits, Vol 2, Article 5, 19 December 2008,p1-15
しかしながら、従来の方法においては、対物レンズに収差が存在する場合に、対物レンズの光軸中心においてはレーザ光を精度よく小さいスポットに集光することができるものの、光軸中心から半径方向に離れるに従って、レーザ光は1点に集光せず、スポットが大きくボケてしまうという不都合がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、対物レンズに収差が存在する場合であっても、標本内の複数の所望の集光点に、レーザ光を同時に集光させることができるホログラム像投影方法およびホログラム像投影装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、対物レンズを介してレーザ光を集光すべき複数の集光点について標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置設定ステップと、設定された各集光点の前記標本内における位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、設定された位置に仮定された各前記集光点から前記対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各前記集光点からの前記レーザ光の前記入射瞳位置における波面を算出する波面算出ステップと、各前記集光点に対応して算出された前記複数の波面を合成して合成波面を算出する波面合成ステップと、算出された前記合成波面に基づいて前記波面変調素子に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定ステップと、設定された前記位相パターンを前記波面変調素子に付与して前記レーザ光を入射させ、前記位相パターンによって波面が変調された前記レーザ光を、前記対物レンズを介して標本に集光する集光ステップと、を含むホログラム像投影方法を提供する。
本発明は、対物レンズを介してレーザ光を集光すべき複数の集光点について標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置設定ステップと、設定された各集光点の前記標本内における位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、設定された位置に仮定された各前記集光点から前記対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各前記集光点からの前記レーザ光の前記入射瞳位置における波面を算出する波面算出ステップと、各前記集光点に対応して算出された前記複数の波面を合成して合成波面を算出する波面合成ステップと、算出された前記合成波面に基づいて前記波面変調素子に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定ステップと、設定された前記位相パターンを前記波面変調素子に付与して前記レーザ光を入射させ、前記位相パターンによって波面が変調された前記レーザ光を、前記対物レンズを介して標本に集光する集光ステップと、を含むホログラム像投影方法を提供する。
本発明によれば、位置設定ステップにおいて、標本内の異なる位置に配置されている各集光点の位置情報が設定されると、波面算出ステップにおいて、各集光点から対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡が行われて、各集光点からのレーザ光の入射瞳位置における複数の波面が算出される。算出された複数の波面は、波面合成ステップにおいて合成されることにより、焦点面上の異なる位置に同時にレーザ光を集光させるために対物レンズの入射瞳位置に入射させることが必要な波面としての合成波面が演算によって得られる。そして、波面変調素子に入射されるレーザ光の波面が、得られた合成波面と同一の波面に変調されるように、合成波面に基づいて波面変調素子に位相パターンが付与される。
この場合において、逆光線追跡は、各集光点の位置情報および標本の屈折率に加えて、対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて行われているので、算出される波面は、対物レンズに存在する収差の影響を含んだものとなる。そのため、この波面を有するレーザ光を対物レンズの入射瞳位置に標本の反対側から入射させることにより、レーザ光が対物レンズの焦点面上に精度よく集光される。したがって、このような波面が得られるような位相パターンが付与された波面変調素子にレーザ光を入射させることにより、対物レンズの焦点面上の複数の集光点に同時にレーザ光が集光するようなホログラム像を標本内に投影することができる。
上記発明においては、前記波面合成ステップが、前記複数の波面の線形和を算出することにより前記合成波面を算出するステップであってもよい。
また、上記発明においては、前記波面合成ステップが、前記複数の波面をそれぞれ領域分割したものを前記集光点の数の逆数の割合で配列することにより前記合成波面を算出するステップであってもよい。
また、上記発明においては、前記波面合成ステップが、前記複数の波面をそれぞれ領域分割したものを前記集光点の数の逆数の割合で配列することにより前記合成波面を算出するステップであってもよい。
また、本発明は、対物レンズを介してレーザ光を集光すべき複数の集光点について標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置設定ステップと、設定された各集光点の前記標本内における前記位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、前記対物レンズの入射瞳位置から前記焦点面までの順光線追跡を行って、各前記集光点に形成される複数のスポットを有する仮想像を生成する仮想像生成ステップと、前記対物レンズの入射瞳位置における前記レーザ光の波面を変形させて、生成された前記仮想像における各前記スポットの径が最小となるような前記波面を算出する波面算出ステップと、算出された前記波面に基づいて前記波面変調素子に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定ステップと、設定された前記位相パターンを前記波面変調素子に付与して前記レーザ光を入射させ、前記位相パターンによって波面が変調された前記レーザ光を、前記対物レンズを介して標本に集光する集光ステップと、を含むホログラム像投影方法を提供する。
本発明によれば、位置設定ステップにおいて、標本内の異なる位置に配置されている各集光点の位置情報が設定されると、仮想像生成ステップにおいて、対物レンズの入射瞳位置から焦点面までの順光線追跡を行って、各集光点に形成される複数のスポットを有する仮想像が生成される。次いで、波面算出ステップにおいて、生成された仮想像における各スポットの径が最小となるような、対物レンズの入射瞳位置におけるレーザ光の波面が算出される。そして、波面変調素子に入射されるレーザ光の波面が、得られた波面と同一の波面に変調されるように、波面算出ステップにおいて算出された波面に基づいて波面変調素子に位相パターンが付与される。
この場合において、順光線追跡は、各集光点の位置情報および標本の屈折率に加えて、対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて行われているので、生成される仮想像の各スポットは、対物レンズに存在する収差の影響を含んだものとなる。そのため、この各スポットの径が最小となるような波面を有するレーザ光を対物レンズの入射瞳位置に標本の反対側から入射させることにより、レーザ光が対物レンズの焦点面上に精度よく集光される。したがって、このような波面が得られるような位相パターンが付与された波面変調素子にレーザ光を入射させることにより、対物レンズの焦点面上の複数の集光点に同時にレーザ光が集光するようなホログラム像を標本内に投影することができる。
また、上記発明においては、前記位置情報が、前記標本内における前記対物レンズの焦点面上に仮定した複数の前記集光点を有する集光点マップであり、前記仮想像生成ステップが、前記集光点マップをフーリエ変換して前記対物レンズの入射瞳位置における前記レーザ光の波面を算出するステップと、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、算出された前記波面を有する前記レーザ光について前記対物レンズの入射瞳位置から前記焦点面までの順光線追跡を行って、前記仮想像を生成するステップと、を含むこととしてもよい。
また、本発明は、位相パターンによりレーザ光の波面を変調する波面変調素子と、該波面変調素子により変調された前記レーザ光を標本に集光する対物レンズと、該対物レンズを介してレーザ光を集光すべき焦点面上の複数の集光点の標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置情報設定部と、該位置情報設定部により設定された各集光点の位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、設定された位置に仮定された各前記集光点から前記対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各前記集光点からの前記レーザ光の前記入射瞳位置における波面を算出する波面算出部と、各前記集光点に対応して算出された前記複数の波面を合成して合成波面を算出する波面合成部と、算出された前記合成波面に基づいて前記波面変調素子に付与する前記位相パターンを設定する位相パターン設定部と、を備えるホログラム像投影装置を提供する。
本発明によれば、位置情報設定部により標本内の異なる位置に配置されている各集光点の位置情報が設定されると、波面算出部により、各集光点から対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡が行われて、各集光点からのレーザ光の入射瞳位置における複数の波面が算出される。算出された複数の波面は、波面合成部により合成されることにより、焦点面上の異なる位置に同時にレーザ光を集光させるために対物レンズの入射瞳位置に入射させることが必要な波面としての合成波面が演算によって得られる。そして、このようにして得られた合成波面に基づいて、位相パターン設定部により位相パターンが設定される。
この場合において、逆光線追跡は、各集光点の位置情報および標本の屈折率に加えて、対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて行われているので、算出される波面は、対物レンズに存在する収差の影響を含んだものとなる。そのため、この波面を有するレーザ光を対物レンズの入射瞳位置に標本の反対側から入射させることにより、レーザ光が対物レンズの焦点面上に精度よく集光される。したがって、このような波面が得られるような位相パターンを波面変調素子に付与した状態で、波面変調素子にレーザ光を入射させることにより、対物レンズの焦点面上の複数の集光点に同時にレーザ光が集光するようなホログラム像を標本内に投影することができる。
本発明によれば、対物レンズに収差が存在する場合であっても、標本内の複数の所望の集光点に、レーザ光を同時に集光させることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るホログラム像投影装置およびホログラム像投影方法について、図1および図2を参照して以下に説明する。
本実施形態に係るホログラム像投影装置1は、顕微鏡システムであって、図1に示されるように、レーザ光を発生する光源装置2と、該光源装置2から入射されたレーザ光を標本Aに照射する顕微鏡装置3と、光源装置2から顕微鏡装置3に入射させるレーザ光を調節する調節装置4とを備えている。
本実施形態に係るホログラム像投影装置1は、顕微鏡システムであって、図1に示されるように、レーザ光を発生する光源装置2と、該光源装置2から入射されたレーザ光を標本Aに照射する顕微鏡装置3と、光源装置2から顕微鏡装置3に入射させるレーザ光を調節する調節装置4とを備えている。
光源装置2は、レーザ光を発生するレーザ光源5と、該レーザ光源5から発せられたレーザ光をコリメート光に変換するコリメータレンズ6と、コリメート光からなるレーザ光の波面を変調する波面変調部7と、リレーレンズ8,10と、レーザ光を走査するスキャナ9とを備えている。
波面変調部7は、レーザ光を反射するプリズム11と、該プリズム11により反射されたレーザ光を反射し、その際に、位相パターンによりレーザ光の波面を変調してプリズム11に戻す反射型の波面変調素子12とを備えている。
プリズム11により反射されたレーザ光は波面変調素子12によって同じプリズム11に戻るように光路が折り返され、レーザ光源5からのレーザ光と同軸の光路に戻されるようになっている。
波面変調素子12は、後述する調節装置4によって、その表面形状を任意に変化させることができるセグメントタイプのMEMSミラーによって構成されている。この場合、MEMSミラーの各セグメントの凹凸により形成される表面形状が、レーザ光の波面を変調するための位相パターンとなる。波面変調素子12と対物レンズ13の入射瞳位置とは光学的に共役な位置関係に配置されている。
波面変調素子12は、後述する調節装置4によって、その表面形状を任意に変化させることができるセグメントタイプのMEMSミラーによって構成されている。この場合、MEMSミラーの各セグメントの凹凸により形成される表面形状が、レーザ光の波面を変調するための位相パターンとなる。波面変調素子12と対物レンズ13の入射瞳位置とは光学的に共役な位置関係に配置されている。
スキャナ9は、相互に交差する方向に配置された軸線回りに揺動可能な2枚のガルバノミラー9a,9bを近接して配置した、いわゆる近接ガルバノミラーであり、入射されるレーザ光を2次元的に走査することができるようになっている。
顕微鏡装置3は、ステージ14上に配置した標本Aに対し、レーザ光を集光させる一方、標本Aからの光を受光する対物レンズ13と、該対物レンズ13により受光された蛍光を検出する光電子増倍管からなる光検出器15と、標本Aにおける蛍光像を撮影するCCD等のカメラ16と、光検出器15またはカメラ16への光路を切り替えるように光路に挿脱されるミラー17とを備えている。符号18〜20は集光レンズ、符号21はダイクロイックミラーである。対物レンズ13は、対物光学系を構成する個々のレンズについて既知のレンズデータを有し、ステージ14との間の光軸方向の距離を変更可能に設けられている。
波面変調素子12における表面形状を平坦な反射面形状に設定しておくことにより、平面波からなる波面を有するレーザ光を対物レンズ13の入射瞳位置に入射させることができる。これによって、該対物レンズ13の焦点面にレーザ光を集光させることができるようになっている。
ミラー17を光検出器15側(破線で示す光路から取り外された位置)に切り替えた状態で、レーザ光源5からレーザ光を出射させ、スキャナ9を駆動して、標本A内の焦点面に集光しているレーザ光を2次元的に走査させつつ、各集光位置において発生した蛍光を光検出器15によって検出することにより、対物レンズ13の焦点面に沿って広がる標本Aの2次元的な蛍光像を取得することができるようになっている。
調節装置4は、図1に示されるように、対物レンズ13のレンズデータを記憶する記憶部22と、標本Aにおけるレーザ光の集光点の位置情報を設定する入力部(位置情報設定部)23と、入力部23により設定された各集光点の位置情報および記憶部22に記憶されている対物レンズ13を構成する各レンズのレンズデータおよび標本Aの屈折率に基づいて各集光点に対応する、対物レンズ13の入射瞳位置における波面を算出する波面算出部24と、全ての集光点について算出された複数の波面を合成する波面合成部25と、該波面合成部25により合成された合成波面に基づいて波面変調素子12に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定部26とを備えている。
入力部23は、ユーザがレーザ光を集光させたい位置、すなわち集光点をモニタ(図示略)上において指定することにより、各集光点の2次元的な位置情報を設定するようになっている。ここで、標本Aにおける集光点は、任意の位置に設定される場合と、光刺激に応答する位置に設定される場合とがある。集光点を光刺激に応答する位置に設定したい場合には、ユーザが集光点を指定しやすいように、モニタ(図示略)が顕微鏡装置3により取得された2次元画像を表示していることが好ましい。
波面算出部24は、設定された各集光点について、入力部23から設定された位置情報と、記憶部22に記憶されている対物レンズ13のレンズデータとを用いて、各集光点に対応する波面を算出する。
具体的には、集光点について設定された位置情報によって特定される位置に点光源を仮定し、該点光源から対物レンズ13の入射瞳位置まで、対物レンズ13のレンズデータを用いて、レーザ光の逆光線追跡を行うことにより波面を算出するようになっている。
波面合成部25は、全ての集光点について算出された波面を合成するようになっている。本実施形態では、波面合成部25は、全ての集光点について算出された波面の線形和を算出するようになっている。
具体的には、集光点について設定された位置情報によって特定される位置に点光源を仮定し、該点光源から対物レンズ13の入射瞳位置まで、対物レンズ13のレンズデータを用いて、レーザ光の逆光線追跡を行うことにより波面を算出するようになっている。
波面合成部25は、全ての集光点について算出された波面を合成するようになっている。本実施形態では、波面合成部25は、全ての集光点について算出された波面の線形和を算出するようになっている。
位相パターン設定部26は、対物レンズ13の入射瞳位置において得られた合成波面に基づいて、波面変調素子12に付与すべき位相パターンを設定し、波面変調素子12に出力するようになっている。ここで、波面変調素子12は、対物レンズ13の入射瞳と共役な関係にあるため、波面変調素子12に付与される位相パターンは、対物レンズ13の入射瞳位置における合成波面と同一か又は位相ラッピング処理したものとなっている。位相ラッピング処理は、波面変調素子12における位相変調の範囲が2nπ(nは整数)に設定されている場合に、対物レンズ13の入射瞳位置における合成波面のうち2nπを超える位相差を有する部分について、その位相差から2nπを差し引くことにより行われる。本実施形態におけるセグメントタイプのMEMSミラーでは、通常は位相変調の範囲が2nπの範囲に設定されているので、必要に応じて位相ラッピング処理が行われる。
このようにして、波面変調素子12が、入力された位相パターンに合わせた表面形状となるように調節される。これにより、波面変調素子12において反射されたレーザ光は、波面変調素子12の表面において対物レンズ13の入射瞳位置において得られた合成波面と同一の波面を有するように変調される。したがって、そのようなレーザ光が対物レンズ13によって集光されることにより、対物レンズ13を固定したままの状態で、設定された各集光点に同時に集光されるようになっている。
このように構成された本実施形態に係るホログラム像投影装置1を用いて標本A内の異なる複数の位置に同時にレーザ光を集光させるようなホログラム像を投影するホログラム像投影方法について説明する。
まず、図2に示されるように、入力部23において、各集光点の位置情報が設定される(ステップS1)。
ここで、集光点が標本Aにおいて光刺激に応答する位置に設定される場合には、調節装置4からの出力によって、波面変調素子12を平坦な反射面形状となる位相パターンに設定する。顕微鏡装置3においては、光路上からミラー17を退避させておく。そして、レーザ光源5からレーザ光を発生させ、スキャナ9によってレーザ光を2次元的に走査する。
ここで、集光点が標本Aにおいて光刺激に応答する位置に設定される場合には、調節装置4からの出力によって、波面変調素子12を平坦な反射面形状となる位相パターンに設定する。顕微鏡装置3においては、光路上からミラー17を退避させておく。そして、レーザ光源5からレーザ光を発生させ、スキャナ9によってレーザ光を2次元的に走査する。
レーザ光源5から発せられたレーザ光は波面を変化させることなく光路を伝播されて、スキャナ9によって2次元的に走査された後、ダイクロイックミラー21によって反射されて対物レンズ13に入射され標本A内の焦点面に集光される。レーザ光の集光位置においては蛍光が発生し、発生した蛍光は対物レンズ13によって受光され、ダイクロイックミラー21を透過して集光レンズ18,19により集光され、光検出器15によって検出される。
蛍光は対物レンズ13の焦点面近傍の極めて薄い領域のみにおいて発生するので、光検出器15より検出された蛍光の強度と、スキャナ9によるレーザ光の走査位置とを対応づけて記憶しておくことにより、焦点面に沿って広がる標本Aの蛍光像(スライス画像)を取得することができる。
観察者は、図示しないモニタに表示された2次元的な蛍光画像において、レーザ光を集光させたい集光点の位置を指定する。例えば、標本Aが神経細胞であって、レーザ光による刺激を与えて挙動の観察を行う場合において、刺激を与えたい集光点は分布している。この場合、観察者は、全ての集光点を指定することにより、集光点の2次元的な位置情報を設定する。
その一方で、集光点が標本Aにおける任意の位置に設定される場合には、このような2次元的な蛍光画像の取得は必要ない。
その一方で、集光点が標本Aにおける任意の位置に設定される場合には、このような2次元的な蛍光画像の取得は必要ない。
波面算出部24においては、入力部23により設定された位置情報および記憶部22に記憶されている対物レンズ13を構成する各レンズのレンズデータおよび標本Aの屈折率を用いて、逆光線追跡が行われ、各集光点に仮定された点光源から発生したレーザ光の対物レンズ13の入射瞳位置における波面が算出される(ステップS2)。
全ての集光点について対物レンズ13の入射瞳位置における波面が算出されると、波面合成部25によって波面の線形和が算出され、合成波面が生成される(ステップS3)。生成された合成波面は、位相パターン設定部26に入力されて、波面変調素子12に付与する位相パターンが対物レンズ13の入射瞳位置における合成波面と同一か又は位相ラッピング処理したパターンとなるように設定される(ステップS4)。そして位相パターン設定部26により設定された位相パターンは、波面変調素子12に対して出力される。
これにより、標本Aに対して光刺激を行いながら観察するための準備が完了する。
これにより、標本Aに対して光刺激を行いながら観察するための準備が完了する。
この状態で、顕微鏡装置3においては、ミラー17を光路上に挿入し(図中、実線で示す位置に配置し)、対物レンズ13によって集光される蛍光が、集光レンズ20によって集光され、カメラ16によって撮影されるように設定しておく。そして、スキャナ9を原点位置に停止した状態で、レーザ光源5から発せられたレーザ光を波面変調部7に入射させると、波長変調素子12に表示されている位相パターンに従ってレーザ光の波面が変調される。変調されたレーザ光は、リレーレンズ8、スキャナ9およびリレーレンズ10を通過してダイクロイックミラー21により反射され、対物レンズ13の入射瞳に入射される(ステップS5)。
対物レンズ13の入射瞳位置は波面変調素子12と光学的に共役な位置に配置されているので、入射瞳位置に入射されるレーザ光は、波面変調素子12により変調された時点における波面と同じ波面を有している。
そして、このようなレーザ光が対物レンズ13によって集光されることにより、異なる位置に配置されている複数の集光点に同時に集光させるようなホログラム像を標本A内に投影することができる。
そして、このようなレーザ光が対物レンズ13によって集光されることにより、異なる位置に配置されている複数の集光点に同時に集光させるようなホログラム像を標本A内に投影することができる。
指定された複数の集光点に同時にレーザ光が照射されることにより、標本Aに刺激が与えられた状態で、標本Aから発せられる蛍光が対物レンズ13によって受光され、ダイクロイックミラー21を透過して、ミラー17により反射され、集光レンズ20によって集光されてカメラ16により撮影される。これにより、光刺激を与えたときの標本Aの蛍光画像を取得することができる。
このように、本実施形態に係るホログラム像投影装置1およびホログラム像投影方法によれば、標本A内の異なる位置に配置される複数の注目部位に同時にレーザ光を集光させることができる。この結果、集光点が標本Aにおいて光刺激に応答する位置に設定されている場合には、光刺激直後に発生する標本Aの挙動を時間差なく正確に観察することができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、波面合成部25における波面の合成は、波面の線形和を算出することによって行われていたが、これに代えて、各集光点について算出された複数の波面を領域分割したものを集光点の総数の逆数の割合で配列することにより行うこととしてもよい。
具体的には、集光点の総数がn個の場合、各集光点について算出した波面の線形和を算出せずに、波長変調素子12上の領域を分割し、分割された各領域に対して複数の集光点のいずれかを対応付ける。このとき、各集光点の対応領域が集光点の総数nの逆数の割合で周期的に分布するように、対応付けを行うことが好ましい。また、各集光点の対応領域の分布は、モザイク状であってもよいし、同心円状であってもよい。このような対応付けをした上で、予め算出された各集光点からの波面のうち、波長変調素子12上での対応領域と重なる部分の波面要素を抽出し、抽出された波面要素を全領域にわたって配列して波面を合成する。このようにして得られた合成波面に基づいて、波長変調素子12に付与する位相パターンが設定される。
本発明の第2の実施形態に係るホログラム像投影装置およびホログラム像投影方法について、図3〜図5を参照して以下に説明する。
第1の実施形態においては、設定された各集光点から対物レンズ13の入射瞳位置まで逆光線追跡を行うことにより波面を生成することとしたが、本実施形態においては、これに代えて、対物レンズの入射瞳位置から各集光点まで順光線追跡を行ってスポット像を求め、このスポットの径を最小にする波面を生成することとしている。
第1の実施形態においては、設定された各集光点から対物レンズ13の入射瞳位置まで逆光線追跡を行うことにより波面を生成することとしたが、本実施形態においては、これに代えて、対物レンズの入射瞳位置から各集光点まで順光線追跡を行ってスポット像を求め、このスポットの径を最小にする波面を生成することとしている。
本実施形態に係るホログラム像投影装置100は、図3に示されるように、調節装置4の構成が、第1の実施形態とは異なる。すなわち、調節装置4は、対物レンズ13を構成する各レンズのレンズデータおよび標本Aの屈折率を記憶する記憶部22と、標本Aにおけるレーザ光の集光点の位置情報を設定する入力部(位置情報設定部)23と、入力部23により設定された各集光点の位置情報、記憶部22に記憶されている対物レンズ13の各構成レンズのレンズデータおよび標本Aの屈折率に基づいて、対物レンズの入射瞳位置から対物レンズの焦点面までの順光線追跡を行って、各集光点に形成される複数のスポットを有する仮想像を生成する仮想像生成部27と、生成された仮想像におけるスポットの径が最小となるような、対物レンズの入射瞳位置におけるレーザ光の波面を算出する波面算出部28と、該波面算出部28により算出された波面に基づいて波面変調素子12に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定部26とを備えている。
ここで、仮想像生成部27における順光線追跡は、各集光点の位置情報、対物レンズ13の各構成レンズのレンズデータおよび標本Aの屈折率を用いて行われる。
また、波面算出部28は、対物レンズの入射瞳位置におけるレーザ光の波面を変形させる演算を行い、順光線追跡により仮想像におけるスポットの径を算出する。そして、波面算出部28は、この作業を繰り返すことにより、生成された仮想像におけるスポットの径が最小となるようなレーザ光の波面を算出している。
また、波面算出部28は、対物レンズの入射瞳位置におけるレーザ光の波面を変形させる演算を行い、順光線追跡により仮想像におけるスポットの径を算出する。そして、波面算出部28は、この作業を繰り返すことにより、生成された仮想像におけるスポットの径が最小となるようなレーザ光の波面を算出している。
このように構成された本実施形態に係るホログラム像投影装置100を用いて標本A内の異なる複数の位置に同時にレーザ光を集光させるようなホログラム像を投影するホログラム像投影方法について説明する。
まず、図4に示されるように、入力部23において、対物レンズの焦点面における各集光点の位置情報を設定する(ステップS11)。ここで、集光点が標本Aにおいて光刺激に応答する位置に設定される場合には、対物レンズ13の焦点面において取得されたスライス画像における各集光点を入力部23によって指定することにより行う。
次に、入力部23において、対物レンズ13が無収差であると仮定した場合に、全ての集光点が対物レンズ13の焦点面上の異なる位置に集光してスポットRを形成するような集光点マップを生成する(ステップS12)。
次に、入力部23において、対物レンズ13が無収差であると仮定した場合に、全ての集光点が対物レンズ13の焦点面上の異なる位置に集光してスポットRを形成するような集光点マップを生成する(ステップS12)。
ところが、実際の対物レンズ13には収差が存在しているので、無収差の対物レンズ13によって図5(a)に示されるようなホログラム像を得るためのレーザ光を入射させても、現実には、図5(b)に示されるように、一部のスポットR1が収差によって歪んで大きくなる。そこで、仮想像生成部27において、集光点マップをフーリエ変換して対物レンズ13の入射瞳位置におけるレーザ光の波面を算出する(ステップS13)。そして、仮想像生成部27において、対物レンズ13を構成する各レンズのレンズデータおよび標本Aの屈折率を用いて、算出された入射瞳位置における波面を有するレーザ光について対物レンズ13の入射瞳位置から焦点面までの順光線追跡を行って、仮想像を生成する(ステップS14)。このとき、生成された仮想像においては、現実の収差の影響が反映されて、一部のスポットR1が収差によって歪んで大きくなっている。
このようなスポットR1を形成する各集光点に対して、対物レンズ13に入射したレーザ光の対物レンズ13の入射瞳位置における波面を繰り返し変形させて、スポットR1のスポット径が最も小さくなるような波面を算出する(ステップS15)。具体的には、各スポットR1のスポット径を評価値として、Zernike多項式の係数を繰り返し変化させて、評価値であるスポット径が最も小さくなるようなZernike多項式の係数を特定する。
ここで、Zernike多項式である波面の形状を与える円筒関数w(r,θ)は、次式で示される。すなわち、
w(r,θ)=Z1
+Z2・ρcosθ
+Z3・ρsinθ
+Z4・(2ρ2−1)
+Z5・ρ2cos2θ
+Z6・ρ2sin2θ
+Z7・(3ρ2−2)ρcosθ
+Z8・(3ρ2−2)ρsinθ
・・・
である。ここで、ρは、対物レンズ13における入射瞳の瞳中心からの半径rで規格化したときの瞳中心からの距離であり、θは、波面変調素子12の面上又は対物レンズ13の入射瞳面上における極座標による所定の基準線に対する角度を示す。Znは、Zernike係数である。
w(r,θ)=Z1
+Z2・ρcosθ
+Z3・ρsinθ
+Z4・(2ρ2−1)
+Z5・ρ2cos2θ
+Z6・ρ2sin2θ
+Z7・(3ρ2−2)ρcosθ
+Z8・(3ρ2−2)ρsinθ
・・・
である。ここで、ρは、対物レンズ13における入射瞳の瞳中心からの半径rで規格化したときの瞳中心からの距離であり、θは、波面変調素子12の面上又は対物レンズ13の入射瞳面上における極座標による所定の基準線に対する角度を示す。Znは、Zernike係数である。
このようにして算出された波面は、位相パターン設定部26に入力されて、波面変調素子12に付与する位相パターンが対物レンズ13の入射瞳位置における波面と同一か又は位相ラッピング処理したパターンとなるように設定される(ステップS16)。そして、位相パターン設定部26により設定された位相パターンは、波面変調素子12に対して出力される。この状態でレーザ光源5からレーザ光を発生させて波面変調部7に入射させると、波長変調素子12の位相パターンに従ってレーザ光の波面が変調される。変調されたレーザ光は、リレーレンズ8、スキャナ9、リレーレンズ10およびダイクロイックミラー21を介して、対物レンズ13により標本に集光して照射される(ステップS17)。
このようにすることで、仮想像生成部27における順光線追跡は、各集光点の位置情報および標本Aの屈折率に加えて、対物レンズ13を構成する各レンズのレンズデータを用いて行われているので、生成される仮想像の各スポットは、対物レンズ13に存在する収差の影響を含んだものとなる。そのため、収差により歪が生じたスポットR1のスポット径が最小となるようにZernike多項式の係数Znを変化させることで、対物レンズ13の入射瞳位置における波面は、予め収差を見込んだ波面に変調されることとなる。
よって、このような波面を有するレーザ光を対物レンズ13の入射瞳位置に標本Aの反対側から入射させることにより、対物レンズ13によって集光される間に波面が修復されて、焦点面上に精度よく集光することができる。したがって、このような波面が得られるような位相パターンが付与された波面変調素子12にレーザ光を入射させることにより、対物レンズ13の焦点面上の複数の集光点に同時にレーザ光が集光するようなホログラム像を標本内に投影することができる。
また、本実施形態においては、波面変調素子12として、その表面形状を変化させるセグメントタイプのMEMSを例示したが、これに代えて、他の任意の波面変調素子12、例えば、液晶素子、デフォーマブルミラー等でもよい。液晶素子の場合は、液晶分子の配向による屈折率の分布が位相パターンとなり、デフォーマブルミラーの場合は、その表面形状が位相パターンとなる。
R,R1 スポット
S1,S11 位置情報を設定するステップ
S2,S15 入射瞳位置における波面を算出するステップ
S3 合成波面を算出するステップ
S4,S16 位相パターンを設定するステップ
S5,S17 変調されたレーザ光を標本に集光するステップ
S12 集光点マップを生成するステップ
S14 仮想像を生成するステップ
1 ホログラム像投影装置
12 波面変調素子
13 対物レンズ
23 入力部(位置情報設定部)
24 波面算出部
25 波面合成部
26 位相パターン設定部
S1,S11 位置情報を設定するステップ
S2,S15 入射瞳位置における波面を算出するステップ
S3 合成波面を算出するステップ
S4,S16 位相パターンを設定するステップ
S5,S17 変調されたレーザ光を標本に集光するステップ
S12 集光点マップを生成するステップ
S14 仮想像を生成するステップ
1 ホログラム像投影装置
12 波面変調素子
13 対物レンズ
23 入力部(位置情報設定部)
24 波面算出部
25 波面合成部
26 位相パターン設定部
Claims (6)
- 対物レンズを介してレーザ光を集光すべき複数の集光点について標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置設定ステップと、
設定された各集光点の前記標本内における位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、設定された位置に仮定された各前記集光点から前記対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各前記集光点からの前記レーザ光の前記入射瞳位置における波面を算出する波面算出ステップと、
各前記集光点に対応して算出された前記複数の波面を合成して合成波面を算出する波面合成ステップと、
算出された前記合成波面に基づいて前記波面変調素子に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定ステップと、
設定された前記位相パターンを前記波面変調素子に付与して前記レーザ光を入射させ、前記位相パターンによって波面が変調された前記レーザ光を、前記対物レンズを介して標本に集光する集光ステップと、を含むホログラム像投影方法。 - 前記波面合成ステップが、前記複数の波面の線形和を算出することにより前記合成波面を算出するステップである請求項1に記載のホログラム像投影方法。
- 前記波面合成ステップが、前記複数の波面をそれぞれ領域分割したものを前記集光点の数の逆数の割合で配列することにより前記合成波面を算出するステップである請求項1に記載のホログラム像投影方法。
- 対物レンズを介してレーザ光を集光すべき複数の集光点について標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置設定ステップと、
設定された各集光点の前記標本内における前記位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、前記対物レンズの入射瞳位置から前記焦点面までの順光線追跡を行って、各前記集光点に形成される複数のスポットを有する仮想像を生成する仮想像生成ステップと、
前記対物レンズの入射瞳位置における前記レーザ光の波面を変形させて、生成された前記仮想像における各前記スポットの径が最小となるような前記波面を算出する波面算出ステップと、
算出された前記波面に基づいて前記波面変調素子に付与する位相パターンを設定する位相パターン設定ステップと、
設定された前記位相パターンを前記波面変調素子に付与して前記レーザ光を入射させ、前記位相パターンによって波面が変調された前記レーザ光を、前記対物レンズを介して標本に集光する集光ステップと、を含むホログラム像投影方法。 - 前記位置情報が、前記標本内における前記対物レンズの焦点面上に仮定した複数の前記集光点を有する集光点マップであり、
前記仮想像生成ステップが、前記集光点マップをフーリエ変換して前記対物レンズの入射瞳位置における前記レーザ光の波面を算出するステップと、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、算出された前記波面を有する前記レーザ光について前記対物レンズの入射瞳位置から前記焦点面までの順光線追跡を行って、前記仮想像を生成するステップと、を含む請求項4に記載のホログラム像投影方法。 - 位相パターンによりレーザ光の波面を変調する波面変調素子と、
該波面変調素子により変調された前記レーザ光を標本に集光する対物レンズと、
該対物レンズを介してレーザ光を集光すべき焦点面上の複数の集光点の標本内における前記対物レンズの焦点面上の位置情報を設定する位置情報設定部と、
該位置情報設定部により設定された各集光点の位置情報、前記標本の屈折率および前記対物レンズを構成する各レンズのレンズデータを用いて、設定された位置に仮定された各前記集光点から前記対物レンズの入射瞳位置までの逆光線追跡を行って、各前記集光点からの前記レーザ光の前記入射瞳位置における波面を算出する波面算出部と、
各前記集光点に対応して算出された前記複数の波面を合成して合成波面を算出する波面合成部と、
算出された前記合成波面に基づいて前記波面変調素子に付与する前記位相パターンを設定する位相パターン設定部とを備えるホログラム像投影装置。
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