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JP6443907B2 - 造影剤の腫瘍への集積を促進するための集積促進剤 - Google Patents

造影剤の腫瘍への集積を促進するための集積促進剤 Download PDF

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JP6443907B2 JP2014027817A JP2014027817A JP6443907B2 JP 6443907 B2 JP6443907 B2 JP 6443907B2 JP 2014027817 A JP2014027817 A JP 2014027817A JP 2014027817 A JP2014027817 A JP 2014027817A JP 6443907 B2 JP6443907 B2 JP 6443907B2
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Description

本発明は、造影剤の腫瘍への集積を促進させて腫瘍のイメージングを可能にする集積促進剤に関する。また、本発明は、当該集積促進剤を使用した腫瘍イメージングキット及び腫瘍イメージング剤に関する。
近年、癌の治療薬や治療法の進歩によって癌患者の生存率が上昇傾向にあるが、依然として、癌は我が国において死因の第1位を占めており、現在でも、年間30万人以上の国民が癌で亡くなっている。癌の診断や治療計画の策定の際には、腫瘍のイメージング診断を行い、腫瘍の場所と大きさを正確に特定することが重要になる。更に、癌の術中に、腫瘍と正常組織を正確に判別して腫瘍を的確に摘出する上でも、腫瘍のイメージングが有効になる。
従来、腫瘍をイメージングする手法としては、蛍光イメージング、X線イメージング、MRI、PET、SPECT等が知られている。このような腫瘍をイメージングする手法の中でも、蛍光イメージングは、被験者にとって負担が少なく、短時間で簡易に腫瘍をイメージングできるという利点がある(非特許文献1)。腫瘍の蛍光イメージングでは、特定波長の励起光の照射により蛍光を発する蛍光造影剤を腫瘍に集積させて、身体に外側から励起光を照射し、体内の蛍光造影剤から発せられる蛍光を検出することにより腫瘍を画像化している。
従来、腫瘍の蛍光イメージング用の蛍光造影剤として、5−アミノレブリン酸やリポソーム化したインドシアニングリーン等を使用できることが知られている。5−アミノレブリン酸は、腫瘍に選択的に蓄積でき、更に紫外光の励起によって蛍光を発する性質がある。また、インドシアニングリーン自体には腫瘍に蓄積する作用がないが、リポソーム化することによって腫瘍に集積でき、更に赤外光の励起によって蛍光を発することができる。
一方、癌は、深刻な疾患であるが故、その診断精度や治療技術の向上に対する要望は枚挙に暇がない。更に、研究開発において、実験動物において腫瘍を正常組織と簡便且つ正確に識別させる技術は不可欠であり、腫瘍の検出技術の向上も強く求められている。このような要望に追従するために、腫瘍のイメージング技術において、腫瘍と正常組織とを識別できる解像性能を向上させることが求められている。腫瘍のイメージング技術における解像性能の向上には、造影剤の腫瘍への選択的な集積能を高めることが有効になる。従来、腫瘍に対して選択的に薬物を送達するためのドラックデリバリーシステムが開発されており、当該ドラックデリバリーシステムに使用されるキャリアーを造影剤に応用することによって、造影剤の腫瘍への集積能を向上させることも可能である。しかしながら、ドラックデリバリーシステムに使用されるキャリアーを使用する場合には、造影剤の製剤化が煩雑になる、肝臓や腎臓で造影剤がトラップされてノイズになる、等の欠点がある。
このような従来技術を背景として、簡便に造影剤を腫瘍に集積させる技術の開発が切望されている。
Lipspn R. L. et al., J. Natl. Cancer Inst., 26, 1-11 (1961)
本発明は、簡便な手法で造影剤を腫瘍に集積させて、腫瘍のイメージングを可能にする集積促進剤を提供することを目的とする。また、本発明は、当該集積促進剤を使用した腫瘍イメージングキット及び腫瘍イメージング剤を提供することを目的とする。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、造影剤と共に、炭酸アパタイトを投与することによって造影剤の腫瘍への集積を促進させることができ、高精度な腫瘍のイメージングが可能になることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 炭酸アパタイトを有効成分とする、造影剤の腫瘍への集積を促進させる集積促進剤。
項2. 炭酸アパタイトが、平均粒径50nm以下のナノ粒子である、項1に記載の集積促進剤。
項3. 造影剤が蛍光造影剤である、項1又は2に記載の集積促進剤。
項4. 蛍光造影剤がインドシアニングリーンである、項3に記載の集積促進剤。
項5. 更にアルブミンを含有する、項1〜4のいずれかに記載の集積促進剤。
項6. 造影剤を含む第1製剤と、項1〜5のいずれかに記載の集積促進剤を含む第2製剤とを含有する、腫瘍イメージングキット。
項7. 造影剤、及び項1〜5のいずれかに記載の集積促進剤を含有する、腫瘍イメージング剤。
本発明によれば、炭酸アパタイトを投与するという簡易な手法により、造影剤の腫瘍への蓄積を促進して、腫瘍を可視化して、イメージングすることができる。従って、本発明によれば、簡易な手法で、癌の診断、癌の治療計画の立案、癌の術中の腫瘍の確認、実験動物における癌の検出等を高精度に行うことが可能となり、癌の診断や治療分野における技術進歩に大きく貢献できる。
本発明において造影剤の腫瘍への蓄積を促進させる効果は、以下の作用機序に基づいて奏されていると考えられる。腫瘍組織の間質液圧は正常組織に比べて高く、このことが、造影剤が腫瘍深部に浸透し難くなっている大きな原因の1つとされている。一方、後述する実施例2に示すように、炭酸アパタイトには腫瘍組織の間質液圧を低下させる作用があることが見出されている。この腫瘍組織の間質液圧の低下によって、造影剤が腫瘍組織の深部まで浸透することが可能になり、そのことが、造影剤の腫瘍への蓄積を促進させる一因になっていると考えられる。勿論、本発明は、前記作用機序に限定して解釈されるものではない。
製造例で得られた炭酸アパタイトナノ粒子(sCA(1)粒子)の粒径及び形態を走査型プローブ顕微鏡で測定した結果を示す。 製造例で得られた炭酸アパタイトナノ粒子(sCA(2)粒子)の粒径及び形態を走査型プローブ顕微鏡で測定した結果を示す。 実施例1において、腫瘍モデルマウスに各種条件でインドシアニングリーンを投与し、腫瘍を可視化させてイメージングした結果を示す図である。 実施例1において、腫瘍モデルマウスに各種条件でインドシアニングリーンを投与し、各臓器及び腫瘍におけるインドシアニングリーンの蓄積状態を測定した結果を示す図である。
1.集積促進剤
本発明の集積促進剤は、造影剤の腫瘍への集積を促進させる目的で使用されるものであって、炭酸アパタイトを有効成分とすることを特徴とする。以下、本発明の集積促進剤について詳述する。
本発明で使用される「炭酸アパタイト」の組成自体は公知である。炭酸アパタイトは、水酸アパタイト(Ca10(PO46(OH)2)の水酸基(OH- ) の一部を炭酸基(CO3 2- ) にて置換した化学構造を有し、一般式Ca10-mm(PO46(CO31-nnで表すことができる。ここで、Xは、炭酸アパタイトにおけるCaを部分的に置換しうる元素であればよく、例えば、Sr、Mn、希土類元素等を挙げることができる。mは、通常0以上1以下の正数であり、好ましくは0以上0.1以下であり、より好ましくは0以上0.01以下であり、更に好ましくは0以上0.001以下である。Yは、炭酸アパタイトにおけるCO3を部分的に置換しうる単位であり、OH、F、Cl等を例示することができる。nは、通常0以上0.1以下の正数であり、好ましくは0以上0.01以下であり、より好ましくは0以上0.001以下であり、更に好ましくは0以上0.0001以下である。
また、本発明で使用される炭酸アパタイトは、生体内に投与され、抗癌剤を腫瘍組織に集積させる役割を果たすために、平均粒径が50nm以下のナノ粒子であることが好ましい。炭酸アパタイトナノ粒子の平均粒径の下限値は、上述する所期の効果が得られる限り特に制限されないが、例えば、1nm以上、好ましくは3nm以上、より好ましくは5nm以上である。一方、炭酸アパタイトナノ粒子の平均粒径の上限は、より好ましくは40nm以下であり、更に好ましくは30nm以下、より更に好ましくは20nm以下、一層好ましくは10nm以下である。
前記炭酸アパタイトナノ粒子の平均粒径は、後述する実施例に示すように、走査型プローブ顕微鏡を用いて観察することにより測定される。尚、平均粒径を測定するに際して、測定部位をCCDカメラで確認し、明らかに走査型プローブ顕微鏡を用いた測定に適さない巨大な粒子(例えば、粒径5μm以上)が存在する場合は、それらは測定対象範囲から除去される。本書において、粒径とは、走査型プローブ顕微鏡で測定した際に、別個の粒子として認識可能な独立した粒子の粒径を意味する。よって、複数の粒子が凝集している場合は、それらの集合体を一つの粒子と判断する。
本発明の集積促進剤の形態については、特に制限されないが、炭酸アパタイト粒子の再凝集を抑制して前記平均粒径の状態を維持させつつ、効率的に造影剤の腫瘍への蓄積を促進させるという観点から、分散液状であることが好ましい。
本発明の集積促進剤において、前記炭酸アパタイトの濃度については、特に制限されず、投与方法等を勘案して後述する投与量を充足できるように適宜設定すればよい。例えば、本発明の集積促進剤が分散液の場合であれば、前記炭酸アパタイトの濃度として、1×108〜1×1012個/ml、好ましくは1×109〜1×1011個/ml、より1×1010〜5×1010個/ml、更に好ましくは3×109〜3×1010個/ml、より更に好ましくは6×109〜1.5×1010個/mlが挙げられる。
また、本発明の集積促進剤が分散液の場合、前記炭酸アパタイトを分散させる溶媒としては、薬学的に許容され、且つ炭酸アパタイトを分散できるものであることを限度として特に制限されないが、具体的には、生理食塩水、その他緩衝溶液が挙げられる。
前述する平均粒径の炭酸アパタイトの製造方法については、特に制限されないが、具体的には、炭酸アパタイト粒子が、薬学的に許容される溶媒に分散された分散液を調製する工程、及び当該分散液に対して超音波振動処理する工程を経る方法が挙げられる。
炭酸アパタイト粒子は、公知の手法に従って得ることができる。例えば、カルシウムイオン、リン酸イオン、及び炭酸水素イオンを含有する水溶液を調製してインキュベートすることによって、腫瘍作用を有する薬物を包含する炭酸アパタイト粒子を製造することができる。当該水溶液中の各イオンの濃度については、炭酸アパタイト粒子が形成される限り特に制限されず、下記を参考に適宜設定することができる。
水溶液中のカルシウムイオン濃度としては、通常0.1mM以上であり、好ましくは0.5mM以上であり、より好ましくは1mM以上が挙げられる。カルシウムイオン濃度の上限は、通常1M以下であり、好ましくは100mM以下であり、より好ましくは10mM以下が挙げられる。
水溶液中のリン酸イオン濃度としては、通常0.1mM以上であり、好ましくは0.5mM以上であり、より好ましくは1mM以上が挙げられる。リン酸イオン濃度の上限は、通常1M以下であり、好ましくは100mM以下であり、より好ましくは10mM以下が挙げられる。
水溶液中の炭酸水素イオン濃度としては、通常1.0mM以上であり、好ましくは5mM以上であり、より好ましくは10mM以上が挙げられる。炭酸水素イオン濃度の上限は通常10M以下であり、好ましくは1M以下であり、より好ましくは100mM以下が挙げられる。
カルシウムイオン、リン酸イオン及び炭酸水素イオンの供給源は、水溶液中にこれらのイオンを供給可能である限り特に制限されないが、例えば、これらのイオンの塩を水溶液に添加することができる。具体的には、カルシウムイオン源としてCaCl2を用いることができ、リン酸イオン源としてNaH2PO4・2H2Oを用いることができ、炭酸イオン源としてNaHCO3を用いることができる。
各イオン供給源の混合順序は特に限定されず、炭酸アパタイト粒子が得られる限り、いかなる混合順序で水溶液を調製してもよい。例えば、カルシウムイオンを含有する第1の溶液を調製するとともに、別途、リン酸イオン及び炭酸水素イオンを含有する第2の溶液を調製し、第1の溶液と第2の溶液とを混合して水溶液を調製することができる。
炭酸アパタイト粒子を作製するための水溶液は、その目的を損なわない範囲で、上述する各イオン供給源以外の成分を含んでもよい。例えば、水溶液中に上記組成物中に、フッ素イオン、塩素イオン、Sr、Mn等を添加することにより、炭酸アパタイトにおけるCaまたはCO3を部分的に置換してもよい。但し、フッ素イオン、塩素イオン、Sr、Mnの添加量は、形成される複合体粒子のpH溶解性、粒径範囲に著しい影響を与えない範囲内とすることが好ましい。また、炭酸アパタイト粒子を作製するための水溶液は、細胞培養用の各種培地やバッファーを利用して調製することもできる。
炭酸アパタイト粒子は、上記の各イオンを含有する水溶液のpHを6.0〜9.0の範囲に調整し、一定時間インキュベートすることによって得ることができる。炭酸アパタイト粒子を形成する際の当該水溶液のpHは、好ましくは7.0以上であり、より好ましくは7.1以上、更に好ましくは7.2以上あり、より更に好ましくは7.3以上、特に好ましくは7.4以上、最も好ましくは7.5以上である。一方、炭酸アパタイト粒子を形成する際の当該水溶液のpHは、好ましくは8.5以下であり、より好ましくは8.0以下である。
炭酸アパタイト粒子を形成する際の当該水溶液の温度条件は、通常10℃以上であり、好ましくは25℃以上、より好ましくは37℃以上である。一方、温度条件の上限は通常80℃以下であり、好ましくは70℃以下である。
炭酸アパタイト粒子を形成するための当該水溶液のインキュベート時間は、通常1分〜24時間であり、好ましくは10分〜1時間である。粒子形成の有無は、例えば、顕微鏡下で観察することによって確認することができる。
斯して炭酸アパタイト粒子を含む分散液が形成されるが、当該炭酸アパタイト粒子は平均粒径が50nm超である。そこで、当該炭酸アパタイト粒子を微細化処理して平均粒径を50nm以下にすることによって、前述する平均粒径の炭酸アパタイト粒子を得ることができる。
また、上述の通り、炭酸アパタイト粒子は、各種のイオン供給源となる物質を水、培地、又はバッファー等の溶媒に溶解させることによって得られるが、そのようにして得られる炭酸アパタイト粒子の分散液は、浸透圧、緩衝能、無菌性等の観点から必ずしも生体への投与(血管内投与)に適していない。よって、炭酸アパタイト粒子が分散した溶媒を生体への投与に適した溶媒(例えば、生理食塩水)に置換するためには、通常、遠沈によって当該炭酸アパタイト粒子を溶媒から分離し、回収して溶媒を置き換える操作が必要である。しかしながら、このような操作を行うと炭酸アパタイト粒子同士が凝集し、粒子が巨大化するため、却って生体への投与には適さない状態へと変化してしまう。そこで、凝集した炭酸アパタイト粒子の分散媒を生体への投与に適した薬学的に許容される溶媒に置換した上で、後述する微細化処理を行うことにより、所望の平均粒径の炭酸アパタイトナノ粒子を、薬学的に許容される溶媒中に分散させた状態で得ることができる。
炭酸アパタイト粒子の平均粒径を50nm以下に微細化する方法としては、好ましくは超音波振動処理が挙げられる。ここで、超音波振動処理とは、いわゆる菌体破砕等に用いられる超音波破砕機やホモジナイザー等の超音波振動子を直接試料に接触させて超音波をかける処理ではなく、一般に精密機器や試験管等の洗浄に用いられる超音波振動子と洗浄槽とが一体となった超音波洗浄器を用いた処理である。超音波洗浄器の洗浄槽(水槽)に液体(例えば、水)を入れ、そこに、炭酸アパタイト粒子を薬学的に許容される溶媒中に分散させた分散液を収容した容器(例えば、プラスチック製のチューブ)を浮かべ、精密機器を洗浄する要領で液体を介して当該分散液に超音波をかける処理を意味する。これによって、簡便且つ効率的に炭酸アパタイト粒子を微細化することができる。
超音波振動処理に使用可能な装置は、上記超音波洗浄器のように、水などの溶媒を介して間接的に炭酸アパタイト粒子を収容した容器に超音波振動を与えることが可能であるものであれば特に制限されない。汎用性及び取り扱い性の良さという観点から、超音波振動子及び恒温槽を備えた超音波洗浄器を用いることが好ましい。
上記の超音波振動処理の条件は、所望の平均粒径に制御可能である限り特に制限されない。例えば、水槽の温度は、5〜45℃の温度から適宜選択することができ、好ましくは10〜35℃であり、より好ましくは20〜30℃である。超音波振動処理の高周波出力は、例えば、10〜500Wの範囲で適宜設定することができ、好ましくは20〜400W、より好ましくは30〜300Wであり、更に好ましくは40〜100Wである。発振周波数は、通常10〜60Hzであり、好ましくは20〜50Hzであり、より好ましくは30〜40Hzである。超音波振動処理期間は、例えば、30秒〜30分であり、好ましくは1〜20分、より好ましくは3〜10分の範囲で適宜設定することができる。
超音波振動処理を行う際に用いる、炭酸アパタイト粒子を含む分散液を包含する容器の種類は、炭酸アパタイト粒子の平均粒径を所望の範囲に微細化することが可能である限り制限されず、分散液の容量や使用目的に応じて適宜選択することができる。例えば、1〜1000ml容量のプラスチック製チューブを用いることができる。
また、超音波振動処理は、炭酸アパタイト粒子を含む分散液にアルブミンを添加して行ってもよい。これは、アルブミンと炭酸アパタイト粒子とが共存する環境で超音波振動処理を行うことにより、より微細な粒径を有する炭酸アパタイトナノ粒子が得られ、粒子の再凝集を抑制することも可能となるためである。また、アルブミンが含まれていると、微細化された炭酸アパタイトナノ粒子の再凝集を抑制することもできる。炭酸アパタイト粒子を含む分散液にアルブミンを添加する場合、そのアルブミンの添加量については、特に制限されないが、前記炭酸アパタイト粒子の微細化及び/又は再凝集抑制の観点から、例えば、0.1〜500mg/ml、好ましくは1〜100mg/ml、より好ましくは1〜10mg/mlが挙げられる。このように、炭酸アパタイト粒子を微細化するために添加されたアルブミンは、炭酸アパタイト粒子と共に、本発明の集積促進剤に含有させた状態で生体内に投与できる。
本発明の集積促進剤は、造影剤の腫瘍への蓄積を促進させる目的で使用される。本発明において、腫瘍への蓄積を促進させる造影剤の種類については、細胞毒性がなく、且つ生体内の組織を造影可能であることを限度として特に制限されず、造影剤自体の腫瘍への蓄積能の有無は問わない。造影剤自体に腫瘍への蓄積能がなくても、本発明の集積促進剤によって、腫瘍に蓄積させて腫瘍を画像化させることができる。勿論、腫瘍への蓄積能がある造影剤であっても、本発明の集積促進剤によって腫瘍への蓄積をより一層促進させることができる。造影剤としては、具体的には、蛍光造影剤、X線造影剤、MRI用造影剤、PET用造影剤、SPECT用造影剤等が挙げられる。これらの造影剤の中でも、蛍光造影剤は、腫瘍への蓄積促進効果が高く、被験者にとっても負担が少ないため、本発明の集積促進剤の適用対象として好適である。
蛍光造影剤としては、具体的には、インドシアニングリーン(ICG)、フルオレセイン、量子ドット、近赤外蛍光色素(Cy5.5、Cy7、AlexaFluoro等)、その他蛍光物質等が挙げられる。インドシアニングリーンは、波長805nm付近の励起光を受けて、波長835nm付近の蛍光を発する蛍光造影剤である。5−アミノレブリン酸は、波長380nm付近の励起光を受けて、波長620nm付近の蛍光を発する蛍光造影剤である。フルオレセインは、波長494nm付近の励起光を受けて、波長521nm付近の蛍光を発する蛍光造影剤である。これらの蛍光造影剤の中でも、より一層効率的に腫瘍への蓄積を促進させるという観点から、好ましくはインドシアニングリーンが挙げられる。従来、インドシアニングリーンは、リポソームに内包させて細胞内に導入され易くなるように製剤化し蛍光造影剤使用されていたが、本発明によれば、インドシアニングリーンはリポソーム等の市販のナノ粒子に内包させずにそのまま使用しても、効率的に腫瘍への蓄積を促進させることが可能になっている。
また、本発明の集積促進剤において造影剤を集積させて画像化する癌については、固形癌であることを限度として特に制限されないが、具体的には、大腸癌、結腸癌、胃癌、直腸癌、肝癌、膵癌、肺癌、乳癌、膀胱癌、前立腺癌、子宮頚癌、頭頚部癌、胆管癌、胆嚢癌、口腔癌等が挙げられる。
本発明の集積促進剤の投与方法については、特に制限されず、全身投与であっても、また局所投与であってもよい。本発明の集積促進剤は、全身投与により投与しても、造影剤の腫瘍への蓄積を促進させるという卓越した効果があるので、好ましい投与方法として全身投与が挙げられる。全身投与としては、具体的には、血管内(動脈内又は静脈内)投与、皮下投与、皮下投与、腹腔内投与等が挙げられ、好ましくは血管内投与、更に好ましくは動静脈内投与である。なお、血管内投与には、血管内注射のみならず、持続点滴も含まれる。
また、本発明の集積促進剤によって腫瘍に蓄積させる造影剤の投与方法についても特に制限されず、造影剤の種類、腫瘍の部位等に応じて適宜設定され、本発明の集積促進剤の投与方法と同一であってもよく、また異なっていてもよい。造影剤の投与方法が、本発明の集積促進剤の投与方法と異なっていても、本発明の集積促進剤によって造影剤の腫瘍への蓄積を促進することができる。造影剤の投与方法としては、具体的には、腹腔内投与、血管内(動脈内又は静脈内)投与、皮下投与、皮下投与等が挙げられ、好ましくは腹腔内投与である。なお、血管内投与には、血管内注射のみならず、持続点滴も含まれる。
本発明の集積促進剤の投与量については、腫瘍への蓄積促進の対象となる造影剤の種類、患者の性別、年齢、症状などに応じて適宜決定されるため、一概に決定することはできないが、例えば、炭酸アパタイト量換算で1回あたり10mg〜1g/kg(体重)程度であればよい。
また、造影剤の投与量については、腫瘍の部位、患者の性別、年齢、症状等に応じて適宜決定すればよい。例えば、造影剤としてインドシアニングリーンを使用する場合であれば、成人1人あたり一回量5〜30mg程度であればよい。
また、本発明の集積促進剤の投与タイミングについては、特に制限されないが、例えば、造影剤の投与と同時又はその前後24時間以内であればよく、造影剤の投与と同時又はその前後12時間以内が好ましく、造影剤の投与と同時又はその前後8時間以内が更に好ましい。また、本発明の集積促進剤の投与前に炭酸アパタイト粒子が凝集することを回避するという観点から、超音波振動処理後速やかに投与することが好ましい。例えば、超音波振動処理後1分以内、好ましくは30秒以内の投与が好ましい。但し、上述するように、アルブミンを添加することによって炭酸アパタイトナノ粒子の凝集を抑制する場合は、超音波振動処理後、数分〜数十分経過後に投与することも可能である。
造影剤及び本発明の集積促進剤を投与することによって、造影剤が腫瘍に蓄積される。その後、使用した造影剤の種類に応じた公知の手法で腫瘍をイメージングすることができる。例えば蛍光造影剤を使用した場合であれば、励起光を照射することにより、蛍光造影剤から蛍光を発せられるので、当該蛍光を観察することにより、腫瘍をイメージングすることができる。
本発明の集積促進剤を利用した腫瘍のイメージングは、癌の診断や進行度の確認、癌の術中に腫瘍と正常組織との判別、癌の微小転移のイメージング、実験動物における癌の確認等に好適に使用される。
2.腫瘍イメージングキット、腫瘍イメージング剤
本発明の腫瘍イメージングキットは、前記集積促進剤を造影剤と同一又は異なる投与方法で投与して腫瘍をイメージングする場合に使用されるものであり、造影剤を含む第1製剤と、前記集積促進剤を含む第2製剤とを含むことを特徴とする。
また、本発明の腫瘍イメージング剤は、前記集積促進剤を造影剤と同一の投与方法で投与して癌を治療する場合に使用されるものであり、抗癌剤及び前記増強剤を同一製剤中に含むことを特徴とする。本発明の腫瘍イメージング剤では、前記集積促進剤と造影剤が相互に独立した物質として(即ち、前記集積促進剤と造影剤が混合状態で)同一製剤内に含まれていてもよいが、造影剤が前記集積促進剤に内包された状態で含まれていてもよい。
前記集積促進剤に内包された造影剤は、例えば、以下の方法で得ることができる。先ず、前述する炭酸アパタイト粒子の製造方法において、炭酸アパタイト粒子を製造するための水溶液(カルシウムイオン、リン酸イオン、及び炭酸水素イオンを含有する水溶液)に所望量(例えば20〜1600μM程度)の造影剤を含有させ、前述する条件でインキュベートすることによって、造影剤を内包する炭酸アパタイト粒子の分散液を調製する。次いで、当該分散液に対して、前述する条件で超音波振動処理することによって、造影剤を内包する炭酸アパタイト粒子を微細化して前記平均粒径に調整する。
本発明の腫瘍イメージングキット及び腫瘍イメージング剤の構成や使用態様等については、前記「1.集積促進剤」の欄に示す通りである。
以下、実施例を挙げて本発明を説明する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されて解釈されるものではない。
製造例:炭酸アパタイトナノ(sonicated carbonate apatite; sCA)粒子の製造
(1)DMEM溶液を用いた炭酸アパタイトナノ粒子(sCA)の製造
100mlの蒸留水に、1.35gのDMEM粉末及び0.37gのNaHCO3を順に添加して完全に溶解させ、1NのHClを用いてpHを7.5に調整した。このDMEM溶液(100ml)を直径0.2μmのフィルターでろ過し、1mlDMEM溶液当たり、4μlのCaCl2(1M)を混合し、37℃の水浴中で30分間インキュベートした。その後、15000rpm×5分で遠沈し、得られたペレットを蒸留水、細胞培養液又は生理食塩水等の細胞や生体に投与可能な水溶液に分散させ、炭酸アパタイト粒子分散液を得て、これを10分間超音波振動処理にかけることにより、炭酸アパタイトナノ粒子(以下、「sCA(1)粒子」とする)を得た。超音波振動処理は、超音波振動機能を有するウォーターバスを用いて、20℃に設定した水に、プラスチック容器に収容した、炭酸アパタイト粒子分散液を浮かべ、高周波出力55W、発振周波数38kHzの条件で10分間行った。尚、顕微鏡を用いた粒径の測定を行う場合には、遠沈後にsCA(1)粒子を蒸留水に分散させた。細胞実験に用いる場合は、上記の遠沈を行う必要はないか、あるいは、遠沈後にsCA(1)粒子をDMEM溶液等の細胞培養液に分散させて調製した。動物実験に用いる場合は、遠沈後にsCA(1)粒子を生理食塩水に分散させて調製した。
(2)バッファーを用いた炭酸アパタイトナノ粒子(sCA)の製造
100mlの蒸留水に、0.37gのNaHCO3、90μlのNaH2PO4・2H2O(1M)、及び180μlのCaCl2(1M)をこの順で添加して溶解させ、1NのHClでpHを7.5に調整した。これを直径0.2μmのフィルターでろ過した。得られたバッファー(以下、「バッファーA」と表記することもある)1ml当たりに4μlのCaCl2(1M)を混合し、37℃の水浴中で30分間インキュベートした後、15000rpm×5分で遠沈し、得られたペレットを、蒸留水、細胞培養液又は生理食塩水等の細胞や生体に投与可能な水溶液に分散させ、炭酸アパタイト粒子分散液を得て、これを10分間超音波振動処理にかけることにより、炭酸アパタイトナノ粒子(以下、「sCA(2)粒子」とする)を得た。超音波振動処理は、超音波振動機能を有するウォーターバスを用いて、20℃に設定した水に、プラスチック容器に収容した、炭酸アパタイト粒子分散液を浮かべ、高周波出力55W、発振周波数38kHzの条件で10分間行った。尚、顕微鏡を用いた粒径の測定を行う場合には、遠沈後にsCA(1)粒子を蒸留水に分散させた。細胞実験に用いる場合は、遠沈後にsCA(1)粒子をDMEM溶液等の細胞培養液に分散させて調製した。動物実験に用いる場合は、遠沈後にsCA(1)粒子を生理食塩水に分散させて調製した。
(3)炭酸アパタイトナノ粒子(sCA)の粒径及び形態の測定
実施例1で作製したsCA(1)粒子及びsCA(2)粒子の粒径及び形態等をマイクロカンチレバー(OMCL−AC240TS−RS,オリンパス社製)を備えた走査型プローブ顕微鏡(SPM−9500,島津製作所製)をダイナミックモードで使用して測定した。測定は、超音波振動処理後30秒以内に2回ずつ実施した。カバーガラスの表面に約10μlのサンプル水溶液を滴下し、5分の真空乾燥後、CCDカメラにて、平滑面を選択し、1〜5平方μmの範囲について測定した。その結果を以下の表1に示す。また、測定範囲について得られた2次元解析画像及び粒子の大きさのその数の分布を示すグラフを図1及び2に示す。図1はsCA(1)粒子であり、図2はsCA(2)粒子である。これらの結果から、超音波振動処理によって、炭酸アパタイト粒子の粒径が10nm以下にすることが可能であることが確認された。
実施例1:腫瘍モデルマウスにおけるインドシアニングリーンによる腫瘍のイメージング
7週齢のBALB/cAヌードマウス(日本クレア社製)の背部左右に、ヒト結腸腺癌細胞であるHT29株を皮下注射し、固形腫瘍を有するモデルマウスを作製した。腫瘍が10mm程度の大きさに達した時点でマウスをランダムに表2に示す4群に分け、表2に示す態様で薬物投与を行った。インドシアニングリーンの投与後、経時的にIVIS spectrum CT装置(PerkinElmer)を用いて、インドシアニングリーンが発する蛍光を測定し、in vivo画像を取得した。また、インドシアニングリーンの投与24時間後に、肺、心臓、肝臓、脾臓、腎臓、及び腫瘍を取り出して、IVIS spectrum CT装置(PerkinElmer)を用いて、インドシアニングリーンが発する蛍光を測定し、ex vivo画像を取得した。
図3に、インドシアニングリーンの投与12時間後及び24時間後のin vivo画像と、腫瘍におけるインドシアニングリーンの蛍光強度を経時的に測定した結果を示す。また、図4に、インドシアニングリーンの投与24時間後の肺、心臓、肝臓、脾臓、腎臓、及び腫瘍のex vivo画像と、各臓器におけるインドシアニングリーンの蛍光強度を測定した結果を示す。この結果から、インドシアニングリーンと炭酸アパタイト粒子の双方を投与した場合には、インドシアニングリーンを単独で投与した場合、及びインドシアニングリーンとアテロコラーゲンを投与した場合に比して、インドシアニングリーンの腫瘍への集積量が多く、腫瘍をより効果的にイメージングできていた。更に、インドシアニングリーンと炭酸アパタイト粒子の双方を投与した場合では、インドシアニングリーンを単独で投与した場合に比べて、正常な臓器へのインドシアニングリーンの集積は増加していなかった。
実施例2:腫瘍組織における間質液圧の低下
7週齢のBALB/cAヌードマウス(日本クレア社製)の背部左右に、ヒト大腸癌細胞であるHT29株(5×106個)を皮下注射し、マウス皮下固形腫瘍モデルを作製した。腫瘍の直径が約10mmになった時点で、前記で調製したsCA(2)粒子(40μgのsiRNA内包できる量;50mlのバッファーAから調製される量に相当)を尾静脈投与した。sCA(2)粒子の投与2.5〜4時間後に1.6Fr圧カテーテル付きの生体内圧カテーテル計測システム(transonic science, Inc)を用いて、腫瘍内の間質液圧を測定した(測定対象腫瘍数3つ、測定箇所=39)。また、コントロールとして、sCA(2)粒子の投与前の腫瘍内の間質液圧についても測定した(測定対象腫瘍数5つ、測定箇所=30)。
得られた結果を表3に示す。この結果から、炭酸アパタイト粒子には、腫瘍内の間質液圧を低下させる作用があることが明らかとなった。この結果を踏まえると、前記実施例1においてマウス皮下固形腫瘍モデルで認められた蛍光造影剤の腫瘍への集積促進は、炭酸アパタイト粒子による腫瘍内の間質液圧の低減作用が寄与していることが示唆された。

Claims (7)

  1. 造影剤の腫瘍への集積を促進させる集積促進剤であって、炭酸アパタイトを有効成分として含み、造影剤を含まない、集積促進剤。
  2. 炭酸アパタイトが、平均粒径50nm以下のナノ粒子である、請求項1に記載の集積促進剤。
  3. 造影剤が蛍光造影剤である、請求項1又は2に記載の集積促進剤。
  4. 蛍光造影剤がインドシアニングリーンである、請求項3に記載の集積促進剤。
  5. 更にアルブミンを含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の集積促進剤。
  6. 造影剤を含む第1製剤と、請求項1〜5のいずれかに記載の集積促進剤を含む第2製剤とを含有する、腫瘍イメージングキット。
  7. 造影剤、及び請求項1〜5のいずれかに記載の集積促進剤が混合された状態で含まれる、腫瘍イメージング剤。

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